JP2706474B2 - ポリオレフィン連続気泡体の改質方法 - Google Patents
ポリオレフィン連続気泡体の改質方法Info
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- JP2706474B2 JP2706474B2 JP63172496A JP17249688A JP2706474B2 JP 2706474 B2 JP2706474 B2 JP 2706474B2 JP 63172496 A JP63172496 A JP 63172496A JP 17249688 A JP17249688 A JP 17249688A JP 2706474 B2 JP2706474 B2 JP 2706474B2
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はポリオレフィン連続気泡体の改質方法に関す
る。より詳細に述べると、本発明は、ポリオレフィン連
続気泡体に、永久的に難燃性を付与する方法に関する。
る。より詳細に述べると、本発明は、ポリオレフィン連
続気泡体に、永久的に難燃性を付与する方法に関する。
［従来の技術］ 近年ポリオレフィン連続気泡体は安価にして、クッシ
ョン性、吸音性等の物性が優れ、クッション材、パッキ
ング材フィルター、塗布材、吸音材等の各種の用途に広
く利用されている。
ョン性、吸音性等の物性が優れ、クッション材、パッキ
ング材フィルター、塗布材、吸音材等の各種の用途に広
く利用されている。
しかしポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフ
ィン樹脂は極めて燃え易く、また燃焼熱が高いため、ポ
リオレフィン連続気泡体を床材、壁材、航空機内の材料
などの用途に用いることができなかった。
ィン樹脂は極めて燃え易く、また燃焼熱が高いため、ポ
リオレフィン連続気泡体を床材、壁材、航空機内の材料
などの用途に用いることができなかった。
従来から行われている難燃性発泡体の製造方法として
は、ポリオレフィン樹脂に無機系充填剤を添加したもの
を加熱発泡する方法（参照：特公昭60−26500号公
報）、あるいはリン系またはハロゲン系等の難燃剤を添
加したものを加熱発泡する方法（参照：特公昭48−9587
号公報、特公昭48−29857号公報、特公昭58−5930号公
報）等がある。
は、ポリオレフィン樹脂に無機系充填剤を添加したもの
を加熱発泡する方法（参照：特公昭60−26500号公
報）、あるいはリン系またはハロゲン系等の難燃剤を添
加したものを加熱発泡する方法（参照：特公昭48−9587
号公報、特公昭48−29857号公報、特公昭58−5930号公
報）等がある。
［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、前者の無機系充填剤または難燃剤を添
加する方法は、独立気泡体に関するものであり、連続気
泡体に適用することは困難である。なぜなら連続気泡体
は発泡条件が厳しく、多量の無機系充填剤または難燃剤
を添加すると、満足な気泡体が得られないからである。
加する方法は、独立気泡体に関するものであり、連続気
泡体に適用することは困難である。なぜなら連続気泡体
は発泡条件が厳しく、多量の無機系充填剤または難燃剤
を添加すると、満足な気泡体が得られないからである。
本発明は、上記問題点を解決してポリオレフィン連続
気泡体に難燃性を付与する新規な改質方法を提供するこ
とを目的とする。
気泡体に難燃性を付与する新規な改質方法を提供するこ
とを目的とする。
［課題を解決するための手段］ 本発明のポリオレフィン連続気泡体の改質方法は、ポ
リオレフィン連続気泡体にビニルフォスフォネート化合
物を含浸させ、ついで電子線を照射し、該気泡体の内部
および表面に不溶性の重合物を生ぜしめることを特徴と
する。
リオレフィン連続気泡体にビニルフォスフォネート化合
物を含浸させ、ついで電子線を照射し、該気泡体の内部
および表面に不溶性の重合物を生ぜしめることを特徴と
する。
本発明の対象となるポリオレフィン連続気泡体の材質
としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチ
レン、エチレンプロレン共重合体、ポリ−４−メチル−
１−ペンテン、ポリビニルデンクロライド、ポリビニル
クロライド、ポリビニルデンフルオライド、テトラフル
オロエチレン・エチレン共重合体をあげることができ、
回復性、クッション性等の物性上、エチレン酢酸ビニル
共重合体が特に好ましい。
としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチ
レン、エチレンプロレン共重合体、ポリ−４−メチル−
１−ペンテン、ポリビニルデンクロライド、ポリビニル
クロライド、ポリビニルデンフルオライド、テトラフル
オロエチレン・エチレン共重合体をあげることができ、
回復性、クッション性等の物性上、エチレン酢酸ビニル
共重合体が特に好ましい。
ポリオレフィン連続気泡体の連続気泡率は、好ましく
は80％以上、特に好ましくは90％以上のものが良い。
は80％以上、特に好ましくは90％以上のものが良い。
連続気泡率が80％以下であるとビニルフォスフォネー
ト化合物を含浸させることが困難である。
ト化合物を含浸させることが困難である。
次に含浸させるビニルフォスフォネート化合物は一般
式 （但し、ｘ及び で表わされる化合物が好ましい。上式の化合物において
Ｐは難燃元素であり、重量基準で約22.5％含有されてい
る。
式 （但し、ｘ及び で表わされる化合物が好ましい。上式の化合物において
Ｐは難燃元素であり、重量基準で約22.5％含有されてい
る。
本発明でポリオレフィン連続気泡体にビニルフォスフ
ォネート化合物を含浸させる方法としては、まずビニル
フォスフォネート化合物を濃度が10〜100体積％、好ま
しくは25〜75体積％になるように後述の溶媒に溶解せし
める。この場合、25％より低いと自己消火性の気泡体が
得られず、75％を越えると溶液の粘性が高く、含浸の効
率が悪い。
ォネート化合物を含浸させる方法としては、まずビニル
フォスフォネート化合物を濃度が10〜100体積％、好ま
しくは25〜75体積％になるように後述の溶媒に溶解せし
める。この場合、25％より低いと自己消火性の気泡体が
得られず、75％を越えると溶液の粘性が高く、含浸の効
率が悪い。
ついでポリオレフィン連続気泡体に該溶液を含浸させ
る。
る。
次に該溶液を含浸させた該気泡体を取出し、余分な溶
液を絞り取った後充分に風乾または減圧乾燥し、溶媒を
蒸発させる。含浸率は該溶液の濃度と含浸後の絞り方に
より調節することができる。
液を絞り取った後充分に風乾または減圧乾燥し、溶媒を
蒸発させる。含浸率は該溶液の濃度と含浸後の絞り方に
より調節することができる。
ここで用いる溶媒としては、例えば、アセトン、エタ
ノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ベンゼン、
テトラヒドロフランをあげることができる。
ノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ベンゼン、
テトラヒドロフランをあげることができる。
乾燥後、好ましくは、空気雰囲気中に窒素等の不活性
ガスを流して酸素濃度を下げるか、不活性ガス雰囲気下
或いは真空下で、該気泡体に電離性放射線を照射する。
電離性放射線としてはCo60よりのγ線、加速器よりの電
子線が便利に用いられる。例えば該気泡体に好ましくは
10〜50℃で1.0〜1.0×107rad/秒の線量率で１〜10Mrad
の線量を照射することにより該気泡体の内部および表面
に不溶性の重合物を生ぜしめる。その結果、耐久性の難
燃化を達成することができる。
ガスを流して酸素濃度を下げるか、不活性ガス雰囲気下
或いは真空下で、該気泡体に電離性放射線を照射する。
電離性放射線としてはCo60よりのγ線、加速器よりの電
子線が便利に用いられる。例えば該気泡体に好ましくは
10〜50℃で1.0〜1.0×107rad/秒の線量率で１〜10Mrad
の線量を照射することにより該気泡体の内部および表面
に不溶性の重合物を生ぜしめる。その結果、耐久性の難
燃化を達成することができる。
［実 施 例］ 次に本発明を実施例に基いて説明する。
実施例 １ エチレン酢酸ビニル共重合体から成る連続気泡体〔三
和化工株式会社製，オプセルLC−300＃３，セル径2mm,
連続気泡率100％，みかけ密度0.027g/cm3〕、200×100
×5mmのシートにビニルフォスフォネート化合物〔米国
ストウファーケミカル（Stauffer Chemical）社製ファ
イロール（Fyrol）76〕の25％メタノール溶液を含浸さ
せた後、メタノールを風乾除去した。充分に乾燥させた
気泡体をポリエチレンの袋に入れ窒素を10分間通した
後、密封した。これをコンベアの上に乗せ、室温でバン
デグラフ加速器よりの、1.5MeV,50μA,9.2×104rad/秒
の電子線を5Mrad照射した。
和化工株式会社製，オプセルLC−300＃３，セル径2mm,
連続気泡率100％，みかけ密度0.027g/cm3〕、200×100
×5mmのシートにビニルフォスフォネート化合物〔米国
ストウファーケミカル（Stauffer Chemical）社製ファ
イロール（Fyrol）76〕の25％メタノール溶液を含浸さ
せた後、メタノールを風乾除去した。充分に乾燥させた
気泡体をポリエチレンの袋に入れ窒素を10分間通した
後、密封した。これをコンベアの上に乗せ、室温でバン
デグラフ加速器よりの、1.5MeV,50μA,9.2×104rad/秒
の電子線を5Mrad照射した。
照射後、該気泡体を水洗した後、50℃の温水中に浸漬
することにより、未反応物および水溶性の重合物を除去
した。乾燥後、該気泡体の重量増加率は、原気泡体の重
量基準で51.6％であった。処理気泡体についてUL94HF−
１の燃焼試験を行った結果、滴下（drip）することもな
く、すべての要求を満たすものであった。
することにより、未反応物および水溶性の重合物を除去
した。乾燥後、該気泡体の重量増加率は、原気泡体の重
量基準で51.6％であった。処理気泡体についてUL94HF−
１の燃焼試験を行った結果、滴下（drip）することもな
く、すべての要求を満たすものであった。
実施例 ２ 実施例１におけるビニルフォスフォネート化合物のメ
タノール溶液の濃度を50体積％に変えた以外はすべて実
施例１と同一条件で、まったく同様にして処理した。処
理後の気泡体の重量増加率は65.3％であり、UL94HF−１
に適合するものであった。
タノール溶液の濃度を50体積％に変えた以外はすべて実
施例１と同一条件で、まったく同様にして処理した。処
理後の気泡体の重量増加率は65.3％であり、UL94HF−１
に適合するものであった。
実施例 ３ 実施例１における連続気泡体のサイズを200×100×10
mm、ビニルフォスフォネート化合物のメタノール溶液の
濃度を75体積％に変えた以外はすべて実施例１と同一条
件でまったく同様にして処理した。処理後の気泡体の重
量増加率は97.3％であり、燃焼試験の結果、滴下（dri
p）することもなく垂直試験のUL94VOに適合するもので
あった。
mm、ビニルフォスフォネート化合物のメタノール溶液の
濃度を75体積％に変えた以外はすべて実施例１と同一条
件でまったく同様にして処理した。処理後の気泡体の重
量増加率は97.3％であり、燃焼試験の結果、滴下（dri
p）することもなく垂直試験のUL94VOに適合するもので
あった。
［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、ポリオレフィン連続
気泡体に本発明の方法を適用することによって難燃性を
付与することができる。したがって本発明の方法によっ
て改質されたポリオレフィン連続気泡体は、航空機内の
材料、床材、壁材等の分野においてクッション材、吸着
材、エアーフィルター等の素材といて有用である。
気泡体に本発明の方法を適用することによって難燃性を
付与することができる。したがって本発明の方法によっ
て改質されたポリオレフィン連続気泡体は、航空機内の
材料、床材、壁材等の分野においてクッション材、吸着
材、エアーフィルター等の素材といて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｆ 230:02） (Ｃ０８Ｆ 290/08 230:02） (Ｃ０８Ｆ 291/00 230:02） (72)発明者 吉澤 巌 京都府久世郡久御山町大字下津屋小字下 之浜代７番地 三和化工株式会社内 (72)発明者 駒井 邦章 京都府久世郡久御山町大字下津屋小字下 之浜代７番地 三和化工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−255810（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−80417（ＪＰ，Ａ) 特公 昭58−5930（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (1)
- 【請求項１】連続気泡率が80％以上であるポリオレフィ
ン連続気泡体に、溶媒に溶解させたビニルフォスフォネ
ート化合物溶液を含浸させ、これを乾燥処理して溶媒を
除去した後に電子線を照射し、該気泡体の内部及び表面
に不溶性の重合物を生ぜしめることを特徴とするポリオ
レフィン連続気泡体の難燃化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63172496A JP2706474B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | ポリオレフィン連続気泡体の改質方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63172496A JP2706474B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | ポリオレフィン連続気泡体の改質方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0222317A JPH0222317A (ja) | 1990-01-25 |
| JP2706474B2 true JP2706474B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=15943053
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63172496A Expired - Fee Related JP2706474B2 (ja) | 1988-07-11 | 1988-07-11 | ポリオレフィン連続気泡体の改質方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2706474B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03234742A (ja) * | 1990-02-13 | 1991-10-18 | Yukiko Yoshikawa | 難燃化ポリエチレン連続気泡発泡体の製造方法と装置 |
| JPH0465443A (ja) * | 1990-07-06 | 1992-03-02 | Sanwa Kako Kk | 不燃性架橋ポリオレフイン連続気泡体およびその製造方法 |
| JP2001018311A (ja) | 1999-07-12 | 2001-01-23 | Uni Charm Corp | 通気不透液性複合シート |
| WO2015098945A1 (ja) | 2013-12-24 | 2015-07-02 | 堺化学工業株式会社 | 酸化セリウム被覆酸化亜鉛粒子、その製造方法、紫外線遮蔽剤及び化粧料 |
| JP5854176B2 (ja) | 2013-12-27 | 2016-02-09 | 堺化学工業株式会社 | 酸化亜鉛粒子、それらの製造方法、紫外線遮蔽剤及び化粧料 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5580417A (en) * | 1978-12-12 | 1980-06-17 | Japan Atom Energy Res Inst | Preparation of fire retardant rubber composition molded body |
| JPS585930A (ja) * | 1981-07-01 | 1983-01-13 | 三菱電機株式会社 | 真空スイツチ管 |
| JPS60255810A (ja) * | 1984-05-31 | 1985-12-17 | Nissin Electric Co Ltd | エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂組成物 |
-
1988
- 1988-07-11 JP JP63172496A patent/JP2706474B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0222317A (ja) | 1990-01-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |