JP2625061B2 - 自由電子レーザ発生方法 - Google Patents
自由電子レーザ発生方法Info
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- JP2625061B2 JP2625061B2 JP4173051A JP17305192A JP2625061B2 JP 2625061 B2 JP2625061 B2 JP 2625061B2 JP 4173051 A JP4173051 A JP 4173051A JP 17305192 A JP17305192 A JP 17305192A JP 2625061 B2 JP2625061 B2 JP 2625061B2
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- JP
- Japan
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- electromagnetic field
- light
- fel
- free electron
- laser
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ発生装置を2
段階に用いて元の波長と全く異なる波長のレーザ光を発
生する自由電子レーザ発生方法及び装置に関する。
段階に用いて元の波長と全く異なる波長のレーザ光を発
生する自由電子レーザ発生方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自由電子レーザ(以下FELと呼ぶ)
は、一般に電子加速器で光速に近い速度に加速された電
子ビームを共振器内に導入し、共振器内に設けられた空
間的、周期的に変化する電磁界を形成するアンジュレー
タ磁界との相互作用によりコヒーレントな放射光を発生
させてFEL光を得るものである。
は、一般に電子加速器で光速に近い速度に加速された電
子ビームを共振器内に導入し、共振器内に設けられた空
間的、周期的に変化する電磁界を形成するアンジュレー
タ磁界との相互作用によりコヒーレントな放射光を発生
させてFEL光を得るものである。
【0003】かかるFEL発生装置は、紫外光、可視
光、赤外光と短波長から長波長まで波長を変化させて種
々の波長のレーザ光を得ることができる大きな特徴を有
し、注目されている。
光、赤外光と短波長から長波長まで波長を変化させて種
々の波長のレーザ光を得ることができる大きな特徴を有
し、注目されている。
【0004】代表的なFEL発生装置は、電子加速器
と、共振器と、共振器間に設置されるアンジュレータ磁
石から成り、発生するFEL光の波長は一般にアンジュ
レータ磁石の磁界強度や周期長さ、あるいは電子ビーム
の加速エネルギを調整することによって変化させること
ができる。かかる原理的なFEL発生装置でFEL光の
波長を変化させる場合、特に短波長領域で可変波長のF
EL光を得るには電子ビームのエネルギを大きくし、あ
るいは磁界強度を大きくするなど大きなエネルギを必要
とし、このためエネルギを効率的に利用する方法が種々
試みられている。
と、共振器と、共振器間に設置されるアンジュレータ磁
石から成り、発生するFEL光の波長は一般にアンジュ
レータ磁石の磁界強度や周期長さ、あるいは電子ビーム
の加速エネルギを調整することによって変化させること
ができる。かかる原理的なFEL発生装置でFEL光の
波長を変化させる場合、特に短波長領域で可変波長のF
EL光を得るには電子ビームのエネルギを大きくし、あ
るいは磁界強度を大きくするなど大きなエネルギを必要
とし、このためエネルギを効率的に利用する方法が種々
試みられている。
【0005】その一例として、図2に示す2段階FEL
が知られている(Kimel,I.etal;Proc 7th Int
Conf. on FEL(1985)、自由電子レーザと
その応用,電気学会,コロナ社転載参照)。この2段階
FELは、図示のように、3角形状に置かれた大きな凹
面鏡から成る共振器1、1、1の一辺に設けられた1段
目のアンジュレータ磁石2と、他辺上を相互作用領域と
する2段目の共振器3、3とから成る。
が知られている(Kimel,I.etal;Proc 7th Int
Conf. on FEL(1985)、自由電子レーザと
その応用,電気学会,コロナ社転載参照)。この2段階
FELは、図示のように、3角形状に置かれた大きな凹
面鏡から成る共振器1、1、1の一辺に設けられた1段
目のアンジュレータ磁石2と、他辺上を相互作用領域と
する2段目の共振器3、3とから成る。
【0006】図示省略の電子加速器で加速された電子ビ
ームは、図中矢印を入れた実線の経路で、まず2段目の
共振器3、3間の相互作用領域を通過し、折返されて1
段目のアンジュレータ磁石2を通り系外へ処理される。
ームは、図中矢印を入れた実線の経路で、まず2段目の
共振器3、3間の相互作用領域を通過し、折返されて1
段目のアンジュレータ磁石2を通り系外へ処理される。
【0007】このような経路を通る電子ビームは第1段
目のアンジュレータ磁石2の相互作用領域でFEL光を
発生し、この強いFEL光は共振器1、1、1により反
時計方向に進む。そして、第2段目の共振器3、3の間
の2段目相互作用領域で後続して送られて来る電子ビー
ムに対して周期的に変化する電磁場として作用し、これ
により第2段目の共振器3、3においてFEL光が発生
する。
目のアンジュレータ磁石2の相互作用領域でFEL光を
発生し、この強いFEL光は共振器1、1、1により反
時計方向に進む。そして、第2段目の共振器3、3の間
の2段目相互作用領域で後続して送られて来る電子ビー
ムに対して周期的に変化する電磁場として作用し、これ
により第2段目の共振器3、3においてFEL光が発生
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の2段階FELでは、電子ビームのエネルギが比較的
低くても容易に短い波長の出力電磁波が得られるという
特徴を有するとされている。
来の2段階FELでは、電子ビームのエネルギが比較的
低くても容易に短い波長の出力電磁波が得られるという
特徴を有するとされている。
【0009】しかしながら、発振効率について見ると、
前段で発振したFELを後段の発振用アンジュレータ
(必須)とする形式であるため、後段での総合的な発振
効率は(前段)×(後段)となり、結果的に効率が非常
に小さくなる。従って、短波長のFEL光が得られると
してもエネルギの利用効率は依然として低いものであ
る。
前段で発振したFELを後段の発振用アンジュレータ
(必須)とする形式であるため、後段での総合的な発振
効率は(前段)×(後段)となり、結果的に効率が非常
に小さくなる。従って、短波長のFEL光が得られると
してもエネルギの利用効率は依然として低いものであ
る。
【0010】この発明は、上述した従来のFEL発生装
置における問題点に留意して、FEL発生装置で生起さ
れるFEL光を用いて容易に高効率に元の波長と異なる
可変波長のFEL光を発生する方法を提供することを課
題とする。
置における問題点に留意して、FEL発生装置で生起さ
れるFEL光を用いて容易に高効率に元の波長と異なる
可変波長のFEL光を発生する方法を提供することを課
題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として本願では、前段の自由電子レーザ装置からのレー
ザ光を、1対の光共振器内の電磁界形成手段に入射させ
てその電磁界との協働により合成電磁界を形成し、かつ
前段で用いられた電子ビームを再加速して上記合成電磁
界内に導入することにより元のレーザ光と異なる波長の
自由電子レーザ光を発生させることから成る自由電子レ
ーザ発生方法としたのである。
として本願では、前段の自由電子レーザ装置からのレー
ザ光を、1対の光共振器内の電磁界形成手段に入射させ
てその電磁界との協働により合成電磁界を形成し、かつ
前段で用いられた電子ビームを再加速して上記合成電磁
界内に導入することにより元のレーザ光と異なる波長の
自由電子レーザ光を発生させることから成る自由電子レ
ーザ発生方法としたのである。
【0012】上記方法を実施する装置として、1対の光
共振器内の電磁界形成手段で自由電子レーザ光を発生す
る前段の自由電子レーザ装置からの自由電子レーザ光を
受入れる1対の光共振器と、この共振器内に電磁界形成
手段を設け、この電磁界内に上記自由電子レーザ光を入
射させてその電磁界との協働による合成電磁界を形成
し、上記自由電子レーザ装置で用いられた電子ビームを
再加速する電子加速器を設け、これにより加速された電
子ビームを電磁界内に導入し元のレーザ光と異なる波長
の自由電子レーザ光を発生するように構成して成る自由
電子レーザ発生装置とすることができる。
共振器内の電磁界形成手段で自由電子レーザ光を発生す
る前段の自由電子レーザ装置からの自由電子レーザ光を
受入れる1対の光共振器と、この共振器内に電磁界形成
手段を設け、この電磁界内に上記自由電子レーザ光を入
射させてその電磁界との協働による合成電磁界を形成
し、上記自由電子レーザ装置で用いられた電子ビームを
再加速する電子加速器を設け、これにより加速された電
子ビームを電磁界内に導入し元のレーザ光と異なる波長
の自由電子レーザ光を発生するように構成して成る自由
電子レーザ発生装置とすることができる。
【0013】
【作用】上記自由電子レーザ発生方法及び装置では、電
磁界形成手段内に合成電磁界が形成される。この合成電
磁界は電磁界形成手段によって発生する電磁界に対して
強い電磁界を有するレーザ光を入射させることによって
両電磁界が合成される。合成された電磁界は、元の電磁
界形成手段による電磁界とは、周期や磁界強度などが全
く異なったものとなる。
磁界形成手段内に合成電磁界が形成される。この合成電
磁界は電磁界形成手段によって発生する電磁界に対して
強い電磁界を有するレーザ光を入射させることによって
両電磁界が合成される。合成された電磁界は、元の電磁
界形成手段による電磁界とは、周期や磁界強度などが全
く異なったものとなる。
【0014】レーザ光はそれ自身が横波として伝播され
る電磁波の一種であり、その電磁界は進行方向に時間
的、空間的にかつ周期的に変化するから、上記電磁界形
成手段によって形成される時間的に周期的に変化する電
磁界と合成されることによってさらに異なったものとな
るからである。
る電磁波の一種であり、その電磁界は進行方向に時間
的、空間的にかつ周期的に変化するから、上記電磁界形
成手段によって形成される時間的に周期的に変化する電
磁界と合成されることによってさらに異なったものとな
るからである。
【0015】従って、上記合成電磁界に電子ビームを導
入すると、電子ビームがその合成電磁界との共鳴的な相
互作用によって生じさせる自由電子レーザ(FEL)光
も、元のレーザ光とは全く波長の異なったものとして生
起されることになる。
入すると、電子ビームがその合成電磁界との共鳴的な相
互作用によって生じさせる自由電子レーザ(FEL)光
も、元のレーザ光とは全く波長の異なったものとして生
起されることになる。
【0016】この場合、レーザ光がFEL装置以外のレ
ーザ装置で生起されたものでは、例えばガスレーザや固
体レーザのように、生起されるレーザ光の波長がそのレ
ーザ媒質によって拘束され、一般に一定波長のレーザ光
しか得られない。従って、このレーザ光を電磁界形成手
段内に入射させた場合は、電磁界形成手段で設定される
周期等によって決まる異なった波長のFEL光となる。
ーザ装置で生起されたものでは、例えばガスレーザや固
体レーザのように、生起されるレーザ光の波長がそのレ
ーザ媒質によって拘束され、一般に一定波長のレーザ光
しか得られない。従って、このレーザ光を電磁界形成手
段内に入射させた場合は、電磁界形成手段で設定される
周期等によって決まる異なった波長のFEL光となる。
【0017】しかし、この発明のように、前段のレーザ
光がFEL装置によるFEL光である場合は、これ自身
の波長を電磁界形成手段に入射させる前に変化させるこ
とができるから、前段のレーザ光の波長を変化させる
か、あるいは電磁界形成手段によるFEL光の波長を変
化させるかのいずれか、若しくはその両方によって波長
を任意に大きく変化させることができる。
光がFEL装置によるFEL光である場合は、これ自身
の波長を電磁界形成手段に入射させる前に変化させるこ
とができるから、前段のレーザ光の波長を変化させる
か、あるいは電磁界形成手段によるFEL光の波長を変
化させるかのいずれか、若しくはその両方によって波長
を任意に大きく変化させることができる。
【0018】この場合、多波長光の和(差)周波や変調
周波数を光−光相互作用若しくは光−電子ビーム相互作
用を利用した誘導ラマン効果、高調波発生、周波数混
合、光パラメトリック発振等の効果のいずれか又はその
いくつかにより従来より広い範囲で波長可変の光を発生
させることができる。
周波数を光−光相互作用若しくは光−電子ビーム相互作
用を利用した誘導ラマン効果、高調波発生、周波数混
合、光パラメトリック発振等の効果のいずれか又はその
いくつかにより従来より広い範囲で波長可変の光を発生
させることができる。
【0019】又、特殊な気体や結晶を媒体として用いて
いた従来のものと異なり、媒体によるエネルギや光の吸
収およびそれによる媒体の劣化、損傷などがないため、
X線からミリ波に至る広い範囲で強力な光を発生させる
ことができる。
いた従来のものと異なり、媒体によるエネルギや光の吸
収およびそれによる媒体の劣化、損傷などがないため、
X線からミリ波に至る広い範囲で強力な光を発生させる
ことができる。
【0020】
【実施例】以下本願発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は実施例のFEL発生装置の全体概略
構成図である。このFEL発生装置は、電子加速器11
からの加速された電子を共振器ミラー12、12の間に
設けたアンジュレータ磁石13へと導入し、このアンジ
ュレータ磁界との相互作用でFEL光を発生するように
構成されている。14は電子導入のための偏向磁石であ
る。そしてこのFEL発生装置には前段もFEL発生装
置15’が設けられている。16はビームキャッチャー
である。
て説明する。図1は実施例のFEL発生装置の全体概略
構成図である。このFEL発生装置は、電子加速器11
からの加速された電子を共振器ミラー12、12の間に
設けたアンジュレータ磁石13へと導入し、このアンジ
ュレータ磁界との相互作用でFEL光を発生するように
構成されている。14は電子導入のための偏向磁石であ
る。そしてこのFEL発生装置には前段もFEL発生装
置15’が設けられている。16はビームキャッチャー
である。
【0021】電子加速器には種々の形式のものがあり、
例えば静電加速器、高周波線形加速器(RF−リニアッ
ク)、誘導加速器などがあり、短波長、長波長などの使
用されるレーザ光の波長帯域に応じて最適のものを使用
する。
例えば静電加速器、高周波線形加速器(RF−リニアッ
ク)、誘導加速器などがあり、短波長、長波長などの使
用されるレーザ光の波長帯域に応じて最適のものを使用
する。
【0022】共振器12、12は通常のFEL発生装置
に用いられるものと同じで、長波長から短波長に亘って
反射効率のよいミラーを用いる。そして入射側のミラー
は入射されるレーザ光を透過する性質を有するものと
し、出力側のミラーは通常と同様にFEL光の一部を通
過させるものとする。
に用いられるものと同じで、長波長から短波長に亘って
反射効率のよいミラーを用いる。そして入射側のミラー
は入射されるレーザ光を透過する性質を有するものと
し、出力側のミラーは通常と同様にFEL光の一部を通
過させるものとする。
【0023】アンジュレータ磁石13も通常のFEL発
生装置に用いられるものと同じで、N極とS極から成る
1対の磁石対の複数組を互いに隣り合う各対でその極性
が180°異なる向きの磁場を周期的に発生させる構造
のものである。
生装置に用いられるものと同じで、N極とS極から成る
1対の磁石対の複数組を互いに隣り合う各対でその極性
が180°異なる向きの磁場を周期的に発生させる構造
のものである。
【0024】前段のFEL発生装置15’も後段のFE
L発生装置と同様な構成であり、同じ構成部材には同じ
符号にダッシュを付して説明を省略する。なお、図示の
ように、後段のFEL発生装置15では前段のFEL発
生装置15’に用いられた電子ビームを電子加速器11
へ送り、これにより電子ビームを再加速するようにして
いる。
L発生装置と同様な構成であり、同じ構成部材には同じ
符号にダッシュを付して説明を省略する。なお、図示の
ように、後段のFEL発生装置15では前段のFEL発
生装置15’に用いられた電子ビームを電子加速器11
へ送り、これにより電子ビームを再加速するようにして
いる。
【0025】上記のように構成した実施例のFEL発生
装置では次のようにしてFEL光を発生する。
装置では次のようにしてFEL光を発生する。
【0026】電子加速器11で光速に近い速度に加速さ
れた電子ビームは偏向磁石14を介して共振器12、1
2間のアンジュレータ磁界内に導入される。アンジュレ
ータ磁界内で電子ビームは周期的に変化する磁界により
蛇行し、その相互作用によりFEL光を放射する。
れた電子ビームは偏向磁石14を介して共振器12、1
2間のアンジュレータ磁界内に導入される。アンジュレ
ータ磁界内で電子ビームは周期的に変化する磁界により
蛇行し、その相互作用によりFEL光を放射する。
【0027】前段のFEL発生装置15’により発生す
るレーザ光は、自由電子レーザ光であるから、その波長
は前段での調整により種々の波長に変化したものが得ら
れる。このように変化した波長の自由電子レーザ光が共
振器12、12の入射側ミラーから共振器内に導入され
る。
るレーザ光は、自由電子レーザ光であるから、その波長
は前段での調整により種々の波長に変化したものが得ら
れる。このように変化した波長の自由電子レーザ光が共
振器12、12の入射側ミラーから共振器内に導入され
る。
【0028】共振器内に導入されたレーザ光はそれ自体
が強い電磁界を有する電磁波であるから、同じく共振器
内に導入される電子に対して上記アンジュレータ磁石1
3による磁界と同様に周期的に変化する電磁場として作
用し、実際にはこれら電磁場はアンジュレータ磁界内で
合成された合成電磁場として作用する。そして、この合
成電磁場と電子ビームとの相互作用により放射光が発生
される。
が強い電磁界を有する電磁波であるから、同じく共振器
内に導入される電子に対して上記アンジュレータ磁石1
3による磁界と同様に周期的に変化する電磁場として作
用し、実際にはこれら電磁場はアンジュレータ磁界内で
合成された合成電磁場として作用する。そして、この合
成電磁場と電子ビームとの相互作用により放射光が発生
される。
【0029】従って、アンジュレータ磁界とレーザ媒質
として送り込まれるレーザ光とにより生起される放射光
が共振器内を多数回往復して増幅されて出力側から異な
る波長の出力光としてのFEL光が得られる。
として送り込まれるレーザ光とにより生起される放射光
が共振器内を多数回往復して増幅されて出力側から異な
る波長の出力光としてのFEL光が得られる。
【0030】上記方式で発生するFEL光は、前段のF
EL発生装置で任意の大きく変化し得る波長のものが得
られるから、これを導入して形成される合成電磁界もア
ンジュレータ磁石13だけによる電磁界とは大きく変化
させることができる。
EL発生装置で任意の大きく変化し得る波長のものが得
られるから、これを導入して形成される合成電磁界もア
ンジュレータ磁石13だけによる電磁界とは大きく変化
させることができる。
【0031】さらに、前段のFEL発生装置15’で用
いられた電子ビームはそのまま廃棄処理するのではな
く、電子加速器11で再加速・再利用されるから、後段
のFEL発生装置15では高効率にFEL光の発生が行
なわれ、かつ発生するFEL光の波長は上記合成磁界に
より大きく変化したものが得られる。
いられた電子ビームはそのまま廃棄処理するのではな
く、電子加速器11で再加速・再利用されるから、後段
のFEL発生装置15では高効率にFEL光の発生が行
なわれ、かつ発生するFEL光の波長は上記合成磁界に
より大きく変化したものが得られる。
【0032】
【効果】以上詳細に説明したように、本願発明の方法及
び装置では前段で発生したFEL光を後段の電磁界形成
手段内へ入射させ合成電磁界を形成することによって元
の波長と異なる波長のFEL光を得る方法としたから、
単一のFEL発生装置でそのアンジュレータ磁界強度や
電子ビームのエネルギを変化させるだけでFEL光の波
長を変化させる方法よりも容易に効率よく可変波長のF
EL光を得ることができる。
び装置では前段で発生したFEL光を後段の電磁界形成
手段内へ入射させ合成電磁界を形成することによって元
の波長と異なる波長のFEL光を得る方法としたから、
単一のFEL発生装置でそのアンジュレータ磁界強度や
電子ビームのエネルギを変化させるだけでFEL光の波
長を変化させる方法よりも容易に効率よく可変波長のF
EL光を得ることができる。
【0033】又、電磁界を形成する手段としてFELを
用いるため、自由に相互作用条件を選ぶことができ、従
って元の光と全く異なる周波数として発生する二次光の
波長やモード(高調波の次数)を自由に選択することが
できるのである。そして、この二次光を得ることによっ
て元の光とあいまって広い周波数領域の光を供給できる
システムを低コストで構成できるという利点が得られ
る。
用いるため、自由に相互作用条件を選ぶことができ、従
って元の光と全く異なる周波数として発生する二次光の
波長やモード(高調波の次数)を自由に選択することが
できるのである。そして、この二次光を得ることによっ
て元の光とあいまって広い周波数領域の光を供給できる
システムを低コストで構成できるという利点が得られ
る。
【図1】実施例のFEL発生装置の全体概略構成図
【図2】従来例の2段階FELの全体概略構成図
【符号の説明】 11 電子加速器 12 共振器 13 アンジュレータ磁石 14 偏向磁石 15 レーザ発生装置 15’ FEL発生装置 16 ビームキャッチャー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今崎 一夫 大阪府大阪市西区京町堀2丁目7番4号 株式会社自由電子レーザ研究所内 (72)発明者 冨増 多喜夫 大阪府大阪市西区京町堀2丁目7番4号 株式会社自由電子レーザ研究所内 (56)参考文献 実開 平4−120259(JP,U) 米国特許4479218(US,A)
Claims (2)
- 【請求項1】 前段の自由電子レーザ装置からのレーザ
光を、1対の光共振器内の電磁界形成手段に入射させて
その電磁界との協働により合成電磁界を形成し、かつ前
段で用いられた電子ビームを再加速して上記合成電磁界
内に導入することにより元のレーザ光と異なる波長の自
由電子レーザ光を発生させることから成る自由電子レー
ザ発生方法。 - 【請求項2】 1対の光共振器内の電磁界形成手段で自
由電子レーザ光を発生する前段の自由電子レーザ装置か
らの自由電子レーザ光を受入れる1対の光共振器と、こ
の共振器内に電磁界形成手段を設け、この電磁界内に上
記自由電子レーザ光を入射させてその電磁界との協働に
よる合成電磁界を形成し、上記自由電子レーザ装置で用
いられた電子ビームを再加速する電子加速器を設け、こ
れにより加速された電子ビームを電磁界内に導入し元の
レーザ光と異なる波長の自由電子レーザ光を発生するよ
うに構成して成る自由電子レーザ発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4173051A JP2625061B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 自由電子レーザ発生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4173051A JP2625061B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 自由電子レーザ発生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0621585A JPH0621585A (ja) | 1994-01-28 |
JP2625061B2 true JP2625061B2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=15953309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4173051A Expired - Lifetime JP2625061B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 自由電子レーザ発生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2625061B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4771431A (en) * | 1985-08-30 | 1988-09-13 | Konishiroku Photo Industry Co., Ltd. | Semiconductor laser drive |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4479218A (en) | 1979-11-02 | 1984-10-23 | The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy | Free electron laser using Rf coupled accelerating and decelerating structures |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2527299Y2 (ja) * | 1991-04-16 | 1997-02-26 | 三菱重工業株式会社 | 励起用レーザ装置 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP4173051A patent/JP2625061B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4479218A (en) | 1979-11-02 | 1984-10-23 | The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy | Free electron laser using Rf coupled accelerating and decelerating structures |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0621585A (ja) | 1994-01-28 |
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