JP2644887B2 - 断熱型熱量測定装置 - Google Patents

断熱型熱量測定装置

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JP2644887B2 JP1097331A JP9733189A JP2644887B2 JP 2644887 B2 JP2644887 B2 JP 2644887B2 JP 1097331 A JP1097331 A JP 1097331A JP 9733189 A JP9733189 A JP 9733189A JP 2644887 B2 JP2644887 B2 JP 2644887B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱量測定装置に係わり、特に微小試料の熱量
を高精度に測定可能な断熱型熱量測定装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、物質の熱容量を高精度に測定する手段として、
断熱型熱量計が用いられてきた。断熱型熱量計は、試料
容器とその外周にある断熱容器から構成される。試料容
器には、試料加熱用ヒータ,試料温度測定用温度計,断
熱容器と試料容器との温度を同一に制御するために両容
器間の温度差を検出する熱電対の一端がある。これらの
リード線の最低必要な数は3,4,2本である。そして、ヒ
ータによつて或る量の熱エネルギー(ΔE)を試料及び
試料容器に加え、そのときの温度上昇量(ΔT)を測定
し、熱容量C=ΔE/ΔTを求める。したがつて、高精度
に熱量や熱容量を測定するためには断熱容器と試料容器
の温度を同一にし、試料容器からの熱もれを防ぐことが
必要である。
従来の断熱型熱量計では少なくとも10〜20gの試料が
必要なので、液晶や光ディスク材料等の薄膜材料の研究
開発のためには微量試料用断熱型熱量計の開発が是非必
要である。しかし、微量試料を測定する場合には2つの
問題点がある。1つは、試料の熱容量の絶対値並びに、
試料容器を含めた全体の熱容量と比べて試料の熱容量の
相対値が小さくなり、検出感度が低下すること、もう1
つは、試料容器と断熱容器との間の温度制御能力に限界
があるため、両者間でリード線を伝わる熱もれを生じ、
温度上昇量(ΔT)の誤差の原因となり、微量試料ほど
影響が大きいことである。
これらの問題点を解決する方法の1つとして、試料容
器の熱容量を小さくすることが考えられ、特に温度計と
加熱用ヒータを兼用する方法がある。その場合、リード
線の数を減らすことができるので、熱もれも小さくでき
る。それについては、プロシーデイングス ロイヤル
ソサイテイ(ロンドン)A221(1954年)267頁(Proc.Ro
y.Soc.(London),A221(1954)pp267)に論じられてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来装置では、試料容器と断熱容器間の温度差を
熱電対で検出しているため、少なくとも一対の熱電対が
試料容器に接続されることになり、その熱電対による試
料容器からの熱もれが発生する。その結果、試料の温度
上昇量(ΔT)に誤差を生じるという問題があつた。
また、断熱容器の断熱制御用温度測定に熱電対を用い
るため、温度検出できる場所の範囲が狭く、断熱容器の
温度分布について配慮がされていないため、仮に断熱容
器に温度分布があり、その部分を熱電対で検出している
とすると、断熱容器の温度が試料温度と異なる結果とな
り、試料容器からの熱もれの原因になるという問題があ
つた。
更に、上記従来技術では、試料容器やそれに巻いた金
属抵抗線にCuを用いている。Cuは体積抵抗率が小さいた
めに、抵抗測定、即ち温度測定の有効桁数が劣る。ま
た、Cuは熱容量(J/Kcm3)が大きいため、試料容器の低
熱容量化には問題があつた。
本発明の目的は、微量試料でも高精度に熱量測定を行
うために、試料容器からの熱もれを減少させること、温
度測定精度を向上させること、試料容器の低熱低容量化
を実現するために適切な材料を用いることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の熱もれについては、試料容器に接続している熱
電対を取り除けば達成される。その場合、試料容器と断
熱容器間の断熱制御の方法は以下のように行なう。つま
り、断熱容器の絶対温度を測定し、それが試料容器と同
一になるよう制御を行なう。断熱容器の測温方法は、断
熱容器全体に均一に金属抵抗線を巻きつけ、その抵抗値
より温度を測定する。このように断熱容器全体の平均温
度を測定することで、断熱容器に温度分布があつても、
従来装置のように試料容器の温度から断熱容器の温度が
大きくずれることがなくなり、熱もれを防ぐことができ
る。
一方、上記の温度測定精度の向上及び、試料容器の低
熱容量化については、Cuより体積抵抗率が大きく、熱容
量(J/K・cm3)の小さい金属材料を用いれば達成され
る。
〔作用〕
本発明のように、断熱容器に温度計を取りつけその測
定温度と試料容器の温度とをもとに、断熱制御を行な
う。それによつて、従来、断熱制御に必要であった熱電
対を試料容器から取り除くことができ、熱もれ経路を少
なくできるので、試料容器からの熱もれを防ぐことがで
きる。
更に、断熱容器に取りつける温度計を金属抵抗線に
し、それを断熱容器全体に均一に巻きつけることによつ
て、断熱容器の平均温度を測定することができる。これ
によつて、仮に断熱容器に温度分布がある場合、従来装
置のように局所温度のみ熱電対で検出することによる試
料容器温度からのずれを最小にすることができ、その結
果試料容器からの熱もれを防ぐことができる。
一方、Cuより体積抵抗率の大きい(但し、体積抵抗率
の温度係数はほぼ同程度)金属抵抗線を用いた場合、抵
抗値の温度変化量がほぼ等しいため抵抗値の絶対値が大
きく、即ち抵抗値の有効桁数が多くなる。したがつて、
抵抗値測定、即ち温度測定精度を向上させることができ
る。
また、試料容器の低熱容量化については、Cuより低熱
容量の金属材料を用いることにより、同体積の試料容器
を用いた場合でも、熱容量を小さくすることができる。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例を挙げ詳細に説明する。
〔実施例1〕 本発明の実施例を第1図に示す。これは断熱型熱量計
の試料容器1と断熱容器2のふかん図及び断面図であ
る。試料容器1はフタ5,本体6,金属抵抗線2,金属抵抗線
保護用円筒管7から構成される。また、断熱容器2にも
金属抵抗線4が巻いてある。材料は全てPtである。第1
図のように試料容器と断熱容器を構成し、試料容器は熱
抵抗が大きい電気絶縁物8で断熱容器からつり下げる。
絶縁物8はナイロンやテフロン等である。
断熱制御回路及び熱容量測定回路のブロツクダイヤグ
ラムを第2図に示す。金属抵抗線2及び4より試料容器
1及び断熱容器3の温度をそれぞれ電圧計あるいは抵抗
計測器9及び10を用いて測定する。両者の温度差を電圧
としてPID制御器11に送り、増幅器12を経て、断熱容器
3の金属抵抗線4に送られる。このような回路によつて
断熱制御を行なう。一方、電流,電圧計13で試料容器1
に加わえた熱エネルギー(ΔE)を測定し、電圧計ある
いは抵抗測定器9により温度上昇量(ΔT)を測定す
る。それらより、熱容量C=ΔE/ΔTを求めることがで
きる。
第1図のように、試料容器1と断熱容器3を構成する
ことにより、両容器間の温度差を検出するための熱電対
を試料容器1から取り除くことができるので、試料容器
からの熱もれを防ぐことができる。更に、熱電対の温度
分解能はmKオーダーであり、Pt抵抗線の場合温度分解能
は10-2mKオーダーである。したがつて、より精密な断熱
制御が可能となる。
また、断熱容器3に金属抵抗線4を第1図のように全
体に均一に巻くことにより、断熱容器3の平均温度を測
定できる。
Cu,Ptの体積抵抗率と熱容量に表に示す。体積抵抗率
はPtの方がCuより約1桁大きく、Ptの熱容量はCuの約83
%である。したがつて、温度測定精密が約1桁向上し、
同じ体積の試料容器の場合Ptの方が約83%低熱容量の試
料容器となる。
[実施例2] 実施例1と同じ構造ではあるが、材料がPdである断熱
型熱量測定装置の場合、Pdの体積抵抗率及び熱容量は表
に示す通りであるので、温度測定精度で約1桁、同体積
の試料容器の熱容量を約86%に小さくすることができ
る。
[実施例3] 断熱容器3の断面図を第3図に示す。断熱容器3はト
ツプ部14,サイド部15,ボトム部16から構成される。それ
らは個々に金属抵抗線17,18,19を巻き、それぞれの温度
を測定する。そして、それぞれ独立に試料容器1の温度
に対して断熱制御する。
こうすることによつて、断熱容器3の温度分布を小さ
くすることができ、熱もれを防ぐことができる。
〔発明の効果〕
本発明により、試料容器からの熱もれを防ぐことがで
き、更に金属抵抗線を試料容器及び断熱容器に均一に巻
くことにより、微量試料でも高精度に熱容量を測定する
ことができる。
更に、Cuより高体積抵抗率で低熱容量の金属材料を金
属抵抗線に用いることにより、温度測定精度を向上させ
ることができるので、更に高精度に熱量を測定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)及び(b)は本発明の一実施例の試料容器
と断熱容器のふかん図及び断面図、第2図(a)及び
(b)は断熱制御回路図及び熱容量測定回路のブロツク
ダイヤグラムを示す図、第3図は断熱容器の断面図であ
る。 1……試料容器、2……金属抵抗線、3……断熱容器、
4……金属抵抗線、5……試料容器フタ、6……試料容
器本体、7……金属抵抗線保護用円筒管、8……試料容
器つり下げ用絶縁物、9,10……電圧計あるいは抵抗計測
器、11……PID制御器、12……増幅器、13……電流・電
圧計、14……断熱容器トツプ部、15……断熱容器サイド
部、16……断熱容器ボトム部、17……断熱容器トツプ部
用金属抵抗線、18……断熱容器サイド部用金属抵抗線、
19……断熱容器ボトム部用金属抵抗線。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断熱容器と、該断熱容器の内部に試料容器
    が配された断熱型熱量測定装置において、 前記試料容器は、加熱用ヒータと温度測定用温度計を兼
    用する金属抵抗線が該試料容器外周部に捲回されてお
    り、 かつ前記断熱容器は温度測定用金属抵抗線が該断熱容器
    外周部に捲回され、 更に、前記試料容器と前記断熱容器のそれぞれの絶対温
    度を測定し、該試料容器と該断熱容器の絶対温度が同一
    になるように制御する機構を有することを特徴とする断
    熱型熱量測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の金属抵抗線が、体積抵抗率
    がCuより大きく、かつ熱容量(J/K・cm2)がCuより小さ
    い金属材料からなることを特徴とする断熱型熱量測定装
    置。
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JPS5238915A (en) * 1975-09-22 1977-03-25 Mitsubishi Electric Corp Electric sound transducer
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