JP2703531B2 - 微生物多糖製品及びその製造方法 - Google Patents

微生物多糖製品及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分解】本発明は、たとえば微生物セ
ルロース(microbial cellulose)のような、微生物多
糖類から誘導した製品、及びそのような製品の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばセルロースのような多糖類は、
1,4−ベータ配置で結合したグルコース残基の天然の
生物学的ホモポリマーである。このようなグルカン鎖は
相互に結合して有用な不溶性の糸(threads)もしくは
ストランド(strands)を形成する。
【0003】セルロースはきわめて豊富な高分子であ
る。その年間の生産量は109〜1011トンの範囲と推
定される。その豊富さと有用な物理的性質の故に、セル
ロースは吸収材料から構造材料、食品用充てん剤にまで
わたる広い範囲の製造製品のための出発材料として用い
られている。
【0004】セルロース及び類似の多糖類は、たとえば
草、木、綿花などのような種々の植物系ばかりでなく、
微生物によつても合成される。工業用としては、たとえ
ば木及び綿花のような植物系が主なセルロース源として
用いられている。
【0005】木材からのセルロースの単離は、通常は次
の3工業プロセスによつて行なわれる:亜硫酸法、硫酸
法及びソーダ法。その目的は、木材を細断又はパルプ化
するときは最低の機械的損傷をもつて個々のセルロース
繊維を分離すること、及びその後に木材又はその他の植
物材料源中の他の成分を後に残して、これらの繊維を選
択的に回収することにある。種々のパルプ化プロセスが
公知である。
【0006】しかしながら、パルプ化プロセスから回収
したセルロースは比較的粗い。また、回収した繊維は長
さが比較的短かく且つ比較的大きな有効直径を有してい
る。たとえば、回収したセルロース繊維は約0.5乃至
約4mmの長さと約0.02乃至約0.07mmの幅を有
している。しかしながら、多くの用途に対して、このよ
うな寸法の繊維は著るしく粗すぎる。
【0007】数桁も細かいセルロース繊維が微生物によ
つて生産される。微生物セルロースの存在は約100年
も前から公知であつたが、一般に実験室的な興味のまま
に残されていた。
【0008】パルプの大きさをさらに低下させる試み
は、ターバツクの米国特許4,384,702号に記され
ているが、この特許はミクロフイブリル化したセルロー
ス(microfibrillated cellulose)の製造方法を記して
いる。
【0009】天然の微生物セルロース膜の構造は、フア
ーゼルフオルシユング ウンド テクスチルテヒニール
(Faserforschung und Textiltechnik)、28(4):
155〜167(1977)及び同誌27(11):5
61〜570(1970)中でパーツらによつて、及び
西ドイツ特許第88,307号、92,136号及び9
3,100号中に記されている。天然に生長する微生物
菌膜のなめしのための方法は米国特許第1,141,54
5号中に記されている。微生物セルロースによる合成繊
維の被覆方法は、ブラウンII世に対する米国特許第
4,378,431号に記載されている。
【0010】ここに、微生物多糖類菌膜(microbial po
lysaccharide pellicles)、たとえば微生物セルロース
菌膜は、天然に生じるからみ合つた繊維体から、菌膜の
制御した物理的な処理(manipulation)によつて、向上
した物理的性質を有する層状(laminar)構造へと変換
させることができるということが見出された。
【0011】発明の要約 本発明は、緻密化した(densified)平らなシート又は
薄層が相互に絡み合い、共に低下した多糖ミクロフイブ
リル密度を有する複数の領域を限定している層状の多糖
構造物を提供する。本発明の他の局面は上記の層状構造
物を製造するための方法をも意図している。
【0012】本発明の層状構造物は、自己支持性であり
且つ緻密化した、相互に結合した平らな複数のシート又
は薄層から成つており、それが相互に絡み合い、それら
の間に導管(channels)を限定している。限定された導
管内に位置し且つこれらの導管を限定する層に結合して
多糖のミクロフイブリルがある。これらの導管内のミク
ロフイブリル密度は、たとえば微生物セルロースの菌膜
(pellicles)ような天然に生じる薄(菌)膜(pellicl
es)中のミクロフイブリル密度よりも低い。限定された
導管及びその内のミクロフイブリルは、構造物内におけ
る増大した液体輸送及び/又は保持を提供する。かくし
て、本発明の製品は、吸収材料及び種々の液体物質のた
めの担体として適している。
【0013】本発明の目的に対しては、微生物源から由
来するセルロースが好適な多糖である。
【0014】本発明の層状構造物すなわちウエブは、広
範囲の用途、たとえば、傷の手当用品及び包帯、治療パ
ツド、薬物放出装置、吸収性パツド又はマツト、包装材
料、保護掛け布、タオルなどの用途を有している。
【0015】本発明の多糖層状構造物から製造すること
ができる特に有用な製品は、部分的に水で飽和してあり
且つその上に25℃において水銀柱約24mmよりも高
くない蒸気圧を有する水と混和性の有機液体潤滑剤を含
有している、微生物セルロースの柔軟な吸収性繊維物質
である。この有機液体は、約100対約0.007の多
糖対潤滑剤重量比で存在している。この目的に対して特
に好適な潤滑剤は、たとえばグリセリン、ソルビトー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのような多価アルコールである。繊維状の微生物
セルロースから誘導した場合の柔軟物質は外傷の手当用
品として特に有用である。
【0016】本発明の自己支持性の層状多糖構造物は、
微生物が生産した多糖菌膜の物理的処置によつて調製す
ることができる。具体的には、水を含有する菌膜を、湿
潤状態にある間に、その最初の厚さの約25パーセント
以下の厚さまで1回以上低下させ且つそれによつて存在
する液体の少なくとも一部、好ましくは存在する液体の
少なくとも約40重量パーセント、一層好ましくは少な
くとも約80重量パーセントを絞り出し且つその多糖連
鎖の層状構造への永久的な転位を達成する。この厚さの
低下は、菌膜から水が排出するための径路を提供しなが
ら行なわれる。厚さの低下は、多孔性又は有孔の圧盤、
たとえば、穴あき盤、スポンジ、ライニング盤などの間
で薄膜を圧縮することによつて、伸張することによつ
て、又は類似の手段によつて、達成することができる。
このように処理した薄膜は、圧力又は張力の解放によつ
ても、その最初の厚さを回復することはなく、向上した
望ましい物理的性質を表わすということがわかつた。
【0017】好適具体例の説明 本発明の製品の製造のための出発材料の適当な原料は、
繊維多糖生産微生物、特にアセトバクター(Acetobacte
r)、リゾビウム(Rhizobium)、アグロバクテリウム
(Agrobacterinm)、シユードモナス(Pseudomonas)、
スフアエロチルス(Sphaerotilus)などの属のセルロー
ス生産微生物である。たとえば、ブラウンら、ジヤーナ
ル オブ アプライド ポリマー サイエンス:アプリケー
シヨン オブ ポリマー シロツプ(1983)37:3
7〜38及びマイナツトに対する米国特許第4,320,
198号(Brown et al.,J.Applied Polymer Scienc
e:Appl.Polymer Syrup.(1983)37:37〜3
8 and U.S.Patent No.4,320,198 to Mynat
t.) 本発明の目的に対して特に好適な微生物はアセトバクタ
ー キシリナム(Acetobacter Xylinum)である。
【0018】一般に、このような微生物は、静止した好
気的条件下に、適当な酸性栄養培地中で、通常は約3.
5〜約6.0のpHにおいて、約15℃乃至約35℃、
好ましくは約20℃乃至約30℃の温度において、付随
する菌膜生産を伴なつて、培養することができる。特に
アセトバクター(酢酸菌属)の微生物に対して、適当な
一栄養培地は、シユラムら、ジヤーナル オブ ジエネラ
ル ビオロジー(1954)(Schramm et al.,J.Gene
ral Biology)11:123〜29中に記されているい
わゆるシユラム/ヘストリン培地(Schramm/Hestrin m
edium)である。この特定の培地は、グルコース(約2
0g/l)、ペプトン(約5g/l)、酵母エキス(約
5g/l)、無水二塩基性リン酸ナトリウム(約2.7
g/l)及びくえん酸一水和物(約1.15g/l)か
ら成つている。この特定の培地のpH値は、塩酸の添加
によつて、約3.5乃至約6.0の値に調節する。
【0019】また、ネーチヤー(Nature)(1947)
159:64〜65中に報告されているように、迅速な
微生物セルロース生産は、フルクトース、マンニトール
及びソルビトールに基づく培養基中で、且つまたグルコ
ース含有培地中で認められている。比較的緩徐な増殖速
度は、グリセリン、ガラクトース、ラクトース、スクロ
ース及びマルトースにおいて認められる。
【0020】細菌性セルロース生産微生物のための栄養
培地は、ヤマナカらによる日本特許公開第37889−
1979に記載されているセロビオースのようなセロオ
リゴ多糖に基づくものであつてもよい。
【0021】本発明の製品を製造するためには、栄養培
地中で増殖させた菌膜を収穫したのち、その中に含まれ
る液体を除去すなわち絞り出すように処理して、増殖時
に菌膜中に存在する多糖、たとえば、セルロース、連鎖
を層状構造が生じるように転位させる。最初に存在する
液体の少なくとも約40重量パーセント、一層好ましく
は最初に存在する液体の少なくとも約80重量パーセン
トを絞り出す。収穫した菌膜の最初の厚さの低下は、そ
の中に含まれる水の一部を絞り出すばかりでなく、連鎖
の配置を転位させて、図面中で容易に認めることができ
るように、層状構造を生じさせる。
【0022】菌膜からの液体の絞り出しは、所望に応
じ、バツチ又は連続方式とすることができる。バツチ方
式においては、穴があけてあり且つ/又液体吸収性であ
る圧盤の間に菌膜を位置させて、その間で菌膜を破壊さ
せることなく望ましい程度まで圧縮すればよい。連続方
式においては、通過する菌膜セグメントを圧縮する。回
転する有孔又は吸収性のロール又はローラー、有孔性又
は吸収性のベルトの対などの装置の間に菌膜を通じる。
菌膜からの液体の絞り出しの速度は、菌膜繊維のモルホ
ロジーの永久的な変化を達成しながら菌膜の破壊を回避
するように制御する。通常は、約2乃至約30秒で、望
ましい量の液体を絞り出すことができる。液体絞り出し
速度及び圧力は、菌膜の厚さ及び望ましい菌膜変形の程
度、望ましい層状化の程度及び層状密度などの要因に依
存して変えることができる。しかしながら、すべての場
合に、液体絞り出し圧力は、後続する水中の浸漬によつ
ても回復することがない繊維モルホロジーの永久変形を
達成するために十分なものとする。この点に関して、菌
膜を、絞り圧力の解放後に菌膜の厚さが最初の厚さ約7
5パーセントよりも多くまで回復することがないよう
に、圧縮又は伸張する。このような菌膜の変形は、最初
の厚さの約25パーセント以下まで菌膜の厚さを最初に
低下させることによつて達成される。
【0023】液体絞り出し工程の間に生じる層状構造物
のその後の処理は、主としてその製品に対して意図する
最終用途によつて決定される。たとえば、最初の液体絞
り出し工程後に生じる層状構造物から、その中に存在す
る栄養物、ピロゲン(発熱物質)、細胞及び細胞残渣を
除去することが望ましい場合には、層状構造物を水、水
酸化ナトリウム水溶液などの物質を用いて洗浄し、次い
で追加の液体吸収及び絞り取り工程を施せばよい。ま
た、層状構造物を、アルカリ水溶液中で、存在するおそ
れのある細胞、細胞残渣及びその他のピロゲン性物質を
除くために十分な時間にわたつて煮沸し、次いで中和す
るための溶液及び蒸留水中で洗浄し、且つ少なくとも引
続いて圧縮又はその他の方法で変形させることによつ
て、実質的にピロゲン及び灰分を含有せず、かくして無
菌の包帯又は傷の手当て用品などの製造に適する層状構
造物、すなわちウエブを与えることができる。
【0024】本発明の清浄化した層状構造物は、重量で
約0.1パーセント以下のたんぱく質、重量で約0.00
001パーセント以下の菌体内毒素(エンドトキシ
ン)、重量で約1パーセント以下の灰分、及び/又は重
量で約0.001パーセント以下の重金属イオンを含有
するにすぎないことが好ましい。上記の百分率のすべて
は、構造物中に存在する多糖の重量に基づくものであ
る。たとえば、種々の薬物、湿潤剤、殺菌剤、防腐剤、
鎮痛薬、麻酔薬などのような治療物質を、以下に詳細に
示すような広範囲の方法によつて、たとえば、浸漬、層
状構造物中への直接的な注入、固体薬物の層状構造物上
への散布、所定量の粉末状の薬物が物理的に閉じ込めら
れるように層状構造物中に流動化した微細な固体薬物流
を通じることなどによつて、清浄化層状構造物中に導入
することができる。層状構造物内に導入することができ
る麻酔薬の例は、たとえばプロカイン、コカイン、リド
カインなどのような第三又は第二アミン形の局部麻酔薬
である。層状構造物中に導入することができる鎮痛薬の
例は、サリチル酸類、たとえば、サリチル酸、サリチル
酸ナトリウム、アセチルサリチル酸(アスピリン)、な
どサリチル酸コンジナー、たとえばサリチルアミド、パ
ラ−アミノフエノール誘導体、たとえばフエナセチン、
アセタミノフエン、アセタニリド、ピラゾロン誘導体、
たとえばアンチピリン、アミノピリンなどである。
【0025】同様に、層状構造物は、等張電解質、脱毛
剤、酸素担持液体又は乳剤、たとえば過酸化水素水溶
液、クラークらに対する米国特許第4,289,499号
に記されたパーフルオロ炭素を含有する酸素化したパー
フルオロ炭素乳剤、及び類似の物質を含浸させることも
できる。
【0026】さらに、層状構造物は、細菌培養基、たと
えば、トリプチカーゼ流体培養基、マイコフイル流体培
養基を含有することができ且つ各種の細菌又は真菌培養
及び診断目的に対する便利な手段として用いられる。
【0027】望ましい程度に清浄化した層状構造物は、
その重量の約100倍に至るまでの量で水を含有するこ
とができる。この保持される水の一部を除去することに
より、湿つて柔軟であるが吸水性の製品を与えることが
できる。それに対して、構造物中に存在する実質的に全
部の水を除去する場合には、層状構造物は、保持水を除
去する仕方及び水の除去の間に多糖連鎖中に生じる水素
結合の程度に依存して、吸水性となることもあり、ある
いは吸収性とならないこともある。
【0028】本発明の層状構造物内の水は、水と混和性
の有機液体繊維潤滑剤を用いる処理によつて全部又は一
部を置換することにより、比較的柔軟な吸水性製品を与
えることができる。そのために、たとえば微生物セルロ
ースのような微生物多糖から誘導した、部分的に水で飽
和させた又は水を含んだ層状物中に、水の蒸気圧、すな
わち、25℃において水銀柱約24mm、よりも高くな
い25℃における蒸気圧を有する、水と混和性の有機液
体を導入することによつて、約100対約0.007の
多糖対潤滑剤重量比を与える。このような構造物中に存
在する水の量は存在する微生物多糖の重量に基づいて、
重量で約10,000乃至約30パーセントの範囲とす
ることができる。所望するならば、蒸気又はその他の便
宜の手段によつて有機液体潤滑剤処理層状物中の含水量
を調節してもよい。
【0029】そのために、特に微生物セルロース層状構
造物の処理のために適する液体潤滑剤は、たとえばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
ペンタエリトリトール、ピナコール及び糖アルコール、
すなわち、たとえばマンニトール、ソルビトール、アラ
ビトール、キシリトールなどのような、糖から由来する
アルコールを含む、その他のもののような多価脂肪族ア
ルコールである。
【0030】同じく適当なものは、式 H(OCH2
2)nOH の液体ポリエチレングリコールであり、ここ
でnは少なくとも4の値を有する整数である。このよう
な潤滑剤の例は、ポリエチレングリコール200、ポリ
エチレングリコール400及びポリエチレングリコール
600である。
【0031】本発明の含水層状構造物の上記の処理は、
たとえば微生物セルロースのような微生物多糖から誘導
され、且つ存在する多糖の重量に基づいて約100乃至
約0.007重量パーセントの量で水混和性の有機液体
繊維潤滑剤を含有している、柔軟な、吸収性の層状物を
与える。
【0032】本発明を以下の実施例によつてさらに例証
するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0033】実施例1:層状多糖構造物の製造 微生物増殖条件及び試料の調製 アセトバクター キシリナムの2菌株を、同一条件下に
培養した。それぞれの場合における培養基は、通常存在
するペプトンの代りにりん酸ジアンモニウムを使用する
ことによつて変性した、シユラム/ヘストリン培地であ
つた。接種は5%において標試的な3日培養物を用い
た。培養温度は20℃とした。増殖(醗酵)の時間は7
日とした。
【0034】各菌株を用いて、16インチ(40.64
cm)×20インチ(50.8cm)の5個のトレー中
で菌株を増殖させた。そののちに、各トレーからの菌膜
を5インチ(12.7cm)×8インチ(20.32c
m)のラベルを付した断片に切断して、それに異なる処
理方法と試験方法を課した。
【0035】処理条件 第1及び9図に示した材料は、収穫した菌膜の一片を水
(約1000cc)中に入れて、試験又はその他の使用
まで4℃において保存した。これらの材料を圧縮したり
又はそれ自体の重量下に水を取り出すことは許されな
い。上記のようにして処理した菌膜片を未処理標準物と
して用いる。
【0036】第2図及び10図に示す材料は、収穫し且
つ切断したのち水(約1000cc)中に入れ、次いで
液体受入れ表面として働らく吸収性のタオルの層の間に
位置させながら、196ポンド/平方インチ(psi)
で圧縮した。圧力を約30秒間にわたり、材料中に最初
に存在する液体の、それぞれ、約98重量%と95重量
%が除去されるまで保つた。圧縮後に、材料を気密容器
中に4℃において保持した。
【0037】第3図及び11図に示した材料は、圧縮後
ではあるが保存する前に、材料を4℃の過剰の水中に2
4時間浸漬して膨潤させたほかは、上記の第2及び10
図中に示した材料と同じ処理を施した。
【0038】第4及び12図に示した材料は、最初の水
中における保存(1000cc中4℃)後に、1重量%
NaOH水溶液(2000cc)中に入れて1時間煮沸
した。そののちに、材料を酢酸水溶液で1回洗い、次い
で洗浄水が7のpHを有するようになるまで、繰返し水
洗した。pH7となるまでに12回の水洗を行なつた。
【0039】第5及び13図に示した材料は、初期の水
中保存(1000cc中4℃)後に、ポリウレタンフオ
ームの層間に位置させながら196psiで約30秒間
圧縮した。第5図に示した材料に対しては、圧縮を最初
に存在した水の91重量%が除かれるまで継続した。そ
の後に圧縮材料を2重量%NaOH水溶液中に入れて1
時間煮沸した。次いで材料を、それぞれ91重量%及び
85重量%の液体の除去まで上記と同様にして圧縮し
た。煮沸と圧縮の工程を更に2回繰返した。これらの3
回の煮彿と圧縮の各サイクルののちには、それぞれpH
7となるまでの少なくとも1時間継続する、8回の水洗
を行なつた。各水洗後に上記のように圧縮段階を行なつ
た。最終圧縮工程後に材料を気密容器中で4℃において
貯蔵した。第6及び14図に示した材料は、最終圧縮工
程後ではあるが保存前に、4℃の過剰の水中に20時間
浸漬するほかは、第5及び13図に示した材量と同様に
処理した。
【0040】第7及び15図に示した材料は、最終圧縮
工程を吸収性タオルの間で行ない且つ材料中に最初に存
在した液体の、それぞれ、98重量%と95重量%が除
去されるまで材料に対する圧力を保持する以外は、前記
第5及び13図に示した材料と同様に処理した。
【0041】第8及び16図に示した材料は、第7及び
15図中に示した材料と同様に処理し、次いで4℃の水
中で24時間浸漬したのちに、4℃で保存した。
【0042】実施例2:物理的性質の試験 引張強さ 試料を切断するために要する平均の力を、滑り及びつか
み切れのない円筒形のクランプ中で、2インチ(5.0
8cm)のつかみ間隔において、1インチ(2.54c
m)×5インチ(12.7cm)の試験片を用いて測定
した。試験は1分間当り5cmのつかみ分離速度で、較
正したインストロン装置を用いて行なつた。その結果を
第1表に示す。
【0043】第 1 表 引 張 強 さ 試 料 引張強さ、g1 相対値2 第 1図 2,400 1.00 第 2図 4,450 1.85 第 3図 2,170 0.91 第 4図 2,480 1.03 第 5図 3,420 1.43 第 6図 2,700 1.13 第 7図 4,460 1.86 第 8図 2,860 1.19 第 9図 5,670 1.00 第10図 10,000 1.80 第11図 5,450 0.98 第12図 6,650 1.20 第13図 8,250 1.48 第14図 6,080 1.09 第15図 7,760 1.39 第16図 5,430 0.981 6回の別個の試験の平均。
【0044】2 相対値は第1〜8図及び第9〜16図
に対するものであつて、アセトバクター キシリナムの
両菌株は同等の基準重量の微生物セルロース菌膜を生産
しないから、両グループを比較することはできない。
【0045】第1表に示した引張強さ値は、他には処理
しない微生物セルロース菌膜の圧縮は、菌膜の引張強さ
を増大させることを示している。たとえば、98重量%
の液体除去までの圧縮(第2図)は未処理標準(第1
図)と比較して約85%の引張強さの増大を与えた。同
様に、95%の液体除去まで圧縮した他のアセトバクタ
ー キシリナムの菌株からの菌膜(第10図)の引張強
さは未処理標準(第9図)と比較して約80%増大し
た。
【0046】これらの引張強さは、圧縮した菌膜を水中
に24時間浸漬したときに、その引張強さは圧縮によつ
て構造的な変形が生じた場合にすら、未圧縮の菌膜の引
張強さにもどることを示している。
【0047】多段階の圧縮は同様に引張強さを増大させ
るものと思われる。たとえば、第7図と第1図に対する
値を比較すると、91重量%の液体の除去のための圧縮
とその後の98重量%までの液体の除去のための圧縮
は、未圧縮菌膜と比較するとき約86%ほど引張強さを
増大させた。同様に、第15図と9図を比較すると多段
階の圧縮が引張強さを39%ほど増大させたことがわか
る。
【0048】剥離強さ 中心面において試料を剥離するために要する平均の力
を、較正したインストロン装置上で、1インチ(2.5
4cm)のつかみ間隔において1/2インチ(1.27c
m)×3インチ(7.62cm)の試料を用いて測定し
た。試料を中心面において裂き、相対する表面を5cm
/分の速度で引き離した。
【0049】この試験は、種々の加工方法が、微生物セ
ルロース材料の芯における繊維の相互作用に異なる具合
に影響するかどうかを確かめるものである。試験結果を
下記第2表に示す。第 2 表 中央面剥離強さ 試 料 剥離強さ、g1 相対値2 第 1図 8.3 1.00 第 2図 36.8 4.43 第 3図 13.3 1.60 第 4図 21.0 2.53 第 5図 66.4 8.00 第 6図 16.0 1.93 第 7図 18.9 2.28 第 8図 27.1 3.25 第 9図 29.2 1.00 第10図 85.4 2.92 第11図 50.1 1.72 第12図 83.1 2.85 第13図 127.0 4.35 第14図 74.3 2.54 第15図 114.0 3.90 第16図 68.1 2.331 5試験の平均値。
【0050】2 アクトバクター キシリナムの両菌株か
らの菌膜のモルホロジーは異なるから、第1〜8図と第
9〜16図の間の相対値は比較しない。 第2表に示した剥離強さ値は、微生物セルロース菌膜の
圧縮が剥離強さを増大させること及び後続する圧縮した
菌膜の水中浸漬は剥離強さを圧縮菌膜と比較していくら
か低下させることを示している。しかしながら、圧縮し
且つ浸漬した菌膜の剥離強さは、未圧縮の菌膜の剥離強
さよりは高い値を維持する。針入力 鋭つた金属プローブがY−Y面に対して垂直の方向(Z
−力;平らな試料面)及びX−Y面と平行な方向(X−
Y力)において試料を突き通すために要する力を、1イ
ンチ(2.54cm)×4インチ(10.16cm)の試
料を用いて測定した。試験は較正したインストロン装置
により25cm/分の速度でプローブを試料中に押し込
むことによつて行つた。試験結果を第3表に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】上記第3表に示した結果は、増殖したとき
の菌膜の全体的な面に対して垂直な方向において微生物
セルロース構造物を突き通すために要する力は、処理の
変化によつて著るしくは変化しないことを示している。
それに対して、縁の針入に対して要する力は処理条件に
よつて広く変化した。
【0054】縁の引裂力 構造物の中心から構造物の1縁へと微生物セルロース構
造物中を裂け目が生長するために要する平均力を、1イ
ンチ(2.54cm)×3インチ(7.62cm)の試料
を用いて測定した。引裂きは、試料の縦軸において且つ
試料の一端(自由端)から約1インチ(2.54cm)
間隔を置いて各試料中を通過させる比較的硬い引き線に
よつて開始させた。引き線を較正したインストロン装置
の1つのつかみ中に保ち、試料の他端(つかんだ末端)
をインストロン装置の他のつかみ中に保つ。次いで試料
を5cm/分のつかみ分離速度でインストロン装置中の
引き線に対して引いた。試験結果を第4表に要約する。
【0055】第 4 表 縁の引裂きに対する力 試 料 力、g1 相対値2 第 1図 172 1.00 第 2図 93.0 0.54 第 3図 131 0.76 第 4図 114 0.66 第 7図 98.3 0.57 第 8図 148 0.86 第 9図 241 1.00 第10図 208 0.86 第11図 247 1.02 第12図 318 1.32 第15図 221 0.92 第16図 242 1.001 3試験の平均値。
【0056】2 前記と同様な理由により、第1〜4
図、第7図と第8図の相対値は第9 〜12図、第15
図と第16図の相対値と比較できない。
【0057】相対引張応力 平均引張応力値は、最初の試料の長さに基づいて5%の
伸びの増分で、一連の試験に対して計算した。これらの
計算を第5表に示した。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】第5表に示したデータは、高度に圧縮した
材料は圧縮しない試料よりも著るしく剛いことを示して
いる。水酸化ナトリウム処理は、圧縮した構造物並びに
圧縮しない構造物を弱化させること及び圧縮した試料の
水分が高いほど与えられた伸びにおける引張応力が低い
ことも明らかである。これらのデータは未処理の試料と
比較して相対的な引張応力が急速に低下することを示し
ている。これは試料からの液体の絞り出しにおいて生じ
る張力下に未圧縮材料中の低下によるものと思われる。
【0061】液体吸収 異なる程度の水の除去まで圧縮した菌膜による吸収を、
所定の時間にわたつて菌膜部分を水中に浸漬したのち、
それらの部分の重さを計ることによつて測定した。測定
結果を第6表に示す。
【0062】 第 6 表 圧縮した菌膜による液体吸収1 試料重量の増大、%2 時間、秒 91重量% 菌膜3 30重量% 菌膜4 10 9.6 3.1 6.5 30 11.3 4.9 6.4 60 15.0 9.5 5.5 300 20.9 14.5 6.4 900 24.3 19.2 5.1 3600 26.0 25.7 0.91 同一の菌膜の試料を91重量%及び30重量%の液
体除去まで圧縮した。
【0063】2 これらの値は最初の試料の重さの百分
率として示した。
【0064】(これは両縦列のデータに対して同一であ
つた)3 最初の液体の91重量%を除去した菌膜4 最初の液体の30重量%を除去した菌膜 第6表中のデータは91重量%の液体除去水準に圧縮し
た材料は30重量%の液体除去水準まで圧縮した同一材
料よりも迅速に水を再吸収することを示している。上記
の結果は、高い水除去水準まで圧縮した菌膜による迅速
な染料吸収を示す染料浸透試験によつても確かめられ
た。かくして、圧縮した微生物セルロース菌膜の液体モ
ノマー、液体重合体、液体薬物及びその他の作用液体に
よる一層迅速で且つ一層均一な装填もまた、生じた層状
構造物をこれらの液体が湿潤させる限りは、達成可能で
ある。
【0065】本発明に従つて処理した微生物セルロース
菌膜の走査電子顕微鏡による観察は、自然の菌膜と比較
したときの構造物中のモルホロジー上の変化を明らかに
する。これらの変化は、天然に生じる繊維状の網目構造
が、比較的低いフイブリル密度の境界又は周辺区域を伴
なう、相互に結合した、緻密化したラメラを有する層状
構造物へと変換したものとして特徴付けることができ
る。上記で報告した物理的試験結果は、菌膜中に含まれ
る液体の主要部分を絞り出すための菌膜の漸進的な圧縮
が、構造をも永久的に変化させるという目視による観察
を確証するものである。
【0066】実施例3:微生物セルロース菌膜からのセ
ルロース層状構造物の製造 減菌した培養トレー(50×50×10cm)に約1.
5cmの深さまで無菌の培養基を入れ、1cc当り約1
8のアセトバクター キシリナムの細菌濃度を有する9
5ccの接種物で接種し、ふたをして20℃の培養室中
に置き、そこで静置させて9日間放置した。培養期間の
終りに、細菌性セルロースの繊維質ゲル状菌膜が約1.
5cmの厚さまで生じた。菌膜は、トレーから取り出し
たときに、約10gのセルロースと1500gの栄養液
体を含有することが認められた。菌膜を吸収性のシート
の間で穏やかに圧縮して、その液体含量で約80パーセ
ントを絞り出したのち、NaOHで処理して、中に入つ
ている細菌細胞と細菌残渣を除いた。
【0067】そのために、層状構造を有する、取得した
圧縮マツトをNaOH水溶液(重量で約3%のNaO
H)中に移して、その中に12時間浸漬した。浸漬時間
の間に、マツトは菌膜の最初の液体含量の重量で約70
パーセントを再吸収した。NaOH溶液中に浸漬する間
に、マツトを再び圧縮して、その液体含量の重量で約8
0パーセントを絞り出し、再び浸漬してNaOH溶液を
再吸収させた。この手順を3回繰返した。そののちに圧
縮したマツトをNaOH溶液から取り出して、吸収性シ
ートの間で圧縮し且つ塩酸水溶液(重量で約3%)中に
移して、存在するNaOHを中和した。圧縮したマツト
を酸溶液中に浸漬し、次いで吸収性シート間で圧縮して
のち、蒸留水の浴中に移した。取得した、中和したマツ
トを、実質的にすべての塩化ナトリウム塩が除かし且つ
洗浄水のpHが中性となるまで、繰返して圧縮し且つ新
しい蒸留水中で再吸収させた。
【0068】洗浄し、中和し且つ水を含ませたマツトは
約0.9cmの厚さであつた。すなわち、マツトは菌膜
の厚さの約60%を有し且つすぐれた強さ、取扱い及び
垂れ特性を有していた。含水マツトのセルロース含量は
約40g/cm2であり含水量は約3600g/cm2
あつた。このマツトは、加圧蒸気減菌又はコバルト−6
0照射によつて滅菌したのちに、傷又は火傷のための無
菌の湿つた手当用品として適している。
【0069】本発明の液体含有手当用品は、局部的な傷
の環境、特に水分を制御し、実質的にリント布の必要が
なく、且つたとえば未反応モノマーのような潜在的な化
学的刺激物を含有しない系としてのゲル手当用品の利益
を提供する。液体保持重量基準での本発明の手当用品の
液体保持容量は、従来のガーゼ手当用品よりも遥かに大
である。
【0070】実施例4:微生物セルロースから製造した
液体含有層状シート 実施例3に従つて製造した含水層状構造物を吸収性のシ
ートの間で手で圧縮してマツトの含水量を約320g/
2まで低下させた。そののちに、取得した層状ウエブ
を、薄く強い湿つた膜状シート状に圧縮することによつ
て変形させた。このようにして得た膜状のシートは約1
mm未満の厚さを有していた。シート中のセルロースに
対する水の比は約8:1であつた。約2:1乃至20:
1の範囲のセルロースに対する水の重量比を有するシー
トも同様に製造することができる。圧縮したシート材料
は傷の保護被覆として又は外科用のぬぐい用品としての
使用に対して適している。傷に対して当てて閉鎖的な裏
張りフイルムで覆うときは、このようなシート材料は、
大量の傷浸出物を吸収する能力を有している。
【0071】実施例5:液体含有手当用品 実施例4に従つて調節した圧縮した膜状シートを水、水
/グリセリン又は食塩水中に浸漬した。浸漬によつてシ
ートはその最初の液体含量と厚さの約70%を回復し
た。皮膚表面に置いたときに、これらの手当用品は液体
の蒸発のために冷却効果を示し且つ火傷の手当として使
用するために適していることが認められた。液体を再吸
収させた、所得したシート材料は長時間の外科手術の間
の露出した器官又は組織の乾燥を防ぐための組織/器官
垂れ布として使用するために適している。
【0072】実施例6:リント布不用手当用品 膜状のシート材料を、第一の場合にグリセリン中に、第
二の場合にはポリエチレン グリコール(分子量40
0)中に浸漬するほかは、実施例4の方法を繰返した。
このようにして得たシート状生成物は何れの場合も約2
000g/m2の液体を含有し、強くて柔軟であり、良
好な手ざわりと垂れを示し、且つ空気にさらすときにも
完全には乾燥しなかつた。シート状の材料は、それを皮
膚に貼付したときに、その材料を通して皮膚の状態を目
で観察することができる程度に透明であつた。この材料
は実質的にリント布が不用であり、一般的な手当材料と
して使用するために適している。
【0073】実施例7:傷の被覆 実施例3に従つて調製した含水層状ウエブを風乾して薄
い柔軟なシートとした。乾燥したシートを次いでグリセ
リン中に浸漬すると、その最初の液体含量の重量で約5
%を回復した。それによつて生じた材料は、薄く、強く
て傷の被覆として使用するために適している。
【0074】実施例8:ゲルを含有する火傷の手当用品 取得した膜状のシート材料をポリビニルピロリドンの水
溶液(重量で10%のPVP)中に浸漬するほかは、実
施例4の方法を繰返した。膜がその最初の液体含量の重
量で約70%を回復したのちに、PVP溶液から取り出
し、重量を計り、PVP溶液からの取り出し後の重量の
約50%となるまで風乾した。シート材料内に残された
PVPの濃度は、それによつて液体含量の重量で約20
%に増大した。次いで濃縮したPVP溶液含有シート材
料を2.5メガラツドの線量で電子線照射に暴してPV
P溶液を加架させ、シート材料のセルロース骨格内にゲ
ルを形成させた。かくして得た生成物は、強く且つ柔軟
で、傷又は火傷の手当用品として使用するために適して
いた。PVPの代りに、たとえばポリエチレンオキシド
又はアクリル酸ナトリウムのような、他の水溶液の架橋
できる重合体を用いることによつて、同様な結果が得ら
れた。
【0075】実施例9:軟膏を含有する火傷手当用品 膜状のシートをスルフアジアジン銀(SSD)軟膏(水
混和性の乳剤中の重量で1%のSSD)で処理するほか
は、実施例4の方法を繰返した。圧縮したシート材料
を、菌膜の軟膏含量が約1000g/m2となるまで、
液体状態に加温してあるSSD軟膏中に浸漬した。SS
D軟膏による含浸は暗室中で行なつた。かくして得た火
傷の手当用品として使用するために適するシート状の生
成物を、遮光性の湿気不透過性のアルミニウム箔袋中に
包装した。膜状シート材料をスルフアジアジン亜鉛の水
溶液で含浸することによつて、同様な製品が得られた。
別の具体例においては、膜状のシートをスルフアジアジ
ン銀粉末によつて表面被覆することにより、火傷の部位
に殺菌剤を直接に当てることができる。
【0076】実施例10:水性の芯をもつワセリン被覆
手当用品 膜状のシート材料を約2000g/m2の含水量が得ら
れるまで水中に浸漬するほかは、実施例4の方法を繰返
した。その後に含水シート材料を100℃の溶融したワ
セリン浴中に1時間浸漬し、浴から取り出したのち、液
体をはかした。かくして得た製品は、水の芯を有するワ
セリン被覆手当用品であつた。この手当用品は傷に付着
する傾向が少なかつた。
【0077】実施例11:微生物セルロースから誘導し
た、穴のあいた層状構造物 培養トレーのふたが正方形の模様で取り付けた下方に突
き出る円筒状の棒を備えているほかは、含水菌膜を実施
例3におけると同様に増殖させ且つ処理した。棒は直径
1/8インチであり、それを3/8インチの正方形の模様の角
に設けた。各棒の自由端は、培養トレーに媒体を入れて
ふたを正しく置いたときに棒が媒体の表面を突き通すた
めに十分な距離にわたつてふたに対して実質的な垂直の
方向に下方にのびていた。このような装置中で生成させ
た菌膜は、棒の模様に相当する穴を有していた。取得し
た穴を有するマツトの実施例4及び10におけると同様
なその後の処理は、滲出性の傷に対する一次手当用品と
して用いる場合に、穴を通じての一次手当用品上に置い
た吸収性の二次手当用品への滲出した体液の輸送と除去
を可能とする構造物を与えた。
【0078】上記の各実施例は、菌膜の繊維構造が変化
させてあり、且つ菌膜の形成の間にその中に本質的に取
り込まれている培養基と細胞が生理学的に受容できる液
体で置換してある、微生物的に生産したセルロースの菌
膜からの液体含有層状構造物の製造を例証している。こ
のような菌膜中の液体のセルロースに対する重量比は一
般に約5:1乃至100:1であり、場合によつては1
50:1又はそれ以上である。生理学的に受容できる液
体は蒸留水、食塩水、グリセリン、ポリエチレン グリ
コール、イソプロパノール又はその他の低級アルコー
ル、ワセリン、それらの混合物、あるいはその他の生理
学的に受容できる材料とすることができる。何れの場合
においても、液体を含有するパツドを、治療に使用する
前に、たとえば加圧蒸気又は放射線のような通常の適当
な手段を用いて滅菌する。
【0079】取り込まれた細菌細胞及び細胞残渣又は破
片の菌膜からの除去のための実施例3に記したNaOH
処理を変更するか又は別の方法を用いても同様な結果を
得ることができる。たとえば、菌膜を重量で1〜10パ
ーセントのNaOH又はKOHの溶液中で1時間又はそ
れ以上にわたつて煮沸することによつて細菌を効果的に
除去し、次いで前記と同様に塩酸、酢酸又はその他の適
当な酸で中和したのち、蒸留水で洗浄することができ
る。別法として、たとえば三塩化酢酸などのような他の
試薬による処理によつて菌膜から細菌を除去し、あるい
はグルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド又はジアルデ
ヒド殿粉で架橋することによつて、非反応性ならしめる
ことができる。
【0080】ある種の用途に対しては、細菌細胞及び/
又は細胞破片の存在は不都合ではないから、外科用とし
て使用するために湿つた組織/器官の垂れとして使用す
るための材料を製造する場合において、取り込まれた細
菌細胞及び破片を除去することが望ましい。未処理の菌
膜は細菌細胞の破壊から生じる菌体内毒素を含有し、そ
れは生体内に吸収されると発熱反応を生じさせるものと
思われる。アセトバクター キシリナムからの誘導した
マツトすなわち層状構造物においては、実施例3に従つ
て調製した最終的に中和し且つ洗浄した材料中のリポ多
糖菌体内毒素は、材料1g当り約1〜50ナノグラムで
ある。それに対して、アセトバクターキシリナム細胞を
破壊するために機械的な処理を行なうのみで化学的に処
理していない菌膜の菌体内毒素含量は、材料1g当り1
0,000ナノグラム又はそれ以上であると思われる。
【0081】ピロゲン感受性の用途においては、処理の
間に細菌内毒素を確実に除去するように注意しなければ
ならないばかりでなく、取得した材料を、その後にピロ
ゲンが存在しない条件下に取り扱い且つ実質的にピロゲ
ンのない物質を装填することに注意しなければならな
い。
【0082】たとえば、皮膚をぬぐう材料又は表面の包
帯の製造におけるような製造した材料を医療に使用する
ための必要として滅菌する場合のように、存在するおそ
れのある他に病源性の微生物と共に細菌が殺されるため
に、この殺菌除去工程を省略しても有害な結果が生じな
い場合の本発明のある種の製品の製造においては、閉じ
込められた細菌を除去するための処理は任意的である。
【0083】実施例12:傷の手当用品の評価 実施例6のグリセリン充てん材料を水蒸気オートレーブ
中で滅菌して、てんじくねずみにおける全厚の背面切開
を包含する動物実験において、傷の手当用品として評価
した。てんじくねずみの背の部分の毛をそり、皮膚の全
厚さの直径約2.5cmの部分を外科的に除いた。手当
用品を当てて、8日後に傷の収縮の程度を測定した。実
施例6の材料の場合には、8日後の傷の収縮は50%で
あり、これは現在使用されている閉塞的な外科用手当用
品において一般的に得られるものと同等であつた。
【0084】本発明の材料の透過性と生物学的な不活性
のために、これらの材料は、広い範囲の化学療法剤、治
療剤及び添加剤を包含させるために特に適している。た
とえば、これらの手当用品は、たとえば、ピクリン酸ブ
タンベン、リドカイン塩酸塩、ピペロカイン塩酸塩など
のような局部麻酔剤;たとえば硝酸銀(重量で0.5%
の溶液)、サルフア剤、たとえば、p−アミノメチルベ
ンゼンスルホンアミドの水分散性クリーム中における重
量で10%の懸濁物、塩化ベンザルコニウムなどのよう
な静菌剤;たとえばバシトラシン、ネオマイシン、オー
レオマイシン、テトラサイクリン、ペニシリン、ポリミ
キシン、ストレプトマイシン、シグネマイシン、エリト
ロマイシン、オレアンドマイシンなどのような抗生物
質;たとえばプレドニソン、デキサメタソン、ヒドロコ
ーチゾンなどのような局所ステロイド;たとえば、コラ
ゲナーゼ、フイブリノリシン、デスオキシリボヌクレア
ーゼなどのような酵素;凝固剤及び抗凝固剤;たとえ
ば、イソプロパノール、ナイスタチン、ミコナゾール、
ケトコナゾール、トルナフテートなどのような抗真菌剤
を含有することができる。たとえばスルフアジアジン銀
のような非水溶性の薬物は、前記のように菌膜に含浸さ
せるために液化させることができる非水性軟膏ベース中
に分散させることが好ましい。
【0085】液体含有材料中に包含させることができる
上記の治療剤、化学療法剤又は添加剤の量は、いうまで
もなく、特定の薬剤、その溶解性、及び他の添加剤の存
在に依存する。しかしながら、一般に薬剤は治療的な量
で使用する。これは重量で約0.0001%及びそれ以
下から重量で約40%及びそれ以上までの範囲とするこ
とができる。本発明の独特の特徴は、既に傷に当ててあ
る手当用品に対して追加的な、又は異なる化学療法剤又
は薬物を添加して、材料中の拡散によつて傷の部位まで
送ることができるということである。かくして、使用前
に材料中に直接に薬物を混入させるか、又は傷の区域上
に配置してある材料に対して薬物を付与して傷の部位に
対する薬物の制御した供給を与えるか、の何れの方法も
可能である。本発明の製品の高い液体保持能力の結果と
して、薬物を装填した材料は、匹敵する従来の手当用品
よりも、手当用品のグラム当りで多量の活性剤を、治療
部位に対して運ぶことができる。
【0086】本発明の液体含有層状構造物は実質的にリ
ントがなく且つ皮膚及び外科用のぬぐい材料として使用
して良好な結果を与える。本発明の材料は高い液体含量
を有しているから、与えられた大きさの材料が、たとえ
ば、湿らせたガーゼスポンジよりも多量の使用可能な液
体を含有し、リント又はガーゼの断片の付着なしに、よ
り広い区域を効果的にぬぐうことができる。ぬぐい材料
として使用すべきパツドはイソプロパノールを含んでい
ることが好ましい。本発明に従つて調製したぬぐい材料
からの液体の解放は、半制御的な具合に、ぬぐつた表面
に対する液体の付与を達成する。すなわち、比較的多く
のぬぐいサイクル(約20〜30サイクル)にわたる液
体の交付は、たとえば、紙タオル、織つたガーゼ、混紡
不織布などのような標準的なぬぐい材料に対するものよ
りも一定である。
【0087】本発明の液体含有層状材料は、ある種の用
途に対しては、閉塞性のフイルム裏張りと組合わせて、
湿つた手当用品として使用することができる。たとえ
ば、新しい組織の生長のために傷の環境に伝導性を与え
る必要がある潰瘍の手当用品の場合においては、手当用
品は長時間にわたつて湿気源を提供し、しかも抗菌性の
環境を確保しなければならない。抗菌剤を含有する水溶
液を包含させた本発明の手当用品を、このような潰瘍に
対して張り付けて閉塞性のフイルム裏張りで覆うことに
よつて、手当用品からの水分の蒸発を防ぐことができ
る。たとえば、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロースとその誘導体、ポ
リジメチルブタジエン、ポリウレタン、ポリビニルアル
コール、シリコーンゴム、ポリアクリル酸などを含む広
い範囲のフイルムが傷の手当用品のための裏張りとして
使用するために適している。フイルムは液体の表面張力
によつて、又は接着剤あるいは好ましければ機械的な固
定手段の使用によつて、液体包含材料に付着させること
ができる。本発明の一具体例においては、裏張りフイル
ムは、手当用品の区域の先までのびていてもよく、そこ
に接着剤被覆することによつて患者の皮膚に対して直接
に固定することができる手当用品の島を形成させること
ができる。
【0088】特に火傷の手当用品として使用することを
目的とする液体含有材料は傷の区域に対する冷却効果を
提供するために手当用品からの蒸発が可能でなければな
らない。それ故、このような手当用品には水、食塩水又
は水/グリセリン又は水/ポリエチレングリコール溶液
とすることができる蒸発性液体を包含させ且つ使用の間
に閉塞性の裏張りフイルムで覆わない。本発明の製品は
火傷の包帯として使用するために長尺のものとして、ま
た火傷ブランケツトとして使用するために大きなシー
ト、すなわち3×5フイート(91.44×152.4c
m)以上、として製造することもできる。
【0089】火傷用コールドパツクは、火傷手当用品と
は異なつて、傷に当てる前にコールドパツクを冷却して
使用するので、最初は蒸発的な冷却によらないから、は
がすことができる絶縁裏張りを備えることができる。コ
ールドパツクの冷却効果は、温度差に基づく初期の冷却
能力が消耗したのちに、裏張りをはがして蒸発的な冷却
を生じさせることによつて、延長させることができる。
その上、コールドパツクは、その熱容量を増大させるた
めに、比較的厚いか又は多層の液体包含材料を使用する
ことができる。
【0090】本発明による液体包含材料は、ひどい火傷
及びある種のその他の傷のための長期にわたる被覆とし
て使用することもできる。この特定の用途のためには、
本発明を具体化する、厚さ約0.1乃至約5mmの、薄
い手当用品を傷の直ぐ上に置き、且つ本発明を具体化し
且つ薬物又はその他の傷治療剤を含有する第二の手当用
品を第一の手当用品の上に置く。薬物は第一の手当用品
を通じて傷の表面に移行するから、第二の手当用品をと
きどき取り変えることによつて、じやまされない第一の
手当用品を通じて傷の治癒過程を観察しながら、薬物処
理を更新することができる。
【0091】本発明の製品は本質的に高い強度を有して
いるけれども、所望に応じ、たとえば、ランダム又は梳
いた繊維、プラスチツク網、網状プラスチツクフイル
ム、粗く織つた織物、スクリム及び/又は網織物のよう
な高強度の各種補強材料を、手当用品中に導入すること
ができる。たとえば、ナイロンガーゼ、レーヨン網、ポ
リエステル(たとえば、“ダクロン”)又はセルロース
網又は網状化ポリエチレンを、菌膜の形成の間に、菌膜
中に包埋させることができる。たとえば、細菌性セルロ
ースの比較的薄い菌膜を含有する活動的な培養物の培養
基の表面上に、培養基の表面張力を破ることがないよう
に注意しながら、補強材料を注意深く置く。セルロース
の生産が続くにつれて、補強材料は新しく生成したセル
ロースによつて包み込まれて、培養基の表面において新
しいセルロースが生じるときに培養基中に持ち込まれ
る。
【0092】本発明の湿つた手当用品のもう一つの特徴
は、手当用品を飽和していない状態で傷に当てるときに
傷の部位から多量の液体を吸収する能力を有しているこ
とである。火傷の手当用品の場合において、手当用品か
ら蒸発する水分は火傷の部位から滲出する液体によつて
補充される傾向がある。他の場合においては、通常の液
体含量を絞り出すために圧縮してあるか又は部分的に予
備乾燥してある手当用品は、傷の滲出物を吸収するため
に直接に使用することができる。このような手当用品
は、傷の上に当ててある間に乾燥してしまうのを防ぐた
めに閉塞的なフイルムで覆うことが好ましい。
【0093】本発明の手当用品を傷又は火傷の部位に当
ててある間に乾燥させるときは、手当用品は傷に付着
し、それを取り除くときにある程度の創面切除をもたら
し、それが傷の部位の清浄化を助ける。付着を回避する
ことが望ましい場合には、手当用品は乾燥前に取り除く
か又は実施例10に記したように、たとえばワセリンの
ような非付着性材料を装填しなければならない。
【0094】本発明の液体包含材料は、たとえば加圧蒸
気処理又はコバルト−60あるいは電子線照射のような
適宜の方法により使用前に滅菌する。材料は無菌の密封
した防湿性容器中に包装する。材料は、たとえばポリエ
チレンのようなヒートシール可能な重合体フイルムで積
層したアルミニウム箔から成る包装中にヒートシール
し、且つ外科用品の包装のための通常の方法に従つて照
射によつて包装中で滅菌することがもつとも好ましい。
滅菌した材料は長期間にわたつて、何らの悪影響なしに
貯蔵することができる。
【0095】上記の説明及び実施例から明白であるよう
に、たとえば微生物セルロースのような微生物生産多糖
から誘導した本発明の繊維材料から種々の製品を製造す
ることができる。これらの製品は種々の形状、寸法及び
厚さに成形することができ、且つ特定の用途の必要条件
に適応させるために種々の生物学的に受容できる液体及
び薬物を装填することができる。その上、繊維材料は内
部的な補強材料又は外部的な裏張り材料と組合わせ使用
することができ、また接着剤付着手段を包含する島状手
当用品のパツド部分として使用することができる。構造
及び組成の多くのその他の変更及び細部はこの分野の専
門家には明白であると思われ、且つこのような変更もま
た本発明の範囲内にあるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】アセトバクターキシリナムの種によつて生産し
た微生物セルロース菌膜の断面の繊維の形状を表す図に
代わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図2】菌膜を本発明に従つて約98重量%までの液体
除去のために2回圧縮することによつて処理したのち
の、第1図のものと同一の種によつて生産した菌膜から
の断面の繊維の形状を表す図に代わる200倍及び80
0倍の倍率の写真である。
【図3】第1図のものと同一の種によつて生産し且つ第
2図に記したように処理し、次いで水中浸漬によつて再
膨張させたのちの菌膜の断面の繊維の形状を表す図に代
わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図4】1重量%の水酸化ナトリウム水溶液中で1時間
煮沸し且つ中性のpHで洗浄したのちの第1図のものと
同一の種によつて生産した菌膜の断面の繊維の形状を表
す図に代わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図5】第1図のものと同一の種によつて生産し、91
重量%の水の除去まで圧縮し、そののちに2重量%の水
酸化ナトリウム水溶液中で各煮沸時間後の圧縮を伴なつ
て1時間ずつ3回煮沸し、煮沸時間後に繰返しの洗浄及
び圧縮を施した菌膜の断面の繊維の形状を表す図に代わ
る200倍と800倍の倍率の写真である。
【図6】第1図のものと同一の種によつて生産し、91
重量%の水の除去まで圧縮し、そののちに2重量%の水
酸化ナトリウム水溶液中で各煮沸時間後の圧縮を伴なつ
て1時間ずつ3回煮沸し、煮沸時間後に繰返しの洗浄と
圧縮を施し、次いで水中浸漬によつて再膨張させた菌膜
の断面の繊維の形状を表す図に代わる200倍と800
倍の倍率の写真である。
【図7】第1図のものと同一のアセトバクターキシリナ
ムの種により生産し、先ず91重量%の水の除去まで圧
縮し、その後に2重量%水酸化ナトリウム水溶液中で各
煮沸時間後の圧縮を伴なつて1時間ずつ3回煮沸し、煮
沸時間後に繰返しの洗浄と圧縮を行ない、最後に98重
量%の液体除去まで圧縮した菌膜の断面の繊維の形状を
表す図に代わる200倍と800倍の倍率の写真であ
る。
【図8】実施例1のものと同一の種から生産し、約91
重量%の液体除去まで圧縮し、そののちに2重量%水酸
化ナトリウム水溶液中で各煮沸時間後の圧縮を伴なつて
1時間ずつ3回煮沸し、煮沸時間後に繰返しの洗浄及び
圧縮を施こし、次いで水中浸漬によつて再膨張させた、
アセトバクターキシリナム菌膜からの断面の繊維の形状
を表す図に代わる200倍と800倍の倍率の写真であ
る。
【図9】アセトバクターキシリナムの別の種によつて生
産した微生物セルロース菌膜の断面の繊維の形状を表す
図に代わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図10】第9図のものと同一の種によつて生産した
が、約95重量%の液体の除去まで2回圧縮した菌膜の
断面の繊維の形状を表す図に代わる200倍と800倍
の倍率の写真である。
【図11】第9図のものと同一の種によつて生産し、約
95重量%の液体の除去まで2回圧縮し、次いで水中浸
漬によつて再膨張させた菌膜の繊維の形状を表す図に代
わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図12】第9図のものと同一の種によつて生産し、1
重量%の水酸化ナトリウム水溶液中で1時間煮沸したの
ち、中性のpHまで洗浄した菌膜の断面の繊維の形状を
表す図に代わる200倍と800倍の倍率の写真であ
る。
【図13】第9図のものと同一の種によつて生産し、約
85重量%の液体の除去まで圧縮した以外は第5図の菌
膜と同様にして処理した菌膜の断面の繊維の形状を表す
図に代わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図14】第9図のものと同一の種によつて生産し、約
85重量%の液体の除去まで圧縮した以外は第6図の菌
膜と同様にして処理した菌膜の断面の繊維の形状を表す
図に代わる200倍と800倍の倍率の写真である。
【図15】第9図におけるものと同一の種によつて生産
し、最初に約85重量%の液体の除去まで圧縮し且つ最
後に約95重量%の液体の除去まで圧縮した以外は第7
図の菌膜と同様にして処理した菌膜の断面の繊維の形状
を表す図に代わる200倍と800倍の倍率の写真であ
る。
【図16】第9図におけるものと同一の種によつて生産
し、最初に約85重量%の液体の除去まで圧縮し且つ最
後に約95重量%の液体の除去まで圧縮した以外は第8
図の菌膜と同様に処理した菌膜の断面の繊維の形状を表
す図に代わる200倍と800倍の倍率の写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サーマン・ダウ アメリカ合衆国ニユージヤージイ州 08876サマービル・ダベンポートストリ ート101 (56)参考文献 特開 昭59−120159(JP,A) 特開 昭61−113601(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.部分的に水で飽和し且つ約100対約0.007の
    セルロース対アルコール重量比で液状多価アルコールを
    含有し存在する水の量が存在する微生物セルロースの
    重量に基づいて、重量で約10,000乃至約30パー
    セントの範囲にあり、かつ該微生物セルロースが菌膜の
    水分含有量を2〜9重量%にするまで少なくとも1度圧
    縮された菌膜に由来することを特徴とする、微生物セル
    ロースの柔軟な、水吸収性層状製品。 2.多価アルコールがグリセリンである、特許請求の範
    囲第1項記載の柔軟な、水吸収性層状製品。 3.多価アルコールがソルビトールである、特許請求の
    範囲第1項記載の柔軟な、水吸収性層状製品。 4.多価アルコールがエチレングリコールである、特許
    請求の範囲第1項記載の柔軟な、水吸収性層状製品。 5.多価アルコールがプロピレングリコールである、特
    許請求の範囲第1項記載の柔軟な、水吸収性層状製品。 6.部分的に水で飽和し且つ約100対約0.007の
    セルロース対アルコール重量比で液状多価アルコールを
    含有し存在する水の量が存在する微生物セルロースの
    重量に基づいて、重量で約10,000乃至約30パー
    セントの範囲にあり、かつ該微生物セルロースが菌膜の
    水分含有量を2〜9重量%にするまで少なくとも1度圧
    縮された菌膜に由来する微生物セルロースの柔軟な、
    水吸収性層状製品の製造方法であって、部分的に水で飽
    和した微生物セルロースの層状物を用意し、且つ微生物
    セルロース層状物中に25℃において24mmHgより
    も高くない蒸気圧を有する水混和性の有機液体繊維潤滑
    剤を約100対約0.007のセルロース対潤滑剤重量
    比で導入する、段階を含んで成る製造方法。 7.さらに、潤滑剤を導入したのちに、繊維集団中に存
    在する水の少なくとも一部を除去するための段階を含有
    する、特許請求の範囲第6項記載の方法。
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