JP2618769B2 - 衛星通信方法 - Google Patents

衛星通信方法

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JP2618769B2 JP15771191A JP15771191A JP2618769B2 JP 2618769 B2 JP2618769 B2 JP 2618769B2 JP 15771191 A JP15771191 A JP 15771191A JP 15771191 A JP15771191 A JP 15771191A JP 2618769 B2 JP2618769 B2 JP 2618769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地上局と、互いに異な
る軌道に配置された複数の通信衛星との間で通信を行な
う為の衛星通信方法に関する。この衛星通信方法は、例
えば陸上移動体衛星通信、ミリ波パーソナル衛星通信あ
るいは高品位衛星放送等に利用可能である。
【0002】
【従来の技術】従来の典型的な衛星通信システムにおい
ては、地球の赤道に沿った円軌道に配置され、地球上の
特定のサービスエリアに対して相対的に静止した所謂静
止通信衛星が広く利用されていた。しかしながら、静止
通信衛星を用いた場合、比較的低緯度の地域に関しては
十分な仰角が得られるのに対して、高緯度地域において
は仰角が著しく小さくなる為通信障害が生ずる可能性が
ある。
【0003】これに対して、近年異なった周回軌道上に
複数の通信衛星を配置し全地球的な規模で通信を行なう
為のシステムが提案されている。この種の衛星通信シス
テムとしては、例えば文献「Technical Ch
aracteristicsof a Persona
l Communication Mobile Sa
tellite System」CCIR IWP8/
14−52(1990年8月1日)に開示されたモトロ
ーラ社のイリジウムシステムがある。このシステムは、
互いに交差する複数の周回軌道上に合計77個の通信衛
星を打ち上げ、全地球的な規模でパーソナル通信を行な
う為のものである。図6にかかるイリジウムシステムの
通信衛星配置を示す。図示する様に、地球1の周りに
は、等経度間隔で設定された周回軌道(円軌道)2a,
2b,…,2nに配置された複数の通信衛星3a,3
b,…,3nが定常的に周回している。これらの通信衛
星は互いに連係しておりどの時点においても地球全体を
カバーする様になっているので、あらゆる地域に対して
24時間体制で通信を行なう事が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たイリジウムシステムにおいては、地球全体に渡って略
一様な受信電力を維持する為、通信に用いられる周波数
伝送帯域幅は静止通信衛星の場合に比較すると非常に狭
く例えばL帯に限定されている。従って、通信回線容量
が小さく、地上局数が増大すると対応しきれなくなると
いう課題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題に鑑み、本発明は周波数伝送帯域幅が広くとれ利用者
が増大した場合にも十分対応する事のできる衛星通信
を提供する事を目的とする。かかる目的を達成する為
に、本発明は基本的に地上局と、互いに異なる軌道に配
置された複数の通信衛星との間で通信を行なう為の衛星
通信方法を採用している。その特徴的部分として、各通
信衛星は共通の構造を有する通信アンテナを搭載すると
ともに、個々の通信衛星の通信アンテナにはその軌道高
度に応じた所定周波数の伝送帯が割り当てられている。
かかる構成により、従来に比し全伝送帯域を広げる事が
可能となる。即ち、本衛星通信方法は異なる楕円軌道に
配置された複数の通信衛星を対象とし、各通信衛星に対
してその楕円軌道遠地点高度に比例した周波数の伝送帯
を割り当てている。かかる構成により、地上局における
受信電力を全伝送帯域に渡って実質的に一定にする事が
可能となる。本通信方法は、楕円軌道上に配置された通
信衛星に加えて静止軌道に配置された追加の通信衛星を
含む事も可能である。この様なシステムにおいて、例え
ば静止軌道上の通信衛星にC帯を割り当て、地球に一番
近い内側楕円軌道上の通信衛星にUHF帯を割り当て、
次の中間楕円軌道上の通信衛星にL帯を割り当て、一番
遠い外側楕円軌道上の通信衛星にS帯を割り当てる事が
できる。軌道高度に応じて特定の周波数伝送帯が割り当
てられた各通信衛星は、共通の通信アンテナを搭載して
おり、例えば開口径が6mφ級のメッシュ反射鏡型通信
アンテナを用いている。
【0006】あるいは、他の実施態様として、静止軌道
上の通信衛星にKu帯を割り当て、内側楕円軌道上の通
信衛星にUHF帯を割り当て、中間楕円軌道上の通信衛
星にL帯を割り当て、外側楕円軌道上の通信衛星にS帯
を割り当てる事もできる。かかる場合、各通信衛星は例
えば開口径が2mφ級の反射鏡型通信アンテナを共通に
搭載している。
【0007】さらに好ましくは、静止軌道上の通信衛星
に大開口径及び小開口径を有する一対の反射鏡型通信ア
ンテナを搭載しC帯及びKu帯を同時に割り当てるとと
もに、楕円軌道上に配置された他の通信衛星には少くと
も該一対の通信アンテナのうちの何れか一方を搭載し2
種類のアンテナの混在するシステムとしても良い。かか
る場合、大開口径通信アンテナとしては例えば6mφ級
を用い、小開口径通信アンテナとしては例えば2mφ級
のアンテナを用いる事ができる。
【0008】一般に、各通信衛星に搭載された共通の構
造を有する通信アンテナとしては、同一開口径を有する
反射鏡アンテナを用いる事が適している。この反射鏡ア
ンテナは、例えば本衛星通信方法の最小伝送帯波長より
も十分小さな網目間隔を有する金属線メッシュからなる
鏡面を具備している。
【0009】
【作用】本発明によれば、複数の通信衛星に対して、異
なった周波数伝送帯を割り当てる事により、通信システ
ム全体として利用可能な伝送帯域幅を従来に比し大きく
れる様にしている。各通信衛星に周波数伝送帯を割り
当てる場合、衛星軌道高度即ち地上局と通信衛星との距
離に応じて適切に設定しているので、全伝送帯域に渡っ
て地上局における受信電力を実質的に一定とする事がで
きる。一般に、電磁波伝搬の分野において認められてい
る様に、受信電力は軌道高度の二乗に反比例し且つ伝送
周波数の二乗に比例する。従って、遠距離にある通信衛
星に対して高周波数伝送帯を割り当て、近距離にある通
信衛星に低周波数伝送帯を割り当てる事により、全シス
テムに渡って受信電力を一定にする事が可能である。
【0010】又、複数の通信衛星は共通の構造を有する
通信アンテナを搭載している。個々の通信衛星毎に異な
った通信アンテナを用意する必要がない為システム全体
の構築コストを節約する事が可能である。この共通構造
を有する通信アンテナは、例えば本通信システムの最小
伝送帯波長よりも十分小さな網目間隔を有する金属線メ
ッシュからなる反射鏡アンテナを用いる事ができ、全伝
送帯域に渡って有効な送受信作用を奏する事ができる。
【0011】本発明にかかる衛星通信システムは特定の
地域に対して遠地点高度の異なる複数の楕円軌道に配置
された通信衛星を含んでいる。赤道に沿って設定される
静止軌道と異なり、楕円軌道は特定の地域例えば高緯度
地域に対して傾斜角を自由に設定する事ができ、通信衛
星に対する仰角を十分大きくとれる。従って、通信障害
のない衛星通信システムを構築する事が可能である。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかる衛星通信システ
ムの第1実施例を示す模式的な全体図である。本システ
ムは、地球1の表面に位置する特定サービスエリア6に
配置された地上局と、互いに異なる軌道8a,8b,8
c及び8dに配置された複数の通信衛星4a,4b,4
c及び4dとの間で宇宙通信を行なうものである。なお
本実施例においては合計4個の通信衛星が用いられてい
るが、これに限られるものではない。各通信衛星4aな
いし4dは共通の構造を有する通信アンテナ5aないし
5dを搭載している。個々の通信衛星の通信アンテナに
はその軌道高度即ちサービスエリア6からの距離に応じ
た所定周波数の伝送帯が割り当てられている。本システ
ムは、異なる遠地点高度あるいは遠地点距離を有する3
個の楕円軌道8b,8c及び8dに配置された3個の通
信衛星4b,4c及び4dを含んでいる。この楕円軌道
上の通信衛星に対して、その遠地点高度に比例した周波
数の伝送帯を割り当てる事により、サービスエリア6に
配置された地上局における受信電力を全伝送帯域に渡っ
て実質的に一定となる様にしている。本システムは、さ
らに上述した3個の楕円軌道8bないし8dとは異なる
軌道高度を有する静止軌道8aに配置された追加の通信
衛星4aを含んでいる。この静止軌道上に固定された通
信衛星4aはさらに他の周波数伝送帯を分担している。
本システムは、楕円軌道上の複数の通信衛星のみから構
築する事もできるが、静止軌道上の通信衛星を含む事に
よりさらに利用範囲若しくは応用範囲が広がる。加え
て、本システムは楕円軌道や静止軌道に加えて他の周回
軌道に配置される通信衛星を包含する事もできる。
【0013】上述した様に、各通信衛星4aないし4d
には共通の構造を有する通信アンテナ5aないし5dが
搭載されている。かかる通信アンテナは例えば同一開口
径を有する反射鏡アンテナを用いる事ができる。この反
射鏡アンテナは、本衛星通信システムの最小伝送帯波長
よりも十分小さな網目間隔を有する金属線メッシュから
なる鏡面を具備している。かかる金属線メッシュの微細
構造を図2に示す。このメッシュは、網状に編まれた金
属線9からなり、網目間隔Sが電磁波の波長に比べて十
分小さく設定されており、入射電磁波を実質的に100
%の効率で反射する事ができる。
【0014】図3は、図2に示す金属線メッシュを具備
した反射鏡型通信アンテナの模式的な斜視図である。図
示する様に、本反射鏡アンテナは、金属メッシュからな
る湾曲反射面10を備えている。さらに、湾曲反射面1
0の焦点位置には一次放射器11が装着されている。一
次放射器11から放射された伝送電磁波はメッシュ反射
面10により効率的に反射され地上のサービスエリアに
向かって放射される。逆に、地上局から送信された電磁
波は湾曲反射面10により反射された後、一次放射器1
1の方向に収束される。湾曲反射面10は全ての通信衛
星に対して同一の開口径を有しており、同一の網目間隔
Sを備えている。
【0015】再び図1に戻って、個々の通信衛星に対す
る周波数伝送帯の割り当て方法を説明する。この割り当
ては、サービスエリアに配置された地上局の受信アンテ
ナにおける受信電力を実質的に一定なものとする事を目
的とする。
【0016】一般に、電磁波伝搬現象に対してフリスの
伝達公式が適用される。これは以下の関係式(1)によ
って表わされる。 Wr=Wt/(16π)×(λ/d)GtGr ………… (1) 関係式(1)において、Wrは受信電力、Wtは送信電
力、Grは受信アンテナ利得、Gtは送信アンテナ利
得、λは伝送波長及びdは送信アンテナと受信アンテナ
との間の距離である。今、送信アンテナの開口径をD
t、又受信アンテナの開口径をDrとすると、アンテナ
利得と開口径との間に以下の関係式(2)及び(3)が
成立する。 Gt=(πDt/λ) …………………………………… (2) Gr=(πDr/λ) …………………………………… (3) 次に、関係式(2)及び(3)を関係式(1)に代入す
ると以下の関係式(4)が得られる。 Wr=πWt/16 ×(Dt/d)×(Dr/λ) … (4)
【0017】この様にして得られた関係式(4)を図1
に示す本発明の衛星通信システムに適用してみる。この
場合、Wrはサービスエリア6に位置する地上局の受信
電力を表わし、Wtは個々の通信衛星4aないし4dに
搭載された送信アンテナ5aないし5dの送信電力を表
わし、Dtは該送信アンテナの開口径を表わし、dは地
上局と各通信衛星との間の距離即ち軌道高度を表わし、
Drは地上局の受信アンテナの開口径を表わし、λは宇
宙通信に用いられる電磁波の波長を表わす。本システム
においては、個々の通信衛星4aないし4dに搭載され
るアンテナ5aないし5dは共通の構造を有しているの
であるから、パラメータWt及びDtは一定である。
又、パラメータDrも一定である。従って、関係式
(4)から明らかな様に、地上局における受信電力Wr
は軌道高度の二乗に反比例し且つ波長の二乗に反比例す
る。あるいは、伝送周波数の二乗に比例する。即ち、軌
道高度が高くなる程受信電力が減少し、逆に伝送周波数
が高くなる程受信電力は増大する。即ち、軌道高度と伝
送周波数は互いに相補的な関係にある。この相補的な関
係を利用して本システムの全伝送帯域に渡って受信電力
を略一定にする事ができる。
【0018】例えば図1に示す衛星通信システムにおい
て、静止軌道8a上の通信衛星4aに搭載されたアンテ
ナ5aにC帯(4GHz)を割り当て、外側楕円軌道8
b上の通信衛星4bに搭載されたアンテナ5bにS帯
(2.5GHz)を割り当て、中間楕円軌道8c上の通
信衛星4cに搭載されたアンテナ5cにL帯(1.5G
Hz)を割り当て、内側楕円軌道8d上の通信衛星4d
に搭載されたアンテナ5dにUHF帯(0.8GHz)
を割り当てるとする。これらの伝送周波数帯は固定地上
局若しくは移動地上局に対する通信に適用されるもので
ある。これら異なった伝送周波数帯の受信電力を全て一
定にする為に、各軌道高度が設定される。今、静止衛星
4aの軌道高度をRとする。この時、外側通信衛星4b
の軌道高度即ち外側楕円軌道8bの遠地点と地球上のサ
ービスエリア6との間の距離をR/1.6に設定し、中
間衛星4cの楕円軌道高度をR/2.7に設定し、内側
通信衛星4dの軌道高度をR/5に設定する。各通信衛
星4aないし4dに各々搭載されたアンテナ5aないし
5dに対して関係式(4)を適用して受信電力Wrを計
算すると全て一定の値となる。即ち、サービスエリア6
に位置する地上局は所定の開口径を有する受信アンテナ
を用いて、C帯,S帯,L帯及びUHF帯の送信電磁波
を全て同じ受信電力で受信できる。この様に各伝送帯を
割り当てた場合には、個々の通信衛星には例えば6mφ
級のメッシュ反射鏡型通信アンテナを共通に搭載する事
が好ましい。
【0019】上述した例に代えて、静止衛星4aにKu
帯(12GHz)を割り当て、外側通信衛星bにS帯
を割り当て、中間通信衛星4cにL帯を割り当て、内側
通信衛星4dにUHF帯を割り当てる様にしても良い。
この場合にも、関係式(4)に従って地上における受信
電力を一定にする様に各衛星軌道の高度が設定される。
又、各衛星に搭載する送信アンテナとしては、例えば開
口径が2mφ級の反射鏡型通信アンテナを用いる事がで
きる。
【0020】次に、図4を参照してサービスエリア6に
配置される地上局の例を示す。本例においてはトラック
12に搭載された移動型の地上局が示されている。トラ
ック12の屋根の上には移動体用アンテナ13が設置さ
れている。このアンテナ13は個々の通信衛星に対して
電磁波の受信及び/又は送信を行なう。送信を考えた場
合、移動体用アンテナ13は静止軌道上の静止通信衛星
に指向した放射パタン14と、楕円軌道上の通信衛星に
指向した放射パタン15とを有している。サービスエリ
ア6が地球上の比較的高緯度地方に設定されている場合
には、静止衛星に対する仰角が小さくなる為放射パタン
14のコーン角は大きなものとなる。一方、楕円軌道上
の通信衛星については、楕円軌道の傾斜角を特定のサー
ビスエリアに合わせて設定できる為、仰角を大きくとれ
る。従って、放射パタン15のコーン角を小さくでき
る。
【0021】最後に図5は本発明にかかる衛星通信シス
テムの第2実施例を示す模式的全体図である。図1に示
す第1実施例と同様に、本システムも4個の通信衛星を
包含している。衛星4aは静止軌道8aに配置され、衛
星4kは外側の楕円軌道8kに配置され、衛星4nは中
間の楕円軌道に配置され、衛星17mは内側の楕円軌道
8mに配置されている。静止衛星4aは大開口径及び小
開口径を有する一対の反射鏡型通信アンテナ5a及び1
6aを搭載している。大開口径アンテナ5aにはC帯
(4GHz)が割り当てられ、小開口径アンテナ16a
にはKu帯(12GHz)が割り当てられている。即
ち、大開口径アンテナ5aは比較的低周波用であり典型
的には6mφ級のメッシュ反射鏡型通信アンテナが用い
られる。一方、小開口径通信アンテナ16aは比較的高
周波用に設計されたものであり、例えば2mφ級の小型
反射鏡アンテナが用いられ開口径と波長との比が一定に
なる様に決められている。
【0022】一方、楕円軌道上の通信衛星には少くとも
大開口径アンテナ及び小開口径アンテナのうちの何れか
一方が搭載されている。具体的には、外側楕円軌道8k
上の衛星4kにはL帯の割り当てられた大開口径アンテ
ナ5kが搭載されており、中間楕円軌道8nに配置され
た衛星4nにはUHF帯が割り当てられた大開口径アン
テナ5nが搭載されており、内側楕円軌道8mに配置さ
れた小型の通信衛星17mにはS帯の割り当てられた小
開口径アンテナ16mが搭載されている。本例において
も、前述した関係式(4)に従って各軌道高度が適切に
設定されているので、サービスエリア6に位置する地上
局はシステムの全伝送帯域に渡って実質的に同一の受信
電力で電磁波を受信する事ができる。
【0023】なお上述した第1実施例及び第2実施例に
おいては何れも4個の通信衛星を用いてシステムを構築
していたがこれに限られるものではない。使用する伝送
帯の種類に応じて通信衛星の個数を適当に選択する事が
できる。又、上述した実施例においては各楕円軌道には
1個の通信衛星のみが配置されているが、これに限られ
るものではない。例えば、特定のサービスエリアに対し
て24時間通信を可能とする為、同一の楕円軌道に複数
の通信衛星を配置する様にしても良い。
【0024】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、共
通の構造を有する通信アンテナを搭載した複数の通信衛
星を異なった楕円軌道上に配置し、各楕円軌道の遠地点
と地上サービスエリアとの距離に比例した周波数伝送帯
を各通信衛星に割り当てる様にしている。従って、本発
明にかかる衛星通信システムは従来に比し拡大された伝
送帯域幅を有している為通信回線数を大きくとる事がで
き利用者が増大しても十分対応する事ができるという効
果がある。又、全伝送帯域に渡って地上局は同一の受信
電力で電磁波を受信する事ができるという効果がある。
さらに、複数の通信衛星に共通の構造を有する通信アン
テナを搭載する事によりシステム全体の構築コストを低
減する事ができるという効果がある。加えて、楕円軌道
上を周回する通信衛星を介して送受信を行なうので、特
定のサービスエリアの裏側にある地域に対しても通信を
行なう事ができるという効果がある。さらに、地上局を
介して衛星間通信も可能であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる衛星通信システムの第1実施例
を示す模式図である。
【図2】通信衛星に搭載されるメッシュ反射鏡型通信ア
ンテナの網目構造を示す拡大図である。
【図3】通信衛星に搭載される共通のメッシュ反射鏡型
通信アンテナを示す斜視図である。
【図4】移動体からなる地上局を示す模式的斜視図であ
る。
【図5】本発明にかかる衛星通信システムの第2実施例
を示す模式図である。
【図6】従来の衛星通信システムを示す模式図である。
【符号の説明】
1 地球 4a,4b,4c及び4d 通信衛星 5a,5b,5c及び5d 通信アンテナ 6 サービスエリア 8a 静止軌道 8b 外側楕円軌道 8c 中間楕円軌道 8d 内側楕円軌道
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 俊夫 東京都千代田区岩本町2丁目12番5号 株式会社宇宙通信基礎技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−219727(JP,A) 実開 昭60−181943(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上局と、互いに異なる軌道に配置され
    た複数の通信衛星との間で通信を行なう為の衛星通信
    において、各通信衛星共通の構造を有する通信アン
    テナを搭載するとともに、異なる楕円軌道に配置された
    複数の通信衛星の各々に対してその楕円軌道遠地点高度
    に比例した周波数の伝送帯を割り当てる事により、地上
    局における受信電力を全伝送帯域に渡って実質的に一定
    にする事を特徴とする衛星通信方法
  2. 【請求項2】 楕円軌道とは異なる静止軌道に配置され
    た追加の通信衛星にも所定の伝送帯を割り当てる事を特
    徴とする請求項1に記載の衛星通信方法
  3. 【請求項3】 各通信衛星に搭載された共通の構造を有
    する通信アンテナは同一開口径を有する反射鏡アンテナ
    であり、衛星通信システムの最小伝送帯波長よりも十分
    小さな網目間隔を有する金属線メッシュからなる鏡面を
    具備する反射鏡アンテナを用いる事を特徴とする請求項
    1又は2に記載の衛星通信方法
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US20030236070A1 (en) 2002-06-25 2003-12-25 Seligsohn Sherwin I. Sub-orbital, high altitude communications system
FR3069523A1 (fr) * 2017-07-27 2019-02-01 Prodose Procede de realisation d'un reseau pour la fourniture notamment d'internet sur toute la surface du globe terrestre, avion permettant de le mettre en oeuvre

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