JP2684672B2 - 光学的再生装置 - Google Patents

光学的再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレーザ発振器から発した光束を光学的再生媒
体に照射し、その反射光あるいは透過光に含まれる情報
信号を読み出す光学的再生装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、この種の光学的再生装置においては、レーザ発
振器から発せられ、光学的記録再生媒体上のあるトラツ
クを追従している光束を他のトラツクに移動させる方法
として予め設定したパルス幅をもつパルス信号を用いる
フイードフオワード制御を行なつていた。
また、従来のフイードバツク制御では、トラツキング
エラー信号をそのまま一定の基準電位と比較し上記パル
ス信号のパルス幅を決定していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の光学的再生装置におけるフイードフオ
ワード制御によるジヤンプ動作はトラツクピツチにむら
が生じている場合には、予め設定したパルス幅をもつパ
ルス信号による光束の移動量と媒体上のトラツクピツチ
との間に差異が生じるため不安定になるという課題があ
つた。
また、上述した従来のフイードバツク制御によるジヤ
ンプ動作は光束がトラツクを横切る際に得られるトラツ
ク信号の振幅値をそのまま一定の基準電位と比較してパ
ルス信号のパルス幅を決定しているため、媒体の反射率
の変化によりトラツク信号の振幅値が比例して変化した
場合にパルス信号を発生できなかつたりするという課題
があつた。
また上述したトラツク信号の振幅値を一定に保つよう
にAGC(自動利得制御)を行なう方法もあるが、このAGC
動作は低速であるため、ジヤンプ動作のような高速性を
要求される動作には不向きである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の光学的再生装置は、レーザ発振器から発した
光束を光学的再生媒体に照射し、その反射光あるいは透
過光に含まれる情報信号を読み出す光学的再生装置にお
いて、上記反射光あるいは透過光の光路中に配された光
分配手段および可動集光手段と、この光分配手段により
分配された一方の光路中に配された多分割光検出手段
と、この多分割光検出手段より出力されるトラツキング
エラー信号を用い上記レーザ発振器から発した光束を上
記光学的再生媒体上のトラツクに追従させるように上記
可動集光手段を制御するトラツキングサーボ手段であつ
て上記トラツキングエラー信号の位相を進める進相手段
と、この進相手段の出力信号と予め設定された基準電位
との振幅比較を行う振幅比較手段と、この振幅比較手段
からの比較結果により上記可動集光手段の駆動信号を制
御する駆動信号発生手段とを具備し、光束を所定のトラ
ツクから他のトラツクへジヤンプさせる際に、上記駆動
信号発生手段において一定極性の駆動信号を出力しかつ
上記振幅比較手段の出力信号が反転したとき上記駆動信
号の極性を反転させ、再度上記振幅比較手段の出力信号
が反転したとき上記駆動信号を中心電位に戻してトラツ
クジヤンプを行なわせるようにしたものである。
〔作用〕
本発明においては、トラツキングエラー信号を進相回
路に入力して位相を進ませてから基準電位と比較するこ
とにより、トラツクピツチに応じたパルス幅をジヤンプ
パルス信号に与える。
〔実施例〕
以下、図面に基づき本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図で、本発
明を光磁気デイスク装置に用いた例を示すものである。
図において、1は半導体レーザ(レーザダイオード)
からなるレーザ発振器、2はコリメートレンズ、3はビ
ーム成形プリズムである。4,5はビームスプリツタ、6
はレンズアクチユエータで、これらはレーザ発振器1か
ら発した光束を光学的再生媒体である光磁気デイスク7
に照射しその反射光の光路中に配された光分配手段およ
び可動集光手段を構成している。なお、この第1図に示
す実施例においてはビームスプリツタ4,5およびレンズ
アクチユエータ6は反射光の光路中に配した場合を示し
ているが、これは光学的再生媒体である光磁気デイスク
7の透過光の光路中に配することもできる。8は永久磁
石、9はλ/2板、10は集光レンズ、11はスピンドル、12
はスピンドルモータ、13は情報信号光検出器である。
14はサーボ用2分割光検出器で、これは上記光分配手
段により分配された一方の光路中に配された多分割光検
出手段を構成している。15は増幅回路、16はトラツキン
グサーボ回路で、このトラツキングサーボ回路16は上記
多分割光検出手段より出力されるトラツキングエラー信
号を用いレーザ発振器1から発した光束を光学的再生媒
体(磁気デイスク7)上のトラツクに追従させるように
可変集光手段(レンズアクチユエータ6)を制御するト
ラツキングサーボ手段を構成している。17は進相回路
で、これは上記トラツキングエラー信号の位相を進める
進相手段を構成している。18はタイミング検出回路で、
このタイミング検出回路18は後述の第2図に示すように
進相手段の出力信号と予め設定された基準電位との振幅
比較を行う振幅比較手段を備えている。19はジヤンプパ
ルス発生回路で、これは上記振幅比較手段からの比較結
果により上記可変集光手段(レンズアクチユエータ6)
の駆動信号を制御する駆動信号発生手段を構成してい
る。
そして、光束を所定のトラツクから他のトラツクへジ
ヤンプさせる際に、上記駆動信号発生手段においてまず
一定極性の駆動信号を出力し、つぎに上記振幅比較手段
の出力信号が反転したとき上記駆動信号の極性を反転さ
せ、再度上記振幅比較手段の出力信号が反転したとき上
記駆動信号を中心電位に戻してトラツクジヤンプを行な
わせるように構成されている。
第2図は第1図における進相回路17とタイミング検出
回路18に係る部分を抽出して示した構成図である。
この第2図において第1図と同一符号のものは相当部
分を示し、進相回路17はコンデンサ17−1と抵抗17−2
によつて構成され、タイミング検出回路18は比較器18−
1と抵抗18−2,18−3によつて構成されている。そし
て、この比較器18−1と抵抗18−2,18−3は進相手段
(進相回路17)の出力信号と予め設定された基準電圧と
の振幅比較を行う振幅比較手段を構成している。
つぎに第1図に示す実施例の動作を説明する。
まず、レーザ発振器1が発したレーザ光はコリメート
レンズ2,ビーム成形プリズム3,ビームスプリツタ4,5,レ
ンズアクチユエータ6の対物レンズを通り、光磁気デイ
スク7に到達する。そして、光磁気デイスク7で反射し
たレーザ光は光磁気デイスク7に照射した際に偏光面に
回転を生じ、ビームスプリツタ5で透過光と反射光に分
配される。反射光はλ/2板9で偏光面を回転され、集光
レンズ10により情報信号光検出器13に集光される。ビー
ムスプリツタ5を透過した光束はビームスプリツタ4で
透過光と反射光に分配される。そして、この反射光はサ
ーボ用2分割光検出器14に受光され、光電変換され増幅
回路15に入力される。
つぎに、この増幅回路15から出力された信号は2分さ
れ、トラツキングサーボ回路16と進相回路17に入力され
る。この実施例においては、進相回路17を第2図に示す
ようにコンデンサ17−1と抵抗17−2とで構成し、その
時定数は1.3μ秒とした。この進相回路17の出力信号は
タイミング検出回路18に入力され、ジヤンプパルス発生
回路19から発生するジヤンプパルス信号のパルス幅を与
える。そして、ジヤンプパルス発生回路19からの出力信
号はメインループとなるトラツキングサーボ回路16の出
力信号に加えられ、レンズアクチユエータ6を駆動し、
あるトラツクに追従している光束を他のトラツクへ移動
させる。
増幅回路15から出力されるトラツキングエラー信号は
トラツクを光束が横切る際にトラツクのエツジで極大値
あるいは極小値をとる信号である。この信号を進相回路
17に入力すると出力は入力に対し90゜位相が進んだ状態
となり、トラツクのエツジでGNDレベルを横切る信号と
なる。そして、タイミング検出回路18では、進相回路17
からの入力信号と基準電位であるGNDレベルとを比較
し、入力信号がGNDレベルを横切つたときに出力信号の
出力を反転させる。この出力信号はジヤンプパルス発生
回路19に入力される。ジヤンプパルス発生回路19では入
力したジヤンプタイミング信号によるパルス幅と、また
予め設定された振幅値をもつジヤンプパルス信号を発生
する。この信号はトラツキングサーボ回路16の出力信号
に加えられ、レンズアクチユエータ6を駆動し、安定な
ジヤンプ動作を行なわせる。
第3図(a)〜(e)は第2図におけるa,b,c点での
信号波形を示す図で、A−A′は第1図の光磁気デイス
ク7の断面を示し、(イ)は溝、(ロ)は光束を示す。
そして、この第3図は光束(ロ)の移動に対する第2図
のa,b,c点での信号波形を示したものであり、矢印はジ
ヤンプ方向を示す。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、トラツキングエラー信
号を進相回路に入力して位相を進ませてから基準電位と
比較することにより、トラツクピツチに応じたパルス幅
をジヤンプパルス信号に与え、常に安定したジヤンプ動
作を行なわせるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図、第2図は
第1図における進相回路、タイミング検出回路に係る部
分を抽出して示した構成図、第3図は第2図における各
点での信号波形を示す図である。 1……レーザ発振器、4,5……ビームスプリツタ、6…
…レンズアクチユエータ、7……光磁気デイスク、14…
…2分割光検出器、16……トラツキングサーボ回路、17
……進相回路、18……タイミング検出回路、18−1……
比較器、18−2,18−3……抵抗、19……ジヤンプパルス
発生回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ発振器から発した光束を光学的再生
    媒体に照射し、その反射光あるいは透過光に含まれる情
    報信号を読み出す光学的再生装置において、前記反射光
    あるいは透過光の光路中に配された光分配手段および可
    動集光手段と、この光分配手段により分配された一方の
    光路中に配された多分割光検出手段と、この多分割光検
    出手段より出力されるトラツキングエラー信号を用い前
    記レーザ発振器から発した光束を前記光学的再生媒体上
    のトラツクに追従させるように前記可動集光手段を制御
    するトラツキングサーボ手段であつて前記トラツキング
    エラー信号の位相を進める進相手段と、この進相手段の
    出力信号と予め設定された基準電位との振幅比較を行う
    振幅比較手段と、この振幅比較手段からの比較結果によ
    り前記可動集光手段の駆動信号を制御する駆動信号発生
    手段とを具備し、光束を所定のトラツクから他のトラツ
    クへジヤンプさせる際に、前記駆動信号発生手段におい
    て一定極性の駆動信号を出力しかつ前記振幅比較手段の
    出力信号が反転したとき前記駆動信号の極性を反転さ
    せ、再度前記振幅比較手段の出力信号が反転したとき前
    記駆動信号を中心電位に戻してトラツクジヤンプを行な
    わせるようにしたことを特徴とする光学的再生装置。
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