JP2619139B2 - 光ファイバを用いた温度測定装置 - Google Patents

光ファイバを用いた温度測定装置

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JP2619139B2 JP2340327A JP34032790A JP2619139B2 JP 2619139 B2 JP2619139 B2 JP 2619139B2 JP 2340327 A JP2340327 A JP 2340327A JP 34032790 A JP34032790 A JP 34032790A JP 2619139 B2 JP2619139 B2 JP 2619139B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、光ファイバとOTDR等を用いて温度を測定
する技術に係り、特に、放射能照射域等の光ファイバの
伝送特性変化を起こさせる環境の温度測定域内の温度を
測定するのに適した光ファイバを用いた温度測定装置に
関する。
(従来技術) 光ファイバを温度測定域に敷設し、この光ファイバに
光パルスを入射し、光ファイバからの後方散乱光(特
に、ラマン散乱光)の強度の(エネルギー)を検出し、
温度測定域の温度を測定する技術が開発されている(例
えば、英国特許公開公報GB2140554A参照)。
この種の技術によれば、広い範囲の温度を、遠隔的、
かつ、集中管理的に測定することが可能である。そこ
で、光ファイバを放射能照射域等の人間の立ち入りが困
難な場所に敷設し、遠隔的に温度を測定できれば便利で
ある。
(発明が解決しようとする課題) 光ファイバは放射能を受けると、光ファイバに含まれ
た不純物等の影響により変色するという欠点がある。こ
のため、光ファイバを放射能照射域に敷設して、温度測
定を行うと、時間の経過とともに、光ファイバが変色
(黒化)し、測定値の誤差が大きくなるという欠点があ
る。
この発明は上記実情に鑑みてなされたもので、放射能
照射域等の光ファイバの伝送特性変化を起こされる環境
の温度測定域内の温度を測定することのできる光ファイ
バを用いた温度測定装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、請求項(1)に対応する
発明は、光ファイバの伝送特性変化が発生する温度測定
域に敷設された光ファイバと、この光ファイバの伝送特
性変化が生じていない部分を温度測定域に送り出すと共
に前記光ファイバの伝送特性変化部分を前記温度測定域
内で移動或いは前記温度測定域から抜き出す移動手段
と、前記光ファイバに光を入射し、前記温度測定域に位
置する部分からの後方散乱光に基づいて温度を測定する
測定手段とを設けた光ファイバを用いた温度測定装置で
ある。
請求項(2)に対応する発明は、光ファイバの伝送特
性変化が発生する温度測定域に敷設された光ファイバ
と、この光ファイバの伝送特性変化が生じていない部分
を温度測定域に送り出すと共に前記光ファイバの伝送特
性変化部分を前記温度測定域内で移動或いは前記温度測
定域から抜き出す移動手段と、前記光ファイバに光を入
射し、前記温度測定域に位置する部分からの後方散乱光
に基づいて温度を測定する測定手段と、前記移動手段に
より温度測定域から抜き出された光ファイバの伝送特性
変化部分を伝送特性が変化する前の状態に近づけるよう
に特性を復帰させる伝送特性復帰手段とを設けた光ファ
イバを用いた温度測定装置である。
(作用) 請求項(1)に対応する発明の温度測定装置によれ
ば、温度測定域の特性により光ファイバの伝送特性が変
化する。しかし、移動手段により、光ファイバの伝送特
性変化が発生した部分は温度測定域内を移動又は温度測
定域から引き出され、伝送特性変化の生じていない部分
が温度測定域に敷設される。従って、測定手段は光ファ
イバの伝送特性の変化が生じていない部分(伝送特性変
化の程度の小さい部分を含む)を用いて温度測定域内の
温度等を正確に測定できる。
請求項(2)に対応する温度測定装置は、請求項
(1)に対応する発明と同様な作用を有する他、伝送特
性変化の生じている部分の光ファイバを速やかに復帰さ
せ、装置の継続的な使用,ひいては装置信頼性を確保で
きる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の一実施例にかかる温
度測定装置の構造を説明する。
第1図において、符号11は温度測定域を示し、放射能
が照射されている。温度測定域11には、適宜動輪12が配
置され、光ファイバ13が動輪12により移動可能に保持さ
れている。光ファイバ13に無理が加わらない箇所につい
ては、プーリー12′が配置されている。光ファイバ13
は、一般的な用途では、温度測定域11に敷設される部分
の長さの、例えば、2倍以上の全長を備える。また、光
ファイバ13の放射能照射領域11の端部上に位置する部分
X1,X2の光ファイバ13の両端からの距離はそれぞれ実測
されている。
光ファイバ13の残りの部分は温度測定域11の外に配置
されたリール14、16に巻き付けられている。光ファイバ
13の一端13Aは、回転光結合継手等によりリール14の中
央部から引き出され、OTDR15に光学的に接続されてい
る。また、光ファイバ13の他端13Bは、回転光結合継手
等により、リール16の中央部から引き出され、OTDR22に
接続されている。
リール14、16はこれらを回転させるためのモーター
(駆動部)17、18に連結されている。光ファイバ13の張
力はテンションメータ19、20により検出され、コントロ
ーラ21に供給される。コントローラ21は、OTDR15、22か
ら温度測定域11に敷設された光ファイバ13の伝送特性変
化が生じたことを示す信号を受ける。コントローラ21
は、この信号に応答し、リール14、16を連動して回転さ
せ、温度測定域11に敷設された光ファイバ13を移動させ
る。この際、コントローラ21は、テンションメータ19、
20の出力に従って光ファイバ13に過大な張力を与えない
ように、トルク及び回転速度を調整する。また、光ファ
イバ13の移動終了後、コントローラ21はOTDR15、22に移
動量等の測温部の正確な位置を決定するための情報を供
給する。
次に、OTDR15、22の構成を説明する。OTDR15、22は実
質的に同一の構造を有する。そこで、OTDR15を例に第2
図を参照してその構造を説明する。
OTDR15は光ファイバ13に周波数ωの光からなる所定エ
ネルギーの光パルスを照射する光源151、光ファイバ13
内の後方散乱光を分離する方向性結合器(分配器等でも
よい)152を備える。方向性結合器152により後方散乱光
はフィルタ(グレーテング等)153に入力される。フィ
ルタ153は入射光のうちラマン散乱光(周波数ω+n・
ωr、nは正又は負の整数)を光・電変換器154に供給
する。光・電変換器(O/E)154は入力光を電気信号に変
換し、信号処理回路155に供給する。フィルタ153は照射
パルスを構成する光と同一周波数である周波数ωの光・
電変換器157に供給する。光・電変換器(O/E)157は入
力光を電気信号に変換し、信号処理回路155の評価部158
に供給する。さらに、信号処理回路155には、コントロ
ーラ21からの制御信号が供給される。
信号処理回路155は、例えば、マイクロコンピュータ
とメモリ等の周辺装置から構成される。信号処理回路15
5はコントローラ21からの制御信号に従って動作し、例
えば、光源151とタイマ回路156へのトリガ信号の供給、
光・電変換器154の出力信号のサンプリング等を行う。
また、信号処理回路155は予め実験的により求めた温度
と後方ラマン散乱光の強度の相関関係を記憶しており、
この相関関係と実際に受信したラマン散乱光の強度から
光ファイバ13各部の温度を求める。
評価部158は光・電変換器157の出力から温度測定域11
に敷設された光ファイバ13に伝送特性変化が生じたか否
かをチェックし、伝送特性変化が生じている場合には、
コントローラ21に信号を出力する。
次に、第1図、第2図に示される温度測定装置の動作
を説明する。
まず、OTDR15が動作状態に、OTDR22が休止状態にある
と仮定する。
温度測定域11の温度を測定する場合、OTDR15の信号処
理回路155は光源151とタイマ156にトリガ信号を供給す
る。このトリガ信号に応答して、光源151は周波数ωの
光からなるパルスを出力し、タイマ156は時間の計測を
開始する。光ファイバ13に照射された周波数ωの光は光
ファイバ13内でラマン散乱を起こす。発生したラマン散
乱光の一部は後方散乱光としてOTDR15に入射する。入射
した光は方向性結合器152によりフィルタ153に入射され
る。フィルタ153は入射光から周波数がω+ωr・・・
ω+n・ωrのラマン散乱光を抽出し、光・電変換器15
4に供給する。光・電変換器154は受信した光を電気信号
に変換し、信号処理回路155に供給する。信号処理回路1
55はタイマ156からのクロックパルスに応答して、光パ
ルスの発射から受信までの時間と共に後方ラマン散乱光
の強度を記憶する。記憶された時間と強度の関係は、例
えば、第3図に示されるようになる。
信号処理回路155は光ファイバ13の位置X1、X2と光源1
51の距離、光ファイバ13内の光速、信号等から温度測定
域11で発生した後方散乱光の受信の開始時間T1、終了時
間T2を求める。信号処理回路155は時間T1とT2の間に受
信された後方ラマン散乱光の強度から温度測定域11に敷
設された光ファイバ13の温度を求める。
測定誤差を除去するため、温度の測定は複数回(例え
ば、数千回から数万回)行われ、測定値を平均化するこ
とにより、最終データが求められる。
この手法により、温度測定域11の温度を正確に、かつ
遠隔的に測定することが可能である。
温度の測定を長時間続けると、放射能の影響により、
温度測定域11に敷設された光ファイバ13が変色(黒化)
し、伝送特性が変化する。光ファイバ13が変色すると、
光の伝達率が減少し、OTDR15が受信する後方ラマン散乱
光の強度が低下する。これを放置すると、正確な温度測
定が不可能となる。
そこで、評価部158はフィルタ153、光・電変換器157
を介して供給される周波数ωの光を受信し位置X2からの
反射光の強度を常時又は定期的にチェックする。X2の位
置は後方散乱光のうち温度の影響を受けにくいレイリー
光ωを用いて、光ファイバ13内の光速から算出する。伝
送特性変化は受信したレイリー散乱光の強度変化(黒化
すれば受信強度が弱くなる)を検出して行う。
受信光の強度が例えば初期強度の9/10程度になると、
評価部158はコントローラ21に信号を出力する。この信
号に応答して、コントローラ21はモーター17、18、動輪
12を駆動して、伝送特性が変化した光ファイバ13をリー
ル16に所定の長さ巻取ると共に、伝送特性が変化してい
ない光ファイバ13をリール14から所定の長さ温度測定域
11に送り出す。この際、コントローラ21はテンションメ
ータ19、20からのデータにより光ファイバ13に不用なテ
ンションが加わらないようにする。
光ファイバ13の移動が終了すると、コントローラ21は
OTDR15の信号処理回路155に転送終了を示す信号と転送
量を示すデータを供給する。信号処理回路155は光ファ
イバ13の温度測定域11の端部上の位置X1,X2の光源151か
らの距離を更新し、新たな時間T1,T2を求める。
以後、同様にして伝送特性変化が生じていない部分を
用いて温度測定域11の温度がOTDR15により測定される。
評価部158は最初の光パルスによる位置X2からの後方散
乱光の強度を更新された初期強度とし、光ファイバ13の
伝送特性が変化したか否かをチェックするための基準と
する。そして、光ファイバ13の伝送特性が変化する度
に、伝送特性が変化していない部分が温度測定域11に送
り出される。
温度測定域11から引き出され、リール16に巻取られた
光ファイバ13は、時間の経過と共に復帰する。このた
め、例えば復帰時間を数時間から数十時間に設定し、こ
の復帰部分(伝送特性が変化していない部分)を再び温
度測定に使用することができる。そこで、光ファイバ13
の最終部分の伝送特性が変化した場合には、コントロー
ラ21は、モーター17、18、動輪12を逆転させ、リール14
に光ファイバ13の伝送特性が変化した部分を巻取ると共
にリール16から温度測定域11に復帰部分を送り出す。光
ファイバ13の移動が終了すると、コントローラ21はOTDR
15、22に信号を送り、OTDR22を動作状態に、OTDR15を休
止状態とする。以後、OTDR22はOTDR15と同様の動作を行
い、温度測定域11の温度を測定すると共に温度測定域11
に敷設された光ファイバ13の伝送特性の変化の度合を測
定する。温度測定域11の光ファイバ13の伝送特性が変化
した場合には、コントローラ21に信号を送り、光ファイ
バ13の新たな復帰部分を温度測定域11に敷設する。
以後、同様の動作が繰り返される。
上記実施例によれば、常に光ファイバ13の新しい部分
又は復帰部分、即ち、伝送特性の変化が生じていない部
分(伝送特性の変化の小さい部分を含む)を用いて温度
の測定を行うことができ、正確に温度を測定できる。
上記実施例では、光ファイバ13の両端にOTDR15、22を
配置したが、1つのOTDRを必要に応じて光ファイバ13の
端部に交互に接続してもよい。
上記実施例では、光源151は周波数ωの光からなるパ
ルス信号のみを出力したが、これに限定されない。光源
151は第4a図に示されるように周波数ω1の光を常時出
力し、これと第4b図に示される温度測定用の周波数ωの
光からなるパルス信号を組み合わせて光ファイバ13に照
射しても良い。この場合、周波数ω1はフィルタ153に
よりカットされるような値に設定される。この構成とす
ると、常時出力されている周波数ω1の光により伝送特
性変化部分の復帰速度が向上する。しかも、常時出力さ
れる光はフィルタ153でカットされるので、測定値に悪
影響を与えない。この周波数ω1の光を用いて温度測定
域11の光ファイバ13の伝送特性の変化の度合をチェック
するようにしてもよい。OTDR15、22の一方が光パルスに
出力し、他方が周波数ω1の光を連続的に出力するよう
にしてもよい。
第5図に示されるように、リール14、16を例えば恒温
室30やヒーターに入れる等の手法により、伝送特性が変
化した光ファイバを比較的高温に設定すると、光ファイ
バを高速に復帰できる。
上記実施例において、温度変化に伴う光ファイバ13の
伸縮、張力による光ファイバ13の伸び、光ファイバ13の
移動量の誤差の累積等により、端部X1,X2上の光ファイ
バ13の位置を特定することが困難になる場合がある。こ
の問題を避けるためには、第6図に示されるように、光
ファイバ13に結晶粒や溶接部31を所定間隔で埋め込めば
よい。このような光ファイバ13に光を入射すると、その
後方散乱光の強度は、第7図に示されるように、結晶粒
の部分で周辺より大きく又は小さくなり、後方散乱光に
ピークが発生する。このため、受信ラマン散乱光の強度
を経過時間と共に記憶し、ピークをチェックすることに
より、容易に散乱光の発生位置を特定できる。例えば、
第6図に示されるように、温度測定域11に第m番目とm
+1番目の結晶粒が位置している場合、受信光の強度分
布からm番目とm+1番目のピークを検出すれば、光フ
ァイバ13の温度測定域11に敷設された部分をほぼ正確に
かつ容易に特定できる。また、結晶粒の代わりに光ファ
イバの接続部分を使用することも可能である。
例えば、第8図に示されるように、温度測定域11近傍
に温度設定部32を設け、光ファイバ13を温度測定域11で
は発生しないと考えられる温度に設定する事も有効であ
る。このようにすると、例えば、第9図に示されるよう
に、温度測定域11からの光の前後でピークを有する強度
分布が得られ、温度測定域11からのラマン散乱光を容易
に特定できる。
第7図、第8図に示される構成に限定されず、例え
ば、第10図に示されるように、光ファイバ13が1又は複
数の基準設定部160を通過するようにしてもよい。この
基準設定部160は光ファイバ13の温度測定域11内の位置
を特性するためのもので、例えば、基準温度発生装置、
加熱装置、冷却装置、マイクロベンド装置等から構成さ
れる。例えば、基準温度設定部160を基準温度発生装
置、加熱装置、冷却装置等で構成する場合には、受信光
のカーブにピーク或は突出信号が生じるように温度を設
定する。また、光ファイバ13のマイクロベンド装置で折
り曲げると、第11図に示されるように、その部分で方向
散乱光の減衰が発生し、これにより基準設定部160の位
置を特定できる。このようにして、リールから送り出さ
れた光ファイバの長さ等に注目せず、基準設定部160の
位置をOTDRで読み取れるようにして、この基準設定部
(単数又は複数)を基準として、温度測定域11の同定し
てもよい。同様に、基準設定部160の位置からの後方散
乱光の強度等に基づいて光ファイバ13の伝送特性の変化
の度合等を求めるようにしてもよい。
上記実施例においては、1本の光ファイバ13の一部を
順番に温度測定域11に敷設したが、複数本の光ファイバ
を交互に温度測定域11内に敷設し、温度を測定してもよ
い。
上記実施例では、光ファイバ13の一端側のOTDRを用い
て測定した後、光ファイバ13の他端側のOTDRを用いて測
定を行った。この発明はこれに限定されず、光ファイバ
13をすべて送り出し終わった後、光ファイバ13を巻戻
し、同じOTDRを用いて測定を繰り返すようにしてもよ
い。
伝送特性の変化を許容範囲に抑えるようにコントロー
ラ21で制御して、常時連続的に移動し又は微少間欠移動
しながら温度測定を行ってもよい。この場合、移動量等
は温度測定域11で照射される放射能の強度により変化
し、予め実験等により求めておくことが望ましい。この
場合は、光ファイバ13が温度測定域11の端部X1からX2に
移動するまでの時間に光ファイバ13に大きな変化が発生
しない程度の移動速度、移動量等を選択することが望ま
しい。
わずかに伝送特性が変化した光ファイバを間欠送り
し、移動の結果、ある位置(例えば基準点)での温度の
測定値がt1からt1′に変化したことを検出し、この変化
を用いて他の位置での測定値を補正するようにしてもよ
い。
光ファイバの移動時(巻直し時を含む)の測定中断が
許されない場合は、複数台の測定装置を使用し、ある装
置が測定動作を行っている時に、他の装置が温度測定を
行うようにすればよい。また、伝送特性が大きく変化し
ない程度で逆転使用する場合は、両端のOTDRの測定コン
デションのよい方を正逆点付近では用い、定常範囲に入
ってからは復起側のOTDRで測定を行うようにしてもよ
い。
光ファイバ13の長さは温度測定域11の放射線の強度、
広さ、光ファイバ13の回復時間、連続か不連続か等によ
って異なる。
上記実施例においては、光ファイバ13を双方向に移動
し、1本の光ファイバを用いて測定を繰り返し行うよう
にしたが、光ファイバを一方向のみに移動させるように
してもよい。
温度測定域内の具体的な位置(OTDRからの距離、基準
点からの距離等)をOTDRの位置メモリに記憶しておき、
これにより後方散乱光の発生位置を特定することも可能
である。この場合、例えば、OTDRと基準温度設定部、基
準設定部等を無線、有線(光ファイバ、電線、ニューマ
ッテック(空気、油等)で接続し、OTDRからの指示で光
ファイバを基準温度に設定したり、マイクロベンデング
を起こさせ、その時の後方散乱光から基準点等の位置を
メモリに記憶したり、或は、基準設定部からの指示で基
準点等の位置をメモリに記憶するように構成することも
可能である。この場合、例えば、基準設定部等に送受信
器(高感度受光器、発光器)を配置し、基準設定部内で
光ファイバからの光が漏れるように構成する事により、
温度測定用の光ファイバを用いて基準設定部とOTDR間で
通信を行うことができる。
上記実施例では、温度測定域11として光ファイバ13の
伝送特性を変化させる放射能照射域を選定した。この発
明はこれに限定されず、温度測定域11が光ファイバ13の
伝送特性を変化させるような液体や気体の中、高温の雰
囲気である場合等にも当然応用できる。但し、これらの
場合には、伝送特性変化部は温度測定域から引き出して
も復起しないのが通常である。
また、本発明はOTDRの代わりにOFDRを使用しても当然
達成できる。
その他、この発明は上記実施例に限定されず、種々の
変形が可能である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、温度測定域が
光ファイバの伝送特性変化させる環境を有する場合にも
温度を正確に測定できる。また、光ファイバの伝送特性
変化が生じても、速やかに回復復帰させることにより、
装置の継続的な使用,ひいては信頼性を確保することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例にかかる温度測定システム
の構成を示す図、第2図は第1図に示されるOTDRの構造
の一例を示すブロック図、第3図はOTDRにより受信され
るラマン散乱光の強度分布の一例を示すタイムチャー
ト、第4a図及び第4b図は光源により出力される光の一例
を示す図、第5図はリールを恒温室に入れた状態を示す
図、第6図は光ファイバに結晶粒等を埋め込んだ構成を
示す図、第7図は第6図の構成により得られるラマン散
乱光の強度分布の一例を示すタイムチャート、第8図は
温度測定域11の両端に温度設定部を配置した構成を示す
図、第9図は第8図の構成により得られるラマン散乱光
の強度分布の一例を示すタイムチャート、第10図は基準
設定部を配置した構成を示す図、第11図はマイクロベン
ドによる後方散乱光の減衰を説明するための強度分布図
である。 11……温度測定域、12……動輪、12′……プーリー、13
……光ファイバ、14、16……リール、15、22……OTDR、
17、18……モーター、19、20……テンションデテクタ
ー、21……コントローラ、30……恒温室、31……結晶粒
子、32……温度設定部、151……光源、152……方向性結
合器、153……フィルタ、154、157……光・電変換器、1
55……信号処理回路、156……タイマ、158……評価部、
160……基準設定部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバの伝送特性変化が発生する温度
    測定域に敷設された光ファイバと、 この光ファイバの伝送特性変化が生じていない部分を温
    度測定域に送り出すと共に前記光ファイバの伝送特性変
    化部分を前記温度測定域内で移動或いは前記温度測定域
    から抜き出す移動手段と、 前記光ファイバに光を入射し、前記温度測定域に位置す
    る部分からの後方散乱光に基づいて温度を測定する測定
    手段と、 を備える光ファイバを用いた温度測定装置。
  2. 【請求項2】光ファイバの伝送特性変化が発生する温度
    測定域に敷設された光ファイバと、 この光ファイバの伝送特性変化が生じていない部分を温
    度測定域に送り出すと共に前記光ファイバの伝送特性変
    化部分を前記温度測定域内で移動或いは前記温度測定域
    から抜き出す移動手段と、 前記光ファイバに光を入射し、前記温度測定域に位置す
    る部分からの後方散乱光に基づいて温度を測定する測定
    手段と、 前記移動手段により温度測定域から抜き出された光ファ
    イバの伝送特性変化部分を伝送特性が変化する前の状態
    に近づけるように特性を復帰させる伝送特性復帰手段
    と、 を備える光ファイバを用いた温度測定装置。
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JPH04208825A (ja) 1992-07-30

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