JP2624988B2 - 流体管継手用の改良した隔壁取付け装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は流体管継手の分野に関し、特にそのような継
手の取付け装置（配列）に関する。

本発明はメドビックの米国特許第4,114,853号および
ウエバー等の米国特許第4,378,028号に記載の形式の急
速連結カップリング用隔壁取付け装置に特に適用できる
ものである。本発明はそのようなカップリングのメス本
体部分に対する使用を特に参照して説明するが、本発明
はより広い適用および使用を有する。

本明細書にもその記載が組み込まれている前述の特許
に記載の形式のカップリングは互いの流体連通関係にお
いて選択的に連結されまたは分離される別個のオスおよ
びメス本体部分から成る。選択した用途に対して、本体
部分の１つはパネル孔に緊密に受け入れられ、パネルナ
ットは通常本体部分のねじ端に配置されている。パネル
ナットは本体部分が最初に孔に挿入されるとき除かれ
る。本体部分は、ショルダ即ち拡大直径部分がパネルの
１つの側に当接するまで前進させられる。パネルナット
はパネルの他の側から本体部分のねじ端までに入れられ
てパネルに対して本体部分を堅く取付ける。一旦本体部
分がパネルに固定されると圧縮形式の管継手または他の
適当な連結構造体がねじ端部分の端部において本体部分
に取付けられる。本体部分の反対端は嵌合カップリング
本体部分に選択的に係合するように片持ち関係で配置さ
れている。

この従来技術のパネル取付け装置は実質的な商業上の
成功を納めたけれども、改良の余地がまだ残っている。
即ち、パネルからカップリング本体部分の軸線方向の延
長部は、パネルが固定したショルダまたは拡大直径部分
およびパネルナットの中間に配置されているので固定さ
れる異なった環境における寸法上の要求はこの所定の軸
線方向の長さの変更を有利にする８分の１インチまたは
４分の１インチさえ重大である。この結果パネルから本
体部分の軸線方向の延長を調整する可能性を有すること
が望ましいと考えられていた。

また、パネルからカップリング本体部分の軸線方向の
延長の量を短くすることが望ましいと考えられていた。
さもないと不当なトルクが従来の配列の下でパネルおよ
びパネルナットに伝達されることができる。したがっ
て、パネルからより短い軸線方向の延長を達成するよう
にカップリング本体部分上に中央取付け領域を与えるこ
とが望ましいと考えられていた。

さらに、カップリング本体部分の軸線方向の全長を減
少することが望ましいと思われる。このように、パネル
の両側における厳密な寸法上の要件が幾分軽減され管継
手の設置、取り替え等に対してより大きな余裕を与え
る。

本発明は効率上および経済的な面において前述の問題
を克服したものである。本発明は隔壁取付け配列に対し
てより大きな汎用性および調整可能性を与えるものであ
る。

本発明によると、流体カップリング用の新規な改良し
た隔壁取付け装置が提供される。

特に本発明によると、関連する隔壁即ちパネルに取り
付る用に構成したカップリング本体部分は、中央流路を
有する本体部材、関連する嵌合カップリング本体部分に
選択的に係合するように構成した第１端および関連する
流体ラインに接続するように構成した第２端を有する。
本体部材上に受け入れられたスリーブは本体部材の第１
端に向かって軸線方向に押圧されている。調整自在なパ
ネル取付け手段は第１端および第２端の間に介在したね
じ領域を有している第１および第２ナット部材がねじ領
域に沿って選択的に調整するようにねじ領域に受け入れ
られてそれらの間に隔壁即ちパネルを係止する。

本発明の他の観点によると、本体部材は第１端にメス
受入部材および第２端に本体延長セクションを有してい
る。

本発明の更に他の観点によるとねじ領域はカップリン
グ本体の第１端および第２端の中間でメス受入部材上に
配置されている。

本発明のさらに他の観点によると、ねじ領域はメス受
入部材の１端上に受け入れられた管状部材に配置されて
いる。

本発明の基本的な利点は、パネルに対するカップリン
グ本体部分の取付け配列を調整することができることで
ある。

本発明の他の利点は、カップリング本体部分上に負荷
されるトルクの減少である。

さらに他の利点はカップリング本体部分の軸線方向の
全長の短縮である。

本発明のさらに他の利点は、関連する隔壁即ちパネル
のいずれの側からも接近できることである。

次に、図面を参照して本発明を説明する。

図示が本発明の好ましい実施例を示すだけのものであ
り、本発明を制限すべきものでない図面を参照すると、
図面は急速連結カップリングの隔壁取付けを容易にする
改良した配列を示している。この改良した取付けは種々
の急速連結カップリングに適用でき、メドビックの1978
年９月19日に発行した米国特許第4,114,853号明細書お
よびウエバー等の1983年３月29日に発行した米国特許第
4,378,028号明細書に開示したものと最も関連が深い。
したがって、これらの２つの特許は参考のために本明細
書に組み込まれている。

特に米国特許第4,378,028号明細書を示す第１図の先
行技術の装置を参照すると、メスカップリング本体部分
Ａがオスカップリング本体部分（図示せず）を選択的に
かつ嵌合自在に受け入れるのに適した第１端10および関
連する流体系（図示せず）との連結に適した第２端12を
有している。これらの連結の両方は本発明の部分をそれ
自体が構成しない従来周知の手段によって作られてい
る。代表的には、メスカップリング本体部分は、中央流
路20が形成された別個の本体セクション16および18から
形成されたものとしてここでは示されている主要本体14
を有している。本体セクション16は全体的に円筒形状を
有し、第１端に狭い受入領域26および他端に広い領域28
を有している。第１図に示す形式の先行技術の構造は広
い直径領域に内部ねじ領域30を有する。内部ねじは第２
本体セクション18の外部ねじ32と協働しかつ外部ねじを
嵌合自在に受け入れる。

弁座兼密閉スリーブ34が本体セクション16および18の
間で軸線方向にかつ半径方向に保持されている。Ｏ−リ
ング36、38のような一対の軸線方向に配置したシールリ
ングが半径方向に延びるフランジ40の両側に配置されて
本体セクションの接合部における流体漏れを防いでい
る。さらに、テーパ状の弁座領域42がばね押圧ポペット
チェックバルブ48と協働し、特にシールリング50と協働
している。Ｏ−リング52のような広いシールリングが弁
座兼密封スリーブの１端においては半径方向に延びてい
る。Ｏ−リング52は、周知のように、受入領域26を通し
て選択的に受け入れられる関連するオス・ステム部分密
封継合するように構成されている。

ロッキング・ドッグ54のようなロッキング手段が本体
セクション16のスロット付き領域56に受け入れられてい
る。ロッキング・ドッグはロッキング（係止）兼開放ス
リーブ60の選択的な軸線方向の移動によって半径方向内
方に移動され関連するオス・ステム部分にロッキング係
合する。スリーブ60はばね62によって第１端に向かって
外方に押圧されている。テーパ状カム面64はロッキング
ドックに選択的に係合してドックを半径方向内方に移動
する。ストップリング66は本体セクションに対するスリ
ーブ60の外方の移動を制限する。

第２本体セクション18は前述のように１端に外部ねじ
領域32を有している。さらに、広い（拡大）直径部分72
は、メスカップリング本体部分の組み立てを助ける工具
接触表面、即ちレンチフラット74を有している。減少直
径セクション76がカップリング本体部分の第２端12に形
成されており、それはまた外方にねじが設られている。
第１図に示すような先行技術の構造においては、外部ね
じ78は関連する流体ラインおよび隔壁（即ちパネル）取
付けナット80に接続するための圧縮管継手ナット（図示
せず）に適合するためにかなりの全体的な軸線方向の長
さを有している。パネルナットはパネル即ち隔壁Ｂの孔
84にメスカップリング本体部分を保持するように設計さ
れている。特に、本体部分の拡大直径部分72は減少直径
部分76との境界領域において半径方向ショルダ86を形成
している。このショルダはパネルＢの１つの面88に当接
している。パネルの第２の面90には、パネルナット80が
ねじ領域78に沿って前進させられると、パネルナット80
が当接する。パネルナットはパネルの第２面に対して適
当に締め付けられてメスカップリング本体部分をパネル
に堅く取付ける。

第１図の従来の取付け配列と第２図の改良した壁隔取
付け配列を比較すると、改良した配列によって克服した
問題点のいくつかが明らかである。図示および説明を容
易にするために、同一の参照数字に“a"を付したものは
同一の部材を示し、新しい部材は新しい参照数字で示さ
れている。

第１本体セクションの拡大直径領域28aは外部ねじ領
域100（第２図、第３図）を有している。さらに、本発
明によると、第１および第２保持部材、即ちパネルナッ
ト102、104が独立して選択的に軸方向に移動するように
領域100にねじ込まれている。この新規な配列において
は、改良したカップリング本体部分の軸線方向の全長が
実質的に減少されている。この減少はカップリング本体
部分の第２端で要求される外部ねじ78aの長さを制限し
たからである。パネルおよびパネルナット80aが圧縮管
継手ナットに隣接して収容される必要がないので、減少
直径セクション76aの軸線方向の長さが実質的に減少さ
れる。ばね押圧ポペットが図面上省かれているが、改良
した本体部分のすべての他の構造的な面は特に断らない
限り第１図の先行技術の構造と同一である。

前述のことから明らかなように、拡大直径領域28aが
全体のメスカップリング本体部分の最大直径を決めてい
る。このようにし、第２図の改良したメス本体部分はパ
ネルの側88aまたは90aのいずれの側からも、孔86aに受
入れられることができる。第１図の先行技術の配列で
は、カップリング本体部分の第２端だけが第１側88から
孔86を通して受入られる。更に、第２図の新規な構造の
各パネルナット102、104にある開口はメスカップリング
本体部分の残りの部分より大きい。このようにして、カ
ップリングナットはパネル取付け工程中いずれの端から
もカップリング本体部分に容易に受け入れられる。この
可能性は、カップリングナット80がカップリング本体部
分の第２端からだけ受け入れられる第１図の先行技術の
配列と対称的である。

さらに、拡大直径領域に沿ったカップリング本体部分
のほぼ中央取付けは隔壁、即ちパネル取付け形管継手に
潜在的に負荷されるトルクを減少する。第１図を再び参
照すると、第２端12に隣接して取付けられたカップリン
グ本体部分と関連し、かつ第１端10に関連するオスカッ
プリング本体の受入と関連して実質的なトルクアーム
が、もしパネルに平行な成分を有する何らかの力が第１
端10に働くならば、負荷される。新規な第２図の構造に
おいては、中央の拡大直径領域28aに沿ってメスカップ
リング本体部分を固定することはトルクアームを実質的
に減少させ管継手損傷を潜在的に減少させる。

本発明の改良した配列によって実現される他の利点は
パネルに対してカップリング本体部分の軸線方向の位置
を調整する可能性である。外部ねじ領域100がかなり大
きな軸線方向の長さにわたって延びており、パネルがこ
の長さのどこにあってもパネルナット102、104の間で受
け入れられる。このように、パネルから所定の寸法にカ
ップリング本体部分の受入領域26aを位置決めする必要
があるならば、パネルナットを回転することによって所
望の位置決めを達成する“遊び”が得られる。先行技術
の配列では、パネルはカップリング本体部分に対して拡
大直径領域72に当接して１つの位置に配置されねばなら
ず、軸線方向の調節は可能ではなかった。

次に、第３図および第４図のコード式カップリング配
列を参照すると、図示の便宜上、同一の部材はｂ、ｃを
付けた同一参照数字で示し、新しい部材は新しい参照数
字で示す。米国特許第4,114,853号明細書を示す第３図
のコード式メスカップリング本体部分は協働するねじ部
分30b、32bに沿って相互接続した第１および第２本体セ
クション16b、18bを有している。弁座兼密封スリーブ10
8はそれ自身第１および第20−リング110および112を受
け入れるエラストメリック部材である。第10−リング11
0は第１図の実施例のシールリング52に匹敵しうるもの
であり、周知のオスカップリング本体部分（図示せず）
の外部部分に密封自在に係合するのに適している。第20
−リング112はばね押圧ポペット組立体のボール部材114
に対する弁座を構成している。ボール114およびばね116
は、もし遮断配列が必要でないならば、除去することが
できる（第４図）。

コード式カップリング配列は幾分改良したロッキング
（係止）／リリーシング（解放）スリーブ60bおよび同
芯状コード式スリーブ120を有している。スリーブ60bは
ばね押圧されてストップリング66bに係合し、ロッキン
グボール54bを半径方向内方に強制するカム面64bを有し
ている。コード式スリーブ120はばね122によって押圧さ
れて拡大直径領域28bに当接している。周知のように、
種々のコード式配列がスリーブ60bおよび120の間のギャ
ップまたはスリーブの軸線方向の長さを変更することに
よって選択的に与えられる。

従来のコード式カップリング配列はまた第２本体セク
ションのショルダ86bに協働する単一のパネルナット80b
を用いている。パネルはナットおよびショルダの間に配
置されており、外部ねじ付き減少直径セクション76bが
パネルナットおよび圧縮管継手ナット（図示せず）を収
容するように延ばされている。

前述した第２図の実施例と幾分同様に、第４図の改良
した第１本体セクションは第１および第２パネルナット
102c、104cを受け入れるようにその軸線方向の長さの主
要部分に沿って外部にねじが設けられている（100c）。
好ましくは、ねじ領域100cは拡大直径部分28cに嵌合し
た別個の協働管状部材124に設けられる。管状部材は１
端において拡大直径部分28cの周囲溝128に受け入れられ
る半径方向内方に延びるセクション126を有している。
したがって、この内方に延びるセクションは第２本体セ
レクションの拡大直径部分72cおよび第１本体セクショ
ンの拡大直径セクション28cの残部の間に保持される。
外部ねじ領域100cは管状部材の軸線方向の全長に沿って
延びており、図示のように、コード式スリーブ120cより
わずかに小さい最大半径方向寸法を有する。ねじ部分10
0cの小さい方の直径はレンチフラット74cよりわずかに
大きく第２端12c上にパネルナットを収容させることが
できる。他の方法としては、管状部材がコード式スリー
ブよりも大きな最大半径方向寸法を有してパネルナット
がカップリング本体部分のいずれの端からも受け入れら
れるようにしても良い。しかし、第４図の図示実施例に
おいては、パネルナットは第１端における拡大コード式
スリーブ120cのためにカップリング本体の拡大直径部分
72cに少なくとも容易に受け入れられる必要がある。

このようにして、第４図の改良したコード式カップリ
ング配列の軸線方向の全長は第３図の従来技術と比較し
て減少される。さらに、メスカップリング本体部分はパ
ネル隔壁に中央で取付けられてパネル隔壁に負荷される
トルクを制限する。さらに、メスカップリング本体部分
の取付け位置はねじ領域100cの拡張した長さおよび２つ
の独立して可動のパネルナット102c、104cの使用によっ
て軸線方向に変更できる。

本発明は好ましい実施例を参照して記載してきた。明
らかに、変形および変更が本明細書を読んで理解すると
き生じ得るものである。すべてのそのような変形および
変更は特許請求の範囲内に入る限りは本発明内に含まれ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はパネルに取付けられた従来のメスカップリング
本体部分の垂直断面図である。 第２図は新規な調節自在の取付け手段が組み込まれた本
発明の垂直断面図である。 第３図はパネルに取付けられた従来のコード式カップリ
ング本体部分の垂直断面図である。 第４図は新規な調整自在の取付け手段が組み込まれたコ
ード式カップリング本体部分の垂直断面図である。 第５図は本発明にしたがって形成した本体セクションの
断面図である。 Ａ……メスカップリング本体部分、 Ｂ……隔壁、 10……第１端、 12……第２端、 16……本体セクション、 18……本体セクション、 28a……拡大直径領域、 100……外部ねじ領域、 102……パネルナット、 104……パネルナット。

フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭58−86979（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭56−39855（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭51−14166（ＪＰ，Ｂ１) 実公 昭40−22617（ＪＰ，Ｙ１) 実公 昭58−5174（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１端から第２端まで延びる貫通流路を備
   えた本体部材を有し、前記第１端は、結合する関連継手
   と選択的に連結するように、可動な付勢スリーブを有
   し、該スリーブは通常第１非係合位置で軸方向外方に配
   置され、前期第２端は、関連した流体ラインに接続する
   ようにしてある、関連したパネルの開口に取り付けるた
   めの急速連結な流体継手において、 前記第１及び前記第２端の関連したパネルからの軸方向
   延長量を最小にするために、第１端と第２端との間の略
   中央に配置され、前記本体部材に構成された雄ネジ領域
   を有し、前記ネジ領域は、前記スリーブと前記第２端と
   の間に介在し、前記本体部材の残部より大きく、且つ関
   連したパネルの開口より小さい外径寸法を有し、 さらに、本体部材の第１端に亘って受け入れられて、前
   記ネジ領域と螺合して、前記ネジ領域に沿って軸方向に
   独立に移動して、関連したパネルの変化する厚さに合わ
   せる第１及び第２雌ネジ保持部材を有し、前記保持部材
   は、関連したパネルの開口より相当大きい外部寸法を有
   し、前記継手パネルへの確実な取り付けを容易にするこ
   とを特徴とする流体継手。