JP2650494B2 - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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JP2650494B2 JP40507690A JP40507690A JP2650494B2 JP 2650494 B2 JP2650494 B2 JP 2650494B2 JP 40507690 A JP40507690 A JP 40507690A JP 40507690 A JP40507690 A JP 40507690A JP 2650494 B2 JP2650494 B2 JP 2650494B2
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裕道 ▲たか▼塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の点火時期制
御装置に関し、特に、クランク角センサの出力パルス信
号異常時におけるフェールセーフ(バックアップ)技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の点火時期制御装置とし
ては、各気筒の所定行程における所定クランク角位置で
基準信号(レファレンス信号)を出力すると共に、微小
クランク角毎に単位角信号(ポジション信号)を出力す
るクランク角センサを設け、制御装置により機関運転条
件に応じた点火時期を設定し、前記クランク角センサか
らの各気筒の基準信号出力後の単位角信号出力回数を計
測し、該計測値が点火時期の設定値と一致した時点で点
火を行うようにしたものが一般的である。
【0003】ところで、従来、クランク角センサの破
損,故障等によるクランク角センサ出力パルス信号異常
時のフェールセーフ技術の一つとして、特公昭64−94
70号公報に示される技術が知られている。このもの
は、クランク角センサの出力パルス信号である基準信号
と単位角信号のうち単位角信号が正常に受信できなくな
った時に、点火時期データを基準信号からの時間とし
て、又、非通電時間として制御するようにしたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のフェールセーフ技術にあっては、特に機関始
動時の点火時期制御に際してに次のような問題点があっ
た。即ち、上記の従来技術では、時間に基づいて点火時
期を設定するようにしているため、機関始動時のよう
に、機関回転数が極めて変動する条件下では、目標とす
る点火時期と設定した点火時期データとに狂いが生じ、
目標とする点火時期よりも早いタイミングで点火が行わ
れ、プリ着火の不具合が生じる。
【0005】このようにプリ着火が生じると、圧縮上昇
行程にあるピストンが逆向き下方に押し下げられて、機
関が瞬間的にストップしたり、この際の衝撃によって、
スタータモータのハウジング、クラッチ、ピニオン、チ
ェーンテンショナ等の破損や変形等を生じるという問題
点があった。そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、クランク角センサ出力パルスに応動した点火
時期演算機能並びにクランク角センサの出力パルス信号
異常時に該パルス信号に依らず点火時期を演算する機能
に加え、始動時用バックアップ点火時期演算機能を備え
ることにより、始動時の点火時期バックアップを確実に
行うことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の内燃
機関の点火時期制御装置は、図1に示すように、クラン
クシャフトの回転に同期してパルス信号を出力するクラ
ンク角センサと、前記パルス信号の異常を検出するクラ
ンク角センサ出力パルス信号異常検出手段と、スタータ
モータの作動を検出するスタータモータ作動検出手段
と、該スタータモータの負荷を検出する負荷検出手段
と、前記クランク角センサの出力パルス信号に応じて点
火時期を演算するクランク角センサ出力応動点火時期演
算手段と、前記クランク角センサの出力パルス信号異常
時には該パルス信号に依らず点火時期を演算するバック
アップ点火時期演算手段と、クランク角センサの出力パ
ルス信号異常時における前記スタータモータ作動時に前
記スタータモータ負荷検出手段の出力に応じて点火時期
を演算する始動時用バックアップ点火時期演算手段と、
前記クランク角センサ出力応動点火時期演算手段、前記
バックアップ点火時期演算手段及び始動時用バックアッ
プ点火時期演算手段のいずれか一つを選択する選択手段
と、該選択手段により選択された点火時期演算手段から
出力される信号に基づいて点火制御を行う点火制御手段
と、を含んで構成した。
【0007】
【作用】かかる構成においては、クランク角センサの出
力パルス信号が正常に受信できなくなった時に、点火時
期データをクランク角センサ出力応動点火時期演算手段
からではなくバックアップ点火時期演算手段から出力し
て、点火制御を行うようにし、更に、クランク角センサ
の出力パルス信号の異常時でスタータモータ作動時に
は、上記クランク角センサ出力応動点火時期演算手段や
バックアップ点火時期演算手段から点火時期データを出
力するのではなく、スタータモータ負荷検出手段の出力
に応じて点火時期を演算する始動時用バックアップ点火
時期演算手段から点火時期データを出力する。
【0008】この結果、クランク角センサの出力パルス
信号の異常時で機関始動時以外では、バックアップ点火
時期演算手段から適当な点火時期データを出力すること
で、機関を動かすことができ、車両を動かすことが可能
となる。又、クランク角センサの出力パルス信号の異常
時で機関始動時では、スタータモータ負荷検出手段の出
力に応じて演算された例えばピストン上死点(スタータ
モータの負荷としてのバッテリ電圧の極小値時)で点火
するという点火時期データを出力することで、始動時に
機関を動かすことができ、しかも、機関始動時のよう
に、機関回転数が極めて変動する条件下であっても、プ
リ着火等の不具合が生じることがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2及び図3において、機関Eの各気筒毎に点火
栓1と点火コイル2とが設けられている。点火コイル2
の各一次側はパワートランジスタユニット3の対応する
パワートランジスタを介して接地され、各二次側は点火
栓1に接続される。
【0010】各パワートランジスタには、後述するコン
トロールユニット4から夫々独立して点火信号が入力さ
れる。又、各気筒の1サイクル毎の基準クランク角位置
で基準信号(レファレンス信号)を出力すると共に、単
位クランク角(例えば1°)毎に単位角信号(ポジショ
ン信号)を出力するクランク角センサ5が設けられてい
る。
【0011】尚、前記基準信号の1つは所定の気筒(例
えばNo.1気筒を示すべく気筒判別信号を兼ねている。
クランク角センサ5からの各信号は、図示しないCP
U,ROM,RAM及び入力インターフェースを含んで
構成されるマイクロコンピュータを備えたコントロール
ユニット4における点火時期演算部6に入力される。こ
の点火時期演算部6には、機関冷却水温信号、吸入空気
量信号、吸気絞弁開度信号、吸気温度信号等が入力され
ており、クランク角センサ5からの単位時間当たりのポ
ジション信号入力回数によってこれに比例する機関回転
数を演算し、機関回転数とその他の機関負荷(例えば燃
料噴射量)等の機関運転条件に基づいて前記各気筒の点
火栓1の一次側への通電開始時期及び通電遮断時期(点
火時期)を気筒毎に独立して演算設定する。
【0012】尚、この点火時期演算部6が、クランク角
センサ5の出力パルス信号に応じて点火時期を演算する
本発明のクランク角センサ出力応動点火時期演算手段に
該当する。このように点火時期を演算し、クランク角セ
ンサ5からの基準信号と単位角信号とを監視しつつ、点
火時期に同期したタイミングで点火信号を後述する選択
部7を介して点火制御手段としての点火制御部8からパ
ワートランジスタユニット3のパワートランジスタへと
出力する。
【0013】ここで、コントロールユニット4には、パ
ルス信号の異常を検出するクランク角センサ出力パルス
信号異常検出手段としての異常検出部9と、スタータモ
ータ10の作動を検出するスタータモータ作動検出手段
としての作動検出部11と、該スタータモータ10の負
荷を検出する負荷検出手段としてのスタータモータ電圧
検出部12と、前記クランク角センサ5の出力パルス信
号異常時には該パルス信号に依らず点火時期を演算する
バックアップ点火時期演算手段と、クランク角センサ5
の出力パルス信号異常時における前記スタータモータ1
0の作動時に、前記スタータモータ電圧検出部12から
の出力に応じて点火時期を演算する始動時用バックアッ
プ点火時期演算手段と、前記点火時期演算部6、前記バ
ックアップ点火時期演算手段及び始動時用バックアップ
点火時期演算手段のいずれか一つを選択する選択手段と
しての選択部7と、が備えられている。
【0014】上記クランク角センサ出力パルス信号異常
検出部9には、クランク角センサ5から出力される信号
が入力され、該異常検出部9から出力される信号が選択
部7に入力される。バックアップ点火時期演算手段は、
クロックジェネレータ13と点火信号出力手段としての
分周器14とから構成され、該分周器14はクロックジ
ェネレータ13から出力されるクロック信号をカウント
して定周期毎(例えば、10ms毎)に点火信号を出力
する。この点火信号は前記選択部7を介して点火制御部
8に出力される。
【0015】一方、スタータモータ10はスタータスイ
ッチ15を介してバッテリ16に接続され、該バッテリ
16はイグニッションスイッチ17を介してコントロー
ルユニット4に接続されている。そして、前記スタータ
モータ電圧検出部12には、スタータモータ10とスタ
ータスイッチ15間のバッテリ回路からの電圧信号が入
力されるようになっている。
【0016】ここで、前記始動時用バックアップ点火時
期演算手段について説明する。最初に、スタータモータ
電圧検出部12からの出力に応じて点火時期を演算する
システムの概要について説明する。機関Eの始動時に駆
動されるスタータモータ10の駆動電流は機関Eの圧縮行
程つまりスタータモータ10の必要トルクが大きい時に
は大きくなり、膨張行程つまり必要トルクが小さい時に
は小さくなり、必要トルクと電流の脈動の波形は図4に
示すように同じになる。
【0017】バッテリ電圧の脈動の波形は同図に示すよ
うに電流のそれとは逆になる。従って、上記バッテリ電
圧の脈動の波形を検出すれば、機関Eがどのような行程
にあるかが判り、どこで点火したら良いか、即ち、点火
時期が判ることになる。そして、かかるバッテリ電圧の
脈動の波形を利用した点火時期演算のための具体的手段
は、次のようである。
【0018】図3において、スタータモータ電圧検出部
12からの電圧検出信号は、電圧の極小値(V)検出部1
8と、極大値(P)検出部19とに入力される。又、ス
タータモータ電圧検出部12からの電圧検出信号は、前
記スタータモータ作動検出部11と後述する比較器20に
も入力される。前記極小値(V)検出部18と、極大値
(P)検出部19とから出力される検出信号は、夫々点
火タイミングを定める電圧を演算する点火時期電圧演算
部21に入力される。この点火時期電圧演算部では、入
力された極小値(V)検出信号と極大値(P)検出信号
とに基づいて次のような演算を実行する。
【0019】VT =A*(P−V) 尚、この式のAは電圧の極小値の回数iに応じて設定さ
れる係数であり、点火時期セット部22からの信号によ
り設定され、この値によって点火時期を速めたり遅くし
たりするものである。この点火時期セット部22には前
記極小値(V)検出部18からの信号が入力される極小
値カウンタ23からの信号と極小値カウンタ変更部24
からの信号が夫々入力されており、該点火時期セット部
22は、カウントされた極小値の回数が基準値k以下の
時には、前記Aを0にセットし、基準値kを越えた時に
は、Aを1/6にセットする。前記極小値カウンタ変更
部24には水温検出信号が入力されており、該変更部2
4はこの水温に応じて前記Aを1/6にセットするため
の基準値kを変更する。
【0020】例えば、Aを0にセットするための基準値
kは3で一定であるのに対して、Aを1/6にセットす
るための基準値kは水温−10°C以上の時には3、水
温−10°C未満の時には6に夫々変更される。従っ
て、極小値回数が3以下の時には、Aが0であるから、
上記VT =A*(P−V)の式から点火タイミングを定
める電圧値VT は0であり、又、水温が−10°C以上
の時で極小値回数が3を越えた時並びに水温が−10°
C未満で極小値回数が6を越えた時には、上記VT =A
*(P−V)の式から点火タイミングを定める電圧値V
T は1/6(P−V)となる。
【0021】前記比較器20では、電圧の変化値V−V
O と上記VT とを比較し、変化値V−VO がVT となっ
た時に選択部7に信号を発信する。この場合、変化値V
−V O がVT =0となった時は、電圧の極小値時即ち、
ピストンの上死点時であり、変化値V−VO がVT =1
/6(P−V)では、電圧の極小値と極大値の差の1/
6となった時である。
【0022】ここで、前記選択部7は、クランク角セン
サ出力パルス異常検出部9からの信号とスタータモータ
作動検出部11からの信号とに基づいて、いずれの信号
も入力されなければ、点火時期演算部6からの信号を選
択して点火制御部8に入力させ、クランク角センサ出力
パルス異常検出部9からの信号のみが入力されると、分
周器14からの信号を選択して点火制御部8に入力さ
せ、クランク角センサ出力パルス異常検出部9からの信
号とスタータモータ作動検出部11からの信号の両方が
入力されると、比較器20からの信号を選択して点火制
御部8に入力させる。
【0023】従って、点火制御部8は、点火時期演算部
6、分周器14及び比較器20のいずれか一つからの点
火時期データをパワートランジスタユニット3のパワー
トランジスタに出力する。かかる構成の作用を図5のフ
ローチャートに基づいて説明する。スタータスイッチ1
5のONでかつクランク角センサ出力異常時には、ステ
ップ1において、バッテリ電圧の極小値時に点火を実行
する。
【0024】ステップ2では機関冷却水温度が−10°
C以上であるか否かを判定し、−10°C以上であれ
ば、ステップ3に進み、未満では、ステップ4に進む。
ステップ3では、極小値のカウント数が3個目であるか
否かを判定し、3個目でなければ、ステップ1に進ん
で、バッテリ電圧の極小値時に点火を実行し続ける。3
個目であれば、ステップ5に進む。
【0025】一方、ステップ4では、極小値のカウント
数が6個目であるか否かを判定し、6個目でなければ、
ステップ1に進んで、バッテリ電圧の極小値時に点火を
実行し続ける。6個目であれば、ステップ5に進む。ス
テップ5では、バッテリ電圧の極小値Vと極大値Pとを
メモリーし、ステップ6に進んで、電圧の変化値V−V
O がVT =1/6(P−V)となったと判定されたなら
ば、ステップ7に進んで点火を実行し、VT =1/6
(P−V)とならなければ、なるまで待ってステップ7
に進む。
【0026】図4は同上の作用を、(a)のピストン位
置、(b)の必要トルク、(c)の電流、(d)のバッ
テリ電圧で説明する図であり、点火1,2,3は、夫々
バッテリ電圧の極小値時(ピストン上死点)に実行した
ものであり、点火4,5は、夫々極小値のカウント数が
3個目となった後に電圧の極小値と極大値の差の1/6
となった時(ピストン上死点直前直後)に実行したもの
である。
【0027】かかる構成によれば、クランク角センサ5
の出力パルス信号である基準信号と単位角信号が正常に
受信できなくなった時に、点火時期データを点火時期演
算部6からではなく分周器14から出力して、点火制御
を行うようにし、更に、クランク角センサ5の出力パル
ス信号の異常時で機関始動時には、点火時期演算部6や
分周器14から点火時期データを出力するのではなく、
スタータモータ電圧検出部12の出力に応じて点火時期
を演算する始動時用バックアップ点火時期演算手段から
点火時期データを出力するようにした結果、次のような
利点がある。
【0028】即ち、クランク角センサ5の出力パルス信
号の異常時で機関始動時以外では、分周器14から定周
期の適当な点火時期データを出力することで、機関Eを
動かすことができ、車両を動かすことが可能となる。
又、クランク角センサ5の出力パルス信号の異常時で機
関Eの始動時では、スタータモータ電圧検出部12の出
力に応じて演算されたピストン上死点(スタータモータ
のバッテリ電圧極小値)時で点火するという点火時期デ
ータを出力することで、始動時に機関Eを動かすことが
でき、しかも、機関始動時のように、機関回転数が極め
て変動する条件下であっても、プリ着火等の不具合が生
じることがない。
【0029】このため、機関Eが瞬間的にストップする
虞を回避できると共に、スタータモータ10のハウジン
グ、クラッチ、ピニオン,チェーンテンショナ等の破損
や変形等の発生を防止することができる。そして、特
に、上記の実施例によると、次のような作用・効果があ
る。即ち、スタータモータ10の駆動トルクは回転初期
大きく不安定であるが、その後小さくなって安定化す
る。
【0030】従って、回転初期にはプリ着火が発生する
虞が多分にあり、回転初期例えばクランク軸1回転以内
ではピストン上死点時、即ち、電圧の極小値時に点火を
実行することで、プリ着火等の発生を確実に防止でき
る。一方、スタータモータ10の駆動トルクが安定して
からは、プリ着火等が発生する虞が少ないため、ピスト
ン上死点直前の時即ち、上述したように電圧の極大値と
極小値の差の1/6の時に点火を実行することで、でき
るだけ適正なタイミングで点火を行うことが可能とな
り、始動性を良好なものとできる。
【0031】尚、上記実施例においては、ピストン上死
点直前か直後を検出していないため、実際には不要なピ
ストン上死点直後の所でも点火されることになるが、こ
の所はピストンが上死点から20°下がった所であるか
ら、点火してもプリ着火にはならず、何ら問題はなく、
ピストン上死点直前か直後を検出しない分構成の簡略化
を図ることが可能となる。
【0032】更に、機関温度と関係する潤滑油の循環具
合の問題から、機関温度例えば機関冷却水温度が極端に
低い時には、スタータモータ10の駆動トルクの安定化
に時間が掛かり、電圧の振幅に変動が生じ、上記電圧の
極小値時や極大値と極小値の差の1/6の時を検出でき
なくなる。従って、本実施例においては、機関冷却水温
度が−10°C以上では極小値の基準となるカウント数
を3個とするが、極端に低い−10°C未満では、極小
値の基準となるカウント数を6個に変更し、極小値6個
目まではバッテリ電圧の極小値時に点火を実行し、それ
以降は電圧の極大値と極小値の差の1/6の時に点火を
実行するようにしており、機関冷却水温度が極端に低い
時にも安定して点火を実行することができる。
【0033】尚、上記実施例の構成は、本発明の構造的
制約を示すものではなく、要はクランク角センサと、ク
ランク角センサ出力パルス信号異常検出手段と、スター
タモータ作動検出手段と、スタータモータ負荷検出手段
と、クランク角センサ出力応動点火時期演算手段と、前
記クランク角センサの出力パルス信号異常時には該パル
ス信号に依らず点火時期を演算するバックアップ点火時
期演算手段と、クランク角センサの出力パルス信号異常
時における前記スタータモータ作動時に前記スタータモ
ータ負荷検出手段の出力に応じて点火時期を演算する始
動時用バックアップ点火時期演算手段と、前記クランク
角センサ出力応動点火時期演算手段、前記バックアップ
点火時期演算手段及び始動時用バックアップ点火時期演
算手段のいずれか一つを選択する選択手段と、該選択手
段により選択された点火時期演算手段から出力される信
号に基づいて点火制御を行う点火制御手段と、を含んで
構成すれば良い。
【0034】例えば、上記実施例においては、スタータ
モータへのバッテリ電圧を検出し、この電圧に応じて点
火時期を演算する構成としたが、スタータモータに流れ
る始動電流を検出し、この電流に応じて点火時期を演算
する構成としても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る内燃
機関の点火時期制御装置によれば、クランク角センサ出
力パルスに応動した点火時期演算機能並びにクランク角
センサの出力パルス信号異常時に該パルス信号に依らず
点火時期を演算する機能に加え、クランク角センサの出
力パルス信号異常時におけるスタータモータ作動時に、
前記スタータモータ負荷検出手段の出力に応じて点火時
期を演算する始動時用バックアップ点火時期演算機能を
備えることにより、始動時に機関を動かすことができ、
しかも、始動時のように、機関回転数が極めて変動する
条件下であっても、プリ着火等の不具合が生じることが
ない。
【0036】このため、機関が瞬間的にストップする虞
を回避でき、スタータモータのハウジング、クラッチ、
ピニオン,チェーンテンショナ等の破損や変形等の発生
を防止することができる等始動時の点火時期バックアッ
プ即ち、フェールセーフを確実に行うことができる有用
性大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内燃機関の点火時期制御装置の
クレーム対応図。
【図2】 同上の装置の一実施例を示すシステム図。
【図3】 同上のシステム図におけるコントロールユニ
ット内部の構成図。
【図4】 同上実施例の作用をピストン位置、必要トル
ク、電流、バッテリ電圧で説明する図。
【図5】 同上実施例の作用を説明するフローチャー
ト。
【符号の説明】
4 コントロールユニット 5 クランク角センサ 6 点火時期演算部 7 選択部 8 点火制御部 9 異常検出部 10 スタータモータ 11 作動検出部 12 スタータモータ電圧検出部 13 クロックジェネレータ 14 分周器 18 極小値(V)検出部 19 極大値(P)検出部 20 比較器 21 点火時期電圧演算部 22 点火時期セット部 23 極小値カウンタ E 機関

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクシャフトの回転に同期してパルス
    信号を出力するクランク角センサと、前記パルス信号の
    異常を検出するクランク角センサ出力パルス信号異常検
    出手段と、スタータモータの作動を検出するスタータモ
    ータ作動検出手段と、該スタータモータの負荷を検出す
    る負荷検出手段と、前記クランク角センサの出力パルス
    信号に応じて点火時期を演算するクランク角センサ出力
    応動点火時期演算手段と、前記クランク角センサの出力
    パルス信号異常時には該パルス信号に依らず点火時期を
    演算するバックアップ点火時期演算手段と、クランク角
    センサの出力パルス信号異常時における前記スタータモ
    ータ作動時に前記スタータモータ負荷検出手段の出力に
    応じて点火時期を演算する始動時用バックアップ点火時
    期演算手段と、前記クランク角センサ出力応動点火時期
    演算手段、前記バックアップ点火時期演算手段及び始動
    時用バックアップ点火時期演算手段のいずれか一つを選
    択する選択手段と、該選択手段により選択された点火時
    期演算手段から出力される信号に基づいて点火制御を行
    う点火制御手段と、を含んで構成されることを特徴とす
    る内燃機関の点火時期制御装置。
JP40507690A 1990-12-21 1990-12-21 内燃機関の点火時期制御装置 Expired - Lifetime JP2650494B2 (ja)

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