JP2608064B2 - ガラスシート加熱装置およびガラスシート加熱方法 - Google Patents
ガラスシート加熱装置およびガラスシート加熱方法Info
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- JP2608064B2 JP2608064B2 JP62138838A JP13883887A JP2608064B2 JP 2608064 B2 JP2608064 B2 JP 2608064B2 JP 62138838 A JP62138838 A JP 62138838A JP 13883887 A JP13883887 A JP 13883887A JP 2608064 B2 JP2608064 B2 JP 2608064B2
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- Japan
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- glass sheet
- combustion
- air
- heating
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B29/00—Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
- C03B29/04—Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a continuous way
- C03B29/06—Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a continuous way with horizontal displacement of the products
- C03B29/08—Glass sheets
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、強制対流によってガラスシートを加熱する
ためのガスバーナ加熱装置および加熱方法と、広範囲の
用途を有し、特にガラスシートの強制加熱に用いるとき
に優れた効果を発揮できる新規な構造のガスバーナと、
本発明のガスバーナ加熱装置および加熱方法により加熱
することによって得られる優れた特性を有するガラスシ
ートとに関する。
ためのガスバーナ加熱装置および加熱方法と、広範囲の
用途を有し、特にガラスシートの強制加熱に用いるとき
に優れた効果を発揮できる新規な構造のガスバーナと、
本発明のガスバーナ加熱装置および加熱方法により加熱
することによって得られる優れた特性を有するガラスシ
ートとに関する。
平らなガラスシートは、曲げ処理、テンパリングすな
わち焼き戻し処理、曲げ−焼き戻し処理、加熱強化処
理、および熱分解フィルム化処理等を行なうために加熱
される。通常、ガラスは、歪点以上の温度すなわちガラ
スが弾性固体性状ではなく粘性流体性状になる温度以上
の温度で加熱される。このため、ガラスシートが粘性流
体性状になるまで加熱されたときには意図しない変形が
生じ易いので、ひき続き行なわれる冷却処理後に所望の
光学的品質が得られるようにするためには厳格な注意を
払わなければならない。
わち焼き戻し処理、曲げ−焼き戻し処理、加熱強化処
理、および熱分解フィルム化処理等を行なうために加熱
される。通常、ガラスは、歪点以上の温度すなわちガラ
スが弾性固体性状ではなく粘性流体性状になる温度以上
の温度で加熱される。このため、ガラスシートが粘性流
体性状になるまで加熱されたときには意図しない変形が
生じ易いので、ひき続き行なわれる冷却処理後に所望の
光学的品質が得られるようにするためには厳格な注意を
払わなければならない。
歴史的にみて、1960年代前半まで行われていた商業的
なガラスシート加熱方法は垂直処理方法であり、この方
法は、下方に垂れ下った状態で加熱室を通して運ばれる
ガラスシートの上縁部を吊り上げるのに舌片を使用する
方法である。この垂直処理方法の1つの問題点は、ガラ
スシートの全重量が舌片により支持されるため、ガラス
シートが粘性流体性状になるまで充分に加熱されるとき
に舌片により変形され、これにより、後の冷却処理時に
おいてガラスシートには「舌片マーク」が残ってしまう
ことがある。また、垂直処理方法では、短いガラスシー
トを処理するときでも長いガラスシートの場合と同じコ
ンベアを使用することから、加熱炉の能力が無駄に使用
されるという問題がある。
なガラスシート加熱方法は垂直処理方法であり、この方
法は、下方に垂れ下った状態で加熱室を通して運ばれる
ガラスシートの上縁部を吊り上げるのに舌片を使用する
方法である。この垂直処理方法の1つの問題点は、ガラ
スシートの全重量が舌片により支持されるため、ガラス
シートが粘性流体性状になるまで充分に加熱されるとき
に舌片により変形され、これにより、後の冷却処理時に
おいてガラスシートには「舌片マーク」が残ってしまう
ことがある。また、垂直処理方法では、短いガラスシー
トを処理するときでも長いガラスシートの場合と同じコ
ンベアを使用することから、加熱炉の能力が無駄に使用
されるという問題がある。
米国特許第2,841,925号明細書および第3,402,038号明
細書には、上記垂直処理形式の焼き戻し炉が開示されて
いる。これらの垂直炉の各々は、均一加熱を行なわせる
べくガスを循環させるファンを備えている。しかしなが
ら、これらの特許にしたがって製造される商業的装置に
おいては、使用されるガスの圧力は比較的低く、ファン
の出口において約0.5インチ水柱(約1.26×10-5kg/m
m2)程度に過ぎないものである。このため、強制対流さ
れる量を特に大きくすることはできず、加熱の主モード
は、炉の壁部やファンブロワおよび関連するバッフル板
等の炉の他の構成部材からの輻射により行なわれる ガラスシートを加熱するための垂直形式の炉に伴なう
問題点を解決する試みとして、1960年代の前半にガスハ
ース炉が開発されている。このガスハース形式の炉は、
ほぼ水平であるが僅かに傾斜したハース(炉床)を有
し、該ハースを通してガスを供給することによりガスの
薄い層を形成し、ガラスシートの加熱中にこの層の上に
ガラスシートを支持するように構成されている。ガス
は、ハースの下側に設けた加圧プリーナム(加圧充気
室)から、ハースに形成した開口部を通して供給され、
ガラスシートを支持しつつ移送するようになっている。
炉とプリーナムとの間でガスが再循環されるため、もし
もガスが大気中に逃散できるように構成されているなら
ば生じるであろう熱損失を招くことなく、ガラスシート
を支持することができる。傾斜したハースの下縁部には
可動フレームが設けられていて、加圧プリーナムにより
形成されるガスの薄い層の上に載せてガラスシートをハ
ースに沿って移動できるように構成されている。このた
め、ガラスシートは、この形式の炉のコンベアの一部を
構成するハースから供給されるガスによって加熱され
る。また、実質的な輻射熱の伝播は、ハースと、該ハー
スの上に載って運ばれるガラスシートの下面との間で生
じるようになっている。このほか、米国特許第4,059,42
6号明細書に開示されているように、以前には、ガラス
シートの上面を強制加熱するためのガスヒータが使用さ
れていた。
細書には、上記垂直処理形式の焼き戻し炉が開示されて
いる。これらの垂直炉の各々は、均一加熱を行なわせる
べくガスを循環させるファンを備えている。しかしなが
ら、これらの特許にしたがって製造される商業的装置に
おいては、使用されるガスの圧力は比較的低く、ファン
の出口において約0.5インチ水柱(約1.26×10-5kg/m
m2)程度に過ぎないものである。このため、強制対流さ
れる量を特に大きくすることはできず、加熱の主モード
は、炉の壁部やファンブロワおよび関連するバッフル板
等の炉の他の構成部材からの輻射により行なわれる ガラスシートを加熱するための垂直形式の炉に伴なう
問題点を解決する試みとして、1960年代の前半にガスハ
ース炉が開発されている。このガスハース形式の炉は、
ほぼ水平であるが僅かに傾斜したハース(炉床)を有
し、該ハースを通してガスを供給することによりガスの
薄い層を形成し、ガラスシートの加熱中にこの層の上に
ガラスシートを支持するように構成されている。ガス
は、ハースの下側に設けた加圧プリーナム(加圧充気
室)から、ハースに形成した開口部を通して供給され、
ガラスシートを支持しつつ移送するようになっている。
炉とプリーナムとの間でガスが再循環されるため、もし
もガスが大気中に逃散できるように構成されているなら
ば生じるであろう熱損失を招くことなく、ガラスシート
を支持することができる。傾斜したハースの下縁部には
可動フレームが設けられていて、加圧プリーナムにより
形成されるガスの薄い層の上に載せてガラスシートをハ
ースに沿って移動できるように構成されている。このた
め、ガラスシートは、この形式の炉のコンベアの一部を
構成するハースから供給されるガスによって加熱され
る。また、実質的な輻射熱の伝播は、ハースと、該ハー
スの上に載って運ばれるガラスシートの下面との間で生
じるようになっている。このほか、米国特許第4,059,42
6号明細書に開示されているように、以前には、ガラス
シートの上面を強制加熱するためのガスヒータが使用さ
れていた。
米国特許第3,806,312号明細書に開示されているよう
な、摩擦により駆動されるローラコンベア形のガラスシ
ート加熱炉が導入される迄は、ガラスシート加熱用のロ
ーラコンベアが広く商業的に受入れられることはなかっ
た。その後、米国特許第3,934,970号明細書および第3,9
47,272号明細書に開示された炉が導入されるに及んで、
ガラスシート加熱用のローラコンベア炉が一段と商業的
に受け入れられるようになった。また更に、米国特許第
3,994,711号明細書に開示された振動形のガラスシート
加熱用ローラコンベア炉が商業的に受け入れられるよう
になった。これらのすべてのローラコンベア炉は、ガラ
スシートを加熱する主モードとしての輻射熱伝播を生じ
させるのに電気抵抗ヒータを使用するものであった。
な、摩擦により駆動されるローラコンベア形のガラスシ
ート加熱炉が導入される迄は、ガラスシート加熱用のロ
ーラコンベアが広く商業的に受入れられることはなかっ
た。その後、米国特許第3,934,970号明細書および第3,9
47,272号明細書に開示された炉が導入されるに及んで、
ガラスシート加熱用のローラコンベア炉が一段と商業的
に受け入れられるようになった。また更に、米国特許第
3,994,711号明細書に開示された振動形のガラスシート
加熱用ローラコンベア炉が商業的に受け入れられるよう
になった。これらのすべてのローラコンベア炉は、ガラ
スシートを加熱する主モードとしての輻射熱伝播を生じ
させるのに電気抵抗ヒータを使用するものであった。
米国特許第4,505,671号明細書および第4,529,580号明
細書には、強制対流によりガラスシートを加熱する技術
が開示されている。前者の米国特許第4,505,671号明細
書に開示の強制対流加熱技術は、焼き戻し処理中のガラ
スシートの平面性を維持するためのガラス温度制御を行
なうものであり、後者の米国特許第4,529,580号明細書
に開示の強制対流加熱技術は、ガラスシートを焼き戻す
急冷処理に先立ってガラスシートを加熱する炉を加熱す
るための主熱源を与えるものである。
細書には、強制対流によりガラスシートを加熱する技術
が開示されている。前者の米国特許第4,505,671号明細
書に開示の強制対流加熱技術は、焼き戻し処理中のガラ
スシートの平面性を維持するためのガラス温度制御を行
なうものであり、後者の米国特許第4,529,580号明細書
に開示の強制対流加熱技術は、ガラスシートを焼き戻す
急冷処理に先立ってガラスシートを加熱する炉を加熱す
るための主熱源を与えるものである。
ガラスシートの輻射加熱においては、650〜750℃の温
度範囲で作動する電気抵抗要素から発生される輻射熱エ
ネルギは、主としてガラス表面の薄い層により吸収され
る。従って、3つの面により加熱されるガラスシートの
縁部は、2つの面のみにより加熱される中央領域より高
温になる。続いて行なわれる冷却処理中においては、高
温の縁部の方が中央領域よりも早く冷却される。これ
は、冷却速度が、ガラスと周囲の空気(もしもガラスシ
ートを焼き戻しする場合には急冷処理を行なうための空
気)との間の温度差に比例するからである。冷却速度が
速いとガラスシートの中央領域に比べて縁部により大き
な張力が作用し、張力クラックが発生する原因となる。
焼き戻しのためにガラスシートが急冷されるとき、殆ん
どすべての急冷破壊がガラスシートの縁部に発生する。
ガラスシートの縁部を過剰に加熱することのない強制対
流加熱方法によって縁部に破壊が生じる可能性を低減さ
せれば、全体的に低い温度で焼き戻し処理を行なうこと
が可能となる。焼き戻し処理中の温度を僅かに約10℃低
下させれば、ガラスの剛性を2倍に高めることができ、
これにより焼き入れガラスすなわち強化ガラスの歪みを
低減させることができる。
度範囲で作動する電気抵抗要素から発生される輻射熱エ
ネルギは、主としてガラス表面の薄い層により吸収され
る。従って、3つの面により加熱されるガラスシートの
縁部は、2つの面のみにより加熱される中央領域より高
温になる。続いて行なわれる冷却処理中においては、高
温の縁部の方が中央領域よりも早く冷却される。これ
は、冷却速度が、ガラスと周囲の空気(もしもガラスシ
ートを焼き戻しする場合には急冷処理を行なうための空
気)との間の温度差に比例するからである。冷却速度が
速いとガラスシートの中央領域に比べて縁部により大き
な張力が作用し、張力クラックが発生する原因となる。
焼き戻しのためにガラスシートが急冷されるとき、殆ん
どすべての急冷破壊がガラスシートの縁部に発生する。
ガラスシートの縁部を過剰に加熱することのない強制対
流加熱方法によって縁部に破壊が生じる可能性を低減さ
せれば、全体的に低い温度で焼き戻し処理を行なうこと
が可能となる。焼き戻し処理中の温度を僅かに約10℃低
下させれば、ガラスの剛性を2倍に高めることができ、
これにより焼き入れガラスすなわち強化ガラスの歪みを
低減させることができる。
また、ガラスシートのローラコンベア加熱方法によれ
ば、ローラからの熱輻射および熱伝導によって、ガラス
シートの下面の加熱熱量が必然的に大きくなってしま
う。加熱したガラスシートの焼き戻しを行なうためにそ
の後の工程で急冷するとき、ガラスシートの上・下面で
の熱伝導速度が同一の場合には、高温度の下面の方が上
面よりも収縮量が大きくなる。また、ガラスシートの上
方および下方から等しい圧力の急冷ガスが供給される場
合には、高温度の下面によってガラスシートはその中央
領域が上向きに弧状に盛り上がってしまう。このため、
ガラスシートの下面には高圧の急冷ガスを作用させなけ
ればならないが、そうするとガラスシートはその縁部が
下向きにカールし、ガラスシートの平面性が損なわれ
る。この縁部の歪みの問題はガラスシートのすべての縁
部に生じるけれども、急冷ステーションに最初に導入さ
れるガラスシートの先端縁の歪みの方が他の縁部の歪み
よりも特に問題となる。
ば、ローラからの熱輻射および熱伝導によって、ガラス
シートの下面の加熱熱量が必然的に大きくなってしま
う。加熱したガラスシートの焼き戻しを行なうためにそ
の後の工程で急冷するとき、ガラスシートの上・下面で
の熱伝導速度が同一の場合には、高温度の下面の方が上
面よりも収縮量が大きくなる。また、ガラスシートの上
方および下方から等しい圧力の急冷ガスが供給される場
合には、高温度の下面によってガラスシートはその中央
領域が上向きに弧状に盛り上がってしまう。このため、
ガラスシートの下面には高圧の急冷ガスを作用させなけ
ればならないが、そうするとガラスシートはその縁部が
下向きにカールし、ガラスシートの平面性が損なわれ
る。この縁部の歪みの問題はガラスシートのすべての縁
部に生じるけれども、急冷ステーションに最初に導入さ
れるガラスシートの先端縁の歪みの方が他の縁部の歪み
よりも特に問題となる。
本発明の目的は、熱伝播の主モードとしての強制対流
によりガラスシートを加熱する改良されたガスバーナ加
熱装置およびガラスシートの加熱方法を提供することに
ある。
によりガラスシートを加熱する改良されたガスバーナ加
熱装置およびガラスシートの加熱方法を提供することに
ある。
本発明の他の目的は、特にローラコンベア上でガラス
シートの加熱を行なう場合に有効であるが、広範囲の用
途にも使用できる改良されたガスバーナを提供すること
にある。
シートの加熱を行なう場合に有効であるが、広範囲の用
途にも使用できる改良されたガスバーナを提供すること
にある。
本発明の更に他の目的は、本発明の方法により処理さ
れた、歪みの小さな改良されたガラスシートを提供する
ことにある。
れた、歪みの小さな改良されたガラスシートを提供する
ことにある。
上記目的を達成するため、本発明により構成されたガ
ラスシート加熱装置は、平らなガラスシートと係合しか
つ該ガラスシートを移送平面に沿って移送するためのロ
ーラコンベアを備えている。移送平面の両側において上
方の組および下方の組をなす複数のガスバーナが、コン
ベアの長さ方向に沿って互いに間隔を隔てて配置されて
いる。各ガラスバーナは、燃焼を行なうための燃焼室を
備えている。各燃焼室は移送されるガラスシートに比較
的近接して配置された出口を有し、これにより、燃焼生
成物を燃焼室の外に流出させ、移送されるガラスシート
に衝突する加熱ガスの流れをガラスシートの両側から供
給して、熱伝播の主モードとなる強制対流をガラスシー
トに与えるように構成されている。
ラスシート加熱装置は、平らなガラスシートと係合しか
つ該ガラスシートを移送平面に沿って移送するためのロ
ーラコンベアを備えている。移送平面の両側において上
方の組および下方の組をなす複数のガスバーナが、コン
ベアの長さ方向に沿って互いに間隔を隔てて配置されて
いる。各ガラスバーナは、燃焼を行なうための燃焼室を
備えている。各燃焼室は移送されるガラスシートに比較
的近接して配置された出口を有し、これにより、燃焼生
成物を燃焼室の外に流出させ、移送されるガラスシート
に衝突する加熱ガスの流れをガラスシートの両側から供
給して、熱伝播の主モードとなる強制対流をガラスシー
トに与えるように構成されている。
熱伝播の主モードとして強制対流を用いることによ
り、従来の輻射によるガラスシート加熱方法に比べてエ
ネルギコストを低減することができる。また、強制対流
加熱方法は、輻射によるガラスシート加熱方法よりも熱
伝播速度が速いため、短い移送長さでガラスシートの加
熱を行なうことが可能となる。
り、従来の輻射によるガラスシート加熱方法に比べてエ
ネルギコストを低減することができる。また、強制対流
加熱方法は、輻射によるガラスシート加熱方法よりも熱
伝播速度が速いため、短い移送長さでガラスシートの加
熱を行なうことが可能となる。
本発明の好ましい構成において、上方の組および下方
の組のガスバーナが、ガスおよび空気の調節自在な供給
装置を備えていて、ガラスシートの上・下面の加熱度合
いを独立して制御できるようになっている。また、上・
下面の組のガスバーナは、コンベアのローラ間の間隔で
互いに整合した位置に配置されている。
の組のガスバーナが、ガスおよび空気の調節自在な供給
装置を備えていて、ガラスシートの上・下面の加熱度合
いを独立して制御できるようになっている。また、上・
下面の組のガスバーナは、コンベアのローラ間の間隔で
互いに整合した位置に配置されている。
本発明のガスバーナは広範囲の用途を有するが、特に
ローラにより移送されるガラスシートの強制対流加熱に
使用する場合に有効である。このバーナは、燃焼室を形
成する内側面をもつ燃焼部材を備えている。ガスバーナ
には少くとも1つの入口が設けてあり、該入口を通して
ガスおよび空気を燃焼部材の内側面に対して接線方向を
なして燃焼室内に導入し、燃焼室内でガスと空気とを混
合させる旋回運動を生じさせて、円滑で静粛な燃焼を行
なうように構成されている。もし旋回作用を行なわせな
ければ、バーナが不規則に燃焼し、静粛性を維持するの
が困難となる。
ローラにより移送されるガラスシートの強制対流加熱に
使用する場合に有効である。このバーナは、燃焼室を形
成する内側面をもつ燃焼部材を備えている。ガスバーナ
には少くとも1つの入口が設けてあり、該入口を通して
ガスおよび空気を燃焼部材の内側面に対して接線方向を
なして燃焼室内に導入し、燃焼室内でガスと空気とを混
合させる旋回運動を生じさせて、円滑で静粛な燃焼を行
なうように構成されている。もし旋回作用を行なわせな
ければ、バーナが不規則に燃焼し、静粛性を維持するの
が困難となる。
好ましい構造においては、各ガスバーナの燃焼部材
は、内側面が円形の断面形状をもつ長い燃焼チューブで
形成されている。この燃焼チューブにはその長さ方向に
沿って複数の入口が設けてあり、各入口は前記円形の内
側面に対して接線方向に延在している。また燃焼チュー
ブにはその長さ方向に沿って出口が設けてあり、各出口
は前記入口に対して互い違いの位置に配置されている。
出口の数は入口の数よりも多くしておき、1つ以上の出
口から放出される燃焼生成物となるべく燃焼されるガス
および空気を各入口が供給するように構成するのが望ま
しい。最も望ましいのは、各ガスバーナの燃焼室に入口
の数の少くとも2倍の出口を設けておき、かつ入口と出
口とを互い違いの関係に配置することである。これによ
り各入口が燃焼のためのガスおよび空気を供給して関連
する少くとも1つの出口から放出し、かつ、燃焼のため
のガスおよび空気を供給して、隣接する入口によって少
くとも1つの他の出口のために供給されたガスおよび空
気と共に前記少くとも1つの他の出口から放出するよう
に構成するのがよい。最良の結果は、各バーナの燃焼室
に入口の数の3倍の出口を設けたバーナにより達成され
た。この構造では、各入口が燃焼のためのガスおよび空
気を供給して関連する2つの出口から放出し、かつ、燃
焼のためのガスおよび空気を供給して、隣接する2つの
入口によって地の2つの出口のために供給されたガスお
よび空気と共に前記他の2つの出口から放出するように
構成されている。
は、内側面が円形の断面形状をもつ長い燃焼チューブで
形成されている。この燃焼チューブにはその長さ方向に
沿って複数の入口が設けてあり、各入口は前記円形の内
側面に対して接線方向に延在している。また燃焼チュー
ブにはその長さ方向に沿って出口が設けてあり、各出口
は前記入口に対して互い違いの位置に配置されている。
出口の数は入口の数よりも多くしておき、1つ以上の出
口から放出される燃焼生成物となるべく燃焼されるガス
および空気を各入口が供給するように構成するのが望ま
しい。最も望ましいのは、各ガスバーナの燃焼室に入口
の数の少くとも2倍の出口を設けておき、かつ入口と出
口とを互い違いの関係に配置することである。これによ
り各入口が燃焼のためのガスおよび空気を供給して関連
する少くとも1つの出口から放出し、かつ、燃焼のため
のガスおよび空気を供給して、隣接する入口によって少
くとも1つの他の出口のために供給されたガスおよび空
気と共に前記少くとも1つの他の出口から放出するよう
に構成するのがよい。最良の結果は、各バーナの燃焼室
に入口の数の3倍の出口を設けたバーナにより達成され
た。この構造では、各入口が燃焼のためのガスおよび空
気を供給して関連する2つの出口から放出し、かつ、燃
焼のためのガスおよび空気を供給して、隣接する2つの
入口によって地の2つの出口のために供給されたガスお
よび空気と共に前記他の2つの出口から放出するように
構成されている。
上記構造のバーナでは、各3つずつの出口の組から放
出される燃焼生成物は、各出口においてほぼ等しい温度
を有する。実験中に1つの入口につき4つ以上の出口を
設けることを試みた結果、入口から最も離れたところの
出口から供給される燃焼生成物の温度は、入口に近いと
ころの出口から供給される燃焼生成物の温度よりも低い
ことが判明した。同時に、マニホルドを介して遠くに離
れた熱源に連結した長列のノズルを設ける試みをしたと
ころ、マニホルドに沿って温度が大きく変化する結果が
得られた。本発明のバーナ構造は温度が均一である点で
好ましく、このためバーナによって強制対流加熱を行な
うことができる。
出される燃焼生成物は、各出口においてほぼ等しい温度
を有する。実験中に1つの入口につき4つ以上の出口を
設けることを試みた結果、入口から最も離れたところの
出口から供給される燃焼生成物の温度は、入口に近いと
ころの出口から供給される燃焼生成物の温度よりも低い
ことが判明した。同時に、マニホルドを介して遠くに離
れた熱源に連結した長列のノズルを設ける試みをしたと
ころ、マニホルドに沿って温度が大きく変化する結果が
得られた。本発明のバーナ構造は温度が均一である点で
好ましく、このためバーナによって強制対流加熱を行な
うことができる。
好ましい構造によれば、本発明のバーナほ燃焼室の入
口にそれぞれガスおよび空気を供給するための複数の供
給チューブと、該供給チューブにガスおよび空気を供給
するマニホルドとを備えている。
口にそれぞれガスおよび空気を供給するための複数の供
給チューブと、該供給チューブにガスおよび空気を供給
するマニホルドとを備えている。
1つの好ましい実施例においては、本発明のガラスシ
ート加熱装置は、加熱室を形成する加熱炉を備えてお
り、該加熱室を通ってコンベアが延在しかつガスバーナ
が加熱室内に収容されている。また、各ガスバーナのマ
ニホルドは断熱部材を備えていて、燃焼室内で燃焼させ
るべく供給されたガスおよび空気への熱の流れを制御す
るようになっている。長いチューブとして構成するのが
望ましい燃焼部材はステンレス鋼で作られていて、ガラ
スシートを加熱して曲げ処理または焼き戻し処理を行な
うのに充分な高温度に耐えることができる。
ート加熱装置は、加熱室を形成する加熱炉を備えてお
り、該加熱室を通ってコンベアが延在しかつガスバーナ
が加熱室内に収容されている。また、各ガスバーナのマ
ニホルドは断熱部材を備えていて、燃焼室内で燃焼させ
るべく供給されたガスおよび空気への熱の流れを制御す
るようになっている。長いチューブとして構成するのが
望ましい燃焼部材はステンレス鋼で作られていて、ガラ
スシートを加熱して曲げ処理または焼き戻し処理を行な
うのに充分な高温度に耐えることができる。
別の実施例においては、加熱炉は、コンベアが延在し
ておりかつ各バーナの燃焼チューブが受け入れられてい
る加熱室を形成している。各ガスバーナの供給チューブ
はバーナの燃焼チューブから加熱炉の外部まで延在して
おり、かつ、各バーナのマニホルドは加熱炉の外部に配
置されている。かような構成により、後で行なわれる燃
焼のために供給されるガスおよび空気への熱の流れを制
御し、かつ、加熱炉内でコンベアにより移送されるガラ
スシートを強制対流加熱するように構成されている。
ておりかつ各バーナの燃焼チューブが受け入れられてい
る加熱室を形成している。各ガスバーナの供給チューブ
はバーナの燃焼チューブから加熱炉の外部まで延在して
おり、かつ、各バーナのマニホルドは加熱炉の外部に配
置されている。かような構成により、後で行なわれる燃
焼のために供給されるガスおよび空気への熱の流れを制
御し、かつ、加熱炉内でコンベアにより移送されるガラ
スシートを強制対流加熱するように構成されている。
両実施例の好ましい構造においては、各バーナのマニ
ホルドは、供給チューブが延入している外側部材を備え
ている。マニホルドの内側部材は外側部材の中に入れら
れており、かつ、供給チューブに近接した位置に配置さ
れた開口を備えている。内側部材および外側部材のいず
れか一方にはガスを供給するための入口が設けられてお
り、他方には空気を供給するための入口が設けられてい
て、供給チューブがガスおよび空気を燃焼室内に供給す
るようになっている。本発明の具体的実施例ではマニホ
ルドの内側部材にガス入口を設け、外側部材に空気入口
を設けたものが示してある。このように構成することに
よって、内側部材のガス入口は、外側部材の空気入口か
ら供給される空気の同心状ブランケット(覆い)の中を
通してガスを各供給チューブに供給することができる。
このように、各供給チューブ内において空気の同心状覆
いの中でガスを通すことによって、燃焼チューブにより
形成される燃焼室ガスおよび空気が到達する前に早期着
火してしまうことが防止される。
ホルドは、供給チューブが延入している外側部材を備え
ている。マニホルドの内側部材は外側部材の中に入れら
れており、かつ、供給チューブに近接した位置に配置さ
れた開口を備えている。内側部材および外側部材のいず
れか一方にはガスを供給するための入口が設けられてお
り、他方には空気を供給するための入口が設けられてい
て、供給チューブがガスおよび空気を燃焼室内に供給す
るようになっている。本発明の具体的実施例ではマニホ
ルドの内側部材にガス入口を設け、外側部材に空気入口
を設けたものが示してある。このように構成することに
よって、内側部材のガス入口は、外側部材の空気入口か
ら供給される空気の同心状ブランケット(覆い)の中を
通してガスを各供給チューブに供給することができる。
このように、各供給チューブ内において空気の同心状覆
いの中でガスを通すことによって、燃焼チューブにより
形成される燃焼室ガスおよび空気が到達する前に早期着
火してしまうことが防止される。
マニホルドの外側部材および内側部材の双方は、燃焼
チューブに平行に延在するチューブとして構成するのが
望ましい。供給チューブの一端は、内側チューブすなわ
ち内側部材に形成した開口に近接する位置まで、外側チ
ューブすなわち外側部材内に延入している。供給チュー
ブの他端は適当な方法によりマニホルドおよび燃焼チュ
ーブに固定されており、各供給チューブはマニホルドと
燃焼チューブとの間で互に平行に配置されている。
チューブに平行に延在するチューブとして構成するのが
望ましい。供給チューブの一端は、内側チューブすなわ
ち内側部材に形成した開口に近接する位置まで、外側チ
ューブすなわち外側部材内に延入している。供給チュー
ブの他端は適当な方法によりマニホルドおよび燃焼チュ
ーブに固定されており、各供給チューブはマニホルドと
燃焼チューブとの間で互に平行に配置されている。
本発明によるガラスシートの加熱方法は、ガラスシー
トの移送面に近接して配置されておりかつ前記移送面の
両側でコンベアの長さ方向に沿って互に間隔を隔てて配
置された上方の組のガスバーナと下方の組のガスバーナ
との間で、移送面に沿ってローラコンベアによりガラス
シートを移送する工程を備えている。ガスは各ガスバー
ナの燃焼室内で燃焼され、加熱されたガス流を燃焼室の
出口を通してガラスシートの移送面に向けて供給してガ
ラス面に衝突させ、移送されるガラスシートへの熱伝播
の主モードとなる強制対流を生じさせるように構成され
ている。
トの移送面に近接して配置されておりかつ前記移送面の
両側でコンベアの長さ方向に沿って互に間隔を隔てて配
置された上方の組のガスバーナと下方の組のガスバーナ
との間で、移送面に沿ってローラコンベアによりガラス
シートを移送する工程を備えている。ガスは各ガスバー
ナの燃焼室内で燃焼され、加熱されたガス流を燃焼室の
出口を通してガラスシートの移送面に向けて供給してガ
ラス面に衝突させ、移送されるガラスシートへの熱伝播
の主モードとなる強制対流を生じさせるように構成され
ている。
このガラスシート加熱方法を実施する場合において、
上・下の組のガスバーナはガスおよび空気の供給を調節
できるようになっていて、ガラスシートの上・下面の加
熱の度合を独立して調節することができる。このため、
上・下の組のガスバーナは、ガラスシートの上面のより
多量の熱量を供給して、コンベアのローラからガラスシ
ートの下面に作用する伝導熱による効果とバランスをと
るように調節することができる。
上・下の組のガスバーナはガスおよび空気の供給を調節
できるようになっていて、ガラスシートの上・下面の加
熱の度合を独立して調節することができる。このため、
上・下の組のガスバーナは、ガラスシートの上面のより
多量の熱量を供給して、コンベアのローラからガラスシ
ートの下面に作用する伝導熱による効果とバランスをと
るように調節することができる。
本発明のガラスシート加熱方法においては、ガスおよ
び空気を燃焼室に対して接線方向をなして各バーナの燃
焼室に供給する場合に最高の結果が得られる。ガスバー
ナに関して前述したように、ガスおよび空気をこのよう
に接線方向に供給することによって、ガスおよび空気を
混合させる旋回運動を生じさせることができ、このた
め、各入口近くにおける広い圧力範囲に亘って円滑な燃
焼を行なわせることができる。
び空気を燃焼室に対して接線方向をなして各バーナの燃
焼室に供給する場合に最高の結果が得られる。ガスバー
ナに関して前述したように、ガスおよび空気をこのよう
に接線方向に供給することによって、ガスおよび空気を
混合させる旋回運動を生じさせることができ、このた
め、各入口近くにおける広い圧力範囲に亘って円滑な燃
焼を行なわせることができる。
本発明は更に、本発明の結果により得られる生産物す
なわち、ローラコンベアのローラに載って移送される間
に加熱されかつその後に冷却されるガラスシートをも対
象とする。本発明により製造されるガラスシートは、従
来のように最初に輻射熱によって加熱されるガラスシー
トに比べて、ロールウェーブ歪みおよび縁部歪みが低減
される。このようにロールウェーブ歪みおよび縁部歪み
が低減される理由は、ガラスシートがローラコンベアの
ローラに載せられて移送される間に、ガラスシートへの
熱伝播の主モードとしてのガスバーナによる強制対流に
より加熱されるからである。
なわち、ローラコンベアのローラに載って移送される間
に加熱されかつその後に冷却されるガラスシートをも対
象とする。本発明により製造されるガラスシートは、従
来のように最初に輻射熱によって加熱されるガラスシー
トに比べて、ロールウェーブ歪みおよび縁部歪みが低減
される。このようにロールウェーブ歪みおよび縁部歪み
が低減される理由は、ガラスシートがローラコンベアの
ローラに載せられて移送される間に、ガラスシートへの
熱伝播の主モードとしてのガスバーナによる強制対流に
より加熱されるからである。
本発明の目的、特徴および利点は、添付図面を参照し
ての以下の詳細な説明により明らかになるであろう。
ての以下の詳細な説明により明らかになるであろう。
第1図に示すように、ガラスシート処理装置はその全
体を番号10で示してあり、該処理装置10は、本発明に従
って構成されたガラスシート加熱炉12を備えている。加
熱炉12は加熱室14を備えていて、該加熱室14内におい
て、以下に詳述する方法によりガラスシートの加熱が行
なわれる。ガラスシート処理装置10は更に、加熱された
ガラスシートのテンパリング処理すなわち焼き戻し処
理、熱強化処理、曲げ処理、曲げ−焼き戻し処理、ある
いは熱分解フィルム化処理等を行なうための処理ステー
ション16を備えている。
体を番号10で示してあり、該処理装置10は、本発明に従
って構成されたガラスシート加熱炉12を備えている。加
熱炉12は加熱室14を備えていて、該加熱室14内におい
て、以下に詳述する方法によりガラスシートの加熱が行
なわれる。ガラスシート処理装置10は更に、加熱された
ガラスシートのテンパリング処理すなわち焼き戻し処
理、熱強化処理、曲げ処理、曲げ−焼き戻し処理、ある
いは熱分解フィルム化処理等を行なうための処理ステー
ション16を備えている。
次に第1図および第2図を参照すれば、ガラスシート
加熱炉12はコンベア18を有し、該コンベア18は加熱室14
内でガラスシートGを移送平面Aに沿って移送するよう
になっている。加熱炉12は複数のガスバーナ20からなる
強制対流ヒータを備えており、ガスバーナ20はコンベア
18とは別体に構成されていて、ガラスシートの移送平面
Aの両側でコンベア18の長さ方向に沿って加熱室14内に
配置されている。以下に詳細に説明するように、ガスバ
ーナ20は移送されるガラスシートGに比較的近接して配
置されており、ガラスシートの移送平面Aの両側から該
移送平面Aに向けて加熱されたガス流を供給し、ガラス
シートへの熱伝播の主モードとなる強制対流加熱を行な
うように構成されている。
加熱炉12はコンベア18を有し、該コンベア18は加熱室14
内でガラスシートGを移送平面Aに沿って移送するよう
になっている。加熱炉12は複数のガスバーナ20からなる
強制対流ヒータを備えており、ガスバーナ20はコンベア
18とは別体に構成されていて、ガラスシートの移送平面
Aの両側でコンベア18の長さ方向に沿って加熱室14内に
配置されている。以下に詳細に説明するように、ガスバ
ーナ20は移送されるガラスシートGに比較的近接して配
置されており、ガラスシートの移送平面Aの両側から該
移送平面Aに向けて加熱されたガス流を供給し、ガラス
シートへの熱伝播の主モードとなる強制対流加熱を行な
うように構成されている。
本発明の顕著な特徴は、加熱炉12によって、移送され
るガラスシートを加熱するための熱伝播の主モードとし
ての強制対流加熱を行なうことにより達成される。すな
わち、ガラスシートに供給される全熱量の少くとも50%
(好ましくは、ガラスシートに供給される全熱量の少く
とも2/3〜3/4)を、熱伝播の主モードとしての強制対流
加熱を行なうことにより達成される。熱伝播の主モード
としての強制対流加熱を行なうことにより、少ないエネ
ルギコストで各ガラスシートを加熱処理することがで
き、効率的な加熱を行なうことができる。また、ガラス
シートへの熱伝播の主モードとして強制対流による加熱
を行なえば加熱が迅速に行なえるので、炉の全長を短縮
化でき、これにより設備コストの低減化および加熱処理
に必要とされる工場の床面積を縮小化を図ることができ
る。
るガラスシートを加熱するための熱伝播の主モードとし
ての強制対流加熱を行なうことにより達成される。すな
わち、ガラスシートに供給される全熱量の少くとも50%
(好ましくは、ガラスシートに供給される全熱量の少く
とも2/3〜3/4)を、熱伝播の主モードとしての強制対流
加熱を行なうことにより達成される。熱伝播の主モード
としての強制対流加熱を行なうことにより、少ないエネ
ルギコストで各ガラスシートを加熱処理することがで
き、効率的な加熱を行なうことができる。また、ガラス
シートへの熱伝播の主モードとして強制対流による加熱
を行なえば加熱が迅速に行なえるので、炉の全長を短縮
化でき、これにより設備コストの低減化および加熱処理
に必要とされる工場の床面積を縮小化を図ることができ
る。
コンベア18は、水平方向に延在するローラ22を備えた
ローラ形コンベアであって、ガラスシートGは、強制対
流加熱中にローラ22の上に載って移送される。前述のご
とく、対流加熱のためのヒータは、可燃性のガスおよび
空気を燃焼させるガスバーナ20により構成されている。
これらのガスバーナ20は、第1図に示すように、上方の
組20aのガスバーナおよび下方の組20bのガスバーナとし
て配置されており、各組のガスバーナは、ローラ22の上
側および下側においてコンベア18の長さ方向に沿って互
に間隔を隔てて配置されている。上・下の組のガスバー
ナは、互に隣接する各対のローラ22の間隔と同じ間隔
で、互に整合した位置に配置されていて、移送されるガ
ラスシートGへの熱伝播の主モードとしての強制対流加
熱を行なう燃焼ガス流を上向きおよび下向きに噴出さ
せ、すべての熱源すなわちガスバーナ20からガラスシー
トGの上・下面への熱伝播がバランスよく行なわれるよ
うになっている。
ローラ形コンベアであって、ガラスシートGは、強制対
流加熱中にローラ22の上に載って移送される。前述のご
とく、対流加熱のためのヒータは、可燃性のガスおよび
空気を燃焼させるガスバーナ20により構成されている。
これらのガスバーナ20は、第1図に示すように、上方の
組20aのガスバーナおよび下方の組20bのガスバーナとし
て配置されており、各組のガスバーナは、ローラ22の上
側および下側においてコンベア18の長さ方向に沿って互
に間隔を隔てて配置されている。上・下の組のガスバー
ナは、互に隣接する各対のローラ22の間隔と同じ間隔
で、互に整合した位置に配置されていて、移送されるガ
ラスシートGへの熱伝播の主モードとしての強制対流加
熱を行なう燃焼ガス流を上向きおよび下向きに噴出さ
せ、すべての熱源すなわちガスバーナ20からガラスシー
トGの上・下面への熱伝播がバランスよく行なわれるよ
うになっている。
ガラスシートGがローラコンベア18上で、ガスバーナ
20による強制対流によって加熱されるように構成されて
いるために、前述のように加熱効率が向上することおよ
び加熱時間が迅速化されること等の長所に加え、別の特
別な長所がもたされる。すなわち、熱輻射がガラスシー
トへの熱伝播の主モードを構成するものではないため、
ガラスシートの中央領域に比べ縁部に隣接する領域の方
が表面積が大きいことに起因してガラスシートの縁部が
熱輻射により過剰に加熱されることがないのである。こ
のため、全体的に低い温度でガラスシートのテンパリン
グ処理すなわち焼き戻し処理を行なうことが可能とな
り、従って、全体的温度を比較的高温にしなければなら
ない輻射加熱方法に比べ、加熱されたガラスシートにロ
ールウェーブ歪み(ローラ22により付される波形の歪
み)が生じないようにすることができる。更に、熱伝播
の主モードとしての強制対流加熱によって、加熱処理中
にガラスシート上・下面をより均一に加熱することがで
きる。ガラスシートの焼き戻し処理を行なうとき、ガラ
スシートの下面(通常、輻射加熱炉においてはガラスシ
ートの上面よりも下面の方が高温に加熱される)は、上
面よりも必然的に大きた度合いで焼き入れすなわち急冷
される。このように、ガラスシートの上・下面が異なる
度合で急冷されると、ガラスシートはその縁部(特に先
端縁)の近くで下向きにカールし、平面性が損なわれて
しまう。ガラスシートの上・下面の最終温度が等しくな
ると、上・下面での急冷速度も等しくなる。従って、本
発明による熱伝播の主モードとしての強制対流加熱を採
用することにより、ロールウェーブ歪みおよび平面歪み
の双方が減少される。
20による強制対流によって加熱されるように構成されて
いるために、前述のように加熱効率が向上することおよ
び加熱時間が迅速化されること等の長所に加え、別の特
別な長所がもたされる。すなわち、熱輻射がガラスシー
トへの熱伝播の主モードを構成するものではないため、
ガラスシートの中央領域に比べ縁部に隣接する領域の方
が表面積が大きいことに起因してガラスシートの縁部が
熱輻射により過剰に加熱されることがないのである。こ
のため、全体的に低い温度でガラスシートのテンパリン
グ処理すなわち焼き戻し処理を行なうことが可能とな
り、従って、全体的温度を比較的高温にしなければなら
ない輻射加熱方法に比べ、加熱されたガラスシートにロ
ールウェーブ歪み(ローラ22により付される波形の歪
み)が生じないようにすることができる。更に、熱伝播
の主モードとしての強制対流加熱によって、加熱処理中
にガラスシート上・下面をより均一に加熱することがで
きる。ガラスシートの焼き戻し処理を行なうとき、ガラ
スシートの下面(通常、輻射加熱炉においてはガラスシ
ートの上面よりも下面の方が高温に加熱される)は、上
面よりも必然的に大きた度合いで焼き入れすなわち急冷
される。このように、ガラスシートの上・下面が異なる
度合で急冷されると、ガラスシートはその縁部(特に先
端縁)の近くで下向きにカールし、平面性が損なわれて
しまう。ガラスシートの上・下面の最終温度が等しくな
ると、上・下面での急冷速度も等しくなる。従って、本
発明による熱伝播の主モードとしての強制対流加熱を採
用することにより、ロールウェーブ歪みおよび平面歪み
の双方が減少される。
第1図及び第2図に示すローラコンベア18は、米国特
許第3,806,312号明細書、第3,934,970号明細書、第3,94
7,242号明細書および第3,994,711号明細書に開示された
摩擦により駆動される形式のローラコンベアとするのが
望ましい。第2図に示すように、加熱炉12の両側方には
側スロット24が設けてあり、摩擦駆動を行なうためロー
ラ22が側スロット24に通されている。更に加熱炉12の両
側方には連続した駆動ループ26および支持面28が設けて
あり、該支持面28は上向きになっていて、駆動ループ26
がコンベアの長さ方向に沿って移動できるようにするた
め、駆動ループ26の上走行部を支持している。ローラ22
の両端部30は駆動ループ26の上走行部の上に支持されて
いる。また、ローラ22の両端部30の中心には端ピン32が
設けてあって、これらの端ピン32は支持面28から上向き
に突出した長手方向の位置決め部材34内に受け入れられ
ていて、ローラ22を摩擦駆動するときにローラ22がコン
ベアの長さ方向に沿って移動することを防止している。
各駆動ループ26は一対の駆動スプロケット36(第1図)
により支持されており、該駆動スプロケット36はそれぞ
れの軸線Bのまわりで回転して駆動ループ26を駆動し、
コンベアのローラ22を摩擦駆動するようになっている。
第1図で左側のスプロケット36を反時計回り方向に回転
させると、駆動ループ26の上走行部が支持面28上で引っ
張られ、これによりローラ22が時計回り方向に回転する
ので、ガラスシートGが左側から右側に移送される。こ
のとき、駆動ループ26の下走行部は、左側のスプロケッ
トから右側のスプロケットに向けて移動する。もしもコ
ンベアを、前述の米国特許第3,994,711号明細書に開示
された振動形コンベアのように構成したい場合には、右
側のスプロケット36を時計回り方向に駆動すれば、ガラ
スシートGを右側から左側に移送することができる。
許第3,806,312号明細書、第3,934,970号明細書、第3,94
7,242号明細書および第3,994,711号明細書に開示された
摩擦により駆動される形式のローラコンベアとするのが
望ましい。第2図に示すように、加熱炉12の両側方には
側スロット24が設けてあり、摩擦駆動を行なうためロー
ラ22が側スロット24に通されている。更に加熱炉12の両
側方には連続した駆動ループ26および支持面28が設けて
あり、該支持面28は上向きになっていて、駆動ループ26
がコンベアの長さ方向に沿って移動できるようにするた
め、駆動ループ26の上走行部を支持している。ローラ22
の両端部30は駆動ループ26の上走行部の上に支持されて
いる。また、ローラ22の両端部30の中心には端ピン32が
設けてあって、これらの端ピン32は支持面28から上向き
に突出した長手方向の位置決め部材34内に受け入れられ
ていて、ローラ22を摩擦駆動するときにローラ22がコン
ベアの長さ方向に沿って移動することを防止している。
各駆動ループ26は一対の駆動スプロケット36(第1図)
により支持されており、該駆動スプロケット36はそれぞ
れの軸線Bのまわりで回転して駆動ループ26を駆動し、
コンベアのローラ22を摩擦駆動するようになっている。
第1図で左側のスプロケット36を反時計回り方向に回転
させると、駆動ループ26の上走行部が支持面28上で引っ
張られ、これによりローラ22が時計回り方向に回転する
ので、ガラスシートGが左側から右側に移送される。こ
のとき、駆動ループ26の下走行部は、左側のスプロケッ
トから右側のスプロケットに向けて移動する。もしもコ
ンベアを、前述の米国特許第3,994,711号明細書に開示
された振動形コンベアのように構成したい場合には、右
側のスプロケット36を時計回り方向に駆動すれば、ガラ
スシートGを右側から左側に移送することができる。
第2図、第3図および第4図に示すように、ガスバー
ナ20は広範囲の用途に使用することができるが、上記の
ようにローラで移送されるガラスシートの加熱、特に第
1図および第2図に示す加熱炉12と共に使用するのに有
効な構造になっている。バーナ20のこの構造には、燃焼
室42を形成する内側面40を備えた燃焼チューブすなわち
燃焼部材38が設けてある。燃焼部材38には少くとも1つ
の入口44が設けてあって、該入口を通って可燃性ガスお
よび空気が、内側面40に対して接線方向をなして燃焼室
42内に導入される。このように、ガスおよび空気を接線
方向に導入することにより、燃焼室42内でガスと空気と
を混交させる旋回運動が生じ、このため、広い圧力範囲
に亘って脈動の無い燃焼をさせることができる。更に燃
焼部材38には、燃焼室42からの少くとも1つの出口46が
設けてあり、該出口46を通って加熱されたガス流が放出
される。第3図に示すように、燃焼部材38の一端にはス
パークプラグ48が設けてあり、旋回運動により混合され
たガスおよび空気の燃焼を開始させるようになってい
る。ガスおよび空気の混合気が一旦点火された後は、混
合気の燃焼が継続して行なわれ、出口46から加熱された
ガス流が放出される。燃焼部材38の他端部には、溶接等
により端板49が適当に固定されていて、燃焼室42を封鎖
している。各端板49には、フレームロッドのような炎検
知器を設けておき、安全燃焼を行なわせることができ
る。
ナ20は広範囲の用途に使用することができるが、上記の
ようにローラで移送されるガラスシートの加熱、特に第
1図および第2図に示す加熱炉12と共に使用するのに有
効な構造になっている。バーナ20のこの構造には、燃焼
室42を形成する内側面40を備えた燃焼チューブすなわち
燃焼部材38が設けてある。燃焼部材38には少くとも1つ
の入口44が設けてあって、該入口を通って可燃性ガスお
よび空気が、内側面40に対して接線方向をなして燃焼室
42内に導入される。このように、ガスおよび空気を接線
方向に導入することにより、燃焼室42内でガスと空気と
を混交させる旋回運動が生じ、このため、広い圧力範囲
に亘って脈動の無い燃焼をさせることができる。更に燃
焼部材38には、燃焼室42からの少くとも1つの出口46が
設けてあり、該出口46を通って加熱されたガス流が放出
される。第3図に示すように、燃焼部材38の一端にはス
パークプラグ48が設けてあり、旋回運動により混合され
たガスおよび空気の燃焼を開始させるようになってい
る。ガスおよび空気の混合気が一旦点火された後は、混
合気の燃焼が継続して行なわれ、出口46から加熱された
ガス流が放出される。燃焼部材38の他端部には、溶接等
により端板49が適当に固定されていて、燃焼室42を封鎖
している。各端板49には、フレームロッドのような炎検
知器を設けておき、安全燃焼を行なわせることができ
る。
第3図及び第4図に最もよく示すように、バーナ20の
燃焼室38は、円形の断面形状をもつ内面を備えた長い燃
焼チューブで構成するのが望ましい。燃焼チューブ38
は、チューブの長さ方向に沿って間隔を隔てて配置され
た複数の入口44および出口46を有し、出口46は入口44に
対して互い違いの関係に配置されている。入口44の数よ
りも出口46の数を多くしておき、出口が1つである場合
よりも多量のガスおよび空気が入口から供給されるよう
に構成するのが望ましい。
燃焼室38は、円形の断面形状をもつ内面を備えた長い燃
焼チューブで構成するのが望ましい。燃焼チューブ38
は、チューブの長さ方向に沿って間隔を隔てて配置され
た複数の入口44および出口46を有し、出口46は入口44に
対して互い違いの関係に配置されている。入口44の数よ
りも出口46の数を多くしておき、出口が1つである場合
よりも多量のガスおよび空気が入口から供給されるよう
に構成するのが望ましい。
第3図に示すように、バーナ20の燃焼室42には、入口
44の少くとも2倍の個数の出口46が設けられている。更
に、入口44と出口46とは、互い違いにずれた関係をなし
て配置されていて、各入口44は、該入口が関連する少く
とも1つの出口46のためのガスおよび空気を燃焼し、か
つ、隣接する入口により他の少くとも1つの出口のため
に燃焼されたガスおよび空気と共に、他の少くとも1つ
の出口のためのガスおよび空気をも燃焼するように構成
されている。各バーナ20の燃焼室42に、入口44の3倍の
個数の出口46を設けたときに最良の結果が得られる。こ
の場合、各入口44は、該入口が関連する2つの出口46の
ためのガスおよび空気を燃焼し、かつ、隣接する2つの
入口により他の2つの出口のために燃焼されたガスおよ
び空気と共に、他の2つの出口のためのガスおよび空気
をも燃焼することができる。
44の少くとも2倍の個数の出口46が設けられている。更
に、入口44と出口46とは、互い違いにずれた関係をなし
て配置されていて、各入口44は、該入口が関連する少く
とも1つの出口46のためのガスおよび空気を燃焼し、か
つ、隣接する入口により他の少くとも1つの出口のため
に燃焼されたガスおよび空気と共に、他の少くとも1つ
の出口のためのガスおよび空気をも燃焼するように構成
されている。各バーナ20の燃焼室42に、入口44の3倍の
個数の出口46を設けたときに最良の結果が得られる。こ
の場合、各入口44は、該入口が関連する2つの出口46の
ためのガスおよび空気を燃焼し、かつ、隣接する2つの
入口により他の2つの出口のために燃焼されたガスおよ
び空気と共に、他の2つの出口のためのガスおよび空気
をも燃焼することができる。
第2図および第3図に示すように、バーナ20は複数の
供給チューブ50を備えており、それぞれの供給チューブ
50は、ガスおよび空気を各入口44に隣接したところで燃
焼させるべく、前述のようにガスおよび空気を接線方向
に向けて燃焼室の入口に供給する。全体を番号52で示す
マニホルドは、燃焼のために燃焼室42に流入させるガス
および空気を供給チューブ50に供給する。
供給チューブ50を備えており、それぞれの供給チューブ
50は、ガスおよび空気を各入口44に隣接したところで燃
焼させるべく、前述のようにガスおよび空気を接線方向
に向けて燃焼室の入口に供給する。全体を番号52で示す
マニホルドは、燃焼のために燃焼室42に流入させるガス
および空気を供給チューブ50に供給する。
次に、マニホルド52の構造を示す第3図および第4図
について説明する。図示のように、マニホルド52は外側
部材54を有し、該外側部材54内に供給チューブ50が延入
している。マニホルド52の内側部材56が外側部材54内に
配置されており、内側部材56には、該内側部材56から僅
かに間隔を隔てた位置に配置された供給チューブ50の端
部70に近接した位置において開口58が形成されている。
マニホルドの外側部材54の両端部には、溶接等の適当な
方法により端板60が固定されている。同様に内側部材56
の一端は端板62により封鎖されており、また、内側部材
56の他端には入口64が設けてあって、加圧された可燃性
ガスを内側部材56内に導入して、開口58から供給チュー
ブ50内に流入させるようになっている。マニホルド52の
外側部材54は入口66を備えており、該入口66を通して加
圧空気がマニホルド内導入され、加圧空気は内側部材56
の開口58を通して供給されたガスと共に供給チューブ50
内に流入する。このようにして供給されるガスおよび空
気は、ガスが中心部を流れ、空気がガスのまわりを覆う
ようにして流れることにより、ほぼ分離された状態で流
れるため、両者は実質的に混合されることがないと考え
られる。このため、ガスおよび空気が前述のごとく燃焼
室42内に隣接方向に導入されて、各入口44に隣接したと
ころで燃焼させるべく旋回運動により混合される迄は、
ガスおよび空気の早期着火が防止される。
について説明する。図示のように、マニホルド52は外側
部材54を有し、該外側部材54内に供給チューブ50が延入
している。マニホルド52の内側部材56が外側部材54内に
配置されており、内側部材56には、該内側部材56から僅
かに間隔を隔てた位置に配置された供給チューブ50の端
部70に近接した位置において開口58が形成されている。
マニホルドの外側部材54の両端部には、溶接等の適当な
方法により端板60が固定されている。同様に内側部材56
の一端は端板62により封鎖されており、また、内側部材
56の他端には入口64が設けてあって、加圧された可燃性
ガスを内側部材56内に導入して、開口58から供給チュー
ブ50内に流入させるようになっている。マニホルド52の
外側部材54は入口66を備えており、該入口66を通して加
圧空気がマニホルド内導入され、加圧空気は内側部材56
の開口58を通して供給されたガスと共に供給チューブ50
内に流入する。このようにして供給されるガスおよび空
気は、ガスが中心部を流れ、空気がガスのまわりを覆う
ようにして流れることにより、ほぼ分離された状態で流
れるため、両者は実質的に混合されることがないと考え
られる。このため、ガスおよび空気が前述のごとく燃焼
室42内に隣接方向に導入されて、各入口44に隣接したと
ころで燃焼させるべく旋回運動により混合される迄は、
ガスおよび空気の早期着火が防止される。
好ましい構造としては、マニホルド52の外側部材54お
よび内側部材56は、燃焼チューブすなわち燃焼部材38に
平行に延在する同心状チューブとして構成するのがよ
い。供給チューブ50は、その端部70がマニホルドの内側
部材56に形成した開口58に近接するようにして、マニホ
ルドの外側部材54に溶接等の適当な手段68により固定さ
れている。同様に、供給チューブ50の他端部74が溶接等
の手段72によって燃焼部材38に固定されていて、ガスお
よび空気が入口44から接線方向をなして燃焼室42内に導
入され、ガスと空気とを混合させる旋回運動を生じさせ
るようになっている。第2図および第3図に示すよう
に、各供給チューブ50は、燃焼部材38とマニホルド52と
の間で互に平行に延在している。
よび内側部材56は、燃焼チューブすなわち燃焼部材38に
平行に延在する同心状チューブとして構成するのがよ
い。供給チューブ50は、その端部70がマニホルドの内側
部材56に形成した開口58に近接するようにして、マニホ
ルドの外側部材54に溶接等の適当な手段68により固定さ
れている。同様に、供給チューブ50の他端部74が溶接等
の手段72によって燃焼部材38に固定されていて、ガスお
よび空気が入口44から接線方向をなして燃焼室42内に導
入され、ガスと空気とを混合させる旋回運動を生じさせ
るようになっている。第2図および第3図に示すよう
に、各供給チューブ50は、燃焼部材38とマニホルド52と
の間で互に平行に延在している。
第2図に示すように、ガスバーナ20による加熱炉12内
での強制対流加熱は、中央制御装置76により制御され
る。加圧された可燃性ガスの適当な供給源78は制御装置
76により作動されて、別々の導管80を介してガスをマニ
ホルド52のガス入口64に供給する。可燃性ガスの供給源
78は、上方の組のバーナ20aおよび下方の組のバーナ20b
に独立してガスを供給できるように調節自在に構成され
ていて、一方の組のバーナを他方の組のバーナに対して
調節できるようになっている。同様に、加圧空気の適当
な供給源82も中央制御装置76により制御され、導管84を
介して加圧空気をマニホルド52の空気入口66に供給す
る。また、加圧空気の供給源82も上方の組のバーナ20a
および下方の組のバーナ20bに独立して空気を供給でき
るように調節自在に構成されていて、一方の組のバーナ
を他方の組のバーナに対して調節できるようになってい
る。中央制御装置76によりガスおよび空気の供給を制御
することによって、最高の燃焼効率が得られるようにガ
スと空気との最適な混合比を得ることができ、かつ、ガ
ラスシートの上面側を流れるガス−空気流と下面側を流
れるガス−空気流との度合いを互に調節することによ
り、ガラスシートの上面および下面の加熱される度合い
を制御して、コンベアのローラ22によりガラスシートの
下面に対流加熱が行なわれるようにすることができる。
また、各バーナ20のマニホルド52を適当な断熱部材86で
包囲しておき、ガスおよび空気の燃焼に先立ってガスお
よび空気が早期加熱されることのないようにするのが望
ましい。また、加熱室14内でのバーナ20の位置を調節で
きる支持体88を設けておき、燃焼部材すなわち燃焼チュ
ーブ38が移送されるガラスシートGから等間隔に位置決
めされるようにしてガラスシートGの上・下面が均一に
加熱されるように構成するのがよい。適当な方法により
これらの支持部材88を調節できるようにしておけば、加
熱されるべきガラスシートの厚さを変えることにより上
・下の組のバーナの位置を変える必要がある場合でも、
ガラスシートとバーナとの間隔を等しく維持することが
できる。
での強制対流加熱は、中央制御装置76により制御され
る。加圧された可燃性ガスの適当な供給源78は制御装置
76により作動されて、別々の導管80を介してガスをマニ
ホルド52のガス入口64に供給する。可燃性ガスの供給源
78は、上方の組のバーナ20aおよび下方の組のバーナ20b
に独立してガスを供給できるように調節自在に構成され
ていて、一方の組のバーナを他方の組のバーナに対して
調節できるようになっている。同様に、加圧空気の適当
な供給源82も中央制御装置76により制御され、導管84を
介して加圧空気をマニホルド52の空気入口66に供給す
る。また、加圧空気の供給源82も上方の組のバーナ20a
および下方の組のバーナ20bに独立して空気を供給でき
るように調節自在に構成されていて、一方の組のバーナ
を他方の組のバーナに対して調節できるようになってい
る。中央制御装置76によりガスおよび空気の供給を制御
することによって、最高の燃焼効率が得られるようにガ
スと空気との最適な混合比を得ることができ、かつ、ガ
ラスシートの上面側を流れるガス−空気流と下面側を流
れるガス−空気流との度合いを互に調節することによ
り、ガラスシートの上面および下面の加熱される度合い
を制御して、コンベアのローラ22によりガラスシートの
下面に対流加熱が行なわれるようにすることができる。
また、各バーナ20のマニホルド52を適当な断熱部材86で
包囲しておき、ガスおよび空気の燃焼に先立ってガスお
よび空気が早期加熱されることのないようにするのが望
ましい。また、加熱室14内でのバーナ20の位置を調節で
きる支持体88を設けておき、燃焼部材すなわち燃焼チュ
ーブ38が移送されるガラスシートGから等間隔に位置決
めされるようにしてガラスシートGの上・下面が均一に
加熱されるように構成するのがよい。適当な方法により
これらの支持部材88を調節できるようにしておけば、加
熱されるべきガラスシートの厚さを変えることにより上
・下の組のバーナの位置を変える必要がある場合でも、
ガラスシートとバーナとの間隔を等しく維持することが
できる。
第6図および第7図は、別の実施例によるガラスシー
ト加熱炉12′を備えたガラスシート処理装置10′を示す
ものであるが、前述の実施例における構成部品と同じ機
能をもつものについては、同一の参照番号を用いて説明
する。この実施例においても前述の実施例と同様に、加
熱炉12′がコンベア18の通る加熱室14を形成しており、
かつ、各ガスバーナ20の燃焼チューブ38が加熱室14内に
入れられている。しかしながら、第7図に示すように、
各ガスバーナ20の供給チューブ50は、燃焼チューブ38か
ら加熱炉12′の外部まで延在しているで異っている。各
バーナ20のマニホルド52は加熱炉12′の外部に配置され
ていて、燃焼のためにマニホルドにより供給されるガス
および空気への熱流を制御できるようになっている。こ
の実施例による加熱炉12′は比較的薄い構造にすること
ができ、これは強制対流加熱を行なうのに有効である。
ト加熱炉12′を備えたガラスシート処理装置10′を示す
ものであるが、前述の実施例における構成部品と同じ機
能をもつものについては、同一の参照番号を用いて説明
する。この実施例においても前述の実施例と同様に、加
熱炉12′がコンベア18の通る加熱室14を形成しており、
かつ、各ガスバーナ20の燃焼チューブ38が加熱室14内に
入れられている。しかしながら、第7図に示すように、
各ガスバーナ20の供給チューブ50は、燃焼チューブ38か
ら加熱炉12′の外部まで延在しているで異っている。各
バーナ20のマニホルド52は加熱炉12′の外部に配置され
ていて、燃焼のためにマニホルドにより供給されるガス
および空気への熱流を制御できるようになっている。こ
の実施例による加熱炉12′は比較的薄い構造にすること
ができ、これは強制対流加熱を行なうのに有効である。
第5図は、本発明の強制対流加熱により生じる熱伝播
がガラスシートへの熱伝播の主モードを与えることを示
すグラフである。すなわち、ガラスシートの加熱の少く
とも50%が強制対流加熱によって行なわれるのである。
強制対流加熱による熱量は、全加熱熱量の少くとも2/3
〜3/4より大きくするのが望ましい。線90、92で示すよ
うに、本発明による強制対流加熱の熱量は、線94で示す
自然対流により行なわれる熱伝播に比べ、数オーダも大
きなものとなる。同じく、ガラス温度が1200゜F(約649
℃、この温度は、通常のガラス処理を行なうときの上限
温度である)以上になるまでは、強制対流加熱による熱
伝播は、線96で示す輻射による熱伝播に比べ著しく大き
なものである。強制対流加熱による度合いは、前述のよ
うにバーナ20の出口46(第4図)を通って放出される燃
焼生成物の温度Tjに基づいて決まる。第5図に線90で示
すように、熱伝播の度合いは、バーナに供給される空気
量が過剰にならず、燃焼生成物の温度Tjが高くなるほど
大きくなる。これに対し、線92で示すように、過剰の空
気を大量に導入すると、燃焼生成物の温度Tjが低下し
て、強制対流加熱の度合いも低下する。主モードとして
のガラスシートの強制対流加熱を達成するのに、図示の
バーナへのガスおよび空気の供給圧力は約5〜20psi
(約0.35〜1.41kg/cm2)であった。これは、従来用いら
れた圧力よりも1オーダほど大きな圧力である。また、
本発明のバーナ構造にすることによって、円滑な燃焼を
維持しながら出口圧力をかなり大きく変えることが可能
となる。
がガラスシートへの熱伝播の主モードを与えることを示
すグラフである。すなわち、ガラスシートの加熱の少く
とも50%が強制対流加熱によって行なわれるのである。
強制対流加熱による熱量は、全加熱熱量の少くとも2/3
〜3/4より大きくするのが望ましい。線90、92で示すよ
うに、本発明による強制対流加熱の熱量は、線94で示す
自然対流により行なわれる熱伝播に比べ、数オーダも大
きなものとなる。同じく、ガラス温度が1200゜F(約649
℃、この温度は、通常のガラス処理を行なうときの上限
温度である)以上になるまでは、強制対流加熱による熱
伝播は、線96で示す輻射による熱伝播に比べ著しく大き
なものである。強制対流加熱による度合いは、前述のよ
うにバーナ20の出口46(第4図)を通って放出される燃
焼生成物の温度Tjに基づいて決まる。第5図に線90で示
すように、熱伝播の度合いは、バーナに供給される空気
量が過剰にならず、燃焼生成物の温度Tjが高くなるほど
大きくなる。これに対し、線92で示すように、過剰の空
気を大量に導入すると、燃焼生成物の温度Tjが低下し
て、強制対流加熱の度合いも低下する。主モードとして
のガラスシートの強制対流加熱を達成するのに、図示の
バーナへのガスおよび空気の供給圧力は約5〜20psi
(約0.35〜1.41kg/cm2)であった。これは、従来用いら
れた圧力よりも1オーダほど大きな圧力である。また、
本発明のバーナ構造にすることによって、円滑な燃焼を
維持しながら出口圧力をかなり大きく変えることが可能
となる。
第8図に示すように、両実施例における上・下の組の
バーナの燃焼部材すなわち燃焼チューブ38は、移送され
るガラスシートGに比較的近接して配置されており、す
なわち、出口46はガラスシートGから約3/8インチ(約1
cm)以下の間隔で隔っている。特に、出口46の形状が円
形である場合は、出口46とガラスシートGとの間隔は、
出口46の直径の約6倍以下にすべきである。このよう
に、出口46とガラスシートGとの間隔を近接させておく
ことにより、移送されるガラスシートへの熱伝播の主モ
ードを与える強制対流加熱を行なうことができる。ま
た、コンベア18の長さ方向に沿ってバーナ20が互に間隔
を隔てて配置されているため、ガラス面と衝突したガス
流が、ガスの流れを妨げる背圧を生じさせることなくか
つ強制対流加熱の有効性を妨げることなくして、ガラス
シートから遠去かる方向に自由に流れることを可能にす
る。
バーナの燃焼部材すなわち燃焼チューブ38は、移送され
るガラスシートGに比較的近接して配置されており、す
なわち、出口46はガラスシートGから約3/8インチ(約1
cm)以下の間隔で隔っている。特に、出口46の形状が円
形である場合は、出口46とガラスシートGとの間隔は、
出口46の直径の約6倍以下にすべきである。このよう
に、出口46とガラスシートGとの間隔を近接させておく
ことにより、移送されるガラスシートへの熱伝播の主モ
ードを与える強制対流加熱を行なうことができる。ま
た、コンベア18の長さ方向に沿ってバーナ20が互に間隔
を隔てて配置されているため、ガラス面と衝突したガス
流が、ガスの流れを妨げる背圧を生じさせることなくか
つ強制対流加熱の有効性を妨げることなくして、ガラス
シートから遠去かる方向に自由に流れることを可能にす
る。
第1図および第2図に示した加熱炉12に関して説明し
たように、コンベア18のローラ22の上に載って運ばれ
て、次の冷却処理を受けるガラスシートは、初めに輻射
熱によって加熱されるガラスシートに比べて優れた特性
を有するものとなる。すなわち、ガラスシートGのロー
ルウェーブ歪みを低減することができ、これは、強制対
流を生じさせるガスバーナによって均一な加熱が行なえ
るので、ガラスシートの中央領域に対して縁部が過剰に
加熱されてしまうことがないからである。同様にガラス
シートの縁部の歪みを低減することもできる。これは、
ガラスシートの上・下面が互に同じ度合いで加熱され、
従来の輻射加熱の場合のように、冷却時に縁部が下向き
にカールすることがないからである。これらの特徴は、
ガラスシートがコンベアのローラ上で移送される間に、
ガラスシートへの熱伝播の主モードとしての強制対流加
熱を行なうガスバーナによってガラスシートが加熱され
ることにより達成される。強制対流加熱は使用されるコ
ンベアの形式の如何にかかわらず広範囲に適用できる
が、主モードとしての強制対流加熱は、ローラコンベア
に適用した場合に特に有効である。
たように、コンベア18のローラ22の上に載って運ばれ
て、次の冷却処理を受けるガラスシートは、初めに輻射
熱によって加熱されるガラスシートに比べて優れた特性
を有するものとなる。すなわち、ガラスシートGのロー
ルウェーブ歪みを低減することができ、これは、強制対
流を生じさせるガスバーナによって均一な加熱が行なえ
るので、ガラスシートの中央領域に対して縁部が過剰に
加熱されてしまうことがないからである。同様にガラス
シートの縁部の歪みを低減することもできる。これは、
ガラスシートの上・下面が互に同じ度合いで加熱され、
従来の輻射加熱の場合のように、冷却時に縁部が下向き
にカールすることがないからである。これらの特徴は、
ガラスシートがコンベアのローラ上で移送される間に、
ガラスシートへの熱伝播の主モードとしての強制対流加
熱を行なうガスバーナによってガラスシートが加熱され
ることにより達成される。強制対流加熱は使用されるコ
ンベアの形式の如何にかかわらず広範囲に適用できる
が、主モードとしての強制対流加熱は、ローラコンベア
に適用した場合に特に有効である。
第1図は、本発明に従って構成された加熱炉を備えたガ
ラスシート処理装置を示す概略構成図である。 第2図は、第1図の2−2線に沿う断面図である。 第3図は、本発明に従って構成されたガスバーナであっ
て、広範囲の用途を有するが特に第1図に示す形式の炉
内でガラスシートを加熱するのに最適なガスバーナな部
分的断面図である。 第4図は、第3図の4−4線に沿う断面図である。 第5図は、本発明に従がうガラスシートの加熱方法を説
明するグラフである。 第6図は、本発明に従って構成された加熱炉の別の実施
例を備えたガラスシート処理装置の概略構成図である。 第7図は、加熱炉の別の実施例を示し、第6図の7−7
線に沿う断面図である。 第8図は、バーナの出口とガラスシートとが近接して配
置されている状態を示す断面図である。 10……ガラスシート処理装置、 12……ガラスシート加熱炉、 14……加熱室、18……コンベア、 20……ガスバーナ、22……ローラ、 38……燃焼チューブ(燃焼部材)、 46……出口、50……供給チューブ、 52……マニホルド。
ラスシート処理装置を示す概略構成図である。 第2図は、第1図の2−2線に沿う断面図である。 第3図は、本発明に従って構成されたガスバーナであっ
て、広範囲の用途を有するが特に第1図に示す形式の炉
内でガラスシートを加熱するのに最適なガスバーナな部
分的断面図である。 第4図は、第3図の4−4線に沿う断面図である。 第5図は、本発明に従がうガラスシートの加熱方法を説
明するグラフである。 第6図は、本発明に従って構成された加熱炉の別の実施
例を備えたガラスシート処理装置の概略構成図である。 第7図は、加熱炉の別の実施例を示し、第6図の7−7
線に沿う断面図である。 第8図は、バーナの出口とガラスシートとが近接して配
置されている状態を示す断面図である。 10……ガラスシート処理装置、 12……ガラスシート加熱炉、 14……加熱室、18……コンベア、 20……ガスバーナ、22……ローラ、 38……燃焼チューブ(燃焼部材)、 46……出口、50……供給チューブ、 52……マニホルド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−166327(JP,A) 特開 昭48−59118(JP,A)
Claims (13)
- 【請求項1】平らなガラスシートと係合して該ガラスシ
ートを水平に延在する移送面に沿って移送するためのロ
ーラコンベアと、該ローラコンベアの長さ方向に沿って
配置された上方の組と下方の組とからなる複数のガスバ
ーナとを有し、各組のガスバーナは互に間隔を隔てて配
置されており、各ガスバーナは、燃焼を行なわせるため
の細長い燃焼室と、ガスおよび空気を前記燃焼室の内壁
に対して接線方向の関係をなして前記燃焼室内に導入す
るための少なくとも1つの入口とを備えており、前記細
長い燃焼室は、ガラスシートの移送方向に対して横方向
に延びており、各燃焼室は移送されるガラスシートに比
較的近接して配置された出口を備えていて、燃焼生成物
を燃焼室から外に流出させて、移送されるガラスシート
に衝突する加熱ガス流を供給し、移送されるガラスシー
トへの熱伝播の主モードである強制対流を生じさせるこ
とを特徴とするガラスシート加熱装置。 - 【請求項2】前記上方の組および下方の組のガスバーナ
は、ガラスシートの上・下面が加熱される度合いを独立
して制御するためのガスおよび空気の調節自在な供給装
置を備えていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項3】前記各ガスバーナは、燃焼室を形成する内
側面を備えた燃焼部材と、ガスおよび空気を前記内側面
に対して接線方向をなして燃焼室内に導入して、燃焼室
内でガスと空気とを燃焼させるべく混合させる旋回運動
を生じさせる少くとも1つの入口と、燃焼室から加熱ガ
ス流を放出させるための少くとも1つの出口とを有する
ことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載のガラス
シート加熱装置。 - 【請求項4】前記各ガスバーナの燃焼部材は、内側面が
円形の断面形状をもつ長い燃焼チューブからなり、該燃
焼チューブはその長さ方向に沿って間隔を隔てて配置さ
れた複数の入口を備えており、前記燃焼チューブは更
に、前記入口に対して互い違いの関係をなして燃焼チュ
ーブの長さ方向に沿って配置された複数の出口を備えて
おり、該出口の数は前記入口の数よりも多く、各入口が
燃焼用のガスおよび空気を供給して、1つ以上の出口か
ら放出させるように構成したことを特徴とする特許請求
の範囲第3項に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項5】前記各ガスバーナの燃焼室には入口の数の
少くとも2倍の出口が設けてあり、入口および出口は互
い違いの関係をなして配置されていて、各入口は燃焼用
のガスおよび空気を供給して関連する少くとも1つの出
口から放出させ、かつ、燃焼用のガスおよび空気を供給
して、隣接する入口によって少くとも1つの他の出口に
供給されたガスおよび空気と共に該他の出口から放出さ
せるように構成したことを特徴とする特許請求の範囲第
4項に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項6】前記各ガスバーナの燃焼室には入口の数の
3倍の出口が設けてあり、入口および出口は互い違いの
関係をなして配置されていて、各入口が燃焼用のガスお
よび空気を供給して関連する2つの出口から放出させ、
かつ、燃焼用のガスおよび空気を供給して、隣接する2
つの入口によって他の2つの出口に供給されたガスおよ
び空気と共に該2つの出口から放出させるように構成し
たことを特徴とする特許請求の範囲第4項に記載のガラ
スシート加熱装置。 - 【請求項7】前記ガスバーナが、燃焼室の入口にガスお
よび空気を供給する複数の供給チューブと、該供給チュ
ーブにガスおよび空気を供給するマニホルドとを備えて
いることを特徴とする特許請求の範囲第4項、第5項ま
たは第6項のいずれか1項に記載のガラスシート加熱装
置。 - 【請求項8】前記コンベアが通りかつガスバーナが入ら
れる加熱室を形成する加熱炉を備えており、前記各ガス
バーナのマニホルドが、後で行なわれる燃焼のために供
給されるガスおよび空気への熱の流れを制御する断熱部
材を備えていることを特徴とする特許請求の範囲第7項
に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項9】前記コンベアが通りかつ各ガスバーナの燃
焼チューブが入れられる加熱室を形成する加熱炉を備え
ており、各ガスバーナの供給チューブがガスバーナの燃
焼チューブから加熱炉の外部に延在しており、各ガスバ
ーナのマニホルドが加熱炉の外部に配置されていて後で
行なわれる燃焼のために供給されるガスおよび空気への
熱の流れを制御することを特徴とする特許請求の範囲第
7項に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項10】前記各ガスバーナのマニホルドは、供給
チューブが延入している外側部材と、該外側部材の中に
収容されておりかつ供給チューブに近接して配置された
開口を備えた内側部材と、マニホルドの前記外側部材お
よび内側部材のいずれか一方にガスを供給する入口と、
前記外側部材および内側部材の他方に空気を供給する入
口とを有し、供給チューブがガスおよび空気をマニホル
ドから燃焼室に供給することを特徴とする特許請求の範
囲第7項に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項11】前記マニホルドの内側部材がガスの入口
を備え、外側部材が空気の入口を備えており、内側部材
のガス入口が、外側部材の空気入口から供給される空気
の同心状の覆いの中で各供給チューブにガスを供給し、
ガスおよび空気が燃焼室に到達する前に早期着火が生じ
ないように構成したことを特徴とする特許請求の範囲第
10項に記載のガラスシート加熱装置。 - 【請求項12】ローラコンベアの長さ方向に沿って互に
間隔を隔てて配置されておりかつガラスシートの水平な
移送面に比較的近接して配置された上方の組のガスバー
ナと下方の組のガスバーナとの間で、ローラコンベアに
よってガラスシートを水平な移送面に沿って移送し、ガ
スおよび空気を各バーナの細長に燃焼室に該燃焼室に対
して接線方向に供給し、細長い燃焼室がガラスシートの
移送方向に対して横方向に延びている各ガスバーナの燃
焼室内でガスを燃焼させ、加熱されたガス流を燃焼室の
出口を通してガラスシートの移送面に向けて供給してガ
ラス面に衝突させ、移送されるガラスシートへの熱伝播
の主モードとなる強制対流を生じさせることを特徴とす
るガラスシート加熱方法。 - 【請求項13】上方の組のガスバーナと下方の組のガス
バーナとは互に整合して配置されておりかつコンベアの
ローラの間に配置されていることを特徴とする特許請求
の範囲第12項に記載のガラスシート加熱方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US86942686A | 1986-06-02 | 1986-06-02 | |
US869426 | 1997-06-04 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62288126A JPS62288126A (ja) | 1987-12-15 |
JP2608064B2 true JP2608064B2 (ja) | 1997-05-07 |
Family
ID=25353536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62138838A Expired - Fee Related JP2608064B2 (ja) | 1986-06-02 | 1987-06-02 | ガラスシート加熱装置およびガラスシート加熱方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0249361A3 (ja) |
JP (1) | JP2608064B2 (ja) |
CA (1) | CA1332510C (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2052866A1 (en) * | 1990-12-10 | 1992-06-11 | Premakaran T. Boaz | Process for manufacturing a formed glass sheet having paint thereon |
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