JP2660826C - - Google Patents

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JP2660826C
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、流動床燃焼装置及びその操作方法に関し、より詳細には多重区画室
再循環熱交換器が、装置の炉区域に隣接して設けられている、かような装置及び
方法に関する。 【0002】 【従来の技術】 流動床燃焼装置はよく知られており、この装置は炉区域を含み、この炉区域内
において、石炭等の化石燃料と、石炭の燃焼の結果として生じる硫黄酸化物のた
めの吸着剤とを含む粒状材料の床を通して空気を通過させ、床を流動化して、燃
料の比較的低温での燃焼を促進する。これらの形式の燃焼装置は蒸気発生器にお
いてしばしば使用され、この蒸気発生器では、流動床と熱交換関係において水を
通過させて蒸気を発生させ、高燃焼効率及び燃料融通性、高硫黄吸着及び低窒素
酸化物放出が可能となる。 【0003】 これらの形式の装置の炉区域において使用される最も代表的な流動床は、一般
に「バブリング」流動床と呼ばれ、この流動床では、粒状材料の床は比較的高密
度で、良く規定された、つまり不連続の上方表面を有する。他に、「循環」流動
床を使用する形式の装置もあり、この流動床では、流動床密度は代表的なバブリ
ング流動床の床密度よりも低く、流動化空気速度はバブリング床に等しいか又は
これよりも速く、床中を通過する煙道ガスは、微細な粒状固体によって実質的に
飽和される程度まで、相当量の微細な粒状固体を同伴する。 【0004】 循環流動床は、比較的高い内部及び外部固体再循環を特徴とし、そのため燃料
熱放出パターンに対して非感応性であり、温度変化が最小限となり、よって硫黄
放出が低水準で安定する。炉区域出口にサイクロン分離器を配置して、流動床か
らの煙道ガス及びこのガスに同伴される固体を受理することにより、高外部固体 再循環が達成される。分離器内で煙道ガスと固体とが分離され、煙道ガスは熱回
収領域へ通され、一方固体はシールポット又はシールバルブを通して炉区域へ再
循環される。この再循環により分離器の効率が改善され、その結果硫黄吸着剤及
び燃料の滞留時間が効率的に増加し、よって吸着剤及び燃料の消費量が減少する
。 【0005】 これらの形式の流動床、より詳細には循環流動床の操作において、いくつかの
重要な考慮すべき問題がある。例えば、煙道ガス及び同伴固体は、炉区域内で、
吸着剤による適切な硫黄捕捉と一貫して、実質的に等温(通常約1600°F(
871℃))で維持する必要がある。その結果、熱回収領域へ通される煙道ガス
の最大熱容量(ヘッド)、及びサイクロンを通して炉区域へ再循環される分離固
体の最大熱容量は、この温度によって制限される。過熱の仕事のみを要求され再
熱の仕事を要求されないサイクルにおいては、炉区域出口における煙道ガスの熱
含有量は、分離器の下流の蒸気発生器の熱回収領域において使用するのに必要な
熱を提供するのに、通常充分である。従って再循環固体の熱含有量は必要ない。 【0006】 しかしながら、硫黄捕捉を伴う循環流動床、並びに過熱の仕事に加えて再熱の
仕事も要求するサイクルを使用する蒸気発生器においては、炉区域出口における
煙道ガス中に含まれる利用可能な熱では充分ではない。同時に、炉−サイクロン
再循環ループ内の熱は、蒸気発生器の仕事に必要な量に対して過剰である。この
ようなサイクルのためには、固体が炉区域に再導入される前に、再循環固体の熱
が使用されるように設計する必要がある。 【0007】 この余分な熱容量を提供するために、再循環熱交換器はしばしば分離器固体出
口と炉区域の流動床との間に配置される。再循環熱交換器は過熱器熱交換表面を
備え、分離器から分離固体を受理し、固体が炉区域へ再導入される前に、比較的
高熱伝達率で固体から過熱器表面へと熱を伝達するように機能する。過熱器表面
からの熱は、次に熱回収領域の冷却回路へ伝達され、必要な再熱の仕事を供給す
る。 【0008】 再循環熱交換器において熱伝達量を制御するための最も簡単な技術は、内部の
固体の水準を変化させることである。しかしながら、再循環床高さを選択するに
当たって充分な自由度がない場合もある。例えば、熱伝達と関連性のない理由の
ために、最低流動床固体深さ又は圧力が要求される場合等である。この場合、再
循環固体の一部を迂回させ、再循環熱交換器と接触して冷却されることを避ける
ために「プラグバルブ」又は「Lバルブ」を使用することにより、熱伝達を制御
することができる。迂回通路からの固体と熱交換器通路からの固体とは、再結合
されるか、又は各々の流れを直接炉区域に回して再循環通路を完成させる。この
ようにして、存在する単位負荷あたりの熱交換器表面への適切な熱伝達が達成さ
れる。しかしながらこれらの形式の配置では、固体装置内において可動部品を使
用する必要があり、及び/又は、関連する曝気装置を備える外部固体流導管が必
要であり、そのため装置に相当な追加的費用がかかる。 【0009】 これらの費用を削減するために、本出願の譲受人の出願である1989年6月
26日出願米国特許願第371,170号に開示される装置が発明された。この
装置によれば、分離固体を受理し、炉区域内の流動床へ戻して分配するために、
再循環熱交換器が設けられる。再循環熱交換器は、装置の炉区域の外部に位置し
、分離器から排出された固体を受理するための入口室を備える。入口室から固体
を受理する二つの追加の室が設けられる。固体は追加の室内で流動化され、固体
から熱を取り出すために、追加の室の少くとも一方に熱交換表面が設けられる。
追加の室内の固体は、この室内での水準が、溢れ堰の高さによって設定された所
定高さを越えると、出口室内へ流入する。出口室に入った固体は、次に炉区域内
の流動床へと排出されて戻される。 【0010】 しかしながら、この形式の操作に関連する欠点がいくつかある。例えば、熱交
換器表面のための利用可能スペースは限られており、炉区域内の圧力変動が外部
熱交換器へ伝達され、操作が不安定になる。また固体は、熱交換器から一つの排
出管を通して炉区域の比較的小さい一つの領域へ指向されるので、固体の均一な 混合及び分配に相反する。さらに、区画室間の固体の流れを直接制御するための
手段がない。その上、熱交換器から炉区域へと固体を移動させるためには動力が
必要であるが、この装置ではこれを圧力差に頼っている。さらに、固体量つまり
炉負荷を制御するための手段がない。 【0011】 これらの問題は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,133,943号におい
て指摘されており、この文献では、装置の炉区域に隣接して位置する再循環熱交
換器を含む装置が開示される。炉区域内の流動床からの煙道ガスと同伴粒状材料
とは分離され、煙道ガスは熱回収領域へ通され、分離された固体は再循環熱交換
器へ通される。固体から熱を除去するために、熱交換器の一つの区画室内に熱交
換表面が設けられ、また迂回区画室が設けられて、始動及び低負荷状態の間には
、この区画室を通して固体が直接炉へと通される。分離固体のための別個の冷却
区画室が再循環熱交換器内に配置され、区画室間の固体の流れを選択的に制御す
る手段が設けられる。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、上述の特許の装置の全ての特徴を組み込む一方で、操作にお
けるより高度な融通性を提供する、流動床燃焼装置及び方法を提供することであ
る。 【0013】 本発明の別の目的は、大気圧循環流動床又は加圧循環流動床のどちらにも適用
可能である、上記の形式の装置及び方法を提供することである。 【0014】 本発明のさらに別の目的は、ボイラー内の蒸気又は水の回路に連結される熱交
換表面を有する再循環熱交換器を備えた、上記の形式の装置及び方法を提供する
ことである。 【0015】 本発明の別の目的は、Lバルブが再循環熱交換器内の区画室の一つを炉へ接続
する、上記の形式の装置及び方法を提供することにある。 【0016】 本発明の別の目的は、Lバルブを通しての固体の流れ、よって再循環熱交換器
の効率を調節することができる、上記の形式の装置及び方法を提供することにあ
る。 【0017】 【課題を解決するための手段】 これら及びその他の目的を達成するために、本発明の装置は、装置の炉区域に
隣接して位置される再循環熱交換器を備える。炉区域内の流動床からの煙道ガス
と同伴粒状材料とは分離され、煙道ガスは熱回収領域へと通され、分離固体は再
循環熱交換器へと送られる。固体から熱を除去するために、熱交換器の第1の
画室内に熱交換表面が設けられ、また迂回区画室(第2の区画室)が設けられて
始動の間はこの第2の区画室を通して固体が直接炉へと通される。再循環熱交
換器内に分離固体のための別個の冷却区画室(第3の区画室)が配置され、区画
室間の固体の流れを選択的に制御する手段が設けられる。第1の区画室をLバル
ブが炉へと接続し、Lバルブを通しての固体の流れが調節され、再循環熱交換器
の効率を変化させる。 【0018】 【発明の実施の態様】 以下に本発明の構成及び実施態様を列挙する。 【0019】 1.囲包体と、該囲包体内に炉区域を規定する手段と、該炉区域内に形成される
流動床と、前記炉区域内の流動床から煙道ガスと同伴粒状材料との混合物を受理
し、該煙道ガスから該粒状材料を分離するための分離手段と、第1、第2及び第
3の区画室を備える再循環熱交換手段と、前記分離手段からの分離材料を前記第
2の区画室へ排出するための手段と、該第2の区画室から前記第1又は前記第3
区画室への前記分離材料の流れを選択的に許容するための手段と、前記第1及
び第3の区画室内の前記分離材料を冷却するために、これと熱交換関係において
冷却媒体を通過させるための手段と、前記材料を前記炉区域へと通過させるため
に、前記第1、第2及び第3の区画室を前記炉区域へそれぞれ接続するための手 段と、前記再循環熱交換手段の効率を調節するために、前記炉区域への前記材料
の流量を制御するための手段とを備え、前記第1の区画室を前記炉区域へ接続す
るための手段がLバルブの形式であり、前記制御するための手段が、空気を前記
Lバルブ内へ導入して、前記材料の前記炉区域への流れを促進させる手段と、該
空気の流れを変化させるための手段とを備える流動床燃焼装置。 【0020】 2.前記許容するための手段が、前記第2の区画室から前記第1又は第3の区画
室へと前記材料が流れる第一の位置と、該流れが妨げられる別の位置との間で可
動であるバルブ手段を備える、上記1に記載の装置。 【0021】 3.前記許容するための手段が、前記第2の区画室へ選択的に空気を導入して、
前記第1又は第3の区画室への前記材料の流れを制御するための手段を備える、
上記1に記載の装置。 【0022】4.前記バルブ手段の前記別の位置において、前記材料が前記2の区画室から直
接前記炉区域へと流れる、上記2に記載の装置。 【0023】5.前記第3の区画室から前記材料を除去するために、該第3の区画室と関連す
るドレン手段をさらに備える、上記1に記載の装置。 【0024】6.前記各区画室内に空気を選択的に導入し、該各区画室内の材料を流動化させ
、材料の前記流れを許容するための手段をさらに備える、上記1に記載の装置。 【0025】7.前記第2の区画室が、前記第1の区画室と前記第3の区画室との間に延長す
る、上記1に記載の装置。 【0026】8.前記囲包体の壁の少くとも一部が管で形成され、さらに該管中に流体を通過
させて、前記炉区域内で発生した熱を該流体へ伝達するための流体流回路手段を
備える、上記1に記載の装置。 【0027】9.前記通過させるための手段が前記流体流回路手段中に接続される、上記8に
記載の装置。 【0028】10.再循環熱交換手段が前記分離手段と前記囲包体との間に位置される、上記
1に記載の装置。 【0029】11.囲包体内に形成された炉を有する流動床燃焼装置を操作するための方法で
あって、前記流動床からの煙道ガスと同伴粒状材料とを分離する工程と、分離さ
れた煙道ガスを熱回収領域へ通過させる工程と、分離された前記材料を、第1、
第2及び第3の区画室を備える再循環熱交換器の該第2の区画室へ通過させる工
程と、前記第2の区画室から前記炉へ直接、または前記第2の区画室から前記熱
交換器の前記第1又は前記第3の区画室へ、前記材料を選択的に通過させる工程
と、前記第1又は第3の区画室内の前記材料を冷却する工程と、冷却された前記
材料を前記第1又は第3の区画室から前記炉へ通過させる工程と、前記第1の区
画室から前記炉への前記冷却された材料の流量を制御して、前記熱交換器の効率
を制御する工程とを含み、前記制御する工程が空気を導入して前記材料の前記炉
への流れを促進させる工程と、該空気の流れを変化させる工程とを含む、流動床
燃焼装置を操作するための方法。 【0030】12.前記冷却する工程が、前記第1又は第3の区画室内の材料と熱交換関係に
おいて該第1又は第3の区画室内の熱交換手段中に流体を通過させ、該材料から
該流体へと熱を伝達する工程を含む、上記11に記載の方法。 【0031】13.前記冷却する工程が、前記炉へ通される分離材料の温度を調節することに
よって制御される、上記12に記載の方法。 【0032】14.前記各区画室に空気を選択的に導入して、該各区画室内の材料を流動化さ
せる工程をさらに含む、上記11に記載の方法。 【0033】15.前記囲包体を形成する水壁管中に流体を通過させて、前記炉において発生
された熱を該流体へ伝達する工程をさらに含む、上記11に記載の方法。 【0034】16.前記選択的に通過させる工程が、前記材料を直接前記炉へ通過させるため
に、前記第2の区画室内へ空気を導入する段階、又は前記材料を前記第2の区画
室から前記第1又は第3の区画室そして前記炉へ通過させるために、前記第1又
は第3の区画室へ空気を導入する段階を含む、上記11に記載の方法。 【0035】 【実施例】 図面には、蒸気発生のために使用される本発明の流動床燃焼装置が示され、こ
の装置は、前壁12a、後壁12b、一方が参照番号14で示される二つの側壁
を有する、参照番号10で一般的に示される直立水冷式囲包体を備える。囲包体
10の上方部分は屋根16で閉鎖され、下方部分はフロアー18を有する。 【0036】 複数の空気分配ノズル20が、囲包体10の下方部分を横切って延長するプレ
ート22に形成された対応する開口内に載置される。プレート22はフロアー1
8から離隔されて空気プレナム24を規定し、この空気プレナムは、以下に説明
するように、外部源(図示せず)から空気を受理して、プレート22を通して囲
包体10の一部へとこれを選択的に分配する。 【0037】 参照番号25で一般的に示される石炭供給装置が、前壁12に隣接して設けら
れ、燃料を含む粒状材料を囲包体10内へと導入する。供給装置25は慣用の態
様であるので、詳細には説明しない。燃料の燃焼の結果として生じる硫黄を吸着
するために、粒状吸着剤材料をも囲包体10内へ導入することができることが理
解される。この吸着剤材料は供給装置25を通して導入しても、壁12a、12
b又は14に設けた開口を通して単独で導入してもよい。 【0038】 囲包体10内の粒状燃料及び吸着剤材料(以下「固体」と称する)は、プレナ ム24からの空気がプレート22を通して上方に通過する際に流動される。この
空気は固体に含まれる燃料の燃焼を促進し、結果として生じる燃焼ガスと空気と
の混合物(以下「煙道ガス」と称する)は、強制対流によって囲包体内を上昇し
、固体の一部を同伴して直立囲包体10内に固体密度が上方へいく程次第に減少
する所定高さの柱を形成し、この柱の上方の密度は実質的に一定となる。 【0039】 サイクロン分離器26は囲包体10に隣接して延長し、囲包体10の後壁12
bに設けられた出口から分離器壁を通して設けられた入口へと延長するダクト2
8によって、囲包体10に接続される。分離器26は、ここから下方に延長する
ホッパー部分26aを備える。一つの分離器26について参照しているが、分離
器26の後方に一つ以上の追加の分離器(図示せず)を設けてもよいことが理解
される。使用される分離器の数及び大きさは蒸気発生器の容量及び経済的条件に
よって決定される。 【0040】 分離器26は、慣用の態様で囲包体10から煙道ガス及び同伴粒状材料を受理
し、慣用の態様で操作して分離器内に創生される遠心力によって煙道ガスから固
体を分離する。分離された煙道ガスは、実質的に固体を含まず、分離器26の直
上に配置されるダクト30中を通過する。本発明の装置及び方法は、ダクト30
が上記の特許に開示されるように熱回収領域へと接続される大気圧循環流動床に
も、ダクト30が熱ガス清浄化設備に接続され、次に任意のトップ燃焼器及び最
後に熱ガスタービンへと接続される加圧循環流動床にも適用することができる。 【0041】 分離器26内で分離された固体は重力によって下方へ通過し、ホッパー部分2
6a内を通過して、ここからディップレッグ34を経て、囲包体10に隣接して
分離器26の下方に設置される参照番号40で一般的に示される再循環熱交換器
内へと通過する。図2及び図3により良く示されるように、再循環熱交換器40
は、前壁42、後壁43、及び二つの側壁44a及び44bを備える。屋根46
及びフロアー48は、壁42、43、44a及び44bの上方端及び下方端をそ
れぞれ横切って延長する。プレート50は、フロアー48と僅かに離隔して熱交 換器40を横切って延長し、プレナム52を規定する。三つの垂直隔壁56a、
56b、及び56cが、側壁44aと44bとの間で離隔平行関係において延長
し、4つの区画室58a、58b、58c、58dを規定する。隔壁56a、5
6b、及び56cはまた、プレナム52内にも延長し、これを4つの区域52a
、52b、52c、及び52d(図3)に分割する。ダンパー等(図示せず)を
設けて、個々のプレナム区域52a、52b、52c、及び52d内へと選択的
に空気を分配してもよいことが理解される。 【0042】 隔壁56a、及び56bの各々下方部分のプレート50の直上に、開口56d
及び56eが設けられ、一対の摺動ゲートバルブ59a及び59bが隔壁56a
及び56bに対して載置され、以下に説明されるように開口56c及び56dを
通しての固体の流れを制御する。 【0043】 参照番号60で一般的に示される熱交換管群が区画室58a内に股置され、各
管の各端部は後壁43の適当な開口を通して外方に延長する。各管の端部は、そ
れぞれ入口ヘッダー62a及び出口ヘッダー62bに接続される(図2)。同様
に、熱交換管群64が区画室58c内に設置され、その各端部が入口ヘッダー6
6a及び出口ヘッダー66bに接続される。 【0044】 図3によりよく示されるように、複数の空気排出ノズル68が各区画室58a
、58b、及び58c内のプレート50から上方に延長し、プレートを通して形
成された対応する開口内に載置され、プレナム区域52a、52b、及び52c
から空気を受理して、それぞれ区画室58a、58b、及び58c内へと空気を
導入する。 【0045】 ドレンパイプ70がプレナム区域52c内に設けられ、プレート50から下方
へフロアー48を通して延長し、区画室58cから固体を排出する。 【0046】 Lバルブ71はプレナム区域52aから下方にそして水平に、囲包体10の後 壁12bに形成された開口へと延長し、以下に説明するようにプレナム区域52
aからの固体を囲包体へと搬送する。この固体の流れは、Lバルブ内へと空気を
排出するためにこれと連通する空気ダクト72(図1)によって、補助及び制御
される。バルブ72aはダクト72内に設けられ、以下に説明する理由のために
、Lバルブ内へ排出される空気の流量を変化させる。空気ダクト72は、複数の
箇所でLバルブ71と連通するように形成してもよく、又は複数の空気ダクト7
2をこの目的のために設けてもよい。 【0047】 開口42a(図3)が囲包体40の前壁42の上方部分を通して設けられ、区
画室58bと整合し、開口42bが壁42の上方部分を通して設けられ、区画室
58cと整合する。開口42aは、以下に説明する理由のため開口42bよりも
高い位置に配置される。二つの導管73a及び73b(図2)は、開口42a及
び42bを囲包体10の後壁12bに形成された対応する開口へとそれぞれ接続
し、以下に説明するように区画室58a及び58cからの固体を囲包体10へ搬
送する。 【0048】 前壁12a、後壁12b、側壁14及び16、並びに分離器26及び熱回収囲
包体34を規定する壁は、全て膜形式の壁で形成され、この各々の膜形式の壁は
、隣接するフィン付き管と気密にその長手方向に渡って接続された、垂直に延長
する複数のフィン付き管によって形成される。この形式の構造は慣用であるので
、詳細には説明しない。 【0049】 蒸気ドラム74は囲包体10の上方に位置され、図面には示さないが、複数の
ヘッダーが上記の種々の壁の端部に配置されることが理解される。また、一部が
参照番号74aで図示されている複数の下降管、パイプ、上昇管、ヘッダー等が
用いられ、蒸気ドラム80、上述の水管壁を形成する管、及び再循環熱交換器4
0の区画室58a及び58c内の管60及び64を含む蒸気−水流れ回路を確立
する。エコノマイザー(図示せず)は供給水を受理してドラム80へと排出し、
この水は所定シーケンスでこの流れ回路へと通されて蒸気へ転換され、蒸気は囲 包体10内の粒状燃料材料の燃焼によって発生する熱によって加熱される。 【0050】 操作において、固体は供給装置25を通して囲包体10内へと導入される。外
部源からの空気は、充分な圧力でプレナム24内に導入され、ノズル20を通し
て、囲包体10内の固体を流動化するのに充分な量及び速度で囲包体10内へと
通過する。 【0051】 着火バーナー(図示せず)等が設けられて固体内の燃料材料に着火し、その後
燃料材料は炉区域内の熱によって自己燃焼する。煙道ガスは囲包体10中を上方
に通過し、固体の大半を同伴つまり水簸する。空気プレナム24を経て、ノズル
20を通して囲包体10の内部へと導入される空気の量は、循環流動床が形成さ
れるように、つまり固体が実質的に同伴つまり水簸される程度まで流動化される
ように、固体の大きさによって確定される。従って囲包体10の上方部分内へと
通過する煙道ガスは、実質的に固体で飽和され、その配置は、囲包体10の下方
部分における床の密度は比較的高く、囲包体10の長手方向に渡って上方へ行く
程次第に減少し、囲包体の上方部分においては実質的に一定で比較的低い。 【0052】 囲包体の上方部分の飽和煙道ガスはダクト28へと排出され、サイクロン分離
器26内へと通過する。分離器26において、固体は煙道ガスから分離され、固
体は分離器からディップレッグ34を通して再循環熱交換器40内へと通される
。分離器26からの清浄な煙道ガスはダクト30を経て排出され、大気圧循環流
動床の場合には熱回収領域へ通され、加圧循環流動床の場合には熱ガス清浄化設
備へと通される。 【0053】 通常操作において、図2に示すように、摺動ゲートバルブ59aは閉鎖位置に
あり、バルブ59bは開放位置にあり、ディップレッグ34からの分離固体は区
画室58b内へ入り、開口56eを経て区画室58c内へ通過する。区画室58
cの下方のプレナム52の区域52c内に空気が導入され、対応するノズル68
を通して排出あれ、区画室58c内の固体を流動化する。区画室58c内の固体 は熱交換管64を横切って略上方の方向へ通過し、開口42bを経て導管73b
内へ排出され、囲包体10内へと戻る。通常は必要ないが、必要に応じて固体を
ドレンパイプ70を経て区画室58cから排出することもできる。この通常操作
の間、区画室58aと関連するプレナム区域52a内には流動化空気は導入され
ず、壁42の開口42aは開口42bよりも高い位置にあるので、区画室58b
から直接囲包体10へ流れる固体は、あるとしてもごく僅かである。 【0054】 初始動の間、摺動ゲートバルブ59bは閉鎖され、プレナム区域52bへの流
動化空気が開放され、一方区域52cへの空気の流れは停止される。従って区画
室58c内の固体はスランプし、よってこの区画室からの流れを封止する。ディ
ップレッグ34からの固体は区画室58b内へ通過し、プレナム区域52bから
この区画室へ通過する空気は、材料を開口42a及び導管73bを通して囲包体
10へと上方且つ外方へ押しやる。区画室58bは熱交換管を包含していないの
で、直結バイパスつまり「シールポット」として機能し、熱交換管64を高温の
再循環固体にさらすことなく、始動操作を行うことができる。 【0055】 低負荷操作の間、つまり再循環熱交換器40の効率が比較的低い時、又は調節
を必要とする時、摺動ゲートバルブ59aを開放して、隔壁56aの開口56d
を露出し、空気がプレナム区域52a内へと導入される。これにより区画室58
bから開口56dを通して区画室58a内へ、そし熱交換管60を横切る固体の
流れが誘発され、固体は冷却された後にLバルブ71を通して排出される。この
操作の間、プレナム区域52cを通しての全ての空気の流れは終止され、必要に
応じて摺動ゲートバルブ59bは閉鎖される。空気ダクト72を経てLバルブ7
1内へ空気を導入して、区画室58aから炉10への固体の流れを促進させるこ
とができる。ダクト72からLバルブ71内への空気の流れは、バルブ72aを
操作することによって変化させることができるので、変化する設計基準に合わせ
て再循環熱交換器40の効率を調節することができる。 【0056】 必要に応じて、固体から追加の熱を除去するために、区画室58dに追加の熱 交換管を設けることもできる。 【0057】 供給水等の流体が、上述の流れ回路中に所定シーケンスで導入されて循環し、
供給水は蒸気に転換され、蒸気は再熱及び過熱される。そのため、区画室58a
及び58c内の熱交換管60及び64によって固体から除去された熱は、再熱又
は追加の過熱を提供するために使用することができる。 【0058】 区画室58a、58b、及び58c中及び各区画室間の固体の流れを選択的に
制御する別の技術が考えられる。この技術によれば、区画室58b内のノズル6
8は開口56d及び56eの高さを越ええて延長する複数のノズル76(図3)
によって代替される。空気マニホールドつまりヘッダー78は空気ダクト80か
ら空気を受理し、これを対応数の空気ダクト82によってノズル76へ分配する
。従って空気ダクト80内へ導入された空気は、開口56d及び56eの高さよ
りも高い水準でノズル76を経て区画室52b内へと排出されることになる。そ
の結果、ノズル76の上端部より下方に延長する区画室56b内の固体は流動化
されず、むしろ区画室56b内でスランプする傾向があり、一方ノズル76の上
方に延長する固体は流動化され、よって区画室58b中を上方に流れ、壁42の
開口42bから流出し、導管73aを経て囲包体10へと通過する。従って、区
画室58bから開口56d及び56eを通してそれぞれ区画室58a及び58c
内へは、あるとしても非常に僅かな固体の流れしか生じない。空気ダクト80、
よって区画室58b内への空気の流れが遮断され、プレナム区域52a、52b
、及び52c内へ空気が通されると、後者の空気は上述のように区画室58bか
ら区画室58a又は58cへの固体の流れを誘発する。 【0059】 従って、ノズル76を使用することによって、区画室58a、58b、及び5
8c間の固体の流れを選択的に制御することができる。ノズル76をバルブ59
a及び59bの代わりに、又はこれに加えて使用することができることが理解さ
れる。 【0060】 本発明の装置によりいくつかの利点を得ることができる。例えば、分離器26
から排出される分離固体が囲包体10に再導入される前に、煙道ガスの温度を低
下させることなく、この固体から熱を除去することができる。また、分離ガスは
装置中の流体を顕著に加熱するのに充分な温度であり、再循環熱交換器は、再熱
サイクルにおいて必要とされるような追加の加熱を提供する機能を果たすことが
できる。区画室58c内の管64への適当な冷却蒸気流を確立する前の、始動又
は低負荷条件の間、再循環された固体をディップレッグ34から囲包体10へと
直接通過させることができる。さらに、特定の操作条件に従って、再循環熱交換
器囲包体40内の区画室58a、58b、及び58c間の固体の選択的な流れが
許容される。また、低負荷操作の間、又は再循環熱交換器40の効率が比較的低
い時又は変更を要する時、固体は熱交換器40からLバルブ71を通して流れ、
ダクト72からの空気流を変化させることにより炉10を調節することができる
。 【0061】 本発明の範囲から逸脱することなく、上述したものにいくつかの変更をなすこ
とができることが理解される。例えば、区画室58c内の固体から除去された熱
は、炉区域又はエコノマイザー等の中の装置流体を加熱するために使用すること
ができる。また、全長に渡って一定密度を有する循環搬送モード床、つまりバブ
リング床等の他の形式の床を囲包体10内で使用することができる。さらに、一
連の熱回収配置には、過熱、再熱、及び/又はエコノマイザー表面、またはその
組合せを設けてもよい。さらに、再循環熱交換器40内のバイパス経路の数及び
/又は位置は変化させることができる。さらにまた、導管73a及び73bを経
て囲包体10内に吸着剤材料を導入することもできる。 【0062】 他の改変、変更、及び置換も前述の開示の範囲内であり、本発明のある特徴を
他の対応する特徴を用いることなく使用することもある。従って、請求工は広く
、発明の範囲に合致する態様で解釈されることが適当である。
【図面の簡単な説明】 【図1】 図1は、本発明の装置を示す概略図である。 【図2】 図2は、図1の2−2線に沿った拡大断面図である。 【図3】 図3は、図2の3−3線に沿った断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 囲包体と、該囲包体内に炉区域を規定する手段と、該炉区域内
    に形成される流動床と、前記炉区域内の流動床から煙道ガスと同伴粒状材料との
    混合物を受理し、該煙道ガスから該粒状材料を分離するための分離手段と、第1
    、第2及び第3の区画室を備える再循環熱交換手段と、前記分離手段からの分離
    材料を前記第2の区画室へ排出するための手段と、該第2の区画室から前記第1
    又は前記第3の区画室への前記分離材料の流れを選択的に許容するための手段と
    前記第1及び第3の区画室内の前記分離材料を冷却するために、これと熱交換
    関係において冷却媒体を通過させるための手段と、前記材料を前記炉区域へと通
    過させるために、前記第1、第2及び第3の区画室を前記炉区域へそれぞれ接続
    するための手段と、前記再循環熱交換手段の効率を調節するために、前記炉区域
    への前記材料の流量を制御するための手段とを備え、前記第1の区画室を前記炉
    区域へ接続するための手段がLバルブの形式であり、前記制御するための手段が
    、空気を前記Lバルブ内へ導入して、前記材料の前記炉区域への流れを促進させ
    る手段と、該空気の流れを変化させるための手段とを備える流動床燃焼装置。 【請求項2】 囲包体内に形成された炉を有する流動床燃焼装置を操作するた
    めの方法であって、前記流動床からの煙道ガスと同伴粒状材料とを分離する工程
    と、分離された煙道ガスを熱回収領域へ通過させる工程と、分離された前記材料
    を、第1、第2及び第3の区画室を備える再循環熱交換器の該第2の区画室へ通
    過させる工程と、前記第2の区画室から前記炉へ直接、または前記第2の区画室
    から前記熱交換器の前記第1又は前記第3の区画室へ、前記材料を選択的に通過
    させる工程と、前記第1又は第3の区画室内の前記材料を冷却する工程と、冷却
    された前記材料を前記第1又は第3の区画室から前記炉へ通過させる工程と、
    記第1の区画室から前記炉への前記冷却された材料の流量を制御して、前記熱交
    換器の効率を制御する工程とを含み、前記制御する工程が空気を導入して前記材
    料の前記炉への流れを促進させる工程と、該空気の流れを変化させる工程とを 含む、 流動床燃焼装置を操作するための方法。

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