JP2636378B2 - 発泡体押出装置および方法 - Google Patents

発泡体押出装置および方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般に発泡体押出装置に関するもので、特
に大きい水平真空チャンバーを用いる方法および装置に
関する。
発泡性プラスチックを真空チャンバーに押出すことに
よって、登録商標「フォームラル(FOAMULAR)」(U.C
インダストリアル オブ バルシパニー,ニュージャー
ジー州)で市販している発泡製品のような高品質の低密
度発泡体を作ることは知られている。この製品はプラス
チック融成物を傾斜気圧脚(inclined barometric le
g)に押出すことによって工業的に作られており、上記
傾斜気圧脚は真空チャンバーを形成する大直径のパイプ
の形状をしている。実質的長さからなるパイプの下端部
を液体、好ましくは水の池に突出させている。チャンバ
ーが真空下である場合に、水を池から少なくとも部分的
に取出してチャンバーに充填している。水はチャンバー
をシールし、かつ押出物を冷却する作用をしている。傾
斜配置は、押出物を連続基台上のチャンバーからベルト
コンベヤーの助けにより押出すようにしている。この装
置の例は米国特許第3,704,083;4,044,084;4,199,310;4,
234,529;4,247,276;および4,271,107号明細書に記載さ
れている。
従来の上記特許に記載されている傾斜気圧脚の基本的
な問題の1つは構造費用がかかることである。脚または
チャンバーおよびその傾斜の長さのために、押出機を位
置するダイ端部を出口または池端部よりかなり高くして
おり、数メートル〜数十メートルの単位である。このよ
うな高さにおける差は構造的に問題を生ずるばかりか、
作業中における材料の取扱いにおいて問題が生ずる。
水平押出真空チャンバーの使用が試みられており、米
国特許第4,487,731号および4,486,369号明細書には水平
チャンバー真空押出システムについて記載されている。
これらのシステムでは、液体池またはバルフを省く代り
に、大気から真空に循環する出口チャンバーを用いてい
る。また、押出物をチャンバー内でカットおよび/また
は積重ねる必要があり、更にこのチャンバーは装置のサ
ービスおよび制御を困難にする。また、製品をチャンバ
ー内で噴霧冷却することは押出物の大きい断面寸法に対
して適当でない。
真空押出装置の他のタイプは米国特許第3,822,331;1,
990,434;および2,987,768号明細書に記載されている
が、しかし、これらの装置は連続発泡押出、特に大きい
断面大きさの押出物に対して明らかに適当でない。
従って、押出物が真空チャンバーを出る際に押出物を
浸す水バフル(water baffle)または水シール(water
seal)を用いると同時に、水平チャンバーを用いること
が望まれている。
本発明における発泡体押出システムおよび方法は、チ
ャンバーの1端に隔壁(bulkhead)および押出ダイを有
する水平真空チャンバーを用い、隔壁を閉鎖する場合に
押出台をチャンバーの内側に存在させる。液体バフル、
好ましくは水をチャンバーの反対端に設け、これを介し
て押出物をチャンバーから大気に通すようにする。バフ
ルはチャンバー内において高いレベルおよびチャンバー
の外側において低いレベルを有する液体の池からなる。
池の高いレベルはダム プレートとオリフィス プレー
トとの間に形成し、オリフィス プレートはチャンバー
の反対端を形成する。オリフィス プレートは押出物を
通す大きさ調整しうる窓を含んでおり、押出物はコンベ
ヤーにより下方に向け傾斜して伸びる池に案内し、大き
い半径方向に上方に向けて弯曲するセクションを有する
オリフィス プレートおよび池を通して送出する。チャ
ンバーにおける液体のレベルは、チャンバー内の池の高
いレベルからチャンバーの外側の池の低いレベルに液体
を循環させて制御し、この場合循環する液体の量を真空
チャンバー内の絶対圧に逆比例するようにする。必要に
応じて、循環液体を冷却器に通して液体温度を制御する
ことができる。オリフィス プレートにおける窓または
出口オリフィスの大きさ調整はチャンバーの外側の低い
レベル池部分からチャンバーの内側の高いレベル池部分
への液体流れを、特に始動中に制御するのに用いること
ができる。
次に、本発明を添付図面に基づいて説明する。
第1図は1端に隔壁11および反対端にオリフィス プ
レート12を含む水平に伸びる真空チャンバー10を拡大し
て示している。チャンバーは実質的に拡大しており、そ
の長さにわたって水平であり、かつ大直径のパイプの形
状をしている。チャンバーは米国特許第4,199,310号明
細書に記載されているように大直径のコンクリート製パ
イプ セクションを互いに連結し、およびシールして形
成することができる。
隔壁11は、真空チャンバー10の端を行ったり、来たり
移動するように、往復台14上を移動させるように固定す
ることができる。隔壁の外部には、1または2個以上の
押出機15を設けると共に、押出ダイ16を隔壁の内部に設
ける。また、隔壁の内部には付形ローラを設けてダイか
ら押出される押出物の配置および形状を制御する。付形
ローラの配置、および隔壁にダイおよび付形ローラを取
付ける手段は米国特許第4,234,529;4,247,276;および4,
469,652号明細書に詳述されている。いずれの場合にお
いても、真空チャンバーは隔壁11をチャンバーの端に向
け、水平に行ったり、来たり移動させることによって開
閉することができる。
隔壁11にかなり接近させてダム プレート20をチャン
バー内に設け、ダム プレート20の上端21をチャンバー
の中心線より幾分突出させる。
オリフィス プレート12を超えて収納構造24をチャン
バーの外側に設け、収納構造24は側壁25および26、およ
び端壁27を含んでいる。収納構造24の対向端壁28はオリ
フィス プレート12を含んでいる。
収納構造24および真空チャンバー10と共に、ダム プ
レート20から収納構造の端壁27に延在する、液体、例え
ば水の池30の収納体を形成する。図示するように、池30
の部分31を真空チャンバー10の外側に配置し、部分32を
真空チャンバー10の内側に配置する。勿論、これらの部
分31および32はオリフィス プレート12の両側上に位置
し、これらの部分間の連通をオリフィス プレート12の
窓34によって得るようにする。オリフィス プレート12
上にモータ37により垂直に駆動されるように設けられた
垂直移動ゲート36は窓34の開口の大きさを制御する。
発泡押出物40はダイ16を離れて膨脹しおよび付形さ
れ、次いでベルトコンベヤー43の端42またはテイル プ
ーリの下で加圧する。このベルトコンベヤーの端42また
はテイル プーリは、押出物40を真空チャンバー10にお
ける池30のレベルの下に向わせるように下方に向けて傾
斜させる。勿論、発泡押出物40はベルトコンベヤー43に
対して浮上させ、ベルトコンベヤーの速度を真空チャン
バーから発泡押出物を取出す速度と緊密に制御する。ベ
ルトコンベヤー43は窓34を通過し、次いで45で示すよう
に上方に弯曲し、この弯曲は駆動部47から駆動されるヘ
ッド プーリ46で終る。ベルトコンベヤーの曲率は均一
にする必要はないが、しかし150フィート以下の半径に
すべきではない。米国特許第4,044,084および4,199,310
号明細書には傾斜気圧脚または真空チャンバーに用いる
上記コンベヤーが記載されている。押出物40が真空チャ
ンバー10の外側の池30の部分31を出た後、勿論押出物は
大気圧にさらされ、押出物を次のカッテングおよび加工
処理のために矢印48の方向に進行させる。
ゲート36がその殆んど閉鎖された位置になる場合に
は、コンベヤー43および押出物40に対する小さい隙間が
得られ、特に始動中に、チャンバーの外側の池30の部分
31からチャンバーの内側の部分32へ移動する水に対する
大きい流れ制御弁として作用する。
真空チャンバー10内の水のレベルを制御するために、
2個の水循環ポンプ50および51を設ける。これらのポン
プはダム プレート20の内側の真空チャンバー52および
53の底部から水を取出す。ポンプの出口は逆止め弁54お
よび55、および電力(power)作動弁56および57に連通
する。これらの電力作動弁はポンプ出口ライン59および
60に存在させ、これらのラインはそれぞれ冷却塔61に連
通させる。冷却塔61は弁62および63を閉じることにより
バイパスし、水をライン64および65を通じて真空チャン
バー10の外側の池の部分31に直接に導びくことができ
る。また、これらのライン64および65はそれぞれ弁66お
よび67を設けており、これらの弁66および67は弁62およ
び63により交替に開きおよび閉じるようにする。冷却塔
61からの水はライン69を介して、再び真空チャンバー10
の外側の池の部分31に戻す。
また、出口逆止め弁54および55のほかに、各ポンプに
は入口および出口遮断弁72および73、並びに圧力ゲージ
74を設ける。ポンプは同時にまたは別々に用いるように
できる。
また、真空制御器78をレベル制御80およびモータ37に
電気的に接続し、モータ37はオリフィス プレート上の
ゲート36の位置を制御する。レベル制御器接続はセット
ポイント制御接続81による。
レベル制御器80は弁83および84を介して真空チャンバ
ーの真空および水側に接続する。更に、レベル制御器は
ポンプ出口ライン59および60のレベル制御弁56および57
を制御する。
ダム プレート20の内側の真空チャンバー10には86で
示す水だめおよびドレンを設け、これにより水をダム
プレート20上にはね返す。
システムの作動中、ポンプ50および51は、水を真空チ
ャンバー10内の池の部分32から引出す作用をし、および
水を直接にまたは冷却塔を介して真空チャンバーの外側
の池の部分31に送るか、または大気にさらす。かように
して、水は池の1端から他端に流し、オリフィス プレ
ート12の調整しうる窓34を介して循環させて戻す。
真空を真空チャンバー10に確立する場合、オリフィス
プレート12の両側における水レベルは共通レベルにな
る。この点において、ポンプ50および51は回転するが、
しかしレベル制御弁56および57は閉じる。チャンバーの
端部に向って隔壁11を移動することによって、真空チャ
ンバー10が閉じる場合には、真空制御器78は所望レベル
にセットされ、真空ポンプ77が回転する。真空レベルが
上る(絶対圧が下る)場合、勿論、水はチャンバー10の
外部からチャンバーの内部に引き込まれてチャンバーの
内部の水レベルが上昇する。このプロセス中、レベル制
御器80はレベル制御弁56および57を開き始め、および真
空制御器78はモータ37を介してゲート36を閉じ始める。
オリフィスの大きさを小さくするゲート36の制御は、水
を真空チャンバー10に移動する大流れ制御弁として作用
する。
真空制御器78およびレベル制御器80は最適に調整しう
るセット ポイントを有している。真空制御器78がその
セット ポイントに達すると吹出し弁79の作用によって
所望の真空レベルを維持し始める。レベル制御器80がそ
のセット ポイントに達すると、真空チャンバー内の水
レベルを維持するレベル制御弁56および57は、水の流れ
または循環を真空チャンバー10から池30の大気部分に増
大または減少することによって、与えられた狭い範囲内
に変化する。真空レベルが増大する場合には、真空チャ
ンバー10の内側の水レベルが増大し、水レベルを許容し
うるレベルに維持するために、また水の流れを弁56およ
び57を介して増大させる。システムの作動中、真空制御
器78はレベル制御器80を連続基準にリセットし、レベル
制御弁56および57を変える。換言すると、真空制御器78
が主制御器であり、およびレベル制御器は従制御器であ
る。常に、レベル制御器はリセットすることによって、
真空制御器は水レベルの変化を、真空レベルに応答する
真空チャンバーの内側の正確な水レベルを維持するよう
に予想することができる。しかしながら、最終位置にお
けるゲート36は、通常、その位置にとどまり、システム
の始動中または運転停止中、たゞ大流れ制御弁として用
いられる。いずれの場合においても、全システムは制御
すべき真空チャンバーの内側の水レベルをチャンバー内
の真空レベルに応答するようにして、長く傾斜した気圧
脚についての必要性を回避するようにする。
本発明においては、長さにわたって水平である水平に
延長したチャンバーを含む発泡体押出ラインを提供す
る。チャンバーは、チャンバー内の発泡体押出物を形成
する1端に押出ダイを設け、および真空下に維持するチ
ャンバーの他端に水バフルを設ける。発泡体押出物はバ
フルを介して次のカッテングおよび加工処理のために大
気に案内する。真空チャンバー内の液体レベルを維持す
るために、押出中、液体を真空チャンバー内の液体の高
いレベルからチャンバーの外側の液体の低いレベルに循
環させる。勿論、循環する液体の量は真空チャンバーに
おける絶対圧に逆比例する。
本発明は好適例について記載したけれども、本発明は
特許請求の範囲および本明細書の記載を逸脱しないかぎ
り、当業者により種々変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は液体循環およびレベル制御を有する本発明の真
空発泡体押出装置の側面図、 第2図は沈む押出物を通す可変ゲートを示す第1図に示
す装置のオリフィス プレートの部分を拡大して示す説
明用線図、および 第3図は第2図に示すオリフィス プレートにおいて液
体池の2つのレベルを分離する状態を拡大して示す説明
用線図である。 10,52,53……真空チャンバー 11……隔壁、12……オリフィス プレート 14……往復台、15……押出機 16……押出ダイ、20……ダム プレート 24……収納構造、25,26……側壁 27……端壁、28……対向端壁 30……池、31,32……池30の部分 34……オリフィス プレート12の窓 36……垂直移動ゲート、37……モータ 40……発泡体押出物 42……ベルトコンベヤー43の端(テイル プーリ) 43……ベルトコンベヤー、45……弯曲 46……ヘッド プーリ、47……駆動部 50,51……水循環ポンプ、54,55……逆止め弁 56,57……電力作動弁(レベル制御弁) 59,60……ポンプ出口ライン 61……冷却塔 62,63,66,67,83,84……弁 64,65,69……ライン、72,73……出口遮断弁 74……圧力ゲージ、77……真空ポンプ 78……真空制御器、79……吹出し弁 80……レベル制御器 81……セット ポイント制御接続 86……水だめ(ドレン)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平真空チャンバー(10)、該チャンバー
    の一端における隔壁(11)および押出ダイ(16)、チャ
    ンバーをシールするように作動し、かつ押出物をチャン
    バーから大気に通す、前記チャンバーの反対端における
    液体バフル、および押出中、液体を高いレベルから低い
    レベルに循環する手段(50,51)からなり、および前記
    液体バフルはチャンバーにおける高いレベル(32)およ
    びチャンバーの外側の低いレベルを有する液体の池(3
    0)からなることを特徴とする発泡体押出装置。
  2. 【請求項2】循環する液体の量を水平真空チャンバーに
    おける絶対圧に逆比例させた請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】前記押出物を実質的水平方向から下方に、
    次いで前記液体バフルを介して上方に案内する手段(4
    3)を含む請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】チャンバーにおいて高いレベルの池を形成
    する、前記ダイの反対側の前記チャンバーの端部のオリ
    フィス プレート(12)及び前記チャンバー内のダム
    プレート(20)を含む請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】池レベルの下の、前記オリフィス プレー
    トにおける押出物のための出口オリフィス(34)、およ
    び前記出口オリフィスの大きさを制御する手段(37)を
    含む請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】前記出口オリフィスの大きさを制御する前
    記手段は前記オリフィス プレート上のモータ駆動ゲー
    ト(36)からなる請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】長さにわたって水平である水平に延長する
    水平真空チャンバー(10)、前記チャンバー内の発泡体
    押出物を形成する前記チャンバーの一端における押出ダ
    イ(16)、前記チャンバーを真空下に維持するように作
    動する前記チャンバーの反対端における液体バフル手段
    (30)、および前記押出物を前記バフル手段を介して次
    のカッテングおよび加工処理のために大気に案内する手
    段(43)からなることを特徴とする発泡体押出装置。
  8. 【請求項8】前記液体バフル手段はチャンバーにおける
    高いレベルおよびチャンバーの外側における低いレベル
    を有する液体の池からなる請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】押出中、液体を高いレベルから低いレベル
    に循環してチャンバーにおけるレベルを維持する手段
    (50,51)を含む請求項8記載の装置。
  10. 【請求項10】循環する液体の量を真空チャンバー内の
    絶対圧に逆比例させた請求項9記載の装置。
  11. 【請求項11】チャンバーにおける高いレベルの池を形
    成する、前記ダイの反対側の前記チャンバーの端部のオ
    リフィス プレート(12)及び前記チャンバー内のダム
    プレート(20)を含む請求項10記載の装置。
  12. 【請求項12】池レベルの下の前記オリフィス プレー
    トにおける押出物のための出口オリフィス(34)、およ
    び前記出口オリフィスの大きさを制御する手段(37)を
    含む請求項11記載の装置。
  13. 【請求項13】前記出口オリフィスの大きさを制御する
    前記手段は前記オリフィス プレート上のモータ駆動ゲ
    ート(36)からなる請求項12記載の装置。
  14. 【請求項14】発泡性プラスチック融成物を水平真空チ
    ャンバーに押出し、発泡性押出物を前記チャンバー内に
    部分的におよび前記チャンバーの外に部分的に存在する
    液体本体に通し、前記液体本体を介してチャンバーから
    送出し、および液体を前記チャンバー内の液体本体の部
    分から抜き取ることによって前記チャンバー内の液体本
    体の部分のレベルを制御する各工程からなることを特徴
    とする発泡プラスチックの製造方法。
  15. 【請求項15】液体を前記チャンバー内の液体本体の部
    分から前記チャンバーの外の部分に循環する工程を含む
    請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】循環する液体の量を真空チャンバー内の
    絶対圧に逆比例する請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】制御工程は循環ポンプの出口ラインにお
    けるレベル制御弁(56,57)を制御する工程を含む請求
    項15記載の方法。
  18. 【請求項18】レベル制御弁をレベル制御器(80)によ
    り制御する請求項17記載の方法。
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