JP2682548B2 - 有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法 - Google Patents
有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、有機自硬性鋳物を用いた鋳造方法に係り、
特にその鋳型造型工程において、鋳物砂の硬化速度を制
御する方法に関するものである。
特にその鋳型造型工程において、鋳物砂の硬化速度を制
御する方法に関するものである。
(背景技術) 従来から、鋳造品のうち、工作機械部品等の製品重量
が50kg以上の、所謂中物、大物は有機自硬性鋳型を用い
た鋳造方法により製作されることが多い。そして、この
有機自硬性鋳型を用いる手法はノーベーク法等とも称さ
れ、熱を加えることなく硬化せしめて、目的とする鋳型
を得ることが出来るものであり、そのために、有機質粘
結材として多くはフラン系樹脂などの樹脂を用いて鋳型
の造型が行なわれることが多いが、一般には、分子量の
余り大きくない液状縮合物の樹脂を用い、これに酸性硬
化触媒(硬化剤)を混合して縮合反応を開始せしめ、次
第に活性を増大させて、最終的には三次元架橋により結
合力を最大と為して、目的とする鋳型として完成してい
る。そして、このような有機自硬性鋳型を用いて鋳造す
るに際しては、そのような鋳型の造型の後、その得られ
た有機自硬性鋳型に対して所定の溶湯を注湯して鋳造を
行ない、更にその後、かかる鋳型の型ばらしにより、形
成された鋳物製品を取り出す一方、鋳物砂には、それに
混入した鋳物バリ、鉄片、鉄粉等の夾雑物(介在物)と
の磁気分離操作が施され、回収されて、再使用されるこ
ととなる。
が50kg以上の、所謂中物、大物は有機自硬性鋳型を用い
た鋳造方法により製作されることが多い。そして、この
有機自硬性鋳型を用いる手法はノーベーク法等とも称さ
れ、熱を加えることなく硬化せしめて、目的とする鋳型
を得ることが出来るものであり、そのために、有機質粘
結材として多くはフラン系樹脂などの樹脂を用いて鋳型
の造型が行なわれることが多いが、一般には、分子量の
余り大きくない液状縮合物の樹脂を用い、これに酸性硬
化触媒(硬化剤)を混合して縮合反応を開始せしめ、次
第に活性を増大させて、最終的には三次元架橋により結
合力を最大と為して、目的とする鋳型として完成してい
る。そして、このような有機自硬性鋳型を用いて鋳造す
るに際しては、そのような鋳型の造型の後、その得られ
た有機自硬性鋳型に対して所定の溶湯を注湯して鋳造を
行ない、更にその後、かかる鋳型の型ばらしにより、形
成された鋳物製品を取り出す一方、鋳物砂には、それに
混入した鋳物バリ、鉄片、鉄粉等の夾雑物(介在物)と
の磁気分離操作が施され、回収されて、再使用されるこ
ととなる。
ところで、このような有機自硬性鋳型を用いた鋳造法
は、(a)常温で完全に硬化するために、焼成に要する
労力、時間が不要で、造型工数が削減出来る、(b)鋳
型強度が高く、寸法精度の高い高品質な鋳物が出来る、
(c)硅砂の省資源、産業廃棄物、公害防止に貢献出来
る、(d)注湯後の砂の崩壊性が優れており、使用砂の
回収が90〜95%可能で、繰返し使用することが出来、鋳
物砂のクローズドシステムが可能となる等、の特徴を有
しており、これらの理由から、一般産業機械、工作機械
部品の鋳造において、今日多くの鋳造工場で採用されて
いるのである。
は、(a)常温で完全に硬化するために、焼成に要する
労力、時間が不要で、造型工数が削減出来る、(b)鋳
型強度が高く、寸法精度の高い高品質な鋳物が出来る、
(c)硅砂の省資源、産業廃棄物、公害防止に貢献出来
る、(d)注湯後の砂の崩壊性が優れており、使用砂の
回収が90〜95%可能で、繰返し使用することが出来、鋳
物砂のクローズドシステムが可能となる等、の特徴を有
しており、これらの理由から、一般産業機械、工作機械
部品の鋳造において、今日多くの鋳造工場で採用されて
いるのである。
而して、このように多くの利点を有する有機自硬性鋳
型にあっては、鋳型強度が、鋳物砂に添加される樹脂と
硬化剤による縮合反応がもたらす三次元架橋の結合力に
掛かっているのであり、そして、該縮合反応は、温度に
よって反応速度が大きく左右されるものであるところか
ら、造型時の環境温度の変動によって、鋳物砂の硬化速
度、換言すれば鋳型の造型に要する時間にかなりの差が
生じる問題があった。
型にあっては、鋳型強度が、鋳物砂に添加される樹脂と
硬化剤による縮合反応がもたらす三次元架橋の結合力に
掛かっているのであり、そして、該縮合反応は、温度に
よって反応速度が大きく左右されるものであるところか
ら、造型時の環境温度の変動によって、鋳物砂の硬化速
度、換言すれば鋳型の造型に要する時間にかなりの差が
生じる問題があった。
事実、鋳造工場においては、年間を通じて工場内の気
温や模型・鋳枠等の温度を一定に保っておくことが難し
く、夏期と冬期の温度差が30℃以上になることも珍しく
ないのであり、また、鋳造の操業に当たっては、非量産
型では製品毎に模型と鋳枠が変わるところから、それら
の温度変化は少ない一方、中量産型のように単時間で抜
型を行ない、すぐに同じ模型・鋳枠を用いて造型を行な
うものにあっては、模型と鋳枠の温度が次第に上昇して
行くこととなるのである。従って、かかる様々な温度変
化に起因して、鋳型の硬化時間にバラツキが生じてしま
うのであり、かかる造型サイクルの乱れは、延いては生
産サイクル全体を乱す原因となるのである。
温や模型・鋳枠等の温度を一定に保っておくことが難し
く、夏期と冬期の温度差が30℃以上になることも珍しく
ないのであり、また、鋳造の操業に当たっては、非量産
型では製品毎に模型と鋳枠が変わるところから、それら
の温度変化は少ない一方、中量産型のように単時間で抜
型を行ない、すぐに同じ模型・鋳枠を用いて造型を行な
うものにあっては、模型と鋳枠の温度が次第に上昇して
行くこととなるのである。従って、かかる様々な温度変
化に起因して、鋳型の硬化時間にバラツキが生じてしま
うのであり、かかる造型サイクルの乱れは、延いては生
産サイクル全体を乱す原因となるのである。
そのため、かかる鋳型の硬化時間のバラツキを制御す
る必要があり、また、同じ有機自硬性プロセスを用いる
製品であっても、製作数量、納期により一日当たりの造
型数が設定されるのであり、そうした生産速度から規定
される鋳型の造型サイクルに合致させて、鋳型の硬化時
間を制御する必要もあって、従来にあっては、硬化剤
(例えば、スルホン酸に添加剤を混ぜたもの)を数種類
用意しておき、設定された鋳型の硬化時間に応じて、使
用する硬化剤を適宜に選択し、且つその添加量を調整し
ていたのである。
る必要があり、また、同じ有機自硬性プロセスを用いる
製品であっても、製作数量、納期により一日当たりの造
型数が設定されるのであり、そうした生産速度から規定
される鋳型の造型サイクルに合致させて、鋳型の硬化時
間を制御する必要もあって、従来にあっては、硬化剤
(例えば、スルホン酸に添加剤を混ぜたもの)を数種類
用意しておき、設定された鋳型の硬化時間に応じて、使
用する硬化剤を適宜に選択し、且つその添加量を調整し
ていたのである。
例えば、模型の種類と温度、枠のサイズと温度、砂の
温度、添加されるレジン及び硬化剤が一定に設定された
とすると、夏期に10〜15分で抜型出来た鋳型が、冬期に
は20分以上かかる場合があるが、そうした場合に、硬化
剤の添加量が増加され、更にその最多添加量によっても
なお硬化時間が遅い場合には、硬化剤の種類が変更され
て、夏期とほぼ同等の所要時間で抜型を行ない得るよう
にしていたのである。
温度、添加されるレジン及び硬化剤が一定に設定された
とすると、夏期に10〜15分で抜型出来た鋳型が、冬期に
は20分以上かかる場合があるが、そうした場合に、硬化
剤の添加量が増加され、更にその最多添加量によっても
なお硬化時間が遅い場合には、硬化剤の種類が変更され
て、夏期とほぼ同等の所要時間で抜型を行ない得るよう
にしていたのである。
而して、このような従来手法では、複数の硬化剤を使
用するところから、硬化時間の制御が複雑となり、万一
間違えた場合には、造型工程のみならず、生産プロセス
全体が狂う虞れがあった。また、多種類の硬化剤を管理
する必要があり、管理が複雑となると共に、複数のタン
ク等の設備も必要であった。更に、大物の造型にあって
は、肌砂層を均一に形成する必要があるところから、鋳
物砂の充填に10分程度を要することがあり、このため硬
化剤を多く含む場合には、充填中に硬化が始まって、作
業性の低下及び型の不良を惹き起こす懸念もあった。
用するところから、硬化時間の制御が複雑となり、万一
間違えた場合には、造型工程のみならず、生産プロセス
全体が狂う虞れがあった。また、多種類の硬化剤を管理
する必要があり、管理が複雑となると共に、複数のタン
ク等の設備も必要であった。更に、大物の造型にあって
は、肌砂層を均一に形成する必要があるところから、鋳
物砂の充填に10分程度を要することがあり、このため硬
化剤を多く含む場合には、充填中に硬化が始まって、作
業性の低下及び型の不良を惹き起こす懸念もあった。
一方、直接に温度を制御しようとする場合には、鋳物
砂や模型・鋳物等を加熱しなければならず、その処理自
体が大掛かりになると共に、鋳物砂に、充填当初から熱
がかかることとなって、充填中に硬化が始まる可能性が
大きく、実用上、その採用は困難であったのである。
砂や模型・鋳物等を加熱しなければならず、その処理自
体が大掛かりになると共に、鋳物砂に、充填当初から熱
がかかることとなって、充填中に硬化が始まる可能性が
大きく、実用上、その採用は困難であったのである。
(解決課題) かかる状況下において、本発明の課題とするところ
は、有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法において、鋳型の
硬化時間を簡便に且つ安定的にコントロールし得る手法
を提供すると共に、硬化剤の使用種類及び使用量を低減
して、その管理を簡略化させることにある。
は、有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法において、鋳型の
硬化時間を簡便に且つ安定的にコントロールし得る手法
を提供すると共に、硬化剤の使用種類及び使用量を低減
して、その管理を簡略化させることにある。
(解決手段) そして、本発明は、かかる課題を解決するために、有
機自硬性の鋳物砂を用いて、目的とする鋳型の造型を行
なった後、その得られた有機自硬性鋳型に所定の溶湯を
注湯して鋳造を行なうことからなる、有機自硬性鋳型を
用いた鋳造方法において、前記鋳型の造型を、鋳枠内に
配置した模型表面に前記鋳物砂にて所定厚みの肌砂層を
形成した後に、耐熱性のボリューム増加材を投入して充
填し、更にその上に必要に応じて前記鋳物砂を裏砂とし
て投入することにより、実施すると共に、かかるボリュ
ーム増加材を所定の温度に予め加熱せしめておくことに
より、該ボリューム増加材の熱にて前記鋳型を形成する
鋳物砂の硬化速度を制御するようにしたのである。
機自硬性の鋳物砂を用いて、目的とする鋳型の造型を行
なった後、その得られた有機自硬性鋳型に所定の溶湯を
注湯して鋳造を行なうことからなる、有機自硬性鋳型を
用いた鋳造方法において、前記鋳型の造型を、鋳枠内に
配置した模型表面に前記鋳物砂にて所定厚みの肌砂層を
形成した後に、耐熱性のボリューム増加材を投入して充
填し、更にその上に必要に応じて前記鋳物砂を裏砂とし
て投入することにより、実施すると共に、かかるボリュ
ーム増加材を所定の温度に予め加熱せしめておくことに
より、該ボリューム増加材の熱にて前記鋳型を形成する
鋳物砂の硬化速度を制御するようにしたのである。
(具体的構成) 要するに、本発明は、有機自硬性鋳型の硬化速度の制
御を、投入される硬化剤によるのではなく、ボリューム
増加材に加えた熱によって行なうこととしたのである。
御を、投入される硬化剤によるのではなく、ボリューム
増加材に加えた熱によって行なうこととしたのである。
ところで、このボリューム増加材なるものは、有機自
硬性鋳型のサンド/メタル比を低減させる目的で使用さ
れるものであり、鋳型の肌砂層を除いた部分に、自硬性
の鋳物砂に変わって用いられるものである。第1図は、
本発明の鋳造方法において使用される有機自硬性鋳型の
一例を示しているが、製品キャビティ10を構成する上型
2と下型4のそれぞれは、鋳枠6内に鋳物砂8が充填せ
しめられることによって、形成されている。そして、上
下型2、4共に、キャビティ面を構成する肌砂層を除い
た部分は、鋳物砂8以外の耐熱性を有する構成材料、例
えばレンガ片、金属片、セラミックス片等からなるボリ
ューム増加材18によって充填されているのである。かか
る鋳型構造を採ることによって、鋳物砂8の使用量が効
果的に低減されて、鋳型(2、4)の硬化速度が速めら
れると共に、コストダウンが図られ得るのである。な
お、図において、12は中子、14は湯口、16は上がりであ
る。
硬性鋳型のサンド/メタル比を低減させる目的で使用さ
れるものであり、鋳型の肌砂層を除いた部分に、自硬性
の鋳物砂に変わって用いられるものである。第1図は、
本発明の鋳造方法において使用される有機自硬性鋳型の
一例を示しているが、製品キャビティ10を構成する上型
2と下型4のそれぞれは、鋳枠6内に鋳物砂8が充填せ
しめられることによって、形成されている。そして、上
下型2、4共に、キャビティ面を構成する肌砂層を除い
た部分は、鋳物砂8以外の耐熱性を有する構成材料、例
えばレンガ片、金属片、セラミックス片等からなるボリ
ューム増加材18によって充填されているのである。かか
る鋳型構造を採ることによって、鋳物砂8の使用量が効
果的に低減されて、鋳型(2、4)の硬化速度が速めら
れると共に、コストダウンが図られ得るのである。な
お、図において、12は中子、14は湯口、16は上がりであ
る。
そして、本発明で使用されるボリューム増加材18は、
所定の鋳枠6内への充填に先立って、予め所定の温度に
加熱せしめられているのである。
所定の鋳枠6内への充填に先立って、予め所定の温度に
加熱せしめられているのである。
例えば、第2図は、ボリューム増加材に対して温度制
御を行なうようにした造型ラインの一例を示している。
かかるラインにおいて、造型された有機自硬性鋳型は、
鋳造が済むと型ばらしされ、所定の磁気分離装置によっ
て、鋳物砂から鋳物バリ等の介在物が除去されると共
に、所定の回収装置によってボリューム増加材が分離さ
れて、残った鋳物砂は砂再生装置に送られる一方、ボリ
ューム増加材は、温度調整装置に移送されて、所定の温
度に調整せしめられた上で、続く造型サイクル用にスト
ックされるのである。
御を行なうようにした造型ラインの一例を示している。
かかるラインにおいて、造型された有機自硬性鋳型は、
鋳造が済むと型ばらしされ、所定の磁気分離装置によっ
て、鋳物砂から鋳物バリ等の介在物が除去されると共
に、所定の回収装置によってボリューム増加材が分離さ
れて、残った鋳物砂は砂再生装置に送られる一方、ボリ
ューム増加材は、温度調整装置に移送されて、所定の温
度に調整せしめられた上で、続く造型サイクル用にスト
ックされるのである。
より詳細には、前記分離せしめられたボリューム増加
材18は、先ず、回収用ホッパー22から出る時に温度計測
が為されるのであり、回転型のドラム28の中を移動する
間に、バーナー等の加熱手段や冷却空気の送風機等の冷
却手段にて構成される加熱冷却装置30によって、所定の
設定温度になるように、昇温・降温されるのである。そ
して、温度調整が終了した後にストック用のホッパー24
を通じて、充填用供給装置26に移送されてストックされ
るのである。なお、加熱用の熱源としては、分離直後の
鋳物砂の余熱を利用することも可能である。そして、温
度調整の各種条件、例えば加熱手段・冷却手段(30)の
温度設定及びボリューム増加材18のドラム28中での移動
速度等は、ボリューム増加材18の前記測定温度や処理
量、更に設定温度等によって決定されるものであり、中
間点での計測によるフィードバック制御も可能である。
材18は、先ず、回収用ホッパー22から出る時に温度計測
が為されるのであり、回転型のドラム28の中を移動する
間に、バーナー等の加熱手段や冷却空気の送風機等の冷
却手段にて構成される加熱冷却装置30によって、所定の
設定温度になるように、昇温・降温されるのである。そ
して、温度調整が終了した後にストック用のホッパー24
を通じて、充填用供給装置26に移送されてストックされ
るのである。なお、加熱用の熱源としては、分離直後の
鋳物砂の余熱を利用することも可能である。そして、温
度調整の各種条件、例えば加熱手段・冷却手段(30)の
温度設定及びボリューム増加材18のドラム28中での移動
速度等は、ボリューム増加材18の前記測定温度や処理
量、更に設定温度等によって決定されるものであり、中
間点での計測によるフィードバック制御も可能である。
ところで、ボリューム増加材の具体的な温度設定域
は、鋳物砂、型、鋳枠の温度やラインの設定サイクル等
によって決められるものであるが、例えば、全体の温度
が低い上に、造型サイクルが短い場合には、100℃程度
の高温に設定され、また一方、全体の温度が高いにも拘
わらず造型サイクルが長い場合には、50℃程度の低温に
設定されることとなる。
は、鋳物砂、型、鋳枠の温度やラインの設定サイクル等
によって決められるものであるが、例えば、全体の温度
が低い上に、造型サイクルが短い場合には、100℃程度
の高温に設定され、また一方、全体の温度が高いにも拘
わらず造型サイクルが長い場合には、50℃程度の低温に
設定されることとなる。
そして、具体的な設定温度が決定されると、第3図に
示すような操作によって、ボリューム増加材の温度制御
が実行されるのである。一般に、分離直後のボリューム
増加材は、鋳造ラインの操業状態にも拠るが、常温から
200℃程度になっており、このボリューム増加材の測定
温度と、種々の条件設定因子(個々の温度、設定サイク
ル等)により設定された温度値とが比較され、ボリュー
ム増加材の温度が高い場合には冷却工程が、低い場合に
は加熱工程が実施されて、再度の温度チェック及び温度
調整によって、所定の温度に制御されることとなるので
ある。
示すような操作によって、ボリューム増加材の温度制御
が実行されるのである。一般に、分離直後のボリューム
増加材は、鋳造ラインの操業状態にも拠るが、常温から
200℃程度になっており、このボリューム増加材の測定
温度と、種々の条件設定因子(個々の温度、設定サイク
ル等)により設定された温度値とが比較され、ボリュー
ム増加材の温度が高い場合には冷却工程が、低い場合に
は加熱工程が実施されて、再度の温度チェック及び温度
調整によって、所定の温度に制御されることとなるので
ある。
なお、ボリューム増加材は、一般には、30〜100℃の
温度域にコントロールされることとなる。そして、該ボ
リューム増加材は、特にその大きさや形状が限定される
ものではないが、蓄熱材として使用されるものであると
ころから、所定容量を有することが望ましく、一般に20
mm〜40mmφ程度のものが使用されることとなり、また、
異なる大きさのものを組み合わせて使用することも勿論
可能である。
温度域にコントロールされることとなる。そして、該ボ
リューム増加材は、特にその大きさや形状が限定される
ものではないが、蓄熱材として使用されるものであると
ころから、所定容量を有することが望ましく、一般に20
mm〜40mmφ程度のものが使用されることとなり、また、
異なる大きさのものを組み合わせて使用することも勿論
可能である。
また、ボリューム増加材の温度調整を行なう方法とし
ては、前記具体例に挙げたようなバッチ処理が、タンク
にストック出来るところから、大物の鋳造時などのよう
に一度に大量のボリューム増加材を必要とする場合に適
した方法であり、一方、小物を短いサイクルで流すよう
なラインでは、逐次処理型のライン処理が適している。
このライン処理は、分離装置から造型工程へとボリュー
ム増加材を移送する移送管に対して、所定の加熱・冷却
装置を設けて、該移送管内をボリューム増加材が通過す
る際に温度調整を行なうものであり、移送管を、例えば
スクリュー形状とすることにより、効果的に行なわれ得
る。そして、これらの再処理方法は、造型ラインで処理
される品物の種類、鋳枠の大きさ、造型サイクル等によ
って適宜に選択されることとなる。
ては、前記具体例に挙げたようなバッチ処理が、タンク
にストック出来るところから、大物の鋳造時などのよう
に一度に大量のボリューム増加材を必要とする場合に適
した方法であり、一方、小物を短いサイクルで流すよう
なラインでは、逐次処理型のライン処理が適している。
このライン処理は、分離装置から造型工程へとボリュー
ム増加材を移送する移送管に対して、所定の加熱・冷却
装置を設けて、該移送管内をボリューム増加材が通過す
る際に温度調整を行なうものであり、移送管を、例えば
スクリュー形状とすることにより、効果的に行なわれ得
る。そして、これらの再処理方法は、造型ラインで処理
される品物の種類、鋳枠の大きさ、造型サイクル等によ
って適宜に選択されることとなる。
そして、本発明に従う鋳造方法にあっては、このよう
にして所定の温度に予め加熱せしめられたボリューム増
加材を、鋳枠内に配置した模型表面に鋳物砂にて所定厚
みの肌砂層が形成された後に、鋳枠内へ供給するのであ
る。その際に使用される鋳物砂は、従来と同様のもので
あって、有機質粘結材としてフラン系樹脂、フェノール
系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂が配合され、またその
ような樹脂を硬化せしめるための硬化剤が添加せしめら
れてなるものである。但し、鋳物砂の硬化速度をボリュ
ーム増加材の熱にて制御するという本発明の主旨からし
て、硬化剤の配合量は、従来に比して低く抑えられるこ
ととなる。そのため、肌砂層の形成中に硬化が始まるこ
とが防止され得るのであり、一方、肌砂層の形成後は、
温度コントロールの施されたボリューム増加材が投入さ
れることにより、外気温や模型・鋳枠の温度に拘わら
ず、直ちに鋳物砂の硬化が開始されるのである。そし
て、ボリューム増加材の充填の後には、必要に応じて裏
砂が所定厚さで形成され、鋳型の補強が図られることと
なる。
にして所定の温度に予め加熱せしめられたボリューム増
加材を、鋳枠内に配置した模型表面に鋳物砂にて所定厚
みの肌砂層が形成された後に、鋳枠内へ供給するのであ
る。その際に使用される鋳物砂は、従来と同様のもので
あって、有機質粘結材としてフラン系樹脂、フェノール
系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂が配合され、またその
ような樹脂を硬化せしめるための硬化剤が添加せしめら
れてなるものである。但し、鋳物砂の硬化速度をボリュ
ーム増加材の熱にて制御するという本発明の主旨からし
て、硬化剤の配合量は、従来に比して低く抑えられるこ
ととなる。そのため、肌砂層の形成中に硬化が始まるこ
とが防止され得るのであり、一方、肌砂層の形成後は、
温度コントロールの施されたボリューム増加材が投入さ
れることにより、外気温や模型・鋳枠の温度に拘わら
ず、直ちに鋳物砂の硬化が開始されるのである。そし
て、ボリューム増加材の充填の後には、必要に応じて裏
砂が所定厚さで形成され、鋳型の補強が図られることと
なる。
なお、当然のことながら、それら肌砂、ボリューム増
加材、裏砂を投入するときには、従来の砂充填作業と同
様に、振動発生機等で振動を与え、鋳物砂及びボリュー
ム増加材の充填性の向上が図られることとなる。また、
鋳型内の鋳物砂とボリューム増加材との比率は、製品の
形状、寸法、重量、更には鋳枠の構造等により一定では
ないが、鋳枠内の30〜40%の容積を該ボリューム増加材
にて置き換えることが可能であり、それによって鋳型全
体の強度を低下させることはない。
加材、裏砂を投入するときには、従来の砂充填作業と同
様に、振動発生機等で振動を与え、鋳物砂及びボリュー
ム増加材の充填性の向上が図られることとなる。また、
鋳型内の鋳物砂とボリューム増加材との比率は、製品の
形状、寸法、重量、更には鋳枠の構造等により一定では
ないが、鋳枠内の30〜40%の容積を該ボリューム増加材
にて置き換えることが可能であり、それによって鋳型全
体の強度を低下させることはない。
上述のようにして充填が済むと、鋳型の表面層が硬化
するのを待って、抜型が行なわれることとなる。その
際、本発明にあっては、ボリューム増加材の熱によっ
て、硬化時間が自由にコントロール出来るのであり、冬
場の硬化遅延が防止されると共に、各種の温度条件のバ
ラツキに起因する硬化時間のバラツキが効果的に回避さ
れるのである。そして、抜型された鋳枠と模型とは、次
の造型に使用され得るように、直ちに充填工程に戻され
る一方、得られた鋳型は、必要に応じて塗型工程に移送
されることとなる。なお、この時点では、内部まで完全
に縮合反応が終わっていないことから、続く塗型工程ま
でに所定の時間を置く必要があるが、塗型開始までの時
間を短縮するために、抜型時間を遅らせて充分に内部ま
で熱を伝達させる方法により、造型開始から塗型・型合
わせまでの全体の時間を短縮することも可能である。
するのを待って、抜型が行なわれることとなる。その
際、本発明にあっては、ボリューム増加材の熱によっ
て、硬化時間が自由にコントロール出来るのであり、冬
場の硬化遅延が防止されると共に、各種の温度条件のバ
ラツキに起因する硬化時間のバラツキが効果的に回避さ
れるのである。そして、抜型された鋳枠と模型とは、次
の造型に使用され得るように、直ちに充填工程に戻され
る一方、得られた鋳型は、必要に応じて塗型工程に移送
されることとなる。なお、この時点では、内部まで完全
に縮合反応が終わっていないことから、続く塗型工程ま
でに所定の時間を置く必要があるが、塗型開始までの時
間を短縮するために、抜型時間を遅らせて充分に内部ま
で熱を伝達させる方法により、造型開始から塗型・型合
わせまでの全体の時間を短縮することも可能である。
そして、本発明に従う鋳造方法にあっては、内部まで
完全に硬化するのを待って、鋳型に塗型を必要に応じて
行ない、型合わせを行なった後、常法に従って所定の溶
湯、例えば鋳鉄溶湯や溶鋼等が注湯されて、目的とする
鋳物製品の鋳造が行なわれる。その後、冷却が終了する
と、鋳型が型ばらしされて、かかる鋳型内に形成された
鋳物製品が取り出されるのである。得られた鋳物製品
は、更にショットブラスト処理及びバリすりを経た後、
素材完成品とされることとなる。一方、型ばらしが行な
われた鋳物砂からは、マグネットセパレーターによっ
て、鋳物砂に混入した鋳物バリ、鉄片、鉄粉等の介在物
が、従来と同様にして、磁気によって分離されると共
に、ブレーカースクリーン等の所定の吸引装置によっ
て、ボリューム増加材が分離されるのである。そして、
鋳物砂は再生処理を施された後、再使用に備えてストッ
クされ、ボリューム増加材は、温度調整を施された後、
ストックされることとなる。
完全に硬化するのを待って、鋳型に塗型を必要に応じて
行ない、型合わせを行なった後、常法に従って所定の溶
湯、例えば鋳鉄溶湯や溶鋼等が注湯されて、目的とする
鋳物製品の鋳造が行なわれる。その後、冷却が終了する
と、鋳型が型ばらしされて、かかる鋳型内に形成された
鋳物製品が取り出されるのである。得られた鋳物製品
は、更にショットブラスト処理及びバリすりを経た後、
素材完成品とされることとなる。一方、型ばらしが行な
われた鋳物砂からは、マグネットセパレーターによっ
て、鋳物砂に混入した鋳物バリ、鉄片、鉄粉等の介在物
が、従来と同様にして、磁気によって分離されると共
に、ブレーカースクリーン等の所定の吸引装置によっ
て、ボリューム増加材が分離されるのである。そして、
鋳物砂は再生処理を施された後、再使用に備えてストッ
クされ、ボリューム増加材は、温度調整を施された後、
ストックされることとなる。
ところで、従来から提案されていたボリューム増加材
は、鋳物砂からの分離が困難で回収が難しいという問題
を有していたが、かかるボリューム増加材に対して、耐
熱性のみではなく、磁性をも付与せしめることにより、
鋳物バリ等を除去するマグネットセパレーター等をその
まま用いて、容易に該ボリューム増加材を回収すること
が出来るのであり、鋳造の自動化が図られ得ると共に、
特別の吸引装置も不要となる優れた効果が得られること
となる。例えば、そのようなボリューム増加材として
は、金属材料の他、磁性材料を内在せしめた各種の耐熱
性の材料が考えられるが、本願発明者らが先に出願した
特願平1−40948合明細書に詳細に述べられているよう
な、磁性材料を内在したセラミックスボールは、特に好
適なものである。かかる材料は、優れた強度、耐熱性、
耐摩耗性を備えていることから、鋳造時の熱衝撃に耐え
ると共に、軽量なため充填作業性に優れており、加えて
蓄熱材としても良好なものである。そのため、かかるセ
ラミックスボールは、本発明の鋳造法に非常に適したボ
リューム増加材として使用され得、鋳型の硬化速度を効
果的にコントロールし得ると共に、鋳造・型ばらし後に
は、介在物除去用に設置されているマグネットセパレー
ターによって容易に鋳物砂と分離することが出来、回収
が容易に行なわれることとなる。
は、鋳物砂からの分離が困難で回収が難しいという問題
を有していたが、かかるボリューム増加材に対して、耐
熱性のみではなく、磁性をも付与せしめることにより、
鋳物バリ等を除去するマグネットセパレーター等をその
まま用いて、容易に該ボリューム増加材を回収すること
が出来るのであり、鋳造の自動化が図られ得ると共に、
特別の吸引装置も不要となる優れた効果が得られること
となる。例えば、そのようなボリューム増加材として
は、金属材料の他、磁性材料を内在せしめた各種の耐熱
性の材料が考えられるが、本願発明者らが先に出願した
特願平1−40948合明細書に詳細に述べられているよう
な、磁性材料を内在したセラミックスボールは、特に好
適なものである。かかる材料は、優れた強度、耐熱性、
耐摩耗性を備えていることから、鋳造時の熱衝撃に耐え
ると共に、軽量なため充填作業性に優れており、加えて
蓄熱材としても良好なものである。そのため、かかるセ
ラミックスボールは、本発明の鋳造法に非常に適したボ
リューム増加材として使用され得、鋳型の硬化速度を効
果的にコントロールし得ると共に、鋳造・型ばらし後に
は、介在物除去用に設置されているマグネットセパレー
ターによって容易に鋳物砂と分離することが出来、回収
が容易に行なわれることとなる。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従う有機自
硬性鋳型を用いた鋳造方法にあっては、従来の硬化剤の
添加量の増減及びその種類の変更といった手法に替え
て、予め必要とされる温度に加熱したボリューム増加材
の熱によって鋳型の硬化時間を制御するようにしたとこ
ろから、該ボリューム増加材の温度調整のみによって、
鋳型の硬化時間を簡便に且つ安定的にコントロールする
ことが出来るのである。従って、冬場の鋳型の硬化時間
の長期化現象を防止し、また、各種温度条件にて変化す
る鋳型の硬化時間のバラツキを効果的に防止して、生産
サイクルを安定的にコントロールすることが可能となっ
たのである。加えて、硬化剤を単一の種類に限定するこ
とが可能となって、造型ラインの管理が容易となり、在
庫の管理も著しく容易となるのである。
硬性鋳型を用いた鋳造方法にあっては、従来の硬化剤の
添加量の増減及びその種類の変更といった手法に替え
て、予め必要とされる温度に加熱したボリューム増加材
の熱によって鋳型の硬化時間を制御するようにしたとこ
ろから、該ボリューム増加材の温度調整のみによって、
鋳型の硬化時間を簡便に且つ安定的にコントロールする
ことが出来るのである。従って、冬場の鋳型の硬化時間
の長期化現象を防止し、また、各種温度条件にて変化す
る鋳型の硬化時間のバラツキを効果的に防止して、生産
サイクルを安定的にコントロールすることが可能となっ
たのである。加えて、硬化剤を単一の種類に限定するこ
とが可能となって、造型ラインの管理が容易となり、在
庫の管理も著しく容易となるのである。
(実施例) 以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上
記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限
りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限
りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
実施例 1 目的とする鋳物製品として、外径が1200mmφ、厚みが
50〜120mm、重量が550kg、材質がFC30からなるギヤー素
材を鋳造すべく、金枠寸法が1600mm×1800mm×300mm
(上型)若しくは250mm(下型)の鋳枠を用いると共
に、鋳物砂としては、AFS40砂にフラン樹脂0.8重量%、
硬化剤24重量%(対樹脂添加量)を均一に配合したもの
を用い、更に、ボリューム増加剤には、コージェライト
(2MgO・2Al2O3・5SiO4)からなり、磁性材料であるNi
−Zn系フェライトからなる10mmφの大きさの芯部を有す
る、25mmφの大きさのセラミックスボールを用いて、第
1図に示される如き構造の鋳型を造型した。なお、外気
温は4℃、砂温度は10℃であり、セラミックスボールは
90℃に加熱したものを投入した。また、S/M比は1.63で
あった。
50〜120mm、重量が550kg、材質がFC30からなるギヤー素
材を鋳造すべく、金枠寸法が1600mm×1800mm×300mm
(上型)若しくは250mm(下型)の鋳枠を用いると共
に、鋳物砂としては、AFS40砂にフラン樹脂0.8重量%、
硬化剤24重量%(対樹脂添加量)を均一に配合したもの
を用い、更に、ボリューム増加剤には、コージェライト
(2MgO・2Al2O3・5SiO4)からなり、磁性材料であるNi
−Zn系フェライトからなる10mmφの大きさの芯部を有す
る、25mmφの大きさのセラミックスボールを用いて、第
1図に示される如き構造の鋳型を造型した。なお、外気
温は4℃、砂温度は10℃であり、セラミックスボールは
90℃に加熱したものを投入した。また、S/M比は1.63で
あった。
かかる鋳型は、10〜15分で硬化し、抜型することが出
来た。
来た。
比較例 1 実施例と同様の素材を鋳造すべく、外気温4℃、砂温
10℃の温度条件で、ボリューム増加材を使用することな
く、実施例と同じ鋳枠を用いて複数の鋳型の造型を行な
った。使用した鋳物砂は、AFS40砂にフラン樹脂0.8重量
%を配合したものであり、各造型で、添加する硬化剤の
量を変えて行なった。実施例と同程度の硬化時間を得る
には、硬化剤を38重量%(対樹脂添加量)添加しなけれ
ばならなかった。
10℃の温度条件で、ボリューム増加材を使用することな
く、実施例と同じ鋳枠を用いて複数の鋳型の造型を行な
った。使用した鋳物砂は、AFS40砂にフラン樹脂0.8重量
%を配合したものであり、各造型で、添加する硬化剤の
量を変えて行なった。実施例と同程度の硬化時間を得る
には、硬化剤を38重量%(対樹脂添加量)添加しなけれ
ばならなかった。
以上の結果から、本発明に従う鋳造方法にあっては、
ボリューム増加材の熱によって硬化速度が良好にコント
ロールされており、非常に少ない硬化剤の添加量にて良
好な硬化速度が得られていることが判る。
ボリューム増加材の熱によって硬化速度が良好にコント
ロールされており、非常に少ない硬化剤の添加量にて良
好な硬化速度が得られていることが判る。
第1図は、本発明にて用いられる有機自硬性鋳型の鋳型
構造の一例を示す縦断面説明図であり、第2図は、本発
明に従う鋳造方法を実施する造型ラインの一具体例を示
す説明図であり、また第3図は、ボリューム増加材の温
度調整の処理手順を示すフローチャートである。 2:上型、4:下型 6:鋳枠、8:鋳物砂 18:ボリューム増加材 26:充填用供給装置 28:ドラム 30:加熱冷却装置
構造の一例を示す縦断面説明図であり、第2図は、本発
明に従う鋳造方法を実施する造型ラインの一具体例を示
す説明図であり、また第3図は、ボリューム増加材の温
度調整の処理手順を示すフローチャートである。 2:上型、4:下型 6:鋳枠、8:鋳物砂 18:ボリューム増加材 26:充填用供給装置 28:ドラム 30:加熱冷却装置
Claims (1)
- 【請求項1】有機自硬性の鋳物砂を用いて、目的とする
鋳型の造型を行なった後、その得られた有機自硬性鋳型
に所定の溶湯を注湯して鋳造を行なうことからなる、有
機自硬性鋳型を用いた鋳造方法にして、 前記鋳型の造型を、鋳枠内に配置した模型表面に前記鋳
物砂にて所定厚みの肌砂層を形成した後に、耐熱性のボ
リューム増加材を投入して充填し、更にその上に必要に
応じて前記鋳物砂を裏砂として投入することにより、実
施すると共に、かかるボリューム増加材を所定の温度に
予め加熱せしめておくことにより、該ボリューム増加材
の熱にて前記鋳型を形成する鋳物砂の硬化速度を制御す
るようにしたことを特徴とする方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11303789A JP2682548B2 (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | 有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法 |
US07/609,653 US5080161A (en) | 1989-05-02 | 1990-11-06 | System for preparing self-hardening casting mold using organic binder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11303789A JP2682548B2 (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | 有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2169165A Division JPH0698455B2 (ja) | 1989-05-02 | 1990-06-27 | 有機自硬性鋳型による鋳造のための造型ライン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0318449A JPH0318449A (ja) | 1991-01-28 |
JP2682548B2 true JP2682548B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=14601881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11303789A Expired - Fee Related JP2682548B2 (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | 有機自硬性鋳型を用いた鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2682548B2 (ja) |
-
1989
- 1989-05-02 JP JP11303789A patent/JP2682548B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0318449A (ja) | 1991-01-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |