JP2609837B2 - 条鋼圧延機のスタンド組替方法 - Google Patents

条鋼圧延機のスタンド組替方法

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JP2609837B2 JP7258923A JP25892395A JP2609837B2 JP 2609837 B2 JP2609837 B2 JP 2609837B2 JP 7258923 A JP7258923 A JP 7258923A JP 25892395 A JP25892395 A JP 25892395A JP 2609837 B2 JP2609837 B2 JP 2609837B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、条鋼圧延機に係
り、より詳細には、仕上圧延後の棒鋼・線材等をサイジ
ングして寸法精度の良い製品を得るようにした条鋼圧延
のスタンド組替方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、条鋼圧延設備の代表である棒鋼・
線材圧延設備では、鋼片を加熱した後、粗圧延機列、中
間圧延機列、仕上各圧延機列にて順次圧延して仕上げ、
製品としていた。そして、その際、ユーザーからの要求
に応じて寸法精度の厳しい製品を圧延により得ようとす
る場合には、加熱炉での温度管理のほか、ガイドやロー
ルの隙間調整、ロールカリバの形状やループの調整、電
気制御系の制御性能の向上など、製品を仕上げる圧延機
での調整をきめ細かく行うことにより、対処していた。
【0003】しかし、図5に示すように、加熱炉1、粗
圧延機列2、中間圧延機列3、仕上圧延機列4、そして
精整設備5(図示せず)を1つのラインとしてレイアウ
トした圧延設備の場合には、人手による調整が主きを占
め、自動化には多くの問題があった。そこで、図6に示
すように、仕上圧延機列4の後方に、製品の寸法精度の
向上のためのサイジングミル6を設置したラインが検討
されるようになった。
【0004】このサイジングミルは、圧延作業者の調整
に委ねることなしに容易に寸法精度の良い製品を得るこ
とを目的とした装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
にサイジングミルを仕上圧延機列後方に設置する場合に
は、次のような問題がある。 (1)仕上圧延機列後方に設置する場合には、新たに設
置スペースを必要とし、特に従来ミルラインへの増設は
不可能となる。
【0006】(2)製品によっては粗圧延機列で仕上が
る場合があり、或いは中間圧延機列又は仕上圧延機列の
いずれかで仕上がる場合があり、このような場合には各
々サイジングミル負荷に応じた負荷トルク、速度に調整
する必要があるが、1台のサイジングミルでは広範囲の
トルク、速度に対処しきれないことになる。 (3)特に、粗圧延機列や中間圧延機列のいずれかで仕
上がる直棒鋼の場合、これを仕上圧延機列後方のサイジ
ングミルにてサイジングするには、分割切断後時間をお
いてサイジングすることになり、これでは、材料の温度
降下と噛込回数の増加のため、サイジングミルのロール
寿命が極端に短くなるという問題がある。
【0007】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、
製品に応じて所要の圧延機列で仕上げられた材料を速や
かにサイジングでき、しかも既設の圧延ラインであって
も容易にサイジングミルを組み込み可能な条鋼圧延機
スタンド組替方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、サイジングミルを仕上圧延機列の後方
に設置するのではなく、各圧延機列のライン内に組み込
むことにより、可能としたものである。すなわち、本発
明に係る条鋼圧延機のスタンド組替方法は、鋼片を加熱
後、2スタンド以上を有する圧延機列にて断面円形に仕
上て棒鋼、線材を得る条鋼圧延機において、前記圧延機
列中のうち、条鋼を断面円形に圧延するスタンドの直後
のスタンドを、軽圧下で断面円形の仕上条鋼に圧延する
サイジングミルと交換自在にしたことを特徴とするもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を実施の形態に基
いて詳細に説明する。前述の如く、本発明の条鋼圧延機
では、製品に応じて、粗圧延機列で仕上がる場合、粗圧
延機列を経て中間圧延機列で仕上がる場合、更には粗圧
延機列と中間圧延機列を経て仕上圧延機列で仕上がる場
合のいずれも考慮し、各圧延機列毎に少なくとも1つの
スタンドを組替スタンドとするものであり、条鋼圧延に
際しては、仕上圧延を実施する圧延機列の組替スタンド
をライン外に引き出すと共にそこにユニット型のサイジ
ングミルを組み込み、仕上圧延後直ちにサイジングを行
う構成にする。
【0010】組替スタンド並びにこの位置に組み込み可
能に設置するサイジングミルの構成は、各圧延機列とも
基本的には同一であるので、仕上圧延機列の場合を一例
として以下に説明する。図1乃至図4は、本発明の一実
施の形態に係る条鋼圧延機における仕上圧延機列の構成
を示している。
【0011】図1は仕上圧延機列中の1つのスタンドを
組替スタンドとした場合のラインの一部を示しており、
図2はその組替スタンドの位置にサイジングミルを組み
込んだ場合を示している。この仕上圧延機列において連
続するスタンドのうちの1つのスタンドを組替スタンド
8とするが、通常圧延の場合、すなわち仕上圧延機列に
てサイジングを実施しない場合には、この組替スタンド
8をラインに設置したままの状態で仕上圧延を行うこと
ができる。勿論、このスタンド8は従来と同様の構成の
スタンドであり、ソールプレート9上にスタンド8が固
定され、前段スタンド7との間に誘導装置10が設けて
あると共に後段スタンド7’との間にも誘導装置10’
が設けられている。
【0012】一方、仕上圧延機列でサイジングを実施し
て精密仕上圧延を行う場合には、この組替スタンド8を
ソールプレート9からライン外に引き出し、サイジング
ミル6をラインに組み込み、ソールプレート9上に固定
する。このように組み込み可能なサイジングミル6は、
水平スタンド及び垂直スタンドを有するユニット型で、
しかも組替スタンド8と互換性のある構成のものとする
必要がある。なお、サイジングミル6は、2ロール式、
3ロール式、4ロール式或いは2段ミル、3段ミル等
々、その形式は特に制限されない。勿論、サイジングミ
ルはサイジング負荷に応じて、粗圧延用は高トルク、低
速のもの、中間圧延用は中トルク、中速のもの、仕上圧
延用は低トルク、高速のものにする必要があるので、適
宜の形式のものを組み込むことは云うまでもない。
【0013】図3及び図4は上記サイジングミル6の一
例を示した図であり、図3は2ロール式の場合の平面
図、図4は図3のA−A断面図である。このサイジング
ミル6は、2つの2段式水平スタンドと1つの2段式垂
直スタンドからなるユニット型サイジングミルであり、
サイジングすべき円形断面の条鋼を軽圧下による3パス
で真円形断面に圧延し得るように、それぞれ、一対の水
平ロール12a、垂直ロール13a、水平ロール14a
の3組のロールをコンパクトなロールスタンドユニット
15内に収容して構成されている。
【0014】上記第1ロール12aと第3ロール14a
は、各々ロールスタンドユニット15内のピニオンスタ
ンド16,17により支承される各一対の水平なスピン
ドル12,14上に固定され、分配減速機18を介して
駆動装置20に接続されており、駆動装置20によって
第1ロール12a,第3ロール14aがそれぞれ回転駆
動されるようになっている。
【0015】また、第2ロール13aは、基部が垂直ロ
ール用減速機21内に収容される垂直なスピンドル13
上に固定されていて、同様に駆動装置20によって回転
駆動されるようになっている。第1ロール12aと第2
ロール13a間及び第2ロール13aと第3ロール14
a間には、各々条鋼の進行方向に幅ガイド22,23が
設けられており、一方、ロールスタンドユニット15の
条鋼進行方向(図中矢印方向)の上流端には入口ガイド
24が設けられ、下流端には出口ガイド25が設けられ
ている。
【0016】更に、このサイジングミル6は、駆動装置
や取付部(ソールプレート)について組替スタンド8と
互換性をもたせてある。すなわち、組替スタンド8の駆
動装置20をそのまま使用し、ソールプレート9もサイ
ジングミル6の固定用として用い、サイジングミル6前
後のルーパなどの誘導装置も組替スタンド8の誘導装置
10,10’を流用する。また電気制御系も組替スタン
ド8のものを利用する。なお、駆動源を組替スタンド8
と共通にすることから、サイジングミル6の駆動力は組
替スタンド8の駆動力以下となり、したがって、サイジ
ングミルでのトータル減面量は組替スタンド8の能力以
内となる。
【0017】なお、組替スタンド8並びにサイジングミ
ル6の出入れは、クレーン吊り上げ方式、レール交換方
式など適宜のスタンド交換方式を採用することができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
サイジングミルを、既設の圧延ラインの後方に配置する
のではなく、既設の圧延ラインに組み込むように構成し
たので、次のような優れた作用効果を奏する。 (1)サイジングミル専用のスペース、駆動装置、取付
台、誘導装置及び電気制御系が不要となり、従来設備に
改造なしで、しかもスペースをとることなくサイジング
ミルを組み込むことが可能となる。
【0019】(2)例えば、粗圧延機列用には高トル
ク、低速のもの、中間圧延機列用には中トルク、中速の
もの、仕上圧延機列用には低トルク、高速のものといっ
たように、サイジング負荷に応じたサイジングミルを設
置することができる。 (3)製品に応じた圧延機列での仕上圧延直後にサイジ
ングできるので、仕上圧延と同温度、未分割のものを取
り扱うことができ、したがって、サイジングロールの寿
命を大幅に延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る条鋼圧延機における
仕上圧延列のミルラインの一部を示す説明図で、組替ス
タンドを設置したままの通常の圧延の場合を示してい
る。
【図2】本発明の一実施形態に係る条鋼圧延機における
仕上圧延列のミルラインの一部を示す説明図で、ユニッ
ト型サイジングミルを組み込んだ場合を示している。
【図3】図2のサイジングミルの一例を示す一部破断平
面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】従来の条鋼圧延ラインの一例を示す図であり、
サイジングミルが設置されていない例を示している。
【図6】従来の条鋼圧延ラインの一例を示す図であり、
サイジングミルを設置した例を示している。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 粗圧延機列 3 中間圧延機列 4 仕上圧延機列 6 サイジングミル 8 組替スタンド 15 ロールスタンドユニット 20 駆動装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼片を加熱後、2スタンド以上を有する
    圧延機列にて断面円形に仕上て棒鋼、線材を得る条鋼圧
    延機において、 前記圧延機列中のうち、条鋼を断面円形に圧延するスタ
    ンドの直後のスタンドを、軽圧下で断面円形の仕上条鋼
    に圧延するサイジングミルと交換自在にしたことを特徴
    とする条鋼圧延機のスタンド組替方法。
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JPS6340601A (ja) * 1986-08-05 1988-02-22 Kobe Steel Ltd 条鋼圧延機

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