JP2627167B2 - 連結車両の走行制御装置 - Google Patents

連結車両の走行制御装置

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JP2627167B2 JP9526388A JP9526388A JP2627167B2 JP 2627167 B2 JP2627167 B2 JP 2627167B2 JP 9526388 A JP9526388 A JP 9526388A JP 9526388 A JP9526388 A JP 9526388A JP 2627167 B2 JP2627167 B2 JP 2627167B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、例えばトラクタ(牽引自動車)の後部に
タイロッドを介してトレーラ(付随車)を連結したよう
な連結車両の走行制御装置に関する。
(従来技術) 従来、上述例の連結車両としては、例えば実開昭59−
158559号公報に記載の装置がある。
すなわち、トラクタの後部にドローバーを介してトレ
ーラ(フルトレーラ)を連結する一方、上述のトレーラ
の牽引用フックに近接して油圧シリンダによって横方向
に移動するスライドフックを取付け、上述のドローバー
の先端に設けた牽引用リングを上述のスライドフックに
連結し、このスライドフックの移動によってフルトレー
ラの前輪を左右に操角し、トレーラの進行方向を遠隔操
作すべく構成したフルトレーラのステヤリング装置であ
る。
一般に、上述の連結車両においては、後退走行時に路
面その他の影響によりトレーラが折曲がると、連結車両
全体は次第にこの折曲がり方向に後退旋回し、トレーラ
とトラクタとが干渉する問題点があった。
加えて、トラクタとトレーラとの旋回中心が異なる関
係上、ハンドル舵角と反対の方向にトレーラが旋回後退
して、後退走行を円滑に行なうことが困難な問題点を有
していた。
(発明の目的) この発明は、タイロッド後端のヒッチ点(連結点)を
電子制御することで、円滑な後退走行を行なうことがで
きる連結車両の走行制御装置の提供を目的とする。
(発明の構成) この発明は、トラクタの後部にタイロッドを介してト
レーラを連結した連結車両の走行制御装置であって、ト
ラクタ前車輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、ト
ラクタ車両中心線に対するタイロッドの傾斜角としての
タイロッド角を検出するタイロッド角検出手段と、上記
トラクタと上記トレーラとの間の相対角を検出する相対
角検出手段とを備え、上記操舵角検出手段による操舵角
検出出力に基づいて、内輪差が零となるタイロッド角お
よび相対角の制御目標値を設定し、上記タイロッド角検
出手段および上記相対角検出手段による現行のタイロッ
ド角、相対角の検出出力に基づいて、タイロッド角およ
び相対角を上記制御目標値に到達するよう上記タイロッ
ドを駆動制御する制御手段を設けた連結車両走行制御装
置であることを特徴とする。
(発明の効果) この発明によれば、操舵角検出手段からの操舵角検出
出力によって内輪差が零となるタイロッド角に対する相
対角の制御目標値が設定され、上述のタイロッド角検出
手段、相対角検出手段からの現行のタイロッド角、相対
角のそれぞれの検出出力により、上述の制御手段がタイ
ロッド角、相対角を上述の制御目標値に達するように前
述のタイロッドを駆動制御し、以下このような一連の制
御を繰返すので、単一車両と同様、操舵角に対応した円
滑な後退走行を行なうことができる効果がある。
(実施例) この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は連結車両の走行制御装置を示し、第1図におい
て、前後の各車軸1,2に前車輪3,3、後車輪4,4を取付け
たトラクタ5を設け、このトラクタ5における後車軸2
後方には回転軸6(第3図参照)をもったタイロッド7
を取付けている。
上述のタイロッド7の後輪を連結点8(ヒッチ点)と
し、この連結点8にドローバー9を介してトレーラ10を
連結している。
上述のトレーラ10は1軸構造の車軸11両端に車輪12,1
2を取付けたセミトレーラである。
また、前述のトラクタ5の所定部位にはリバーススイ
ッチ13、ハンドル角センサ14、車速センサ15、タイロッ
ド角センサ16、相対角センサ17をそれぞれ配設してい
る。
ここで、上述のリバーススイッチ13は後退走行時にON
作動して、後退制御開始信号を出力するスイッチであ
る。
また、上述のハンドル角センサ14は、トラクタ5側の
前車輪3の実舵角α(第2図参照)を検出するセンサで
ある。
さらに、上述の車速センサ15は、後退車速νを検出す
るセンサである。
さらにまた、上述のタイロッド角センサ16は、トラク
タ5の車両中心線18に対するタイロッド7の傾斜角とし
てのタイロッド角γを検出するセンサである。
また、上述の相対角センサン17は、トラクタ5とトレ
ーラ10との間の相対角βを検出するセンサである。
第3図は走行制御装置の制御回路を示し、CPU20はリ
バーススイッチ13、ハンドル角センサ14、車速センサ1
5、タイロッド角センサ16、相対角センサ17、および荷
重センサ19からのそれぞれの入力に基づいて、ROM21に
格納したプログラムに従って、アクチュエータ22および
ブザー等の警報装置23を駆動制御し、またRAM24は第4
図に示すつり合い曲線およびγi曲線をマップ化したデ
ータなどの必要なデータを記憶する。
ここで、上述のCPU20はハンドル角センサ14による実
舵角α検出出力に基づいて、内輪差が零となるタイロッ
ド角γ1および相対角β1の制御目標値T(第4図参
照)を設定すると共に、前述のタイロッド角センサ16お
よび相対角センサ17による現行のタイロッド角γ0、相
対角β0の検出出力に基づいて、タイロッド角γおよび
相対角βを上述の制御目標値Tに到達するように、前述
のアクチュエータ22を介してタイロッド7を駆動制御す
る制御手段である。
次に後退走行の制御を説明する前に、第2図、第5図
乃至第7図を参照して旋回のジオメトリ(geometry、幾
何学の意)について述べる。
幾何学考察から、第2図においてトラクタ5の旋回中
心をO、トレーラ10の旋回中心をO′とするとき、トラ
クタ5とトレーラ10の相対位置は、タイロッド角γと相
対角βによって決まる。
ここで、前述のタイロッド7をもつ連結車両の旋回ジ
オメトリを、タイロッド7を固定したトラクタ5の移動
と、トラクタ5を固定したタイロッド7の移動との2つ
の動きに分解して考察する。
まず、タイロッド7を固定(γ=一定)した状態でト
ラクタ5を移動させた場合の相対角βの変化を求める。
第2図から、トラクタ5が旋回中心Oを中心として距
離dsだけ移動する時の相対角βの変化率は次式で表され
る。
上述(1)式中、R3/R1および角度φは次の通りであ
る。
ここでδ=tan-1lb/R1 車両諸元を決め前述の(1)式を解いて求められる移
動距離Sに対する相対角βの関係を第5図に示す。
この第5図は、タイロッド7を固定した場合、前進時
には実舵角αで決まる相対角β1に収束し、後退時には
車体の干渉がない実用領域で発散することを示してい
る。
次に、トラクタ5を固定した状態で、タイロッド7を
移動する場合の相対角βの変化は第6図から によって表される。これを解いて ここで、a=lr/l2 上述の(5)式中γiはタイロッド7とトレーラ10の
車体軸が一直線となる時のタイロッド角であり、タイロ
ッド角γ、相対角βの初期値により一義的に決まる値で
ある。
一方、定常状態時の相対角βとタイロッド角γの関係
は、前述の(1)式の右辺を0とおくことにより次式に
より求めることができる。
この時、適切なタイロッド角γを選ぶことにより内輪
差を解消することが可能であり、この内輪差を解消する
ためにはR1=R2の条件を満たせばよいことから次式の関
係が求まる。
従って、定常状態時に内輪差が0となる実舵角αとタ
イロッド角γとの関係は上述の(6)式、(7)式によ
り次式で表される。
第7図に内輪差が0となる実舵角αとタイロッド角γ
との特性を示す。
ところで、第4図に前述のタイロッド7とトレーラ10
車体軸が一直線となる時のタイロッド角γiをパラメー
タとして求めた時のタイロッド角γに対する相対角βの
関係(以下単にγi曲線と略記する)と、前述の(6)
式で示した定常状態でのタイロッド角γに対する相対角
βの関係(以下単につり合い曲線と略記する)とを示
す。
上述のつり合い曲線上には、前述の(8)式で示した
内輪差が0となる状態が1点だけ求まり、これを制御目
標値Tとする。
次に第8図のフローチャートを参照して連結車両の後
退走行制御について説明する。
第1ステップ31で、CPU20はバーススイッチ13がONに
なったか否かを判定し、リバーススイッチ13のON時には
次の第2ステップ32に移行する。
この第2ステップ32で、CPU20は前述のハンドル角セ
ンサ14からの実舵角α信号に基づいて、第4図、第10図
の制御目標値Tに相当するタイロッド角γ1と相対角β
1とを求める。
次に第3ステップ33で、CPU20は相対角センサ17から
の検出出力により、現行の相対角β0を読取ると共に、
タイロッド角センサ16からの検出出力により現行のタイ
ロッド角γ0を読取る。
次に第4ステップ34で、CPU20は現行のタイロッド角
γ0が制御目標値T上のタイロッド角γ1と等しいか否
かを判定し、γ1=γ0の時には次の第5ステップ35に
移行する一方、γ1≠γ0の時には別の第6ステップ36
に移行する。
この第6ステップ36で、CPU20は現行の相対角β0が
制御目標値T上の相対角β1と等しいか否かを判定し、
β1=β0の時には次の制御に備えて前述の第1ステッ
プ31にリターンする一方、β1=β0の時には上述の第
5ステップ35に移行する。
上述の第5ステップ35で、値CPU20は現行のタイロッ
ド角γ0に対する現行の相対角β0が第9図のX,Y,Zの
何れのゾーンに対応するかを判定するゾーン判定を行な
う。
上述の第5ステップ35で、γ0、β0が第9図のXゾ
ーンであるとCPU20が判定した時には、次の第7ステッ
プ37に移行し、YゾーンであるとCPU20が判定した時に
は別の第8ステップ38に移行し、ZゾーンであるとCPU2
0が判定した時にはさらに別の第9ステップ39に移行す
る。
例えば、現行のγ0、β0が第9図のXゾーン中第4
図のA点に位置する場合は、上述の第7ステップ37に移
行する。
この第7ステップ37で、CPU20はタイロッド角γが制
御限界としてのタイロッド角最大値(γmax)(後退車
速νにより決定される値)か否かを判定し、γ=γmax
の時には次の第10ステップ40に移行する一方、γ≠γma
xで制御範囲内であるとCPU20が判定した時には別の第11
ステップ41に移行する。
この第11ステップ41で、CPU20はアクチュエータ22を
介してタイロッド7を右方向(第10図参照)へ移動制御
し、以下上述の各ステップ35,37,41を介してタイロッド
角γが第9図のつり合い曲線を超えて、Zゾーンに入る
まで順次タイロッド7を右移動、制御する。
つまり、第4図に示すA点からB点への制御を実行す
る。
このようにして、Zゾーン内のB点に達すると、再び
前述の第5ステップ35にリターンし、この第5ステップ
35で、CPU20は前述同様にしてゾーン判定を行なう。
この時点ではタイロッド角γ、相対角βはZゾーンの
範囲にあるので、次の第9ステップ39に移行する。
この第9ステップ39で、CPU20はアクチュエータ22を
停止し、このアクチュエータ22によりタイロッド7を停
止した状態で、車両を後退させる。
このようにして、タイロッド7を固定して後退させる
と、トレーラ10はつり合い曲線から離れる方向に発散
し、タイロッド角γ、相対角βは制御目標値Tを通るγ
i曲線上のC点に近づく。
次に第12ステップ42で、CPU20は目標γiとしてのC
点に達したか否かを判定し、C点到達時にのみ次の第13
ステップ43に移行する。
この第13ステップ43で、CPU20は制御目標値T上の目
標タイロッド角γ1方向にタイロッド7を移動制御する
ことで、前述の第2ステップ32により求めた制御目標値
Tに相当するタイロッド角γ1、相対角β1の状態に制
御し、トレーラ10を第4図の制御目標値Tの状態にコン
トロールした後に、前述の第11ステップ31にリターンす
る。
このようにA点→B点、B点→C点、C点→T点への
制御により単一車両と同様、実舵角αに対応した円滑な
後退走行を行なうことができる。
なお、実際には後退とタイロッド操作とが合成される
関係上、第4図のA,B′,C′,Tの破線軌跡の制御になる
ものと推考される。
また、第8図における第14ステップ44は前述の第11ス
テップ41と対応するステップで、この第14ステップ44
で、CPU20はタイロッド7を左へ移動させる処理を実行
する。
さらに、前述の第10ステップ40で、CPU20は警報装置2
3を駆動制御することはフローチャートから容易に理解
されよう。
以上要するに、ハンドル角センサ14からの実舵角α信
号によって内輪差が零となる制御目標値Tが設定され、
上述のタイロッド角センサ16、相対角センサ17からの現
行のタイロッド角γ0信号、相対角β0信号により、上
述のCPU20がタイロッド角γ、相対角βを上述の制御目
標値Tに達するように前述のタイロッド7を駆動制御す
るので、単一車両と同様、実舵角αに対応した円滑な後
退走行を行なうことができる効果がある。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、 この発明の操舵角検出手段は、実施例のハンドル角セ
ンサ14に対応し、 以下同様に、 タイロッド角検出手段は、タイロッド角センサ16に対
応し、 相対角検出手段は、相対角センサ17に対応し、 制御手段は、CPU20に対応するも、 この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるも
のではない。
例えば、後退車速νおよび連結点荷重pを考慮にいれ
て、第11図に示すC″をCPU20で予め予測決定し、A,
B′,C″,Tの軌跡に沿う制御を行なってもよいことは勿
論である。
また、上記実施例の構成においては、タイロッドの振
れ角に限界があることと、トレーラの運動がタイロッド
の移動による動きと発散による動きの合成であることか
ら後退時に制御不能となる場合があるが、このような状
態を運転者に知らせる警報手段を設けてもよいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の一実施例を示し、 第1図は連結車両の走行制御装置を示す概略平面図、 第2図は旋回ジオメトリの計算モデル図、 第3図は制御回路ブロック図、 第4図はRAMに記憶させるマップの説明図、 第5図はタイロッド角一定下における相対角の変化を示
す特性図、 第6図はタイロッド移動による相対角変化を示す説明
図、 第7図は内輪差が零になる実舵角に対するタイロッド角
の特性図、 第8図は後退制御を示すフローチャート、 第9図はゾーンの説明図、 第10図は車両モデル図、 第11図は予測制御の説明図である。 3……前車輪、5……トラクタ 7……タイロッド、10……トレーラ 14……ハンドル角センサ 16……タイロッド角センサ 17……相対角センサ、20……CPU

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラクタの後部にタイロッドを介してトレ
    ーラを連結した連結車両の走行制御装置であって、 トラクタ前車輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 トラクタ車両中心線に対するタイロッドの傾斜角として
    のタイロッド角を検出するタイロッド角検出手段と、 上記トラクタと上記トレーラとの間の相対角を検出する
    相対角検出手段とを備え、 上記操舵角検出手段による操舵角検出出力に基づいて、
    内輪差が零となるタイロッド角および相対角の制御目標
    値を設定し、 上記タイロッド角検出手段および上記相対角検出手段に
    よる現行のタイロッド角、相対角の検出出力に基づい
    て、タイロッド角および相対角を上記制御目標値に到達
    するよう上記タイロッドを駆動制御する制御手段を設け
    た 連結車両走行制御装置。
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KR101884539B1 (ko) 2013-10-16 2018-08-01 알리스 에코 에이알케이(케이만) 코. 엘티디. 관절식 버스용 모터-보조 조인트 시스템

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