JP2614664B2 - 結合物品 - Google Patents

結合物品

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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は物体を包囲するために使用する熱収縮性物品
に関する。
熱回復性物品は、熱処理に付された場合にその寸法的
形状が実質的に変化する物品である。
通常、これら物品は、加熱時に、予め変形される以前
の元の形状に向かって回復するが、本明細書において
「熱回復性」という用語は、予め変形されていなくと
も、加熱時に、新しい形状を採る物品をも包含する。
最も通常の形態において、そのような物品は、例え
ば、アメリカ合衆国特許第2,027,962号、第3,086,242号
および第3,957,372号に記載されているように弾性また
は可塑性記憶性質を示すポリマー材料からできている熱
収縮性スリーブから成る。例えば、アメリカ合衆国特許
第2,027,962号に明確にされているように、元の寸法的
に熱安定な形状は、例えば押出チューブを熱い間に寸法
的に熱不安定な形状に膨脹させる連続工程における一時
的形状であってよく、他の場合において、予め形成され
た寸法的に熱安定な物品が別の工程において寸法的に熱
不安定な形状に変形される。
熱回復性物品の製造において、ポリマー材料は、好ま
しい寸法的回復性を向上させる物品の製造におけるいず
れかの工程で架橋されてよい。熱回復性物品を製造する
1つの方法は、ポリマー材料を好ましい熱安定な形状に
成形し、次いでポリマー材料を架橋し、ポリマーの結晶
融点以上の温度、または非結晶性材料の場合にはポリマ
ーの軟化点以上の温度に加熱し、物品を変形し、物品の
変形状態が保持されるように変形状態を保ったまま物品
を冷却することから成る。使用時に、物品の変形状態は
熱不安定であるので、熱の適用によって物品はその元の
熱安定な形状を採ろうとする。
そのような物品は、電気装置、配線などの物体を環境
から保護し、電気絶縁を供給するように、物体を包囲す
るために長年にわたって広汎に使用されている。物品
は、チューブの形状に押し出されてよく、あるいは成形
操作によって分離片として形成されてよいが、いずれの
場合にも、接着剤層を物品の内表面に供給してよい。し
かし、成形物品の製造は、幾つかの用途においてそのよ
うな物品のコストが不適切になる個々の成形品に対する
操作を必要とするかなり高価な方法である。例えば、イ
ギリス国特許出願第2083403号および第2095617号におい
て、溶接工程の前または後のいずれかにおいて熱回復性
にされるチューブの一部分を一体に溶接することによっ
て分離物品を形成することが提案されている。そのよう
な溶接方法は、物品に接着剤の内層を供給することが不
可能であるかまたは少なくとも非常に難しいという欠点
を有する。
本発明によれば、物体の一部分を包囲する中空の熱回
復性物品であって、物品は、内表面に熱可塑性ライニン
グを有し、物品は、物品の異なった部分が、一体に配置
され、物品壁を形成する熱回復性材料の溶接が実質的に
ない状態でライニングの溶融によって一体に結合されて
いる溶融結合部分を有し、熱可塑性ライニングは、溶融
結合部分の破壊なく物品を回復させることを可能にする
回復温度よりも高い軟化点を有する物品が提供される。
本発明には、接着剤層が内的に供給され、種々の形状
を有する分離物品が非常に低いコストで製造できるとい
う利点がある。物品は、熱可塑性ライニングを有する熱
回復性材料シートまたはチューブを形成し、1つまたは
それ以上のシートのまたはチューブの向かい合う部分を
一体に配置し、シートまたはチューブ壁を形成する材料
の溶接が実質的にない状態で熱可塑性ライニングの溶融
によってそれら部分を一体に結合することから成り、熱
可塑性ライニングは、熱回復性材料の回復温度よりも高
い軟化点を有する方法によって形成できる。溶融結合工
程の後、チューブまたはストリップを切断して、分離物
品を形成できる。切断工程は、物品の製造における最終
工程であるので、製造時に分離物品に対していずれかの
操作を実施することは通常不要である。
チューブまたはシートは、通常、結合操作前に寸法的
回復性にされるが、幾つかの状況において、チューブま
たはシートを回復性にする前に結合を形成することが可
能である。チューブまたはシートは、照射によってまた
は化学的に架橋し、加熱し、シートの場合に伸張などに
よってチューブの場合に空気圧などによって膨張し、膨
張状態において冷却する従来の方法によって寸法的に回
復性にすることができる。この方法を使用する場合に、
物品の回復温度は壁材料の結晶融点に対応する。あるい
は、チューブまたはシートは、材料の結晶融点以下の温
度で膨張し、要すれば次いで架橋することによって熱回
復性にすることができる。この方法を使用する場合、回
復温度は初期伸張温度に対応する。
熱可塑性ライニングの融点または軟化点は、結合が物
品回復時に破壊しないことを確実にするため、物品の回
復温度よりも少なくとも10℃、より好ましくは少なくと
も20℃、特に少なくとも30℃、特別には少なくとも約40
℃高いことが好ましい。
多くの場合において、特にかなり高度に非結晶性の材
料が熱可塑性ライニングを形成する場合において、材料
は、単一の規定された温度で軟化せずに、温度範囲にわ
たって軟化しかつ流動しまたは他の態様で溶融する。構
成材料の軟化特性は、「サーマル・アナリシス(Therma
l Analysis)」、ダニエルズ(T.Daniels)著、コーガ
ン(Kogan)発行、1973年に記載されているように、熱
機械的分析(TMA)によって観測できる。従って、熱可
塑性ライニングの溶融温度または軟化点は、本明細書に
おいて、TMAプローブが材料の全厚さの60%貫入した温
度(通常、T60と呼ぶ。)として定義される。TMAデータ
ーは、50グラム重を負荷された6.35mm直径の平形プロー
ブを使用することによって得られる。
本発明の最も広い要旨において、物品は、いずれの回
復比、即ち、回復前と回復後の回復方向における物品の
寸法比を有してもよい。しかし、物品は、かなり高い回
復比、例えば少なくとも2.5:1またはそれ以上、例示す
れば、少なくとも3:1または少なくとも3.5:1の回復比を
有することが好ましい。高回復比の物品には、熱可塑性
層の厚さが、拘束なく回復できる物品の領域においてか
なり増加するという利点がある。物品の収縮に伴う熱可
塑性ライニングの厚さの増加によって、ライニングは、
水および空気の侵入に対して物品の末端を封止し、効果
的にキャップを形成する物品の末端における熱可塑性シ
ーラントのプラグを形成する。要すれば、装着時に物品
の種々の部分を種々の温度に加熱してよい。例えば、ラ
イニングによって形成された結合を有する物品の一部分
を物品の回復を生じさせるようにのみ充分に加熱してよ
いが、他の部分をライニングが溶融し封止を形成するよ
うに充分に加熱してよい。
架橋でき、イギリス国特許第990,235号に記載されて
いるような寸法的回復性を与えることができるいずれか
のポリマー材料を使用して、物品を形成してよい。使用
できるポリマーは、ポリオレフィン、例えば、ポリエチ
レン、エチレンとプロピレン、ブテン、ヘキセン、オク
テン、酢酸ビニルまたは他のビニルエステル、アクリル
酸メチルまたはエチルなどとのエチレンコポリマー、ポ
リアミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、フルオロポ
リマーおよびポリエステル、例えば、ポリブチレンテフ
タレート、およびポリブチレンテフタレートとポリブチ
レンエーテルテフタレートとのブロックコポリマーを包
含する。1つの特に好ましい群のポリマーは、イオノマ
ー、例えば、カルボキシレート架橋サイトを有するもの
である。物品の回復温度は、選択したポリマーおよび製
造方法に依存するが、好ましくは70〜120℃、特に80〜1
00℃である。
ポリマー組成物は、電子線またはガンマ線などの高エ
ネルギー放射線にさらすことなどによって架橋してよ
い。20〜800kGy、好ましくは20〜500kGy、例えば、20〜
200kGy、特に40〜120kGyの放射線の線量が、使用ポリマ
ーの特性に応じて一般に適している。照射時の架橋を促
進するため、0.2〜15重量%の架橋促進剤、例示すれ
ば、多官能性ビニルまたはアリル化合物、例えば、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TA
IC)、メチレンビスアクリルアミド、メタフェニレンジ
アミンビスマレイミドまたは他の架橋剤、例えば、アメ
リカ合衆国特許第4,121,001号および第4,176,027号に記
載されているものを照射前に組成物に含有させることが
好ましい。
ポリマー組成物は、添加剤、具体的には、補強用また
は非補強用充填剤、安定剤、例えば、紫外線安定剤、酸
化防止剤、受酸剤および耐加水分解性安定剤、顔料、加
工助剤、例えば、可塑剤、ハロゲン化または非ハロゲン
化難燃剤、殺カビ剤を含有してよい。
熱可塑性ライニングは、物品の回復温度よりも高い軟
化点、好ましくは回復温度よりも少なくとも10℃高い、
特に少なくとも20℃高い軟化点を有している限り、熱可
塑性ライニングは、材料のために前記したポリマーのい
ずれかから形成されていてもよい。熱可塑性ライニング
は、ホットメルト接着剤として従来知られている材料、
例示すれば、ポリアミド、オレフィンのホモポリマーま
たはコポリマー、例えば、エチレン/酢酸ビニルコポリ
マー、またはポリエステルから形成されていることが好
ましい。好ましいポリアミドは、そのアミド結合が平均
少なくとも15個の炭素原子によって分離されているとい
うことによって特徴づけられ、ナイロン6またはナイロ
ン6,6のようなより高度に結晶性の繊維形成ポリアミド
と対照的に非結晶性の構造を有する。
ポリマー材料を一体に溶融するために従来使用されて
いる技術のいずれかを本発明において使用してよく、例
えば、高周波、超音波またはホットバー溶接を使用して
よく、および圧力を充分な結合を確実にするために追加
的に適用してよい。
本発明の物品は、その用途に応じて種々の形状に形成
してよい。例えば、ホットメルト接着剤のライニングが
1つの面にそれぞれ被覆されている一対のシートを一体
に配置し、長手方向に延在する縁に沿って結合し、均一
なまたは不均一な断面を有するぼほチューブ状の構造を
形成してよい。あるいは、一対の長手方向に伸張したシ
ートを一体に配置し、複数の横断方向に伸びるシームに
よって結合し、イギリス国特許出願第2082110号に記載
されているような並んだ開口末端チューブを形成してよ
い。別の形態の器具において、チューブの向かい合う壁
を一体に配置し、短い長手方向に延在するシームに沿っ
て結合し、チューブを二又にしてよい。全ての形態の器
具において、チューブまたはシートを結合工程時にまた
は結合工程後に切断し、分離物品を形成してよい。ある
いは、個々の物品が所望のように人為的に取り外せるよ
うに、弱化線、例えば、孔の列またはテアウェルド(te
ar-weld)を、結合工程時にまたは結合工程の後に結合
線に沿ってまたは異なった線に沿って形成してもよい。
物品は、通常、0.5〜0.3mm、特に0.1〜0.2mmの回復性
壁厚さ、0.05〜0.2mm、あるいは0.1〜0.4mm、特に0.15
〜0.25mmの熱可塑性ライニング厚さを有しており、好ま
しい場合において約0.25〜0.45mmの全壁厚さを有する。
本発明の物品は、多くの目的のために使用でき、例え
ば、電気的または電子的要素を保護し隔離するように包
囲するために、電気ケーブルおよびハーネスに蓋をする
ために、電気ハーネスの分岐を包囲するために、および
電線または他の物体に識別ラベルを供給するために使用
できる。
本発明に従う2種の物品を、添付図面を参照して説明
する。
第1図は、本発明の1つの形態の物品の側面図であ
る。
第2図は、本発明の別の2つの形態の物品の側面図で
ある。
添付図面を参照すれば、熱収縮性物品は、サーリン
(Surlyn)の商標で市販されているイオノマーから成る
チューブ1とエチレン/酢酸ビニルホットメルト接着剤
から成る内的ライニングを同時押出することによって形
成されている。イオノマーは照射によって架橋されてお
り、ポリアミド接着剤は、チューブの照射時における架
橋を防止するために従来の架橋禁止剤を含有する。形成
後、チューブはイオノマーの融点よりも高い温度に加熱
され、その元の横方向寸法の約4倍に空気圧によって膨
張され、その膨張状態を保持するように周囲温度に冷却
されている。その後、チューブは従来の高周波(r.f.)
溶接装置によって加工され、その時に装置のジョーは部
分2においてチューブの向かい合う壁を一体に押し付
け、ホットメルト接着剤が溶融し、向かい合う壁を一体
に結合する。
結合が形成された後、チューブは、形成された結合を
横切って横断方向におよび結合間の位置においてチュー
ブを横切って切断され、個々の物品が形成される。
末端キャップの形態の物品が、包囲すべき物体の末端
または物体の上に単に配置され、接着剤の破壊なくホッ
ト・エアー・ガンによって回復できる。
第2図は、分岐の形態の第2の形態の物品を示す。こ
の形態の物品は、第1図に示す物品と同様の方法で製造
されているが、高周波溶接操作に付されているチューブ
の領域2が、第1図に示すように横断方向でなく長手方
向に延在している。結合工程の後、チューブを横断方向
に切断して、図示するような物品を形成できるが、要す
れば、結合工程によって形成された2本の脚3を分離す
るように結合領域2の中央に沿って切ってもよい。物品
は、従来の手順に従って、ホット・エアー・ガンによっ
てケーブルハーネスにおける分岐の上で回復させてよ
い。
第2図は、第1図に示す物品と同様である他の形態の
物品を示す。この形態の器具において、かなり大きな幅
を有する溶接領域2は、物品の脚においてわずかな絞込
部分を形成する2つの延長部分4を有する。包囲すべき
物体、例えば、リード線または電線によって支持された
1つまたはそれ以上の小さい電気的または電子的要素を
物品の中に挿入した後、一対の溶融性ポリアミド系ホッ
トメルト接着剤スリーブ5が、延長部分4によって形成
される絞込部分に衝接するまで、それぞれの脚3の末端
に挿入されてよい。
次いで、物品を1つまたはそれ以上のホット・エアー
・ガンによって加熱し、物品を回復させ、スリーブ5を
溶融させ、これにより、防水性封止アッセンブリが形成
される。この例において、物品は約80℃の回復温度を有
し、熱可塑性ライニングは約140℃の軟化点を有し、2
つのスリーブ5は約105℃の融点を有する。
要すれば、物品の頂部末端6は、この領域において熱
可塑性ライニングを溶融し、これにより封止を形成する
ように、他のホット・エアー・ガンなどによって、より
高い温度に加熱されてよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−2768(JP,A) 特開 昭50−10361(JP,A) 特開 昭58−187313(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体の一部分を包囲する中空の熱回復性物
    品であって、物品は、内表面に熱可塑性ライニングを有
    し、物品は、物品の異なった部分が、一体に配置され、
    物品壁を形成する熱回復性材料の溶接が実質的にない状
    態でライニングの溶融によって一体に結合されている溶
    融結合部分を有し、熱可塑性ライニングは、溶融結合部
    分の破壊なく物品を回復させることを可能にする回復温
    度よりも高い軟化点を有する物品。
  2. 【請求項2】熱可塑性ライニングが物品の回復温度より
    も少なくとも10℃高い軟化点を有する請求項1記載の物
    品。
  3. 【請求項3】熱可塑性ライニングが物品の回復温度より
    も少なくとも20℃高い軟化点を有する請求項2記載の物
    品。
  4. 【請求項4】少なくとも3:1の回復比を有する請求項1
    〜3のいずれかに記載の物品。
  5. 【請求項5】少なくとも3.5:1の回復比を有する請求項
    4記載の物品。
  6. 【請求項6】熱可塑性ライニングが、ポリアミド、オレ
    フィンのホモポリマーもしくはコポリマーまたはポリエ
    ステルから成る請求項1〜5のいずれかに記載の物品。
  7. 【請求項7】物品壁を形成する材料がイオノマーまたは
    オレフィンのホモポリマーまたはコポリマーから成る請
    求項1〜6のいずれかに記載の物品。
  8. 【請求項8】一対の材料シートを側縁に沿って一体に結
    合することによって形成されている請求項1〜7のいず
    れかに記載の物品。
  9. 【請求項9】チューブを分岐にするようにチューブの向
    かい合う壁の一部分を一体に結合することによって形成
    されている請求項1〜7のいずれかに記載の物品。
  10. 【請求項10】熱可塑性ライニングが0.05〜0.2mmの厚
    さを有する請求項1〜9のいずれかに記載の物品。
  11. 【請求項11】壁を形成する熱収縮性材料が架橋されて
    いる請求項1〜10のいずれかに記載の物品。
  12. 【請求項12】熱可塑性ライニングを有する熱回復性材
    料シートまたはチューブを形成し、1つもしくはそれ以
    上のシートまたはチューブの向かい合う部分を一体に配
    置し、シートまたはチューブ壁を形成する材料の溶接が
    実質的にない状態で熱可塑性ライニングの溶融によって
    それら部分を一体に結合することから成り、熱可塑性ラ
    イニングが熱回復性材料の回復温度よりも高い軟化点を
    有する熱回復性物品の製法。
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EP (1) EP0411055B1 (ja)
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