JP2653170B2 - ステンレス製貯湯タンク - Google Patents
ステンレス製貯湯タンクInfo
- Publication number
- JP2653170B2 JP2653170B2 JP1124810A JP12481089A JP2653170B2 JP 2653170 B2 JP2653170 B2 JP 2653170B2 JP 1124810 A JP1124810 A JP 1124810A JP 12481089 A JP12481089 A JP 12481089A JP 2653170 B2 JP2653170 B2 JP 2653170B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot water
- storage tank
- water storage
- stainless steel
- steel hot
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は給湯機などに広く用いられているステンレス
製貯湯タンクの腐食防止に関するものである。
製貯湯タンクの腐食防止に関するものである。
従来の技術 従来、この種のステンレス製貯湯タンクは、例えば、
特公昭60−56784公報に示されているように、第3図の
ようになっていた。すなわち上部蓋体2と円筒状胴体7
と下部蓋体5とを備え、胴体7の両裾縁部は前記両蓋体
2と5の両裾縁部とが外面より溶接され、その両裾縁部
は各々貯湯タンクの内方向に突出した構成である。
特公昭60−56784公報に示されているように、第3図の
ようになっていた。すなわち上部蓋体2と円筒状胴体7
と下部蓋体5とを備え、胴体7の両裾縁部は前記両蓋体
2と5の両裾縁部とが外面より溶接され、その両裾縁部
は各々貯湯タンクの内方向に突出した構成である。
発明が解決しようとする課題 しかし、このような構成にあっては、上部蓋体2と胴
体7とで形成される隙間部は貯湯タンクの下方向を向
き、ヒータ4より上側に位置することになる。そのた
め、ヒータ4でタンク内の水が加熱されたとき、ヒータ
4の表面に生じた気泡が上昇し、その一部が隙間部に徐
々に蓄積される。この様子は第4図の要部拡大図に示す
通りである。6bは喫水線で、この線を境界に上が気泡部
6c、下部が水である。気泡部での気体の酸素含有率は20
%近くあるのに対して、水中の溶存酸素はせいぜい数pp
mにすぎなく、喫水線の両端で酸素濃淡電池が形成され
る。溶存酸素が少ない水側ではアノード部、気泡部6cで
はカソード部となり、アノード部である6dで孔食部が発
生する。この傾向は水の中に含有される塩分濃度が高い
程顕著な傾向にあり、数年で貯湯タンクが漏水するとい
う課題を有していた。
体7とで形成される隙間部は貯湯タンクの下方向を向
き、ヒータ4より上側に位置することになる。そのた
め、ヒータ4でタンク内の水が加熱されたとき、ヒータ
4の表面に生じた気泡が上昇し、その一部が隙間部に徐
々に蓄積される。この様子は第4図の要部拡大図に示す
通りである。6bは喫水線で、この線を境界に上が気泡部
6c、下部が水である。気泡部での気体の酸素含有率は20
%近くあるのに対して、水中の溶存酸素はせいぜい数pp
mにすぎなく、喫水線の両端で酸素濃淡電池が形成され
る。溶存酸素が少ない水側ではアノード部、気泡部6cで
はカソード部となり、アノード部である6dで孔食部が発
生する。この傾向は水の中に含有される塩分濃度が高い
程顕著な傾向にあり、数年で貯湯タンクが漏水するとい
う課題を有していた。
本発明は上記課題を解決し、溶接によって発生する隙
間部での腐食を低減するステンレス製貯湯タンクを提供
するものである。
間部での腐食を低減するステンレス製貯湯タンクを提供
するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するため、本発明のステンレス製貯湯
タンクは、上部に給湯口を設けた上部蓋体と、下部に給
水口とヒータとを設けた下部蓋体と、その両蓋体の裾縁
部を重ねて溶接するとともに、下部蓋体の裾縁部が貯湯
タンク内方上側に突出した構成にしたものである。
タンクは、上部に給湯口を設けた上部蓋体と、下部に給
水口とヒータとを設けた下部蓋体と、その両蓋体の裾縁
部を重ねて溶接するとともに、下部蓋体の裾縁部が貯湯
タンク内方上側に突出した構成にしたものである。
作用 上記構成により、下部蓋体の裾縁部がタンク内方上側
に向き、加熱時に生じる気泡が隙間部に蓄積されること
なく上昇するため、隙間部での腐食を著しく低減化す
る。
に向き、加熱時に生じる気泡が隙間部に蓄積されること
なく上昇するため、隙間部での腐食を著しく低減化す
る。
実施例 以下、本発明の一実施例のステンレス製貯湯タンクに
ついて、図面にもとづいて説明する。第1図において、
2は上部蓋体、5は下部蓋体、6は前記両蓋体2と5と
を貯湯タンク8の外面から溶接した溶接部、4は下部蓋
体5に取り付けられたヒータ、5aはヒータ4の取り付け
開口部、1は給湯口、3は給水口である。なお、前記両
蓋体の材料はすでてステンレス鋼よりできている。
ついて、図面にもとづいて説明する。第1図において、
2は上部蓋体、5は下部蓋体、6は前記両蓋体2と5と
を貯湯タンク8の外面から溶接した溶接部、4は下部蓋
体5に取り付けられたヒータ、5aはヒータ4の取り付け
開口部、1は給湯口、3は給水口である。なお、前記両
蓋体の材料はすでてステンレス鋼よりできている。
以上のように構成されたステンレス製貯湯タンクにつ
いて、以下その動作について説明する。
いて、以下その動作について説明する。
まず、給水口3から入った水は上部の給湯口1からで
ていき貯湯タンク8の中は満水になる。ヒータ4が通電
されると、ヒータ4の表面より微細な気泡が発生し、上
方部に向かって上昇するが、溶接によって形成されてい
る隙間部6aが上方向に向いているため、気泡はその隙間
部6aに蓄積されることなく給湯口1からでていく。従っ
て、隙間部6aで発生する酸素濃淡電池腐食は極めて小さ
く、漏水の生じない長寿命なタンクを提供することがで
きる。第2図は隙間が上に向いている場合と、下に向い
ている場合の腐食速度を確認するため、塩素濃度1000pp
m、銅イオン10ppmの溶液中で、100℃、120時間沸騰浸漬
した結果を示す図である。隙間部が上に向いている方が
腐食速度が圧倒的に小さいことがわかる。また、ヒータ
4の取り付け開口部5aを大きくしていると、下部蓋体5
の裾縁部が上方向に向いているため、この開口部5aより
溶接部6の裏ビードであるタンク内面側の溶接部6eの仕
上がりも観察することができ、溶接時の不良も発見され
易く、より腐食に対して抵抗力のある貯湯タンクを製作
することができる。
ていき貯湯タンク8の中は満水になる。ヒータ4が通電
されると、ヒータ4の表面より微細な気泡が発生し、上
方部に向かって上昇するが、溶接によって形成されてい
る隙間部6aが上方向に向いているため、気泡はその隙間
部6aに蓄積されることなく給湯口1からでていく。従っ
て、隙間部6aで発生する酸素濃淡電池腐食は極めて小さ
く、漏水の生じない長寿命なタンクを提供することがで
きる。第2図は隙間が上に向いている場合と、下に向い
ている場合の腐食速度を確認するため、塩素濃度1000pp
m、銅イオン10ppmの溶液中で、100℃、120時間沸騰浸漬
した結果を示す図である。隙間部が上に向いている方が
腐食速度が圧倒的に小さいことがわかる。また、ヒータ
4の取り付け開口部5aを大きくしていると、下部蓋体5
の裾縁部が上方向に向いているため、この開口部5aより
溶接部6の裏ビードであるタンク内面側の溶接部6eの仕
上がりも観察することができ、溶接時の不良も発見され
易く、より腐食に対して抵抗力のある貯湯タンクを製作
することができる。
発明の効果 以上の実施例の説明より明らかなように、本発明のス
テンレス製貯湯タンクは、上部に給湯口を設けた上部蓋
体と、下部に給水口とヒータとを設けた下部蓋体と、そ
の両蓋体の裾縁部を重ねて溶接するとともに、下部蓋体
の裾縁部が貯湯タンク内方上側に突出した構成にするこ
とにより、溶接によって発生する隙間部での腐食を大幅
に低減化し長寿命なステンレス製の貯湯タンクを提供す
ることができる。
テンレス製貯湯タンクは、上部に給湯口を設けた上部蓋
体と、下部に給水口とヒータとを設けた下部蓋体と、そ
の両蓋体の裾縁部を重ねて溶接するとともに、下部蓋体
の裾縁部が貯湯タンク内方上側に突出した構成にするこ
とにより、溶接によって発生する隙間部での腐食を大幅
に低減化し長寿命なステンレス製の貯湯タンクを提供す
ることができる。
第1図は本発明の一実施例を示すステンレス製貯湯タン
クの断面図、第2図は腐食試験結果を示す図、第3図は
従来の貯湯タンクを示す断面図、第4図は同貯湯タンク
の要部拡大断面図である。 2……上部蓋体、4……ヒータ、5……下部蓋体、6…
…溶接部、6a……隙間部。
クの断面図、第2図は腐食試験結果を示す図、第3図は
従来の貯湯タンクを示す断面図、第4図は同貯湯タンク
の要部拡大断面図である。 2……上部蓋体、4……ヒータ、5……下部蓋体、6…
…溶接部、6a……隙間部。
Claims (1)
- 【請求項1】上部に給湯口を設けた上部蓋体と、下部に
給水口とヒータを設けた下部蓋体とを備え、上記両蓋体
の裾縁部を重ねて溶接するとともに、下部蓋体の裾縁部
を貯湯タンク内方上側に突出してなるステンレス製貯湯
タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1124810A JP2653170B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | ステンレス製貯湯タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1124810A JP2653170B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | ステンレス製貯湯タンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02302559A JPH02302559A (ja) | 1990-12-14 |
JP2653170B2 true JP2653170B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=14894682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1124810A Expired - Lifetime JP2653170B2 (ja) | 1989-05-18 | 1989-05-18 | ステンレス製貯湯タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2653170B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102679554B (zh) * | 2012-05-18 | 2014-07-30 | 广东格美淇电器有限公司 | 一种单焊缝的电热水器内胆 |
CN111351221B (zh) * | 2018-12-20 | 2021-09-07 | 青岛经济技术开发区海尔热水器有限公司 | 一种水箱内胆及热水器 |
CN109668325A (zh) * | 2019-01-30 | 2019-04-23 | 李晓琳 | 一种热水器内胆 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61211664A (ja) * | 1985-03-15 | 1986-09-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 温水タンク |
-
1989
- 1989-05-18 JP JP1124810A patent/JP2653170B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02302559A (ja) | 1990-12-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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