JP2663116B2 - ホック成形用キャビティーを有する真空成形金型 - Google Patents
ホック成形用キャビティーを有する真空成形金型Info
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- JP2663116B2 JP2663116B2 JP20055495A JP20055495A JP2663116B2 JP 2663116 B2 JP2663116 B2 JP 2663116B2 JP 20055495 A JP20055495 A JP 20055495A JP 20055495 A JP20055495 A JP 20055495A JP 2663116 B2 JP2663116 B2 JP 2663116B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホックのオス部を
形成させるオス部キャビティーと、ホックのメス部を形
成させるメス部キャビティーと、を少なくとも一対配置
した真空成形金型に関する。
形成させるオス部キャビティーと、ホックのメス部を形
成させるメス部キャビティーと、を少なくとも一対配置
した真空成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、包装容器の形態としては、例
えば、単に内容物を収納するだけの袋状のもので袋の形
態が維持できないものや、真空成形や射出成形により形
成された容器で、ある程度容器の形態が維持できるもの
などがある。
えば、単に内容物を収納するだけの袋状のもので袋の形
態が維持できないものや、真空成形や射出成形により形
成された容器で、ある程度容器の形態が維持できるもの
などがある。
【0003】近年の高級志向に伴い、内容物の高価なも
のについては、より高級感を出させるために包装容器も
高級なものを用いる傾向がある。また、さほど高級とは
言えないが、用いる包装容器との関係で著しく商品の見
栄えが良くなり、商品価値が上がるものもある。
のについては、より高級感を出させるために包装容器も
高級なものを用いる傾向がある。また、さほど高級とは
言えないが、用いる包装容器との関係で著しく商品の見
栄えが良くなり、商品価値が上がるものもある。
【0004】このような商品については、往々にして形
態の維持が可能な射出成形容器や真空成形容器が用いら
れる。このような容器について、ある程度の容器容量を
もち、ある程度重量のある内容物を入れる場合、容器の
持ち易さ、および運び易さがさらに要求されることがあ
る。そのため、例えば、把持部を容器に取りつけたり、
あるいは容器形態を運搬時に変形させることができるよ
うに、容器の一部に嵌合部分を備える必要性が生じる場
合がある。
態の維持が可能な射出成形容器や真空成形容器が用いら
れる。このような容器について、ある程度の容器容量を
もち、ある程度重量のある内容物を入れる場合、容器の
持ち易さ、および運び易さがさらに要求されることがあ
る。そのため、例えば、把持部を容器に取りつけたり、
あるいは容器形態を運搬時に変形させることができるよ
うに、容器の一部に嵌合部分を備える必要性が生じる場
合がある。
【0005】このような場合、射出成形容器では、嵌合
部(部品)等の成形およびその嵌合性などの技術的な面
からの問題点はさほどないといえる。しかしながら、通
常、別体の把持部品の取り付けが必要となり、その結
果、部品点数の増大や組み立て工数の増大に基づく大幅
な容器のコストアップとなることが懸念される。
部(部品)等の成形およびその嵌合性などの技術的な面
からの問題点はさほどないといえる。しかしながら、通
常、別体の把持部品の取り付けが必要となり、その結
果、部品点数の増大や組み立て工数の増大に基づく大幅
な容器のコストアップとなることが懸念される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この一方で、後者の真
空成形容器では、把持部の一体成形構造およびこれに基
づくコストの問題は前記射出成形容器ほどでもない。し
かしながら、寸法精度の出ないといわれる成形方法ゆえ
に、嵌合部等の成形およびその嵌合性などの技術的な面
からの問題は逆に大きい。
空成形容器では、把持部の一体成形構造およびこれに基
づくコストの問題は前記射出成形容器ほどでもない。し
かしながら、寸法精度の出ないといわれる成形方法ゆえ
に、嵌合部等の成形およびその嵌合性などの技術的な面
からの問題は逆に大きい。
【0007】本発明は、このような実状のもとに創案さ
れたものであり、その目的は、上記の欠点を解消し、シ
ートそのものに優れた嵌合性をもつホック嵌合部を形成
させ、しかもその成形性にも優れるホック成形用キャビ
ティーを有する真空成形金型を提供することにある。
れたものであり、その目的は、上記の欠点を解消し、シ
ートそのものに優れた嵌合性をもつホック嵌合部を形成
させ、しかもその成形性にも優れるホック成形用キャビ
ティーを有する真空成形金型を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明ホックのオス部を形成させるオス部キ
ャビティーと、ホックのメス部を形成させるメス部キャ
ビティーと、を少なくとも一対配置した真空成形金型で
あって、前記オス部キャビティーは、中央部にシートの
凸状部を形成させる略逆截頭円錐状の突起を有するとと
もに、その周囲に前記突起の金型との接合底面を金型面
より低い水準に位置させる真空吸引孔を備えたリング状
溝を配置しており、前記メス部キャビティーは、リング
状堰を備え、このリング状堰の上端縁は金型面より高い
水準に位置するとともに、リング状堰の内面部はシート
凹状部を形成させるための真空吸引孔を備えた略截頭円
錘状の空間部を構成しており、前記オス部キャビティー
の突起の頂部近傍水平断面に外接する円のうちの最大径
をDo (mm)、メス部キャビティーの空間部の頂部近
傍水平断面に内接する円のうちの最小径をDm (mm)
とした時、上記最大径Do は、Dm および用いるシート
の厚さt(mm)との関係で、下記式(1)を満たすよ
うに設定される。
るために、本発明ホックのオス部を形成させるオス部キ
ャビティーと、ホックのメス部を形成させるメス部キャ
ビティーと、を少なくとも一対配置した真空成形金型で
あって、前記オス部キャビティーは、中央部にシートの
凸状部を形成させる略逆截頭円錐状の突起を有するとと
もに、その周囲に前記突起の金型との接合底面を金型面
より低い水準に位置させる真空吸引孔を備えたリング状
溝を配置しており、前記メス部キャビティーは、リング
状堰を備え、このリング状堰の上端縁は金型面より高い
水準に位置するとともに、リング状堰の内面部はシート
凹状部を形成させるための真空吸引孔を備えた略截頭円
錘状の空間部を構成しており、前記オス部キャビティー
の突起の頂部近傍水平断面に外接する円のうちの最大径
をDo (mm)、メス部キャビティーの空間部の頂部近
傍水平断面に内接する円のうちの最小径をDm (mm)
とした時、上記最大径Do は、Dm および用いるシート
の厚さt(mm)との関係で、下記式(1)を満たすよ
うに設定される。
【0009】 Dm +0.08−2t≦Do ≦Dm −1.66t …式(1)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のホック成形用キャ
ビティーを有する真空成形金型(以下、単に『真空成形
金型』と称す)を、図1〜図4に基づいて説明する。
ビティーを有する真空成形金型(以下、単に『真空成形
金型』と称す)を、図1〜図4に基づいて説明する。
【0011】本発明の真空成形金型1は、図1および図
2に示されるように、その略中央部に容器本体部を構成
するキャビティー7と、金型面Sを構成するための平坦
部2と、ホックのオス部を形成させるオス部キャビティ
ー20と、ホックのメス部を形成させるメス部キャビテ
ィー40と、を有している。この実施の形態では、図1
に現われている一対のオス部キャビティー20と、メス
部キャビティー40以外に、中心線を隔てて鏡像関係に
もう一対のオス部キャビティーと、メス部キャビティー
とが存在する。
2に示されるように、その略中央部に容器本体部を構成
するキャビティー7と、金型面Sを構成するための平坦
部2と、ホックのオス部を形成させるオス部キャビティ
ー20と、ホックのメス部を形成させるメス部キャビテ
ィー40と、を有している。この実施の形態では、図1
に現われている一対のオス部キャビティー20と、メス
部キャビティー40以外に、中心線を隔てて鏡像関係に
もう一対のオス部キャビティーと、メス部キャビティー
とが存在する。
【0012】オス部キャビティー20の詳細が図3
(a)および(b)に示されている。図3(b)は、図
1のA−A断面矢視図であり、オス部キャビティー20
の断面が示されている。図3(a)は、図(b)の平面
図である。
(a)および(b)に示されている。図3(b)は、図
1のA−A断面矢視図であり、オス部キャビティー20
の断面が示されている。図3(a)は、図(b)の平面
図である。
【0013】これらの図に示されるように、オス部キャ
ビティー20は、中央部に成形によるシートの凸状部を
形成させる略逆截頭円錐状の突起21を有するととも
に、その周囲に前記突起21の金型との接合底面25a
を金型面Sより低い水準に位置させる真空吸引孔26を
備えたリング状溝25とを有している。この図における
突起21は、詳細には、略逆截頭円錐状部21aとこれ
に連接する円柱部21bとを備えた形となっているが、
略逆截頭円錐状部21aのみとすることがもできる。な
お、突起21の頂部23の形状は、図3(a)に示され
るように、複数の突出部21c(図示の例では4個)を
持つような形状とすることが好ましい。このような形状
とすることにより、成形部材としてのホック嵌合時の空
気の抜けが容易になるし、さらに、嵌合の度合も複数の
突出部21cによりある程度調整可能となる。
ビティー20は、中央部に成形によるシートの凸状部を
形成させる略逆截頭円錐状の突起21を有するととも
に、その周囲に前記突起21の金型との接合底面25a
を金型面Sより低い水準に位置させる真空吸引孔26を
備えたリング状溝25とを有している。この図における
突起21は、詳細には、略逆截頭円錐状部21aとこれ
に連接する円柱部21bとを備えた形となっているが、
略逆截頭円錐状部21aのみとすることがもできる。な
お、突起21の頂部23の形状は、図3(a)に示され
るように、複数の突出部21c(図示の例では4個)を
持つような形状とすることが好ましい。このような形状
とすることにより、成形部材としてのホック嵌合時の空
気の抜けが容易になるし、さらに、嵌合の度合も複数の
突出部21cによりある程度調整可能となる。
【0014】図3(c)には、図3(a)および(b)
に示されるようなオス部キャビティー20の部分によっ
て実際に真空成形されたホックのオス部材80の成形部
分が示されている。この図において、符号21’は、オ
ス部80の嵌合突起21’を示しており、また、符号2
5’は、成形リング状溝25’を示している。嵌合突起
21’および成形リング状溝25’は、実質的に金型面
Sを境に反対方向に位置して形成されるようになってい
る。
に示されるようなオス部キャビティー20の部分によっ
て実際に真空成形されたホックのオス部材80の成形部
分が示されている。この図において、符号21’は、オ
ス部80の嵌合突起21’を示しており、また、符号2
5’は、成形リング状溝25’を示している。嵌合突起
21’および成形リング状溝25’は、実質的に金型面
Sを境に反対方向に位置して形成されるようになってい
る。
【0015】次いで、上記のオス部キャビティー20と
対をなすメス部キャビティー40について説明する。メ
ス部キャビティー40の詳細が図4(a)に示されてい
る。図4(a)は、図1のB−B断面矢視図であり、メ
ス部キャビティー40の断面が示されている。このメス
部キャビティー40は、リング状堰41を備え、このリ
ング状堰41の上端縁42は金型面Sより高い水準に位
置するとともに、リング状堰41の内面部43はシート
凹状部を形成させるための真空吸引孔46を備えた空間
部48を構成している。
対をなすメス部キャビティー40について説明する。メ
ス部キャビティー40の詳細が図4(a)に示されてい
る。図4(a)は、図1のB−B断面矢視図であり、メ
ス部キャビティー40の断面が示されている。このメス
部キャビティー40は、リング状堰41を備え、このリ
ング状堰41の上端縁42は金型面Sより高い水準に位
置するとともに、リング状堰41の内面部43はシート
凹状部を形成させるための真空吸引孔46を備えた空間
部48を構成している。
【0016】図4(b)には、図4(a)に示されるよ
うなメス部キャビティー40の部分によって実際に真空
成形されたホックのメス部90の成形部分が示されてい
る。この図において、符号48’は、メス部90の嵌合
凹部48’を示しており、また、符号41’は、リング
状堰41により形成されたリング状突起41’を示して
いる。嵌合凹部48’およびリング状突起41’は、実
質的に金型面Sを境に反対方向に位置して形成されるよ
うになっている。
うなメス部キャビティー40の部分によって実際に真空
成形されたホックのメス部90の成形部分が示されてい
る。この図において、符号48’は、メス部90の嵌合
凹部48’を示しており、また、符号41’は、リング
状堰41により形成されたリング状突起41’を示して
いる。嵌合凹部48’およびリング状突起41’は、実
質的に金型面Sを境に反対方向に位置して形成されるよ
うになっている。
【0017】本発明においては、より優れた嵌合性およ
び成形性を発現させるため、前記オス部キャビティー2
0と前記メス部キャビティー40との関係が特に重要で
あり、両者の関係について以下詳細に説明する。
び成形性を発現させるため、前記オス部キャビティー2
0と前記メス部キャビティー40との関係が特に重要で
あり、両者の関係について以下詳細に説明する。
【0018】まず最初に、前記オス部キャビティー20
の突起21の頂部23近傍水平断面に外接する円のうち
の最大径をDo (mm)、前記メス部キャビティー40
の空間部48の頂部48a近傍水平断面に内接する円の
うちの最小径をDm (mm)とした時、上記最大径Do
は、Dm および用いるシート(成形用シート)の厚さt
(mm)との関係で、下記式(1)を満たすように設定
される。
の突起21の頂部23近傍水平断面に外接する円のうち
の最大径をDo (mm)、前記メス部キャビティー40
の空間部48の頂部48a近傍水平断面に内接する円の
うちの最小径をDm (mm)とした時、上記最大径Do
は、Dm および用いるシート(成形用シート)の厚さt
(mm)との関係で、下記式(1)を満たすように設定
される。
【0019】 Dm +0.08−2t≦Do ≦Dm −1.66t …式(1) ここで『近傍』とは、通常の金属加工ではエッジ部を面
取り加工して丸味をつけるため突起21や空間部の最項
上面が外接円や内接円の最大径を占める部分となるとは
限らないことを意味するものである。
取り加工して丸味をつけるため突起21や空間部の最項
上面が外接円や内接円の最大径を占める部分となるとは
限らないことを意味するものである。
【0020】上記Do の値が、Dm +0.08−2tの
値未満となると、実際に成形品を成形したとき、成形品
のホックのオス部80の嵌合突起21’(図3(c))
とホックのメス部90の嵌合凹部48’(図4(b)と
の嵌合度合いが緩過ぎて良好なホック嵌合ができないと
いう不都合が生じる。また、上記Do の値が、Dm −
1.66tの値を超えると、今度は逆に、嵌合突起2
1’と嵌合凹部48’との嵌合度合いが強過ぎて、嵌合
できないとか、嵌合したのちに外すことができない等の
問題が生じる。なお、用いるシート(成形用シート)の
厚さt(mm)は、特に、0.35〜1.20mm範囲
がよい。この範囲で、式(1)に極めてよくフィットす
るからである。
値未満となると、実際に成形品を成形したとき、成形品
のホックのオス部80の嵌合突起21’(図3(c))
とホックのメス部90の嵌合凹部48’(図4(b)と
の嵌合度合いが緩過ぎて良好なホック嵌合ができないと
いう不都合が生じる。また、上記Do の値が、Dm −
1.66tの値を超えると、今度は逆に、嵌合突起2
1’と嵌合凹部48’との嵌合度合いが強過ぎて、嵌合
できないとか、嵌合したのちに外すことができない等の
問題が生じる。なお、用いるシート(成形用シート)の
厚さt(mm)は、特に、0.35〜1.20mm範囲
がよい。この範囲で、式(1)に極めてよくフィットす
るからである。
【0021】さらに、より好ましいのは、上記最大径D
o が、Dm とtとの関係で下記式(2)を満たすときで
ある。
o が、Dm とtとの関係で下記式(2)を満たすときで
ある。
【0022】 Do =Dm −1.72t …式(2) 上記式(2)は使用する原料シートの厚さt(mm)が
定まれば、所望のDmもしくはDo に対して設定すべき
Do またはDm が一義的に定まることを意味している。
従って、通常、シート厚さを成形品の製品仕様によって
種々変えなければならない時は、加工のやっかいなDm
の方を固定してシート厚さtを定め、式(2)に従って
各シートの厚さに対応するDo を有する部材(コア)を
種々用意するようにすればよい。
定まれば、所望のDmもしくはDo に対して設定すべき
Do またはDm が一義的に定まることを意味している。
従って、通常、シート厚さを成形品の製品仕様によって
種々変えなければならない時は、加工のやっかいなDm
の方を固定してシート厚さtを定め、式(2)に従って
各シートの厚さに対応するDo を有する部材(コア)を
種々用意するようにすればよい。
【0023】なお、上記式(1)および(2)は、成形
されたホックオス部およびメス部の周壁面の厚さの合計
がDm −Do の丁度一致するときにもっとも安定した嵌
合状態が得られるとの知見から導き出されたものであ
る。
されたホックオス部およびメス部の周壁面の厚さの合計
がDm −Do の丁度一致するときにもっとも安定した嵌
合状態が得られるとの知見から導き出されたものであ
る。
【0024】オス部キャビティー20のリング状溝25
と、メス部キャビティー40のリング状堰41との大き
さの関係は、成形品において、リング状突起41’(図
4(b))がリング状溝25’(図3(c))の中に邪
魔されることなく入り込める大きさに設定される。従っ
て、前記オス部キャビティー20の突起21の底面25
aと金型面Sとの水準差Ho (図3(b))と、メス部
キャビティー40の凹部上縁42と金型面Sとの水準差
Hm (図4(a))は等差、すなわち等しいことが好ま
しい。ここでいう『等しい』とは、Hm −Ho で表され
る差の絶対値が、0〜0.5mmの範囲にあることをい
う。このような金型面Sからの水準差Ho ,Hm を設
け、成形品において、リング状突起41’(図4
(b))がリング状溝25’(図3(c))の中に邪魔
されることなく入り込める形態を採択することによっ
て、ホック嵌合が容易に行え、しかもリング状突起4
1’とリング状溝25’の成形面が相互に確実に面接触
し、ホック嵌合部に充分な弾力性を持たせることができ
るので、仮に外部から不意の衝撃を受けたとしてもホッ
ク嵌合がはずれにくくなる。Hm およびHo は、通常、
その値を1〜2mmにとるのがよい。
と、メス部キャビティー40のリング状堰41との大き
さの関係は、成形品において、リング状突起41’(図
4(b))がリング状溝25’(図3(c))の中に邪
魔されることなく入り込める大きさに設定される。従っ
て、前記オス部キャビティー20の突起21の底面25
aと金型面Sとの水準差Ho (図3(b))と、メス部
キャビティー40の凹部上縁42と金型面Sとの水準差
Hm (図4(a))は等差、すなわち等しいことが好ま
しい。ここでいう『等しい』とは、Hm −Ho で表され
る差の絶対値が、0〜0.5mmの範囲にあることをい
う。このような金型面Sからの水準差Ho ,Hm を設
け、成形品において、リング状突起41’(図4
(b))がリング状溝25’(図3(c))の中に邪魔
されることなく入り込める形態を採択することによっ
て、ホック嵌合が容易に行え、しかもリング状突起4
1’とリング状溝25’の成形面が相互に確実に面接触
し、ホック嵌合部に充分な弾力性を持たせることができ
るので、仮に外部から不意の衝撃を受けたとしてもホッ
ク嵌合がはずれにくくなる。Hm およびHo は、通常、
その値を1〜2mmにとるのがよい。
【0025】また、図2に示されるように容器本体部を
構成するキャビティー7には、数多くの真空吸引孔(例
えば8a〜8f)が設けられている。ホック成形用キャ
ビティー(オス部キャビティー20、メス部キャビティ
ー40)にも前述のごとく真空吸引孔が設けられてい
る。そして、容器本体部を構成するキャビティー7に設
ける真空吸引孔の単位面積当たりの吸引容量をV1 cc
/mm2 、ホック成形用キャビティー20,40のそれ
(オス部キャビティー20とメス部キャビティー40の
平均値)をV2 cc/mm2 とした場合、V2 /V1 =
10-5〜10-3となるように設定される。この値が10
-5未満となると、容器本体部の成形及び金型内での冷却
に要する時間がホック部のそれに比して長くかかること
になり、この間にホック部の成形体は金型でより長時間
冷却され固化が進行するようになる。このことがホック
部成形体をキャビティーから容易に抜出し難くさせ、ホ
ック凸凹部にクラック等の損傷を生じさせるという不都
合が生じる。また、この値が10-3を超えると、容器本
体部に吸引されるシートのズリ応力が影響すると見られ
る偏肉構造がホック部成形体に見られるようになる。ホ
ック部成形体はオス部もメス部も容器本体に近い側の周
壁肉厚がこれと遠い側より薄肉となり、ホック嵌合時に
は薄肉部同志及び厚肉部同志が嵌合するからホックの形
状がユガミを生じ弾性的に安定でなくなり不意の衝撃で
破損しやすくなるという不都合が生じやすくなる。
構成するキャビティー7には、数多くの真空吸引孔(例
えば8a〜8f)が設けられている。ホック成形用キャ
ビティー(オス部キャビティー20、メス部キャビティ
ー40)にも前述のごとく真空吸引孔が設けられてい
る。そして、容器本体部を構成するキャビティー7に設
ける真空吸引孔の単位面積当たりの吸引容量をV1 cc
/mm2 、ホック成形用キャビティー20,40のそれ
(オス部キャビティー20とメス部キャビティー40の
平均値)をV2 cc/mm2 とした場合、V2 /V1 =
10-5〜10-3となるように設定される。この値が10
-5未満となると、容器本体部の成形及び金型内での冷却
に要する時間がホック部のそれに比して長くかかること
になり、この間にホック部の成形体は金型でより長時間
冷却され固化が進行するようになる。このことがホック
部成形体をキャビティーから容易に抜出し難くさせ、ホ
ック凸凹部にクラック等の損傷を生じさせるという不都
合が生じる。また、この値が10-3を超えると、容器本
体部に吸引されるシートのズリ応力が影響すると見られ
る偏肉構造がホック部成形体に見られるようになる。ホ
ック部成形体はオス部もメス部も容器本体に近い側の周
壁肉厚がこれと遠い側より薄肉となり、ホック嵌合時に
は薄肉部同志及び厚肉部同志が嵌合するからホックの形
状がユガミを生じ弾性的に安定でなくなり不意の衝撃で
破損しやすくなるという不都合が生じやすくなる。
【0026】また、オス部キャビティー20の略逆截頭
円錐状の突起21(略逆截頭円錐状部21a)の錐体部
の底面(頂部23)から頂点をのぞむ仰角θo (図3
(b))が、4.5≦tanθo ≦6.5、の関係を満
たし、メス部キャビティー40の略截頭円錐状の空間部
の錐体部の底面に位置する場所から頂点をのぞむ仰角θ
m (図4(a))が、4.5≦tanθm ≦6.5の関
係を満たし、かつ、tanθm ≦tanθo の関係を満
たすことが好ましい。このような関係を満たすことによ
って、実際に成形品を成形したとき、良好なホック嵌合
ができる。
円錐状の突起21(略逆截頭円錐状部21a)の錐体部
の底面(頂部23)から頂点をのぞむ仰角θo (図3
(b))が、4.5≦tanθo ≦6.5、の関係を満
たし、メス部キャビティー40の略截頭円錐状の空間部
の錐体部の底面に位置する場所から頂点をのぞむ仰角θ
m (図4(a))が、4.5≦tanθm ≦6.5の関
係を満たし、かつ、tanθm ≦tanθo の関係を満
たすことが好ましい。このような関係を満たすことによ
って、実際に成形品を成形したとき、良好なホック嵌合
ができる。
【0027】さらに、オス部キャビティー20の略逆截
頭円錐状の突起21の高さをLo 、メス部キャビティー
40の略截頭円錐状の空間部48の深さをLm とした場
合、これらの深さの関係は、Lm −Lo =0.3〜1.
0mmとされる。
頭円錐状の突起21の高さをLo 、メス部キャビティー
40の略截頭円錐状の空間部48の深さをLm とした場
合、これらの深さの関係は、Lm −Lo =0.3〜1.
0mmとされる。
【0028】この値が0.3mm未満となると、ホック
が嵌合状態にある時、成形体ホックオス部突起21’の
頂面とホックメス部の嵌合凹部(空間部)48’の底面
とが互いに面接触はするものの、オス部のリング状溝2
5’の溝底面とメス部リング状突起41’項面とは空隙
を介して対向するようになる。この部分に生じた空間的
遊び部分がホック嵌合時に余剰の圧入力を生じさせ、結
果的にホックメス部を場合によってはホックオス部をも
破損させるような不都合が生じる。また、この値が1.
0mmを超えると、ホックの嵌合はオス部の嵌合突起2
1’の外周面とメス部凹部(空間部)48’の内周面と
が応力集中状態での接触が生じた状態となりやすい。こ
の状態は強固な嵌合という印象を与えるものの実質的に
はこの接触部位での疲労変形やクリープ現象によって比
較的すみやかにゆるい嵌合つまりはずれやすいホックに
変化してしまいがちである。すなわち耐久性の点で問題
のあるホックになりやすいという不都合が生じる。
が嵌合状態にある時、成形体ホックオス部突起21’の
頂面とホックメス部の嵌合凹部(空間部)48’の底面
とが互いに面接触はするものの、オス部のリング状溝2
5’の溝底面とメス部リング状突起41’項面とは空隙
を介して対向するようになる。この部分に生じた空間的
遊び部分がホック嵌合時に余剰の圧入力を生じさせ、結
果的にホックメス部を場合によってはホックオス部をも
破損させるような不都合が生じる。また、この値が1.
0mmを超えると、ホックの嵌合はオス部の嵌合突起2
1’の外周面とメス部凹部(空間部)48’の内周面と
が応力集中状態での接触が生じた状態となりやすい。こ
の状態は強固な嵌合という印象を与えるものの実質的に
はこの接触部位での疲労変形やクリープ現象によって比
較的すみやかにゆるい嵌合つまりはずれやすいホックに
変化してしまいがちである。すなわち耐久性の点で問題
のあるホックになりやすいという不都合が生じる。
【0029】上述してきたようなホック成形用キャビテ
ィーを有する真空成形金型を用いて成形品を成形後、組
み立てられた容器の一例が図5に示される。図5に示さ
れる容器100は、把持体110,120が2対のホッ
ク部150で固定されている。把持体110,120
は、真空成形された時には、容器のフランジ部130と
一体の平面になっているが、把持体110,120の形
成のために所定のカッティングラインが入れられて、折
り部110a,120aで折り曲げることによって図に
示されるような形態をとることができる。ホック部15
0は、例えば、一方の把持体110に形成されたホック
のオス部と、他方の把持体120に形成されたホックの
メス部を嵌合させて構成される。ホックのオス部は、例
えば、図3(c)に示されるような形状をなし、ホック
のメス部は、例えば、図4(b)に示されるような形状
をなし、オス部の嵌合突起21’(図3(c))がホッ
クのメス部の嵌合凹部48’(図4(b))の中に嵌合
される。
ィーを有する真空成形金型を用いて成形品を成形後、組
み立てられた容器の一例が図5に示される。図5に示さ
れる容器100は、把持体110,120が2対のホッ
ク部150で固定されている。把持体110,120
は、真空成形された時には、容器のフランジ部130と
一体の平面になっているが、把持体110,120の形
成のために所定のカッティングラインが入れられて、折
り部110a,120aで折り曲げることによって図に
示されるような形態をとることができる。ホック部15
0は、例えば、一方の把持体110に形成されたホック
のオス部と、他方の把持体120に形成されたホックの
メス部を嵌合させて構成される。ホックのオス部は、例
えば、図3(c)に示されるような形状をなし、ホック
のメス部は、例えば、図4(b)に示されるような形状
をなし、オス部の嵌合突起21’(図3(c))がホッ
クのメス部の嵌合凹部48’(図4(b))の中に嵌合
される。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明をさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
【0031】〔実施例1〕図1に示されるようなホック
成形用キャビティーを有する真空成形金型を準備した。
オス部キャビティーの突起の最大径Do は、9.6m
m、メス部キャビティーの空間部の最小径Dm は、1
0.6mmのものを用いた。なお、V2 /V1=2×1
0-4、tanθo =6.0、tanθm =5.0、Lm
−Lo =0.5mm(Lm =4.5mm)、Hm −Ho
=0(Hm =Ho =1.5mm)であった。
成形用キャビティーを有する真空成形金型を準備した。
オス部キャビティーの突起の最大径Do は、9.6m
m、メス部キャビティーの空間部の最小径Dm は、1
0.6mmのものを用いた。なお、V2 /V1=2×1
0-4、tanθo =6.0、tanθm =5.0、Lm
−Lo =0.5mm(Lm =4.5mm)、Hm −Ho
=0(Hm =Ho =1.5mm)であった。
【0032】このような金型に対して、厚さ0.48m
m、厚さ0.55mm、厚さ0.62mm、の3種類の
ポリ塩化ビニルシートを準備し、これらのものを220
℃に予熱した後に真空成形し、高さ約90mm、幅約1
43mm、長さ約143mmの図5の組立前の形状の成
形容器を作製した。なお、予熱から成形までの成形サイ
クルは12〜14秒であった。
m、厚さ0.55mm、厚さ0.62mm、の3種類の
ポリ塩化ビニルシートを準備し、これらのものを220
℃に予熱した後に真空成形し、高さ約90mm、幅約1
43mm、長さ約143mmの図5の組立前の形状の成
形容器を作製した。なお、予熱から成形までの成形サイ
クルは12〜14秒であった。
【0033】成形後の容器にさらに所定のカッティング
ライン入れ、しかる後、図5に示されるような容器形状
に組み立てて、ホック部の嵌合テストを行った。
ライン入れ、しかる後、図5に示されるような容器形状
に組み立てて、ホック部の嵌合テストを行った。
【0034】その結果、厚さ0.55mmのシートを用
いたものは、良好なホック嵌合が実現できた。この一方
で、厚さ0.48mmのシートを用いたものは、ホック
嵌合が緩過ぎて、嵌合機能を十分発揮せず、また、厚さ
0.62mmのシートを用いたものは、ホック嵌合が強
過ぎて、嵌合させることはできるもの外すことができな
かった。ちなみに、厚さ0.55mmのシートを用いた
場合は、上記式(1)を満たしており、厚さ0.48m
mおよび厚さ0.62mmのシートを用いた場合は、上
記式(1)の関係を満たしていなかった。
いたものは、良好なホック嵌合が実現できた。この一方
で、厚さ0.48mmのシートを用いたものは、ホック
嵌合が緩過ぎて、嵌合機能を十分発揮せず、また、厚さ
0.62mmのシートを用いたものは、ホック嵌合が強
過ぎて、嵌合させることはできるもの外すことができな
かった。ちなみに、厚さ0.55mmのシートを用いた
場合は、上記式(1)を満たしており、厚さ0.48m
mおよび厚さ0.62mmのシートを用いた場合は、上
記式(1)の関係を満たしていなかった。
【0035】〔実施例2〕実施例1と同様の突起を有す
るオス部キャビティー(Do =9.6mm)に加えて、
オス部突起のDo が9.8mmと9.4mmのオス部キ
ャビティーをそれぞれ用意し、実施例1のオス部キャビ
ティーも用いて各種の厚さのシート(下記表1に記載)
を用い、実施例1と同様の成形条件で容器を成形した。
るオス部キャビティー(Do =9.6mm)に加えて、
オス部突起のDo が9.8mmと9.4mmのオス部キ
ャビティーをそれぞれ用意し、実施例1のオス部キャビ
ティーも用いて各種の厚さのシート(下記表1に記載)
を用い、実施例1と同様の成形条件で容器を成形した。
【0036】このようにして得られた種々の容器のホッ
ク嵌合性調べた。なお、ホック嵌合性の評価基準は以下
の7段階で評価した。
ク嵌合性調べた。なお、ホック嵌合性の評価基準は以下
の7段階で評価した。
【0037】 ・良好な嵌合が得られるもの ○ ・やや嵌合がきついもの + ・嵌合はきついが実用上問題にはならないもの ++ ・嵌合はするもののこれをはずすのが困難なもの +++ ・やや嵌合があまいもの − ・嵌合はあまいが実用上問題のないもの −− ・嵌合がゆるすぎて実用にならないもの −−− 結果を下記表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】〔実施例3,4〕実施例3として、Do =
9.6mmで、Lo を4.3mm(Lm −Lo =0.2
mm)としたオス部キャビティーを用い、厚さt=0.
55mmのシートを成形した。この時のホックの嵌合状
態は、ホック部位がゆれやすく安定感がなかった。次い
でLo を3.8mm(Lm −Lo =0.7mm)にして
成形したところきわめて安定したホック嵌合が得られる
ことが確認できた。
9.6mmで、Lo を4.3mm(Lm −Lo =0.2
mm)としたオス部キャビティーを用い、厚さt=0.
55mmのシートを成形した。この時のホックの嵌合状
態は、ホック部位がゆれやすく安定感がなかった。次い
でLo を3.8mm(Lm −Lo =0.7mm)にして
成形したところきわめて安定したホック嵌合が得られる
ことが確認できた。
【0040】実施例4として、同様にLo =4.3mm
の突起をLo =3.8mmとした突起のtanθo =6
に合わせるためメス部空間部のDm を10.8mmに
し、tanθo =6となるように加工した。これらの値
を基に、上記式(2)によりDo =9.6の時の好まし
いシート厚さtとして0.7を算出した。そして、この
Dm =10.8mmとしたメス部キャビティーと、Lo
=3.8mmの突起をもつ(Do =9.6)キャビティ
ーとを用い、0.7mm厚さのシートを実際に成形し、
ホック嵌合テストを行った。その結果、得られた成形体
のホック嵌合は極めて良好なものであった。
の突起をLo =3.8mmとした突起のtanθo =6
に合わせるためメス部空間部のDm を10.8mmに
し、tanθo =6となるように加工した。これらの値
を基に、上記式(2)によりDo =9.6の時の好まし
いシート厚さtとして0.7を算出した。そして、この
Dm =10.8mmとしたメス部キャビティーと、Lo
=3.8mmの突起をもつ(Do =9.6)キャビティ
ーとを用い、0.7mm厚さのシートを実際に成形し、
ホック嵌合テストを行った。その結果、得られた成形体
のホック嵌合は極めて良好なものであった。
【0041】〔比較例1〕オス部キャビティーにリング
状溝25を備えず、かつメス部キャビティーにリング状
堰41を備えないホック成形用キャビティーを有する真
空成形金型を準備し、上記実施例1と同様にして、真空
成形実験を行って、ホック部の嵌合テストを行った。用
いたシートは厚さ0.55mmのシートの1種類とし
た。このものは、成形品において、リング状突起41’
(図4(b))およびリング状溝25’(図3(c))
が存在しない(Ho =Hm =0)ので、ホック嵌合状態
に弾力性を持たせることができず、外部から不意の衝撃
を受るとホック嵌合が比較的簡単にはずれやすいという
ことが確認された。
状溝25を備えず、かつメス部キャビティーにリング状
堰41を備えないホック成形用キャビティーを有する真
空成形金型を準備し、上記実施例1と同様にして、真空
成形実験を行って、ホック部の嵌合テストを行った。用
いたシートは厚さ0.55mmのシートの1種類とし
た。このものは、成形品において、リング状突起41’
(図4(b))およびリング状溝25’(図3(c))
が存在しない(Ho =Hm =0)ので、ホック嵌合状態
に弾力性を持たせることができず、外部から不意の衝撃
を受るとホック嵌合が比較的簡単にはずれやすいという
ことが確認された。
【0042】
【発明の効果】上記の結果より本発明の効果は明らかで
ある。すなわち、本発明は上記のごとく、ホックのオス
部を形成させるオス部キャビティーと、ホックのメス部
を形成させるメス部キャビティーと、を少なくとも一対
配置した真空成形金型であって、前記オス部キャビティ
ーは、中央部にシートの凸状部を形成させる略逆截頭円
錐状の突起を有するとともに、その周囲に前記突起の金
型との接合底面を金型面より低い水準に位置させる真空
吸引孔を備えたリング状溝を配置しており、前記メス部
キャビティーは、リング状堰を備え、このリング状堰の
上端縁は金型面より高い水準に位置するとともに、リン
グ状堰の内面部はシート凹状部を形成させるための真空
吸引孔を備えた略截頭円錐状の空間部を構成しており、
前記オス部キャビティーの突起の頂部近傍水平断面に外
接する円のうちの最大径をDo (mm)、メス部キャビ
ティーの空間部の頂部近傍水平断面に内接する円のうち
の最小径をDm (mm)とした時、上記最大径Do は、
Dm および用いるシートの厚さt(mm)との関係で、
下記式(1)を満たすように設定されている。
ある。すなわち、本発明は上記のごとく、ホックのオス
部を形成させるオス部キャビティーと、ホックのメス部
を形成させるメス部キャビティーと、を少なくとも一対
配置した真空成形金型であって、前記オス部キャビティ
ーは、中央部にシートの凸状部を形成させる略逆截頭円
錐状の突起を有するとともに、その周囲に前記突起の金
型との接合底面を金型面より低い水準に位置させる真空
吸引孔を備えたリング状溝を配置しており、前記メス部
キャビティーは、リング状堰を備え、このリング状堰の
上端縁は金型面より高い水準に位置するとともに、リン
グ状堰の内面部はシート凹状部を形成させるための真空
吸引孔を備えた略截頭円錐状の空間部を構成しており、
前記オス部キャビティーの突起の頂部近傍水平断面に外
接する円のうちの最大径をDo (mm)、メス部キャビ
ティーの空間部の頂部近傍水平断面に内接する円のうち
の最小径をDm (mm)とした時、上記最大径Do は、
Dm および用いるシートの厚さt(mm)との関係で、
下記式(1)を満たすように設定されている。
【0043】 Dm +0.08−2t≦Do ≦Dm −1.66t …式(1) 従って、シートそのものに優れた嵌合性をもつホック嵌
合物を形成させることができ、しかもその成形性にも優
れる、という効果を奏する。
合物を形成させることができ、しかもその成形性にも優
れる、という効果を奏する。
【図1】本発明のホック成形用キャビティーを有する真
空成形金型の平面図である。
空成形金型の平面図である。
【図2】本発明のホック成形用キャビティーを有する真
空成形金型の断面図である。
空成形金型の断面図である。
【図3】(a)は、オス部キャビティーの平面図、
(b)は、図1のA−A断面矢視図、(c)は、オス部
キャビティー20の部分によって実際に真空成形された
ホックのオス部80の成形部分の断面図である。
(b)は、図1のA−A断面矢視図、(c)は、オス部
キャビティー20の部分によって実際に真空成形された
ホックのオス部80の成形部分の断面図である。
【図4】(a)は、図1のB−B断面矢視図、(b)
は、メス部キャビティー40の部分によって実際に真空
成形されたホックのメス部90の成形部分の断面図であ
る。
は、メス部キャビティー40の部分によって実際に真空
成形されたホックのメス部90の成形部分の断面図であ
る。
【図5】本発明のホック成形用キャビティーを有する真
空成形金型を用いて成形した成形体を組み立てた容器の
斜視図である。
空成形金型を用いて成形した成形体を組み立てた容器の
斜視図である。
1…ホック成形用キャビティーを有する真空成形金型 2…金型面Sを構成するための平坦部 7…容器本体部を構成するキャビティー 20…オス部キャビティー 40…メス部キャビティー
Claims (6)
- 【請求項1】 ホックのオス部を形成させるオス部キャ
ビティーと、ホックのメス部を形成させるメス部キャビ
ティーと、を少なくとも一対配置した真空成形金型であ
って、 前記オス部キャビティーは、中央部にシートの凸状部を
形成させる略逆截頭円錐状の突起を有するとともに、そ
の周囲に前記突起の金型との接合底面を金型面より低い
水準に位置させる真空吸引孔を備えたリング状溝を配置
しており、 前記メス部キャビティーは、リング状堰を備え、このリ
ング状堰の上端縁は金型面より高い水準に位置するとと
もに、リング状堰の内面部はシート凹状部を形成させる
ための真空吸引孔を備えた略截頭円錘状の空間部を構成
しており、 前記オス部キャビティーの突起の頂部近傍水平断面に外
接する円のうちの最大径をDo (mm)、メス部キャビ
ティーの空間部の頂部近傍水平断面に内接する円のうち
の最小径をDm (mm)とした時、 上記最大径Do は、Dm および用いるシートの厚さt
(mm)との関係で、下記式(1)を満たすように設定
されることを特徴とするホック成形用キャビティーを有
する真空成形金型。 Dm +0.08−2t≦Do ≦Dm −1.66t …式(1) - 【請求項2】 上記最大径Do が、上記Dm とtとの関
係で下記式(2)を満たす請求項1記載のホック成形用
キャビティーを有する真空成形金型。 Do =Dm −1.72t …式(2) - 【請求項3】 オス部キャビティーの突起の底面と金型
面との水準差と、メス部キャビティーの凹部上縁と金型
面との水準差が等差である請求項1または請求項2記載
のホック成形用キャビティーを有する真空成形金型。 - 【請求項4】 容器本体部を構成するキャビティーに設
ける真空吸引孔の単位面積当たりの吸引容量をV1 cc
/mm2 、ホック成形用キャビティーのそれをV2 cc
/mm2 とした場合、V2 /V1 =10-5〜10-3とす
る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のホック成
形用キャビティーを有する真空成形金型。 - 【請求項5】 オス部キャビティーの略逆截頭円錐状の
突起、およびメス部キャビティーの略截頭円錐状の空間
部の錐体部の底面から頂点をのぞむ仰角θo、およびθm
が、それぞれ、4.5≦tanθo ≦6.5、4.5
≦tanθm≦6.5、かつ、tanθm ≦tanθo
の関係を満たす請求項1ないし請求項4のいずれかに記
載のホック成形用キャビティーを有する真空成形金型。 - 【請求項6】 オス部キャビティーの略逆截頭円錐状の
突起の長さをLo 、メス部キャビティーの略截頭円錐状
の空間部の深さをLm とした場合、Lm −Lo =0.3
〜1.0mmの範囲である請求項1ないし請求項5のい
ずれかに記載のホック成形用キャビティーを有する真空
成形金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20055495A JP2663116B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ホック成形用キャビティーを有する真空成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20055495A JP2663116B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ホック成形用キャビティーを有する真空成形金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0929828A JPH0929828A (ja) | 1997-02-04 |
JP2663116B2 true JP2663116B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=16426246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20055495A Expired - Fee Related JP2663116B2 (ja) | 1995-07-13 | 1995-07-13 | ホック成形用キャビティーを有する真空成形金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2663116B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-13 JP JP20055495A patent/JP2663116B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0929828A (ja) | 1997-02-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |