JP2637426B2 - 光受容部材 - Google Patents
光受容部材Info
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- JP2637426B2 JP2637426B2 JP62112162A JP11216287A JP2637426B2 JP 2637426 B2 JP2637426 B2 JP 2637426B2 JP 62112162 A JP62112162 A JP 62112162A JP 11216287 A JP11216287 A JP 11216287A JP 2637426 B2 JP2637426 B2 JP 2637426B2
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- JP
- Japan
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- atoms
- gas
- layer
- atom
- aluminum
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- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/08—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
- G03G5/082—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
- G03G5/08214—Silicon-based
- G03G5/08221—Silicon-based comprising one or two silicon based layers
- G03G5/08228—Silicon-based comprising one or two silicon based layers at least one with varying composition
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光(ここでは広義の光であって、紫外線、可
視光線、赤外線、X線、γ線などを意味する。)のよう
な電磁波に対して感受性のある光受容部材に関する。
視光線、赤外線、X線、γ線などを意味する。)のよう
な電磁波に対して感受性のある光受容部材に関する。
像形成分野において、光受容部材における光受容層を
構成する光導電材料としては、高感度で、SN比〔光電流
(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射する電磁波のスペ
クトル特性に適合した吸収スペクトル特性を有するこ
と、光応答性が早く、所望の暗抵抗値を有すること、使
用時において人体に対して無公害であること、等の特性
が要求される。殊に、事務機としてオフィスで使用され
る電子写真装置内に組み込まれる電子写真用光受容部材
の場合には、上記の使用時における無公害性は重要な点
である。
構成する光導電材料としては、高感度で、SN比〔光電流
(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射する電磁波のスペ
クトル特性に適合した吸収スペクトル特性を有するこ
と、光応答性が早く、所望の暗抵抗値を有すること、使
用時において人体に対して無公害であること、等の特性
が要求される。殊に、事務機としてオフィスで使用され
る電子写真装置内に組み込まれる電子写真用光受容部材
の場合には、上記の使用時における無公害性は重要な点
である。
このような点に立脚して最近注目されている光導電材
料にアモルファスシリコン(以後A−Siを表記す)があ
り、たとえば独国公開第2746967号公報、同第2855718号
公報等には電子写真用光受容部材としての応用が記載さ
れている。
料にアモルファスシリコン(以後A−Siを表記す)があ
り、たとえば独国公開第2746967号公報、同第2855718号
公報等には電子写真用光受容部材としての応用が記載さ
れている。
第2図は、従来の電子写真用光受容部材の層構成を模
式的に示す断面図であって、201はアルミニウム系支持
体、202はA−Siからなる感光層である。こうした電子
写真用光受容部材は、一般的には、アルミニウム系支持
体201を50℃〜350℃に加熱し、該支持体上に蒸着、熱CV
D法、プラズマCVD法、スパッタリング等の成膜法により
A−Siからなる感光層202を作成する。
式的に示す断面図であって、201はアルミニウム系支持
体、202はA−Siからなる感光層である。こうした電子
写真用光受容部材は、一般的には、アルミニウム系支持
体201を50℃〜350℃に加熱し、該支持体上に蒸着、熱CV
D法、プラズマCVD法、スパッタリング等の成膜法により
A−Siからなる感光層202を作成する。
しかしながら、この電子写真用光受用部材は、アルミ
ニウムとA−Siの熱膨張係数が一桁程違うために、成膜
後冷却時に、A−Si感光層202にクラックやはがれが発
生する場合があり問題となっている。これらの問題を解
決するために、特開昭59−28162号公報においては、ア
ルミニウム系支持体上に、少なくともアルミニウムを含
む中間層と、A−Si感光層からなる電子写真感光体が提
案されており、少なくともアルミニウムを含む中間層に
よって、アルミニウム系支持体とA−Si感光層の熱膨張
係数の違いにより発生する応力を緩和し、A−Si感光層
のクラツクやはがれを低減している。
ニウムとA−Siの熱膨張係数が一桁程違うために、成膜
後冷却時に、A−Si感光層202にクラックやはがれが発
生する場合があり問題となっている。これらの問題を解
決するために、特開昭59−28162号公報においては、ア
ルミニウム系支持体上に、少なくともアルミニウムを含
む中間層と、A−Si感光層からなる電子写真感光体が提
案されており、少なくともアルミニウムを含む中間層に
よって、アルミニウム系支持体とA−Si感光層の熱膨張
係数の違いにより発生する応力を緩和し、A−Si感光層
のクラツクやはがれを低減している。
しかしながら、従来のA−Siで構成された光受容層を
有する電子写真用光受容部材は、暗抵抗値、光感度、光
応答性などの電気的、光学的、光導電的特性および使用
環境特性の点、さらには経時的安定性および耐久性の点
において、各々個々には特性の向上が計られているが、
総合的な特性向上を計る上でさらに改良される余地が存
在するのが実情である。
有する電子写真用光受容部材は、暗抵抗値、光感度、光
応答性などの電気的、光学的、光導電的特性および使用
環境特性の点、さらには経時的安定性および耐久性の点
において、各々個々には特性の向上が計られているが、
総合的な特性向上を計る上でさらに改良される余地が存
在するのが実情である。
たとえば、近年電子写真装置の画像特性向上のために
電子写真装置内の光学露光装置、現像装置、転写装置等
の改良がなされた結果、電子写真用光受容部材において
も従来以上の画像特性の向上が求められるようになっ
た。特に画像の解像力が向上した結果、俗に「ガサツ
キ」と呼ばれる、画像濃度の微細な領域における不均一
性の減少や、俗に「ポチ」と呼ばれる、黒点状または白
点状の画像欠陥の減少、特には従来はあまり問題視され
なかった微小な大きさの「ポチ」の減少が求められるよ
うになった。
電子写真装置内の光学露光装置、現像装置、転写装置等
の改良がなされた結果、電子写真用光受容部材において
も従来以上の画像特性の向上が求められるようになっ
た。特に画像の解像力が向上した結果、俗に「ガサツ
キ」と呼ばれる、画像濃度の微細な領域における不均一
性の減少や、俗に「ポチ」と呼ばれる、黒点状または白
点状の画像欠陥の減少、特には従来はあまり問題視され
なかった微小な大きさの「ポチ」の減少が求められるよ
うになった。
さらには、電子写真装置内に混入した異物と電子写真
用光受容部材とが接触したり、電子写真装置のメンテナ
ンス時に電子写真用光受容部材が電子写真装置本体やメ
ンテナンス用工具と接触した際に加わる比較的短時間な
衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生やA−Si膜の
はがれの発生により電子写真用光受容部材の耐久性が損
なわれる等の問題があった。
用光受容部材とが接触したり、電子写真装置のメンテナ
ンス時に電子写真用光受容部材が電子写真装置本体やメ
ンテナンス用工具と接触した際に加わる比較的短時間な
衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生やA−Si膜の
はがれの発生により電子写真用光受容部材の耐久性が損
なわれる等の問題があった。
さらには、アルミニウム系支持体とA−Si膜の熱膨張
率の違いにより発生する応力のために、A−Si膜にクラ
ックやはがれが生じ、生産性における歩留まりが減少す
る問題点があった。
率の違いにより発生する応力のために、A−Si膜にクラ
ックやはがれが生じ、生産性における歩留まりが減少す
る問題点があった。
従ってA−Si材料そのものの特性改良が計られる一方
で、電子写真用光受容部材を設計する際に、上述した問
題のすべてが解決されるように、電子写真用光受容部材
の構成上の総合的な観点からの改良を計ることが必要と
されている。
で、電子写真用光受容部材を設計する際に、上述した問
題のすべてが解決されるように、電子写真用光受容部材
の構成上の総合的な観点からの改良を計ることが必要と
されている。
本発明の光受容部材は、アルミニウム系支持体と、該
支持体上に光導電性を示す多層構造の光受容層を有する
光受容部材において、前記光受容層が前記支持体側よ
り、構成要素として少なくともアルミニウム原子(Al)
と、シリコン原子(Si)と、水素原子(H)と、ハロゲ
ン原子(X)と、画質を調整する原子(Mc)としてアル
ミニウム原子(Al)を除く周期律表第III族に属する原
子、窒素原子(N)を除く周期律表第V族に属する原子
および酸素原子(O)を除く周期律表第VI族に属する原
子のいずれか一種と、を含む無機材料(以後「AlSiH」
と略記する)で構成される下部層と、シリコン原子(S
i)を母体とし、水素原子(H)およびハロゲン原子
(X)の中の少なくともいずれか一方を含有する非単結
晶材料(以後「Non−Si(H,X)」と略記する)で構成さ
れる上部層とを有し、前記下部層は少なくとも水素ガス
の導入割合を変化させることで、前記下部層の前記アル
ミニウム原子はその含有量が5原子%を越え95原子%以
下であり、前記上部層に向かってその含有量が減少する
ような層厚方向に不均一な分布状態で含有する部分を有
し、該下部層中の前記シリコン原子と水素原子はその含
有量が前記上部層に向かって増加するような層厚方向に
不均一な分布状態で含有する部分を有し、該水素原子の
含有量が0.01原子%以上70原子%以下であることを特徴
としている。
支持体上に光導電性を示す多層構造の光受容層を有する
光受容部材において、前記光受容層が前記支持体側よ
り、構成要素として少なくともアルミニウム原子(Al)
と、シリコン原子(Si)と、水素原子(H)と、ハロゲ
ン原子(X)と、画質を調整する原子(Mc)としてアル
ミニウム原子(Al)を除く周期律表第III族に属する原
子、窒素原子(N)を除く周期律表第V族に属する原子
および酸素原子(O)を除く周期律表第VI族に属する原
子のいずれか一種と、を含む無機材料(以後「AlSiH」
と略記する)で構成される下部層と、シリコン原子(S
i)を母体とし、水素原子(H)およびハロゲン原子
(X)の中の少なくともいずれか一方を含有する非単結
晶材料(以後「Non−Si(H,X)」と略記する)で構成さ
れる上部層とを有し、前記下部層は少なくとも水素ガス
の導入割合を変化させることで、前記下部層の前記アル
ミニウム原子はその含有量が5原子%を越え95原子%以
下であり、前記上部層に向かってその含有量が減少する
ような層厚方向に不均一な分布状態で含有する部分を有
し、該下部層中の前記シリコン原子と水素原子はその含
有量が前記上部層に向かって増加するような層厚方向に
不均一な分布状態で含有する部分を有し、該水素原子の
含有量が0.01原子%以上70原子%以下であることを特徴
としている。
上記したような層構成を取るようにして設計された本
発明の電子写真用光受容部材は、前記諸問題の全てを解
決し得、極めて優れた、電気的特性,光学的特性,光導
電特性,耐久性および使用環境特性を示す。
発明の電子写真用光受容部材は、前記諸問題の全てを解
決し得、極めて優れた、電気的特性,光学的特性,光導
電特性,耐久性および使用環境特性を示す。
さらに下部層において、アルミニウム原子、シリコン
原子、特には水素原子を層厚方向に不均一な分布状態で
含有させることにより、アルミニウム系支持体と上部層
との間における電荷(フォトキャリヤ)の注入性が改善
され、さらには、アルミニウム系支持体と上部層との構
成元素の組織的構造的連続性が改善されるために、ガサ
ツキやポチ等の画像特性が改善され、ハーフトーンが鮮
明に出て、且つ解像力の高い、高品質の画像を安定して
繰り返し得ることができる。
原子、特には水素原子を層厚方向に不均一な分布状態で
含有させることにより、アルミニウム系支持体と上部層
との間における電荷(フォトキャリヤ)の注入性が改善
され、さらには、アルミニウム系支持体と上部層との構
成元素の組織的構造的連続性が改善されるために、ガサ
ツキやポチ等の画像特性が改善され、ハーフトーンが鮮
明に出て、且つ解像力の高い、高品質の画像を安定して
繰り返し得ることができる。
さらには、電子写真用光受容部材に加わる比較的短時
間な衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生やNon−S
i(H,X)膜のはがれの発生を防止し耐久性を向上させ、
さらには、アルミニウム系支持体とNon−Si(H,X)膜の
熱膨張率の違いにより発生する応力を緩和し、Non−Si
(H,X)膜にクラックやはがれが生じるのを防ぎ、生産
性における歩留まりを著しく向上させることができる。
間な衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生やNon−S
i(H,X)膜のはがれの発生を防止し耐久性を向上させ、
さらには、アルミニウム系支持体とNon−Si(H,X)膜の
熱膨張率の違いにより発生する応力を緩和し、Non−Si
(H,X)膜にクラックやはがれが生じるのを防ぎ、生産
性における歩留まりを著しく向上させることができる。
特に本発明においては、下部層中にハロゲン原子
(X)を含有させることによってシリコン原子(Si)、
アルミニウム原子(Al)等の未結合手を補償し組織的構
造的により安定な状態を得ることができるため、前記、
シリコン原子(Si)、アルミニウム原子(Al)及び水素
原子(H)の分布による効果と相まって、ガサツキやポ
チなどの画像特性において著しい改善が見られるという
特徴を有する。
(X)を含有させることによってシリコン原子(Si)、
アルミニウム原子(Al)等の未結合手を補償し組織的構
造的により安定な状態を得ることができるため、前記、
シリコン原子(Si)、アルミニウム原子(Al)及び水素
原子(H)の分布による効果と相まって、ガサツキやポ
チなどの画像特性において著しい改善が見られるという
特徴を有する。
なお、前記特開昭59−28162号公報には、アルミニウ
ム原子とシリコン原子を層厚方向に不均一に含有し、さ
らには水素原子を含有することについては言及されてい
るものの、水素原子の含有のされ方にには言及されてお
らず、本発明とは明確に区別されるものである。
ム原子とシリコン原子を層厚方向に不均一に含有し、さ
らには水素原子を含有することについては言及されてい
るものの、水素原子の含有のされ方にには言及されてお
らず、本発明とは明確に区別されるものである。
以下、図面に従って本発明の電子写真用光受容部材に
ついて具体例を挙げて詳細に説明する。
ついて具体例を挙げて詳細に説明する。
第1図は、本発明の電子写真用光受容部材の好適な層
構成を説明するために模式的に示した構成図である。
構成を説明するために模式的に示した構成図である。
第1図に示す電子写真用光受容部材100は、電子写真
用光受容部材用としてのアルミニウム系支持体101の上
に、AlSiHで構成され且つ前記アルミニウム原子とシリ
コン原子と水素原子が、層厚方向に不均一な分布状態で
含有する部分を有する下部層103と、Non−Si(H,X)で
構成される上部層104とから成る層構成を有する光受容1
02とを有する。上部層104は自由表面105を有する。
用光受容部材用としてのアルミニウム系支持体101の上
に、AlSiHで構成され且つ前記アルミニウム原子とシリ
コン原子と水素原子が、層厚方向に不均一な分布状態で
含有する部分を有する下部層103と、Non−Si(H,X)で
構成される上部層104とから成る層構成を有する光受容1
02とを有する。上部層104は自由表面105を有する。
支持体 本発明において使用されるアルミニウム系支持体101
としては、アルミニウム合金が用いられる。本発明のア
ルミニウム合金における、基質アルミニウムをはじめと
する合金成分については、特に制限はなく、成分の種
類、組成等については任意に選択することができる。従
って、本発明のアルミニウム合金には、日本工業規格
(JIS)、AA規格、BS規格、DIN規格、国際合金登録等に
展伸材、鉢物用、ダイカスト等とし規格化あるいは登録
されている、純アルミニウム系、Al−Cu系、Al−Mn系、
Al−Si系、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系、等
の組成の合金、Al−Cu−Mg系(ジュラルミン、超ジュラ
ルミン等)、Al−Cu−Si系(ラウタル等)、Al−Cu−Ni
−Mg系(Y合金、RR合金等)、アルミニウム粉末焼結体
(SAP)等が含有される。
としては、アルミニウム合金が用いられる。本発明のア
ルミニウム合金における、基質アルミニウムをはじめと
する合金成分については、特に制限はなく、成分の種
類、組成等については任意に選択することができる。従
って、本発明のアルミニウム合金には、日本工業規格
(JIS)、AA規格、BS規格、DIN規格、国際合金登録等に
展伸材、鉢物用、ダイカスト等とし規格化あるいは登録
されている、純アルミニウム系、Al−Cu系、Al−Mn系、
Al−Si系、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系、等
の組成の合金、Al−Cu−Mg系(ジュラルミン、超ジュラ
ルミン等)、Al−Cu−Si系(ラウタル等)、Al−Cu−Ni
−Mg系(Y合金、RR合金等)、アルミニウム粉末焼結体
(SAP)等が含有される。
因みに、本発明のアルミニウム合金の具体的組成を以
下に例示するが、これは本発明の一例にすぎず、下記の
例示により本発明が限定されるものではない。
下に例示するが、これは本発明の一例にすぎず、下記の
例示により本発明が限定されるものではない。
純アルミニウム系としては、例えばJISl100の、Si及
びFe1.0重量%以下、Cu 0.05〜0.20重量%、Mn 0.05
重量%以下、Zn 0.10重量%以下、Al 99.00重量%以
上が挙げられる。
びFe1.0重量%以下、Cu 0.05〜0.20重量%、Mn 0.05
重量%以下、Zn 0.10重量%以下、Al 99.00重量%以
上が挙げられる。
Al−Cu−Mg系としては、例えばJIS2017の、Si0.05〜
0.20重量%、Fe0.7重量%以下、Cu3.5〜4.5重量%、Mn
0.40〜1.0重量%、Mg 0.40〜0.8重量%、Zn 0.25重
量%以下、Cr 0.10重量%以下、Al 残部が挙げられ
る。
0.20重量%、Fe0.7重量%以下、Cu3.5〜4.5重量%、Mn
0.40〜1.0重量%、Mg 0.40〜0.8重量%、Zn 0.25重
量%以下、Cr 0.10重量%以下、Al 残部が挙げられ
る。
Al−Mn系としては、例えばJIS3003の、Si0.6重量%以
下、Fe0.7重量%以下、Cu 0.05〜0.20重量%、Mn1.0〜
1.5重量%、Zn 0.10重量%以下、Al 残部が挙げられ
る。
下、Fe0.7重量%以下、Cu 0.05〜0.20重量%、Mn1.0〜
1.5重量%、Zn 0.10重量%以下、Al 残部が挙げられ
る。
Al−Si系としては、例えばJIS4032のSi11.0〜13.5重
量%、Fe1.0重量%以下、Cu0.50〜1.3重量%、Mg0.8〜
1.3重量%、Zn 0.25重量%以下、Cr 0.10重量%以
下、Ni0.5〜1.3重量%、Al 残部が挙げられる。
量%、Fe1.0重量%以下、Cu0.50〜1.3重量%、Mg0.8〜
1.3重量%、Zn 0.25重量%以下、Cr 0.10重量%以
下、Ni0.5〜1.3重量%、Al 残部が挙げられる。
Al−Mg系としては、例えばJIS5086の、Si0.40重量%
以下、Fe 0.50重量%以下、Cu 0.10重量%以下、Mn
0.20〜0.7重量%、Mg3.5〜4.5重量%、Zn 0.25重量%
以下、Cr 0.05〜0.25重量%、Ti 0.15重量%以下、Al
残部が挙げられる。
以下、Fe 0.50重量%以下、Cu 0.10重量%以下、Mn
0.20〜0.7重量%、Mg3.5〜4.5重量%、Zn 0.25重量%
以下、Cr 0.05〜0.25重量%、Ti 0.15重量%以下、Al
残部が挙げられる。
さらには、Si 0.50重量%以下、Fe 0.25重量%以
下、Cu 0.04〜0.20重量%、Mn 0.01〜1.0重量%、Mg
0.5〜10重量%、Zn 0.03〜0〜25重量%以下、Cr 0.0
5〜0.50重量%、Ti又はTr 0.05〜0.20重量%、H2 Al
100グラムに対して1.0cc以下、Al 残部が挙げられ
る。
下、Cu 0.04〜0.20重量%、Mn 0.01〜1.0重量%、Mg
0.5〜10重量%、Zn 0.03〜0〜25重量%以下、Cr 0.0
5〜0.50重量%、Ti又はTr 0.05〜0.20重量%、H2 Al
100グラムに対して1.0cc以下、Al 残部が挙げられ
る。
また、さらには、Si 0.12重量%以下、Fe0.15重量%
以下、Mn 0.30重量%以下、Mg0.5〜5.5重量%、Zn 0.
01〜1.0重量%以下、Cr 0.20重量%以下、Zr 0.01〜
0.25重量%以下、Al 残部が挙げられる。
以下、Mn 0.30重量%以下、Mg0.5〜5.5重量%、Zn 0.
01〜1.0重量%以下、Cr 0.20重量%以下、Zr 0.01〜
0.25重量%以下、Al 残部が挙げられる。
Al−Mg−Si系としては、例えばJIS6063の、Si0.20〜
0.6重量%、Fe 0.35重量%以下、Cu0.10重量%以下、M
n 0.10重量%以下、Mg0.45〜0.9重量%、Zn 0.10重量
%以下、Cr 0.10重量%以下、Ti 0.10重量%以下、Al
残部が挙げられる。
0.6重量%、Fe 0.35重量%以下、Cu0.10重量%以下、M
n 0.10重量%以下、Mg0.45〜0.9重量%、Zn 0.10重量
%以下、Cr 0.10重量%以下、Ti 0.10重量%以下、Al
残部が挙げられる。
Al−Zn−Mg系としては、例えばJIS7NO1の、Si0.30重
量%以下、Fe 0.35重量%以下、Cu 0.20重量%以下、
Mn 0.20〜0.7重量%、Mg1.0〜2.0重量%、Zn4.0〜5.0
重量%、Cr 0.30重量%以下、Ti 0.20重量%以下、Zr
0.25重量%以下、V0.10重量%以下、Al 残部が挙げ
られる。
量%以下、Fe 0.35重量%以下、Cu 0.20重量%以下、
Mn 0.20〜0.7重量%、Mg1.0〜2.0重量%、Zn4.0〜5.0
重量%、Cr 0.30重量%以下、Ti 0.20重量%以下、Zr
0.25重量%以下、V0.10重量%以下、Al 残部が挙げ
られる。
本発明においてアルミニウム合金の組成を選択するに
は、使用目的に応じた特性として、例えば機械的強度、
耐食性、加工性、耐熱性、寸法制度等を考慮して適宜に
選択すれば良いが、例えば精密加工に際して、鏡面化切
削加工等を伴う場合には、アルミニウム合金中にマグネ
シウム及び/又は銅を共存させることによって、アルミ
ニウム合金の快削性が向上する。
は、使用目的に応じた特性として、例えば機械的強度、
耐食性、加工性、耐熱性、寸法制度等を考慮して適宜に
選択すれば良いが、例えば精密加工に際して、鏡面化切
削加工等を伴う場合には、アルミニウム合金中にマグネ
シウム及び/又は銅を共存させることによって、アルミ
ニウム合金の快削性が向上する。
本発明においてアルミニウム系支持体101の形状は、
平滑表面あるいは凸凹表面の円筒状あるいは板状無端ベ
ルト状であることができ、その厚さは、所望通りの電子
写真用光受容部材を形成しうるように適宜決定するが、
電子写真用光受容部材としての可撓性が要求される場合
には、支持体としての機能が充分発揮される範囲内で可
能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体
の製造上及び取扱い上、機械的強度の点から、通常は10
μm以上とされる。
平滑表面あるいは凸凹表面の円筒状あるいは板状無端ベ
ルト状であることができ、その厚さは、所望通りの電子
写真用光受容部材を形成しうるように適宜決定するが、
電子写真用光受容部材としての可撓性が要求される場合
には、支持体としての機能が充分発揮される範囲内で可
能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体
の製造上及び取扱い上、機械的強度の点から、通常は10
μm以上とされる。
レーザー光などの可干渉光を用いて像記録を行う場合
には、可視画像において現われる、いわゆる乾燥縞模様
による画像不良を解消するために、アルミニウム系支持
体表面に凹凸を設けてもよい。
には、可視画像において現われる、いわゆる乾燥縞模様
による画像不良を解消するために、アルミニウム系支持
体表面に凹凸を設けてもよい。
支持体表面に設けられる凹凸は、特開昭60−168156号
公報、特開昭60−178457号公報、特開昭60−225854号公
報等に記載された公知の方法により作成される。
公報、特開昭60−178457号公報、特開昭60−225854号公
報等に記載された公知の方法により作成される。
また、レーザー光などの可干渉光を用いた場合の干渉
縞模様による画像不良を解消する別の方法として、支持
体表面に複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状を設けても
よい。
縞模様による画像不良を解消する別の方法として、支持
体表面に複数の球状痕跡窪みによる凹凸形状を設けても
よい。
すなわち支持体の表面が電子写真用光受容部材に要求
される解像力よりも微小な凹凸を有し、しかも該凹凸
は、複数の球状痕跡窪みによるものである。
される解像力よりも微小な凹凸を有し、しかも該凹凸
は、複数の球状痕跡窪みによるものである。
支持体表面に設けられる複数の球状痕跡窪みによる凹
凸は、特開昭61−231561号公報に記載された公知の方法
により作成される。
凸は、特開昭61−231561号公報に記載された公知の方法
により作成される。
下部層 本発明における下部層は、構成要素として少なくとも
アルミニウム原子(Al)、シリコン原子(Si)、水素原
子(H)ハロゲン原子(X)および画質を調整する原子
(Mc)を含む無機材料で構成され、必要に応じて耐久性
を調整する原子(CNOc)を含有してもよい。
アルミニウム原子(Al)、シリコン原子(Si)、水素原
子(H)ハロゲン原子(X)および画質を調整する原子
(Mc)を含む無機材料で構成され、必要に応じて耐久性
を調整する原子(CNOc)を含有してもよい。
該下部層に含有されるアルミニウム原子(Al)、シリ
コン原子(Si)、水素原子(H)は該下部層の全層領域
に万偏無く含有されてはいるが、層厚方向においてその
分布濃度が不均一である部分を有する。しかしながら、
支持体の表面と平行な面内方向においては、均一な分布
で万偏無く含有されることが、面内方向における特性の
均一を図る点からも必要である。
コン原子(Si)、水素原子(H)は該下部層の全層領域
に万偏無く含有されてはいるが、層厚方向においてその
分布濃度が不均一である部分を有する。しかしながら、
支持体の表面と平行な面内方向においては、均一な分布
で万偏無く含有されることが、面内方向における特性の
均一を図る点からも必要である。
該下部層に含有されるハロゲン原子(X)、耐久性を
調整する原子(CNOc)および画質を調整する原子(Mc)
は、該下部層の全層領域に万偏無く均一な分布状態で含
有されても良いし、あるいは該下部層の全層領域に万偏
無く含有されてはいるが、層厚方向に対し不均一に分布
する状態で含有している部分があっても良い。しかしな
がら、いずれの場合にも支持体の表面と平行な面内方向
においては、均一な分布で万偏無く含有されることが、
面内方向における特性の均一化を図る点からも必要であ
る。
調整する原子(CNOc)および画質を調整する原子(Mc)
は、該下部層の全層領域に万偏無く均一な分布状態で含
有されても良いし、あるいは該下部層の全層領域に万偏
無く含有されてはいるが、層厚方向に対し不均一に分布
する状態で含有している部分があっても良い。しかしな
がら、いずれの場合にも支持体の表面と平行な面内方向
においては、均一な分布で万偏無く含有されることが、
面内方向における特性の均一化を図る点からも必要であ
る。
また、好ましい実施態様例の1つにおいては、下部層
中におけるアルミニウム原子(Al)、シリコン原子(S
i)、水素原子(H)の分布状態は全層領域にアルミニ
ウム原子(Al)、シリコン原子(Si)、水素原子(H)
が連続的に万偏無く分布し、アルミニウム原子(Al)の
層厚方向の分布濃度が支持体側より上部層に向かって減
少する変化が与えられ、シリコン原子(Si)、水素原子
(H)の層厚方向の分布濃度が支持体側より上部層に向
かって増加する変化が与えられているので、アルミニウ
ム系支持体と下部層及び下部層と上部層との親和性に優
れている。
中におけるアルミニウム原子(Al)、シリコン原子(S
i)、水素原子(H)の分布状態は全層領域にアルミニ
ウム原子(Al)、シリコン原子(Si)、水素原子(H)
が連続的に万偏無く分布し、アルミニウム原子(Al)の
層厚方向の分布濃度が支持体側より上部層に向かって減
少する変化が与えられ、シリコン原子(Si)、水素原子
(H)の層厚方向の分布濃度が支持体側より上部層に向
かって増加する変化が与えられているので、アルミニウ
ム系支持体と下部層及び下部層と上部層との親和性に優
れている。
本発明の電子写真用光受容部材においては、前記した
ように下部層中に含有されるアルミニウム原子(Al)、
シリコン原子(Si)、水素原子(H)の分布状態は、層
厚方向においては前記の様な分布状態を取り、支持体の
表面と平行な面内方向には均一な分布状態とされるのが
望ましい。
ように下部層中に含有されるアルミニウム原子(Al)、
シリコン原子(Si)、水素原子(H)の分布状態は、層
厚方向においては前記の様な分布状態を取り、支持体の
表面と平行な面内方向には均一な分布状態とされるのが
望ましい。
第3図乃至第8図には、本発明における電子写真用光
受容部材の下部層中に含有されるアルミニウム原子(A
l)、ハロゲン原子(X)、画質を調整する原子(M
c)、必要に応じて含有される耐久性を調整する原子(C
NOc)の層厚方向の分布状態の典型的例が示される。
受容部材の下部層中に含有されるアルミニウム原子(A
l)、ハロゲン原子(X)、画質を調整する原子(M
c)、必要に応じて含有される耐久性を調整する原子(C
NOc)の層厚方向の分布状態の典型的例が示される。
第3図乃至第8図において、横軸はアルミニウム原子
(Al)(以後(Al)」と略記する)、ハロゲン原子
(X)(以後「原子(X)」と略記する)、耐久性を調
整する原子(CNOc)(以後「原子(CNOc)」と略記す
る)、画質を調整する原子(Mc)(以後「原子(Mc)」
と略記し、原子(Al)と原子(X)と原子(CNOc)と原
子(Mc)を総称して「原子(AX)」と略記する。但し、
原子(Al)と原子(X)と原子(CNOc)と原子(Mc)の
層厚方向の分布状態は同一であってもよいし異なっても
よい)の分布濃度Cを、縦軸は下部層の層厚を示し、ta
は支持体側の下部層の端面の位置を、tアは上部層側の
端大部層の面の位置を示す。すなわち、原子(AX)の含
有される下部層はta側よりtr側に向かって層形成され
る。
(Al)(以後(Al)」と略記する)、ハロゲン原子
(X)(以後「原子(X)」と略記する)、耐久性を調
整する原子(CNOc)(以後「原子(CNOc)」と略記す
る)、画質を調整する原子(Mc)(以後「原子(Mc)」
と略記し、原子(Al)と原子(X)と原子(CNOc)と原
子(Mc)を総称して「原子(AX)」と略記する。但し、
原子(Al)と原子(X)と原子(CNOc)と原子(Mc)の
層厚方向の分布状態は同一であってもよいし異なっても
よい)の分布濃度Cを、縦軸は下部層の層厚を示し、ta
は支持体側の下部層の端面の位置を、tアは上部層側の
端大部層の面の位置を示す。すなわち、原子(AX)の含
有される下部層はta側よりtr側に向かって層形成され
る。
第3図には、下部層中に含有される原子(AX)の層厚
方向の分布状態の第1の典型例が示される。
方向の分布状態の第1の典型例が示される。
第3図に示される例では、含有される原子(AX)の分
布濃度Cは、位置taより位置t31までは濃度C31なる一定
の値を取り、位置t31より位置trに至るまで濃度c31から
一次関数的に減少して、位置trにおいて濃度C32となる
様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置t31までは濃度C31なる一定
の値を取り、位置t31より位置trに至るまで濃度c31から
一次関数的に減少して、位置trにおいて濃度C32となる
様な分布状態を形成している。
第4図に示される例では、含有される原子(AX)の分
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C41から
一次関数的に減少して、位置trにおいて濃度C42となる
様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C41から
一次関数的に減少して、位置trにおいて濃度C42となる
様な分布状態を形成している。
第5図に示される例では、含有される原子(AX)の分
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度Cs1から
徐々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度Cs2とな
る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度Cs1から
徐々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度Cs2とな
る様な分布状態を形成している。
第6図に示される例では、含有される原子(AX)の分
布濃度Cは、位置taより位置ta1までは濃度C61なる一定
の値を取り、位置t61より位置trまでは濃度C62から一次
関数的に減少して、位置trにおいて濃度C63となる様な
分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置ta1までは濃度C61なる一定
の値を取り、位置t61より位置trまでは濃度C62から一次
関数的に減少して、位置trにおいて濃度C63となる様な
分布状態を形成している。
第7図に示される例では含有される原子(AX)の分布
濃度Cは、位置taより位置t71までは濃度C71なる一定の
値を取り、位置t71より位置trに至るまで濃度C72から徐
々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C73となる
様な分布状態を形成している。
濃度Cは、位置taより位置t71までは濃度C71なる一定の
値を取り、位置t71より位置trに至るまで濃度C72から徐
々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C73となる
様な分布状態を形成している。
第8図に示される例では含有される原子(AX)の分布
濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C81から徐
々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C82となる
様な分布状態を形成している。
濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C81から徐
々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C82となる
様な分布状態を形成している。
以上、第3図乃至第8図により下部層中に含有される
原子(Al)の層厚方向の分布状態の典型例の幾つかを説
明したように、本発明においては、支持体例において、
シリコン原子(Si)、水素原子(H)を含み、且つ原子
(Al)の分布濃度Cの高い部分を有し、界面trにおい
て、前記分布濃度Cが支持体側に比べてかなり低くされ
た部分を有する場合には、好適な例が形成される。この
場合、原子(Al)の分布濃度の最大値Cmaxは、好ましく
は10原子%以上、より好適には30原子%以上、最適には
50原子%以上とされる様な分布状態となり得るように層
形成されるのが望ましい。
原子(Al)の層厚方向の分布状態の典型例の幾つかを説
明したように、本発明においては、支持体例において、
シリコン原子(Si)、水素原子(H)を含み、且つ原子
(Al)の分布濃度Cの高い部分を有し、界面trにおい
て、前記分布濃度Cが支持体側に比べてかなり低くされ
た部分を有する場合には、好適な例が形成される。この
場合、原子(Al)の分布濃度の最大値Cmaxは、好ましく
は10原子%以上、より好適には30原子%以上、最適には
50原子%以上とされる様な分布状態となり得るように層
形成されるのが望ましい。
本発明において、下部層中に含有される原子(Al)の
含有量としては、本発明の目的が効果的に達成されるよ
うに所望に従って適宜決められるが、好ましくは5原子
%を越え95原子%以下、より好ましくは10〜90原子%、
最適には20〜80原子%とされるのが望ましい。
含有量としては、本発明の目的が効果的に達成されるよ
うに所望に従って適宜決められるが、好ましくは5原子
%を越え95原子%以下、より好ましくは10〜90原子%、
最適には20〜80原子%とされるのが望ましい。
第9図乃至第16図には、本発明における電子写真用光
受容部材の下部層中に含有されるシリコン原子(Si)、
水素原子(H)、ハロゲン原子(X)、必要に応じて含
有される原子(CNOc)、原子(Mc)の層厚方向の分布状
態の典型的例が示される。
受容部材の下部層中に含有されるシリコン原子(Si)、
水素原子(H)、ハロゲン原子(X)、必要に応じて含
有される原子(CNOc)、原子(Mc)の層厚方向の分布状
態の典型的例が示される。
第9図乃至第16図において、横軸はシリコン原子(S
i)、水素原子(H)、ハロゲン原子(X)、原子(CNO
c)、原子(Mc)(以後これらを総称して「原子(SH
X)」と略記する。但しシリコン原子(Si)と水素原子
(H)と原子(X)と原子(CNOc)と原子(Mc)の層厚
方向の分布状態は同一であってもよいし異なってもよ
い)の分布濃度Cを、縦軸は下部層の層厚を示し、taは
支持体側の下部層の端面の位置を、trは上部層側の下部
層の端面の位置を示す。すなわち、原子(SHX)の含有
される下部層はta側よりtr側に向かって層形成される。
i)、水素原子(H)、ハロゲン原子(X)、原子(CNO
c)、原子(Mc)(以後これらを総称して「原子(SH
X)」と略記する。但しシリコン原子(Si)と水素原子
(H)と原子(X)と原子(CNOc)と原子(Mc)の層厚
方向の分布状態は同一であってもよいし異なってもよ
い)の分布濃度Cを、縦軸は下部層の層厚を示し、taは
支持体側の下部層の端面の位置を、trは上部層側の下部
層の端面の位置を示す。すなわち、原子(SHX)の含有
される下部層はta側よりtr側に向かって層形成される。
第9図には、下部層中に含有される原子(SHX)の層
厚方向の分布状態の第1の典型例が示される。
厚方向の分布状態の第1の典型例が示される。
第9図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは、位置taより位置t91に至るまで濃度C91か
ら一次関数的に増加して、位置t91より位置trまでは濃
度C92なる一定の値を取る様な分布状態を形成してい
る。
分布濃度Cは、位置taより位置t91に至るまで濃度C91か
ら一次関数的に増加して、位置t91より位置trまでは濃
度C92なる一定の値を取る様な分布状態を形成してい
る。
第10図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは、位置taより位置trまでは濃度C101から一
次関数的に増加して、位置trにおいて濃度C103となる様
な分布状態を形成している。
分布濃度Cは、位置taより位置trまでは濃度C101から一
次関数的に増加して、位置trにおいて濃度C103となる様
な分布状態を形成している。
第11図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C111か
ら徐々に連続的に増加して位置trにおいて濃度C112とな
る様な分布状態を形成している。
分布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C111か
ら徐々に連続的に増加して位置trにおいて濃度C112とな
る様な分布状態を形成している。
第12図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは位置taより位置t121に至るまで濃度C121か
ら一次関数的に増加して位置t121において濃度C122とな
り、位置t201より位置trまでは濃度C123なる一定の値を
取る様な分布状態を形成している。
分布濃度Cは位置taより位置t121に至るまで濃度C121か
ら一次関数的に増加して位置t121において濃度C122とな
り、位置t201より位置trまでは濃度C123なる一定の値を
取る様な分布状態を形成している。
第13図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは位置taより位置t131に至るまで濃度C161か
ら徐々に連続的に増加して位置t131において濃度C132と
なり、位置t131より位置trまでは濃度C133なる一定の値
を取る様な分布状態を形成している。
分布濃度Cは位置taより位置t131に至るまで濃度C161か
ら徐々に連続的に増加して位置t131において濃度C132と
なり、位置t131より位置trまでは濃度C133なる一定の値
を取る様な分布状態を形成している。
第14図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度cは、位置taより位置trに至るまで濃度C141か
ら徐々に連続的に増加して位置trにおいて濃度C142とな
る様な分布状態を形成している。
分布濃度cは、位置taより位置trに至るまで濃度C141か
ら徐々に連続的に増加して位置trにおいて濃度C142とな
る様な分布状態を形成している。
第15図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは位置taより位置t181に至るまで実質的に零
(ここで実質的に零とは検出限界量未満の場合である、
以後の「実質的に零」の意味も同様である)から徐々に
増加して位置t151において濃度C181となり、位置t181よ
り位置trに至るまで濃度C152なる一定の値を取る様な分
布状態を形成している。
分布濃度Cは位置taより位置t181に至るまで実質的に零
(ここで実質的に零とは検出限界量未満の場合である、
以後の「実質的に零」の意味も同様である)から徐々に
増加して位置t151において濃度C181となり、位置t181よ
り位置trに至るまで濃度C152なる一定の値を取る様な分
布状態を形成している。
第16図に示される例では、含有される原子(SHX)の
分布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで実質的に零
から徐々に増加して位置trにおいて濃度C161となる様な
分布状態を形成している。
分布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで実質的に零
から徐々に増加して位置trにおいて濃度C161となる様な
分布状態を形成している。
以上、第9図乃至第16図により下部層中に含有される
シリコン原子(Si)、水素原子(H)の層厚方向の分布
状態の典型例の幾つかを説明したように、本発明におい
ては、支持体側において、アルミニウム原子(Al)を含
み、且つシリコン原子(Si)、水素原子(H)の分布濃
度Cの低い部分を有し、界面trにおいては、前記分布濃
度Cは支持体側に比べてかなり高くされた部分を有する
シリコン原子(Si)、水素原子(H)の分布状態が下部
層に設けられている場合において、好適な例が形成され
る。この場合、シリコン原子(Si)、水素原子(H)の
和の分布濃度の最大値Cmaxは、好ましくは10原子%以
上、より好適には30原子%以上、最適には50原子%以上
とされる様な分布状態となり得るように層形成されるの
が好ましい。
シリコン原子(Si)、水素原子(H)の層厚方向の分布
状態の典型例の幾つかを説明したように、本発明におい
ては、支持体側において、アルミニウム原子(Al)を含
み、且つシリコン原子(Si)、水素原子(H)の分布濃
度Cの低い部分を有し、界面trにおいては、前記分布濃
度Cは支持体側に比べてかなり高くされた部分を有する
シリコン原子(Si)、水素原子(H)の分布状態が下部
層に設けられている場合において、好適な例が形成され
る。この場合、シリコン原子(Si)、水素原子(H)の
和の分布濃度の最大値Cmaxは、好ましくは10原子%以
上、より好適には30原子%以上、最適には50原子%以上
とされる様な分布状態となり得るように層形成されるの
が好ましい。
本発明において、下部層中に含有されるシリコン原子
(Si)の含有量としては、本発明の目的が効果的に達成
されるように所望に従って適宜決められるが、好ましく
は5〜95原子%、より好ましくは10〜90原子%、最適に
は20〜80原子%とされるのが望ましい。
(Si)の含有量としては、本発明の目的が効果的に達成
されるように所望に従って適宜決められるが、好ましく
は5〜95原子%、より好ましくは10〜90原子%、最適に
は20〜80原子%とされるのが望ましい。
本発明において、下部層中に含有される水素原子
(H)の含有量としては、本発明の目的が効果的に達成
されるように所望に従って適宜決められるが、好ましく
は0.01〜70原子%、より好ましくは0.1〜50原子%、最
適には1〜40原子%とされるのが望ましい。
(H)の含有量としては、本発明の目的が効果的に達成
されるように所望に従って適宜決められるが、好ましく
は0.01〜70原子%、より好ましくは0.1〜50原子%、最
適には1〜40原子%とされるのが望ましい。
前記ハロゲン原子(X)としては、フツ素原子
(F)、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、ヨウ素原子
(I)を用いる。本発明においては、下部層にハロゲン
原子(X)としてフツ素原子(F)および/または塩素
原子(Cl)および/または臭素原子(Br)および/また
はヨウ素原子(I)を含有させることによって、主とし
て下部層中に含有されるシリコン原子(Si)、アルミニ
ウム原子(Al)等の未結合手を補償し組織的構造的に安
定となって層品質を向上させることができる。下部層中
に含有されるハロゲン原子(X)の含有量としては、本
発明の目的が効果的に達成されるように所望に従って適
宜決められるが、好ましくは1〜4×106原子ppm、より
好ましくは10〜3×106原子ppm、最適には1×102〜2
×106原子ppmとされるのが望ましい。
(F)、塩素原子(Cl)、臭素原子(Br)、ヨウ素原子
(I)を用いる。本発明においては、下部層にハロゲン
原子(X)としてフツ素原子(F)および/または塩素
原子(Cl)および/または臭素原子(Br)および/また
はヨウ素原子(I)を含有させることによって、主とし
て下部層中に含有されるシリコン原子(Si)、アルミニ
ウム原子(Al)等の未結合手を補償し組織的構造的に安
定となって層品質を向上させることができる。下部層中
に含有されるハロゲン原子(X)の含有量としては、本
発明の目的が効果的に達成されるように所望に従って適
宜決められるが、好ましくは1〜4×106原子ppm、より
好ましくは10〜3×106原子ppm、最適には1×102〜2
×106原子ppmとされるのが望ましい。
前記の必要に応じて含有される耐久性を調整する原子
(CNOc)としては、炭素原子(C)、窒素原子(N)、
酸素原子(O)を用いる。本発明においては、下部層に
耐久性を調整する原子(CNOc)としては炭素原子(C)
および/または窒素原子(N)および/または酸素原子
(O)を含有させることによって、主としてアルミニウ
ム系支持体と上部層との間における電荷の注入性を向上
させる効果および/または下部層中での電荷の走行性を
改善する効果および/またはアルミニウム系支持体と上
部層の密着性を改善する効果を得ることができる。さら
に、下部層においてアルミニウム原子(Al)の含有量の
少ない層領域では禁性帯幅を制御する効果も得ることが
できる。下部層に含有される耐久性を調整する原子(CN
Oc)の含有量としては好ましくは1×101〜5×106原子
ppm、より好ましくは5×101〜4×105原子ppm、最適に
は1×102〜3×103原子ppmとされるのが望ましい。
(CNOc)としては、炭素原子(C)、窒素原子(N)、
酸素原子(O)を用いる。本発明においては、下部層に
耐久性を調整する原子(CNOc)としては炭素原子(C)
および/または窒素原子(N)および/または酸素原子
(O)を含有させることによって、主としてアルミニウ
ム系支持体と上部層との間における電荷の注入性を向上
させる効果および/または下部層中での電荷の走行性を
改善する効果および/またはアルミニウム系支持体と上
部層の密着性を改善する効果を得ることができる。さら
に、下部層においてアルミニウム原子(Al)の含有量の
少ない層領域では禁性帯幅を制御する効果も得ることが
できる。下部層に含有される耐久性を調整する原子(CN
Oc)の含有量としては好ましくは1×101〜5×106原子
ppm、より好ましくは5×101〜4×105原子ppm、最適に
は1×102〜3×103原子ppmとされるのが望ましい。
前記の必要に応じて含有される画質を調整する原子
(Mc)としては、アルミニウム原子を除く周期律表第II
I族に属する原子(以後「第III族」と略記する)、窒素
原子(N)を除く周期律表第V族に属する原子(以後
「第V族原子」と略記する)、酸素原子(O)を除く周
期律表第VI族に属する原子(以後「第VI族原子」と略記
する)を用いる。第III族原子としては、具体的には、
B(硼素),Ga(ガリウム),In(インジウム),(タリ
ウム)等があり、特にB,Gaが好適である。第V族原子と
しては、具体的には、P(燐),As(砒素),Sb(アンチ
モン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好適であ
る。第VI族原子としては具体的には、S(硫黄),Se
(セレン),Te(テルル),Po(ポロニウム)等があり、
特にS,Seが好適である。本発明においては、下部層に画
質を調整する原子(Mc)として第III族原子または第V
族原子または第VI族原子を含有させることによって、主
としてアルミニウム系支持体と上部層との間における電
荷の注入性を向上させる効果および/または下部層中で
の電荷の走行性を改善する効果を得ることができる。さ
らに、下部層においてアルミニウム原子(Al)の含有量
の少ない層領域では伝導型および/または伝導率を制御
する効果も得ることができる。下部層に含有される画質
を調整する原子(Mc)の含有量としては好ましくは1×
10-3〜5×104原子ppm、より好ましくは1×10-2〜1×
104原子ppm、最適には1×10-1〜5×103原子ppmとされ
るのが望ましい。
(Mc)としては、アルミニウム原子を除く周期律表第II
I族に属する原子(以後「第III族」と略記する)、窒素
原子(N)を除く周期律表第V族に属する原子(以後
「第V族原子」と略記する)、酸素原子(O)を除く周
期律表第VI族に属する原子(以後「第VI族原子」と略記
する)を用いる。第III族原子としては、具体的には、
B(硼素),Ga(ガリウム),In(インジウム),(タリ
ウム)等があり、特にB,Gaが好適である。第V族原子と
しては、具体的には、P(燐),As(砒素),Sb(アンチ
モン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好適であ
る。第VI族原子としては具体的には、S(硫黄),Se
(セレン),Te(テルル),Po(ポロニウム)等があり、
特にS,Seが好適である。本発明においては、下部層に画
質を調整する原子(Mc)として第III族原子または第V
族原子または第VI族原子を含有させることによって、主
としてアルミニウム系支持体と上部層との間における電
荷の注入性を向上させる効果および/または下部層中で
の電荷の走行性を改善する効果を得ることができる。さ
らに、下部層においてアルミニウム原子(Al)の含有量
の少ない層領域では伝導型および/または伝導率を制御
する効果も得ることができる。下部層に含有される画質
を調整する原子(Mc)の含有量としては好ましくは1×
10-3〜5×104原子ppm、より好ましくは1×10-2〜1×
104原子ppm、最適には1×10-1〜5×103原子ppmとされ
るのが望ましい。
本発明において、AlSiHで構成される下部層は、たと
えば、後述される上部層と同様の真空堆積膜形成法によ
って、所望特性が得られるように適宜成膜パラメータの
数値条件が設定されて作成される。具体的には、たとえ
ばグロー放電法(低周波CVD、高周波CVDまたはマイクロ
波CVD等の交流放電CVD、あるいは直流放電CVD等)、ECR
−CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ
ーテイング法、光CVD法、材料の原料ガスを分解するこ
とにより生成される活性種(A)と、該活性種(A)と
化学的相互作用をする成膜用の化学物質より生成される
活性種(B)とを、各々別々に堆積膜を形成するための
成膜空間内に導入し、これらを化学反応させることによ
って材料を形成する方法(以後「HRCVD法」と略記す
る)。材料の原料ガスと、該原料ガスに酸化作用をする
性質を有するハロゲン系の酸化ガスを各々別々に堆積膜
を形成するための成膜区間内に導入し、これらを化学反
応させることによって材料を形成する方法(以後「FOCV
D法」と略記する)などの数々の薄膜積法によって形成
することができる。これらの薄膜堆積法は、製造条件、
設備資本投資下の負荷程度、製造規模、作成される電子
写真用光受容部材に所望される特性等の要因によって適
宜選択されて採用されるが、所望の特性を有する電子写
真用光受容部材を製造するに当っての条件の制御が比較
的容易であり、アルミニウム原子、シリコン原子と共
に、水素原子の導入を容易に行い得る等のことからし
て、グロー放電法、スパッタリング法、イオンプレーテ
イング法、HRCVD法、FOCVD法が好適である。そして、こ
れらの方法を同一装置系内で併用して形成してもよい。
たとえば、グロー放電法によって、AlSiHで構成される
下部層を形成するには、基本的にはアルミニウム原子
(Al)を供給し得るAl供給用の原料ガスと、シリコン原
子(Si)を供給し得るSi供給用ガスと、水素原子(H)
を供給し得るH供給用ガスとハロゲン原子(X)を供給
し得るX供給用ガスと、必要に応じて耐久性を調整する
原子(CNOc)を供給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応
じて画質を調整する原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガ
スを、内部が減圧にし得る堆積室内に所望のガス圧状態
で導入して、該堆積室内にグロー放電を生起させ、あら
かじめ所定の位置に設置されてある所定の支持体表面上
にAlSiHからなる層を形成すればよい。
えば、後述される上部層と同様の真空堆積膜形成法によ
って、所望特性が得られるように適宜成膜パラメータの
数値条件が設定されて作成される。具体的には、たとえ
ばグロー放電法(低周波CVD、高周波CVDまたはマイクロ
波CVD等の交流放電CVD、あるいは直流放電CVD等)、ECR
−CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ
ーテイング法、光CVD法、材料の原料ガスを分解するこ
とにより生成される活性種(A)と、該活性種(A)と
化学的相互作用をする成膜用の化学物質より生成される
活性種(B)とを、各々別々に堆積膜を形成するための
成膜空間内に導入し、これらを化学反応させることによ
って材料を形成する方法(以後「HRCVD法」と略記す
る)。材料の原料ガスと、該原料ガスに酸化作用をする
性質を有するハロゲン系の酸化ガスを各々別々に堆積膜
を形成するための成膜区間内に導入し、これらを化学反
応させることによって材料を形成する方法(以後「FOCV
D法」と略記する)などの数々の薄膜積法によって形成
することができる。これらの薄膜堆積法は、製造条件、
設備資本投資下の負荷程度、製造規模、作成される電子
写真用光受容部材に所望される特性等の要因によって適
宜選択されて採用されるが、所望の特性を有する電子写
真用光受容部材を製造するに当っての条件の制御が比較
的容易であり、アルミニウム原子、シリコン原子と共
に、水素原子の導入を容易に行い得る等のことからし
て、グロー放電法、スパッタリング法、イオンプレーテ
イング法、HRCVD法、FOCVD法が好適である。そして、こ
れらの方法を同一装置系内で併用して形成してもよい。
たとえば、グロー放電法によって、AlSiHで構成される
下部層を形成するには、基本的にはアルミニウム原子
(Al)を供給し得るAl供給用の原料ガスと、シリコン原
子(Si)を供給し得るSi供給用ガスと、水素原子(H)
を供給し得るH供給用ガスとハロゲン原子(X)を供給
し得るX供給用ガスと、必要に応じて耐久性を調整する
原子(CNOc)を供給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応
じて画質を調整する原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガ
スを、内部が減圧にし得る堆積室内に所望のガス圧状態
で導入して、該堆積室内にグロー放電を生起させ、あら
かじめ所定の位置に設置されてある所定の支持体表面上
にAlSiHからなる層を形成すればよい。
HRCVD法によってAlSiHで構成される下部層を形成する
には、基本的にはアルミニウム原子(Al)を供給し得る
Al供給用の原料ガスと、シリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用ガスと、ハロゲン原子(X)を供給し得るX
供給用ガスと、必要に応じて耐久性を調整する原子(CN
Oc)を供給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応じて画質
を調整する原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガスを、必
要に応じて別々に、あるいは一緒に、内部が減圧にし得
る堆積室内の前段に設けた活性化空間に所望のガス圧状
態で導入して、該活性化空間内にグロー放電を生起さ
せ、または加熱したりすることにより活性種(A)を生
成し、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガス
を同様に別の活性化空間に導入して活性種(B)を生成
し、活性種(A)と活性種(B)を各々別々に前記堆積
室内に導入してあらかじめ所定の位置に設置されてある
所定の支持体表面上にAlSiHからなる層を形成すればよ
い。
には、基本的にはアルミニウム原子(Al)を供給し得る
Al供給用の原料ガスと、シリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用ガスと、ハロゲン原子(X)を供給し得るX
供給用ガスと、必要に応じて耐久性を調整する原子(CN
Oc)を供給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応じて画質
を調整する原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガスを、必
要に応じて別々に、あるいは一緒に、内部が減圧にし得
る堆積室内の前段に設けた活性化空間に所望のガス圧状
態で導入して、該活性化空間内にグロー放電を生起さ
せ、または加熱したりすることにより活性種(A)を生
成し、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガス
を同様に別の活性化空間に導入して活性種(B)を生成
し、活性種(A)と活性種(B)を各々別々に前記堆積
室内に導入してあらかじめ所定の位置に設置されてある
所定の支持体表面上にAlSiHからなる層を形成すればよ
い。
FOCVD法によってAlSiHで構成される下部層を形成する
には、基本的にはアルミニウム原子(Al)を供給し得る
Al供給用の原料ガスと、シリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給
用ガスと、ハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用ガ
スと、必要に応じて耐久性を調整する原子(CNOc)を供
給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応じて画質を調整す
る原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガスを、必要に応じ
て別々に、あるいは一緒に、内部が減圧にし得る堆積室
内に所望のガス圧状態で導入し、さらにハロゲン(X)
ガスを前記原料ガスとは別に前記堆積室内に所望のガス
圧状態で導入し、堆積室内でこれらのガスを化学反応さ
せて、あらかじめ所定の位置に設置されてある所定の支
持体表面上にAlSiHからなる層を形成すればよい。
には、基本的にはアルミニウム原子(Al)を供給し得る
Al供給用の原料ガスと、シリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給
用ガスと、ハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用ガ
スと、必要に応じて耐久性を調整する原子(CNOc)を供
給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応じて画質を調整す
る原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガスを、必要に応じ
て別々に、あるいは一緒に、内部が減圧にし得る堆積室
内に所望のガス圧状態で導入し、さらにハロゲン(X)
ガスを前記原料ガスとは別に前記堆積室内に所望のガス
圧状態で導入し、堆積室内でこれらのガスを化学反応さ
せて、あらかじめ所定の位置に設置されてある所定の支
持体表面上にAlSiHからなる層を形成すればよい。
スパッタリング法で形成する場合には、たとえばAr、
He等の不活性ガスまたはこれ等のガスをベースとした混
合ガスの雰囲気中でAlで構成されたターゲット、Siで構
成されたターゲットを使用して、またはAlとSiの混合さ
れたターゲットを使用して、水素原子(H)を供給し得
るH供給用の原料ガスと、ハロゲン原子(X)を供給し
得るX供給用ガスと、必要に応じて耐久性を調整する原
子(CNOc)を供給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応じ
て画質を調整する原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガス
をスパッタリング用の堆積室に導入し、さらに必要に応
じて、アルミニウム原子(Al)を供給し得るAl供給用の
原料ガスおよび/またはシリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用ガスを、スパッタリング用の堆積室に導入
し、所望のガスのプラズマ雰囲気を形成することによっ
て成される。
He等の不活性ガスまたはこれ等のガスをベースとした混
合ガスの雰囲気中でAlで構成されたターゲット、Siで構
成されたターゲットを使用して、またはAlとSiの混合さ
れたターゲットを使用して、水素原子(H)を供給し得
るH供給用の原料ガスと、ハロゲン原子(X)を供給し
得るX供給用ガスと、必要に応じて耐久性を調整する原
子(CNOc)を供給し得るCNOc供給用ガスと、必要に応じ
て画質を調整する原子(Mc)を供給し得るMc供給用ガス
をスパッタリング用の堆積室に導入し、さらに必要に応
じて、アルミニウム原子(Al)を供給し得るAl供給用の
原料ガスおよび/またはシリコン原子(Si)を供給し得
るSi供給用ガスを、スパッタリング用の堆積室に導入
し、所望のガスのプラズマ雰囲気を形成することによっ
て成される。
イオンプレーテイング法の場合には、たとえばアルミ
ニウムと多結晶シリコンまたは単結晶シリコンとを、そ
れぞれ蒸発源として蒸着ボードに収容し、この蒸発源を
抵抗加熱法、あるいはエレクトロンビーム法(EB法)等
によって加熱蒸発させ、飛翔蒸発物を所望のガスプラズ
マ雰囲気中を通過させる以外は、スパッタリング法の場
合と同様にする事で行うことができる。
ニウムと多結晶シリコンまたは単結晶シリコンとを、そ
れぞれ蒸発源として蒸着ボードに収容し、この蒸発源を
抵抗加熱法、あるいはエレクトロンビーム法(EB法)等
によって加熱蒸発させ、飛翔蒸発物を所望のガスプラズ
マ雰囲気中を通過させる以外は、スパッタリング法の場
合と同様にする事で行うことができる。
本発明において、下部層の形成の際に、該層に含有さ
れるアルミニウム原子(Al)、シリコン原子(Si)、水
素原子(H)、ハロゲン原子(X)、必要に応じて含有
される耐久性を調整する原子(CNOc)および画質を調整
する原子(Mc)(以後これらを総称して(原子(AS
H)」と略記する)の分布濃度Cを層厚方向に変化させ
て、所望の層厚方向の分布状態(depth profile)を有
する層を形成するには、グロー放電法、HRCVD法、FOCVD
法の場合には、分布濃度を変化させるべき原子(ASH)
供給用の原料ガスを、そのガス流量を所望の変化率曲線
にしたがって適宜変化させ、堆積室内に導入することに
よって成される。
れるアルミニウム原子(Al)、シリコン原子(Si)、水
素原子(H)、ハロゲン原子(X)、必要に応じて含有
される耐久性を調整する原子(CNOc)および画質を調整
する原子(Mc)(以後これらを総称して(原子(AS
H)」と略記する)の分布濃度Cを層厚方向に変化させ
て、所望の層厚方向の分布状態(depth profile)を有
する層を形成するには、グロー放電法、HRCVD法、FOCVD
法の場合には、分布濃度を変化させるべき原子(ASH)
供給用の原料ガスを、そのガス流量を所望の変化率曲線
にしたがって適宜変化させ、堆積室内に導入することに
よって成される。
たとえば、手動あるいは外部駆動モータ等の通常用い
られている何らかの方法により、ガス流路系の途中に設
けられた所定のニードルバルブの開口を適宜変化させ
る。
られている何らかの方法により、ガス流路系の途中に設
けられた所定のニードルバルブの開口を適宜変化させ
る。
スパツタリング法によって形成する場合、原子(AS
H)の分布濃度Cを層厚方向に変化させて、所望の層厚
方向の分布状態(depth profile)を有する層を形成す
るには、第一には、グロー放電法による場合と同様に、
原子(ASH)供給用の原料をガス状態で使用し、そのガ
ス流量を所望の変化率曲線にしたがって適宜変化させ、
堆積室内に導入することによって成される。
H)の分布濃度Cを層厚方向に変化させて、所望の層厚
方向の分布状態(depth profile)を有する層を形成す
るには、第一には、グロー放電法による場合と同様に、
原子(ASH)供給用の原料をガス状態で使用し、そのガ
ス流量を所望の変化率曲線にしたがって適宜変化させ、
堆積室内に導入することによって成される。
第二は、スパッタリング用のターゲットを、例えばAl
とSiとの混合されたターゲットを使用するのであれば、
AlとSiの混合比を、ターゲットの層厚方向において、あ
らかじめ変化させておくことによって成される。
とSiとの混合されたターゲットを使用するのであれば、
AlとSiの混合比を、ターゲットの層厚方向において、あ
らかじめ変化させておくことによって成される。
本発明において使用されるAl供給用ガスと成り得る物
質としてはAlCl2,AlBr3,AlI3,Al(CH3)2Cl,Al(C
H3)2,Al(OCH3)3,Al(C2H6)3,Al(OC2H5)3,Al(i
−C4H9)3,Al(i−C3H7)3,Al(C3H7)3,Al(OC4H9)
3などが有効に使用されるものとして挙げられる。ま
た、これらのAl供給用の原料ガスを必要に応じてH2,He,
Ar,Ne等のガスにより希釈して使用してもよい。
質としてはAlCl2,AlBr3,AlI3,Al(CH3)2Cl,Al(C
H3)2,Al(OCH3)3,Al(C2H6)3,Al(OC2H5)3,Al(i
−C4H9)3,Al(i−C3H7)3,Al(C3H7)3,Al(OC4H9)
3などが有効に使用されるものとして挙げられる。ま
た、これらのAl供給用の原料ガスを必要に応じてH2,He,
Ar,Ne等のガスにより希釈して使用してもよい。
本発明において使用されるSi供給用の原料ガスと成り
得る物質としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4,H10等のガス
状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)が
有効に使用されるものとして挙げられ、更に層作成作業
時の取扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4,Si2H6
が好ましいものとして挙げられる。また、これらのSi供
給用の原料ガスを必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスに
より希釈して使用してもよい。
得る物質としては、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4,H10等のガス
状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)が
有効に使用されるものとして挙げられ、更に層作成作業
時の取扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4,Si2H6
が好ましいものとして挙げられる。また、これらのSi供
給用の原料ガスを必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスに
より希釈して使用してもよい。
本発明において使用されるハロゲン供給用ガスとして
有効なのは多くのハロゲン化合物が挙げられ、例えばハ
ロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲン間化合物、ハロゲ
ンで置換されたシラン誘導体等のガス状態のまたはガス
化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。
有効なのは多くのハロゲン化合物が挙げられ、例えばハ
ロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲン間化合物、ハロゲ
ンで置換されたシラン誘導体等のガス状態のまたはガス
化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。
また、さらには、シリコン原子とハロゲン原子とを構
成要素とする状態のガス化し得る、ハロゲン原子を含む
水素化硅素化合物も有効なものとして本発明においては
挙げることができる。
成要素とする状態のガス化し得る、ハロゲン原子を含む
水素化硅素化合物も有効なものとして本発明においては
挙げることができる。
本発明において好適に使用し得るハロゲン化合物とし
ては、具体的にはフツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲ
ンガス、BrF,ClF,ClF3,BrF8,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等の
ハロゲン間化合物を挙げることができる。
ては、具体的にはフツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲ
ンガス、BrF,ClF,ClF3,BrF8,BrF3,IF3,IF7,ICl,IBr等の
ハロゲン間化合物を挙げることができる。
ハロゲン原子を含む硅素化合物、いわゆるハロゲン原
子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には例え
ばSiH4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハロゲン化硅素が好まし
いものとして挙げることができる。
子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には例え
ばSiH4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハロゲン化硅素が好まし
いものとして挙げることができる。
このようなハロゲン原子を含む硅素化合物を採用して
グロー放電法、HRCVD法によって本発明の特徴的な電子
写真用光受容部材を形成する場合は、Si供給用ガスとし
ての水素化硅素ガスを使用しなくても、所望の支持体上
にハロゲン原子を含むAlSiHから成る下部層を形成する
ことができる。
グロー放電法、HRCVD法によって本発明の特徴的な電子
写真用光受容部材を形成する場合は、Si供給用ガスとし
ての水素化硅素ガスを使用しなくても、所望の支持体上
にハロゲン原子を含むAlSiHから成る下部層を形成する
ことができる。
グロー放電法、HRCVD法にしたがって、ハロゲン原子
を含む下部層を形成する場合には、基本的には、たとえ
ばSi供給用ガスとなるハロゲン化硅素を用いることによ
って、所望の支持体上に下部層を形成し得るものである
が、水素原子の導入割合を一層容易になるように図るた
めに、これ等のガスにさらに水素ガスまたは水素原子を
含む硅素化合物のガスも所望量混合して層形成してもよ
い。
を含む下部層を形成する場合には、基本的には、たとえ
ばSi供給用ガスとなるハロゲン化硅素を用いることによ
って、所望の支持体上に下部層を形成し得るものである
が、水素原子の導入割合を一層容易になるように図るた
めに、これ等のガスにさらに水素ガスまたは水素原子を
含む硅素化合物のガスも所望量混合して層形成してもよ
い。
また、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数
種混合して使用しても差支えないものである。
種混合して使用しても差支えないものである。
本発明においては、ハロゲン原子供給用ガスとして上
記されたハロゲン化合物、あるいはハロゲンを含む硅素
化合物が有効なものとして使用されるものであるが、そ
の他に、HF,HCl,HBr,Hl等のハロゲン化水素、SiH3F,SiH
2F2,SiHF3,SiH3I2,SiS2Cl2,SiHCl2,SiH3Br2,SiHBr3等の
ハロゲン置換水素化硅素、等々のガス状態のあるいはガ
ス化し得る物質も有効な下部層形成用の原料物質として
挙げることができる。これ等の物質の中、水素原子を含
むハロゲン化物は、下部層形成の際に層中にハロゲン原
子の導入と同時に電気的あるいは光電的特性の制御に極
めて有効な水素原子も導入されるので、本発明において
は好適なハロゲン供給用ガスとして使用される。
記されたハロゲン化合物、あるいはハロゲンを含む硅素
化合物が有効なものとして使用されるものであるが、そ
の他に、HF,HCl,HBr,Hl等のハロゲン化水素、SiH3F,SiH
2F2,SiHF3,SiH3I2,SiS2Cl2,SiHCl2,SiH3Br2,SiHBr3等の
ハロゲン置換水素化硅素、等々のガス状態のあるいはガ
ス化し得る物質も有効な下部層形成用の原料物質として
挙げることができる。これ等の物質の中、水素原子を含
むハロゲン化物は、下部層形成の際に層中にハロゲン原
子の導入と同時に電気的あるいは光電的特性の制御に極
めて有効な水素原子も導入されるので、本発明において
は好適なハロゲン供給用ガスとして使用される。
水素原子を下部層中に構造的に導入するには、上記の
他にH2、あるいはSiH4,SiH2H6,Si3H8,Si4H10等の水素化
硅素とSiを供給するためのシリコンまたはシリコン化合
物とを堆積室中に共存させて生起させる事でも行うこと
ができる。
他にH2、あるいはSiH4,SiH2H6,Si3H8,Si4H10等の水素化
硅素とSiを供給するためのシリコンまたはシリコン化合
物とを堆積室中に共存させて生起させる事でも行うこと
ができる。
下部層中に含有され得る水素原子(H)および/また
はハロゲン原子(X)の量を制御するには例えば支持体
温度および/または水素原子(H)、あるいハロゲン原
子(X)を含有させるために使用される原料物質の堆積
装置系内へ導入する量、放電電力等を制御してやれば良
い。
はハロゲン原子(X)の量を制御するには例えば支持体
温度および/または水素原子(H)、あるいハロゲン原
子(X)を含有させるために使用される原料物質の堆積
装置系内へ導入する量、放電電力等を制御してやれば良
い。
下部層中に、耐久性を調整する原子(CNOc)、例えば
炭素原子(C)あるいは窒素原子(N)あるいは酸素原
子(O)を構造的に導入するには、層形成の際に、炭素
原子(C)導入用の原料物質あるいは窒素原子(N)導
入用の原料物質あるいは酸素原子(O)導入用の原料物
質をガス状態で堆積室中に、下部層を形成するための他
の原料物質と共に導入してやれば良い。炭素原子(C)
導入用の原料物質あるいは窒素原子(N)導入用の原料
物質あるいは酸素原子(O)導入用の原料物質と成り得
るもとしては、常温常圧でガス状のまたは、少なくとも
層形成条件化で容易にガス下し得るものが採用されるの
が望ましい。
炭素原子(C)あるいは窒素原子(N)あるいは酸素原
子(O)を構造的に導入するには、層形成の際に、炭素
原子(C)導入用の原料物質あるいは窒素原子(N)導
入用の原料物質あるいは酸素原子(O)導入用の原料物
質をガス状態で堆積室中に、下部層を形成するための他
の原料物質と共に導入してやれば良い。炭素原子(C)
導入用の原料物質あるいは窒素原子(N)導入用の原料
物質あるいは酸素原子(O)導入用の原料物質と成り得
るもとしては、常温常圧でガス状のまたは、少なくとも
層形成条件化で容易にガス下し得るものが採用されるの
が望ましい。
炭素原子(C)導入用の原料ガスに成り得るものとし
て有効に使用される出発物質は、CとHとを構成原子と
する、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水素、炭素数2〜
4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のアセチレン系
炭化水素等が挙げられる。
て有効に使用される出発物質は、CとHとを構成原子と
する、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水素、炭素数2〜
4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のアセチレン系
炭化水素等が挙げられる。
具体的には、飽和炭化水素としては、メタン(C
H4),エタン(C2H6),プロパン(C3H8),n−ブタン
(n−C4H10),ペンタン(C5H12),エチレン系炭化水
素としては、エチレン(C2H4),プロピレン(C2H6),
ブテン−1(C4H6),ブテン−2(C4H8),イソブチレ
ン(C4H8),ペンテン(C5H10),アセチレン系炭化水
素としては、アセチレン(C2H2),メチルアセチレン
(C3H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。
H4),エタン(C2H6),プロパン(C3H8),n−ブタン
(n−C4H10),ペンタン(C5H12),エチレン系炭化水
素としては、エチレン(C2H4),プロピレン(C2H6),
ブテン−1(C4H6),ブテン−2(C4H8),イソブチレ
ン(C4H8),ペンテン(C5H10),アセチレン系炭化水
素としては、アセチレン(C2H2),メチルアセチレン
(C3H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。
SiとCとを構成原子とする原料ガスとしては、Si(CH
3)4,Si(C2H6)4等のケイ化アルキルを挙げることが
できる。
3)4,Si(C2H6)4等のケイ化アルキルを挙げることが
できる。
この他に、炭素原子(C)の導入に加えて、ハロゲン
原子(X)の導入も行えるという点からCF4,CCl4,CH3CF
3等のハロゲン化炭素ガスを挙げることができる。
原子(X)の導入も行えるという点からCF4,CCl4,CH3CF
3等のハロゲン化炭素ガスを挙げることができる。
窒素原子(N)導入用の原料ガスに成り得るものとし
て有効に使用される原料物質は、Nを構成原子とする、
あるいはNとHとを構成原子とする例えば窒素(N2),
アンモニア(NH3),ヒドラジン(H2NNH2),アジ化水
素(HN3),アジ化アンモニウム(NH4N3)等のガス状の
またはガス化し得る窒素、窒化物およびアジ化物等の窒
素化合物を挙げることができる。この他に、窒素原子
(N)の導入に加えて、ハロゲン原子(X)の導入も行
えるという点から、三弗化窒素(F3N),四弗化窒素(F
4N2)等のハロゲン化窒素化合物を挙げることができ
る。
て有効に使用される原料物質は、Nを構成原子とする、
あるいはNとHとを構成原子とする例えば窒素(N2),
アンモニア(NH3),ヒドラジン(H2NNH2),アジ化水
素(HN3),アジ化アンモニウム(NH4N3)等のガス状の
またはガス化し得る窒素、窒化物およびアジ化物等の窒
素化合物を挙げることができる。この他に、窒素原子
(N)の導入に加えて、ハロゲン原子(X)の導入も行
えるという点から、三弗化窒素(F3N),四弗化窒素(F
4N2)等のハロゲン化窒素化合物を挙げることができ
る。
酸素原子(O)導入用の原料ガスに成り得るものとし
て有効に使用される出発物質は、例えば酸素(O2),オ
ゾン(O3),一酸化窒素(NO),二酸化窒素(NO2),
一二酸化窒素(N2O),三二酸化窒素(N2O3),四三酸
化N素(N2O4),五二酸化窒素(N2O5),N酸化窒素(NO
2),シリコン原子(Si)とN素原子(O)と水素原子
(H)と構成原子とする例えば、ジシロキサン(H3SiOS
iH3),トリシロキサン(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シ
ロキサン等を挙げることができる。
て有効に使用される出発物質は、例えば酸素(O2),オ
ゾン(O3),一酸化窒素(NO),二酸化窒素(NO2),
一二酸化窒素(N2O),三二酸化窒素(N2O3),四三酸
化N素(N2O4),五二酸化窒素(N2O5),N酸化窒素(NO
2),シリコン原子(Si)とN素原子(O)と水素原子
(H)と構成原子とする例えば、ジシロキサン(H3SiOS
iH3),トリシロキサン(H3SiOSiH2OSiH3)等の低級シ
ロキサン等を挙げることができる。
下部層中に、画質を調整する原子(Mc)、例えば、第
III族原子あるいは第V族原子あるいは第VI族原子を構
造的に導入するには、層形成の際に、第III族原子導入
用の原料物質あるいは第V族原子導入用の原料物質ある
いは第VI族原子導入用の原料物質をガス状態で堆積室中
に、下部層を形成するための他の原料物質と共に導入し
てやれば良い。第III族原子導入用の原料物質あるいは
第V族原子導入用の原料物質あるいは第VI族原子導入用
の原料物質と成り得るものとしては、常温常圧でガス状
のまたは、少なくとも層形成条件化で容易にガス化し得
るものが採用されるのが望ましい。そのような第III族
原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導入
用としては、B2H5,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,B6H
14等の水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素
等が挙げられる。この他、Gal3,Ga(CH3)3,InCl3,TlCl
3等も挙げられることができる。
III族原子あるいは第V族原子あるいは第VI族原子を構
造的に導入するには、層形成の際に、第III族原子導入
用の原料物質あるいは第V族原子導入用の原料物質ある
いは第VI族原子導入用の原料物質をガス状態で堆積室中
に、下部層を形成するための他の原料物質と共に導入し
てやれば良い。第III族原子導入用の原料物質あるいは
第V族原子導入用の原料物質あるいは第VI族原子導入用
の原料物質と成り得るものとしては、常温常圧でガス状
のまたは、少なくとも層形成条件化で容易にガス化し得
るものが採用されるのが望ましい。そのような第III族
原子導入用の原料物質として具体的には、硼素原子導入
用としては、B2H5,B4H10,B5H9,B5H11,B6H10,B6H12,B6H
14等の水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素
等が挙げられる。この他、Gal3,Ga(CH3)3,InCl3,TlCl
3等も挙げられることができる。
第V族原子導入用の原料物質として、本発明において
有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3,P3
H4等の水素化燐、PH4I,PF3,PF5,PCl3,PCl6,PBr3,PBr5,P
I3,等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、ASH3,As
F3,AsCl3,AsBr3,AsF6,SbH3,SbF8,SbCl3,SbCl5,BiH3,BiC
l3,BiBr3等も第V族原子導入用の出発物質の有効なもの
として挙げられることができる。
有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3,P3
H4等の水素化燐、PH4I,PF3,PF5,PCl3,PCl6,PBr3,PBr5,P
I3,等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、ASH3,As
F3,AsCl3,AsBr3,AsF6,SbH3,SbF8,SbCl3,SbCl5,BiH3,BiC
l3,BiBr3等も第V族原子導入用の出発物質の有効なもの
として挙げられることができる。
第VI族原子導入用の原料物質としては、硫化水素(H2
S),SF4,SF6,SO2,SO2F2,COS,CS2,CH2SHC2H5SH,C4S4H,
(CH3)2S(C2H5)2S等のガス状態のまたはガス化し得
る物質が挙げられる。この他、SeH2,SeF6,(CH3)2Se,
(C2H6)2Se,TeH2,TeF8,(CH3)2Te,(C2H8)2Te等のガ
ス状態のまたはガス化し得る物質が挙げられる。
S),SF4,SF6,SO2,SO2F2,COS,CS2,CH2SHC2H5SH,C4S4H,
(CH3)2S(C2H5)2S等のガス状態のまたはガス化し得
る物質が挙げられる。この他、SeH2,SeF6,(CH3)2Se,
(C2H6)2Se,TeH2,TeF8,(CH3)2Te,(C2H8)2Te等のガ
ス状態のまたはガス化し得る物質が挙げられる。
また、これらの画質を制御する原子(Mc)導入用の原
料物質を必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスにより希釈
して使用してもよい。
料物質を必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスにより希釈
して使用してもよい。
本発明における下部層の層厚は、所望の電子写真特性
が得られること、および経済的効果等の点から0.003〜
5μm、好ましくは0.01〜1μm、最適には0.05〜0.5
μmとするのが望ましい。
が得られること、および経済的効果等の点から0.003〜
5μm、好ましくは0.01〜1μm、最適には0.05〜0.5
μmとするのが望ましい。
なお、本発明において、下部層におけるアルミニウム
系支持体との端面は、下部層のアルミニウム原子(Al)
の含有量がアルミニウム系支持体におけるアルミニウム
原子(Al)の含有量の95%以下となる領域である。これ
は、アルミニウム原子(Al)の含有量がアルミニウム系
支持体におけるアルミニウム原子(Al)の含有量の95%
を越える組成の領域では、その機能はほとんど支持体と
しての機能しか有しないからである。さらに、下部層に
おける上部層との端面は、下部層のアルムニウム原子
(Al)の含有量が5%を越える領域である。これは、ア
ルミニウム原子(Al)の含有量が5%以下となる組成の
領域では、その機能はほとんど上部層としての機能しか
有しないからである。
系支持体との端面は、下部層のアルミニウム原子(Al)
の含有量がアルミニウム系支持体におけるアルミニウム
原子(Al)の含有量の95%以下となる領域である。これ
は、アルミニウム原子(Al)の含有量がアルミニウム系
支持体におけるアルミニウム原子(Al)の含有量の95%
を越える組成の領域では、その機能はほとんど支持体と
しての機能しか有しないからである。さらに、下部層に
おける上部層との端面は、下部層のアルムニウム原子
(Al)の含有量が5%を越える領域である。これは、ア
ルミニウム原子(Al)の含有量が5%以下となる組成の
領域では、その機能はほとんど上部層としての機能しか
有しないからである。
本発明の目的を達成しうる特性を有するAlSiHからな
る下部層を形成するには、堆積室内のガス圧、支持体の
温度を所望に従って適宜設定する必要がある。
る下部層を形成するには、堆積室内のガス圧、支持体の
温度を所望に従って適宜設定する必要がある。
堆積室内のガス圧は、層設計に従って適宜最適範囲が
選択されるが、通常の場合1×10-5〜10Torr、好ましく
は1×10-4〜3Torr、最適には1×10-4〜1Torrとするの
が好ましい。
選択されるが、通常の場合1×10-5〜10Torr、好ましく
は1×10-4〜3Torr、最適には1×10-4〜1Torrとするの
が好ましい。
支持体温度(Ts)は、層設計に従って適宜最適範囲が
選択されるが、通常の場合、50〜600℃、好適には100〜
400℃とするのが望ましい。
選択されるが、通常の場合、50〜600℃、好適には100〜
400℃とするのが望ましい。
本発明において、AlSiHからなる下部層をグロー放電
法によって作成する場合には、堆積室内に供給する放電
電力は、層設計に従って適宜最適範囲が選択されるが通
常の場合5×10-5〜10W/cm3、好ましくは5×10-4〜5W/
cm3、最適には1×10-3〜2×10-1/cm3とするのが望ま
しい。
法によって作成する場合には、堆積室内に供給する放電
電力は、層設計に従って適宜最適範囲が選択されるが通
常の場合5×10-5〜10W/cm3、好ましくは5×10-4〜5W/
cm3、最適には1×10-3〜2×10-1/cm3とするのが望ま
しい。
本発明においては、下部層を作成するための堆積室内
のガス圧、支持体温度、堆積室内に供給する放電電力の
望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、
これらの層作成ファクターは、通常は独立的に別々に決
められるものではなく、所望の特性を有する下部層を形
成すべく、相互的且つ有機的関連性に基づいて、下部層
作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
のガス圧、支持体温度、堆積室内に供給する放電電力の
望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、
これらの層作成ファクターは、通常は独立的に別々に決
められるものではなく、所望の特性を有する下部層を形
成すべく、相互的且つ有機的関連性に基づいて、下部層
作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
上部層 本発明における上部層は、Non−Si(H,X)で構成され
所望の光導電特性を有する。
所望の光導電特性を有する。
本発明における上部層の少なくとも下部層と接する層
領域中には、伝導性を制御する原子(M)、炭素原子
(C)、窒素原子(N)、酸素原子(O)、ゲルマニウ
ム原子(Ge)、スズ原子(Sn)のいずれも実質的には含
有されない。しかしながら、上部層のその他の層領域中
には、伝導性を制御する原子(M)、炭素原子(C)、
窒素原子(N)、酸素原子(O)、ゲルマニウム原子
(Ge)、スズ原子(Sn)のうちの少なくとも一種を含有
してもよい。特に上部層の自由表面側近傍の層領域にお
いては、炭素原子(C)、窒素原子(N)、炭素原子
(O)のうちの少なくとも一種を含有するのが好まし
い。
領域中には、伝導性を制御する原子(M)、炭素原子
(C)、窒素原子(N)、酸素原子(O)、ゲルマニウ
ム原子(Ge)、スズ原子(Sn)のいずれも実質的には含
有されない。しかしながら、上部層のその他の層領域中
には、伝導性を制御する原子(M)、炭素原子(C)、
窒素原子(N)、酸素原子(O)、ゲルマニウム原子
(Ge)、スズ原子(Sn)のうちの少なくとも一種を含有
してもよい。特に上部層の自由表面側近傍の層領域にお
いては、炭素原子(C)、窒素原子(N)、炭素原子
(O)のうちの少なくとも一種を含有するのが好まし
い。
上部層の該層領域に伝導性を制御する原子(M)、炭
素原子(C)、窒素原子(N)、酸素原子(O)、ゲル
マニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)の少なくとも一種
を含有させる場合には、前記伝導性を制御する原子
(M)、炭素原子(C)、窒素原子(N)、酸素原子
(O),ゲルマニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)は該
層領域中に万遍無く均一に分布されても良いし、あるい
は該層領域中に万遍無く含有されてはいるが、層厚方向
に対し不均一に分布する状態で含有している部分があっ
ても良い。
素原子(C)、窒素原子(N)、酸素原子(O)、ゲル
マニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)の少なくとも一種
を含有させる場合には、前記伝導性を制御する原子
(M)、炭素原子(C)、窒素原子(N)、酸素原子
(O),ゲルマニウム原子(Ge)、スズ原子(Sn)は該
層領域中に万遍無く均一に分布されても良いし、あるい
は該層領域中に万遍無く含有されてはいるが、層厚方向
に対し不均一に分布する状態で含有している部分があっ
ても良い。
しかしながら、いずれの場合にも支持体の表面と平行
な面内方向においては、均一な分布で万偏無く含有され
ることが、面内方向における特性の均一化を図る点から
も必要である。
な面内方向においては、均一な分布で万偏無く含有され
ることが、面内方向における特性の均一化を図る点から
も必要である。
また、伝導性を制御する原子(M)(以後「原子
(M)」と略記する)を含有する層領域(以後「層領域
(M)と略記する)と、炭素原子(C)および/または
窒素原子(N)および/または酸素原子(O)(以後
「原子(CNO)」と略記する)を含有する層領域(以
後、「層領域(ONO」と略記する)と、ゲルマニウム原
子(Ge)および/またはスズ原子(Sn)(以後「原子
(GS)」と略記する)を含有する層領域(以後「層領域
(GS)」と略記する)は、実質的に同一な層領域であっ
てもよいし、少なくとも各々の層領域の一部を共有して
いてもよいし、各々の層領域を実質的に共有していなく
とも良い。
(M)」と略記する)を含有する層領域(以後「層領域
(M)と略記する)と、炭素原子(C)および/または
窒素原子(N)および/または酸素原子(O)(以後
「原子(CNO)」と略記する)を含有する層領域(以
後、「層領域(ONO」と略記する)と、ゲルマニウム原
子(Ge)および/またはスズ原子(Sn)(以後「原子
(GS)」と略記する)を含有する層領域(以後「層領域
(GS)」と略記する)は、実質的に同一な層領域であっ
てもよいし、少なくとも各々の層領域の一部を共有して
いてもよいし、各々の層領域を実質的に共有していなく
とも良い。
第17図乃至第36図には、本発明における電子写真用光
受容部材の上部層において、層領域(M)に含有される
原子(M)の層厚方向の分布状態の典型的例、層領域
(CNO)に含有される原子(CNO)の層厚方向の分布状態
の典型的例、層領域(GS)に含有される原子(GS)の層
厚方向の分布状態の典型的例を示したものである。(以
後、層領域(M)、層領域(CNO)、層領域(GS)を代
表して「層領域(Y)」と記し、原子(M)、原子(CN
O)、原子(GS)を代表して「原子(Y)」と記す。従
って、第17図乃至第36図には、層領域(Y)に含有され
る原子(Y)の層厚方向の分布状態の典型的例が示され
ているが、前述したように、層領域(M)、層領域(CN
O)、層領域(GS)が実質的に同一な層領域である場合
には層領域(Y)は上部層内に単数含まれ、実質的に同
一な層領域で無い場合には層領域(Y)は上部層内に複
数含まれている)。
受容部材の上部層において、層領域(M)に含有される
原子(M)の層厚方向の分布状態の典型的例、層領域
(CNO)に含有される原子(CNO)の層厚方向の分布状態
の典型的例、層領域(GS)に含有される原子(GS)の層
厚方向の分布状態の典型的例を示したものである。(以
後、層領域(M)、層領域(CNO)、層領域(GS)を代
表して「層領域(Y)」と記し、原子(M)、原子(CN
O)、原子(GS)を代表して「原子(Y)」と記す。従
って、第17図乃至第36図には、層領域(Y)に含有され
る原子(Y)の層厚方向の分布状態の典型的例が示され
ているが、前述したように、層領域(M)、層領域(CN
O)、層領域(GS)が実質的に同一な層領域である場合
には層領域(Y)は上部層内に単数含まれ、実質的に同
一な層領域で無い場合には層領域(Y)は上部層内に複
数含まれている)。
第17図乃至第36図において、横軸は原子(Y)の分布
濃度Cを、縦軸は層領域(Y)の層厚を示し、taは下部
層側の層領域(Y)の端面の位置を、trは自由表面側の
層領域(Y)の端面の位置を示す。すなわち、原子
(Y)の含有される層領域(Y)はta側よりtr側に向か
って層形成される。
濃度Cを、縦軸は層領域(Y)の層厚を示し、taは下部
層側の層領域(Y)の端面の位置を、trは自由表面側の
層領域(Y)の端面の位置を示す。すなわち、原子
(Y)の含有される層領域(Y)はta側よりtr側に向か
って層形成される。
第17図には、層領域(Y)中に含有される原子(Y)
の層厚方向の分布状態の第1の典型例が示される。
の層厚方向の分布状態の第1の典型例が示される。
第17図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C171から
徐々に連続的に増加して位置trにおいて濃度C172となる
様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C171から
徐々に連続的に増加して位置trにおいて濃度C172となる
様な分布状態を形成している。
第18図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置t181に至るまで濃度C181か
ら一時関数的に増加して位置t181において濃度C182とな
り、位置t181より位置trまでは濃度C183なる一定の値を
取る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置t181に至るまで濃度C181か
ら一時関数的に増加して位置t181において濃度C182とな
り、位置t181より位置trまでは濃度C183なる一定の値を
取る様な分布状態を形成している。
第19図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置t191に至るまで濃度C191な
る一定の値となり、位置t191より位置t192に至るまで濃
度C181から徐々に連続的に増加して位置t192において濃
度C192となり、位置t192より位置trまでは濃度C192なる
一定の値を取る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置t191に至るまで濃度C191な
る一定の値となり、位置t191より位置t192に至るまで濃
度C181から徐々に連続的に増加して位置t192において濃
度C192となり、位置t192より位置trまでは濃度C192なる
一定の値を取る様な分布状態を形成している。
第20図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置t201に至るまで濃度C201な
る一定の値となり、位置t201より位置t202に至るまで濃
度C202なる一定の値となり、位置t202より位置trまでは
濃度C203なる一定の値を取る様な分布状態を形成してい
る。
布濃度Cは、位置taより位置t201に至るまで濃度C201な
る一定の値となり、位置t201より位置t202に至るまで濃
度C202なる一定の値となり、位置t202より位置trまでは
濃度C203なる一定の値を取る様な分布状態を形成してい
る。
第21図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置trまでは濃度C211なる一定
の値となる様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置trまでは濃度C211なる一定
の値となる様な分布状態を形成している。
第22図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置t221までは濃度C221なる一
定の値を取り、位置t221より位置trに至るまで濃度C222
から徐々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C223
となる様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置t221までは濃度C221なる一
定の値を取り、位置t221より位置trに至るまで濃度C222
から徐々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C223
となる様な分布状態を形成している。
第23図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C231から
徐々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C232とな
る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置trに至るまで濃度C231から
徐々に連続的に減少して、位置trにおいて濃度C232とな
る様な分布状態を形成している。
第24図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置taより位置t241までは濃度C241なる一
定の値を取り、位置t241より位置trに至るまで濃度C242
から徐々に連続的に減少して、位置trにおいて分布濃度
Cは実質的に零(ここで実質的に零とは検出 限界量未満の場合である、以後の「実質的に零」の意味
も同様である)となる様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置taより位置t241までは濃度C241なる一
定の値を取り、位置t241より位置trに至るまで濃度C242
から徐々に連続的に減少して、位置trにおいて分布濃度
Cは実質的に零(ここで実質的に零とは検出 限界量未満の場合である、以後の「実質的に零」の意味
も同様である)となる様な分布状態を形成している。
第25図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C261から
徐々に連続的に減少して、位置tTにおいて分布濃度Cは
実質的に零となる様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C261から
徐々に連続的に減少して、位置tTにおいて分布濃度Cは
実質的に零となる様な分布状態を形成している。
第26図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、tBより位置t261までは濃度C261なる一定の
値を取り、位置t261より位置tTに至るまで濃度C261から
一次関数的に減少して、位置tTにおいて濃度C262となる
様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、tBより位置t261までは濃度C261なる一定の
値を取り、位置t261より位置tTに至るまで濃度C261から
一次関数的に減少して、位置tTにおいて濃度C262となる
様な分布状態を形成している。
第27図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C271から
一次関数的に減少して、位置tTにおいて分布濃度Cは実
質的に零となる様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C271から
一次関数的に減少して、位置tTにおいて分布濃度Cは実
質的に零となる様な分布状態を形成している。
第28図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置t261までは濃度C261なる一
定の値を取り、位置t261より位置tTに至るまで濃度C261
から一次関数的に減少して、位置tTにおいて濃度C262と
なる様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置t261までは濃度C261なる一
定の値を取り、位置t261より位置tTに至るまで濃度C261
から一次関数的に減少して、位置tTにおいて濃度C262と
なる様な分布状態を形成している。
第29図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C291から
徐々に連続的に減少して、位置tTにおいて濃度C262とな
る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C291から
徐々に連続的に減少して、位置tTにおいて濃度C262とな
る様な分布状態を形成している。
第30図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置t261まで濃度C261なる一定
の値を取り、位置t261より位置tTまでは濃度C262から一
次関数的に減少して、位置tTにおいて濃度C263となる様
な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置t261まで濃度C261なる一定
の値を取り、位置t261より位置tTまでは濃度C262から一
次関数的に減少して、位置tTにおいて濃度C263となる様
な分布状態を形成している。
第31図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置t211に至るまでの濃度C311
から徐々に連続的に増加して位置t311において濃度C212
となり、位置t211より位置tTまでは濃度C313となる一定
の値を取る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置t211に至るまでの濃度C311
から徐々に連続的に増加して位置t311において濃度C212
となり、位置t211より位置tTまでは濃度C313となる一定
の値を取る様な分布状態を形成している。
第32図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C221から
徐々に連続的に増加して位置tTにおいて濃度C222となる
様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで濃度C221から
徐々に連続的に増加して位置tTにおいて濃度C222となる
様な分布状態を形成している。
第33図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置t331に至るまで実質的に零
(ここで実質的に零とは検出限界量未満の場合である、
以後の「実質的に零」の意味も同様である)から徐々に
増加して位置t331において濃度C231となり、位置t231よ
り位置tTに至るまでは濃度C332なる一定の値を取る様な
分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置t331に至るまで実質的に零
(ここで実質的に零とは検出限界量未満の場合である、
以後の「実質的に零」の意味も同様である)から徐々に
増加して位置t331において濃度C231となり、位置t231よ
り位置tTに至るまでは濃度C332なる一定の値を取る様な
分布状態を形成している。
第34図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで実質的に零か
ら徐々に増加して位置tTにおいて濃度C341となる様な分
布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置tTに至るまで実質的に零か
ら徐々に増加して位置tTにおいて濃度C341となる様な分
布状態を形成している。
第35図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置t361に至るまで濃度C251か
ら一次関数的に増加して、t261より位置tTまでは濃度C
262なる一定の値を取る様な分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置t361に至るまで濃度C251か
ら一次関数的に増加して、t261より位置tTまでは濃度C
262なる一定の値を取る様な分布状態を形成している。
第36図に示される例では、含有される原子(Y)の分
布濃度Cは、位置tBより位置tTまでは濃度C261から一次
関数的に増加して、位置tTにおいて濃度C262となる様な
分布状態を形成している。
布濃度Cは、位置tBより位置tTまでは濃度C261から一次
関数的に増加して、位置tTにおいて濃度C262となる様な
分布状態を形成している。
前記の伝導性を制御する原子(M)としては、半導体
分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、本
発明においては、p型伝導特性を与える周期律表第III
族に属する原子(以後[第III族原子」と略記する)ま
たn型伝導特性を与える窒素原子(N)を除く周期律表
第V族に属する原子(以後[第V族原子」と略記する)
および酸素原子(O)を除く周期律表第VI族に属する原
子(以後[第VI族原子」と略記する)を用いる。第III
族原子としては具体的には、B(硼素),Al(アルミニ
ミウム),Ga(ガリウム),In(インジウム),Tl(タリ
ウム)等があり、特にB,Al,Gaが好適である。第V族原
子としては、具体的には、P(燐),As(砒素),Sb(ア
ンチモン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好適
である。第VI族原子としては、具体的には、S(硫
黄),Se(セレン),Te(テルル),Po(ポロニウム)等
があり、特にS,Seが好適である。本発明においては、層
領域(M)に伝導性を制御する原子(M)として第III
族原子または第V族原子または第VI族原子を含有させる
ことによって、主として伝導型および/または伝導率を
制御する効果および/または層領域(M)と上部層の層
領域(M)以外の層領域との間の電荷注入性を向上させ
る効果を得ることができる。層領域(M)に含有される
伝導性を制御する原子(M)の含有量としては好ましく
は1×10-3〜5×104原子ppm、より好ましくは1×10-2
〜1×104原子ppm、最適には1×10-1〜5×102原子ppm
とされるのが望ましい。特に層領域(M)において後述
する炭素原子(C)および/または窒素原子(N)およ
び/または酸素原子(O)の含有量が1×102原子ppm以
下の場合は、層領域(M)に含有される伝導性を制御す
る原子(M)の含有量としては好ましくは1×10-3〜1
×103原子ppmとされるのが望ましく、炭素原子(C)お
よび/又は窒素原子(N)および/または酸素原子
(O)の含有量が1×103原子ppmを越える場合は、伝導
性を制御する原子(M)の含有量としては好ましくは1
×10-1〜5×104原子ppmとされるのが望ましい。
分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、本
発明においては、p型伝導特性を与える周期律表第III
族に属する原子(以後[第III族原子」と略記する)ま
たn型伝導特性を与える窒素原子(N)を除く周期律表
第V族に属する原子(以後[第V族原子」と略記する)
および酸素原子(O)を除く周期律表第VI族に属する原
子(以後[第VI族原子」と略記する)を用いる。第III
族原子としては具体的には、B(硼素),Al(アルミニ
ミウム),Ga(ガリウム),In(インジウム),Tl(タリ
ウム)等があり、特にB,Al,Gaが好適である。第V族原
子としては、具体的には、P(燐),As(砒素),Sb(ア
ンチモン),Bi(ビスマス)等があり、特にP,Asが好適
である。第VI族原子としては、具体的には、S(硫
黄),Se(セレン),Te(テルル),Po(ポロニウム)等
があり、特にS,Seが好適である。本発明においては、層
領域(M)に伝導性を制御する原子(M)として第III
族原子または第V族原子または第VI族原子を含有させる
ことによって、主として伝導型および/または伝導率を
制御する効果および/または層領域(M)と上部層の層
領域(M)以外の層領域との間の電荷注入性を向上させ
る効果を得ることができる。層領域(M)に含有される
伝導性を制御する原子(M)の含有量としては好ましく
は1×10-3〜5×104原子ppm、より好ましくは1×10-2
〜1×104原子ppm、最適には1×10-1〜5×102原子ppm
とされるのが望ましい。特に層領域(M)において後述
する炭素原子(C)および/または窒素原子(N)およ
び/または酸素原子(O)の含有量が1×102原子ppm以
下の場合は、層領域(M)に含有される伝導性を制御す
る原子(M)の含有量としては好ましくは1×10-3〜1
×103原子ppmとされるのが望ましく、炭素原子(C)お
よび/又は窒素原子(N)および/または酸素原子
(O)の含有量が1×103原子ppmを越える場合は、伝導
性を制御する原子(M)の含有量としては好ましくは1
×10-1〜5×104原子ppmとされるのが望ましい。
本発明においては、層領域(CNO)に炭素原子(C)
および/または窒素原子(N)および/または酸素原子
(O)を含有させることによって、主として高暗抵抗化
および/または高硬度化および/または分光感度の制御
および/または層領域(CNO)と上部層の層領域(CNO)
以外の層領域との間の密着性を向上させる効果を得るこ
とができる。層領域(CNO)に含有される炭素原子
(C)および/または窒素原子(N)および/または酸
素原子(O)を含有量としては好ましくは1〜9×106
原子ppm、より好ましくは1×101〜5×106原子ppm、最
適には1×102〜3×106原子ppmとされるのが望まし
い。特に高暗抵抗化および/または高硬度化を計る場合
には好ましくは1×102〜9×105原子ppmとされるのが
望ましく、分光感度の制御を計る場合には好ましくは1
×102〜5×106原子ppmとされるのが望ましい。
および/または窒素原子(N)および/または酸素原子
(O)を含有させることによって、主として高暗抵抗化
および/または高硬度化および/または分光感度の制御
および/または層領域(CNO)と上部層の層領域(CNO)
以外の層領域との間の密着性を向上させる効果を得るこ
とができる。層領域(CNO)に含有される炭素原子
(C)および/または窒素原子(N)および/または酸
素原子(O)を含有量としては好ましくは1〜9×106
原子ppm、より好ましくは1×101〜5×106原子ppm、最
適には1×102〜3×106原子ppmとされるのが望まし
い。特に高暗抵抗化および/または高硬度化を計る場合
には好ましくは1×102〜9×105原子ppmとされるのが
望ましく、分光感度の制御を計る場合には好ましくは1
×102〜5×106原子ppmとされるのが望ましい。
本発明においては、層領域(GS)にゲルマニウム原子
(Ge)および/またはスズ原子(Sn)を含有させること
によって、主として分光感度の制御、得には電子写真装
置の画像露光源に半導体レーザー等の長波長光を用いる
場合の長波長光感度を向上させる効果を得ることができ
る。層領域(GS)に含有されるゲルマニウム原子(Ge)
および/又はスズ原子(Sn)の含有量としては好ましく
は1〜9.5×106原子ppm、より好ましくは1×102〜8×
106原子ppm、最適には5×102〜7×105原子ppmとされ
るのが望ましい。
(Ge)および/またはスズ原子(Sn)を含有させること
によって、主として分光感度の制御、得には電子写真装
置の画像露光源に半導体レーザー等の長波長光を用いる
場合の長波長光感度を向上させる効果を得ることができ
る。層領域(GS)に含有されるゲルマニウム原子(Ge)
および/又はスズ原子(Sn)の含有量としては好ましく
は1〜9.5×106原子ppm、より好ましくは1×102〜8×
106原子ppm、最適には5×102〜7×105原子ppmとされ
るのが望ましい。
また、本発明における上部層に含有する水素原子
(H)および/またはハロゲン原子(X)はシリコン原
子の未結合手を補償し層品質の向上を図ることができ
る。上部層中に含有される水素原子(H)、あるいは水
素原子(H)とハロゲン原子(X)の和の含有量は、好
適には1×102〜7×105原子ppmとされるのが望まし
く、ハロゲン原子(X)の含有量は、好適には1〜4×
105原子ppmとされるのが望ましい。特に、上部層中にお
いて前記した炭素原子(C)および/または窒素原子
(N)および/または酸素原子(O)の含有量が3×10
6原子ppm以下の場合には水素原子(H)、あるいは水素
原子(H)とハロゲン原子(X)の和の含有量は、1×
102〜4×105原子ppmとされるのが望ましい。
(H)および/またはハロゲン原子(X)はシリコン原
子の未結合手を補償し層品質の向上を図ることができ
る。上部層中に含有される水素原子(H)、あるいは水
素原子(H)とハロゲン原子(X)の和の含有量は、好
適には1×102〜7×105原子ppmとされるのが望まし
く、ハロゲン原子(X)の含有量は、好適には1〜4×
105原子ppmとされるのが望ましい。特に、上部層中にお
いて前記した炭素原子(C)および/または窒素原子
(N)および/または酸素原子(O)の含有量が3×10
6原子ppm以下の場合には水素原子(H)、あるいは水素
原子(H)とハロゲン原子(X)の和の含有量は、1×
102〜4×105原子ppmとされるのが望ましい。
さらに、上部層が多結晶質材料で構成される場合に
は、上部層中に含有される水素原子(H)、あるいは水
素原子(H)とハロゲン原子(X)の和の含有量は、1
×102〜2×105原子ppmとされるのが望ましく、非結晶
質材料で構成される場合には、好適には1×104〜7×1
05原子ppmとされるのが望ましい。
は、上部層中に含有される水素原子(H)、あるいは水
素原子(H)とハロゲン原子(X)の和の含有量は、1
×102〜2×105原子ppmとされるのが望ましく、非結晶
質材料で構成される場合には、好適には1×104〜7×1
05原子ppmとされるのが望ましい。
本発明において、Non−Si(H,X)で構成される上部層
は、前述した下部層と同様の真空堆積膜形成法によって
作成することができ、特にグロー放電法、スパッタリン
グ法、イオンプレーテイング法、HRCVD法、FOCVD法が好
適である。そして、これらの方法を同一装置系内で併用
して形成してもよい。
は、前述した下部層と同様の真空堆積膜形成法によって
作成することができ、特にグロー放電法、スパッタリン
グ法、イオンプレーテイング法、HRCVD法、FOCVD法が好
適である。そして、これらの方法を同一装置系内で併用
して形成してもよい。
たとえば、グロー放電法によって、Non−Si(H,X)で
構成される上部層を形成するには、基本的にはシリコン
原子(Si)を供給し得るSi供給用ガスと、水素原子
(H)を供給し得るH供給用ガスおよび/またはハロゲ
ン原子(Y)を供給し得るX供給用ガスと、必要に応じ
て伝導性を制御する原子(M)を供給し得るM供給用ガ
スおよび/または炭素原子(C)を供給し得るC供給用
ガスおよび/または窒素原子(N)を供給し得るN供給
用ガスおよび/または酸素原子(O)を供給し得るO供
給用ガスおよび/またはゲルマニウム原子(Ge)を供給
し得るGe供給用ガスおよび/またはスズ原子(Sn)を供
給し得るSn供給用ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内
に所望のガス圧状態で導入して、該堆積室内にグロー放
電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置されてあら
所定のあるかじめ下部層を形成した支持体表面上にNon
−Si(H,X)からなる層を形成すればよい。
構成される上部層を形成するには、基本的にはシリコン
原子(Si)を供給し得るSi供給用ガスと、水素原子
(H)を供給し得るH供給用ガスおよび/またはハロゲ
ン原子(Y)を供給し得るX供給用ガスと、必要に応じ
て伝導性を制御する原子(M)を供給し得るM供給用ガ
スおよび/または炭素原子(C)を供給し得るC供給用
ガスおよび/または窒素原子(N)を供給し得るN供給
用ガスおよび/または酸素原子(O)を供給し得るO供
給用ガスおよび/またはゲルマニウム原子(Ge)を供給
し得るGe供給用ガスおよび/またはスズ原子(Sn)を供
給し得るSn供給用ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内
に所望のガス圧状態で導入して、該堆積室内にグロー放
電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置されてあら
所定のあるかじめ下部層を形成した支持体表面上にNon
−Si(H,X)からなる層を形成すればよい。
HRCVD法によってNon−Si(H,X)で構成される上部層
を形成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給
し得るSi供給用ガスと、必要に応じて伝導性を制御する
原子(M)を供給し得るM供給用ガスおよび/または炭
素原子(C)を供給し得るC供給用ガスおよび/または
窒素原子(N)を供給し得るN供給用ガスおよび/また
は酸素原子(O)を供給し得るO供給用ガスおよび/ま
たはゲルマニウム原子(Ge)を供給し得るGe供給用ガス
および/またはスズ原子(Sn)を供給し得るSn供給用ガ
スを、必要に応じて別々に、あるいは一緒に、内部が減
圧にし得る堆積室内の前段に設けた活性化空間に所望の
ガス圧状態で導入して、該活性化空間内にグロー放電を
生起させ、または加熱したりすることにより活性種
(A)を生成し、水素原子(H)を供給し得るH供給用
ガス及び/又はハロゲン原子(X)を供給し得るハロゲ
ン供給用ガスを同様に別の活性化空間に導入して活性種
(B)を生成し、活性種(A)と活性種(B)を色々別
々に前記堆積室内に導入してあらかじめ所定の位置に設
置されてある所定のあらかじめ下部層を形成した支持体
表面上にNon−Si(H,X)からなる層を形成すればよい。
を形成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給
し得るSi供給用ガスと、必要に応じて伝導性を制御する
原子(M)を供給し得るM供給用ガスおよび/または炭
素原子(C)を供給し得るC供給用ガスおよび/または
窒素原子(N)を供給し得るN供給用ガスおよび/また
は酸素原子(O)を供給し得るO供給用ガスおよび/ま
たはゲルマニウム原子(Ge)を供給し得るGe供給用ガス
および/またはスズ原子(Sn)を供給し得るSn供給用ガ
スを、必要に応じて別々に、あるいは一緒に、内部が減
圧にし得る堆積室内の前段に設けた活性化空間に所望の
ガス圧状態で導入して、該活性化空間内にグロー放電を
生起させ、または加熱したりすることにより活性種
(A)を生成し、水素原子(H)を供給し得るH供給用
ガス及び/又はハロゲン原子(X)を供給し得るハロゲ
ン供給用ガスを同様に別の活性化空間に導入して活性種
(B)を生成し、活性種(A)と活性種(B)を色々別
々に前記堆積室内に導入してあらかじめ所定の位置に設
置されてある所定のあらかじめ下部層を形成した支持体
表面上にNon−Si(H,X)からなる層を形成すればよい。
FOCVD法によってNon−Si(H,X)で構成される上部層
を形成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給
し得るSi供給用ガスと、水素原子(H)を供給し得るH
供給用ガスと、必要に応じて伝導性を制御する原子
(M)を供給し得るM供給用ガスおよび/または炭素原
子(C)を供給し得る供給用ガスおよび/または窒素原
子(N)を供給し得るN供給用ガスおよび/または酸素
原子(O)を供給し得るO供給用ガスおよび/またはゲ
ルマニウム原子(Ge)を供給し得るGe供給用ガスおよび
/またはスズ原子(Sn)を供給し得るSn供給用ガスを、
必要に応じて別々に、あるいは一緒に、内部が減圧にし
得る堆積室内に所望のガス圧状態で導入し、さらにハロ
ゲン(X)ガスを前記供給用ガスとは別に前記堆積室内
に所望のガス圧状態で導入し、堆積室内でこれらのガス
を化学反応させて、あらかじめ所定の位置に設置されて
ある所定のあらかじめ下部層を形成した支持体表面上に
Non−Si(H,X)からなる層を形成すればよい。
を形成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給
し得るSi供給用ガスと、水素原子(H)を供給し得るH
供給用ガスと、必要に応じて伝導性を制御する原子
(M)を供給し得るM供給用ガスおよび/または炭素原
子(C)を供給し得る供給用ガスおよび/または窒素原
子(N)を供給し得るN供給用ガスおよび/または酸素
原子(O)を供給し得るO供給用ガスおよび/またはゲ
ルマニウム原子(Ge)を供給し得るGe供給用ガスおよび
/またはスズ原子(Sn)を供給し得るSn供給用ガスを、
必要に応じて別々に、あるいは一緒に、内部が減圧にし
得る堆積室内に所望のガス圧状態で導入し、さらにハロ
ゲン(X)ガスを前記供給用ガスとは別に前記堆積室内
に所望のガス圧状態で導入し、堆積室内でこれらのガス
を化学反応させて、あらかじめ所定の位置に設置されて
ある所定のあらかじめ下部層を形成した支持体表面上に
Non−Si(H,X)からなる層を形成すればよい。
スパッタリング法あるいはイオンプレーティング法に
よってNon−Si(H,X)で構成される上部層を形成するに
は、基本的には例えば特開昭61−59342公報等に記載さ
れている公知の方法にて形成すれば良い。
よってNon−Si(H,X)で構成される上部層を形成するに
は、基本的には例えば特開昭61−59342公報等に記載さ
れている公知の方法にて形成すれば良い。
本発明において、上部層の形成の際に、該層に含有さ
れる伝導性を制御する原子(M)、炭素原子(C)、窒
素原子(N)、酸素原子(O)、ゲルマニウム原子(G
e)、スズ原子(Sn)(以後これらを総称して「原子(M
CNOGS)」と略記する)の分布濃度Cを層厚方向に変化
させて、所望の層厚方向の分布状態(depth profile)
を有する層を形成するには、グロー放電法、HRCVD法、F
OCVD法の場合には、分布濃度を変化させるべき原子(MC
NOGS)供給用の原料ガスを、そのガス流量を所望の変化
率曲線にしたがって適宜変化させ、堆積室内に導入する
ことによって成される。
れる伝導性を制御する原子(M)、炭素原子(C)、窒
素原子(N)、酸素原子(O)、ゲルマニウム原子(G
e)、スズ原子(Sn)(以後これらを総称して「原子(M
CNOGS)」と略記する)の分布濃度Cを層厚方向に変化
させて、所望の層厚方向の分布状態(depth profile)
を有する層を形成するには、グロー放電法、HRCVD法、F
OCVD法の場合には、分布濃度を変化させるべき原子(MC
NOGS)供給用の原料ガスを、そのガス流量を所望の変化
率曲線にしたがって適宜変化させ、堆積室内に導入する
ことによって成される。
たとえば、手動あるいは外部駆動モータ等の通常用い
られている何らの方法により、ガス流路系の途中に設け
られた所定のニードルバルブの開口を適宜変化させる。
られている何らの方法により、ガス流路系の途中に設け
られた所定のニードルバルブの開口を適宜変化させる。
本発明において使用されるSi供給用ガスと成り得る物
質としては、SiH4,Si2H6,Si3H2,Si4H10等のガス状態
の、またはガス化し得る水素化硅素(シラン類)が有効
に使用されるものとして挙げられ、更に層作成作業時の
取扱い易さ、Si供給効率のよさ等の点でSiH4,Si2H6が好
ましいものとして挙げられる。また、これらのSi供給用
の原料ガスを必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスにより
希釈して使用してもよい。
質としては、SiH4,Si2H6,Si3H2,Si4H10等のガス状態
の、またはガス化し得る水素化硅素(シラン類)が有効
に使用されるものとして挙げられ、更に層作成作業時の
取扱い易さ、Si供給効率のよさ等の点でSiH4,Si2H6が好
ましいものとして挙げられる。また、これらのSi供給用
の原料ガスを必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスにより
希釈して使用してもよい。
本発明において使用されるハロゲン供給用ガスとして
有効なのは、多くのハロゲン化合物が挙げられ、例えば
ハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲン間化合物、ハロ
ゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状態のまたはガ
ス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。
有効なのは、多くのハロゲン化合物が挙げられ、例えば
ハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲン間化合物、ハロ
ゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状態のまたはガ
ス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。
また、さらには、シリコン原子とハロゲン原子とを構
成要素とするガス状態のまたはガス化し得る、ハロゲン
原子を含む水素硅素化合物も有効なものとして本発明に
おいては挙げることができる。
成要素とするガス状態のまたはガス化し得る、ハロゲン
原子を含む水素硅素化合物も有効なものとして本発明に
おいては挙げることができる。
本発明において好適に使用し得るハロゲン化合物とし
ては、具体的には、フツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロ
ゲンガス、BrF,ClF,ClF3,BrF5,BrF2,IF2,IF7,ICI,IBr等
のハロゲン間化合物を挙げることができる。
ては、具体的には、フツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロ
ゲンガス、BrF,ClF,ClF3,BrF5,BrF2,IF2,IF7,ICI,IBr等
のハロゲン間化合物を挙げることができる。
ハロゲン原子を含む硅素化合物、いわゆるハロゲン原
子では置換されたシラン誘導体としては、具体的には、
例えばSiF4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハロゲン化硅素が好
ましいものとして挙げることができる。
子では置換されたシラン誘導体としては、具体的には、
例えばSiF4,Si2F6,SiCl4,SiBr4等のハロゲン化硅素が好
ましいものとして挙げることができる。
このようなハロゲン原子を含む硅素化合物を採用して
グロー放電法、HRCVD法によって本発明の特徴的な電子
写真用受容部材を形成する場合には、Si供給用ガスとし
ての水素化硅素ガスを使用しなくても、所望の支持体上
にハロゲン原子を含むNon−Si(H,X)から成る上部層を
形成することができる。
グロー放電法、HRCVD法によって本発明の特徴的な電子
写真用受容部材を形成する場合には、Si供給用ガスとし
ての水素化硅素ガスを使用しなくても、所望の支持体上
にハロゲン原子を含むNon−Si(H,X)から成る上部層を
形成することができる。
グロー放電法、HRCVD法にしたがって、ハロゲン原子
を含む上部層を形成する場合には、基本的には、たとえ
ばSi供給用ガスとなるハロゲン化硅素を用いることによ
って、所望の支持体上の上部層を形成し得るものである
が、水素原子の導入割合を一層容易になるように図るた
めに、これ等のガスにさらに水素ガスまたは水素原子を
含む硅素化合物のガスも所望量混合して層形成してもよ
い。
を含む上部層を形成する場合には、基本的には、たとえ
ばSi供給用ガスとなるハロゲン化硅素を用いることによ
って、所望の支持体上の上部層を形成し得るものである
が、水素原子の導入割合を一層容易になるように図るた
めに、これ等のガスにさらに水素ガスまたは水素原子を
含む硅素化合物のガスも所望量混合して層形成してもよ
い。
また、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数
種混合して使用しても差し支えないものである。
種混合して使用しても差し支えないものである。
本発明においては、ハロゲン原子供給用ガスとして上
記されたハロゲン化合物、あるいはハロゲンを含む硅素
化合物が有効なものとして使用されるものであるが、そ
の他に、HF,HCl,HBr,HI等のハロゲン化水素、SiH3F,SiH
2F2,SiHF3,SiH2I2,SiH2Cl2,SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等の
ハロゲン置換水素化硅素、等々のガス状態のあるいはガ
ス化し得る物質も有効な上部層形成用の原料物質として
挙げることができる。これ等の物質の中、水素原子を含
むハロゲン化物は、上部層形成の際に層中にハロゲン原
子の導入と同時に電気的あるいは光電的特性の制御に極
め て有効な水素原子も導入されるので、本発明においては
好適なハロゲン供給用ガスとして使用される。
記されたハロゲン化合物、あるいはハロゲンを含む硅素
化合物が有効なものとして使用されるものであるが、そ
の他に、HF,HCl,HBr,HI等のハロゲン化水素、SiH3F,SiH
2F2,SiHF3,SiH2I2,SiH2Cl2,SiHCl3,SiH2Br2,SiHBr3等の
ハロゲン置換水素化硅素、等々のガス状態のあるいはガ
ス化し得る物質も有効な上部層形成用の原料物質として
挙げることができる。これ等の物質の中、水素原子を含
むハロゲン化物は、上部層形成の際に層中にハロゲン原
子の導入と同時に電気的あるいは光電的特性の制御に極
め て有効な水素原子も導入されるので、本発明においては
好適なハロゲン供給用ガスとして使用される。
水素原子を上部層中に構造的に導入するには、上記の
他にH2、あるいはSiH4,Si2H6,Si3H5,Si4H10等の水素化
硅素とSiを供給するためのシリコンまたはシリコン化合
物とを堆積室中に共存させて放電を生起させる事でも行
うことができる。
他にH2、あるいはSiH4,Si2H6,Si3H5,Si4H10等の水素化
硅素とSiを供給するためのシリコンまたはシリコン化合
物とを堆積室中に共存させて放電を生起させる事でも行
うことができる。
上部層中に含有され得る水素原子(H)および/また
はハロゲン原子(X)の量を制御するには、例えば支持
体温度および/または水素原子(H)、あるいはハロゲ
ン原子(X)を含有させるために使用される原料物質の
堆積装置系内へ導入する量、放電電力等を制御してやれ
ば良い。
はハロゲン原子(X)の量を制御するには、例えば支持
体温度および/または水素原子(H)、あるいはハロゲ
ン原子(X)を含有させるために使用される原料物質の
堆積装置系内へ導入する量、放電電力等を制御してやれ
ば良い。
上部層中に、伝導性を制御する原子(M)、例えば、
第III族原子あるいは第V族原子あるいは第VI族原子を
構造的に導入するには、層形成の際に、第III族原子導
入用の原料物質あるいは第V族原子導入用の原料物質あ
るいは第VI族原子導入用の原料物質をガス状態で堆積室
中に、上部層を形成するための他の原料物質と共に導入
してやれば良い。第III族原子導入用の原料物質あるい
は第V族原子導入用の原料物質あるいは第VI族原子導入
用の原料物質と成り得るものとしては、常温常圧でガス
状のまたは、少なくとも層形成条件化で容易にガス化し
得るものが採用されるのが望ましい。そのような第III
族原子導入用の原料物質として具体的には硼素原子導入
用としては、B2H6,B4H10,B5H9,B5H11,B5H10,B6H12,B6H
14等の水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素
等が挙げられる。この他、AlCl3,GaCl3,Ga(CH3)3,InC
l3,TlCl3等も挙げられることができる。
第III族原子あるいは第V族原子あるいは第VI族原子を
構造的に導入するには、層形成の際に、第III族原子導
入用の原料物質あるいは第V族原子導入用の原料物質あ
るいは第VI族原子導入用の原料物質をガス状態で堆積室
中に、上部層を形成するための他の原料物質と共に導入
してやれば良い。第III族原子導入用の原料物質あるい
は第V族原子導入用の原料物質あるいは第VI族原子導入
用の原料物質と成り得るものとしては、常温常圧でガス
状のまたは、少なくとも層形成条件化で容易にガス化し
得るものが採用されるのが望ましい。そのような第III
族原子導入用の原料物質として具体的には硼素原子導入
用としては、B2H6,B4H10,B5H9,B5H11,B5H10,B6H12,B6H
14等の水素化硼素、BF3,BCl3,BBr3等のハロゲン化硼素
等が挙げられる。この他、AlCl3,GaCl3,Ga(CH3)3,InC
l3,TlCl3等も挙げられることができる。
第V族原子導入用の原料物質として、本発明において
有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3,P2
H4等の水素化燐、PH4I,PF3,PF5,PCl2,PCl5,PBr3,PBr5,P
I3等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3,AsF3,
AsCl3,AsBr3,AsF5,SbH2,SbF3,SbF5,SbCl2,SbCl5,BiH2,B
iCl2,BiBr3等も第V族原子導入用の出発物質の有効なも
のとして挙げられることができる。
有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3,P2
H4等の水素化燐、PH4I,PF3,PF5,PCl2,PCl5,PBr3,PBr5,P
I3等のハロゲン化燐が挙げられる。この他、AsH3,AsF3,
AsCl3,AsBr3,AsF5,SbH2,SbF3,SbF5,SbCl2,SbCl5,BiH2,B
iCl2,BiBr3等も第V族原子導入用の出発物質の有効なも
のとして挙げられることができる。
第VI族原子導入用の原料物質としては、硫化水素(H2
S),SF4,SF6,SO2,SO2F2,COS,CS3SH,C2H5SH,C4H4S,(C
H3)2,(C2H5)3S等のガス状態のまたはガス化し得る物
質が挙げられる。この他、SeH2,SeF6,(CH3)2Se,(C2H
5)2Se,TeH2,TeF6,(CH3)2Te,(C2H5)2Te等のガス状
態のまたはガス化し得る物質が挙げられる。
S),SF4,SF6,SO2,SO2F2,COS,CS3SH,C2H5SH,C4H4S,(C
H3)2,(C2H5)3S等のガス状態のまたはガス化し得る物
質が挙げられる。この他、SeH2,SeF6,(CH3)2Se,(C2H
5)2Se,TeH2,TeF6,(CH3)2Te,(C2H5)2Te等のガス状
態のまたはガス化し得る物質が挙げられる。
又、これらの伝導性を制御する原子(M)導入用の原
料物質を必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスにより希釈
して使用してもよい。
料物質を必要に応じてH2,He,Ar,Ne等のガスにより希釈
して使用してもよい。
上部層中に、炭素原子(C)あるいは窒素原子(N)
あるいは酸素原子(O)を構造的に導入するには、層形
成の際に、炭素原子(C)導入用の原料物質あるいは窒
素原子(N)導入用の原料物質あるいは酸素原子(O)
導入用の原料物質をガス状態で堆積室中に、上部層を形
成するための他の原料物質と共に導入してやれば良い。
炭素原子(C)導入用の原料物質あるいは窒素原子
(N)導入用の原料物質あるいは酸素原子(O)導入用
の原料物質と成り得るものとしては、常温常圧でガス状
または、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得る
ものが採用されるのが望ましい。
あるいは酸素原子(O)を構造的に導入するには、層形
成の際に、炭素原子(C)導入用の原料物質あるいは窒
素原子(N)導入用の原料物質あるいは酸素原子(O)
導入用の原料物質をガス状態で堆積室中に、上部層を形
成するための他の原料物質と共に導入してやれば良い。
炭素原子(C)導入用の原料物質あるいは窒素原子
(N)導入用の原料物質あるいは酸素原子(O)導入用
の原料物質と成り得るものとしては、常温常圧でガス状
または、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得る
ものが採用されるのが望ましい。
炭素原子(C)導入用の原料ガスに成り得るものとし
て有効に使用される出発物質は、CとHとを構成原子と
する、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水素、炭素数2〜
4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のアセチレン系
炭化水素等が挙げられる。
て有効に使用される出発物質は、CとHとを構成原子と
する、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水素、炭素数2〜
4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のアセチレン系
炭化水素等が挙げられる。
具体的には、飽和炭化水素としては、メタン(C
H4),エタン(C2H6),プロパン(C3H5),n−ブタン
(n−C4H10),ペンタン(C5H12),エチレン系炭化水
素としては、エチレン(C2H4),プロピレン(C2H6),
ブテン−1(C4H5),ブテン−2(C4H8),イソブチレ
ン(C4H8),ペンテン(C6H10),アセチレン系炭化水
素としてはアセチレン(C3H2),メチルアセチレン(C3
H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。
H4),エタン(C2H6),プロパン(C3H5),n−ブタン
(n−C4H10),ペンタン(C5H12),エチレン系炭化水
素としては、エチレン(C2H4),プロピレン(C2H6),
ブテン−1(C4H5),ブテン−2(C4H8),イソブチレ
ン(C4H8),ペンテン(C6H10),アセチレン系炭化水
素としてはアセチレン(C3H2),メチルアセチレン(C3
H4),ブチン(C4H6)等が挙げられる。
SiとCとHとを構成原子とする原料ガスとしては、Si
(CH3)4,Si(C2H5)4等のケイ化アルキルを挙げるこ
とができる。
(CH3)4,Si(C2H5)4等のケイ化アルキルを挙げるこ
とができる。
この他に、炭素原子(C)の導入に加えて、ハロゲン
原子(X)の導入も行えるという点からCF4,CCl4,CH2CF
3等のハロゲン化炭素ガスを挙げることができる。
原子(X)の導入も行えるという点からCF4,CCl4,CH2CF
3等のハロゲン化炭素ガスを挙げることができる。
窒素原子(N)導入用の原料ガスに成り得るものとし
て有効に使用される出発物質は、Nを構成する原子とす
る、あるいはNとHとを構成原子とする例えば窒素
(N2),アンモニア(NH3),ヒドラジン(H2NNH2),
アジ化水素(HN3),アジ化アンモニウム(NH4N2)等の
ガス状のまたはガス化し得る窒素、窒化物およびアジ化
物等の窒素化合物を挙げることができる。この他に、窒
素原子(N)の導入に加えて、ハロゲン原子(X)の導
入も行えるという点から、三弗化窒素(F3N),四弗化
窒素(F4N2)等のハロゲン化窒素化合物を挙げることが
できる。
て有効に使用される出発物質は、Nを構成する原子とす
る、あるいはNとHとを構成原子とする例えば窒素
(N2),アンモニア(NH3),ヒドラジン(H2NNH2),
アジ化水素(HN3),アジ化アンモニウム(NH4N2)等の
ガス状のまたはガス化し得る窒素、窒化物およびアジ化
物等の窒素化合物を挙げることができる。この他に、窒
素原子(N)の導入に加えて、ハロゲン原子(X)の導
入も行えるという点から、三弗化窒素(F3N),四弗化
窒素(F4N2)等のハロゲン化窒素化合物を挙げることが
できる。
酸素原子(O)の導入用の原料ガスに成り得るものと
して有効に使用される出発物質は、例えば酸素(O2),
オゾン(O3),一酸化窒素(NO),二酸化窒素(N
O2),一二酸化窒素(N2O),三二酸化窒素(N2O3),
四三酸化窒素(N2O4),五二酸化窒素(N2O5)三酸化窒
素(NO2),シリコン原子(Si)と酸素原子(O)と水
素原子(H)とを構成原子とする例えば、ジシロキサン
(H2SiOSiH3),トリシロキサン(H2SiOSiH2OSiH3)等
の低級シロキサン等を挙げることができる。
して有効に使用される出発物質は、例えば酸素(O2),
オゾン(O3),一酸化窒素(NO),二酸化窒素(N
O2),一二酸化窒素(N2O),三二酸化窒素(N2O3),
四三酸化窒素(N2O4),五二酸化窒素(N2O5)三酸化窒
素(NO2),シリコン原子(Si)と酸素原子(O)と水
素原子(H)とを構成原子とする例えば、ジシロキサン
(H2SiOSiH3),トリシロキサン(H2SiOSiH2OSiH3)等
の低級シロキサン等を挙げることができる。
上部層中に、ゲルマニウム(Ge)あるいはスズ原子
(Sn)を構造的に導入するには、層形成の際に、ゲルマ
ニウム(Ge)導入用の原料物質あるいはスズ原子(Sn)
導入用の原料物質をガス状態で堆積室中に、上部層を形
成するための他の原料物質と共に導入してやれば良い。
ゲルマニウム(Ge)導入用の原料物質あるいはスズ原子
(Sn)導入用の原料物質と成り得るものとしては、常温
常圧でガス状のまたは、少なくとも層形成条件下で容易
にガス化し得るものが採用されるのが望ましい。
(Sn)を構造的に導入するには、層形成の際に、ゲルマ
ニウム(Ge)導入用の原料物質あるいはスズ原子(Sn)
導入用の原料物質をガス状態で堆積室中に、上部層を形
成するための他の原料物質と共に導入してやれば良い。
ゲルマニウム(Ge)導入用の原料物質あるいはスズ原子
(Sn)導入用の原料物質と成り得るものとしては、常温
常圧でガス状のまたは、少なくとも層形成条件下で容易
にガス化し得るものが採用されるのが望ましい。
Ge供給用の原料ガスと成り得る物質としては、GeH4,G
e2H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12,Ge5H14,Ge7H16,Ge8H18,Ge9H
20などのガス状態のまたはガス化し得る水素化ゲルマニ
ウムが有効に使用されるものとして挙げられ、殊に層作
成作業時の取り扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点で、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8が好ましいものとして挙げられる。
e2H6,Ge3H8,Ge4H10,Ge5H12,Ge5H14,Ge7H16,Ge8H18,Ge9H
20などのガス状態のまたはガス化し得る水素化ゲルマニ
ウムが有効に使用されるものとして挙げられ、殊に層作
成作業時の取り扱い易さ、Ge供給効率の良さ等の点で、
GeH4,Ge2H6,Ge3H8が好ましいものとして挙げられる。
その他に、GeHF3,GeH2F2,GeH3F,GeHCl3,GeH2Cl2,GeH2
Cl,GeHBr3,GeH2Br2,GeH2Br,GeHl2,GeH2I2,GeH3I等の水
素化ハロゲン化ゲルマニウム、GeF4,GeGl4,GeBr4,GeI4,
GeF2,GeCl2,GeBr2,GeI2等のハロゲン化ゲニマニウムが
挙げられる。
Cl,GeHBr3,GeH2Br2,GeH2Br,GeHl2,GeH2I2,GeH3I等の水
素化ハロゲン化ゲルマニウム、GeF4,GeGl4,GeBr4,GeI4,
GeF2,GeCl2,GeBr2,GeI2等のハロゲン化ゲニマニウムが
挙げられる。
Sn供給用の原料ガスと成り得る物質としては、SnH4,S
n2H6,Sn3H8,Sn4H10,Sn5H12,Sn6H14,Sn7H16,Sn8H18,Sn9H
20,などのガス状態のまたはガス化し得る水素化スズが
有効に使用されるものとして挙げられ、殊に層作成作業
時の取り扱い易さ、Sn供給効率の良さ等の点でSnH4,Sn2
H8,Sn3H8が好ましいものとして挙げられる。
n2H6,Sn3H8,Sn4H10,Sn5H12,Sn6H14,Sn7H16,Sn8H18,Sn9H
20,などのガス状態のまたはガス化し得る水素化スズが
有効に使用されるものとして挙げられ、殊に層作成作業
時の取り扱い易さ、Sn供給効率の良さ等の点でSnH4,Sn2
H8,Sn3H8が好ましいものとして挙げられる。
その他に、SnHF3,SnH2F,SnH2F,SnHCl3,SnH2Cl2,SnH3C
l,SnHBr3,SnH2Br2,SnH3Br,SnHI2,SnH2I2,SnH2I等の水素
化ハロゲン化スズ、SnF4,SnCl4,SnBr4,SnI4,SnF2,SnC
l2,SnBr4,SnI2等のハロゲン化スズ等々のガス状態のあ
るいはガス化し得る物質も有効な上部層形成用の出発物
質として挙げる事ができる。
l,SnHBr3,SnH2Br2,SnH3Br,SnHI2,SnH2I2,SnH2I等の水素
化ハロゲン化スズ、SnF4,SnCl4,SnBr4,SnI4,SnF2,SnC
l2,SnBr4,SnI2等のハロゲン化スズ等々のガス状態のあ
るいはガス化し得る物質も有効な上部層形成用の出発物
質として挙げる事ができる。
本発明における上部層の層厚は、所望の電子写真特性
が得られること、及び経済的効果等の点から1〜130μ
m、好ましくは3〜100μm、最適には5〜60μmとす
るのが望ましい。
が得られること、及び経済的効果等の点から1〜130μ
m、好ましくは3〜100μm、最適には5〜60μmとす
るのが望ましい。
本発明の目的を達成しうる特性を有するNon−Si(H,
X)からなる上部層を形成するには、堆積室内のガス
圧、支持体の温度を所望に従って適宜設定する必要があ
る。
X)からなる上部層を形成するには、堆積室内のガス
圧、支持体の温度を所望に従って適宜設定する必要があ
る。
堆積室内のガス圧は、層設計に従って適宜最適範囲が
選択されるのが通常の場合1×10-5〜10Torr、好ましく
は1×10-4〜3Torr、最適には1×10-4〜1Torrとするの
が好ましい。
選択されるのが通常の場合1×10-5〜10Torr、好ましく
は1×10-4〜3Torr、最適には1×10-4〜1Torrとするの
が好ましい。
上部層をNon−Si(H,X)として水素原子(H)および
/またはハロゲン原子(X)を含有するA−Si(以後、
「A−Si(H,X)」と略記する)を選択して構成する場
合には、支持体温度(Ts)は、層設計に従って適宜最適
範囲が選択されるが、通常の場合、50〜400℃好適には1
00〜300℃とするのが望ましい。
/またはハロゲン原子(X)を含有するA−Si(以後、
「A−Si(H,X)」と略記する)を選択して構成する場
合には、支持体温度(Ts)は、層設計に従って適宜最適
範囲が選択されるが、通常の場合、50〜400℃好適には1
00〜300℃とするのが望ましい。
上部層をNon−Si(H,X)として水素原子(H)および
/またはハロゲン原子(X)を含有する多結晶質シリコ
ン(以後、「poly−Si(H,X)」と略記する)を選択し
て構成する場合には、その層を形成するについては種々
の方法があり、例えば次のような方法が挙げられる。そ
の1つの方法は、支持体温度を高温、具体的には400〜6
00℃に設定し、該支持体上にプラズマCVD法により膜を
堆積せしめる方法である。
/またはハロゲン原子(X)を含有する多結晶質シリコ
ン(以後、「poly−Si(H,X)」と略記する)を選択し
て構成する場合には、その層を形成するについては種々
の方法があり、例えば次のような方法が挙げられる。そ
の1つの方法は、支持体温度を高温、具体的には400〜6
00℃に設定し、該支持体上にプラズマCVD法により膜を
堆積せしめる方法である。
他の方法は、支持体表面に先ずアモルフアス状の膜を
形成、すなわち、支持体温度をたとえば約250℃にした
支持体上にプラズマCVD法により膜を形成し、該アモル
フアス状の膜をアニーリング処理することによりpoly化
する方法である。該アニーリング処理は、支持体を400
〜600℃に約5〜30分間加熱するか、あるいは、レーザ
ー光を約5〜30分間照射することにより行われる。
形成、すなわち、支持体温度をたとえば約250℃にした
支持体上にプラズマCVD法により膜を形成し、該アモル
フアス状の膜をアニーリング処理することによりpoly化
する方法である。該アニーリング処理は、支持体を400
〜600℃に約5〜30分間加熱するか、あるいは、レーザ
ー光を約5〜30分間照射することにより行われる。
本発明において、Non−Si(H,X)から成る上部層をグ
ロー放電法によって作成する場合には、堆積室内に供給
する放電電力は、層設計に従って適宜最適範囲が選択さ
れるが通常の場合5×10-5〜10W/cm2、好ましくは5×1
0-4〜5W/cm2、最適には1×10-3〜2×10-1W/cm2とする
のが望ましい。
ロー放電法によって作成する場合には、堆積室内に供給
する放電電力は、層設計に従って適宜最適範囲が選択さ
れるが通常の場合5×10-5〜10W/cm2、好ましくは5×1
0-4〜5W/cm2、最適には1×10-3〜2×10-1W/cm2とする
のが望ましい。
本発明においては、上部層を作成するための堆積室内
のガス圧、支持体温度、堆積室内に供給する放電電力の
望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、
これらの層作成ファクターは、通常は独立的に別々に決
められるものではなく、所望の特性を有する上部層を形
成すべく、相互的且つ有機的関連性に基づいて、上部層
作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
のガス圧、支持体温度、堆積室内に供給する放電電力の
望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、
これらの層作成ファクターは、通常は独立的に別々に決
められるものではなく、所望の特性を有する上部層を形
成すべく、相互的且つ有機的関連性に基づいて、上部層
作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらによって限定されるものではない。
発明はこれらによって限定されるものではない。
〈実施例1〉 高周波(以下「RF」と略記する)グロー放電分解法に
よって本発明の電子写真用光受容部材を形成した。
よって本発明の電子写真用光受容部材を形成した。
第37図に原料ガス供給装置1020と堆積装置1000からな
る、RFグロー放電分解法による電子写真用光受容部材の
製造装置を示す。
る、RFグロー放電分解法による電子写真用光受容部材の
製造装置を示す。
図中の1071,1072,1073,1074,1075,1076,1077のガスボ
ンベおよび1078の密閉容器には、本発明の各々の層を形
成するための原料ガスが密封されており、1071はSiH4ガ
ス(純度99.99%)ボンベ、1072はH2ガス、(純度99.99
99%)ボンベ、1073はCH4ガス(純度99.999%)ボン
ベ、1074はSiH4ガス(純度99.99%)ボンベ、1075はH2
ガスで希釈されたB2H6ガス(純度99.999%以下「B2H4/H
2」と略記する)、1076はNOガス(純度99.9%)ボン
ベ、1077はHeガス(純度99.999%)ボンベ、1078はAlCl
3(純度99.99%)を詰めた密閉容器である。
ンベおよび1078の密閉容器には、本発明の各々の層を形
成するための原料ガスが密封されており、1071はSiH4ガ
ス(純度99.99%)ボンベ、1072はH2ガス、(純度99.99
99%)ボンベ、1073はCH4ガス(純度99.999%)ボン
ベ、1074はSiH4ガス(純度99.99%)ボンベ、1075はH2
ガスで希釈されたB2H6ガス(純度99.999%以下「B2H4/H
2」と略記する)、1076はNOガス(純度99.9%)ボン
ベ、1077はHeガス(純度99.999%)ボンベ、1078はAlCl
3(純度99.99%)を詰めた密閉容器である。
図中1005は円筒状アルミニウム系支持体であり、外直
径は108mmで、表面に鏡面加工を施してある。
径は108mmで、表面に鏡面加工を施してある。
まずガスボンベ1071〜1077のバルブ1051〜1057、流入
バルブ1031〜1037、堆積室1001のリークバルブ1015が閉
じられていることを確認し、また、流出バルブ1041〜10
47、補助バルブ1018が開かれていることを確認して先ず
メインバルブ1016を開いて不図示の真空ポンプにより堆
積室1001およびガス配管内を排気した。
バルブ1031〜1037、堆積室1001のリークバルブ1015が閉
じられていることを確認し、また、流出バルブ1041〜10
47、補助バルブ1018が開かれていることを確認して先ず
メインバルブ1016を開いて不図示の真空ポンプにより堆
積室1001およびガス配管内を排気した。
次に、真空計1017の読みが約1×10-3Torrになった時
点で補助バルブ1018、流出バルブ1041〜1047を閉じた。
点で補助バルブ1018、流出バルブ1041〜1047を閉じた。
その後、ガスボンベ1071よりSiH4ガスボンベ、ガスボ
ンベ1072よりH2ガス、ガスボンベ1073よりCH4ガス、ガ
スボンベ1074よりSiF4ガス、ガスボンベ1075よりB,H6/H
2ガス、ガスボンベ1076よりNOガス、ガスボンペ1077よ
りHeガスを、バルブ1051〜1057を開けて導入し、圧力調
整器1061〜1067により各ガス圧力を2Kg/cm2に調整し
た。
ンベ1072よりH2ガス、ガスボンベ1073よりCH4ガス、ガ
スボンベ1074よりSiF4ガス、ガスボンベ1075よりB,H6/H
2ガス、ガスボンベ1076よりNOガス、ガスボンペ1077よ
りHeガスを、バルブ1051〜1057を開けて導入し、圧力調
整器1061〜1067により各ガス圧力を2Kg/cm2に調整し
た。
次に流入バルブ1031〜1037を徐々に開けて、以上の各
ガスをマスフローコントローラー1021〜1027内に導入し
た。この際にマスフローコントローラー1027には、ガス
ボンベ1077からのHeガスがAlCl2の詰まった密閉容器107
8を通ってくるので、Heガスで希釈されたAlCl2ガス(以
下「AlCl2/He」と略記する)が導入される。
ガスをマスフローコントローラー1021〜1027内に導入し
た。この際にマスフローコントローラー1027には、ガス
ボンベ1077からのHeガスがAlCl2の詰まった密閉容器107
8を通ってくるので、Heガスで希釈されたAlCl2ガス(以
下「AlCl2/He」と略記する)が導入される。
また、堆積室1001内に設置された円筒状アルミニウム
系支持体1005の温度は加熱ヒーター1014により250℃に
加熱した。
系支持体1005の温度は加熱ヒーター1014により250℃に
加熱した。
以上のようにして成膜の準備が完了した後、円筒状ア
ルミニウム系支持体1005上に、下部層、上部層の各層の
成膜を行った。
ルミニウム系支持体1005上に、下部層、上部層の各層の
成膜を行った。
下部層を形成するには、流出バルブ1041,1042,1044,1
046,1047および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH4ガ
ス、H2ガス、AlCl2/Heガスをガス導入管1008のガス放出
孔1009を通じて堆積室1001内に流入させた。この時、Si
H4ガス流量が50SCCM、SiF4ガス流量が5SCCM、H2ガス流
量が10SCCM、NOガス流量が5SCCM、AlCl2/Heガス流量が1
20SCCMとなるように各々のマスフローコントローラー10
21,1022,1024,1026,1027で調整した。堆積室1001内の圧
力は、0.4Torrとなるように真空計1017を見ながらメイ
ンバルブ1016の開口を調整した。その後、不図示のRF電
源の電力を5mW/cm2に設定し高周波マッチングボックス1
012を通じて堆積室1001内にRF電力を導入し、FRグロー
放電を生起させ、円筒状アルミニウム系支持体上に下部
層の形成を開始した。下部層の形成中、SiH4ガス流量は
50SCCM、SiF4ガス流量は5SCCM、NOガス流量は5SCCMの一
定流量となるように、H2ガス流量は10SCCMから200SCCM
に一定の割合で増加するように、AlCl2/Heガス流量は12
0SCCMから40SCCMに一定の割合で減少するようにマスフ
ローコントローラー1021,1022,1024,1026,1027を調整
し、層厚0.05μmの下部層を形成したところRFグロー放
電を止め、また、流出バルブ1041,1042,1044,1046,1047
および補助バルブ1018を閉じて、堆積室1001内へのガス
の流入を止め、下部層の形成を終えた。
046,1047および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH4ガ
ス、H2ガス、AlCl2/Heガスをガス導入管1008のガス放出
孔1009を通じて堆積室1001内に流入させた。この時、Si
H4ガス流量が50SCCM、SiF4ガス流量が5SCCM、H2ガス流
量が10SCCM、NOガス流量が5SCCM、AlCl2/Heガス流量が1
20SCCMとなるように各々のマスフローコントローラー10
21,1022,1024,1026,1027で調整した。堆積室1001内の圧
力は、0.4Torrとなるように真空計1017を見ながらメイ
ンバルブ1016の開口を調整した。その後、不図示のRF電
源の電力を5mW/cm2に設定し高周波マッチングボックス1
012を通じて堆積室1001内にRF電力を導入し、FRグロー
放電を生起させ、円筒状アルミニウム系支持体上に下部
層の形成を開始した。下部層の形成中、SiH4ガス流量は
50SCCM、SiF4ガス流量は5SCCM、NOガス流量は5SCCMの一
定流量となるように、H2ガス流量は10SCCMから200SCCM
に一定の割合で増加するように、AlCl2/Heガス流量は12
0SCCMから40SCCMに一定の割合で減少するようにマスフ
ローコントローラー1021,1022,1024,1026,1027を調整
し、層厚0.05μmの下部層を形成したところRFグロー放
電を止め、また、流出バルブ1041,1042,1044,1046,1047
および補助バルブ1018を閉じて、堆積室1001内へのガス
の流入を止め、下部層の形成を終えた。
次に、上部層の第一の層領域を形成するには、流出バ
ルブ1041,1042および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH
4ガス、H2ガスをガス導入管1008のガス放出孔1009を通
じて堆積室1001内に流入させた。この時、SiH4ガス流量
が300SCCM、H2ガス流量が300SCCMとなるように各々のマ
スフローコントローラー1021,1022で調整した。堆積室1
001内の圧力は、0.5Torrとなるように真空計1017を見な
がらメインバルブ1016の開口を調整した。その後、不図
示のRF電源の電力を15mW/cm2に設定し高周波マッチング
ボックス1012を通じて堆積室1001内にRF電力を導入し、
RFグロー放電を生起させ、下部層上に上部層の第一の層
領域の形成を開始し、層厚20μmの上部層の第一の層領
域を形成したところでRFグロー放電を止め、また、流出
バルブ1041,1042および補助バルブ1018を閉じて、堆積
室1001内へのガスの流入を止め、上部層の第一の層領域
の形成を終えた。
ルブ1041,1042および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH
4ガス、H2ガスをガス導入管1008のガス放出孔1009を通
じて堆積室1001内に流入させた。この時、SiH4ガス流量
が300SCCM、H2ガス流量が300SCCMとなるように各々のマ
スフローコントローラー1021,1022で調整した。堆積室1
001内の圧力は、0.5Torrとなるように真空計1017を見な
がらメインバルブ1016の開口を調整した。その後、不図
示のRF電源の電力を15mW/cm2に設定し高周波マッチング
ボックス1012を通じて堆積室1001内にRF電力を導入し、
RFグロー放電を生起させ、下部層上に上部層の第一の層
領域の形成を開始し、層厚20μmの上部層の第一の層領
域を形成したところでRFグロー放電を止め、また、流出
バルブ1041,1042および補助バルブ1018を閉じて、堆積
室1001内へのガスの流入を止め、上部層の第一の層領域
の形成を終えた。
次に、上部層の第二の層領域を形成するには、流出バ
ルブ1041,1043および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH
4ガス、CH4ガスをガス導入管1008のガス放出孔1009を通
じて堆積室1001内に流入させた。この時、SiH4ガス流量
が50SCCM、CH4ガス流量が500SCCMとなるように各々のマ
スフローコントローラー1021,1023で調整した。堆積室1
001内の圧力は、0.4Torrとなるように真空計1017を見な
がらメインバルブ1016の開口を調整した。その後、不図
示のRF電源の電力を10mW/cm3に設定し高周波マッチング
ボックス1021を通じて堆積室1001内にRF電力を導入し、
RFグロー放電を生起させ、上部層の第一の層領域上に第
二の層領域の形成を開始し、層厚0.5μmの上部層の第
二の層領域を形成したところでRFグロー放電を止め、ま
た、流出バルブ1041,1043および補助バルブ1018を閉じ
て、堆積室1001内へのガスの流入を止め、上部層の第二
の層領域の形成を終えた。
ルブ1041,1043および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH
4ガス、CH4ガスをガス導入管1008のガス放出孔1009を通
じて堆積室1001内に流入させた。この時、SiH4ガス流量
が50SCCM、CH4ガス流量が500SCCMとなるように各々のマ
スフローコントローラー1021,1023で調整した。堆積室1
001内の圧力は、0.4Torrとなるように真空計1017を見な
がらメインバルブ1016の開口を調整した。その後、不図
示のRF電源の電力を10mW/cm3に設定し高周波マッチング
ボックス1021を通じて堆積室1001内にRF電力を導入し、
RFグロー放電を生起させ、上部層の第一の層領域上に第
二の層領域の形成を開始し、層厚0.5μmの上部層の第
二の層領域を形成したところでRFグロー放電を止め、ま
た、流出バルブ1041,1043および補助バルブ1018を閉じ
て、堆積室1001内へのガスの流入を止め、上部層の第二
の層領域の形成を終えた。
以上の、電子写真用光受容部材の作成条件を第1表に
示す。
示す。
それぞれの層を形成する際に必要なガス以外の流出バ
ルブは完全に閉じられていることは云うまでもなく、又
それぞれのガスが堆積室1001内、流出バルブ1041〜1047
から堆積室1001に至る配管内に残留することを避けるた
めに、流出バルブ1041〜1047を閉じ、補助バルブ1018を
開き、さらにメインバルブを全開にして系内を一旦高真
空に排気する操作を必要に応じて行う。
ルブは完全に閉じられていることは云うまでもなく、又
それぞれのガスが堆積室1001内、流出バルブ1041〜1047
から堆積室1001に至る配管内に残留することを避けるた
めに、流出バルブ1041〜1047を閉じ、補助バルブ1018を
開き、さらにメインバルブを全開にして系内を一旦高真
空に排気する操作を必要に応じて行う。
又、層形成を行っている間は層形成の均一化を図るた
め、円筒状アルミニウム系支持体1005を、不図示の駆動
装置によって所望される速度で回転させる。
め、円筒状アルミニウム系支持体1005を、不図示の駆動
装置によって所望される速度で回転させる。
〈比較例〉 下部層を形成する際に、SiF4ガス,NOガス,H2ガスを用
いない以外は、実施例1と同じ作成条件で電子写真用光
受容部材を作成した。この、電子写真用光受容部材の作
成条件を第2表に示す。
いない以外は、実施例1と同じ作成条件で電子写真用光
受容部材を作成した。この、電子写真用光受容部材の作
成条件を第2表に示す。
作成された実施例1および比較例の電子写真用光受容
部材をキヤノン製の複写機NP−7550を実験用に改造した
電子写真装置にそれぞれセットして、種々の条件のもと
に幾つかの電子写真特性をチェックした。
部材をキヤノン製の複写機NP−7550を実験用に改造した
電子写真装置にそれぞれセットして、種々の条件のもと
に幾つかの電子写真特性をチェックした。
画像特性としてポチの数を比較したところ、特に直径
0.1mm以下のポチの数につき実施例1の電子写真用光受
容部材のほうが比較例の電子写真用光受容部材の1/2以
下のポチ数となっていることがわかった。さらに、ガサ
ツキの度合いを比較するために、直径0.05mmの円形の領
域を1単位として100点の画像濃度を測定し、その画像
濃度のバラツキを評価したところ、実施例1の電子写真
用光受容部材のほうが比較例の電子写真用光受容部材の
1/2以下のバラツキとなり、目視においても実施例1の
電子写真用光受容部材のほうが比較例の電子写真用光受
容部材より優れていることがわかった。
0.1mm以下のポチの数につき実施例1の電子写真用光受
容部材のほうが比較例の電子写真用光受容部材の1/2以
下のポチ数となっていることがわかった。さらに、ガサ
ツキの度合いを比較するために、直径0.05mmの円形の領
域を1単位として100点の画像濃度を測定し、その画像
濃度のバラツキを評価したところ、実施例1の電子写真
用光受容部材のほうが比較例の電子写真用光受容部材の
1/2以下のバラツキとなり、目視においても実施例1の
電子写真用光受容部材のほうが比較例の電子写真用光受
容部材より優れていることがわかった。
また、電子写真用光受容部材に加わる比較的短時間な
衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生や光受容層の
層はがれの発生の度合いを比較するために、直径3.5mm
のステンレス製ボールを電子写真用光受容部材の表面の
鉛直上30cmから自由落下させて電子写真用光受容部材表
面に当て、光受容層に亀裂が生じる確率を測定したとこ
ろ、実施例1の電子写真用光受容部材のほうが比較例の
電子写真用光受容部材の2/5以下の発生確率となってい
ることがわかった。
衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生や光受容層の
層はがれの発生の度合いを比較するために、直径3.5mm
のステンレス製ボールを電子写真用光受容部材の表面の
鉛直上30cmから自由落下させて電子写真用光受容部材表
面に当て、光受容層に亀裂が生じる確率を測定したとこ
ろ、実施例1の電子写真用光受容部材のほうが比較例の
電子写真用光受容部材の2/5以下の発生確率となってい
ることがわかった。
以上に見られるように、実施例1の電子写真用光受容
部材のほうが比較例の電子写真用光受容部材より総合的
に優位性が認められた。
部材のほうが比較例の電子写真用光受容部材より総合的
に優位性が認められた。
〈実施例2〉 実施例1の下部層においてNOガスを使用せずに、AlCl
3/Heガス流量の変化の仕方を変え、第3表に示す作成条
件により、実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作
成し、同様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポ
チ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な効果
が得られた。
3/Heガス流量の変化の仕方を変え、第3表に示す作成条
件により、実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作
成し、同様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポ
チ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な効果
が得られた。
〈実施例3〉 実施例1においてCH4ガスボンベをH2ガス(純度99.9
%)ボンベに変え、第4表に示す作成条件により、実施
例1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、同様な評
価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、
層はがれに対して改善される良好な効果が得られた。
%)ボンベに変え、第4表に示す作成条件により、実施
例1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、同様な評
価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、
層はがれに対して改善される良好な効果が得られた。
〈実施例4〉 実施例1においてN2ガス(純度99.9999%)、Heガス
(純度99.9999%)使用し、第5表に示す作成条件によ
り実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、同
様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサ
ツキ、層はがれに対して改善される良好な効果が得られ
た。
(純度99.9999%)使用し、第5表に示す作成条件によ
り実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、同
様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサ
ツキ、層はがれに対して改善される良好な効果が得られ
た。
〈実施例5〉 実施例1の下部層においてAlCl2に化えてAl(CH3)3
(純度99.99%)を使用し、上部層においてSiF4ガスボ
ンベをArガス(純度99.9999%)ボンベに変えて、NOガ
スボンベをNH2が(純度99.999%)ボンベに変えて、第
6表に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写真
用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、実
施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善
される良好な効果が得られた。
(純度99.99%)を使用し、上部層においてSiF4ガスボ
ンベをArガス(純度99.9999%)ボンベに変えて、NOガ
スボンベをNH2が(純度99.999%)ボンベに変えて、第
6表に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写真
用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、実
施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善
される良好な効果が得られた。
〈実施例6〉 上部層においてH2ガスで希釈されたPH3ガス(純度99.
99%)、以下「PH3/H2」と略記する)をさらに使用し、
第7表に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写
真用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、
実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改
善される良好な効果が得られた。
99%)、以下「PH3/H2」と略記する)をさらに使用し、
第7表に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写
真用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、
実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改
善される良好な効果が得られた。
〈実施例7〉 実施例1の下部層において、PH3/H2ガスを使用し、上
部層においてB2H6/H2、SiF4ガスをさらに使用し、第8
表に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写真用
光受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、実施
例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善さ
れる良好な効果が得られた。
部層においてB2H6/H2、SiF4ガスをさらに使用し、第8
表に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写真用
光受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、実施
例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善さ
れる良好な効果が得られた。
〈実施例8〉 実施例1の下部層において、CH4ガス,H2Sガスを使用
し、上部層においてPH3/H2ガス、N2ガスをさらに使用
し、第9表に示す作成条件により、実施例1と同様に電
子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったとこ
ろ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対し
て改善される良好な効果が得られた。
し、上部層においてPH3/H2ガス、N2ガスをさらに使用
し、第9表に示す作成条件により、実施例1と同様に電
子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったとこ
ろ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対し
て改善される良好な効果が得られた。
〈実施例9〉 実施例1においてCH4ガスボンベをC2H2ガス(純度99.
9999%)ボンベに変えて、第10表に示す作成条件によ
り、実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、
同様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガ
サツキ、層はがれに対して改善される良好な効果が得ら
れた。
9999%)ボンベに変えて、第10表に示す作成条件によ
り、実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、
同様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガ
サツキ、層はがれに対して改善される良好な効果が得ら
れた。
〈実施例10〉 下部層においてHeで希釈されたPF6ガス(純度99.999
%、以下「PF6/He」と略記する)を使用し、第11表に示
す作成条件に より、実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作成
し、同様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポ
チ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な効果
が得られた。
%、以下「PF6/He」と略記する)を使用し、第11表に示
す作成条件に より、実施例1と同様に電子写真用光受容部材を作成
し、同様な評価を行ったところ、実施例1と同様にポ
チ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な効果
が得られた。
〈実施例11〉 実施例1においてNOガスボンベをNH3ガスボンベに変
えて、上部層においてCH4ガスをNH3ガスに変え、第12表
に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写真用光
受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、実施例
1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善され
る良好な効果が得られた。
えて、上部層においてCH4ガスをNH3ガスに変え、第12表
に示す作成条件により、実施例1と同様に電子写真用光
受容部材を作成し、同様な評価を行ったところ、実施例
1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善され
る良好な効果が得られた。
〈実施例12〉 実施例6の下部層においてB2H6に変えて、Heで希釈さ
れたBF3ガス(純度99.999%、以下「BF3/He」と略記す
る)を使用し、上部層においてSiF4ガスをさらに使用
し、第13表に示す作成条件により、実施例6と同様に電
子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったとこ
ろ、実施例6と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対し
て改善される良好な効果が得られた。
れたBF3ガス(純度99.999%、以下「BF3/He」と略記す
る)を使用し、上部層においてSiF4ガスをさらに使用
し、第13表に示す作成条件により、実施例6と同様に電
子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行ったとこ
ろ、実施例6と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対し
て改善される良好な効果が得られた。
〈実施例13〉 下部層においてSi2F6ガス(純度99.99%)をSiF4ガス
に変えて上部層においてSi2H6ガス(純度99.99%)をさ
らに使用し、第14表に示す作成条件により、実施例1と
同様に電子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行
ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はが
れに対して改善される良好な効果が得られた。
に変えて上部層においてSi2H6ガス(純度99.99%)をさ
らに使用し、第14表に示す作成条件により、実施例1と
同様に電子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行
ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はが
れに対して改善される良好な効果が得られた。
〈実施例14〉 下部層においてSi2F6ガスを使用し、第15表に示す作
成条件により、実施例1と同様に電子写真用光受容部材
を作成し、同様な評価を行ったところ、実施例1と同様
にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な
効果が得られた。
成条件により、実施例1と同様に電子写真用光受容部材
を作成し、同様な評価を行ったところ、実施例1と同様
にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な
効果が得られた。
〈実施例15〉 実施例1においてNOガスボンベをGeH4ガス(純度99.9
99%)ボンベに変えて、上部層においてGeH4ガスをさら
に使用し、第16表に示す作成条件により、実施例1と同
様に電子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行っ
たところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれ
に対して改善される良好な効果が得られた。
99%)ボンベに変えて、上部層においてGeH4ガスをさら
に使用し、第16表に示す作成条件により、実施例1と同
様に電子写真用光受容部材を作成し、同様な評価を行っ
たところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれ
に対して改善される良好な効果が得られた。
〈実施例16〉 実施例1において、円筒状アルミニウム系支持体の外
直径を80mmにし、第17表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、キヤノン製
の複写機NP−9030を実験用に改造した電子写真装置を用
いた以外は実施例1と同様な評価を行ったところ、実施
例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善さ
れる良好な効果が得られた。
直径を80mmにし、第17表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、キヤノン製
の複写機NP−9030を実験用に改造した電子写真装置を用
いた以外は実施例1と同様な評価を行ったところ、実施
例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善さ
れる良好な効果が得られた。
〈実施例17〉 実施例1において、円筒状アルミニウム系支持体の外
直径を60mmにし、第18表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、キヤノン製
の複写機NP−150Zを実験用に改造した電子写真装置を用
いた以外は実施例1と同様な評価を行ったところ、実施
例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善さ
れる良好な効果が得られた。
直径を60mmにし、第18表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、キヤノン製
の複写機NP−150Zを実験用に改造した電子写真装置を用
いた以外は実施例1と同様な評価を行ったところ、実施
例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善さ
れる良好な効果が得られた。
〈実施例18〉 実施例1において、円筒状アルミニウム系支持体の外
直径を30mmにし、第19表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、キヤノン製
の複写機FC−5を実験用に改造した電子写真装置を用い
た以外は実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例
1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善され
る良好な効果が得られた。
直径を30mmにし、第19表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、キヤノン製
の複写機FC−5を実験用に改造した電子写真装置を用い
た以外は実施例1と同様な評価を行ったところ、実施例
1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善され
る良好な効果が得られた。
〈実施例19〉 実施例1において、円筒状アルミニウム系支持体の外
直径を15mmにし、第20表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、実験用に試
作した電子写真装置を用いた以外は実施例1と同様な評
価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、
層はがれに対して改善される良好な効果が得られた。
直径を15mmにし、第20表に示す作成条件により、実施例
1と同様に電子写真用光受容部材を作成し、実験用に試
作した電子写真装置を用いた以外は実施例1と同様な評
価を行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、
層はがれに対して改善される良好な効果が得られた。
〈実施例20〉 実施例16において、鏡面加工を施した円筒状アルミニ
ウム系支持体に、更に剣バイトによる旋盤加工により、
第38図のような断面形状でa=25μm、b=0.8μmと
なる円筒状アルミニウム系支持体を用い、実施例16と同
様な作成条件で電子写真用光受容部材を作成し、実施例
16と同様な評価を行ったところ、実施例16と同様にポ
チ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な効果
が得られた。
ウム系支持体に、更に剣バイトによる旋盤加工により、
第38図のような断面形状でa=25μm、b=0.8μmと
なる円筒状アルミニウム系支持体を用い、実施例16と同
様な作成条件で電子写真用光受容部材を作成し、実施例
16と同様な評価を行ったところ、実施例16と同様にポ
チ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な効果
が得られた。
〈実施例21〉 実施例16において、鏡面加工を施した円筒状アルミニ
ウム系支持体を、引き続き多数のペアリング用球の落下
のもとにさらして、円筒状アルミニウム系支持体表面に
無数の打痕を生じしめるいわゆる表面ディンプル化処理
を施し、第39図のような断面形状でc=50μm、d=1
μmとなる円筒状アルミニウム系支持体を用い、実施例
16と同様な作成条件で電子写真用光受容部材を作成し、
実施例16と同様な評価を行ったところ、実施例16と同様
にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な
効果が得られた。
ウム系支持体を、引き続き多数のペアリング用球の落下
のもとにさらして、円筒状アルミニウム系支持体表面に
無数の打痕を生じしめるいわゆる表面ディンプル化処理
を施し、第39図のような断面形状でc=50μm、d=1
μmとなる円筒状アルミニウム系支持体を用い、実施例
16と同様な作成条件で電子写真用光受容部材を作成し、
実施例16と同様な評価を行ったところ、実施例16と同様
にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善される良好な
効果が得られた。
〈実施例22〉 実施例9において、円筒状アルミニウム系支持体の温
度を500℃とし、第21表に示す作成条件により、上部層
がpoly−Si(H,X)からなる電子写真用光受容部材を実
施例1と同様に作成し、同様な評価を行ったところ、実
施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善
される良好な効果が得られた。
度を500℃とし、第21表に示す作成条件により、上部層
がpoly−Si(H,X)からなる電子写真用光受容部材を実
施例1と同様に作成し、同様な評価を行ったところ、実
施例1と同様にポチ、ガサツキ、層はがれに対して改善
される良好な効果が得られた。
〈実施例23〉 マイクロ波(以下「μW」と略記する)グロー放電分
解法によって本発明の電子写真用光受容部材を形成し
た。
解法によって本発明の電子写真用光受容部材を形成し
た。
第37図に示したRFグロー放電分解法の製造装置の堆積
装置1000を第40図に示すμWグロー放電分解法用の堆積
装置1100に交換して原料ガス供給装置1020と接続した、
第41図に示すμWグロー放電分解法による電子写真用光
受容部材の製造装置を用いた。
装置1000を第40図に示すμWグロー放電分解法用の堆積
装置1100に交換して原料ガス供給装置1020と接続した、
第41図に示すμWグロー放電分解法による電子写真用光
受容部材の製造装置を用いた。
図中1107は円筒状アルミニウム系支持体であり、外直
径は108mmで、表面に鏡面加工を施してある。
径は108mmで、表面に鏡面加工を施してある。
まず実施例1と同様に、堆積室1101及びガス配管内
を、堆積室1101の圧力が5×10-6Torrになるまで排気し
た。
を、堆積室1101の圧力が5×10-6Torrになるまで排気し
た。
その後実施例1と同様に、各ガスをマスフローコント
ローラー1021〜1027内に導入した。但し、B2H6/H2ガス
ボンベをPH3/H2ガスボンベ変えた。
ローラー1021〜1027内に導入した。但し、B2H6/H2ガス
ボンベをPH3/H2ガスボンベ変えた。
また、堆積室1101内に設置された円筒状アルミニウム
系支持体1107の温度は不図示の加熱ヒーターにより250
℃に加熱した。
系支持体1107の温度は不図示の加熱ヒーターにより250
℃に加熱した。
以上のようにして成膜の準備が完了した後、円筒状ア
ルミニウム系支持体1107上に、下部層、上部層の各層の
成膜を行った。下部層を形成するには、流出バルブ104
1,1042,1044,1045,1046,1047および補助バルブ1018を徐
々に開いてSiH4ガス、H2ガス、AlCl3/Heガスをガス導入
管1110の不図示のガス放出孔を通じてプラズマ発生領域
1109内に流入させた。この時、SiH4ガス流量が150SCC
M、H2ガス流量が20SCCM、SiF4ガス流量が10SCCM、NOガ
ス流量が10SCCM、PH3/H2ガスが1.5SCCM、AlCl3/Heガス
流量が400SCCMとなるように各々のマスフローコントロ
ーラー1021,1022,1024,1025,1026,1027で調整した。堆
積室1101内の圧力は、0.6mTorrとなるように不図示の真
空計を見ながら不図示のメインバルブの開口を調整し
た。その後、不図示のμW電源の電力を0.5W/cm3に設定
し導波部1103および誘電体窓1102を通じてプラズマ発生
領域1109内にμW電力を導入し、μWグロー放電を生起
させ、円筒状アルミニウム系支持体1107上に下部層の形
成を開始した。下部層の形成中、SiH4ガス流量は150SCC
M,SiF4ガス流量は10SCCM、NOガス流量は10SCCM、PH2/H2
ガス流量は1.5SCCMとなるように、H2ガス流量は20SCCM
から500SCCMに一定の割合で増加するように、AlCl2/He
ガス流量は支持体側0.01μmでは400SCCMから80SCCMに
一定の割合で減少するように、上部層側0.01μmでは80
SCCMから50SCCMに一定の割合で減少するようにマスフロ
ーコントローラー1021,1022,1024,1025,1026,1027を調
整し、層厚0.02μmの下部層を形成したところでμWグ
ロー放電を止め、また、流出バルブ1041,1042,1044,104
5,1046,1047および補助バルブ1018を閉じて、プラズマ
発生領域1109内へのガスの流入を止め、下部層の形成を
終えた。
ルミニウム系支持体1107上に、下部層、上部層の各層の
成膜を行った。下部層を形成するには、流出バルブ104
1,1042,1044,1045,1046,1047および補助バルブ1018を徐
々に開いてSiH4ガス、H2ガス、AlCl3/Heガスをガス導入
管1110の不図示のガス放出孔を通じてプラズマ発生領域
1109内に流入させた。この時、SiH4ガス流量が150SCC
M、H2ガス流量が20SCCM、SiF4ガス流量が10SCCM、NOガ
ス流量が10SCCM、PH3/H2ガスが1.5SCCM、AlCl3/Heガス
流量が400SCCMとなるように各々のマスフローコントロ
ーラー1021,1022,1024,1025,1026,1027で調整した。堆
積室1101内の圧力は、0.6mTorrとなるように不図示の真
空計を見ながら不図示のメインバルブの開口を調整し
た。その後、不図示のμW電源の電力を0.5W/cm3に設定
し導波部1103および誘電体窓1102を通じてプラズマ発生
領域1109内にμW電力を導入し、μWグロー放電を生起
させ、円筒状アルミニウム系支持体1107上に下部層の形
成を開始した。下部層の形成中、SiH4ガス流量は150SCC
M,SiF4ガス流量は10SCCM、NOガス流量は10SCCM、PH2/H2
ガス流量は1.5SCCMとなるように、H2ガス流量は20SCCM
から500SCCMに一定の割合で増加するように、AlCl2/He
ガス流量は支持体側0.01μmでは400SCCMから80SCCMに
一定の割合で減少するように、上部層側0.01μmでは80
SCCMから50SCCMに一定の割合で減少するようにマスフロ
ーコントローラー1021,1022,1024,1025,1026,1027を調
整し、層厚0.02μmの下部層を形成したところでμWグ
ロー放電を止め、また、流出バルブ1041,1042,1044,104
5,1046,1047および補助バルブ1018を閉じて、プラズマ
発生領域1109内へのガスの流入を止め、下部層の形成を
終えた。
次に、上部層の第一の層領域を形成するには、流出バ
ルブ1041,1042,1044および補助バルブ1018を徐々に開い
てSiH4ガス、H2ガス、SiF4をガス導入管1110の不図示の
ガス放出孔を通じてプラズマ発生空間1109内に流入させ
た。この時、SiH4ガス流量が700SCCM、H2ガス流量が500
SCCM、SiF4ガス流量が30SCCMとなるように各々のマスフ
ローコントローラー1021,1022、1024で調整した。堆積
室1101内の圧力は、0.5mTorrとなるように調整した。そ
の後、不図示のμW電源の電力を0.5W/cm3に設定し下部
層と同様に、プラズマ発生室1109内にμWグロー放電を
生起させ、下部層上に上部層の第一の層領域の形成を開
始し、層厚20μmの上部層の第一の層領域を形成した。
ルブ1041,1042,1044および補助バルブ1018を徐々に開い
てSiH4ガス、H2ガス、SiF4をガス導入管1110の不図示の
ガス放出孔を通じてプラズマ発生空間1109内に流入させ
た。この時、SiH4ガス流量が700SCCM、H2ガス流量が500
SCCM、SiF4ガス流量が30SCCMとなるように各々のマスフ
ローコントローラー1021,1022、1024で調整した。堆積
室1101内の圧力は、0.5mTorrとなるように調整した。そ
の後、不図示のμW電源の電力を0.5W/cm3に設定し下部
層と同様に、プラズマ発生室1109内にμWグロー放電を
生起させ、下部層上に上部層の第一の層領域の形成を開
始し、層厚20μmの上部層の第一の層領域を形成した。
次に、上部層の第二の層領域を形成するには、流出バ
ルブ1041,1043および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH
4ガス、CH4ガスをガス導入管1110の不図示のガス放出孔
を通じてプラズマ発生空間1109内に流入させた。この時
SiH4ガス流量が150SCCM、CH4ガス流量が500SCCMとなる
ように各々のマスフローコントローラー1021,1023で調
整した。堆積室1101内の圧力は、0.3mTorrとした。その
後、不図示のμW電源の電力を0.5W/cm3に設定しプラズ
マ発生領域1109内に、μWグロー放電を生起させ、上部
層の第一の層領域上に層厚1μmの上部層の第二の層領
域を形成した。
ルブ1041,1043および補助バルブ1018を徐々に開いてSiH
4ガス、CH4ガスをガス導入管1110の不図示のガス放出孔
を通じてプラズマ発生空間1109内に流入させた。この時
SiH4ガス流量が150SCCM、CH4ガス流量が500SCCMとなる
ように各々のマスフローコントローラー1021,1023で調
整した。堆積室1101内の圧力は、0.3mTorrとした。その
後、不図示のμW電源の電力を0.5W/cm3に設定しプラズ
マ発生領域1109内に、μWグロー放電を生起させ、上部
層の第一の層領域上に層厚1μmの上部層の第二の層領
域を形成した。
以上の、電子写真用孔受容部材の作成条件を第22表に
示す。
示す。
この電子写真用光受容部材を実施例1と同様な評価を
行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層は
がれに対して改善される良好な効果が得られた。
行ったところ、実施例1と同様にポチ、ガサツキ、層は
がれに対して改善される良好な効果が得られた。
〔発明の効果〕 本発明の電子写真用光受容部材を前述のごとき特定の
層構成としたことにより、A−Siで構成された従来の電
子写真用光受容部材における諸問題を全て解決すること
ができ、特に極めて優れた、電気的特性、光学的特性、
光導電特性、画像特性、耐久性および使用環境特性を示
す。
層構成としたことにより、A−Siで構成された従来の電
子写真用光受容部材における諸問題を全て解決すること
ができ、特に極めて優れた、電気的特性、光学的特性、
光導電特性、画像特性、耐久性および使用環境特性を示
す。
特に本発明においては、下部層において、アルミニウ
ム原子(Al)、シリコン原子(Si)、特には水素原子
(H)を層厚方向に不均一な分布状態で含有させること
により、アルミニウム系支持体と上部層との間における
電荷(フォトキャリヤ)の注入性が改善され、さらに
は、アルミニウム系支持体と上部層との構成元素の組織
的構造的連続性が改善されるために、ガサツキやポチ等
の画像特性が改善され、ハーフトーンが鮮明に出て、且
つ解像力の高い、高品質の画像を安定して繰り返し得る
ことができる。
ム原子(Al)、シリコン原子(Si)、特には水素原子
(H)を層厚方向に不均一な分布状態で含有させること
により、アルミニウム系支持体と上部層との間における
電荷(フォトキャリヤ)の注入性が改善され、さらに
は、アルミニウム系支持体と上部層との構成元素の組織
的構造的連続性が改善されるために、ガサツキやポチ等
の画像特性が改善され、ハーフトーンが鮮明に出て、且
つ解像力の高い、高品質の画像を安定して繰り返し得る
ことができる。
さらには、電子写真用光受容部材に加わる比較的短時
間な衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生やNon−S
i(H,X)膜のはがれの発生を防止し耐久性を向上させ、
さらには、アルミニウム系支持体とNon−Si(H,X)膜の
熱膨張率の違いにより発生する応力を緩和し、Non−Si
(H,X)膜にクラックやはがれが生じるのを防ぎ、生産
性における歩留まりを著しく向上させることができる。
間な衝撃性の機械的圧力による画像欠陥の発生やNon−S
i(H,X)膜のはがれの発生を防止し耐久性を向上させ、
さらには、アルミニウム系支持体とNon−Si(H,X)膜の
熱膨張率の違いにより発生する応力を緩和し、Non−Si
(H,X)膜にクラックやはがれが生じるのを防ぎ、生産
性における歩留まりを著しく向上させることができる。
特に本発明においては、下部層中にハロゲン原子を共
存させることによってシリコン原子、アルミニウム原子
等の未結合手を補償し組織的、構造的により安定な状態
を得ることができるため、前記、シリコン原子、アルミ
ニウム原子及び水素原子の分布による効果と相まって、
ガサツキやポチなどの画像特性において著しい改善が見
られるという特徴を有する。
存させることによってシリコン原子、アルミニウム原子
等の未結合手を補償し組織的、構造的により安定な状態
を得ることができるため、前記、シリコン原子、アルミ
ニウム原子及び水素原子の分布による効果と相まって、
ガサツキやポチなどの画像特性において著しい改善が見
られるという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の電子写真用光受容部材の層構成を説明
するための模式的構成図、 第2図は従来の電子写真用光受容部材の層構成を説明す
るための模式的構成図、 第3図乃至第8図はそれぞれ、下部層に含有されるアル
ミニウム原子(Al)、ハロゲン原子(X)、必要により
含有される耐久性を調整する原子(CNOc)、および画質
を調整する原子(Mc)の分布状態の説明図、 第9図乃至第16図はそれぞれ、下部層に含有されるシリ
コン原子(Si)、水素原子(H)、ハロゲン原子
(X)、必要により含有される耐久性を調整する原子
(CNOc)、および画質を調整する原子(Mc)の分布状態
の説明図、 第17図乃至第36図はそれぞれ、上部層に含有される伝導
性を制御する原子(M)、炭素原子(C)および/また
は窒素原子(N)および/または酸素原子(O)、ゲル
マニウム原子(Ge)および/またはスズ原子(Sn)の分
布状態の説明図、 第37図は本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するための装置の一例でRFを用いたグロー放電法によ
る製造装置の模式的説明図、 第38図は本発明の電子写真用光受容部材を形成する際の
アルミニウム系支持体の断面形状がV字形である場合の
支持体断面の拡大図、 第39図は本発明の電子写真用光受容部材を形成する際の
アルミニウム系支持体の表面がいわゆるデインプル且処
理された場合の支持体断面の拡大図、 第40図は本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するためにマイクロ波グロー放電法をもちいる際の堆
積装置の模式的説明図、 第41図は本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するための装置の一例でマイクロ波を用いたグロー放
電法による製造装置の模式的説明図である。 第1図について、 100……本発明の電子写真用光受容部材 101……アルミニウム系支持体 102……光受容層 103……下部層 104……上部層 105……自由表面 第2図について、 200……従来の電子写真用光受容部材 201……アルミニウム系支持体 202……A−Siからなる感光層 203……自由表面 第37図において、 1000……RFグロー放電分解法による堆積装置 1001……堆積室 1005……円筒状アルミニウム系支持体 1008……ガス導入管 1009……ガス放出孔 1012……高周波マッチングボックス 1014……加熱ヒーター 1015……リークバルブ 1016……メインバルブ 1017……真空計 1018……補助バルブ 1020……原料ガス供給装置 1021〜1027……マスフローコントローラー 1031〜1037……ガス流入バルブ 1041〜1047……ガス流出バルブ 1051〜1057……原料ガスボンベのバルブ 1061〜1067……圧力調整器 1071〜1077……原料ガスボンベ 1078……原料の密閉容器 第40図、第41図において、 1100……マイクロ波グロー放電法による堆積装置 1101……堆積室 1102……誘電体窓 1103……導波部 1107……円筒状アルミニウム系支持体 1109……プラズマ発生領域 1010……ガス導入管
するための模式的構成図、 第2図は従来の電子写真用光受容部材の層構成を説明す
るための模式的構成図、 第3図乃至第8図はそれぞれ、下部層に含有されるアル
ミニウム原子(Al)、ハロゲン原子(X)、必要により
含有される耐久性を調整する原子(CNOc)、および画質
を調整する原子(Mc)の分布状態の説明図、 第9図乃至第16図はそれぞれ、下部層に含有されるシリ
コン原子(Si)、水素原子(H)、ハロゲン原子
(X)、必要により含有される耐久性を調整する原子
(CNOc)、および画質を調整する原子(Mc)の分布状態
の説明図、 第17図乃至第36図はそれぞれ、上部層に含有される伝導
性を制御する原子(M)、炭素原子(C)および/また
は窒素原子(N)および/または酸素原子(O)、ゲル
マニウム原子(Ge)および/またはスズ原子(Sn)の分
布状態の説明図、 第37図は本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するための装置の一例でRFを用いたグロー放電法によ
る製造装置の模式的説明図、 第38図は本発明の電子写真用光受容部材を形成する際の
アルミニウム系支持体の断面形状がV字形である場合の
支持体断面の拡大図、 第39図は本発明の電子写真用光受容部材を形成する際の
アルミニウム系支持体の表面がいわゆるデインプル且処
理された場合の支持体断面の拡大図、 第40図は本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するためにマイクロ波グロー放電法をもちいる際の堆
積装置の模式的説明図、 第41図は本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形
成するための装置の一例でマイクロ波を用いたグロー放
電法による製造装置の模式的説明図である。 第1図について、 100……本発明の電子写真用光受容部材 101……アルミニウム系支持体 102……光受容層 103……下部層 104……上部層 105……自由表面 第2図について、 200……従来の電子写真用光受容部材 201……アルミニウム系支持体 202……A−Siからなる感光層 203……自由表面 第37図において、 1000……RFグロー放電分解法による堆積装置 1001……堆積室 1005……円筒状アルミニウム系支持体 1008……ガス導入管 1009……ガス放出孔 1012……高周波マッチングボックス 1014……加熱ヒーター 1015……リークバルブ 1016……メインバルブ 1017……真空計 1018……補助バルブ 1020……原料ガス供給装置 1021〜1027……マスフローコントローラー 1031〜1037……ガス流入バルブ 1041〜1047……ガス流出バルブ 1051〜1057……原料ガスボンベのバルブ 1061〜1067……圧力調整器 1071〜1077……原料ガスボンベ 1078……原料の密閉容器 第40図、第41図において、 1100……マイクロ波グロー放電法による堆積装置 1101……堆積室 1102……誘電体窓 1103……導波部 1107……円筒状アルミニウム系支持体 1109……プラズマ発生領域 1010……ガス導入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 狩谷 俊光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 新納 博明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−28162(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウム系支持体と、該支持体上に光
導電性を示す多層構造の光受容層を有する光受容部材に
おいて、前記光受容層が前記支持体側より、構成要素と
して少なくともアルミニウム原子と、シリコン原子と、
水素原子と、ハロゲン原子と、画質を調整する原子とし
てアルミニウム元素を除く周期律表第III族に属する原
子、窒素原子を除く周周期律第V族に属する原子および
酸素原子を除く周期律表第VI族に属する原子から選ばれ
る少なくともいずれか一つとを含む無機材料で構成され
る下部層と、シリコン原子を母体とし、水素原子および
ハロゲン原子から選ばれる少なくともいずれか一方を含
有する非単結晶材料で構成される上部層とを安居し、前
記下部層は少なくとも水素ガスの導入割合を変化させる
ことで、前記下部層の前記アルミニウム原子はその含有
量が5原子%を越え95原子%以下であり、前記上部層に
向かってその含有量が減少するような層厚方向に不均一
な分布状態で含有する部分を有し、該下部層中の前記シ
リコン原子と水素原子はその含有量が前記上部層に向か
って増加するような層厚方向に不均一な分布状態で含有
する部分を有し、該水素原子の含有量が0.01原子%以上
70原子%以下であることを特徴とする光受容部材。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62112162A JP2637426B2 (ja) | 1987-05-07 | 1987-05-07 | 光受容部材 |
US07/182,156 US4886723A (en) | 1987-04-21 | 1988-04-15 | Light receiving member having a multilayered light receiving layer composed of a lower layer made of aluminum-containing inorganic material and an upper layer made of non-single-crystal silicon material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62112162A JP2637426B2 (ja) | 1987-05-07 | 1987-05-07 | 光受容部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63276063A JPS63276063A (ja) | 1988-11-14 |
JP2637426B2 true JP2637426B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=14579792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62112162A Expired - Fee Related JP2637426B2 (ja) | 1987-04-21 | 1987-05-07 | 光受容部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2637426B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5928162A (ja) * | 1982-08-10 | 1984-02-14 | Toshiba Corp | 電子写真感光体 |
JPH0718906B2 (ja) * | 1985-10-25 | 1995-03-06 | 東京電力株式会社 | 送電系の故障点標定装置 |
JPS62102451A (ja) * | 1985-10-30 | 1987-05-12 | Nec Corp | ポジシヨニング制御方式 |
-
1987
- 1987-05-07 JP JP62112162A patent/JP2637426B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPS63276063A (ja) | 1988-11-14 |
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