JP2697178B2 - オゾン発生管用電源装置 - Google Patents

オゾン発生管用電源装置

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JP2697178B2
JP2697178B2 JP1225739A JP22573989A JP2697178B2 JP 2697178 B2 JP2697178 B2 JP 2697178B2 JP 1225739 A JP1225739 A JP 1225739A JP 22573989 A JP22573989 A JP 22573989A JP 2697178 B2 JP2697178 B2 JP 2697178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はオゾン発生管用電源装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の電源装置とオゾン発生管との接続は第
8図(イ)の回路図に例示する如く交流電流源出力電圧
を直接オゾン発生管に印加するものが知られている。
第8図(イ)において、1は交流電流源、3a〜3cはオ
ゾン発生管の構成要素であり3aと3bとは該オゾン発生管
の対向する電極、3cは該両電極間に挿入された誘電体で
ある。なお前記の電極3aと誘電体3c間に示す交互に方向
の反転する矢印は前記電源1による交流電圧v0を前記両
電極3aと3b間に印加した場合に発生する無声放電状態を
示し、i0は該無声放電時を含めた前記オゾン発生管の通
電電流を示し、更に前記無声放電により図示二重矢印の
如く酸素O2はオゾンO3に変換される。
第8図(ロ)は前記の各要素3a〜3cより成るオゾン発
生管の電気的等価回路図であり、3dは空隙部の等価容
量、3eは誘電体部の等価容量、3fは前記空隙部の放電維
持電圧(Vd)をその正負両方向通電開始電圧となす非線
形通電素子を示し前記空隙部の等価模擬素子でありその
電流−電圧特性は第10図に示す如くなる。
第9図は前記オゾン発生管の充放電状態を示す等価回
路図であり、第8図(ロ)から導かれたものである。前
記オゾン発生管の動作状態を模擬する前記非線形通電素
子3fの等価インピーダンスは、前記オゾン発生管の放電
時には小となり放電停止時には極めて大となる。従って
第8図(ロ)に示す如き前記空隙部等価容量3dと前記通
電素子3fとの並列合成インピーダンスは、前記放電時に
は前記通電素子3fの値に略等しくなり、また前記放電停
止時には前記等価容量3dの値に略等しくなり従って該放
電停止時には同時に該等価容量3dの充電時ともなる。従
って前記オゾン発生管の等価回路は、その放電停止状態
すなわち前記等価容量3dの充電状態においては第9図
(イ)の充電状態図に示す如く前記両等価容量3dと3eと
の直列接続となり、またその放電状態においては第9図
(ロ)の放電状態図に示す如く前記の等価容量3eと通電
素子3fとの直列接続となる。
前記オゾン発生管における放電は、その印加交流電圧
の極性に応じ、前記空隙部等価容量3dの充電が進行しそ
の両端電圧が前記放電維持電圧Vd以上になると共に開始
され、該両端電圧が前記印加交流電圧の極性反転に伴な
い前記電圧Vd以下に低下すると共に停止し、同時に前記
等価容量3dは前記印加交流電圧の極性に応じた充電を開
始し、以後前記の如き充電と放電とが繰り返される。
第11図は上記動作状態におけるオゾン発生管の電圧・
電流波形図であり、第11図(イ)はその通電電流i0を示
し、第11図(ロ)はその印加電圧v0を示す。
なお前記の如きオゾン発生管によるオゾン生成量は、
前記の如き充放電周期における放電期間が長くなると共
に増加するため、前記オゾン発生管用交流電源としては
前記空隙部等価容量3dの強制充電による充電加速を図る
ように第11図(イ)に示す如き矩形波電流を出力する交
流電流源電源が用いられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の如くオゾン発生管は等価的に容
量性の電気的特性を有するため、前記従来方式の電源装
置においてその電源力率は進相側にて可成リ小(通常0.
5〜0.6)となり電源容量の有効利用従って電源容量の低
減を阻害していた。
上記に鑑み本発明は前記の如き電源力率の改善と、更
には前記オゾン発生管の放電期間延長によるオゾン生成
量の増大を可能とするオゾン発生管用電源装置の提供を
目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明のオゾン発生管用
電源装置は、誘電体を介して対向した電極間に無声放電
を発生させてオゾンを生成するオゾン発生管用の電流源
特性を有する交流電源装置において、交流電流源と前記
オゾン発生管との間に電圧電流整合用の3次巻線を有す
る変圧器と該変圧器3次巻線に接続されたリアクトルと
を設けて、該リアクトルのインピーダンスを、その等価
電気特性において進相特性を有する前記オゾン発生管に
給電する前記交流電流源の電源力率補償と前記リアクト
ルの蓄積エネルギ放出による前記オゾン発生管の放電時
間の延長とを十分図り得る値としたものである。
〔作用〕
進相(容量性)特性負荷を有する電源の力率改善は前
記負荷に並列に遅相(誘導性)特性要素であるリアクト
ルを接続することにより可能となる。
更にまた前記並列リアクトルの蓄積エネルギの放出電
流は電流源特性を有する交流電源より前記の負荷となる
オゾン発生管に対して供給される矩形波交流電流に重畳
されることにより、該矩形波電流の正負各半波において
前記オゾン発生管の空隙部等価容量の充電時期に対応す
る電流値が増大されることになり、前記空隙部等価容量
の充電従って該空隙部の極間電圧の上昇が加速され、こ
の結果前記オゾン発生管の放電及び放電停止の繰り返し
周期における放電期間の延長が図られてオゾン生成量の
増大が可能となる。
本発明は、前記の如く進相負荷となるオゾン発生管と
前記の如き交流電流源との間に電圧電流整合用の3次巻
線を有する変圧器と該変圧器3次巻線に接続されたリア
クトルとを設置して前記の如き電源力率の改善とオゾン
発生管の放電時間の延長とを図るものである。
更に前記の如き整合用変圧器とリアクトルとの組合せ
を1台の変圧器にて代行する場合には、前記組合せにお
ける総合インピーダンスとその励磁インダクタンスLe
含む前記1台の変圧器の総合インピーダンスとを同様と
なす必要がある。なお前記インダクタンスLeに関し下記
エネルギ式(1)が成立する。
但しWm :励磁エネルギ Le :励磁インダクタンス Ie :励磁電流 Hi :鉄心起磁力 Bi :鉄心磁束密度 μ0:空気透磁率 Vi :鉄心体積 Vg :鉄心空隙部体積 上記の式(1)に従い、前記1台の変圧器の総合イン
ピーダンスを略決定する励磁インダクタンスLeを該変圧
器の鉄心体積Vi或いは鉄心に設けた空隙部体積Vg等の適
当な選定により所要値となすことが可能となる。
〔実施例〕
以下この発明の実施例を図面により説明する。第1
図、第4図及び第6図はこの発明を説明するための回路
図、第5図はこの発明の実施例を示す回路図、第2図は
第1図における電圧と電流との基本波ベクトル図、第3
図は第1図における電圧と電流との波形図、第7図は第
6図の等価回路図である。
第1図において、1は矩形波交流電流を出力する交流
電流源、2は電圧電流整合用の変圧器、3は前記第8図
(イ)に示す各構成要素3a〜3cより成るオゾン発生管、
4は並列リアクトルである。またi0は前記オゾン発生管
3の通電電流、v0は該電流i0の通電により生じた前記オ
ゾン発生管3の端子電圧、iLは前記リアクトル4の通電
電流、i1は前記両電流i0とiLとの合成電流であり前記変
圧器2を介して前記電流1より供給される負荷電流であ
る。
第2図は前記各電流i0,i1,iLと電圧v0との基本波にお
けるベクトル図であり、図示の如く前記リアクトル4を
用いる場合の力率角θは同リアクトルを用いぬ場合の
力率角θに比して小となる。なお前記電源1からみた
力率角は前記変圧器2の励磁電流により前記角θより
も更に小となり、電源力率の改善と無効電力の低減が図
られている。
更に第3図の(イ)〜(ニ)各図において、図(ニ)
に示す電圧v0の波形の充電部に対応する図(ハ)の電流
i0は図(イ)と図(ロ)とにそれぞれ示す電流i1とiL
の差として与えられるために前記電流i1より大となり、
前記電圧v0の波形に関し前記第11図(ロ)に示す前記リ
アクトル4不設置の場合に比し、前記オゾン発生管3の
空隙部等価容量3dの充電が加速されるために図示充電期
間は短縮されている。一方前記オゾン発生管3の充放電
期間の和は前記交流電流源1の出力周波数従って前記電
流i1の周波数によって規定され定値となるために、前記
の如き充電期間の短縮は放電期間の延長をもたらすこと
になり、従って前記オゾン発生管3におけるオゾン生成
量は増加することになる。
第4図は、第1図における変圧器2と該変圧器2次側
における並列リアクトル4とを変圧器21と該変圧器の1
次側に設けた並列リアクトル41とにより置換したもので
あり、第4図に示す回路全体の動作は前記リアクトル41
の通電電流を前記変圧器21の1次2次間巻線比により該
変圧器2次側へ換算した値を用いることにより第1図に
示す回路の場合と同様に扱うことができる。
第5図は、第1図における変圧器2と該変圧器2次側
における並列リアクトル4とを3次巻線付の変圧器22と
該変圧器の3次巻線に接続された並列リアクトル42とに
より置換したものであり、第5図に示す回路全体の動作
は前記第4図の場合の如く扱うことができる。なお22a
と22bと22cとはそれぞれ前記変圧器22の1次巻線と2次
巻線と3次巻線とである。
第6図は、第1図,第4図或いは第5図において変圧
器と並列リアクトルとの組合せのなす機能を1台の変圧
器23により代行させる場合の回路図であり、第7図はそ
の等価回路図である。
第7図点線内表示の23は前記変圧器の等価表示であ
り、23aと23bと23cとはそれぞれ該変圧器の1次インピ
ーダンスと2次インピーダンスと励磁インピーダンスと
を示すものである。なおi0は前記オゾン発生管3の通電
電流、v0は該電流i0の通電により生じた前記オゾン発生
管3の端子電圧、ieは前記変圧器2の励磁電流、i1は前
記両電流i0とieとの合成電流であり前記電源1より供給
される総合負荷電流であり、それぞれのベクトル関係は
前記第2図においてその電流iLを前記電流ieにて置換し
たものと同様となる。なおまた前記励磁インピーダンス
23cに関しては前記エネルギ式(1)が適用される。
〔発明の効果〕 本発明によれば、オゾン発生管用電源装置において、
該電源装置とその負荷となるオゾン発生管との間に電圧
電流整合用の3次巻線付変圧器と該3次巻線に並列接続
されたリアクトルとの組合せを設けることにより、電源
力率の改善による電源所要容量の低減と前記オゾン発生
管の放電時間延長によるオゾン生成量の増大とを図るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第4図及び第6図はこの発明を説明するための
回路図、第5図はこの発明の実施例を示す回路図、第2
図は第1図における電圧と電流との基本波ベクトル図、
第3図は第1図における電圧と電流との波形図、第7図
は第6図の等価回路図である。 また第8図(イ)は従来技術の実施例を示す回路図、第
8図(ロ)はオゾン発生管の等価回路図、第9図はオゾ
ン発生管の充放電状態の等価回路図、第10図はオゾン発
生管空隙部の電流−電圧特性図、第11図は第8図(イ)
の状態にあるオゾン発生管の電圧・電流波形図である。 1……交流電流源、2,21,23……変圧器、22……(3次
巻線付)変圧器、3……オゾン発生管、3a,3b……オゾ
ン発生管電極、3c……同電極間誘電体、3d……オゾン発
生管空隙部等価容量、3e……同誘電体部等価容量、3f…
…同空隙部等価模擬素子(非線形通電素子)、4,41,42
……並列リアクトル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体を介して対向した電極間に無声放電
    を発生させオゾンを生成するオゾン発生管用の電流源特
    性を有する交流電源装置において、交流電流源と前記オ
    ゾン発生管との間に電圧電流整合用の3次巻線を有する
    変圧器と該変圧器3次巻線に接続されたリアクトルとを
    設けて、該リアクトルのインピーダンスを、その等価電
    気特性において進相特性を有する前記オゾン発生管に給
    電する前記交流電流源の電源力率補償と前記リアクトル
    の蓄積エネルギ放出による前記オゾン発生管の放電時間
    の延長とを十分図り得る値となしたことを特徴とするオ
    ゾン発生管用電源装置。
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JPS54107895A (en) * 1978-02-13 1979-08-24 Mitsubishi Electric Corp Ozonizer
JPS54107894A (en) * 1978-02-13 1979-08-24 Mitsubishi Electric Corp Ozonizer
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