JP2709169B2 - マンドレル収集装置用の制御弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は取付けられたリベットの引寄せられた（使用
済み）マンドレルを収集するためのマンドレル収集装置
を有するブラインドリベット取付工具に関する。より詳
細には、本発明はこのようなマンドレル収集装置用の制
御弁に関する。

〔従来技術および発明が解決しようとする課題〕

動力作動式ブラインドリベット取付工具は代表的には
丈夫な連続組立ライン作業に利用され、このような工具
の例が米国特許第3,088,618号および第3,254,522号に示
されている。このような工具の使用の際、工具のジョー
領域の後部から使用済みマンドレルをすばやく効果的に
取り出す手段を設けることが望ましい。あるいは、リベ
ットを被加工物へ適用のために他のリベット／マンドレ
ル組立体を工具のノーズにすばやく挿入するのを妨げる
使用済みマンドレルを他の方法で工具のノーズを通して
取り出さなければならない。

従って、工具の後部に容器を設ける対策がなされてき
ており、この容器を真空にすることによって、使用済み
マンドレルを工具から容器へ引入れる。この種類のマン
ドレル収集装置を備えた工具の例が米国特許第3,415,10
2号および第4,281,531号に示されている。

容器を真空にする一方法は使用済みマンドレルを工具
から引き出すために容器に真空を生じる空気圧を容器と
協働するトランスジューサーに供給することによる。米
国特許第4,517,820号には、この種類のマンドレル収集
装置が示されている。

或る工具では、容器を取りはずすときにマンドレル収
集装置の機能をなくすことが望ましく、従って収集装置
に通じる空気管路を非作動状態にすることが必要にな
る。更に、遮断期間中、マンドレル収集装置を遮断する
ことによって空気を保存することができる。米国特許第
4,598,571号には、これらの機能を達成する制御弁が示
されている。しかしながら、実際には、かかる弁を適切
に機能させるためには、極めて狭い公差および高い表面
仕上げを必要とすることがわかった。このような公差お
よび表面仕上げを達成するのは困難であることがわかっ
た。

米国特許第4,598,571号の欠点は、ボール型弁を利用
することによって処理された。この弁は入口ポートおよ
び出口ポートを持つハウジングと、このハウジング内に
位置決めされたスピンドルとを有していた。このスピン
ドルはゴムボールを収容するようになっている孔を有し
ており、この孔はボールが出口ポートと協働するように
位置決めされていた。この弁は手動の４分の１回転操作
を利用する１つの遮断モードを特徴としている。「オ
ン」位置では、ボールは出口ポートと接触しておらず、
空気がスピンドルのまわりを流れる。「オフ」位置で
は、空気圧によりボールを出口ポートに押し寄せ、それ
により空気の流れを止める。

ヨーロッパ特許出願第0201292号および第2302393号は
マンドレル収集装置を有するリベット取付工具を開示し
ている。この工具の基部から突出した作動プランジャを
有する弁が開示されている。工具をその基台に置くと、
プランジャを押し入れ、弁が空気の供給を遮断する。工
具を再び持上げるときに、弁は工具作動トリガーを再び
作動するまでオフのままである。また、上記特許に開示
されている弁は極めて狭い公差が有効であることを必要
とし、２つの遮断モードを呈さない。詳細には、この弁
は手動の遮断モードを呈さない。最後に、本発明の弁は
工具を支持表面から持上げるとき、空気の流れにおける
自動再開を行い、トリガーの作動を必要としない。

本発明の目的は２つの遮断モード、すなわち、第１
に、手動の４分の１回転モードと、第２に、操作者が工
具を支持表面に置いたときに起る工具の底部に位置決め
されたアクチュエータからの遮断モードとを有する、リ
ベット取付工具のマンドレル収集装置用の制御弁を提供
することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の制御弁はブラインドリベット工具用のマンド
レル収集装置について利用され、この収集装置は工具の
後部に容器を有しており、容器はこれと連通しているト
ランスデューサーに空気を通す加圧空気管路によって真
空にされる。容器内の真空により、引寄せられたマンド
レルを工具を通して容器に引入れる。工具を作動する主
空気管路が工具の底部の凹部領域に入り込んでいる。制
御弁は主空気管路から工具の包囲体を通ってトランスデ
ューサーまで通っている副空気管路に位置決めされてい
る。制御弁は工具の凹部付き底部に位置決めされてお
り、手動の４分の１回転操作により、あるいは工具を支
持表面に直立状態に置くことにより、副空気管路を非作
動状態にすることができ、かくしてマンドレル収集装置
を非機能状態にすることができる。

〔実施例〕

リベット取付工具10およびそのマンドレル収集装置の
作動は米国特許第4,517,820号および第4,598,571号によ
り詳細に述べられており、その内容は参考に組込まれて
いる。一般に、空気圧作動式ピストン11がリベット取付
機構を作動する。このリベット取付機構はブラインドリ
ベットのマンドレルを把持するようになっている一組の
ジョー12を有している。ドローバー14に取付けられたジ
ョーガイド13がこれらのジョーを取囲んでいる。ドロー
バー14はピストンロッド15に取付けられており、このピ
ストンロッド15には、ピストン16が取付けられている。
作動では、空気圧ピストン11の上方移動により、液圧流
体17は開口部18を通って領域19に流入してピストン16を
第１図における右側へ移動させる。このピストンの初め
の移動によりピストンロッド、ドローバーおよびジョー
ガイドを移動させてジョーをリベットマンドレルに押し
つける。ピストンが更に移動することにより、マンドレ
ルをリベットボディを通して引寄せ、このマンドレルを
据込んでカウンタヘッドを構成する。最終的にはマンド
レルを切り、使用済みマンドレルステムをマンドレル案
内管20を通してマンドレル収容容器21へ排出する。マン
ドレル収集容器21は工具10の後部に設けられたアダプタ
ー22に取はずし可能に連結されている。アダプター22は
トランスジューサー23を収容しており、このトンランス
ジューサー23には、副空気管路24が取付けられている。
副空気管路24は工具の主空気管路25に取付けられてい
る。トランスデューサー23はアダプターおよび収集容器
に真空を生じて使用済みマンドレルを通路20を通して容
器に引入れる。また、リベット取付機構の真空はマンド
レルを把持する際のジョーの作用前にリベットマンドレ
ルをノーズピースに保持するのを助ける。使用済みマン
ドレルを収集すると、容器を取りはずし、空にするだけ
でよい。

工具の基部には、制御弁50が位置決めされている。副
空気管路24は弁50の入口管67および出口管68に連結され
ている。弁50は空気管路24を通る空気の流れを止めてマ
ンドレル収集装置を非作動状態にするように機能する。
弁50は２つの別々の遮断モードを特徴としている。一方
の遮断モードは手動であり、スロット56を使用してスピ
ンドル55を４分の１回転、回わすことを必要とする。他
方の遮断モードは工具を支持表面に直立状態に置いて作
動ステム63を上方に移動させることにより自動的に作動
する。

弁50は空気入口ポート52および出口ポート53が位置決
めされたハウジング51を有している。ハウジング51は任
意の適当な材料製でもよいが、成形プラスチックが好ま
しい。ポート52、53は入口管67および出口管68を受入れ
るように寸法決めされている。これらの管67、68は任意
の適当な材料製でもよいが、好ましくはステンレス鋼製
である。ハウジング51が成形プラスチック製である場
合、管67、68は、これらをモールドキャビティに装入
し、このキャビティでプラスチック材料がこれらの管6
7、68のまわりを流れて密封連結部を形成することによ
って直接ハウジング内に成形される。ハウジング51に
は、概ね円筒形の孔54が中央に位置決めされている。出
口ポート53は孔54の側部につながっており、入口ポート
52は孔54の上端につながっている。孔54の下端は開放し
ている。孔54内には、スピンドル55が位置決めされてい
る。

スピンドル55はその下端部が円筒形であり、密封のた
めにＯリングシール57を受入れる環状の空間が設けられ
ている。スピンドル55は任意の適当な材料製であっても
よいが、成形プラスチックが好ましい。操作者がスピン
ドルを手で回わし易すくするために下端部にスロット56
が設けられている。スピンドルは凹部付き制御表面66を
有しており、この表面はスピンドル制止ワッシャ58と協
働してスピンドルの回転を90゜すなわち４分の１回転に
制限する。ワッシャ58は留め具59によって適所に保持さ
れている。

空気入口ポート52とスピンドル55の頂部との間には、
空気流路を設けるために空間が残されてる。スピンドル
55の頂部には、孔60が位置決めされており、この孔はボ
ール61を受入れ、これを出口ポート53と近接し密封して
位置決めするようになっている。ボール61は手動遮断機
能を達成するのに役立つ。ボール61は任意の適当な材料
製でもよいが、好ましくはゴム製である。第３図は「オ
フ」位置にある弁を示している。空気入口ポートからの
空気がボール61を空気出口ポート53に押し付ける。空気
出口ポート53はこれにボール61を押し付けるとき、ボー
ル61と協働してシールを行うように位置決めされてい
る。これにより、出口ポート53を効果的に密封し、空気
の流れを遮断する。スピンドル55を第４図に示すように
４分の１回転、回わすと、ボール61はもはや出口ポート
53を遮断せず、空気は自由に流れる。これが第１の手動
作動モードである。

また、スピンドル55は長さ方向に延びている通路62を
有しており、作動ステム63がこの通路62に嵌入してい
る。通路62の上端部には、大きい孔64が設けられてお
り、この孔64はボール65を受入れて空気入口ポート52と
密封係合するようになっている。ボール65は任意の適当
な材料製でもよいが、好ましくはゴム製である。工具を
支持表面に置くと、作動ステム63を押し上げ、それによ
りボール65を押圧して入口ポート52と密封係合させる。
これにより入口ポートを効果的に密封し、空気の流れを
遮断する。第８図に示すように、工具を支持表面から持
上げると、弁が自動的にすぐ「オン」位置になる。この
位置では、ボール65が孔64および通路62と協働して通路
62からの空気の漏れを防ぐ。また、空気をすぐに「オ
ン」にすることは工具の使用者にとっては有利である。
空気の流れは留め具を工具のノーズピースに保持する傾
向のある真空を生じる。かくして、第２の自動遮断モー
ドを述べたことになる。手動遮断を利用した場合、ボー
ル65の位置は入口ポート52と近接しておらず、従って何
ら機能を有していない。スピンドルを手動で「オン」の
位置に回わすときのみ、ボール65は空気の流れを遮断す
るように作動する。

【図面の簡単な説明】

第１図はマンドレル収集装置を有する動力作動式ブライ
ンドリベット工具の部分断面側面図；第２図は本発明の
新規な制御弁を示す第１図の２−２線に沿った工具の断
面図；第３図はスピンドルが手動「オフ」位置にある場
合の第１図の３−３線に沿った本発明の制御弁の断面
図；第４図はスピンドルが手動「オン」位置にある以
外、第３図と同様の断面図；第５図はスピンドルが手動
「オフ」位置にある場合の本発明の制御弁の底面図；第
６図は第５図の６−６線に沿った本発明の制御弁の断面
図；第７図はスピンドルが手動「オン」位置にある場合
の制御弁の底面図；第８図は自動「オン」位置を示す第
７図の８−８線に沿った本発明の制御弁の断面図；第９
図は自動「オフ」位置を示す第７図の９−９線に沿った
本発明の制御弁の断面図である。 10……リベット取付工具、11……空気圧作動式ピスト
ン、12……ジョー、13……ジョーガイド、14……引張り
バー、15……ピストンロッド、16……ピストン、17……
液圧流体、20……マンドレル案内管、21……マンドレル
収集容器、23……トランスデューサー、24……副空気管
路、50……制御弁、51……ハウジング、52……入口ポー
ト、53……出口ポート、54……孔、55……スピンドル、
60……孔、61、65……ボール、63……作動ステム、67…
…入口管、68……出口管

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ブラインドリベットのマンドレルを引寄せ
   てリベットボディを据込み、それによりリベットを取付
   けるようになっており、引寄せられたマンドレルを回収
   するためのマンドレル収集装置を有しており、該収集装
   置が空気管路およびこれと関連し、マンドレル収集装置
   に供給される空気を制御する制御弁を有する動力作動式
   ブラインドリベット工具において、 制御弁（50）が、開放端および閉鎖端を有する中央の円
   筒形孔（54）と連通している空気入口ポート（52）およ
   び空気出口ポート（53）を有するハウジング（51）を備
   え、 上記中央孔（54）内にぴったり嵌入されたスピンドル
   （55）が、上記孔の開放端の近くに位置決めされた上記
   中央孔（54）と関連した密封手段（57）を有し、 上記スピンドル（55）はボール（61）を上記出口ポート
   （53）と密封関係で受け入れるように位置決めされた出
   口孔（60）を有しており、 上記スピンドル（55）は通路と連通している入口孔（6
   4）を有しており、該入口孔はボール（65）を上記入口
   ポート（52）と密封関係で受入れるように位置決めされ
   ており、上記通路は上記スピンドルを通って延びてい
   て、作動ステム（63）を受入れるようになっており、 出口ボール（61）が上記出口孔に位置決めされ、 入口ボール（65）が上記入口孔に位置決めされ、 作動ステム（63）が上記通路に位置決めされ、該作動ス
   テム（63）は上記入口ボール（65）に通じており、それ
   により工具を支持表面に置くと、上記入口が密封され
   る、ことを特徴とするブラインドリベット工具。