JP2638609B2 - 義歯圧印床用型材組成物 - Google Patents

義歯圧印床用型材組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、合金板を加圧成形して義歯圧印床を製造す
る際に用いられる型材組成物に関し、詳細には寸法精度
(口腔との適用精度)の良好な義歯圧印床を得る為の型
材組成物に関するものである。
[従来の技術] 近年、各種産業分野において様々な新素材の開発が進
められており、歯科医療の分野においても各種の新しい
材料が提案され、その適用が試みられている。こうした
新素材は歯科義歯床についても適用される様になってき
たが、依然として従来からの金属製義歯床が高い需要率
を示しており、新素材群サイドにおいて一層の改良が必
要である。
上記金属製義歯床としては、金属板をプレス加工する
ことによって得られる圧印床と、ロストワックス法によ
って得られる鋳造床の2種類が知られている。そして古
くは圧印床が主流を占めていたのであるが、複雑な形状
を付与することが困難であることやろう付け作業が必要
であること(レジンとの保持部分もろう付けされてい
た)等の理由で近年は圧印床の使用頻度が極端に減少
し、現在では精密な形状の達成が容易なことが主流な理
由となって、Co−Cr系やNi−Cr系合金製の鋳造床が主流
を占めている。しかしながら鋳造床には、 極薄製品の製造は困難である、 鋳造欠陥の発生を避けることが困難であって製品の不
良率が高い、 面性状が滑沢でない為鋳造後の研磨作業が必要とな
る、 等の問題点が以前から指摘されており、その改善が望ま
れていた。
そこで最近では、プレス成形技術の発達や金属との間
に強力な接着性を有する接着性レジンの開発等とも相俟
って、圧印床の特性が再び見直される様になり、ステン
レス鋼板や純チタン板等を素材として冷間プレス成形し
た圧印床が各種開発されるに至っている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら上記冷間プレス成形圧印床には、その製
造に当たって高価なプレス装置が必要なことは勿論のこ
と、 ゴムプレス,メタルプレス及びフィットプレスと3回
のプレス工程が必要である、 精密な陰陽両型が各プレス工程毎に必要である、 冷間でプレス加工を程す関係上加工硬化除去用の焼鈍
が必要である、 等の複雑な工程を必要としていた。そればかりか、適合
精度向上の為に多くの工程を必要とするにもかかわら
ず、鋳造床に比較して適合精度が劣り、個人個人の口腔
に完全に適合する圧印床を得ることは極めて困難なこと
とされていた。こうした事態が発生する原因について
は、主として金属板のスプリングバックにあることは知
られていたが、これは圧印というプレス加工そのものの
宿命とされて、長い間未解決のままであった。
そこで本発明者らはこうした問題を解決する技術とし
て、超塑性金属によって構成された圧印床とその製造方
法を提案し、先に特許出願した(特願昭61−240024
号)。
この技術は、特定温度に加熱して張力を加えると飴の
様に伸び、型に押しつけると自在に変型して型通りにな
るという通塑性金属の特性に着目して開発されたもので
あり、この技術の開発によってスプリングバックがほと
んどなく、適合精度の極めて良好な金属製圧印床が得ら
れたのである。
しかしながらこうした技術においても、解決すべき若
干の技術的課題が残されていた。即ち上記技術において
も従来の冷間プレス加工と同じ様に型材を必要とするの
であるが、超塑性金属の超塑性温度が比較的高いという
背景から型材と超塑性金属の間の膨張率の違いが問題と
なり、この違いによって金属製圧印床の形状精度に若干
の狂いが生じた。上記技術の効果を最大限に発揮される
には、型成形の容易性,硬化後の強度,硬化表面の滑沢
さ等を考慮する必要があるのは勿論のこと、膨張率にお
いても最適範囲内の型材を選定する必要がある。
本発明はこうした技術背景のもとでなされたものであ
って、その目的とするところは、超塑性金属を加圧成形
して義歯圧印床を製造する際に用いられ、該加圧成形時
における膨張率の違いによる不都合を極力排除して適合
精度の極めて良好な金属製圧印床を得る為の型材組成物
を提供する点にある。
[課題を解決する為の手段] 本発明は、700〜900℃の温度範囲内で超塑性を示すこ
とができ、且つ該超塑性を示す温度域での膨張率が0.6
〜0.9%の範囲内にある合金板を加圧成形して義歯圧印
床を製造する際に用いられる型材組成物であって、アル
ミナ(Al2O3):10〜30重量%、燐酸塩化合物:9〜18重量
%、塩基性金属酸化物:10〜14重量%、シリカ(SiO2):
20〜66重量%、ジルコン(ZrO2・SiO2):5〜40重量%を
含んでなる点に要旨を有するものである。
[作用] 図面によって本発明に係る型材組成物の用途を説明す
る。第1図は本発明の型材組成物が用いられる成形装置
の一例を示す概略説明図であり、図中1は圧力容器,2は
型材(陰型),3は超塑性合金の素材板,4は流体導入管,5
は圧力容器1の蓋,6はガスケットを夫々示している。
超塑性合金板の成形に当たっては、第1図に示される
如く、まず個人の口腔に合わせて作成した耐火物製の型
材2と超塑性を示す素材板3が圧力容器1内で圧力容器
1内に対向配置される。続いて、酸化防止のために圧力
容器1内を真空又は不活性ガス雰囲気とし、素材板3の
超塑性温度域にまで加熱され、更に流体導入管4から不
活性ガスや溶融塩等の加圧流体が導入される。このとき
素材板3は超塑性温度域に加熱されているので前記流体
圧により容易に変形し、一回の加圧操作で型材面になじ
むように押し付けられて複雑な型面に対応した形状に成
形される。このように成形された製品は表面性状が良好
なため研磨が容易で、しかも複雑な変形履歴を有するに
もかかわらず歪取り焼鈍は不要である。
本発明者らは上記素材板3としてTi−6Al−4V合金
(超塑性合金)を想定し、この合金の特性について調査
した。当該合金は800〜900℃の温度範囲で超塑性を示す
ことが知られているが、この温度範囲における膨張率を
測定したところ0.8〜0.9%の値を示した。
そこで本発明者らは、超塑性合金における超塑性温度
が比較的高いことや前述した要求特性をも踏まえ、型材
組成物としては従来から鋳造床の製造に使われているジ
ルコニア系,アルミナ系,シリカ系の混合物からなる耐
火物を採用するのが好ましいとの着想のもとで、特に80
0〜900℃における膨張率がほぼ0.8〜0.9%の範囲に近い
ものについて種々検討した。その結果、型材の成分組成
を既述の範囲内に設定することによって、膨張率がほぼ
0.6〜0.9%の範囲内に収まり、且つ型材に要求される各
種の特性をも同時に満足することを見出し、ここに本発
明を完成した。尚本発明における型材の膨張率とは凝固
による膨張と熱による膨張の両者を合わせた意味であ
る。
又本発明者らの研究によると、上記型材組成物は700
〜900℃の温度範囲においても同様の膨張率を示すこと
が判明した。従って本発明の型材組成物を用いて成形さ
れる超塑性合金板としては、前記Ti−6Al−4V合金に限
らず、700〜900℃の温度範囲内で超塑性を示すことがで
き、且つ超塑性を示す温度域での膨張率がほぼ0.6〜0.9
%の範囲内にある超塑性合金板であれば全て適用でき
る。但し、上記の趣旨は、その合金の超塑性を示す全温
度範囲が700〜900℃の温度範囲内にあることを意味する
のではなく、例えば超塑性を示す温度範囲が600〜800℃
の様に超塑性を示す温度範囲の一部が700〜900℃の温度
範囲内にあればよいことを意味する。
こうした合金としては、Ti−11Sn−2.25Al−1Mo−5Zr
−0.25Si,Ti−6Al−5Zr−4Mo−1Cu−0.25Si等のα+β
型チタン合金やFe−26Cr−6.5Niのδ+γ2相ステンレ
ス鋼等が挙げられる。
本発明の型材組成物における各成分の作用及びその限
定理由は下記の通りである。
アルミナ(Al2O3):10〜30重量% アルミナは型材の強度向上及び膨張率の調整に不可欠
の成分である。アルミナが10重量%未満では希望する強
度が得られないばかりか、膨張率が大きくなり過ぎる。
これに対し、30重量%を超えると膨張率が小さくなり、
焼成時の焼成収縮が大きくなる。
燐酸塩化合物:9〜18重量% 燐酸塩化合物としては第1燐酸アンモニウム,重合燐
酸アンモニウム,燐酸カリウム,燐酸ナトリウム等が挙
げられ、これらは型材の硬化反応を促進する。その硬化
を発揮するには少なくとも9重量%必要であるが、18重
量%を超えて添加すると型材の肌荒れを生じ好ましくな
い。
塩基性金属酸化物:10〜14重量% 塩基性金属酸化物としては酸化マグネシウム,電融マ
グネシウム,マズネシアクリンカー等が挙げられ、これ
らは型材の強度維持に寄与する。この効果を発揮させる
為には少なくとも10重量%必要であるが、14重量%を超
えると型材硬化時間が早くなり過ぎ作業性を悪くする。
シリカ(SiO2):20〜66重量% 型材の基本成分(耐火成分、膨張量)として必要不可
欠な成分である。シリカが20重量%未満であると膨張率
が小さくなり過ぎる。これに対し66重量%を超えると膨
張率が大きくなり過ぎる。主にアルミナ,ジルコンとの
置換にて調整を行なう。
ジルコン(ZrO2・SiO2):5〜40重量% シルコンはアルミナと同様、型材の強度向上及び膨張
率の調整に寄与する。ジルコン5重量%未満では膨張率
が大きくなる過ぎる。40重量%を超えると膨張率が小さ
くなり過ぎる。焼成時の焼成収縮についてはアルミナに
比較して小さい。
本発明に係る型材組成物における必須各成分は上記の
通りであるが、その他硬化遅延剤としての硼酸等を含ん
でいてもよい。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、
下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前
・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発
明の技術的範囲に含まれるものである。
[実施例] 下記第1表に示す割合で各成分を混合して各種の型材
を作成し、膨張率や破砕抗力等の特性について調査し
た。尚第1表の硼酸は型材組成物の必須成分全体を100
%としたときの値である。
その結果を、混液比や凝固時間と共に第2表に示す。
尚第2表には鋳造用型材として従来用いられてきたデン
チャーベスト及びサニメントD(いずれも商品名)等の
特性についても記載した。又第2表中混液比とは、型材
A〜Mについては、シリカ成分を40%コロイダルシリカ
とした場合の量が該コロイダルシリカが固体に対して占
める割合を示し、デンチャーベストについては同じくシ
リカ成分を20%コロイダルシリカとした場合の固体に対
して占める割合を示し、及びサニメントDについては固
体に対する水の割合を夫々示したものである。
次に、素材板3としたTi−6A−4V合金板を用い、前記
A,E,Fの型材を用い、第1図に示した装置で前述した手
順に従って各種の金属製圧印床を作成し、得られた金属
製圧印床とマスターモデル(石膏型)との間隙を測定し
た。
このときの測定は下記の通りである。即ち第2図は作
成された金属製圧印床10(上顎部)の平面図、第3図は
第2図のIII−III線矢視断面図、第4図は第2図のIV−
IV線矢視断面図を夫々示すが(第3,4図は金属床をマス
ターモデル11に合わせた状態)、第3図及び第4図に示
した測定点(1)〜(12)において金属床10とマスター
モデル11の間隙を測定した。
尚比較例として、前記2種の鋳造床用型材を用いてCo
−Cr系合金(デンチャーベスト使用)及びNi−Cr系合金
(サニメントD使用)の夫々の鋳造床を作成したときに
ついても同様の測定を行なった。これらの結果を第3表
に示す。
第3表の結果からも明らかであるが、本発明に係る型
材組成物を用いて圧印成形した超塑性金属床はマスター
モデルとの狂いが極めて少なく、口腔との適合精度が極
めて優れているのが分かる。
[発明の効果] 以上述べた如く本発明によれば、既述の成分組成の型
材を用いて超塑性を示す合金板を成形加工することによ
って、口腔との適合精度の極めて良好な金属製圧印床が
得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の型材組成物が用いられる成形装置の一
例を示す概略説明図、第2図は金属製圧印床10の平面
図、第3図は第2図のIII−III線矢視断面図、第4図は
第2図のIV−IV線矢視断面図である。 1……圧力容器、2……型材 3……素材板、4……流体導入管 5……蓋、6……ガスケット 10……金属圧印床、11……マスターモデル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】700〜900℃の温度範囲内で超塑性を示すこ
    とができ、且つ該超塑性を示す温度域での膨張率が0.6
    〜0.9%の範囲内にある合金板を加圧成形して義歯圧印
    床を製造する際に用いられる型材組成物であって、アル
    ミナ(Al2O3):10〜30重量%、燐酸塩化合物:9〜18重量
    %、塩基性金属酸化物:10〜14重量%、シリカ(SiO2):
    20〜66重量%、ジルコン(ZrO2・SiO2):5〜40重量%を
    含んでなることを特徴とする義歯圧印床用型材組成物。
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