JP2724017B2 - 防水層保護床材 - Google Patents

防水層保護床材

Info

Publication number
JP2724017B2
JP2724017B2 JP2029427A JP2942790A JP2724017B2 JP 2724017 B2 JP2724017 B2 JP 2724017B2 JP 2029427 A JP2029427 A JP 2029427A JP 2942790 A JP2942790 A JP 2942790A JP 2724017 B2 JP2724017 B2 JP 2724017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic
layer
molded body
waterproof layer
floor slab
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2029427A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03235863A (ja
Inventor
博文 柿本
木曽  治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAYAKAWA GOMU KK
Original Assignee
HAYAKAWA GOMU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HAYAKAWA GOMU KK filed Critical HAYAKAWA GOMU KK
Priority to JP2029427A priority Critical patent/JP2724017B2/ja
Publication of JPH03235863A publication Critical patent/JPH03235863A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2724017B2 publication Critical patent/JP2724017B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば鉄筋、鉄骨コンクリートのビルディ
ング、マンション、各種施設の屋上、ベランダ、バルコ
ニー、屋上駐車場、公園、排水施設、屋上庭園、イベン
ト施設、屋上テニスコート、プール又はアスレチックの
施設等、防水層を設けて水を排水すると共にこの防水層
の上で歩行、走行、運動、運搬等を行う施設で使用でき
る防水層保護床材に関するものである。
(従来の技術及びその問題点) 従来、防水層の保護を行ない重歩行ができるものとし
ては、防水層上に保護用のコンクリートを打設する方法
が知られている。この場合、美感を要求される場合には
磁器タイル仕上げを保護コンクリート面上に施工する等
の方法がとられていた。
しかしながら、この様に保護コンクリート層を設けた
場合には、日間、季間の温度差や建物の受ける振動等に
よりコンクリート層にクラックが入る為、一定間隔ごと
に伸縮目地を設ける必要があり、必然的に伸縮目地に伴
う材料及び施工のコストを要するものであった。また、
万一漏水事故が生じた場合には、欠陥部を特定する事が
非常に困難であり、しかも補修工事には非常に多くの労
力とコストを伴うものであった。更に、基本的にはコン
クリート厚が増加しただけで防熱機能は全く期待できな
いものであった。そのうえ、下室が会議室等である場合
には、歩行や走りまわり等による固体伝幡音を緩和する
事が出来ない為、別個に騒音の対策をも行う必要があっ
た。
その為、第11図に示すように、屋上スラブ10、防水層
7の上にポリエチレンやポリスチレン等の発泡体を敷き
つめて断熱層75を形成し、その上に保護コンクリート、
モルタル71を打設する方法が行なわれている。これは主
として断熱、防音対策として設けられたものだが、伸縮
目地は依然として必要であり、漏水事故が発生した場合
には直接保護コンクリートを打設した場合と同様に非常
に多くの労力とコストをかけて補修せざるを得ないとい
う欠点がある。又、現場でコンクリート打設を行うため
水勾配等も職人の勘にたよらざるを得ない面もあり、仕
上り後は雨水の溜りやすい排水の悪い部分も生じ易いと
いう欠点も併せ持っていた。
更に、伸縮目地等で保護コンクリート71の亀裂を防止
しているものの、やはり断熱層75は保護コンクリート71
からの漏水等で水分の影響を受けやすい。即ち、水の熱
伝導率0.5kcal/m.h.℃であり、空気の0.022kcal/m.h.℃
に比べ極めて大であるので、断熱材中の空気と水分が入
れかわると熱貫流率が増大し、熱損失が大きくなる。そ
の為、断熱材本来の性能を長期に亘って得る事は困難で
あり、劣化が大きい。
又、建物の屋上スラブ10は季間、日間での温度差によ
って常に伸縮を繰り返すという過酷な条件下にあり、そ
の温度差は60℃位と言われている。それに伴ない躯体の
伸縮で屋上スラブ10に亀裂が発生し、防水層をも破断
し、更に最上階の戸界壁にクラックが生じ、騒音や仕上
げ材の破断等の問題も発生している。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、水を床版同士の隙間から効率よく流
下させ、降雨時でも水溜りのない歩き易い床版を形成で
き、防水層を保護して如何なる履物に対しても制限をつ
けない重歩行を可能とし、防水層の維持管理が容易であ
り、防熱が低コストででき、床版自体やその表面がデザ
イン面、表面仕上り面で選択の幅が大きく、歩行や走り
まわり等による振動を絶縁でき、施工が容易で早い防水
層保護床材を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、弾性層の厚みの総和が5mm以上である弾性
成形体脚部と、この弾性成形体脚部上に載置される無機
質床版と、前記弾性成形体脚部を防水層へと固着するた
めの被着層とを有し、前記弾性成形体脚部が、複数の前
記弾性層と、これらの弾性層の間で水平方向に拡がって
介在する複数の補強層とから一体に成形されており、前
記補強層が前記弾性層を拘束して前記弾性成形体脚部の
変形が抑えられており、前記弾性成形体脚部が前記無機
質床版の振動を絶縁しており、前記振動の前記防水層へ
の伝播が抑制されており、かつ前記防水層の表面と前記
無機質床版の下側面との間に形成される空間の高さが50
mm以上となるように構成されている防水層保護床材に係
るものである。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例に係る防水層保護床材を防
水層上に設置した状態を示す斜視図である。
この例は断面略T字状の無機質床版2と無機質床版1
とを交互に組み合わせ防水層保護床を形成するものであ
る。
即ち、防水層7上に粘着層6を介して薄板状の弾性成
形体脚部5が粘着固定され、この上に断面略T字状の無
機質床版2が固定される。隣り合った無機質床版2の相
対向するフランジ部2a上には無機質床版1が載置され、
これらの間が弾性層4により緩衝される。隣接する無機
質床版1と無機質床版2との間には間隙9が設けられ、
また主として防水層7、無機質床版1,2によって空間8
が形成される。
空間8において、防水層7の表面と無機質床版1の下
側面20との距離hは50mm以上であり、50〜100mmが好ま
しい。また、弾性成形体脚部6において、弾性を発揮す
る弾性層の厚さの総和は5mm以上であり、10〜70mmが好
ましい。
無機質床版1,2はセメントや石膏を主成分とした無機
質や必要に応じて配筋や発泡化も行う事もできるもので
あり、使用目的や用途、即ち、単に集合住宅の個人が使
用するベランダの様に許容荷重が小さくても良い場合と
か、屋上の駐車場や各種イベント等に利用され、大きな
耐荷重性が必要な場合とかにより床版自体に持たせるべ
き剛性や重量を決定する必要があるが、出来るだけ高剛
性で軽量で低コストであるものが好ましい。
弾性成形体脚部5は、複数のゴム等の弾性層と弾性を
有しない各種補強材とを順次積層してなる積層体であ
る。この弾性成形体脚部5は、第8図に示すような、補
強層45aを備えることができる。いずれにせよ、弾性
(好ましくは粘弾性)を発揮する弾性層の構成材料は天
然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、
イソプレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチ
レン−プロピレンゴム、ウレタンゴム、SIS、SIBS、SB
S、SEBS、液体ゴム等のゴム又はこれらの発泡体、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル、フェノール等のポ
リマー又はその発泡体を素材とした物を単体で又は混合
して用いても良く、又はそれらの産業廃棄物の粉末や破
砕品を利用して各種バインダーにより成型した成型品で
あってもよい。ここで各種バインダーとは、ウレタン、
エポキシ、液状ゴム等の反応型液状物や粉体や破砕品の
中に融点の差の大きい物を利用した低融点ポリマーやゴ
ム等の二重結合部分を利用してイオウ又は温酸化物を混
合して成型する方法が挙げられる。また、グラスウー
ル、ロックウールの成型品の外周にゴム状物を形成して
なる成形品、ポリエチレン、ポリプロピレン、フェノー
ル、ウレタン、ポリスチレン等の1種又は数種を用いた
発泡成型品を成型品単独若しくは成型品を組合せて用い
てもよい。又、上記補強材として板状体、網状体、有孔
板状体を使用した積層品を用いてもよい。それ等の具体
例は鉄、ステンレス、アルミニウム、鉛、銅等よりなる
金属材、グラスウール、セラミック、ロックウール、石
膏ボード、セメント板、フレキシブルボード等からなる
無機質材、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、アクリル、塩ビ等からなるポリマーやそれ等
の繊維状物、糸状物、合板、ハードボード、コルク、木
材等からなる木質材を1種又は併用して用いる事ができ
る。
粘着層6に用いる粘着剤は溶剤タイプ、水系タイプ、
ホットメルトタイプ、ゴム粘弾性体、ゴムアスファルト
系の物の何れを用いても良いが、0.5mm以上の厚みで用
いる場合には、ホットメルトタイプ、ゴム粘弾性体、ゴ
ムアスファルト系の粘弾性体が優れた効果を発揮する。
本実施例に係る防水層保護床材によれば、以下の効果
を奏しうる。
(1).防水層7の表面と無機質床版1の下側面との間
の空間8の高さを50mm以上としているので、間隙9から
流入した雨水等を排水するスペースが充分あるため、効
率よく排水できる。
(2).防水層保護床を形成すべき無機質床版1,2を工
場で予め成形するので、従来のように施工場所で打設す
るのと異なり、表面が必ずフラットに仕上げるので、降
雨時等にも水溜りが生じず、歩き易い重歩行が可能とな
る。
(3).表面に露出した無機質床版1,2が直射日光によ
り温度上昇しても、防水面7は日陰となり、かつ空間8
に充満する無コストの空気を断熱材として利用できるた
め、防水層7の温度は上昇しない。しかも、防水層7の
表面は直射日光を受けないため、上記と相まって劣化し
にくく、防水層の寿命を延ばすことができる。
上記の空間高さhは、降水等を速やかに排水する為の
スペースである事と、防熱を行う上で非常に大きな要因
となるが、特に空間8の高さhは後者の防熱上の観点か
ら決定されるべきである。つまり空間高さは一番低コス
トで断熱性能の良い空気を利用するものであり、しかも
床版により日陰部を作る事により、又床版を一定スキマ
を設けて設置する為、一定間隙毎に空気が移動するスペ
ースが必然的に設けられる為に、常に気温以下であり空
気層は暖められにくい構造となる事で、防水層の躯体は
昇温されない。その為の理想的空間高さは50mm以上であ
る。これを下回ると昇温度合が高くなり、防熱効果が低
下する欠点がある。
(4).弾性成形体脚部がある為に床版の振動を防水層
下地躯体に伝え難いので、下室も静かな環境を保持でき
る。
(5).弾性脚部のゴム弾性層は5mm以上が必要条件で
ある。つまりゴム弾性層の役割は床版の振動を床スラブ
に伝えにくくする目的と、防水層を損傷させない目的
と、床版の段差を軽減する目的とを果たす事である。そ
の為には5mm以下であっては、床版の振動を床スラブに
伝えにくくする目的も床版の段差を軽減する目的も両方
共果す事は出来ない。
(6).粘着層6を設けているので、無機質床版2を防
水層7上の所定位置に正確にセットできる。また、ブチ
ルゴム粘着剤を始めとする粘弾性体を0.5mm以上の厚み
で用いた場合には、万一脚部下側防水層に欠陥部が生じ
た場合にも、粘弾性体がシール効果を発揮する為に、漏
水を未然に防止する効果も生じる。
(7).万一漏水した場合にも床版を持ち上げて欠陥部
を補修するだけで短時間に補修ができ、保護コンクリー
トの除去手間や打設や硬化養生も不要であり、極めて維
持管理が行ないやすい。
(8).無機質床版1,2は予め工場内で所望の形状と
し、加工を行える。
従って、例えば孔3を設けてポールや柵を差し込み、
設置するように構成でき、例えば屋上をイベント会場や
ミニゴルフ、パットゴルフコース等にする場合に非常に
便利である。
表面仕上げもタイルや玉砂利を埋め込んで変化を持た
せる事や、表面に凹凸模様を付ける事により滑り止めと
する事もできる。更に、床版同士の段差による歩きにく
さを防止する為に、外周を面取りする事もできる。これ
らの加工は予め工場内で行えるメリットがあり、寸法精
度や強度等の品質面での画一化が計れるという長所も有
するものである。
第2図は他の防水層保護床材を施工した状態を示す平
面図、第3図は第2図のイ−イ線矢視断面図である。
本実施例に係る防水層保護床材も基本的には第1図の
ものと同様の構成を有するが、本実施例においては実質
的に平面正八角形状の無機質床版11と実質的に正方形の
床面12aを有する無機質床版12とを連続的に組み合わせ
て連続面を形成する。
無機質床版12と11との取り合い部は断面L字形の弾性
層部14によって緩衝支持され、また主として無機質床版
11,12、防水層7によって空間18が形成される。
第4図、第5図はそれぞれ他の防水層保護床材の施工
状態を示す断面図であり、また第6図は第8図の防水層
保護床材の施工状態の平面図である。
第4図の例では、無機質床版21の脚部21aを断性成形
体脚部25で支持し、各弾性成形体脚部25を粘着層6を介
して防水層7へと固着させ、空間28を形成する。この防
水層保護床材は、第2図に示す床版に用いることができ
る。
第5図の例においては、無機質床版31の端部を弾性成
形体脚部35で支持する。ここで、弾性成形体脚部は、コ
ンクリート等の補強材35bの上面に例えば粉末ゴムと一
液性ウレタンバインダーとの混合圧縮成形物等からなる
弾性層35aを固着させ、また補強材35bの下面に他の弾性
層35cを固着する。そして、弾性層35aの厚みと弾性層35
cの厚みとの総和を5mm以上とする。この防水層保護床材
は、第2図に示す床版に用いることができる。
また、第7図及び第8図にそれぞれ示すように、補強
材として複数の金網を用いることもできる。
例えば、第7図に示すように、無機質床版41の端部に
切り欠き41aを設け、隣接する無機質床版41の相対向す
る切り欠き41aに弾性成形体脚部45を固定して無機質床
版41を支持し、弾性成形体脚部45の下側面には二列の帯
状粘着層16を粘着させて防水層7へと固定した。
弾性成形体脚部45は、金網45aと弾性層45bとを順次交
互に積層して形成した。弾性成形体脚部45の厚みは5mm
以上とする。
第8図の実施例に係る防水層保護床材の構成も第7図
のものとほぼ同様であるが、無機質床版31に特に切り欠
きを設けず、無機質床版31の端部を弾性成形体脚部上に
載置固定する。
第9図、第10図はそれぞれ更に他の防水層保護床材を
施工した状態を示す平面図である。
第9図の例は、いわば第2図の施工法と第6図の施工
法とを折衷したものである。本例では、平面六角形の無
機質床版51の六つの辺のうち四つの辺51aを、隣り合う
無機質床版51の辺51aと隣接させ、残りの二つの辺51b
を、無機質床版12の上側面12aに隣接させる。そして、
辺51bの部分では無機質床版12を介して無機質床版51を
支持し(第3図参照)、辺51aの交点部分では、実質的
に平面四辺形の弾性成形体脚部55によって直接的に支持
する。ここで、弾性成形体脚部55による支持構造は種々
であってよく、第7図、第8図に示す各構造のうちいず
れであってもよい。
また、第10図の例では、平面六角形の無機質床版61の
六つの辺のうち、三つの辺61aを隣り合う無機質床版61
の辺61aと隣接させ、二つの辺61bを無機質床版12の上側
面12aと隣接させ、辺61bの間にある残りの一つの辺61c
を隣接する無機質床版61の辺61cと隣接させる。そし
て、辺61b及び61cの部分では、無機質床版12を介して無
機質床版61を支持し(第3図参照)、辺61aの交点部分
では、実質的に平面円形の弾性成形体脚部65によって直
接的に支持する。この弾性成形体脚部は、第7図、第8
図に示す各構造を用いることができる。
第9図及び第10図において、無機質床版、弾性成形体
脚部の配置、形状を適宜変形することもできる。
むろん、上述の実施例において、無機質床版の平面形
状、断面形状、寸法、弾性成形体脚部の平面形状、面積
等を種々変更できる。
次に、具体的な実験例について述べる。
実験例 下記の各実施例、比較例に係る防水層保護床材を製造
し、施工した。
(無機質床版) 実施例1、比較例1,2 型枠の中にコンクリートを打設し、脱型後水中養生7
日、空気中養生14日として使用に供した。尚、床版サイ
ズは70mm厚×450mm幅×900mm長さとした。
実施例2 第3図に示すように、一辺が200mm、厚みが70mmの正
八角形コンクリート床版11と、1辺が200mmの上側面12a
を有するコンクリート床版12とを成形し、組み合わせ
た。
(弾性成形体脚部) 実施例2 第3図に示す支持構造とした。
弾性層14として5mm厚の加硫ブチルゴム弾性体を取付
け、防水層7側との取り合い部にポリスチレン発泡体5
を水系アクリル接着剤で貼付け、更にブチル粘弾性体を
粘着層6として設けた。
弾性成形体脚部5の厚みは10mm、防水層7と床版下面
20との空間高さhは60mm、粘着層も有しており特許請求
の範囲を満足した例である。
実施例1 第8図に示す支持構造とした。
金網45aとゴム45bを重ね合せて複層とした天然ゴム加
硫物であり、防水層7との取合い部に帯状のブチルゴム
粘弾性体からなる粘着層16を取り付けた。
実施例1はゴム弾性体の中に金網を層状に入れた弾性
成形体脚部を使用した例であり、ゴム弾性体の厚みは50
mm、防水層7と床版下面20との空間高さhは50mmであ
り、粘着層16は全面でなく帯状に設けた場合を示したも
ので、特許請求の範囲を満足した例である。
比較例1 第11図に示すように、発泡ポリスチレン層75を防水層
7に直接当て、約30mmの厚みの押えモルタル層71を設け
た例であり、一般の断熱防水仕様である。
比較例2 本比較例では、第12図に示すように、防水層7上に厚
み4mmのゴム弾性体脚部85を載置し、この上に無機質床
版1の脚部を載置した。従って、弾性成形体脚部となる
ゴム弾性体脚部85の厚さが特許請求の範囲外であり、防
水層7、無機質床版の下側面20及びゴム弾性体脚部85に
よって形成される空間88の高さhが30mmであり、更にゴ
ム弾性体脚部85と防水層7との間に粘着層が設けられて
いない。
比較例3 本比較例では第12図に示す様に、防水層7上に厚み5m
mのゴム弾性弾性脚部85を載置し、この上に無機質床版
1の脚部を載置した。従って弾性成形体脚部となるゴム
弾性体脚部85の厚さは特許請求の範囲内であるものの、
防水層7、無機質床版の下側面20及びゴム弾性体脚部85
によって形成される空間88の高さhが40mmである。ゴム
弾性体脚部85と防水層7との間に粘着層を設けている。
比較例4 本比較例では第12図に示す様に、防水層7上に厚み4m
mのゴム弾性体脚部85を載置し、この上に無機質床版1
の脚部を載置した。従って弾性形成体脚部となるゴム弾
性体脚部85の厚さは特許請求の範囲外であり、防水層
7、無機質床版の下側面20及びゴム弾性体脚部85によっ
て形成される空間88の高さhが50mmである。また、ゴム
弾性体脚部85と防水層7との間に粘着層を設けている。
上記各実施例、比較例について下記の試験を行った。
結果を表に示す。
試験方法 1.防熱性 コンクリートで厚み150mmの箱状物を底が屋上スラブ
に相当する様にセットし、実施例、比較例を各々供試し
た。
供試方法は2m角を施工し、床版の表面、スラブ下面の温
度を測定し、スラブ下面の最高温度を測定した。供試体
はセラミックヒーターを用いて表面最高温度が60℃にな
る様にした。
結果は床版表面の到達最高温度と屋上スラブ下面の到
達最高温度の温度差を表示した。
2.床衝撃音測定 RC150mm厚の床スラブの上に厚さ2mmの防水層を敷き、そ
の上に供試体を設置し、タッピングマシン、バングマシ
ンにより加振し、床衝撃音の測定をした。結果をL等級
で表示した。
3.防水層の保護性能 載荷荷重を5kg/cm2とし、載荷時のくりかえし荷重試験
を30000回行ない、異常の発生の有無により判定した。
異常のある場合を×、異常のない場合を○で表中に示し
た。
上記表の結果から解るように、実施例2では、防熱性
は従来例よりも遥かに優れており、床衝撃音、防水層の
保護性能も良好である。
実施例1では、従来例より遥かに優れており、また床
衝撃音の防止効果は最も大きい。
比較例1では防熱性が非常に劣り、床衝撃音の改善も
なされていない。比較例2においても防熱効果が劣り、
床衝撃音の緩和も不充分であり、特に防水層の保護性能
に劣る。
(発明の効果) 本発明に係る防水層の保護床材によれば、防水層の表
面と無機質床版の下側面との間に形成される空間の高さ
を50mm以上としたので、この空間に充満する空気を断熱
材として利用し、防水層の温度上昇を抑え、断熱を行う
ことができる。しかも、無機質床版により防水層が直射
日光を受けないため、上記空間による断熱と相まって防
水層を劣化しにくく、防水層の寿命を延ばすことができ
る。
また、上記空間の高さを50mm以上としたので、この空
間へと流入した水を効率よく排出できる。
また、弾性成形体脚部の弾性層の厚みの総和を5mm以
上としたので、無機質床版の振動を防水層下地躯体へと
伝えにくく、下室も静かな環境を保持できる。
更に、弾性成形体脚部を防水層へと固着するための被
着層を有しているので、無機質床版を防水層上の所定位
置に正確にセットできる。
しかも、無機質床版を弾性成形体脚部上に載置するこ
とで床を形成するので、従来のように施工現場で床材を
打設するのとは異なり、無機質床版を施工前に予め成形
できる。従って、表面を必ず排水の便の良い所望の形状
へと正確に仕上げることができるので、降雨時等にも水
溜りが生じず、歩き易い重歩行が可能となる。むろん、
品質面での水準化、画一化が図れる。
また、無機質床版を弾性成形体脚部へと接着固定しな
い場合には、万一漏水した場合にも床版を持ち上げて欠
陥部を補修するだけで済み、短時間に補修ができ、維持
管理が容易である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例に係る防水層保護床材の施工
状態を示す斜視図、 第2図は他の防水層保護床材を施工した状態を示す平面
図、 第3図は第2図のイ−イ線矢視断面図、 第4図、第5図はそれぞれ他の防水層保護床材の施工状
態を示す断面図、 第6図は第8図の防水層保護床材の施工状態を示す平面
図、 第7図、第8図はそれぞれ更に他の防水層保護床材の施
工状態を示す断面図、 第9図、第10図はそれぞれ更に他の防水層保護床材の施
工状態を示す平面図、 第11図は従来の防水層保護床材の施工状態を示す断面
図、 第12図は比較例に係る防水層保護床材の施工状態を示す
断面図である。 1,2,11,12,21,31,41,51,61,71……無機質床版 4,14……弾性層 5,25,35,45,55,65……弾性成形体脚部 6,16……粘着層 7……防水層 8,18,28……空間 10……屋上スラブ 12a……上側面 20……無機質床版の下側面 h……防水層の表面と無機質床版の下側面との間に形成
される空間の高さ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性層の厚みの総和が5mm以上である弾性
    成形体脚部と、この弾性成形体脚部上に載置される無機
    質床版と、前記弾性成形体脚部を防水層へと固着するた
    めの被着層とを有し、前記弾性成形体脚部が、複数の前
    記弾性層と、これらの弾性層の間で水平方向に拡がって
    介在する複数の補強層とから一体に成形されており、前
    記補強層が前記弾性層を拘束して前記弾性成形体脚部の
    変形が抑えられており、前記弾性成形体脚部が前記無機
    質床版の振動を絶縁しており、前記振動の前記防水層へ
    の伝播が抑制されており、かつ前記防水層の表面と前記
    無機質床版の下側面との間に形成される空間の高さが50
    mm以上となるように構成された、防水層保護床材。
  2. 【請求項2】弾性層の厚みの総和が5mm以上である弾性
    成形体脚部と、この弾性成形体脚部上に載置される無機
    質床版と、前記弾性成形体脚部を防水層へと固着するた
    めの被着層とを有し、かつ前記防水層の表面と前記無機
    質床版の下側面との間に形成される空間の高さが50mm以
    上であり、平面形状が八角形である前記無機質床版と、
    平面形状が四辺形である前記無機質床版とを連続的に組
    み合わせて連続床面を形成できるように構成された、防
    水層保護床材。
  3. 【請求項3】前記弾性成形体脚部が、複数の前記弾性層
    と、これらの弾性層の間に水平方向に拡がって介在する
    複数の補強層とから一体に成形されており、前記補強層
    が前記弾性層を拘束して前記弾性成形体脚部の変形が抑
    えられており、前記弾性成形体脚部が前記無機質床版上
    の振動を絶縁しており、前記振動の前記防水層への伝播
    が抑制されている、請求項2記載の防水層保護床材。
JP2029427A 1990-02-13 1990-02-13 防水層保護床材 Expired - Fee Related JP2724017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2029427A JP2724017B2 (ja) 1990-02-13 1990-02-13 防水層保護床材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2029427A JP2724017B2 (ja) 1990-02-13 1990-02-13 防水層保護床材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03235863A JPH03235863A (ja) 1991-10-21
JP2724017B2 true JP2724017B2 (ja) 1998-03-09

Family

ID=12275840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2029427A Expired - Fee Related JP2724017B2 (ja) 1990-02-13 1990-02-13 防水層保護床材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2724017B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07224483A (ja) * 1994-02-09 1995-08-22 Iwami Nobuharu 床パネル及びその製造方法、並びにそれを用いた立体 駐車場
JP2006336428A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Earth Engineering:Kk 屋上防水層の保護構造

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6065857A (ja) * 1983-09-19 1985-04-15 高浜陶業有限会社 中空層断熱ブロックの無水施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03235863A (ja) 1991-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10815663B1 (en) Stay-in-place insulated concrete forming system
US8984826B2 (en) Composite precast concrete structures, composite precast tilt-up concrete structures and methods of making same
US8458983B2 (en) Method of forming buildings, building panel structures, and building panel systems
JP2021513622A (ja) 断熱材に結合される少なくとも1つの硬化セメント質層を備えたプレハブ断熱建築用パネル
US4559263A (en) Cement-foam composite board
US7658052B2 (en) Roof structure and method for making the same
CN104018644B (zh) 一种能移动、能回收轻质地面
JP2724017B2 (ja) 防水層保護床材
KR100231910B1 (ko) 휨 및 표면충격 강도가 강화된 건축용 패널및 그 제조방법
US20080289286A1 (en) Method of constructing foundation substructure and a building
CN104074318B (zh) 一种预制板女儿墙屋面施工方法
GB2437370A (en) Floor for wet area
RU2441121C1 (ru) Монолитная кровля - защитное покрытие эксплуатационного назначения
KR101327378B1 (ko) 건물의 최저층 바닥 시공용 배수판
RU104588U1 (ru) Конструкция кровли
CN107119858B (zh) 一种屋面防水结构及其施工工艺
JP6883416B2 (ja) 橋梁用埋設ジョイント及び埋設ジョイント構造
JP2004068587A (ja) 建築物の防水工法
NO810187L (no) Dekklag for betongtak og fremgangsmaate til fremstilling av samme
CN115977326B (zh) 一种浮筑屋面施工方法
RU2756638C1 (ru) Эксплуатируемая крыша
KR101229892B1 (ko) 외단열 외방수 시공방법 및 그 시공구조
RU2472906C1 (ru) Теплосберегающее примыкание утепленной стены к утепленному покрытию
WO1988006220A1 (en) Method of flooring ground in a house
KR100711021B1 (ko) 천정마감재를 겸한 콘크리트 슬래브 거푸집 공법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees