JP2657991B2 - 電気アルミニウムめっき浴およびその浴によるめっき方法 - Google Patents

電気アルミニウムめっき浴およびその浴によるめっき方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電流効率、導電率の高い電気アルミニウム
めっき浴とその浴によるめっき方法に関する。
(従来技術) アルミニウムの電気めっきは、アルミニウムの酸素に
対する親和力が大きく、電位が水素より卑であるので、
水溶液系のめっき浴で行うことは困難である。このた
め、従来よりアルミニウムの電気めっきは、非水溶液系
のめっき浴、特に有機溶媒系のめっき浴で行なわれてい
る。
この有機溶媒系のめっき浴としては、AlCl3とLiAlH4
またはLiHとをエーテルに溶解したものやAlCl3とLiAlH4
とをTHF(テトラヒドロフラン)に溶解したものが代表
的なものである。しかし、これらのめっき浴は、いずれ
も浴中に非常に活性なLiAlH4やLiHを含んでいるため、
酸素や水分が存在すると、それらと反応して分解し、電
流効率が低下し、浴寿命も短くなってしまうものであっ
た。
出願人は、先に電気アルミニウムめっき方法として、
アルミニウムハロゲン化物40〜80モル%とアルキルピリ
ジウムハロゲン化物(但し、アルキル基は炭素数が1〜
5のアルキル基)20〜60モル%との混合溶融塩浴または
この浴に芳香族炭化水素などの有機溶媒を添加した浴に
よる方法を提案した(特開昭62−70592号、特開昭62−7
0593号)。
このめっき浴は、常温で液体であり、また、発火等の
危険性がなく、しかも、陽極をアルミニウムにすると、
Alイオンが消費量に合わせて自動補給され、浴管理が簡
単であるため、他の方法より作業性に優れている。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、アルミニウムは、3価の元素であるので、
短時間に所定めっき厚にするには、高電流密度でめっき
する必要がある。しかし、前記めっき浴は、10A/dm2以
上の電流密度でめっきすると、めっき層がめっき焼け
(灰色)になり、商品価値が低下してしまう。これは、
本発明者の検討によれば、カチオンが換言されるためで
あることが判明した。すなわち、アルミニウムハロゲン
化物とアルキルピリジウムハロゲン化物とは、浴中でAl
X4 -やAl2X7 -などのAl錯イオンとアルキルピリジウムカ
チオンに解離するが、後者のカチオンが、陰分極曲線に
より観察すると、Alの電析電位に対して−2V付近で還元
され、Al電析の際、電圧がかかりすぎると、カチオンの
還元反応が起こり、めっき焼けになるのである。このた
め、高電流密度でめっきした場合は、電流効率も低下し
てしまう。
本発明は、かかる点に鑑み、カチオンの還元電位がAl
電析電位より低い電気アルミニウムめっき浴およびその
浴によるめっき方法を提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、常温で液体となる溶融塩浴で、カチオン
の還元電位がAlの電析電位より低くなるめっき浴を開発
すべく、種々検討した結果、アルキルピリジウムハロゲ
ン化物の代わりに一般式[(R13N+R2]X-(但し、R1
は炭素数1〜12のアルキル基、R2は炭素数1〜12のアル
キル基またはフェニルアルキル、Xはハロゲン原子)で
示される第四級アンモニウム塩を用いればよいことを見
出した。
すなわち、本発明は、アルミニウムハロゲン化物(Al
X3、但しXはハロゲン原子)20〜80モル%と上記一般式
で示される第四級アンモニウム塩20〜80モル%とを混合
溶融してなる電気アルミニウムめっき浴により10A/dm2
以上の高電流密度でめっきしても、めっき焼けが発生せ
ず、電流効率が向上するようにした。
ここで、第四級アンモニウム塩のR1およびR2がアルキ
ル基である場合の炭素数をともに1〜12にしたのは、炭
素数がこれより多くなると、融点が高くなり、常温付近
での高電流密度めっきが困難になるためである。このア
ルキル基としては、直鎖、分枝鎖のものでもよい。ま
た、R2がフェニルアルキル[−(CH2)n−phenyl]で
ある場合は、メチレン基のn数が1〜4のものが好まし
い。
浴組成のアルミニウムハロゲン化物を20〜80モル%に
したのは、20モル%未満にすると、めっきする場合、Al
電析が起こらず、80モル%を越えると、浴の導電率が低
下するからである。
しかし、このめっき浴は、融点が従来の浴より低い
が、水溶液系めっき浴に比べると、粘性が高い。このた
め、導電率が低く、凹凸のある被めっき物をめっきする
場合、均一電着性が劣る。かかる場合には、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属のハロゲン化物を添加する
と、融点が低下して浴の粘性が低下し、導電率を高くで
きる。これらのハロゲン化物は、そのハロゲン原子がア
ルミニウムハロゲン化物のハロゲン原子と同じ物を通常
使用する。例えば、アルミニウムハロゲン化物として、
AlCl3を使用する場合は、LiCl、NaCl、CaCl2のような塩
化物を使用する。これらの塩化物は、浴中で金属イオン
と塩素イオンに解離するが、金属イオンは、酸化還元電
位がAlより卑であるので、Alが電析する際析出すること
はない。一方、塩素イオンは、AlとAlCl4 -やAl2Cl7 -
どのAl錯イオンを形成する。
この融点低下用のハロゲン化物添加量は、AlCl3を20
〜80モル%に維持した状態で第四級アンモニウム塩を20
〜79モル%、ハロゲン化物を1〜60モル%の割合にす
る。
低温でめっきする場合の浴の粘性を低下させる方法と
しては、有機溶媒を添加する方法によってもよい。この
場合、有機溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼ
ンなどのような芳香族炭化水素のものが好ましく、それ
らの1種または2種を、アルミニウム化物、第四級アン
モニウム塩、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のハ
ロゲン化物および有機溶媒の合計量を100vol%とした場
合、10〜75vol%となるように添加する。
以上のアルカリ金属またはアルカリ土類金属ハロゲン
化物の添加と有機溶媒の添加は、併用してもよい。
めっき浴は、酸素や空気に触れても安全であるが、ア
ルミニウム錯イオンの酸化防止のため、乾燥無酸素雰囲
気中(乾燥N2やAr中)で行うのが好ましい。また、電解
条件は、直流もしくはパルス電流により浴温0〜300
℃、直流密度0.01〜50A/dm2で行うと、電流効率がよ
く、均一にめっきすることができる。浴温が0℃より低
いと、均一にめっきできず、300℃より高くして電流密
度を50A/dm2より高くすると、第四級アンモニウムイオ
ンの還元が起こり、めっき層が灰色になるとともに、電
流効率も低下する。
ストリップなどを均一に連続めっきする場合、めっき
浴にAlイオンを補給して、浴中のAlイオン濃度を一定の
範囲に保つ必要があるが、この場合、陽極をアルミニウ
ム製可溶性陽極にすると、通電量に応じてAlイオンが自
動補給され、AlCl3の補給によらなくてもAlイオン濃度
を一定の範囲に保つことができる。
(実施例) 板厚0.5mmの冷延鋼板に常法により溶剤蒸気洗浄、ア
ルカリ脱脂および酸洗などを施した後、乾燥して、直ち
に予めN2雰囲気に保っておいたAlCl3と第四級アンモニ
ウム塩の溶融塩浴、またはそれにアルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属ハロゲン化物、有機溶媒を添加した浴
に浸漬し、冷延鋼板を陽極、Al板(純度99.99%、板厚1
mm)を陽極にして、直流によりAlめっきを行なった。第
1表にめっき浴組成、電解条件と得られたAlめっき鋼板
の関係を示す。
(発明の効果) 以上のように、本発明のめっき浴は、高電流密度でめ
っきしても、カチオンが還元されないのでめっき焼けが
発生せず、電流効率も高くなる。また、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属のハロゲン化物や有機溶媒を添加
すると、導電率が向上するので、均一電着性にも優れて
いる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムハロゲン化物(AlX3、但しX
    はハロゲン原子)20〜80モル%と一般式[(R13N
    +R2]X-(但し、R1は炭素数1〜12のアルキル基、R2
    炭素数1〜12のアルキル基またはフェニルアルキル、X
    はハロゲン原子)で示される第四級アンモニウム塩20〜
    80モル%とを混合溶融してなる電気アルミニウムめっき
    浴。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のめっき浴にアルカリ金属
    またはアルカリ土類金属のハロゲン化物を添加し、アル
    ミニウムハロゲン化物を20〜80モル%、第四級アンモニ
    ウム塩を20〜79モル%、アルカリ金属またはアルカリ土
    類金属のハロゲン化物を1〜60モル%にした電気アルミ
    ニウムめっき浴。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のめっき浴に有機
    溶媒を添加した電気アルミニウムめっき浴。
  4. 【請求項4】アルミニウムハロゲン化物、第四級アンモ
    ニウム塩、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のハロ
    ゲン化物および有機溶媒の合計量を100vol%とした場
    合、有機溶媒添加量を10〜75vol%にした請求項3に記
    載の電気アルミニウムめっき浴。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載のいずれかのめっき浴
    を用いて、乾燥無酸素雰囲気中で直流もしくはパルス電
    流により浴温0〜300℃、電流密度0.01〜50A/dm2の電解
    条件でめっきする電気アルミニウムめっき方法。
  6. 【請求項6】陽極をアルミニウム製陽極にしてめっきす
    る請求項5に記載の電気アルミニウムめっき方法。
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