JP2725342B2 - 熱交換器フィン用被覆組成物 - Google Patents

熱交換器フィン用被覆組成物

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JP2725342B2
JP2725342B2 JP1024285A JP2428589A JP2725342B2 JP 2725342 B2 JP2725342 B2 JP 2725342B2 JP 1024285 A JP1024285 A JP 1024285A JP 2428589 A JP2428589 A JP 2428589A JP 2725342 B2 JP2725342 B2 JP 2725342B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポットライフが改善され、空調器用熱交換
器のフィンに施されたとき被膜の重量減が少なく、しか
もその表面を保護して永続的に親水性及び耐蝕性を保持
し、かつ優れた塗膜強度を付与するための熱交換器フィ
ン用被覆組成物に関するものである。
[従来の技術] 従来、熱交換器のアルミフィンは、空調器を運転する
際に発生する結露水による通風抵抗の低下を防ぐため
に、一般にその表面に親水処理が施されている。例え
ば、疎水性アクリル樹脂塗料等に界面活性剤、シリカ、
酸化チタン等を添加、分散させた組成物を被覆する方法
が知られている(特開昭55−99987号、特開昭59−17017
0号、特開昭61−343865号の各公報)。また、ベーマイ
ト処理等の化成処理により、被膜を形成する方法も知ら
れている(泉美納男、笹隅伸二、「防錆管理」Vol.16、
21〜27頁、1981年)。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記従来の方法では、実用上いくつかの問
題点を有している。即ち、前者の方法では、初期におい
ては優れた親水性能を有するが、界面活性剤が結露水に
よって脱落した後は親水性がかなり低下する。また、シ
リカを配合しているため、加工工具等の摩耗の原因とな
ることから、アルミフィンに加工した後に塗布するいわ
ゆるポストコートにしか適さないという問題点があっ
た。
また、後者の方法では、生産性が悪く、耐蝕性も必ず
しも充分とはいえないという問題点があった。
本発明者らは、これらの問題点を解決するために、適
度の混和性を有しかつ架橋性官能基を持つ特定の2種類
のブロック共重合体を含有し、金属キレート型架橋剤を
含む被覆組成物を提案した(特願昭63−261082号)。し
かし、この組成物はポリマー成分中に自己架橋性官能基
を持っているため、ポットライフの持続性がなくなると
いう問題点があり、またポットライフを改善しようとす
ると水浸漬時等に塗膜流出が起き、塗膜の重量減が大き
くなる傾向があるという問題点があった。
本発明の目的は、被覆組成物のポットライフを改善で
きるとともに、塗膜の重量減を少なくすることができ、
かつアルミニウム等の金属表面に対し、親水持続性、耐
蝕性及び密着性をバランスよく付与することができる熱
交換器フィン用被覆組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意検討
した結果本発明を完成した。
即ち、本発明の熱交換器フィン用被覆組成物では、下
記成分(a)、(b)及び(c)からなり、固形分重量
比が(a):(b):(c)=5〜40:60〜95:1〜30で
あるという手段を採用している。
(a)(メタ)アクリル酸グリシジル又はN−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド5〜35重量%、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシアルキル65〜95重量%より形成される
親水性重合体部分と、(メタ)アクリル酸低級アルキル
70〜95重量%、(メタ)アクリル酸5〜30重量%より形
成される疎水性重合体部分とからなるブロック共重合体
(以下Aポリマーと称する)。
(b)アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリド
ン、N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリ
コールモノメタクリレートから選ばれる単量体の1種又
は2種以上より形成される親水性重合体部分と、メタク
リル酸低級アルキル70〜95重量%、(メタ)アクリル酸
5〜30重量%とから形成される疎水性重合体部分からな
るブロック共重合体(以下Bポリマーと称する)。
(c)一般式AlXnY3−n〔式中Xは炭素原子数1〜5の
アルコキシ基、YはR1COCH2COR2又はR3COCH2COOR4を示
し、R1,R2,R3,R4は炭素原子数1〜10のアルキル基で
あり、nは0、1又は2である〕及び一般式TiXnY4−n
〔式中Xは炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は水酸
基、YはOC(CH3)CHCOCH3、CO2H4N(C2H4OH)、OCH(CH3
COOHであり、nは0又は1〜4までの整数である〕から
選ばれた1種又は2種以上の金属キレート型架橋剤。
また、上記被覆組成物に(d)成分として、ポリエチ
レンオキサイドとポリプロピレングリコールとからなる
ブロック共重合体(以下Cポリマーと称する)を配合す
ることは好適な手段である。
上記Cポリマーを配合しないか又は配合した被覆組成
物中のBポリマーに代えて、次のような重合体を使用す
ることもできる。即ち、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
アルキル1〜50重量%、アクリロイルモルフォリン、N
−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、
ポリエチレングリコールモノメタクリレートから選ばれ
る単量体の1種又は2種以上50〜99重量%より形成され
る親水性重合体部分と、(メタ)アクリル酸低級アルキ
ル70〜95重量%、(メタ)アクリル酸5〜30重量%より
形成される疎水性重合体部分とからなる重合体(以下
B′ポリマーという)である。
上記4種類の被覆組成物において、それぞれBポリマ
ー又はB′ポリマー中の疎水性重合体部分が(メタ)ア
クリル酸を含有せず、(メタ)アクリル酸低級アルキル
より形成されるものとすることができる。
[手段の詳細な説明] 以下、熱交換器フィン用被覆組成物の各成分について
説明する。
まず、(a)成分となるAポリマーについて説明す
る。
親水性重合体部分は、(メタ)アクリル酸グリシジル
〔本明細書では、アクリルとメタクリルを(メタ)アク
リルと総称する〕又はN−メチロール(メタ)アクリル
アミド5〜35重量%と(メタ)アクリル酸ヒドロキシア
ルキル65〜95重量%とから形成されている。(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルとしては、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸プロピル等
が使用される。前者の割合が5重量%未満又は後者の割
合が95重量%を超えると、得られる被膜の耐蝕性及び密
着性が低下し、前者の割合が35重量%を超えるか又は後
者の割合が65重量%未満では、得られる被膜の密着性が
低下する。
疎水性重合体部分は、(メタ)アクリル酸低級アルキ
ル70〜95重量%と(メタ)アクリル酸5〜30重量%とか
ら形成されている。(メタ)アクリル酸低級アルキル中
の低級アルキルとしては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐
状のアルキルがあげられる。前者の割合が70重量%未満
又は後者の割合が30重量%を超えると、得られる被膜の
耐蝕性及び密着性が低下し、前者の割合が95重量%を超
えるか又は後者の割合が5重量%未満では、被膜の耐蝕
性が低下する。
次に、(b)成分となるBポリマーについて説明す
る。
親水性重合体部分は、アクリロイルモルフォリン、N
−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、
ポリエチレングリコールモノメタクリレートから選ばれ
る単量体の1種又は2種以上から形成されている。
疎水性重合体部分は、(メタ)アクリル酸低級アルキ
ル70〜95重量%と(メタ)アクリル酸5〜30重量%とか
ら形成されている。(メタ)アクリル酸低級アルキルと
しては、前記Aポリマーと同様のものが使用できる。前
者の割合が70重量%未満又は後者の割合が30重量%を超
えると、得られる被膜の耐蝕性が低下し、前者の割合が
95重量%を超えるか又は後者の割合が5重量%未満で
も、被膜の耐蝕性が低下する。
また、本発明では上記Bポリマーに代えて、次のよう
なB′ポリマーを使用することができる。即ち、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシアルキル1〜50重量%、アク
リロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、N,N−
ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノ
メタクリレートから選ばれる単量体の1種又は2種以上
50〜99重量%より形成される親水性重合体部分と、(メ
タ)アクリル酸低級アルキル70〜95重量%、(メタ)ア
クリル酸5〜30重量%より形成される疎水性重量体部分
からなるものである。
上記親水性重合体部分における前者の割合が1重量%
未満又は後者の割合が99重量%を超えるとトリクロルエ
チレン処理時又は水浸漬時の塗膜重量減が多くなる。一
方、前者の割合が50重量%を超えるか又は後者の割合が
50重量%未満では得られる被膜の親水性が低下する。疎
水性重合体部分は、前記Bポリマーと同様の構成であ
る。
また、本発明の被覆組成物においては、上記Bポリマ
ー又はB′ポリマー中の疎水性重合体部分が(メタ)ア
クリル酸を含有しない(メタ)アクリル酸低級アルキル
より形成されるものであっても所期の効果を奏すること
ができる。
本発明の親水性重合体部分と疎水性重合体部分からな
るブロック共重合体は、従来公知の方法で合成できる
が、特に工業的な生産性の容易さ、多義にわたる性能的
な面より、1分子中に2個以上のペルオキシ結合を有す
るポリメリックペルオキシド、1分子中に2個以上のア
ゾ結合を有するポリアゾ化合物、ラジカル共重合性基含
有ペルオキシドを使用してラジカル重合法により製造す
るのが好ましい。重合方法としては、通常の塊状重合
法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等が採用され
る。
次に、本発明のブロック共重合体の代表的な製造例と
して、ポリメリックペルオキシドを重合開始剤とする重
合法について以下に説明する。まず、ポリメリックペル
オキシドを用いて親水性の重合体を形成するビニル型単
量体の重合を行うと、連鎖中にペルオキシ結合が導入さ
れたペルオキシ結合含有親水性ビニル重合体が得られ、
これに疎水性重合体を形成するビニル型単量体を加えて
重合を行うと、ペルオキシ結合がその含有するペルオキ
シ結合において開裂し、効率よくブロック共重合が得ら
れる。
このようにして得られるブロック共重合体は、親水性
重合体部分、疎水性重合体部分の分子量を自由に調節す
ることが可能である。本発明におけるブロック共重合体
の親水性重合体部分と、疎水性重合体部分の好ましい重
量百分比は30:90ないし90:10である。
(c)成分となる金属キレート型架橋剤は、前記した
一般式で表される化合物の1種又は2種以上が使用さ
れ、そのうち樹脂の安定性、耐蝕性の面からアルミニウ
ムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテ
ート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネー
ト)、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)
チタン、テトラ−n−ブトキシチタンの単独又は組み合
わせたものが好適である。
(d)成分となるCポリマーは、ポリエチレンオキサ
イドとポリプロピレングリコールのブロック共重合体で
あり、そのうち平均分子量3000〜10000で、ブロック共
重合体中のポリプロピレングリコールの平均分子量2000
程度のものが高い親水性及び親水性持続性を発揮するた
めに好適である。また、このCポリマーは公知の方法で
容易に合成することができる。
上記(a)〜(d)の各成分の配合割合は、固形分重
量比が(a):(b):(c)=5〜40:60〜95:1〜30
であるか又は(d)成分を配合する場合には、(a):
(b):(c):(d)=5〜40:60〜95:1〜30:1〜40
である。
(a)成分が5重量部未満では、得られる被膜の耐蝕
性や密着性が低下し、40重量部を超えると被膜の親水性
が低下する。(b)成分が60重量部未満では被膜の親水
性が低下し、95重量部を超えると被膜の耐蝕性が低下す
る。(c)成分が1重量部未満では架橋が不充分となっ
て被膜の耐蝕性、密着性が低下し、30重量部を超えると
被膜の親水性が低下する。(d)成分が1重量部未満で
は親水性持続性の一層の向上がはかれず、30重量部を超
えるとかえって被膜の耐蝕性、密着性が損なわれる。
次に、本発明の被覆組成物を熱交換器のフィンの表面
に被覆する方法について説明する。一般的には被覆組成
物をフィンの表面に塗布し加熱硬化させる方法が採用さ
れる。塗布方法は、通常の塗料における塗布手段、つま
りロールコート法、スプレー法、浸漬法、ハケ塗り法、
スピンコート法等が適用される。
この場合に用いる溶剤としては、水、メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶
剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブ
チルカルビトール等のアルコール系溶剤、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
系溶剤、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等のアミ
ド系溶剤、アセトニトリル、アセチルニトリル等のニト
リル系溶剤があげられる。
[作用] 前記手段を採用したことにより、本発明の被覆組成物
はポットライフの持続性が向上する。これは、主成分で
あるBポリマー又はB′ポリマーの親水性重合体部分に
おいて自己架橋性成分を除くか又はヒドロキシル基を有
する単量体から形成される単位で置き換えたので、ブロ
ック共重合体中の親水性重合体部分と疎水性重合体部分
との間で架橋反応が進行するのを避けることができ、こ
の結果ポリマー溶液を長期に放置した後に成膜しても親
水性重合体部分と疎水性重合体部分とが相分離構造をと
ることができるためと考えられる。
また、本発明の被覆組成物を熱交換器のフィンに施し
たとき、形成される被膜は極めて良好な親水持続性、耐
蝕性、密着性をバランス良く発揮する。これは被膜中の
前記AポリマーとBポリマー、B′ポリマーとが適度な
相溶性を有しながら、かつアルミニウム基材側に耐蝕
性、密着性の良好なAポリマーが高濃度に存在し、空気
側表面に親水性の良好なBポリマー、B′ポリマーが高
濃度に存在するような相分離構造をとり、しかもブロッ
ク共重合体の架橋成分による自己架橋と、金属キレート
型架橋剤を介在させた架橋が進行するためと推定され
る。
さらに、前記被覆組成物にCポリマーを配合すること
により、そのCポリマーが空気側表面に上記Bポリマ
ー、B′ポリマーと絡み合いながら高濃度に存在するた
め、上記効果が一層有効に発揮される。
また、前記B′ポリマーを使用することにより、塗膜
のトリクロルエチレン脱脂時及び水浸漬時の塗膜減量を
低減させることができる。これは、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシアルキル中のヒドロキシル基と金属キレート
型架橋剤とが反応し、重合時に副生する親水性ホモポリ
マーも架橋反応によってしっかりと塗膜中に固定される
ためと推測される。
[実施例] 以下、参考例、実施例及び比較例をあげて本発明を具
体的に説明する。参考例における単量体の仕込み部数は
表−1〜5にまとめて示した。なお部数表示はいずれも
重量基準である。
(参考例1〜23)(ブロック共重合体の製造) 温度計、攪拌器及び還流冷却器を備えた反応器に、メ
チルセロソルブ230部を仕込み、窒素ガスを吹き込みな
がら72℃に加熱し、それに、 メチルセロソルブ 100部 親水性単量体 S部 架橋性単量体 T部 −〔CO(CH2)4COO(C2H4O)3-CO(CH2)4COOO〕10− 20部 からなる混合液を2時間かけて仕込み、さらに2時間、
重合反応を行った。その後、 メチルセロソルブ 285部 メタクリル酸メチル U部 アクリル酸 V部 からなる混合液を30分かけて仕込み75℃で5時間重合反
応を行った。なお、上記S〜Vの部数は表−1〜5に示
した通りである。重合結果も表−1〜5に併せて示す。
(実施例1〜23及び比較例1〜15) 参考例1〜14で製造した重合体に対し、表−6〜9に
示したCポリマー及び金属キレート型架橋剤を配合し、
その組成物を乾燥膜厚が約1μmとなるようにアルミニ
ウム板上に塗布し、230℃で30秒間硬化させた。これら
の被覆物について表−10〜15に示した各種試験を行っ
た。その結果を同表−10〜15に示した。
上記表−6〜9中のCポリマー及び金属キレート型架
橋剤の略号は次の意味を表す。
(1):ポリエチレンオキサイド(平均分子量3300)と
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000)のブロッ
ク共重合体 (2):ポリエチレンオキサイド(平均分子量10000)
とポリプロピレングリコール(平均分子量2000)のブロ
ック共重合体 (a):ジプロポキシビス(アセチルアセトナート)チ
タン、75%溶液、日本曹達株式会社製商品名T−50 (b):テトラ−n−ブトキシチタン、75%溶液、日本
曹達株式会社製商品名TBT (c):アルミニウムモノアセチルアセトネートビス
(エチルアセトアセテート)、76%溶液、川研ファイン
ケミカル株式会社製商品名アルミキレートD (d):アルミニウムトリス(アセチルアセトネー
ト)、76%溶液、川研ファインケミカル株式会社製商品
名アルミキレートA 上記表−10〜15の略号の意味は次の通りである。
(1):被覆組成物を50℃恒温下に1ヶ月放置後、親水
特性(下記試験(6)、(7)、(8)、(9))を評
価した結果である。
○:性能に変化なし、×:性能が劣化した。
(2):成膜後の塗膜重量を100とした時の重量減を示
す。
(3):トリクロルエチレン処理後の塗膜重量を100と
した時の重量減を示す。水浸漬条件は、流水浸漬120時
間である。
(4):被覆組成物をアルミ板に塗布、焼付けしたとき
の接触角(度)を示す。
(5):塗布板を水に浸漬したときの濡れ状態を示す。
◎:全面濡れ、○:10%程度のはじき、×:90%程度の
はじき (6)塗布板をパンチオイルに浸漬し、50℃のトリクロ
ルエチレンで5分、室温のトリクロルエチレンで3分脱
脂し、乾燥させたときの接触角(度)である。
(7):上記(6)と同様に、トリクロルエチレンで処
理した後に、塗布板を水に浸漬したときの濡れ状態 (8):トリクロルエチレンで処理した塗布板を流水浸
漬7時間、50℃乾燥17時間を1サイクルとして、サイク
ルテストを行い、サイクルテスト後の親水性を示す接触
角(度)である。
(9):サイクルテスト後の水濡れ性である。
(10):塩水噴霧テスト、JISZ−2371に準じて1000時間
行った後の表面状態を示す。
○;変化なし,×;錆あり (11):密着性テスト、JISD−0202に準じて行った碁盤
目剥離テストの結果である。
○;100/100 △;70/100 (12):アルミ板を金型でプレスしたときの金型の摩耗
状態をみた結果である。
○;プレス時の金型摩耗が未処理アルミ板と同等であ
る。
上記表−10〜12に示すように、実施例1〜9−2で
は、本発明の被覆組成物はポットライフが優れていると
ともに、アルミニウム板表面に施されて形成された被膜
の親水持続性、耐蝕性、密着性が良好にしかもバランス
よく発揮されることがわかった。これに対して比較例1
〜8−4では、Bポリマーを配合しない場合、Aポリマ
ー中の架橋性単量体から形成された部分の割合が本発明
の範囲外の場合、AポリマーとBポリマーとの配合割合
が本発明の範囲外の場合には、ポットライフが不十分で
ある上、アルミニウム板表面に形成された被膜の親水持
続性、耐蝕性、密着性がバランスよく発揮されないこと
がわかった。
また、前記表−13〜15に示すように、実施例10〜23で
は、本発明の被覆組成物はポットライフが優れ、かつト
リクロルエチレン脱脂時、水浸漬時の塗膜流出も少ない
上に、アルミニウム板表面に施されて形成された被膜の
親水持続性、耐蝕性、密着性が良好にしかもバランスよ
く発揮されることがわかった。これに対して比較例9〜
15では、親水性単量体を含まない共重合体を使用した場
合、Aポリマー中の架橋性単量体から形成された部分の
割合が本発明の範囲外の場合、AポリマーとBポリマー
との配合割合が本発明の範囲外の場合には、成膜後の塗
膜重量の減少が大きくなったり、アルミニウム板表面に
形成された被膜の親水持続性、耐蝕性、密着性がバラン
スよく発揮されないことがわかった。
[発明の効果] 本発明の熱交換器フィン用被覆組成物は、ポットライ
フの持続性に優れ、アルミニウム等の金属表面に形成さ
れた被膜の親水持続性、耐蝕性及び密着性が良好にかつ
バランス良く発揮できるという効果を奏する。また、前
記Cポリマーを配合すると、上記効果が一層有効に発揮
される。さらに、前記Bポリマーに代えてB′ポリマー
を使用するとトリクロルエチレン脱脂時、水浸漬時にお
ける塗膜の重量減を少なくすることができるという効果
を奏する。なお、Bポリマー又はB′ポリマー中に(メ
タ)アクリル酸から形成される単位が含まれていなくて
も上記の各効果は十分に奏せられる。
従って、本発明の熱交換器フィン用被覆組成物は、エ
アコン等の熱交換器フィンの親水化剤としての用途に非
常に有用である。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(a)、(b)及び(c)からな
    り、固形分重量比が(a):(b):(c)=5〜40:6
    0〜95:1〜30である熱交換器フィン用被覆組成物。 (a)(メタ)アクリル酸グリシジル又はN−メチロー
    ル(メタ)アクリルアミド5〜35重量%、(メタ)アク
    リル酸ヒドロキシアルキル65〜95重量%より形成される
    親水性重合体部分と、(メタ)アクリル酸低級アルキル
    70〜95重量%、(メタ)アクリル酸5〜30重量%より形
    成される疎水性重合体部分とからなるブロック共重合
    体。 (b)アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリド
    ン、N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリ
    コールモノメタクリレートから選ばれる単量体の1種又
    は2種以上より形成される親水性重合体部分と、(メ
    タ)アクリル酸低級アルキル70〜95重量%、(メタ)ア
    クリル酸5〜30重量%より形成される疎水性重合体部分
    とからなるブロック共重合体。 (c)一般式AlXnY3−n〔式中Xは炭素原子数1〜5の
    アルコキシ基、YはR1COCH2COR2又はR3COCH2CCOR4を示
    し、R1,R2,R3,R4は炭素原子数1〜10のアルキル基で
    あり、nは0、1又は2である〕及び一般式TiXnY4−n
    〔式中Xは炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は水酸
    基、YはOC(CH3)CHCOCH3、OC2H4N(C2H4OH)、OCH(CH3
    COOHであり、nは0又は1〜4までの整数である〕から
    選ばれた1種又は2種以上の金属キレート型架橋剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物と下記成分(d)とからなり、固形分重量比が
    (a):(b):(c):(d)=5〜40:60〜95:1〜3
    0:1〜40である熱交換器フィン用被覆組成物。 (d)ポリエチレンオキサイドとポリプロピレングリコ
    ールからなるブロック共重合体。
  3. 【請求項3】請求項1記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物において、ブロック共重合体(b)が(メタ)アクリ
    ル酸ヒドロキシアルキル1〜50重量%、アクリロイルモ
    ルフォリン、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルア
    クリルアミド、ポリエチレングリコールモノメタクリレ
    ートから選ばれる単量体の1種又は2種以上50〜99重量
    %より形成される親水性重合体部分と、(メタ)アクリ
    ル酸低級アルキル70〜95重量%、(メタ)アクリル酸5
    〜30重量%より形成される疎水性重合体部分とからなる
    ものである熱交換器フィン用被覆組成物。
  4. 【請求項4】請求項2記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物において、ブロック共重合体(b)が(メタ)アクリ
    ル酸ヒドロキシアルキル1〜50重量%、アクリロイルモ
    ルフォリン、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルア
    クリルアミド、ポリエチレングリコールモノメタクリレ
    ートから選ばれる単量体の1種又は2種以上50〜99重量
    %より形成される親水性重合体部分と、(メタ)アクリ
    ル酸低級アルキル70〜95重量%、(メタ)アクリル酸5
    〜30重量%より形成される疎水性重合体部分とからなる
    ものである熱交換器フィン用被覆組成物。
  5. 【請求項5】請求項1記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物において、ブロック共重合体(b)中の疎水性重合体
    部分が(メタ)アクリル酸低級アルキルより形成される
    ものである熱交換器フィン用被覆組成物。
  6. 【請求項6】請求項2記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物において、ブロック共重合体(b)中の疎水性重合体
    部分が(メタ)アクリル酸低級アルキルより形成される
    ものである熱交換器フィン用被覆組成物。
  7. 【請求項7】請求項3記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物において、ブロック共重合体(b)中の疎水性重合体
    部分が(メタ)アクリル酸低級アルキルより形成される
    ものである熱交換器フィン用被覆組成物。
  8. 【請求項8】請求項4記載の熱交換器フィン用被覆組成
    物において、ブロック共重合体(b)中の疎水性重合体
    部分が(メタ)アクリル酸低級アルキルより形成される
    ものである熱交換器フィン用被覆組成物。
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