JP2705999B2 - Atpセンサ - Google Patents
AtpセンサInfo
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- Japan
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- atp
- liposome
- sensor
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ATP(adenosine 5′−triphos−phate:
アデノシン三リン酸)をセンシングするためのATPセン
サに関するものである。
アデノシン三リン酸)をセンシングするためのATPセン
サに関するものである。
(従来の技術) 医療技術の発展、工業プロセスの安全可動或いは収率
向上等を図るため、また環境汚染具合の管理等を行うた
めには、化学物質の測定が必須になる。このため、これ
ら分野では、化学物質を測定するための物理的・化学的
な種々の測定装置が駆使されている。
向上等を図るため、また環境汚染具合の管理等を行うた
めには、化学物質の測定が必須になる。このため、これ
ら分野では、化学物質を測定するための物理的・化学的
な種々の測定装置が駆使されている。
また、このような測定装置で必要となるセンサとし
て、生体触媒である酵素を利用した酵素センサが種々実
用化されている(例えば文献:「バイオセンサ」,軽部
征夫 著,共立出版(1986),p.40)。生体触媒であ
る酵素が、触媒機能を有すると同時に分子を識別する機
能を有しているため、化学物質の濃度測定に利用出来る
からである。
て、生体触媒である酵素を利用した酵素センサが種々実
用化されている(例えば文献:「バイオセンサ」,軽部
征夫 著,共立出版(1986),p.40)。生体触媒であ
る酵素が、触媒機能を有すると同時に分子を識別する機
能を有しているため、化学物質の濃度測定に利用出来る
からである。
ところで、化学物質の一種としての、生体物質である
ATPは、化学エネルギーのキャリアーの役割を果すこと
が知られている。具体的には、ATPの加水分解で生じる
エネルギーを使って、生体内において、生体分子の合
成を行わせたり、細胞膜での分子の能動輸送を行わせ
たり、生体分子の運動や主体の力を起こさせる。これ
ら〜の営みは、生体秩序の確立のための要をなして
いる。従って、ATPの量やその変化具合をセンシングす
ることは、生化学分野、医療分野等において不可欠なこ
とであった。
ATPは、化学エネルギーのキャリアーの役割を果すこと
が知られている。具体的には、ATPの加水分解で生じる
エネルギーを使って、生体内において、生体分子の合
成を行わせたり、細胞膜での分子の能動輸送を行わせ
たり、生体分子の運動や主体の力を起こさせる。これ
ら〜の営みは、生体秩序の確立のための要をなして
いる。従って、ATPの量やその変化具合をセンシングす
ることは、生化学分野、医療分野等において不可欠なこ
とであった。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来、ATPをセンシングすることが出
来るセンサはなかった。
来るセンサはなかった。
従って、この発明の目的はATPを定量することが出来
るATPセンサを提供することを目的とする。
るATPセンサを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この目的の達成を図るため、この出願に係る発明者は
種々の検討を重ねた。その結果、リン脂質とATPアーゼ
とで構成されたリポソームが下記及びの機能を有す
ることに先ず着目した。
種々の検討を重ねた。その結果、リン脂質とATPアーゼ
とで構成されたリポソームが下記及びの機能を有す
ることに先ず着目した。
…リン脂質とATPアーゼとで構成されたリポソーム
は、リポソーム外部にATPがあると、ATPアーゼの働きに
よりこのATPを加水分解し、この際のエネルギーにより
水素イオンをリポソーム内部に取り込む、ということ。
は、リポソーム外部にATPがあると、ATPアーゼの働きに
よりこのATPを加水分解し、この際のエネルギーにより
水素イオンをリポソーム内部に取り込む、ということ。
…また、この水素イオンの取り込みは、ATP1分子が
分解するときに放出される自由エネルギー(この自由エ
ネルギーは、ATP、ADP(アデノシン5′−二リン酸)及
びPi(無機リン酸)の濃度によって決まる。)が、リポ
ソーム内外の濃度勾配に逆らってリポソーム内に3個の
水素イオンを輸送するのに必要なエネルギーと等しくな
るまで続くため、リポソーム内に取り込まれる水素イオ
ンの最終的な量は、リポソーム外部に存在していたATP
量によって決まる、ということ。
分解するときに放出される自由エネルギー(この自由エ
ネルギーは、ATP、ADP(アデノシン5′−二リン酸)及
びPi(無機リン酸)の濃度によって決まる。)が、リポ
ソーム内外の濃度勾配に逆らってリポソーム内に3個の
水素イオンを輸送するのに必要なエネルギーと等しくな
るまで続くため、リポソーム内に取り込まれる水素イオ
ンの最終的な量は、リポソーム外部に存在していたATP
量によって決まる、ということ。
なお、上記、の機能については、例えば文献
(「細胞の分子生物学」教育社,昭和62年,p.502)に開
示されている。
(「細胞の分子生物学」教育社,昭和62年,p.502)に開
示されている。
さらに、この出願にかかる発明者は、上記及びに
記載の機能に伴い生じるリポソーム内での水素イオン量
変化をリポソーム外で何等かの形で検出出来れば、リポ
ソーム外のATP量を定量出来来るのではないかというこ
とに着目し、この発明を完成するに至った。
記載の機能に伴い生じるリポソーム内での水素イオン量
変化をリポソーム外で何等かの形で検出出来れば、リポ
ソーム外のATP量を定量出来来るのではないかというこ
とに着目し、この発明を完成するに至った。
従って、この発明のATPセンサは、リン脂質とATPアー
ゼとで構成されたリポソームであって、リポソーム内で
の水素イオン量変化をリポソーム外で検出出来るように
するためにpH感受性色素を内包させたリポソームから成
ることを特徴とする。
ゼとで構成されたリポソームであって、リポソーム内で
の水素イオン量変化をリポソーム外で検出出来るように
するためにpH感受性色素を内包させたリポソームから成
ることを特徴とする。
なお、この発明の実施に当たり、前述のリポソームを
基板に固定してATPセンサを構成するのが好適である。
そして、リポソームの基板への固定を、抗原−抗体反応
により行うのが好適である。
基板に固定してATPセンサを構成するのが好適である。
そして、リポソームの基板への固定を、抗原−抗体反応
により行うのが好適である。
(作用) この発明の構成によれば、リポソーム外のATP量に応
じリポソーム内に水素イオンが取り込まれてリポソーム
内のpHが変化すると、このpH変化がpH感受性色素で検知
される。また、このpH感受性色素は、例えばpHの変化に
より吸光度が変化する色素、pHの変化により蛍光強度が
変化する色素とすることが出来る。そして、これら吸光
度変化や蛍光強度変化は公知の測定器を用いて測定する
ことが出来る。
じリポソーム内に水素イオンが取り込まれてリポソーム
内のpHが変化すると、このpH変化がpH感受性色素で検知
される。また、このpH感受性色素は、例えばpHの変化に
より吸光度が変化する色素、pHの変化により蛍光強度が
変化する色素とすることが出来る。そして、これら吸光
度変化や蛍光強度変化は公知の測定器を用いて測定する
ことが出来る。
また、上記リポソームを基板に固定した構成の場合、
当該リポソームの浮遊・拡散が防止される。さらに、AT
Pセンサを特定位置に設置出来るようになる。
当該リポソームの浮遊・拡散が防止される。さらに、AT
Pセンサを特定位置に設置出来るようになる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明のATPセンサの実施例
について説明する。なお、以下の説明で用いる各図は、
この発明を理解出来る程度に各構成成分の寸法、形状及
び配置関係を概略的に示してある。また、以下の説明で
述べる使用薬品名、薬品濃度、薬品使用量、処理時間、
処理温度等の数値的条件、処理方法、使用装置等はこの
発明の範囲内の好適例にすぎない。従って、この発明が
これら条件にのみ限定されるものではないことは理解さ
れたい。
について説明する。なお、以下の説明で用いる各図は、
この発明を理解出来る程度に各構成成分の寸法、形状及
び配置関係を概略的に示してある。また、以下の説明で
述べる使用薬品名、薬品濃度、薬品使用量、処理時間、
処理温度等の数値的条件、処理方法、使用装置等はこの
発明の範囲内の好適例にすぎない。従って、この発明が
これら条件にのみ限定されるものではないことは理解さ
れたい。
リポソームの作製 始めに、以下に説明するように実施例のリポソーム
(ATPセンサ)を作製する。なお、この実施例では、リ
ン脂質として下記式で示される大豆リン脂質アゾレク
チン(シグマ社製)と式で示されるリン脂質抗原との
混合脂質を用い、ATPアーゼとして子牛心臓ミトコンド
リアより調製したATPアーゼを用い、pH感受性色素とし
てブロムチモールブルーを用いる。なお、式中のRは
アルキル基(CnH2n+1)である。
(ATPセンサ)を作製する。なお、この実施例では、リ
ン脂質として下記式で示される大豆リン脂質アゾレク
チン(シグマ社製)と式で示されるリン脂質抗原との
混合脂質を用い、ATPアーゼとして子牛心臓ミトコンド
リアより調製したATPアーゼを用い、pH感受性色素とし
てブロムチモールブルーを用いる。なお、式中のRは
アルキル基(CnH2n+1)である。
上述の混合脂質と、ATPアーゼとをナス型フラスコ中
のクロロホルムに溶解させる。
のクロロホルムに溶解させる。
次に、ロータリエバポレーターを用いてクロロホルム
を留去する。
を留去する。
次に、このフラスコをVortexミキサーに設置し、この
フラスコ内に、pH感受性色素としてのブロムチモールブ
ルーを含有させたpH調製済みの所定の緩衝液を入れてフ
ラスコ内のものを膨潤させ剥離する。
フラスコ内に、pH感受性色素としてのブロムチモールブ
ルーを含有させたpH調製済みの所定の緩衝液を入れてフ
ラスコ内のものを膨潤させ剥離する。
次に、このフラスコを超音波破砕器(ヒートシステム
社製W−385)に設置し4℃の温度に保冷した状態でN2
気流下で475Wの超音波を1分照射1分停止の照射条件で
2時間照射する。これにより得られた懸濁液を、予め上
記緩衝液で平衡化させたセファローズ4Bカラム(ファル
マシア社製1.8Φ×40cm)上で分画してリポソーム懸濁
液を得る。
社製W−385)に設置し4℃の温度に保冷した状態でN2
気流下で475Wの超音波を1分照射1分停止の照射条件で
2時間照射する。これにより得られた懸濁液を、予め上
記緩衝液で平衡化させたセファローズ4Bカラム(ファル
マシア社製1.8Φ×40cm)上で分画してリポソーム懸濁
液を得る。
第1図は、このようにして得たリポソーム懸濁液中の
1つのリポソーム11の構造を模式的に示した図である。
第1図中、13はアゾレクチン、15はリン脂質抗原、17は
ATPアーゼ、19はブロムチモールブルーである。pH感受
性色素であるブロムチモールブルー11は、脂質13及びAT
Pアーゼ17で構成されるリポソーム11に内包されてい
る。
1つのリポソーム11の構造を模式的に示した図である。
第1図中、13はアゾレクチン、15はリン脂質抗原、17は
ATPアーゼ、19はブロムチモールブルーである。pH感受
性色素であるブロムチモールブルー11は、脂質13及びAT
Pアーゼ17で構成されるリポソーム11に内包されてい
る。
このリポソーム11は、既に説明したように、その外液
中にATPが存在するとATPアーゼ17の働きによりリポソー
ム11内部に水素イオンを取り込む。この結果、リポソー
ム11内のpHが変化するのでブロモチモールブルー19の吸
光度が変化する。これによりATP濃度が定量出来る(詳
細は実験結果の項参照。)。
中にATPが存在するとATPアーゼ17の働きによりリポソー
ム11内部に水素イオンを取り込む。この結果、リポソー
ム11内のpHが変化するのでブロモチモールブルー19の吸
光度が変化する。これによりATP濃度が定量出来る(詳
細は実験結果の項参照。)。
基板へのリポソームの固定 基板をガラス基板とし、このガラス基板にリポソーム
11を以下に説明するように固定する。
11を以下に説明するように固定する。
先ず、ガラス基板をオクタデシルトリクロロシランに
予め浸漬することによりガラス基板表面を疎水化処理す
る。
予め浸漬することによりガラス基板表面を疎水化処理す
る。
また、リン脂質抗原15(特に上述の式のリン脂質抗
原の芳香環近傍)に対する抗体であるγ−グロブリンを
LB(ラングミュア・ブロジェット)法用の水槽のサブフ
ェイズ水溶液上に展開し、この水溶液を圧縮することに
より水溶液上に抗体の単分子膜を形成する。
原の芳香環近傍)に対する抗体であるγ−グロブリンを
LB(ラングミュア・ブロジェット)法用の水槽のサブフ
ェイズ水溶液上に展開し、この水溶液を圧縮することに
より水溶液上に抗体の単分子膜を形成する。
次に、抗体の単分子膜が形成されたこの水槽中に上述
の疎水化処理済みガラス基板を浸漬し、LB法の水平付着
法により、ガラス基板に抗体の単分子膜を移し取る。
の疎水化処理済みガラス基板を浸漬し、LB法の水平付着
法により、ガラス基板に抗体の単分子膜を移し取る。
第2図は、このように作製した、抗体21の単分子膜21
aを有するガラス基板23の様子を模式的に示した断面図
である。
aを有するガラス基板23の様子を模式的に示した断面図
である。
次に、抗体21の単分子膜21aを有するガラス基板23
を、上述のリポソーム懸濁液中に浸漬することにより、
抗原−抗体反応を行わせる。これにより、第3図(A)
に模式的に示すような、ガラス基板23にリポソーム11が
二次的状態で固定された実施例のATPセンサが得られ
る。なお、各リポソーム11がガラス基板23にリン脂質抗
原15と抗体21を介し固定されている様子を、第3図
(B)に模式的に示した。
を、上述のリポソーム懸濁液中に浸漬することにより、
抗原−抗体反応を行わせる。これにより、第3図(A)
に模式的に示すような、ガラス基板23にリポソーム11が
二次的状態で固定された実施例のATPセンサが得られ
る。なお、各リポソーム11がガラス基板23にリン脂質抗
原15と抗体21を介し固定されている様子を、第3図
(B)に模式的に示した。
実験結果 次に、このATPセンサをATP溶液中に浸漬させた場合の
当該ATPセンサにおける吸光度変化を以下に説明するよ
うに測定する。
当該ATPセンサにおける吸光度変化を以下に説明するよ
うに測定する。
先ず、このATPセンサをATP溶液中に浸漬する。実際に
は、リポソーム11は液体から出すことが出来ないので、
この実施例では、ATPセンサを浸漬してあるリポソーム
懸濁液中にATPをその濃度が10-8Mとなるように添加す
る。
は、リポソーム11は液体から出すことが出来ないので、
この実施例では、ATPセンサを浸漬してあるリポソーム
懸濁液中にATPをその濃度が10-8Mとなるように添加す
る。
次に、このATPセンサのガラス基板の例えば一方の面
側からこのATPセンサに波長620nmの光を照射し、例えば
他方の面側で上記光の強度を測定するようにして、この
ATPセンサにおける上記光の吸光度を求める。そして、
この吸光度Fと、ATP添加前に予め測定しておいた初期
吸光度F0とから、下記式に従い吸光度変化率ΔF(%)
を求める。なお、光強度の測定は、ATP添加後数10分の
安定時間を持った後行う。
側からこのATPセンサに波長620nmの光を照射し、例えば
他方の面側で上記光の強度を測定するようにして、この
ATPセンサにおける上記光の吸光度を求める。そして、
この吸光度Fと、ATP添加前に予め測定しておいた初期
吸光度F0とから、下記式に従い吸光度変化率ΔF(%)
を求める。なお、光強度の測定は、ATP添加後数10分の
安定時間を持った後行う。
ΔF=(F0−F)×100/F0 次に、上記懸濁液中にATP濃度が10-7MとなるようにAT
Pをさらに添加する。そして、ATP濃度が10-8Mであった
場合と同様な手順で吸光度Fを求め、さらに吸光度変化
率ΔFを求める。
Pをさらに添加する。そして、ATP濃度が10-8Mであった
場合と同様な手順で吸光度Fを求め、さらに吸光度変化
率ΔFを求める。
上記操作を、ATP濃度を10-6M、10-5M、10-4Mそれぞれ
とした場合毎に実施する。
とした場合毎に実施する。
各ATP濃度と、該濃度における吸光度変化率との関係
を、横軸にATP濃度(M)をとり縦軸にをATP濃度変化率
(%)をとって、第4図に示した。
を、横軸にATP濃度(M)をとり縦軸にをATP濃度変化率
(%)をとって、第4図に示した。
この第4図からも明らかなように、この実施例のATP
センサでは、ATPの濃度変化に応じて吸光度変化が起き
ることが分る。また、このことより、ATPの定量が可能
なことが分る。
センサでは、ATPの濃度変化に応じて吸光度変化が起き
ることが分る。また、このことより、ATPの定量が可能
なことが分る。
上述においては、この発明のATPセンサの実施例につ
いて説明したがこの発明は上述の実施例のみに限られる
ものではない。
いて説明したがこの発明は上述の実施例のみに限られる
ものではない。
例えば、上述の実施例では、リポソーム11をガラス基
板に固定しATPセンサを構成していた。しかし、特定位
置でのATPの濃度を測定する必要がない場合、また、ATP
及びリポソーム11を含む系が閉じていてリポーソーム11
が拡散する恐れがない場合等は、リポソーム11を基板に
固定しなくても良い。この構成でも、この発明の目的を
達成することが出来るからである。
板に固定しATPセンサを構成していた。しかし、特定位
置でのATPの濃度を測定する必要がない場合、また、ATP
及びリポソーム11を含む系が閉じていてリポーソーム11
が拡散する恐れがない場合等は、リポソーム11を基板に
固定しなくても良い。この構成でも、この発明の目的を
達成することが出来るからである。
また、上述の実施例では、pH感受性色素をpH変化に応
じて吸光度が変化する色素としていたが、pH感受性色素
はこれに限られるものではない。例えば、pHによって蛍
光強度が変化する色素を用いATPの量を蛍光強度変化に
より定量しても良い。このような色素の具体例として
は、例えば2′−7′−Bis−(2−Carboxyethyl)5
(6)−Carboxyfluorescein(略称BCECF)等を挙げる
ことが出来る。
じて吸光度が変化する色素としていたが、pH感受性色素
はこれに限られるものではない。例えば、pHによって蛍
光強度が変化する色素を用いATPの量を蛍光強度変化に
より定量しても良い。このような色素の具体例として
は、例えば2′−7′−Bis−(2−Carboxyethyl)5
(6)−Carboxyfluorescein(略称BCECF)等を挙げる
ことが出来る。
(発明の効果) 上述した説明からも明らかなように、この発明のATP
センサによれば、ATP濃度に応じ吸光度変化或いは蛍光
強度変化が生じる。これら吸光度変化や蛍光度変化は公
知の測定器を用いて測定することが出来る。このためAT
P量を定量出来る。
センサによれば、ATP濃度に応じ吸光度変化或いは蛍光
強度変化が生じる。これら吸光度変化や蛍光度変化は公
知の測定器を用いて測定することが出来る。このためAT
P量を定量出来る。
また、上記リポソームを基板に固定した構成の場合、
当該リポソームの浮遊・拡散を防止出来る。さらに、AT
Pセンサを特定位置に設置出来るようになる。このた
め、特定位置におけるATP濃度測定が可能になるので、
例えば生体内の特定位置におけるATP濃度測定の実現が
期待出来る。
当該リポソームの浮遊・拡散を防止出来る。さらに、AT
Pセンサを特定位置に設置出来るようになる。このた
め、特定位置におけるATP濃度測定が可能になるので、
例えば生体内の特定位置におけるATP濃度測定の実現が
期待出来る。
第1図は、ATPセンサを構成する実施例のリポソームを
模式的に示した図、 第2図は、リポソームを固定する基板の説明に供する
図、 第3図(A)及び(B)は、実施例のリポソームを基板
に固定した様子を模式的に示した図、 第4図は、実施例のATPセンサの特性説明に供する図で
ある。 11……リポソーム(ATPセンサ) 13……アゾレクチン(リン脂質) 15……リン脂質抗原 17……ATPアーゼ 19……ブロムチモールブルー 21……抗体 21a……抗体の単分子膜 23……ガラス基板。
模式的に示した図、 第2図は、リポソームを固定する基板の説明に供する
図、 第3図(A)及び(B)は、実施例のリポソームを基板
に固定した様子を模式的に示した図、 第4図は、実施例のATPセンサの特性説明に供する図で
ある。 11……リポソーム(ATPセンサ) 13……アゾレクチン(リン脂質) 15……リン脂質抗原 17……ATPアーゼ 19……ブロムチモールブルー 21……抗体 21a……抗体の単分子膜 23……ガラス基板。
フロントページの続き (72)発明者 海部 勝晶 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 加藤 雅一 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】リン脂質とATPアーゼとで構成されたリポ
ソームであってpH感受性色素を内包するリポソームから
成ることを特徴とするATPセンサ。 - 【請求項2】請求項1に記載のATPセンサにおいて、 前記リポソームを基板に固定したことを特徴とするATP
センサ。 - 【請求項3】請求項2に記載のATPセンサにおいて、 前記リポソームの前記基板への固定を、抗原−抗体反応
により行ってあることを特徴とするATPセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25393090A JP2705999B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | Atpセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25393090A JP2705999B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | Atpセンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04131096A JPH04131096A (ja) | 1992-05-01 |
JP2705999B2 true JP2705999B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=17257999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25393090A Expired - Lifetime JP2705999B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | Atpセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2705999B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1493015A4 (en) * | 2002-04-05 | 2006-01-04 | Powerzyme Inc | ANALYTE DETECTOR |
-
1990
- 1990-09-21 JP JP25393090A patent/JP2705999B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04131096A (ja) | 1992-05-01 |
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