JP2620144B2 - 液体貯蔵・排出用セルフドレイン型パッケ−ジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は液体貯蔵・排出パッケージに関するもので
あり、特に、排出スパウト及び軽量カップとして機能す
る蓋を含むパッケージに関する。

従来技術 或るタイプの液体排出パッケージにおいては、排出ス
パウトフィットメントが容器のネック上に設けられ、カ
ップの形をした蓋が、ネック外周と相互に係合する。よ
り明確には、ネック上で咬合される第１のフィットメン
ト中にスパウトが取り付けられる。

米国特許第4,671,421号は、プラスチック吹込成形さ
れたプラスチック容器を開示しており、該容器は、環状
排出口と、該排出口内に設けられ該排出口内面と相互に
係合するインサートとを有する。

該インサートは内側ねじ山を有し、該ねじ山はセルフ
ドレイン計量カップ形態の拡大された蓋を受け入れるた
めのものであり、該カップは、該カップ下端上に外側ね
じ山と、上記排出口の自由端を密閉して係合する周状フ
ランジを有する。

米国特許第4,640,855号は一体成形されたスパウトを
伴うプラスチック容器を開示する。該容器は、中空ボデ
ィ、内側ねじと一体成形された外壁および内壁を有する
ネック、および該内壁と連結し、容器の外側へ延びるス
パウト、を含む。

該容器は中空ボディを形成するために吹込成形によっ
て成形され、ネック形成部は中空ボディから延び、スパ
ウト形成部は該ネック形成部から延びる。

その後、ネック形成部が加熱され、スパウトが中空ボ
ディの内側へ移動される。該移動は上記ネック形成部を
上記内壁及び外壁の中に再成形するために行う。

その後、ネックの内壁上内側にねじが押圧（成形）さ
れる。

その他の方法として、該ねじを吹込成形工程で形成す
ることもできる。

米国特許第4,706,829号は液体貯蔵・排出用パッケー
ジを開示する。該パッケージは中空プラスチック容器を
含み、該容器はネック、該ネックと蓋とを相互連結する
フィットメントを有する。

該フィットメントはネックと相互連結し、該フィット
メントは第１の周壁として軸方向に延び、スパウトを画
定する部分を有し、該スパウトは上記ネック端の軸方向
に内側に延びる排出リップを有する。

蓋は頂壁及び第１の周壁を含み、該周壁が該頂壁から
軸方向に内側に延びる。

該蓋はラディアル部を含み、該ラディアル部は前記周
壁から延び、フィットメントの環状区域を密閉結合す
る。

蓋が排出カップを画定し、第２の外周壁を含む。該第
２の外周壁が第１の周壁から隔離されており、該第１の
周壁が容器ネック上の外側ねじ山と係合する内側ねじ山
を有する。

本出願人により1988年２月25日に出願された米国特許
出願第160,478号が液体貯蔵・排出に使用する容器パッ
ケージを開示しており、該容器はボディ部を含み、該ボ
ディ部がその末端部に内容物の排出ができる開口を有す
る。

一体的に成形されたネックと排出部がボディ部から延
び、ボディ部と連通している。該排出部はボディ開口の
まわりに延びる壁を含む。一体的排出スパウトは該壁か
ら離隔され、該壁に包囲される。排出スパウトの上端が
カラーの最上部よりも上に延びている。ウエブ部がカラ
ーと排出用スパウトの間に延びている。該スパウトの外
部、ウエブ、及びカラーが溝を画定し、容器が（倒立状
態に）反転されたとき液体が該溝に受け入れられる。ド
レイン口が該溝の底部内あるいはそれに隣接して設けら
れ、容器が直立状態の時に溝部内の液体がドレイン口を
通って容器ボディ内に戻ることができるようにする。

発明が解決しようとする問題点 蓋が上記のような容器に取り付けられるとき、比較的
硬質の蓋では、上記スパウトを囲み、蓋上の外側ねじで
係合される内側ねじを有する壁を曲げたり延ばしたりし
てしまう傾向を有することがわかった。

壁あるいは蓋上のいかなる硬質の密閉部材もまた壁を
曲げあるいは延ばし、ねじ係合が損なわれるに至る傾向
がある。

問題点を解決するための手段 本発明の目的は一つは前記米国出願が開示するタイプ
の容器を利用する液体貯蔵・排出パッケージを提供する
こと、 更に、該蓋と上記容器の出口あるいはネックの間に漏
れ止め密閉をもたらすよう形成され配置された蓋を提供
することである。

本発明の更に目的とするところは、蓋と容器とを螺着
することにより、第１の密閉部と第２の密閉部とが同時
に完全密封位置にもたらされ従来にない簡単な構造にし
てしかも通常の簡密封操作によってかかる完全二重密封
を達成することにある。

更に目的とするところは、上記のような完全二重密封
構造をセルフドレイン型容器に効果的に組み合わせるこ
とにある。

本発明によると、液体貯蔵・排出パッケージは中空プ
ラスチック容器を含み、該容器は、上方に延びる一体的
排出スパウトを含むネック、該排出スパウトの下端から
半径方向外側に延びる一体的ウエブ、及びスパウトの半
径方向外側に離隔され該スパウトを取り囲む円筒状壁を
有する。

該円筒状壁は内側ねじを有し、底壁および外側ねじを
設けた周壁を有する蓋が該容器に取り付けられる。

該蓋は環状の可撓性の密閉リングを含み、該リング
は、円筒状壁内面と係合し、密閉状態をもたらすため上
方に曲がる。密閉リングは周壁中間で半径方向に外側に
延び、蓋が容器上に螺着する際に円筒状壁の頂部と密閉
接続し容器を蓋により完全密閉する。

実施例 本発明の容器は前記米国出願に開示され特許請求され
ているタイプのものであり、該開示は本発明にも関連し
て引用される。

明確には、セルフドレイン容器10がボディ部11を含
み、該ボディ部はその末端に開口12を有し、該開口を通
って容器10の内容物を排出できる。一体成形されたネッ
ク及び排出部14がボディ部11から延び、ボディ部11と連
通している。排出部14が環状軸壁15を含み、該壁15がボ
ディ開口12のまわりに環状に延びている。軸方向に延び
る排出スパウト16が壁15内に位置し、該壁15によって取
り囲まれる。排出スパウト16は上端17を含み、該上端は
壁15の頂部18よりも上に延びている。

壁部15の上端部18より下の場所と排出用スパウト16と
の間に、それらの連結する半径方向ウエブ20が配置され
る。ウエブ部20は、壁部15と排出用スパウト16とを連結
する部材であり、そしてウエブ部20は、溝部21を画定す
る。容器10を逆さにして液を流出させた後に容器10を直
立状態にしたときには、液体は排出用スパウト16の外面
から溝部21へと流れる。ウエブ部20は排出スパウト16の
周囲で、少なくともそのハーフウエイまでのびていて、
容器10をその流出位置の方に部分的に例したときに（す
なわち、少し倒したときに）、液が溝部21に流入するの
を防止できるようになっている。

溝部21の近傍にドレイン口23を設ける。溝部21に入っ
た流体は、容器10をその流出時の位置から直立状態に戻
した後に、ドレイン口23を通じて容器10のボディ11に戻
すことができる。

ねじ山24が環状壁15の内表面上に形成される。蓋ある
いはキャップ30は頂壁あるいは底壁31及び垂下する環状
周壁32を含む。

第２の密閉リングが壁32の上方部33から半径方向に外
側に延び、円筒状スカート部35がリング34の下方に延び
ている。外側ねじ山36がスカート35外面上に形成され、
該外側ねじ山36が容器10の内壁15上に画定された内側ね
じ山24と係合する。

前記米国特許出願がその第５図で開示するように、セ
ルフドレイン容器10は、BC−３成形機として知られる本
出願人の発明に使用されるタイプの吹込成形機を用いて
通常の（成形）サイクルの範囲内で製造できる。

この型の機械を用いた場合には、所望のセルフドレイ
ン容器の最終仕上のために、後成形操作を行うことは全
く不必要である。BC−３−成形機の詳細は、米国特許第
2,804,654号明細書（発明者：シャーマン）に記載され
ている。この型の吹込成形は、射出−押出−吹込成形で
あることを特徴とするものであって、この操作は現在、
本出願人および他の者によって、BC−３−成形機を用い
て行われている。

BC−３−成形機を用いる成形方法では、最初に射出成
形用の型を用いて容器10の上部のネック、すなわち排出
口部（finish）を射出成形によって作る。この射出成形
操作の完了後に、射出成形用ダイのオリフィスから射出
成形用金型を上昇させ、一方、加熱されて可塑された一
本の管状体をダイのヘッドから押出す。この管状体を前
記の射出成形排出口部に一体的に接続され、管状体を押
出しながら管状体を上方に引き抜く。管状体が適当な長
さに押出された後に、管状体の周囲を吹込成形用型の２
つの半体部て包囲し閉鎖し、射出成形装置を通じて空気
を供給し、閉鎖金型の中の管状体をふくらませて容器の
残部の成形を行う。この種の成形方法は米国特許第2,80
4,654号明細書に記載されている。

本発明に従うと、第１の可撓性密閉リング40が、上記
蓋の壁32下部35の外表面上に設けられる。密閉リング40
は、第２の密閉リング34とねじ山36の間の区域において
外側かつ上向きの角度で壁35の外表面から延びている。
密閉リング40は下向き面41を含み、該下向き面は湾曲部
42によって壁部35の外表面と係合する。

密閉リング40はさらに上向き面43を含み、該面43は上
向きにかつ外方に傾いており、また該面43が上記湾曲面
42より短い半径を有する湾曲面44によって上記壁35と係
合する。この配置により、密閉リング40は、蓋が容器上
にねじ締められた時に自然に上方かつ内側に曲がり、容
器の上記壁15の内面45と密閉接触するよう成形配置され
る。

上記湾曲面42の半径をより大きくすることにより、プ
ラスチックを圧潰することなく好適に曲げることがで
き、また同様に、蓋取外し時のリップの不注意による反
転を防ぐことができる。

上記のような配置により、容器中の内容物液体の好適
な密閉が保証されることがわかった。

半径方向フランジ34の第二シールを容易にするため
に、環状ビード46を壁15上面18上に設けることができ
る。該ビードは容器にごみや異物が侵入することを排除
できる。

第６〜８図に示される形態においては、対応する部品
には比較参照番号として接尾記号ａが付けられている。
この形態においては、フレキシブルシール40aが横ある
いは水平に延びており、該シールはまた面41a、43a及び
連結湾曲面42a、44aを有し、上記面42aは上記面44aより
大きな半径を有する。

蓋および容器に使用できる十分なプラスチック材料は
高密度のポリエチレンあるいはポリプロピレン、ホモポ
リマーおよびコポリマーを含む。

本発明に従えば、前記壁15を曲げたりあるいはゆがめ
たりすることなく、蓋および容器を効果的に密閉するシ
ールが提供されることがわかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具現する液体貯蔵・排出パッケージの
部分立面図である。 第２図は蓋とパッケージ容器の部分断面分解図である。 第３図は蓋の部分断面立面図である。 第４図は蓋部の部分断面拡大図である。 第５図は容器上に組み合わせた蓋の部分断面拡大図であ
る。 第６図は変形した蓋の部分立面図である。 第７図は６図に示す蓋部の部分断面拡大図である。 第８図は６図と７図の蓋が容器に組み合わされた状態を
示す部分断面拡大図である。 10……セルフドレイン容器、11……ボディ、 12……ボディ開口、14……排出部、 15……環状壁、16……排出スパウト、 17……スパウト上端、18……壁頂部、 20……ウエブ、21……溝、 23……ドレイン口、24……ねじ山、 30……蓋・キャップ、32……環状周壁、 34……第２密閉リング、 35……円筒状スカート部、36……ねじ山 40……第１可撓性密閉リング、 41……密閉リング下向き面、 43……密閉リング上向き面、 46……環状ビード。

フロントページの続き (72)発明者 ユージン・エフ・ハフナー アメリカ合衆国オハイオ州マウミー、、 ロングポート・ドライブ2146 (56)参考文献 特開 昭62−146166（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−69780（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−90748（ＪＰ，Ｕ)

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】液体貯蔵・排出用セルフドレイン型パッケ
   ージにおいて、該パッケージは、内側スパウト（16）
   と、該スパウト（16）を囲み、上記スパウトから半径方
   向に外側に離隔された外側環状壁（15）とを画定して該
   スパウト（16）と該外壁（15）間に一つの溝部（21）を
   画定した一体的ネックを有するプラスチック容器（10）
   を含み、該容器を直立させると、該スパウト（16）の外
   壁を流下する流体が該溝部（21）内に設けたドレイン口
   （23）を経て容器内に戻されるように構成されており、
   上記外壁（15）はその内面に内側ねじ（24）を有しそし
   てこの外壁（15）の頂面には環状ビード（46）が設けて
   あり；上記セルフドレイン型パッケージは更に頂壁（3
   1）、 自由縁を有する外周壁（32）および該外周壁（32）の外
   面上の外側ねじ（36）および該頂壁（31）と該自由縁の
   中間でかつ該外側ねじ（36）の上方にある半径方向フラ
   ンジ（34）を含む蓋（30）を含み、 上記プラスチック容器（10）の外壁（15）上の内側ねじ
   （24）は、上記蓋（30）の外周壁（32）の外側ねじ（3
   6）と係合しそして上記蓋（30）上の半径方向フランジ
   （34）は上記容器（10）の外壁（15）と係合し、上記蓋
   （30）は上記外周壁（32）の外面上でかつ上記外側ねじ
   （36）の上方に位置し、上記半径方向フランジ（34）に
   近接しそして半径方向外方に僅か上方に向け延びる一体
   的可撓性かつ半径方向外方に延びる密閉リング（40）を
   含み、ここにこの密閉リング（40）は、上記蓋（30）の
   外周壁（32）に、下向き湾曲面（42）により連結し、こ
   の下向き湾曲面（42）が上記外周壁（32）と上記リング
   （40）の下側面（41）を連結し、一方上向き湾曲面（4
   4）が上記リング（40）の上向き湾曲面（43）を上記外
   周壁（32）に連結し、該下向き湾曲面（42）は該上向き
   湾曲面（44）より大きい半径を有しかくして、上記容器
   （10）上に上記蓋（30）を螺着すると、上記密閉リング
   （40）は容器（10）の外壁（15）の内面と係合して上方
   に屈曲して上記フランジ（34）に近接しかつ上記外側ね
   じ（36）上方で該容器（10）を密閉し、同時に容器（1
   0）の外壁（15）上面に設けた環状ビード（46）が上記
   半径方向フランジ（34）の下面と密閉係合することを特
   徴とする上記パッケージ。
2. 【請求項２】上記密閉リングがテーパー状であることを
   特徴とする請求項１記載のパッケージ。
3. 【請求項３】上記密閉リングが上記フランジに向かって
   半径方向に外方にそして軸方向に延びていることを特徴
   とする請求項１または２の何れか記載のパッケージ。
4. 【請求項４】上記密閉リングが半径方向に外側にほぼ上
   記蓋と軸方向と直角に延びていることを特徴とする請求
   項１乃至３項の何れか記載のパッケージ。