JP2719595B2 - 土中吹込み方法 - Google Patents

土中吹込み方法

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JP2719595B2
JP2719595B2 JP5170886A JP17088693A JP2719595B2 JP 2719595 B2 JP2719595 B2 JP 2719595B2 JP 5170886 A JP5170886 A JP 5170886A JP 17088693 A JP17088693 A JP 17088693A JP 2719595 B2 JP2719595 B2 JP 2719595B2
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務 西垂水
益美 西垂水
常市 松山
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株式会社ウエストワーク
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、茶の土壌の改良及び
養生に適用できる土中吹込み方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】栄養に富み、味覚的にも優れた茶を収穫
するためには健全な土壌が不可決である。従来、土壌の
改良及び養生は、有機・無機肥料及び土壌改良剤を土壌
に直に撒く表面施肥法、又は、これらを表面の土と混合
撹拌する作業施肥法により行っている。いずれの方法で
も土壌表面又は浅層にのみ施肥が行われるにすぎない。
【0003】茶は低木性の樹木であり、細根は叢状で水
分含有量は比較的多い。また、直根は障害物がない限り
かなり深くまで伸びるが普通である。さて、茶園の土壌
を固気液の三相分布として考えると、気相は20%が最
良であるが、10%以下になると発根に支障をきたし上
相10〜15cm程度の所に細根叢状群が発達しなくな
る。含水量は20%以下が望ましく、排水不良地は不適
当である。また、茶の土壌の最適PH値は5〜5.5で
ある。従来の表面施肥においては、リン酸と共に中和剤
を混入してPH値の調整を行っているが、混入には余分
な労力が必要である。それとともに、機械力等のロスが
発生する。
【0004】近年、土壌改良剤の一種として木炭粉が注
目されている。木炭粉を肥料に混合することによって、
土壌微生物の活性化、団粒構造の促進、根瘤菌や根と共
生する寄生組織の発達促進、VA菌の感染増強、過剰窒
素の固定化捕捉等の効果が期待できるのである。また、
実際に木炭を茶園の土壌に用いることにより、品質の優
れた茶が収穫できることが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の表面施肥及び作
業施肥では、施肥直後に降雨の場合、土壌表面の肥料が
流れ出し、根が発達している土壌の深層まで肥料が充分
に浸透しない場合があった。このため、従来は施肥を多
数回行って、吸収係数を上回る多めの肥料を土壌に投入
する傾向にあった。
【0006】しかし、このような多量の肥料の投入は余
分な労働力を必要とするばかりかコスト的にもマイナス
である。さらに、表面流亡及び地下浸透した肥料中の窒
素成分が地下水径まで浸透して、地下水が汚染されると
いう深刻な問題も生じている。これは、土壌に投入され
た肥料中の窒素総量が土壌の潜在的浄化能力を遥かに超
過している証拠である。
【0007】そこで、本発明は従来技術の問題点を解消
し、必要最低限の肥料で充分な施肥効果が得られ、施肥
に要する労働力を大幅に低減することが可能な土中吹込
み方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、茶園の植生
の根の両側の50cm以上の深層に、竪長の薄い竪板と
それらの下端に固定された弾丸状の弾丸部材の移動によ
って、竪方向の細いスリットとその下端に続く大きな穴
を形成し、その穴に弾丸部材のところから高圧エアと注
入媒体を連続して吹き付け、その吹き付けによって、穴
の周辺に下から上に向かって形成された多数の亀裂の中
に空気と注入媒体を同時に侵入させ、それによって植生
の根に注入媒体と空気を土壌の深層から上向きに供給す
ることを特徴とする土中吹込み方法を要旨としている。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、土壌の深層に形成した
穴から上向きに空気(高圧エア)と共に注入媒体(肥料
等)を多数の亀裂を介して吹き込む構成になっているた
め、植生の根に対して効率よく安定して栄養分等を供給
することができる。つまり、植生は根から緩やかに長期
にわたって徐々に養分を吸収することができるのであ
る。このため、肥料等の注入媒体は必要とされる最低量
だけで十分であり、従って、余分な窒素等が地下水系ま
で達してこれを汚染することがない。土壌の保全、エロ
ージョンの防止も実現できる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0011】図1は本発明方法を実施するための土中吹
込み装置の側面を示す説明図で、図2はその上面を示す
説明図である。
【0012】土中吹込み装置10は動力で移動する移動
体11をベースに構成されている。移動体11はけん引
機械式(トラクターやブルドーザー等の形式)にした
り、タイヤで支持搬送する形式にしたりするが、図示例
ではエンジン(図示せず)及びキャタピラ式の走行手段
19を備えた形式になっており、多少の起伏がある土壌
でも自由に走行可能となっている。
【0013】また、図示した移動体11は前後方向から
見ると全体的に門型構造になっていて、畑に植えてある
作物を跨いで走行できる。
【0014】移動体1は下方の支持部材9と上方の支持
部材18を有している。下方の支持部材9には、散布手
段14及び左右2枚の竪板15が固定されている。上方
の支持部材18にはコンプレッサー13が取付けられて
いる。コンプレッサー13は、例えば7kg/cm
圧力のエアを毎分1.4m程度排出する能力を有して
いる。
【0015】各竪板15は縦長の薄い板であり、その下
端にはそれぞれ弾丸状の弾丸部材12が一体的に固定さ
れている。竪板15は竪方向の細いスリットを形成し、
弾丸部材12は土壌の深層に大きな穴を形成する働きを
有し、先端が鋭角状にとがっている。また、竪板15の
前端も同様にとがっている。弾丸部材12と竪板15
は、硬質の金属で形成されている。
【0016】弾丸の深さ及び径は作物によって適宜変え
ることが望ましい。また竪板の代表径も同様に作物に合
わせて設定する。
【0017】竪板15の上端付近には、横長の散布手段
14が固定されている。散布手段14は、弾丸部材12
によって形成された穴2に吹込む注入媒体を収容し、随
時適当量だけ排出する構成になっている。散布手段14
としては、アジテータやシャッターを備えた通常のもの
を採用できる。
【0018】竪板15の後ろにはその縁に沿って、通路
16が固定されている。通路16は、注入媒体を散布媒
体14から土壌深層に形成された穴まで案内する。通路
16は、例えば直径50mmの鉄パイプとその上端に接
続された同径のビニールホースで形成されている。通路
16の途中には、エア通路17が合流している。エア通
路17は例えば直径25mmのエアホースであり、その
上端はコンプレッサー13の出力部に接続されている。
通路16の下端付近には横方向に突出した分散爪29が
固定されている。分散爪29は上方から送られてくる注
入媒体を分散させる働きを持つ。
【0019】弾丸部材12の後方側には、供給された注
入媒体と穴の下方付近の土壌とを撹拌して注入媒体を土
壌に定着させるための構成のロータリー手段20が設け
られている。
【0020】図3〜6を参照してロータリー手段20に
ついて説明する。ロータリー手段20はプロペラ21を
有し、プロペラ21にエアと注入媒体が衝突することに
よって駆動される。プロペラ21の軸は通路16の中心
線からずれていて、エアと媒体の作用でスムーズに回転
するようになっている。プロペラ21はユニバーサルジ
ョイントを備えた変(減)速ギア22を介してロータリ
部材25に連結されている。ロータリ部材25は大型果
樹園に良好な複数のロータリ爪を有している。変速ギア
22は支柱23に支持されている。
【0021】ロータリ部材25の上方にはカバー26が
設けられている。カバー26上面には付着ヘラ27が固
定されている。付着ヘラ27は、通路16から圧縮エア
と共に吹込まれた注入媒体を穴の上面にソフトに圧着さ
せ、圧縮エアによって生じた穴周辺の亀裂に媒体を吹込
ませる作用を行う。カバー26の後端にはバネ28が取
付けてあり、ロータリ部材25の後端を下方に押圧して
いる。カバー26はチェーン24によって通路16の穴
31に取付けられている。
【0022】注入媒体は、通常用いられている有機・無
機肥料や土壌改良剤又は浄化剤等であり、それらを適当
な割合で混合して用いることができる。注入媒体の例を
表1に示した。これらの媒体を圧力7kg/cm、流
量1.4m/minのエアーと共に穴に吹き込むので
ある。
【0023】また、注入媒体は液肥であってもよく、こ
の場合には液肥はエアーによって霧状になって吹き込ま
れる。
【0024】次に、土中吹込み装置10を用いて注入媒
体を吹き込む手順を簡単に説明する。まず、茶園の土壌
の端に作物をまたぐように装置10を配置し、移動体1
1を動かして、弾丸部材12によって土壌深層に穴2を
形成する。この際、コンプレッサー13と散布手段14
を作動させて、高圧エア及び注入媒体を穴内に吹き込
む。この時、分散爪29によって注入媒体は上下左右に
均等に振り分けられる。穴内ではロータリ手段20及び
付着ヘラ27によって注入媒体が穴周辺の土壌に固着・
撹拌される。このようにロータリ手段及び付着ヘラを設
けた場合には、より強力に土壌に注入媒体を固着するこ
とが可能となる。
【0025】一方、高圧エアを吹き込むことによって、
土壌には図7に符号4で示したような多数の亀裂が生
じ、その亀裂内にも注入媒体が吹き込まれる。さらに、
竪板が土壌内部を移動することによって作物の根を切断
するため、根切効果も得ることができる。
【0026】本発明方法を実施する場合には、深層50
〜60cmに弾丸部材で穴を穿け、気相が約20%にな
るようにし、例えば施肥2tに対して浄化剤、消毒剤、
炭等を10%程度混合して、これらをエアと共に穴内に
吹き付ける。なお、消毒剤は、8、9月の乾燥期にモグ
ラや野ネズミ等の被害(枯死、立枯病)を防止するため
に用いる。肥料等はエアによって穴の壁面に吹き付けら
れ、特に土壌の亀裂部分では下から上に向って強力に固
着される。
【0027】なお、本発明は前述の実施例に限定されな
い。弾丸の径や形状は作物の違いに合せて自由に設定す
ることができる。弾丸の数も2個に限定されず、3個以
上設けてもよい。また、施肥量、配合剤の割合を保持す
ることにより傾斜角30゜程度までの作業が可能であ
る。さらに、ロータリ部材は図示した以外の形状や方式
を採用できる。注入媒体も実施例で例示したものに限定
されない。
【0028】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための土中吹込み装置
の側面を示す説明図。
【図2】図1の装置の上面を示す説明図。
【図3】図1の装置の弾丸部材周辺を示す説明図。
【図4】図3に示された部分の上面図。
【図5】図4のA−A線に沿った断面を示す説明図。
【図6】図4のB−B線に沿った断面を示す説明図。
【図7】本発明の方法を実施するための土中吹込み装置
を適用した土壌の様子を示す説明図。
【符号の説明】
1 土壌 2 穴 3 作物 4 亀裂 10 土中吹込み装置 11 移動体 12 弾丸部材 13 コンプレッサー 14 散布機 15 竪板 16 通路 17 エア通路 18,19 支持部材 20 ロータリ手段 21 プロペラ 22 変速機 23 支柱 24 チェーン 25 ロータリ部材 26 カバー 27 付着ヘラ 28 バネ 31 接継ピン用穴

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茶園の植生の根の両側の50cm以上の
    深層に、竪長の薄い竪板とそれらの下端に固定された弾
    丸状の弾丸部材の移動によって、竪方向の細いスリット
    とその下端に続く大きな穴を形成し、その穴に弾丸部材
    のところから高圧エアと注入媒体を連続して吹き付け、
    その吹き付けによって穴の周辺に下から上に向かって
    形成された多数の亀裂の中に空気と注入媒体を同時に侵
    入させ、それによって植生の根に注入媒体と空気を土壌
    の深層から上向きに供給することを特徴とする土中吹込
    み方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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