JP2660116B2 - 磁場調整装置 - Google Patents

磁場調整装置

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JP2660116B2
JP2660116B2 JP3173777A JP17377791A JP2660116B2 JP 2660116 B2 JP2660116 B2 JP 2660116B2 JP 3173777 A JP3173777 A JP 3173777A JP 17377791 A JP17377791 A JP 17377791A JP 2660116 B2 JP2660116 B2 JP 2660116B2
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magnetic
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達也 尾上
浩一 小川
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば磁気共鳴イメ
ージング用電磁石装置における磁性体シムによる磁場調
整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の磁場調整装置を含む磁気
共鳴イメージング用電磁石装置の一部切欠斜視図であ
り、図において1は静磁界発生用略円筒形コイルで、例
えば1.5テスラ程度の強い磁界を発生する。また、図
中ではコイル1を1個のコイルで示しているが、略同心
に配置された複数個の略円筒形コイルで構成されること
もある。2はコイル1を取り囲むカバーで、静磁界発生
用コイル1が超電導コイルの場合、そのコイルを超電導
状態とするため極低温に保つ必要があることから、カバ
ー2は断熱容器(クライオスタット)を構成することも
ある。3は磁気共鳴イメージングを行うために望まれる
磁界均一空間で、例えば40cm直径球空間に対し不均
一度10ppm以下が要求される。4は磁性体で構成さ
れた磁気シールドであり、電磁石装置の周辺への不要な
漏洩磁界を低減するために設けられるものであるが、特
に設けられない場合もあり、また、別の方法、例えば静
磁界発生用コイル1とは逆性の磁界を発生するコイルを
コイル1の外側に配置して漏洩磁界を低減するという方
法の磁気シールドが設けられる場合もある。5はカバー
2の表面に接着により取り付けられた環状の磁場調整装
置を示す。6は環状の磁場調整装置5に設けられた円筒
形パルス磁界発生コイルによる誘導電流の還流防止用の
スリットを示す。
【0003】図7は磁場調整装置5を構成する磁性体の
集積状況を示す図であり、例えば薄い鉄板のような磁性
体の小板7を常温硬化性の接着剤で接着し積層して固定
している。なお、図7では接着積層の様子を示している
が、ネジ止め等により磁性体の小板7を積層固定する従
来例もある。
【0004】次に動作について説明する。環状の磁場調
整装置5の不均一磁界の補償に対する調整原理について
は、例えば特開平1−305508号公報の「磁場補正
用磁性体シム」に例示されているとおりであり、本原理
に関しては本願に関する中心的部分ではないので説明を
省略する。ここでは本願の中心的部分となる磁場調整装
置5の調整手順について以下説明する。第1に所望磁界
均一空間3の磁場分布を測定し、不均一磁界成分を最小
自乗法により分析する。第2に分析された不均一磁界成
分を補償するために必要な磁性体の厚さ、幅および取つ
け位置を、例えば特開平1−305508号公報に例示
される方法により決定する。第3にこのように決定され
た磁性体の取付けを行うが、この際、例えば1.5テラ
スの強い磁界が発生した状態の電磁石開口内に一度に多
量の磁性体を持ち込もうとすると磁性体に働く例えば磁
性体自重の10倍以上の磁気吸引力により取付け位置に
磁性体を運ぶことができない。このため図7に示した如
く、磁性体は例えば100グラム以下の小板7として複
数に分割して取付ける必要があり、この分割された磁性
体の小片は数百枚に及ぶことがある。
【0005】一方、共鳴イメージングでは被検体の撮像
断面の位置決めや、被検体から発せられる磁気共鳴信号
に位置情報を与えるため、図8に示すようなパルス磁界
発生コイルが電磁石装置の開口内に取り付けられる。図
に示すように本パルス磁界発生コイルには円筒状コイル
8がある。環状の磁場調整装置が、電気抵抗の低い磁性
体金属例えば鉄で完全ループをなすように構成された場
合、パルス磁場発生コイル8が駆動されると、パルス磁
界発生コイル8と磁場補正装置5間の相互インダクタン
スにより環状の磁場調整装置5に誘導電流が流れる。こ
の誘導電流による発生磁界は、パルス磁界発生コイル8
による所望磁界に重畳され、当初期待されたパルス磁界
発生コイルによる磁場出力が得られなくなる。このよう
な不都合を回避するため、環状の磁場調整装置は、図6
に示したように、環状ループ内に少なくとも1ケ所にス
リット6を設け、還流ループを切り誘導電流が流れない
ように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁場調整装置は
以上のように構成されているので、磁性体を少量に分割
して取付ける必要があり、作業に多くの時間を要する問
題があった。また、パルス磁界発生コイルに対する誘導
電流を防止するため環状磁場調整装置は完全な環状に磁
性体が形成されず、スリット部分の磁性体の欠落により
不均一磁界が発生して磁界均一度の最適調整ができない
という問題があった。
【0007】こ発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、環状磁性体を少量に分割するこ
となく、少ない作業時間で取付けることが可能で、か
つ、環状に形成された磁性体に不均一磁界の発生を伴う
スリットを設けることなく、パルス磁界発生コイルに対
する誘導電流を防止することができる磁場調整装置を得
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る磁場調整
装置は、静磁界発生コイルと略同心に静磁界発生コイル
の内部に挿入される非磁性筒を有し、この非磁性筒に表
面が電気絶縁皮膜およびこの電気絶縁皮膜上に熱硬化性
接着剤が塗布された薄い帯状の磁性体を巻回した後、熱
硬化性接着剤を加熱硬化させてなるものである。
【0009】
【作用】この発明においては、薄い帯状の磁性体を静磁
界発生コイルの内部に挿入される非磁性筒に巻回した後
磁性体に塗布した熱硬化性接着剤を加熱硬化させ取付け
るようにしたので、取付け作業が短時間となる。また、
帯状磁性体の表面には電気絶縁皮膜が形成されているの
で、巻回された帯状磁性体は層間が絶縁され誘導電流が
還流するループを形成せず、欠落部分のない環状の磁場
調整装置でありながらパルス磁界発生コイルによる誘導
電流を誘起しない。
【0010】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図1〜図4につ
いて説明する。図1において9は静磁界発生コイル1と
略同心に静磁界発生コイル内部に挿入される非磁性筒、
17は非磁性筒9の周囲に帯状の薄い磁性体10を巻回
し構成した本発明に係わる環状の磁場調整用磁性体部を
示す。その他、図6におけると同一符号は同一部分であ
る。
【0011】図2,図3において磁性体10は例えば
0.3mm厚さ程度の薄い、例えばケイ素鋼板でなる帯
状の磁性体である。11は帯状の磁性体10の表面に塗
布された、例えばポリ塩化ビニールの50ミクロン程度
の電気絶縁皮膜である。12は電気絶縁皮膜11の上に
さらに塗布された、例えばエポキシ系の熱硬化性の接着
剤部で、加熱硬化して巻回された薄い帯状の磁性体10
の層間および薄い帯状の磁性体10と非磁性筒9の間を
接着固定し、環状の磁場調整装置を形成するものであ
る。
【0012】次に動作説明として本発明の磁場調整装置
の調整手順について説明する。先ず、所望磁界均一空間
3の磁場分布を測定し、不均一磁場成分を最小自乗法に
より分析する。分析された不均一磁界成分を補償するた
めに、必要な磁性体の厚さ幅および取付け位置を、例え
ば特開平1−305508号公報に例示される方法によ
り決定する。この段階までは従来技術と同じである。次
に上記のように決定された磁性体の取付けを、図4に示
す以下の手順で行う。 (手順1) 非磁性筒9を軸中心に回転可能な回転台1
3に取付ける。 (手順2) 表面に電気絶縁皮膜およびこの電気絶縁皮
膜上に熱硬化樹脂が塗布された不均一磁場の補正に必要
な幅を有する薄い帯状の磁性体14をドラム巻きにして
準備する。 (手順3) 非磁性筒9を回転台13上で回転させて、
上記薄い帯状磁性体14を所定の取付け位置に必要厚さ
となるまで巻回する。 (手順4) 巻回された薄い環状磁性体上をガラステー
プ等の耐熱性を有する締付け帯15で固定する。 (手順5) 非磁性筒9を回転台より外し加熱乾燥炉1
6に入れて加熱することにより、帯状磁性体に塗布され
た接着剤を硬化させる。 (手順6) 接着剤には帯状磁性体が固着成形された非
磁性筒9を加熱乾燥炉16より出し静磁界発生コイル内
部に挿入し取付けを完了する。
【0013】以上のように、調整取付けされた調整装置
では、図3に示すように、帯状磁性体10の表面に電気
絶縁皮膜11が塗布されているので、巻回された帯状磁
性体10の上下の層間で電気的に短絡を生じることがな
い。このため環状ループが形成されず、筒状のパルス磁
界発生コイルの駆動時にも磁場調整装置に誘導電流ルー
プが形成されることはない。
【0014】実施例2.なお、上記実施例では環状磁場
調整装置の磁性体を単一の帯状磁性体で構成したが、図
5に示すように、幅方向に複数に分割された帯状磁性体
10a,10bで構成しても良い。
【0015】実施例3.また、上記実施例では熱硬化性
接着剤を予め帯状の磁性体に塗布したものを用意してい
たが、帯状磁性体を非磁性筒に巻回する際に塗布しなが
ら巻回しても良い。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、薄い
帯状の磁性体を静磁界発生コイルの内部に挿入される非
磁性筒に巻回した後、磁性体に塗布した熱硬化性接着剤
を加熱硬化させて取付けるようにしたので、取付け作業
が簡単となり、作業時間が低減される。また、帯状磁性
体の表面には電気絶縁皮膜が形成されているので、巻回
された帯状磁性体は層間が絶縁され、誘導電流が還流す
るループを成さず、不要な不均一磁界を発生しない完全
な環状の磁場調整装置でありながら、パルス磁界発生コ
イルによる誘導電流を誘起しない、精度の良い不均一磁
界の補償とパルス磁界の発生を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の一部断面分解斜視図であ
る。
【図2】図1のII−II線に沿う平面での断面図である。
【図3】図2におけるA部の拡大図である。
【図4】実施例1の磁場調整手順を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施例2の一部断面分解斜視図であ
る。
【図6】従来の磁場調整装置の一部断面斜視図である。
【図7】図6のものの一部斜視図である。
【図8】図6のものに用いるパルス磁界発生コイルの斜
視図である。
【符号の説明】
1 静磁界発生用コイル 3 磁界均一空間 9 非磁性筒 10,10a,10b 薄い帯状の磁性体 11 電気絶縁皮膜 12 接着剤

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁界を発生する略円筒形の静磁界発生
    コイルを備え、この静磁界発生コイルの内側の所望空間
    の磁界分布を均一化する磁場調整装置において、前記静
    磁界発生コイルと略同心に前記静磁界発生コイル内部に
    挿入される非磁性筒の外周に表面に電気絶縁皮膜が形成
    された薄い帯状の磁性体が少なくとも1層巻回してなる
    ことを特徴とする磁場調整装置。
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