JP2600565Y2 - 自動露出制御カメラ - Google Patents

自動露出制御カメラ

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JP2600565Y2
JP2600565Y2 JP1992078957U JP7895792U JP2600565Y2 JP 2600565 Y2 JP2600565 Y2 JP 2600565Y2 JP 1992078957 U JP1992078957 U JP 1992078957U JP 7895792 U JP7895792 U JP 7895792U JP 2600565 Y2 JP2600565 Y2 JP 2600565Y2
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忠幸 桐ケ谷
秀明 辻
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旭光学工業株式会社
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、各種露出モードに切
り換え可能なマルチモードの自動露出制御カメラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、各種露出モードに切り換え可能な
マルチモードの自動露出制御カメラにおいては、撮影状
況にマッチした露出モードを特有に設定して、撮影する
ことが出来る様に設定されている。例えば、撮影者は、
シャッタ速度または絞りを自由に設定する事の出来るマ
ニュアル露出モードで撮影したい場合もあるし、シャッ
タ速度優先または絞り優先状態を選択出来るオート露出
モードで撮影したい場合もあるし、また、カメラ側で適
性露出が得られる様にシャッタ速度及び絞りが設定され
るプログラム露出モードで撮影したい場合もある。プロ
グラム露出モードにおけるプログラムシフト状態でのプ
ログラムシフト量やその方向は専用の表示部で表示さ
れ、一方、オート露出モードにおける露出補正量及びそ
の補正方向は別の専用の表示部で表示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動露出制御カメラにおいては、表示パネルに表示され
る情報は多岐に渡り、シャッタ速度及び絞りを夫々示す
数値と、これら数値がシャッタ速度及び絞りである事を
夫々示す英字とが大きく表示されてはいるが、現在どち
らの数値が変更可能であるかを示す表示、換言すれば、
現在シャッタ速度及び絞りの何れが変更可能であるかを
示す表示がなく、改善が要望されていた。
【0004】この考案は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、この考案の目的は、表示部を大型化すること
なく、シャッタ速度または絞りの変更可能状態を表示す
る事の出来る自動露出制御カメラを提供する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この考案に係る自動露出制御カメ
ラは、シャッタ速度または絞りを撮影者が設定可能なオ
ート露出モードを含む、カメラが有する演算手段により
演算されたシャッタ速度および/又は絞りを設定して露
出を行う複数のプログラム露出モード、およびシャッタ
速度および絞りを撮影者が設定するマニュアル露出モー
ドから所望の露出モードが選択可能な自動露出制御カメ
ラにおいて、カメラ本体に取り付けられた表示手段にお
いて、前記オート露出モードが選択された場合には変更
可能なシャッタ速度または絞りを示す数値の近傍に、ま
た、前記マニュアル露出モードが選択された場合にはマ
ニュアル設定可能なシャッタ速度または絞りを示す数値
の近傍に、また、前記オート露出モードとは別のプログ
ラム露出モードが選択された場合には、前記演算手段に
より設定されたシャッタ速度及び絞りが変更されたこと
を、シャッタ速度及び絞りを示す数値の近傍に、マーク
を点灯させる表示制御手段とを具備することを特徴とし
ている。
【0006】
【実施例】以下、この考案に係るカメラの一実施例の構
成を、添付図面を参照して詳細に説明する。 『全体構成』 図1乃至図3は、この一実施例が適用される自動焦点
(AF)一眼レフレックスカメラのカメラボディ10の
構成を示す正面図、上面図、及び、背面図である。図1
に示す様に、このカメラボディ10の正面には、撮影レ
ンズ12(図11に概略示されている。)が交換可能
(即ち、着脱自在)に装着されるレンズマウント部14
が形成されている。この撮影レンズ12は、この一実施
例においては、パワーズームレンズから構成され、例え
ば、焦点距離が28mm乃至80mmの間で、内蔵した
ズームモータ(図示せず)を介して任意に変更可能に設
定されている。
【0007】『撮影レンズ』 この撮影レンズ12は、カメラボディ10への装着状態
において、レンズマウント部14にロックされており、
レンズマウント部14の向かって左側に配設されたレン
ズロック釦16を押し込む事により、そのロック状態を
解除され、レンズマウント部14からの取り外しが許容
される様に構成されている。ここで、カメラボディ10
に撮影レンズ12が装着された状態で、レンズマウント
部14の表面(前面)に配設された接続端子群18と、
撮影レンズ12の後面に配設された接続端子群(図示せ
ず)とが互いに接触する事により、図11に示す様に、
カメラボディ10に内蔵されたボディ側CPU20と撮
影レンズ12に内蔵されたレンズ側CPU22とが互い
に通信可能に接続される事になる。
【0008】『フォーカスモード切り替え釦』 一方、レンズマウント部14の向かって右側には、ピン
トを手動で合わせるマニュアルフォーカス(MF)モー
ドかピントを自動的に合わせる自動合焦(AF)モード
を切り換え設定する為のフォーカスモード切り換え釦2
4が略上下方向に沿ってスライド自在に配設されてい
る。図1に示す様に、このフォーカスモード切り換え釦
24に刻印された「−」マークをカメラボディ10に刻
印されたAFマークに合わせる事により、AFモード
が、また、MFマークに合わせる事によりMFモード
が、夫々切り換え設定される
【0009】『シャッタ釦、アップ/ダウンレバー、T
v/Av釦』 また、図1及び図2に示す様に、カメラボディ10の上
面の向かって左側には、最も前方に張り出した位置に、
シャッタ釦26が押し込み自在に配設されている。この
シャッタ釦の直後方に隣接した位置に、指定された可変
データをアップ/ダウンさせる為のアップ/ダウンレバ
ー28が、撮影レンズ12の光軸に略平行な軸線回りに
(即ち、カメラボディ10の略前後方向に沿って延出す
る軸線回りに)回動自在に配設されている。更に、この
アップ/ダウンレバー28の直後方に隣接した位置に、
クリア釦としても機能するTv/Av釦30が押し込み
自在に配設されている。ここで、Tv/Av釦30は、
後述するメイン釦38がON位置にもたらされる事によ
り設定されるフルスペックモードにおけるオート露出モ
ード(A)及びマニュアル露出モード(M)において、
これを押す毎に、シャッタ速度優先モードまたは絞り優
先モードが順次切り換え設定される。
【0010】尚、この一実施例においては、共に押し込
み自在になされたシャッタ釦及びTv/Av釦30の間
に、カメラボディ10を撮影姿勢に保持した状態で横方
向に移動自在となるアップ/ダウンレバー28が介設さ
れていることになる。ここで、これらシャッタ釦、アッ
プ/ダウンレバー28、及び、Tv/Av釦30は、カ
メラボディ10の右側部(図1及び図2において、向か
って左側部)を握った撮影者の右手の人差し指により操
作可能な位置に配設されている。即ち、シャッタ釦とT
v/Av釦30とは、共に右手人差し指により押し込み
操作される事となり、誤操作の発生する虞があるが、こ
の一実施例においては、両者の間に、左右方向にのみ操
作される(換言すれば、押し込み操作される事のない)
アップ/ダウンレバー28が介設されているので、撮影
者はこのアップ/ダウンレバー28を人差し指で押し込
み方向に触れた状態で、これよりも前方にある釦をシャ
ッタ釦と、また、これよりも後方にある釦をTv/Av
釦30と夫々確実に認識することが出来、押し間違え等
の誤操作を確実に防止することが出来る事になる。
【0011】『メイン釦』 このカメラボディ10の上面の中央寄りの前方部分内に
は、内蔵フラッシュ(図示せず)がポップアップ釦32
を押し込む事により上方にポップアップ可能に配設され
ている。また、図2に示す様に、このカメラボディ10
の上面の中央寄りの後方部分上には、撮影に必要となる
種々の情報を表示する為の外部表示LCDパネル34が
外部から視認可能に配設されている。この外部表示LC
Dパネル34の向かって左側には、メイン釦36が前後
方向に沿ってスライド可能に配設されている。このメイ
ン釦36はOFF位置−ON位置−PICT位置との間
でスライド移動され、後述するメインスイッチ110が
OFF位置でオフされ、ON位置またはPICT位置で
オンされる様に設定されている。
【0012】ここで、このメイン釦36がON位置にも
たらされる事により、ノーマルプログラムモード
(P)、オート露出モード(A)、マニュアル露出モー
ド(M)が任意に選択可能な露出モード(フルスペック
モード:FULL)が設定される。一方、メイン釦36
がPICT位置にもたらされる事により、初心者による
撮影に最適するグリーンモード、人物を撮影するに最適
する人物モード、風景を撮影するに最適する風景モー
ド、動く被写体を撮影するに最適する動体モード、及
び、被写体を近接状態で撮影するに最適する近接モード
が任意に選択可能な露出モード(ピクチャモード)が設
定される。
【0013】これら露出モードは後に詳細に夫々説明す
るが、この一実施例では、ピクチャモードの夫々のモー
ドは、絵文字(ピクチャ)により表されたシンボルを選
択する事により設定される。尚、マニュアル露出モード
(M)が設定された状態において、シャッタ速度及び絞
りは、上述したTv/Av釦30で設定された側の値
を、アップ/ダウンレバー28を回動する事により、変
更することが出来る様に設定されている。。
【0014】『ドライブ釦、モード釦』 一方、カメラボディ10の上面の向かって右側部には、
向かって右側にドライブ釦38が、また、向かって左側
にモード釦40が、夫々押し込み自在に並設されてい
る。これらドライブ釦38とモード釦40とは、カメラ
ボディ10の左側部(図1及び図2において、向かって
右側部)を握った撮影者の左手の人差し指により各々単
独に押し込み操作可能に、且つ、この人差し指により両
者が同時に押し込み操作可能な状態に配設されている。
【0015】ここで、ドライブ釦38は、これを押し込
んだ状態で、上述したアップ/ダウンレバー28を回動
操作する事により、メイン釦36がON位置またはPI
CT位置の何れにあろうとも、ドライブモードが、1枚
撮影モード、多数枚撮影モード、セルフタイマー撮影モ
ードの間で切り換え選択される様に設定されている。ま
た、モード釦40は、これを押し込んだ状態で、上述し
たアップ/ダウンレバー28を回動操作する事により、
メイン釦36がON位置にある場合には、露出モードが
フルスペックモードとして規定される所のノーマルプロ
グラムモード(P)、オート露出モード(A)、マニュ
アル露出モード(M)の間で順次切り換え選択される様
に設定され、また、メイン釦36がPICT位置にある
場合には、露出モードがピクチャモードとして規定され
る所のグリーンモード、人物モード、風景モード、動体
モード、及び、近接モードの間で順次切り換え選択され
る様に設定されている。
【0016】更に、ドライブ釦38及びモード釦40を
同時に所定時間押し込む事により、特殊機能(PF)設
定モードに移行する様に設定されている。このPF設定
モードが設定された状態で、モード釦40を押す毎に、
設定される特殊機能の内容が順次切り換え変更される。
また、このPF設定モードが設定された状態で、且つ、
「PF」が英字で表示された状態で、上述したTv/A
v釦30を所定時間押し続ける事により、このTv/A
v釦30はクリア釦として機能し、詳細は後述するが、
特殊機能設定モードにおいて設定された種々のデータが
全てクリアされる様に構成されている。但し、クリア動
作においては、フィルムのISO感度に関しては、カメ
ラボディ10内にフィルムが装填されている場合には、
そのDXコードにより表示されたISO感度に、また、
フィルムが装填されていない場合には、デフォルト値と
しての例えば100に夫々設定される様になされてい
る。
【0017】また、このTv/Av釦30は、後述する
プログラムシフトが実行されている状態で、押し込み駆
動される事により、シフト量をクリアするプログラムシ
フトクリア釦として機能し、更に、露出補正動作が実行
されている状態で、押し込み駆動される事により、露出
の補正量をクリアする露出補正クリア釦として機能する
様に設定されている。
【0018】ここで、カメラボディ10の上面の向かっ
て左側部には、図示しない外部フラッシュが装着される
アクセサリーシュー42が配設されている。このアクセ
サリーシュー42は通常、カバー部材44により覆われ
ている。
【0019】一方、図3に示す様に、カメラボディ10
の背面の上部には、ファインダ接眼部46が配設されて
いる。また、カメラボディ10の背面の下部は、略全面
に渡り裏蓋48により開放可能に覆われており、この裏
蓋48を開放する状態で、フィルムの着脱が行われる。
この裏蓋48には、詳細な説明は省略するが、撮影中の
フィルムに撮影年月日を任意に写し込ませる事の出来る
日付データ写し込み機構50が組み込まれている。
【0020】『ハイパ釦』また、このカメラボディ10
の背面の右肩部には、ハイパ釦52が押し込み自在に配
設されている。このハイパ釦52は基本的には露出補正
釦として機能するものであり、フルスペックモードにお
けるノーマルプログラムモード(P)及びオート露出モ
ード(A)が選択されている場合において、このハイパ
釦52を押しつつアップ/ダウンレバー28を回動操作
する事により、カメラ側で演算した最適露出状態を撮影
者の意図のもとにプラス方向またはマイナス方向に補正
することが出来る。一方、ピクチャモードにおけるグリ
ーンモード以外の撮影モードが設定されている場合も、
上述したと同様の操作を実行する事により、露出補正す
ることが出来る。本明細書では、上記の、撮影者がカメ
ラ側での演算結果を補正することのできる露出モード
を、プログラム露出モードと呼ぶこととする。即ち、プ
ログラム露出モードは、フルスペックモードにおけるノ
ーマルプログラムモード(P)及びオート露出モード
(A)、そして、ピクチャモードにおけるグリーンモー
ド以外の撮影モード(人物モード、風景モード、動体モ
ード、及び、近接モード)を総称するものとする。
【0021】また、通常露出モードにおけるマニュアル
露出モード(M)が設定されている場合において、この
ハイパ釦52を押す事により、露出測光演算が実行さ
れ、その演算結果に基づき最適のシャッタ速度及び絞り
が設定される。即ち、マニュアル露出モード(M)にお
いてハイパ釦52が押される事により、実質的にオート
露出モード(A)が設定される事になる。尚、このハイ
パ釦52を押しつつアップ/ダウンレバー28を回動操
作する事により露出補正した値は、このハイパ釦52を
押しつつクリア釦として機能するTv/Av釦30を押
す事により、クリアされる事になる。
【0022】『外部表示LCDパネルの表示内容』 次に、図4乃至図6を参照して、上述した外部表示LC
Dパネル34の構成を詳細に説明する。
【0023】先ず、この外部表示LCDパネル34は、
図4にその全点灯状態で示す様に、その表示態様を設定
されている。また、図5に示す様に、この外部表示LC
Dパネル34には、メイン釦36が何れの位置にあろう
とも常時表示される4つの固定表示部54a〜54dが
設けられている。ここで、符号54aは、上述したグリ
ーンモードを表示するピクチャを実際に緑色とする為の
ハーフトーンを示している。符号54bは、これにより
外部表示LCDパネル34の表示エリアを左右2分割と
する為の仕切り線を表しており、この仕切り線54bよ
りも左側部分には、ピクチャモードで選択される5つの
撮影モードを夫々表すピクチャと、フルスペックモード
で選択される3つの撮影モードを夫々表す英字とが表示
され、右側部分には、露出状態、シャッタ速度、絞り、
撮影枚数等の撮影に際して必要となる種々の情報が表示
される様に設定されている。符号54c及び54dは、
左括弧及び右括弧を夫々示しており、この括弧で括られ
るエリアに、バッテリ状態、フィルムに関する情報、及
び、特殊機能設定情報等が表示される様に設定されてい
る。即ち、図4に示す全点灯状態から図5に示す固定表
示部54a〜54dを取り除いた表示部が、液晶により
点灯可能な表示内容となっている。尚、これら液晶によ
り表示される表示部は、メイン釦36が位置以外に設定
された場合に点灯状態となされる。
【0024】詳細には、仕切り線54bよりも左側部分
には、最上段から下方に向けて、グリーンモードを示す
ピクチャ(スマイル顔)56a、人物モードを示すピク
チャ(人物)56b、風景モードを示すピクチャ(山)
56c、動体モードを示すピクチャ(走っている人)5
6d、近接モードを示すピクチャ(花)56eが点灯可
能に順次配設されており、最下段には、フルスペックモ
ードで選択されるノーマルプログラムモードを示す英字
P、オート露出モードを示す英字A、マニュアル露出モ
ードを示す英字Mが横並び状態で点灯可能に配設されて
いる。また、各ピクチャ56a〜56eの回りには、対
応するピクチャ56a〜56eが選択されたことを示す
枠58a〜58eが点灯可能に夫々配設されている。
【0025】具体的には、メイン釦36がON位置にも
たらされてフルスペックモードが設定された場合には、
仕切り線54bよりも左側部分においては、ノーマルプ
ログラムモードを示す英字P、オート露出モードを示す
英字A、マニュアル露出モードを示す英字Mの中の選択
されたモードに対応する英字のみが点灯される様に設定
されている。一方、メイン釦36がPICT位置にもた
らされてピクチャモードが設定された場合には、仕切り
線54bよりも左側部分においては、全てのピクチャ5
6a〜56eが点灯され、選択されたピクチャモードに
対応する枠58a〜58eのみが選択的に点灯される様
に設定されている。
【0026】また、仕切り線54bよりも右側部分に
は、中央部上縁に、等間隔で横並び状態で、合計9個の
黒丸によるグラフ58fが点灯可能に配設されている。
このグラフ58fの直下側には、各黒丸に対応して合計
9本の目盛り58gが点灯可能に配設されている。この
目盛り58gの中央の下側には、中央位置を示す三角印
58hが点灯可能に配設されている。また、この目盛り
58gの左端の下側には、マイナスマーク58iが、ま
た、右端の下側には、プラスマーク58jが夫々点灯可
能に配設されている。ここで、マイナス方向とは、絞り
の絞り込み側、または、シャッタ速度の低速側を示し、
プラス方向とは、絞りの開放側、または、シャッタ速度
の高速側向を示している。ここで、上述したグラフ58
fは、ピクチャモードで選択される露出モードにおける
グリーンモード以外の4つの露出モードの選択時に、ア
ップ/ダウンレバー28の回動操作によってドットの点
滅、点灯状態を変化させ、プログラムシフトの方向及び
量を表示する様に構成されているが、例えば、グラフ5
8fの両端に「+」マーク及び「−」マークを点灯また
は点滅させて、グラフ58fに、シャッタ速度の大小変
化または絞り値の大小変化を直接表示する様に構成する
事も出来る。この場合、グラフ58fの両端部のピクチ
ャ56f、56g、56hをなくして、上述した「+」
マーク及び「−」マークのみを表示する事も可能であ
る。
【0027】一方、グラフ58fの左右両端の夫々左側
及び右側には、ピクチャモードにおいて、人物モード、
風景モード、及び、近接モードの何れかが選択された場
合に点灯されるピクチャ56f、56gが配設されてい
る。ここで、左方のピクチャ(人と山との両方にピント
があっている図)56fは、絞りが絞り込まれて被写界
深度が深くなって、ピントの合う範囲が広がっている状
態を、また、右方のピクチャ(人のみにピントが合っ
て、山にピントが合っていない図)56gは、絞りが開
放されて被写界深度が浅くなり、ピントの合う範囲が狭
くなっている状態を夫々表している。
【0028】更に、マイナスマーク58iの左側(即
ち、ピクチャ56fの直下側)、及びプラスマーク58
jの右側(即ち、ピクチャ56gの直下側)には、ピク
チャモードにおいて動体モードが選択された場合に点灯
されるピクチャ56h、56iが配設されている。ここ
で、左方のピクチャ(走っている人が流れている図)5
6hは、シャッタ速度が遅くなって、被写体が流れて写
し出され易い状態を、また、右方のピクチャ(走ってい
る人が流れていない図)56iは、シャッタ速度が速く
なって、被写体が停止して写し出され易い状態を夫々表
している。
【0029】また、ピクチャ56hの下側には、下方に
向けて、3種類のピクチャ56j、56k、56mが点
灯可能に配設されている。ここで、これら3種類のピク
チャ56j、56k、56mは、カメラボディ10に装
着された撮影レンズ12がパワーズームレンズである場
合に、採用されるオートパワーズーム制御の異なるモー
ドの設定状態を示しており、最上段のピクチャ56jは
像倍率一定撮影モードが、次段のピクチャ56kはクリ
ップ撮影モードが、また、最下段のピクチャ56mは露
光間ズーム撮影モードが設定された状態で、夫々選択的
に点灯される様になされている。尚、これらオートパワ
ーズーム制御の説明は、本願の要旨と関係ないので省略
する。
【0030】また、マイナスマーク58iの下側には、
下方に向けて、5種類のピクチャ56n、56o、56
p、56q、56rが点灯可能に配設されている。ここ
で、最上段のピクチャ(雷)56nはフラッシュ撮影が
要求される場合に点滅され、ポップアップ釦32が押さ
れて内蔵フラッシュがポップアップされ、フラッシュ撮
影可能状態になった場合に点灯される様になされてい
る。次段のピクチャ(目)56oはフラッシュ撮影時に
おける赤目撮影防止モードが設定された状態で点灯され
る様になされている。ここで、赤目撮影防止モードが設
定されると、詳細な説明は省略するが、フラッシュ撮影
に先立ち内蔵フラッシュがプレ発光して、被写体を構成
する人物の瞳孔を閉じさせる様になされている。
【0031】更に、3段目のピクチャ(時計)56pは
ドライブ釦38が押し込まれてドライブ設定モードがセ
ットされた状態で、アップ/ダウンレバー28を回動す
る事によりセルフタイマー撮影モードが選択された場合
に点灯される様に設定されている。また、4段目のピク
チャ(四角形)56qはドライブ釦38が押し込まれて
ドライブ設定モードがセットされた状態で、アップ/ダ
ウンレバー28を回動する事により、1枚撮影モードま
たは多数枚撮影モードが選択された場合に点灯される様
に設定されている。また、最下段のピクチャ(多数枚が
重ねられた状態を示す図)56rはドライブ釦38が押
し込まれてドライブ設定モードがセットされた状態で、
アップ/ダウンレバー28を回動する事により、多数枚
撮影モードが選択された場合に点灯される様に設定され
ている。即ち、1枚撮影モードが設定された場合には、
四角形状のピクチャ56qのみが点灯され、多数枚撮影
モードが設定された場合には、四角形状のピクチャ56
qにピクチャ56rが付加された状態で点灯される様に
なされている。
【0032】一方、上述した三角マーク58hとマイナ
スマーク58iとの間には、学習モードに関するピクチ
ャ56sが点灯可能に配設されている。このピクチャ
(ノートと鉛筆)56sは特殊機能(PF)設定モード
において、学習モードが設定された場合に点灯される様
になされている。尚、この学習モードに関しては、後に
詳細に説明する。
【0033】また、上述した雷ピクチャ56nの右方で
あって、三角マーク58hの下側には、シャッタ速度を
示す英字「Tv」が点灯可能に配設されている。この英
字「Tv」の直上側には、円弧からなるバーマーク58
kが点灯可能に配設されている。このバーマーク58k
は、Tv/Av釦30の押し込みによりシャッタ優先モ
ードが選択された場合に点灯される様になされている。
【0034】また、この「Tv」の下側には、絞りを示
す英字「Av」が点灯可能に配設されている。この英字
「Av」の直上側には、円弧からなるバーマーク58m
が点灯可能に配設されている。このバーマーク58m
は、Tv/Av釦30の押し込みにより絞り優先モード
が選択された場合に点灯される様になされている。尚、
外部表示LCDパネル34に、「Tv」マーク及び「A
v」マークの両方を同時に表示する様に構成することが
出来、また、スイッチ操作に応じて片方づつ表示する様
に構成する事も出来る。
【0035】ここで、上述した英字「Tv」の右側に
は、シャッタ速度(または、ISO感度)を示す4桁の
表示部60a〜60dが点灯可能に配設されている。こ
こで、左側2桁の表示部60a、60bは7セグメント
から構成され、夫々「0」〜「9」の任意の数字と英字
等とを表示することが出来る様になされている。また、
右から2番目の表示部60cは6セグメントから構成さ
れ、「5」または「0」の数字を選択的に表示すること
が出来る様になされている。また、右端の表示部60d
は、「0」または「”」を選択的に表示することが出来
る様になされている。尚、「”」は、左側2桁の表示部
60a、60bで表示されたシャッタ速度の値の単位が
秒である場合に点灯され、最大4桁で表示されたシャッ
タ速度の値の単位が、逆数秒である場合に点灯しない様
に設定されている。
【0036】一方、上述した英字「Av」の右側には、
絞り等を示す2桁の表示部60e、60fが点灯可能に
配設されている。これら2桁の表示部60e、60f
は、夫々7セグメントから構成され、「0」〜「9」の
任意の数字と英字とを表示することが出来る様になされ
ている。尚、両表示部60e、60fの間には、小数点
を示すドット表示部60gが点灯可能に配設されてい
る。
【0037】また、上述した左括弧54c及び右括弧5
4dで括られる領域内の左上には、電源(バッテリ)の
電力状態を示すピクチャ(乾電池)56sが点灯可能に
配設されている。このピクチャ56sは、バッテリの電
力が充分である場合には内部をフル点灯し、残留電力が
僅かになった場合には内部を半点灯し、残留電力が実質
的に消滅した場合には内部を消灯される様に設定されて
いる。
【0038】また、この乾電池ピクチャ56sの下方に
は、フィルムの装填状態を示すピクチャ(パトローネ)
56tが点灯可能に配設されている。このパトローネピ
クチャ56tは、フィルム未装填状態で消灯し、フィル
ム装填状態で点灯する様に設定されている。
【0039】更に、上述した左括弧54c及び右括弧5
4dで括られるで挟まれる領域内の右側には、露出補正
値や英字「PF」等を示す2桁の表示部60h、60i
が点灯可能に配設されている。これら2桁の表示部60
h、60iは、夫々7セグメントから構成され、「0」
〜「9」の任意の数字と英字とを表示することが出来る
様になされている。尚、両表示部60h、60iの間に
は、小数点を示すドット表示部60jが、また、左側の
表示部60hの左側には、露出補正値が負値である事を
示すマイナス表示部60kが点灯可能に配設されてい
る。
【0040】『外部表示LCDパネルの構造』 次に、図6を参照して、外部表示LCDパネル34の構
造を説明する。この外部表示LCDパネル34は、上下
一対の透明ガラス板34a、34bを備え、両透明ガラ
ス板34a、34bは、スペーサ34cを介して、所定
間隙だけ離間している。このスペーサ34cで規定され
る間隙内に液晶34dが充填されている。ここで、上透
明ガラス板34aの下面と、下透明ガラス板34bの上
面とには、上下一対の透明電極34e、34fが、上述
したピクチャ56a〜56s、枠・マーク等の表示部5
8a〜58m、7セグメント等の表示部60a〜60k
に夫々独立して対応した状態で配設されている。即ち、
例えば、ピクチャ(スマイル顔)56aを点灯する場合
には、このピクチャ56aに対応した上下一対の透明電
極34e、34fに通電される事により、ピクチャ(ス
マイル顔)56aが単独で点灯される事になる。
【0041】一方、上透明ガラス板34aの上面には、
第1の偏光板34gが取り付けられている。また、下透
明ガラス板34bの下面には、第2の偏光板34hが取
り付けられている。ここで、第2の偏光板34hの上面
には、上述した緑色のハーフトーン54aがタンポ印刷
により印刷され、また、上述した仕切り線54b及び一
対の左括弧54c及び右括弧54dが印刷されている。
尚、この第2の偏光板34hの下面には、反射板34i
が取り付けられている。この様に外部表示LCDパネル
34は構成されているので、上述した表示内容が必要に
応じて確実に表示される事になる。
【0042】『ファインダ内表示LCDパネル』 一方、上述したファインダ接眼部46を介して除いたフ
ァインダを規定する外枠の右縁には、図7に示す様なフ
ァインダ内表示LCDパネル62が配設されている。こ
のファインダ内表示LCDパネル62において表示され
る内容は、外部表示LCDパネル34の表示内容を実質
的に簡略化したものであり、ここでは、同様な符号を付
してその説明を省略する。尚、このファインダ内表示L
CDパネル62において、外部表示LCDパネル34に
は設けられておらず、このファインダ内表示LCDパネ
ル62のみで設けられている表示部として、合焦時に点
灯して、撮影者にピントが合っている事を報知する為の
合焦マーク58nがある。ここで、この合焦マーク58
nは、フォーカスモード切り換え釦24で、ピントを手
動で合わせるマニュアルフォーカス(MF)モードとピ
ントを自動的に合わせる自動合焦(AF)モードとの何
れもが選択されている状態で、点灯する様に設定されて
いる。
【0043】『シャッタ釦、アップ/ダウンレバー、T
v/Av釦、ドライブ釦、モード釦の取り付け構造』 次に、図8乃至図10を参照して、上述したカメラボデ
ィ10の上面に配設された5つの操作部材、即ち、シャ
ッタ釦、アップ/ダウンレバー28、Tv/Av釦3
0、ドライブ釦38、そして、モード釦40の取り付け
構造を説明する。
【0044】先ず。カメラボディ10の上面の外部表示
LCDパネル34よりも図中左側(撮影者から見て右
側)に配設されたシャッタ釦、アップ/ダウンレバー2
8、そして、Tv/Av釦30の取り付け構造を図8及
び図9を参照して説明する。即ち、図8に示す様に、シ
ャッタ釦は、カメラボディ10の上面を規定する上飾板
64に形成された第1の開口64a内に外部から押し込
み自在に収容されており、コイルスプリング66により
上方に向けて常時付勢されている。このシャッタ釦の下
方には、スイッチアッセンブリ68が配設されており、
このスイッチアッセンブリ68内には、シャッタ釦の半
押し状態でオンする測光スイッチ70(図11に示
す。)と、シャッタ釦の全押し状態でオンするレリーズ
スイッチ72(図11に示す。)とが収納されている。
また、Tv/Av釦30は、上飾板64に形成された第
2の開口64b内に、外部から押し込み自在に収容され
ており、リーフスプリング74により上方に向けて常時
付勢されている。このリーフスプリング74の下方に
は、クリアスイッチ76が配設されており、このクリア
スイッチ76はTv/Av釦26の押し込みによりオン
動作される様に構成されている。
【0045】一方、上述したアップ/ダウンレバー28
は、押し込み動作によって駆動されるのではなく、回動
駆動される様に構成されている。即ち、図9に示す様
に、このアップ/ダウンレバー28は、レバー本体28
aと、このレバー本体28aに一体的に接続され、撮影
レンズ12の光軸に略平行な軸線に沿って延出する支軸
部28bとから構成され、この支軸部28bの中心軸線
回りに回動自在に軸支されている。このレバー本体28
aは概略半円状に形成され、その上端が、上飾板64に
形成された第3の開口(スリット)64cを介して上方
に突出している。このレバー本体28aが図中反時計方
向(即ち、撮影者から見て時計方向)に回動される事に
よりオン動作されるアップスイッチ78が、また、図中
時計方向(即ち、撮影者から見て反時計方向)に回動さ
れる事によりオン動作されるダウンスイッチ80が夫々
配設されている。尚、このレバー本体28aは、図示し
ないリターンスプリングにより、アップスイッチ78及
びダウンスイッチ80を共にオン動作しない中立位置に
復帰する様に(換言すれば、弾性保持される様に)回動
付勢されている。
【0046】また、ドライブ釦38及びモード釦40
は、図10に示す様に、上飾板64に形成された第4及
び第5の開口64d、64e内に、夫々外部から押し込
み自在に収容されており、図示しないスプリングにより
夫々上方に常時付勢されている。ドライブ釦38の下方
に位置した状態で、ドライブスイッチ82が、また、モ
ード釦40の下方にはモードスイッチ84が、スイッチ
親板86上に配設されている。このドライブスイッチ8
2はドライブ釦38の押し込みによりオン動作され、ま
た、モードスイッチ82はモード釦40の押し込みによ
りオン動作される様に構成されている。
【0047】同様にして、ハイパ釦52の押し込みによ
りオン動作するハイパスイッチ88がカメラボディ10
内に配設されている。また、カメラボディ10内には、
裏蓋48を開けて装填されたフィルムのパトローネによ
りオン動作して、パトローネの装填状態を検出するパト
ローネ検出スイッチ90が配設されている。これらハイ
パスイッチ88及びパトローネ検出スイッチ90は、共
に、図11に示されている。
【0048】『AF一眼レフレックスカメラの制御系の
説明』 以下に、図11を参照して、以上の様に構成されるカメ
ラボディ10は、これに撮影レンズ12が装着された状
態で、AF一眼レフレックスカメラとして撮影に供され
る事となる。以下に、図11を参照して、AF一眼レフ
レックスカメラにおける制御系の構成を説明する。
【0049】即ち、撮影レンズ12のズーム光学系から
カメラボディ10内に入射した被写体光束は、大部分が
メインミラー92によりファインダ光学系を構成するペ
ンタミラー(図示せず。)に向かって反射され、さらに
反射光の一部が測光用ICの受光素子94(図11に示
す。)に入射する。一方、カメラボディ10内に入射し
た被写体光束のうち、メインミラー92の図示しないハ
ーフミラー部に入射した被写体光束の一部はここを透過
し、後方の図示しないサブミラーで下方に反射されて図
示しない測距用CCDセンサユニットに入射する。
【0050】上述した測光用ICは、被写体光束を受光
する受光素子94を備えていて、この受光素子94が受
光量に応じて発生する電気信号を測光回路96において
対数圧縮し、A/D変換回路98においてA/D変換
し、測光信号としてボディ側CPU20に出力する。ボ
ディ側CPU20は、測光信号およびフィルム感度情報
に基づいて所定の演算を実行し、露出用の適正シャッタ
速度および絞り値を算出する。そして、これらのシャッ
タ速度および絞り値に基づいて露出制御装置100およ
び図示しない絞り機構を駆動する。
【0051】ボディ側CPU20は、デジタル測光信号
およびフィルム感度情報に基づいて所定の露出演算を実
行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出す
る。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づ
いて、露光制御装置100及び図示しない絞り機構を駆
動して露光する。更に、このボディ側CPU20は、レ
リーズに際して、図示しないモータドライブ回路を介し
て図示しないミラーモータを駆動して、メインミラー9
2のアップ/ダウン処理を行ない、露光終了後には図示
しない巻上モータを駆動してフィルムを巻上げる。
【0052】更に、ボディ側CPU20は、レンズマウ
ント部14に設けられた接続端子群18と、撮影レンズ
12のマウント面に設けられた図示しない接続端子群と
の接続を介して、レンズ側CPU22との間でデータ、
コマンド等の通信を行なう。尚、撮影レンズ12内に
は、現在設定されている焦点距離を検出する焦点距離検
出機構102を備えており、この焦点距離検出機構10
2はレンズ側CPU22と接続されている。
【0053】また、ボディ側CPU20は、全体制御を
司り、プログラムをメモリしたROM、所定のデータを
メモリするRAMを内蔵した制御部20aと、AF(オ
ートフォーカス)演算、PZ(パワーズーム)演算、A
E演算、学習演算等の演算処理を実行する演算部20b
と、タイマカウンタ20cとを備え、制御部20aに
は、コントローラ104を介して外部メモリ手段として
EEPROM106が接続されている。このEEPRO
M106には、カメラボディ10特有の各種定数のほか
に、AF(オートフォーカス)演算、PZ(パワーズー
ム)演算、AE演算、学習演算等の演算処理に必要な各
種関数、定数などがメモリされている。更に、このコン
トローラ104には、合焦音を発振する為の電子ブザー
108が接続されている。尚、この電子ブザー108
は、この一実施例においては、PCVから構成されてい
る。
【0054】更に、ボディ側CPU20には、シャッタ
釦の半押しでオンする測光スイッチ70、シャッタ釦の
全押しでオンするレリーズスイッチ72、メイン釦30
のスライド移動に応じてオン/オフされるメインスイッ
チ110、クリアスイッチ76、アップスイッチ78、
ダウンスイッチ80、ドライブスイッチ82、モードス
イッチ84、ハイパスイッチ88、パトローネ検出スイ
ッチ90等が接続されている。
【0055】ここで、上述したメインスイッチ110
は、オンスイッチ110aとPICTスイッチ110b
とから構成され、オンスイッチ110aはメイン釦36
がON位置にスライドされることによりオンされ、他の
位置でオフされる様に、また、PICTスイッチ110
bは、メイン釦36がPICT位置にスライドされるこ
とによりオンされ、他の位置でオフされる様に夫々構成
されている。尚、メインスイッチ110は、オンスイッ
チ110aまたはPICTスイッチ110bのオン動作
に伴いオンされ、一方、両者のオフ動作に伴いオフされ
る様に構成されている。
【0056】次に、フローチャートに基づいて、本実施
例のカメラの制御について説明する。メインルーチンと
しては、待機状態に対応するPOFFループと、動作状
態のPONループがある。即ち、PONループから本実
施例のカメラを制御する各処理が実行される。制御処理
は大きく次の4つの処理に別れる。まず、シャッタ釦2
6の全押しによる撮影を制御するレリーズ処理、次にモ
ード釦40・ドライブ釦38・Tv/Av釦30・アッ
プ/ダウンレバー28・ハイパー釦52などの操作に伴
う表示処理を制御するSW操作表示ループ、そして各種
のプログラム演算を制御するAE演算処理、さらに撮影
者の操作を学習する学習機能を制御する学習演算処理が
ある。SW操作表示ループは、更に、露出補正・プログ
ラムシフトなど、露出モードでの処理と、特殊機能設定
モードにおける処理の2つに別れる。
【0057】『メインルーチン』 図12は、本実施例のカメラの制御のメインルーチンを
表わすフローチャートである。このフローチャートは、
カメラにバッテリーが装着された時点で開始される。バ
ッテリがカメラボディ10に装填されると、まず、割り
込み処理を禁止し、フラグの初期化、RAM・レジスタ
の初期化、ROMのサムチェックなどのイニシャライズ
処理を実行する(S1201、S1203)。つぎに、
一旦パワーホールドオン状態として、カメラ全体のハー
ドウエアに電源を供給し、EEPROM106に保存さ
れているデータをCPU20のRAMに書き込む(S1
205、S1207)。以上の処理が終了すると、カメ
ラのメインスイッチがオフ状態の時に繰り返し実行され
る、POFFループへと処理は進む。
【0058】『EEPROM/RAMのデータ形式』 図58、図59は、EEPROMに保存されているデー
タおよびRAMに書き込まれるデータのフォーマットを
示す図である。本実施例のカメラにおいては、人物・風
景・動体・近接の各露出モードにおいてプログラムのシ
フト量を学習する機能を有している。このため、各露出
モードにおいて、学習したプログラム線図における学習
原点の初期原点からのシフト量を示すGENPSFT
(0)〜GENPSFT(3)と、撮影者が設定したプ
ログラムのシフト量でレリーズを行なった回数を示すS
TDYCNT(0)〜STDYCNT(3)が一旦RA
Mに書き込まれ、さらに必要に応じてEEPROM10
6に書き込まれる。EEPROM106に書き込まれた
データは、図13AのS1303、図12のS1207
などのステップでRAMに書き込まれる。更に、RAM
に書き込まれたGENPSFT(0)〜(3)およびS
TDYCNT(0)〜(3)から、選択されている露出
モードに応じてGENPSFT、STDYCNTにデー
タが転送される。また、EEPROMには書き込まれな
いが、上述のGENPSFT、STDYCNTに加え
て、撮影者がセットした、学習原点からのプログラムシ
フト量を格納するSETPSFT、および最終的なプロ
グラムシフト量を格納するALLPSFTがRAM上に
設けられている。図59は上述のRAM上のデータAL
LPSFT、SETPSFT、GENPSFT、STD
YCNTのデータ構成を示している。図に示すように、
ALLPSFT、SETPSFT、GENPSFTは、
いずれも、第0ビットから第6ビットまでがシフト量の
絶対値を1/8単位で表わしており、第7ビットはシフ
トの方向を表わす方向ビットとなっている。また、ST
DYCNTは回数を第0ビットから第5ビットで表わ
し、第6、第7ビットは学習の状況に関するデータとな
っている。
【0059】『POFFループ』 POFFループでは、まず、SW操作表示ループがコー
ルされる。SW操作表示ループにおいては、レリーズス
イッチ72、測光スイッチ70、メインスイッチ11
0、クリアスイッチ76、アップスイッチ78、ダウン
スイッチ80、ドライブスイッチ82、モードスイッチ
84、ハイパースイッチ88のオン・オフの状態に応じ
て“1”または“0”がセットされる、レリーズSW、
測光SW、メインSW、クリアSW、UPSW、DOW
NSW、ドライブSW、モードSW、HYPSWなどの
各フラグ、およびに各スイッチの操作に応じてセットさ
れる各種のフラグがCPUに入力され、これに基づいて
外部表示LCDパネル36および内部表示LCDパネル
62の表示の制御が行なわれる(S1211、S121
3)。ここで、メインSWに“0”がセットされている
場合(即ち、メイン釦36がOFF位置にある場合)に
は、128msの周期でSW操作表示ループのみがコー
ルされ(S1211、S1213)、パワーホールドO
FFの状態が保持される(S1229、S1231、S
1233)。また、メインSWに“1”がセットされて
いても(即ち、メイン釦36がPICT位置またはON
位置にあっても)、 (1)レリーズスイッチ、 (2)測光スイッチ、 (3)ハイパースイッチ(HYPSW)、 (4)アップスイッチ(UPSW)、 (5)ダウンスイッチ(DOWNSW) がいずれも“0”であるか、あるいは、PFモードフラ
グに“0”がセットされている場合には、やはり、パワ
ーホールドOFFの状態が保持されたままで、128m
sの周期でSW操作表示ループのみがコールされる(S
1217からS1233、S1211、S1213)。
ここで、PFモードフラグというのは、後述する特殊機
能設定モード(PFモード)でのカメラの操作が行なわ
れている場合にPFモードフラグ=“1”と設定され
る。従って、PFモードでは、操作SWの状態にかかわ
らずRESTARTへと処理が進むようになっている。
POFFループ実行中に上記(1)から(5)のいずれ
かがONになると、図13のRESTART処理が実行
される。
【0060】『RESTART』 図13A、図13Bは、RESTART処理を表わすフ
ローチャートである。RESTART処理は、図12に
示すPOFFループにおいて、メインSWに“1”がセ
ットされている状態で、上述の(1)から(5)のいず
れかのフラグに“1”がセットされた場合あるいはPF
モードフラグに“1”がセットされた場合に実行される
処理である。S1301で、パワーホールドONとし
て、カメラのハードウエア全体に電源を供給し、再度E
EPROMのデータを読み込みRAMに書き込む(S1
303)。S1305で、以降に実行されるPONルー
プの繰り返し回数を、カウンタPONタイマにセットし
て、PONループへと処理が進む。
【0061】『PONループ』 PONループでは、カメラボディ10とレンズ12、外
付けフラッシュ(図示せず)との通信、測光処理、測光
結果に基づいて、Tv/Av値を算出するAE演算など
を実行する。また、レリーズ処理の制御も行なう。ま
ず、PONループの繰り返しの周期を定めるために、1
28msタイマをスタートさせ(S1311)、外部表
示LCDパネル36およびファインダ内表示LCDパネ
ル62の表示をSW操作表示ループにより制御する(S
1313)。メインSWに“1”がセットされていれば
(S1315:メインSW=“1”)、外付けフラッシ
ュからカメラボディへのデータ通信およびカメラボディ
とレンズ間の通信が行なわれる(S1317、S131
9)。次に、通常の測光処理が行なわれ(S132
1)、測光データに基づいてAE演算が行なわれる(S
1323)。AE演算の結果に基づいて、所定のデータ
がカメラボディからフラッシュに送信(S1325)さ
れた後、演算結果を含めた表示処理が、SW操作表示ル
ープにより行なわれる(S1327)。シャッタ釦26
が全押しされた場合(S1329:レリーズSW=
“0”)には、レリーズ処理を実行する。レリーズスイ
ッチ72がOFF状態の場合には(S1329:レリー
ズSW=“1”)、AFループをコールし、128ms
タイマがタイムアップするまでは、レリーズSWの状態
をモニタしつつ、繰り返しAFループをコールする(S
1329からS1333)。128ms経過後、測光S
W、HYPSW、UPSW、DOWNSWが全てOFF
状態(“0”がセットされている状態)であり、PFモ
ードフラグ=“0”(特殊機能設定モードでないことを
示す)が保持されたまま(S1335〜S1343)、
S1305でセットされた回数だけPONループが繰り
返されると、POFFループへと処理は移行する(S1
345〜S1347)。一方、上記以外の場合には、P
ONループが繰り返されることになる。
【0062】『レリーズ処理』 図14は、レリーズ処理を説明するフローチャートであ
る。レリーズ処理では、測光処理(S1401)、フラ
ッシュからカメラボディへのデータ通信(S140
3)、後述するAE演算(S1405)、AE演算結果
に基づくカメラボディからフラッシュへのデータ通信
(S1407)、SW操作表示ループ(S1409)が
行なわれた後に、ミラーアップ、絞り制御(S141
1)、露光処理(S1413)、フィルム巻き上げ、ミ
ラーダウン(S1417)の一連の露出動作が実行され
る。本実施例のカメラでは、露光処理が終了した後、後
述の学習演算が実行され(S1415)、撮影者の設定
を学習するようになっている。レリーズ処理が終了する
と、再び図13に示すPONループへ処理が移行する。
【0063】『スイッチ操作表示ループ』 図15は、カメラの操作釦の操作に応じて、外部表示L
CDパネル34およびファインダー内表示LCDパネル
62の表示の制御などを行なうSW操作表示ループを説
明するフローチャートである。SW操作表示ループにお
いて、ISO感度表示、PF設定モードとその他の撮影
モードとの切り替えなど、操作ボタンの操作に応じた処
理が行なわれ、表示される。S1501において、図1
1に示すように、カメラの操作釦の操作に応じてセット
される各スイッチの状態を読み込み、各フラグ(メイン
SW、PFモードフラグ、モードSW、ドライブSW、
PFOUTMフラグ)をセットする。
【0064】本実施例のカメラにおいては、通常の撮影
可能状態でモード釦40およびドライブ釦38を同時に
押すと、まずISO感度が外部表示LCDパネル34に
表示され、さらに所定時間同時に押し続けると、PF設
定モード(特殊機能設定モード)に入るようになってい
る。PF設定モードに入るとPFモードフラグに“1”
がセットされる(後述)。SW操作表示ループにおい
て、メインSWが“0”であれば、外部表示LCDパネ
ル34およびファインダ内表示パネル62の消灯処理が
行なわれ、更に、後述するPFキャンセル処理が行なわ
れた後に、SW操作表示ループがコールされた場所へリ
ターンする。
【0065】メインSWに“1”がセットされており、
また、PF設定モードに入っていない場合には、モード
SWとドライブSWの状態が判定される。モードSWお
よびドライブSW双方に“0”がセットされている場合
には、PFOUTMフラグによって処理が分岐する。P
FOUTMフラグは、一旦PF設定モードに入った後
に、正常にPF設定モードを終了した場合にのみ、
“1”がセットされ、通常は“0”となっている。尚、
PF設定モードから通常の露出モードに戻る場合にも、
モード釦40とドライブ釦38を同時に所定時間押し続
けるようになっている。モードSWおよびドライブSW
が共に“0”となっている場合には、PFタイマが0か
らインクリメントされる。PFタイマが31未満の場合
には、ISO感度が外部表示LCDパネルに表示され、
同時に、PFタイマ表示処理によってPFモードに入る
までの残り時間がグラフ表示される(後述)。PFタイ
マ表示処理が終わると、SW操作表示ループがコールさ
れた場所にリターンする。S1513において、PFタ
イマが31以上になると、PFモードに入ることを示す
PFモードフラグに1がセットされ、またPFINMフ
ラグにも“1”がセットされる。尚、PFタイマ=31
はほぼ2秒の時間間隔に相当する。PFモードフラグに
“1”がセットされていると、次にSW操作表示ループ
がコールされた際に、S1505からPFループへと処
理が進む。PFループでは、PF設定モードで動作して
いる間の、各スイッチの状態をモニターしている。尚、
PFループについては後述する。なお、本実施例におい
ては、モード釦40とドライブ釦38が同時に押されて
いる間でのみISO表示されるようになっているが、両
ぼたんが一旦押されると、その後離されても所定時間I
SO表示を行なうように制御するようにしても良い。・
【0066】ISO感度表示中、即ちPFモードに入る
までの残り時間がグラフ表示されている期間中にモード
SWとドライブSWのいずれか一方がOFF状態になる
と、PFタイマはクリアされて0がセットされ、また、
PFOUTMフラグには“0”がセットされる。尚、P
F設定モードから露出モードに移行した際に、そのまま
ドライブ釦38およびモード釦40を押し続けていた場
合には、PFOUTMフラグに“1”がセットされてい
るため、S1511からSW操作表示1へと処理が進
み、再びPF設定モードに入ることが無いようになって
いる。もう一度PF設定モードに移行するには、一端モ
ード釦40とドライブ釦38のいずれかを離してS15
25でPFOUTMフラグに“0”をセットしてから、
再度両ボタンを同時に押すことにより、PF設定モード
への移行が可能となる。このように、PF設定モードか
ら撮影モードに切り換わった直後は、たとえドライブボ
タンとモードボタンをそのまま押し続けても、再度PF
設定モードに切り換わることは無く、操作性が向上す
る。通常の露出モードで動作中は、少なくともモードボ
タンとドライブ釦のいずれか一方が押されていなけれ
ば、PF設定モードに関する処理は行なわれず、SW操
作表示1の処理へと進む(S1507、S1509、S
1525)。
【0067】『スイッチ操作表示1』図16A、16
B、16CはSW操作表示1のフローチャートである。
SW操作表示1処理においては、アップ/ダウンレバー
28の操作により選択・設定されるデータの表示が制御
される。まず、S1601で学習モードフラグに0をセ
ットする。本実施例においては、PF設定モードで学習
禁止フラグに“0”(学習許可)がセットされており、
かつ、学習モード(人物・風景・動体・近接)の場合に
のみ学習モードフラグに“1”がセットされて、学習が
行なわれるようになっている(後述)。S1603で実
行されるU/Dループでは、アップ/ダウンレバー28
の操作に応じた各種の設定・表示処理が行なわれる(詳
細は後述する)。S1605のAEモード設定処理で
は、U/Dループで設定されたデータと、メイン釦36
がPICT位置にあるかON位置にあるかにより、露出
モードが、グリーン・人物・風景・動体・近接・ノーマ
ルプログラム・オート・マニュアルのいずれの露出モー
ドであるかが決定され(詳しくは後述)、変数「AEモ
ード」に露出モードに応じた数値が設定される。
【0068】次に、露出モードに応じて処理が分岐する
(S1608〜S1609)。図16Bにおいて、S1
611〜S1621は、後に説明するプログラムシフト
に関する処理であり、S1623、S1625は露出補
正に関する処理である。露出モードがグリーンモードお
よびマニュアルモードの場合には、プログラムシフトお
よび露出補正は行なわないため、上記のステップは行な
わない。オートモードの場合には、露出補正のみが行な
われ、プログラムシフトは行なわれない。また、ノーマ
ルプログラムモードの場合には、グラフ表示はされない
が、プログラムシフトは可能であり、S1619からの
処理が行なわれる。
【0069】露出モードが人物・風景・動体・近接モー
ドの場合には、本実施例のカメラは、撮影者の設定した
プログラムシフト量を学習する機能を有する。この学習
機能は、カメラにパトローネが装着されており、かつ、
PF設定モードで学習禁止フラグが“0”と設定されて
いる場合に限り有効となっている。上記の条件が満たさ
れている時には、学習モードフラグに“1”をセットす
る(S1611〜S1615)。次に、Pシフトグラフ
表示処理において、撮影者の設定したプログラムシフト
量が、外部表示LCDパネル34およびファインダ内表
示LCDパネル62にグラフ表示される。設定したプロ
グラムシフト量は、Tv/Avボタン30を単独で押す
ことにより、キャンセルすることができる。S1619
では、プログラムシフトのキャンセル処理を行なってい
る(詳しくは後述する)。S1621では、「Tv」お
よび「Av」の文字と円弧上のオーバーライン58k、
58mを外部表示LCDパネル34に表示する処理が行
なわれる。
【0070】上述のように、本実施例のカメラでは、露
出モードが人物・風景・動体・近接・ノーマルプログラ
ム・オートの場合には、露出補正の設定が可能となって
いる。ハイパー釦52を押すと外部表示LCDパネル3
4およびファインダ内表示LCDパネル62に露出補正
のグラフが表示される。露出補正のグラフが表示された
状態で、即ちハイパー釦52を押したままでアップ/ダ
ウンレバー28を回動操作することにより補正量を設定
する(S1623)。設定した露出補正量は、露出補正
のグラフが表示されている状態でTv/Av釦30を押
すことによりクリアできる(S1625)。露出補正表
示および露出補正クリア処理の詳細については後述す
る。
【0071】露出モードがオートの場合には、Tv/A
v釦30の操作により、シャッター優先または絞り優先
の切り替えができる(S1627)。シャッター優先の
場合には、アップ/ダウンレバー28の操作でTv値が
変更できる。また、絞り優先の場合には、アップ/ダウ
ンレバー28の操作によりAv値が変更できる。このと
き、外部表示LCDパネル34上では、TvまたはAv
のうち、優先される方に円弧状のオーバーライン58k
または58mが表示され、内部表示パネルにおいては、
優先されているTv値またはAv値にアンダーラインが
点灯される(S1629)。
【0072】露出モードが、マニュアルの場合には、露
出表示処理により、マニュアル設定したTv/Av値の
演算上の適正露出値からのずれが、グラフ表示される
(S1631)。尚、マニュアルモードの場合に、ハイ
パー釦52が単独で押されると、プログラムに従って演
算された適正露出値が設定される。マニュアルモードで
のTv/Av値の設定は、アップ/ダウンレバー28で
行なう。アップ/ダウンレバー28によりどちらが設定
されるかは、オートモードの場合と同様に、Tv/Av
スイッチ30により切り替える(S1633)。また、
オートモードの場合と同様に、外部表示LCDパネル3
4上では、TvまたはAvのうち、アップ/ダウンレバ
ー28により変更可能となっている方に円弧状のオーバ
ーライン58kまたは58mが表示され、ファインダ内
表示LCDパネルにおいてはTv値またはAv値にアン
ダーラインが点灯される(S1635)。以上のように
決定されたTv値およびAv値は外部表示LCDパネル
34およびファインダ内表示LCDパネル62に表示さ
れる(S1637)と共に、各露出モード・ドライブモ
ードの表示、学習の有無の表示、その他モード毎に定め
られた各種の表示が行なわれる(S1641)。
【0073】『PFループ』 図17は、PFループ処理のフローチャートである。P
Fループ処理では、PF設定モードにおいて各種の特殊
機能の設定・変更を行なうPFループ1処理への分岐、
また、機能設定終了後、通常の露出モードに戻るための
処理を制御している。
【0074】特殊機能(PF)の設定は、PF設定モー
ドにおいて、モード釦40の操作により、設定項目を選
択し、アップ/ダウン釦28の回動操作によりデータの
変更を行なう。PF設定モード動作中に、上記の特殊機
能設定の操作が行なわれないまま1分経過すると、PF
設定モード処理はキャンセルされ、露出モードに戻るよ
うになっている。このため、PF終了タイマーによっ
て、モードSW、UPSW、DOWNSWのいずれかが
オン状態になるとPF終了タイマーには0がセットさ
れ、いずれもオン状態にならない場合には計時が継続さ
れる。尚、通常の露出モードからモード釦40およびド
ライブ釦38を同時に押してPFループに進んだ場合、
図15のS1527でPFINMフラグに“1”が設定
されているため、図17のS1715からPF表示処理
へと進む。PFINMフラグには、このPF表示処理に
おいて“0”がセットされるため、PF表示処理はPF
設定処理に進んだ時に限り実行され、一旦モード釦40
またはドライブ釦38が離されると、以後PF設定モー
ド動作中に実行されることは無い。
【0075】設定項目の変更は、前述のように、モード
SWがONとなっている場合(即ちモードスイッチに
“0”がセットされている場合)に、PFループ1によ
り行なわれる。モードSWとドライブSWに共に“0”
がセットされた状態が所定時間継続すると(本実施例で
は2秒)、PF設定終了処理へ進み、設定した特殊機能
が確定する(EEPROM106に書き込まれる)。
尚、PF設定終了処理へ進むまでの時間のカウントおよ
び表示は図15のS1513、S1515、S1519
と同様である(S1717、S1719、S172
1)。
【0076】『PF表示処理』 図18は、通常の露出モードからPF設定モードに進ん
だ時点で実行される、PF表示処理を示すフローチャー
トである。PF表示処理は、通常の露出モードでの動作
状態において、モード釦40およびドライブ釦38を同
時に押して、ISO感度表示を行なった後所定時間経過
してPF設定モードに移行した時点で実行される。
【0077】図15において、PFタイマのカウント値
が所定値(31)以上となると(即ち、モード釦40及
びドライブ釦38が2秒間押し続けられると)、S15
27で、PFモードフラグ及びPFINMフラグに
“1”がセットされる。すると、モード釦40及びドラ
イブ釦38が押されたままの状態で次に図15のSW操
作表示ループが実行された際には、S1505において
PFループへと処理が進み、さらに、図17のPFルー
プのS1715から図18のPF表示処理へと進むこと
になる。
【0078】PF表示処理では、まず、PF設定モード
へ移行したことを示すために[PF]が表示されると共
に、後述するモードSWMフラグに“1”がセットされ
る。この時点で、Tv/Av釦30が押されていなけれ
ば(S1803:クリアSW=“1”)、処理はPF表
示処理へと分岐したSW操作表示ループがコールされた
場所へリターンする。
【0079】本実施例のカメラでは、モード釦40及び
ドライブ釦38が押されて外部表示LCDパネル34に
[PF]が表示されている時にTv/Av釦30を押す
と、設定されている特殊機能が全てクリアされてデフォ
ルト値に設定されるようになっている。S1805〜S
1815はそのための処理である。Tv/Av釦30が
押されていると(S1803:クリアSW=“0”)、
モードSWMフラグに“0”がセットされる。S180
5以降の処理が最初に行なわれる時のみPFタイマに0
をセットするために、S1807でPFINM2フラグ
により処理を分岐している。即ち、1回目だけは、PF
INM2=“0”であり、2回目以降はPFINM2=
“1”となっているため、PFタイマのリセットは行な
われない。S1811〜S1815の処理は、図15の
S1515〜S1519、あるいは、図17のS171
7〜S1721と同様の処理で、設定をクリアするため
のPFオールクリア処理へ進むまでの残り時間がグラフ
表示される。所定時間経過すると、即ちPFタイマのカ
ウント値が31を超えるとPFオールクリア処理へと処
理が進み、設定値がデフォルト値に戻される。
【0080】『PFループ1』 図19A、19Bは、特殊機能の設定及び設定内容の表
示を制御する、PFループ1の処理を示すフローチャー
トである。本実施例のカメラでは、PF設定モードで動
作中に、1分以上設定操作が行なわれない場合には、そ
のPF設定モードの動作中の設定内容は全てキャンセル
され、PF設定モードに移行する直前の設定内容をその
まま保持するようになっている。そのため、まず、S1
901で、PF終了タイマが1分以上かどうかを判断し
ている。PF終了タイマは、図17のS1701〜S1
707に示すように、PF設定を行なうモードSW、U
PSW、DOWNSWのいずれかがオン状態と判断され
る毎にリセットされる。即ち、モード釦40あるいはア
ップ/ダウンレバー28が操作される毎に、PF終了タ
イマには0がセットされる。従って、モード釦40もア
ップ/ダウンレバー28も操作されない状態が1分以上
継続すると、S1901からPFキャンセル処理へと処
理が進むことになる。
【0081】一方、PF設定モードでの動作中は、処理
はS1901からS1903へと進む。まず、S190
3では、PFINMフラグに“0”を、PFタイマにカ
ウント値0をセットする。PFINMフラグは、露出モ
ードからPF設定モードに移行する時に、図15のS1
527で1にセットされ、図17のS1715で、PF
表示処理への分岐を司るものである。モード釦40及び
ドライブ釦38が、PF設定モードに移行した後も押さ
れたままの場合には、PFINMフラグ=“1”である
ため、常にS1715からPF表示処理へと処理が進
む。また、一旦モード釦40あるはドライブ釦38が離
されれば、もはやPF表示処理は行なわれず、S171
5からS1717へと処理が進み、PF設定終了処理が
実行可能になる。
【0082】PF設定モードから露出モードへ移行する
ためには、モード釦40及びドライブ釦38を所定時間
同時に押し続けなけらばならない。PFタイマはこの時
間をカウントするものであり、図17のS1711、S
1713から分かるように、一旦モード釦40あるはド
ライブ釦38が離された場合にはPFタイマには0がセ
ットされることになる。次に、S1905、S1907
ではアップ/ダウンレバー28が操作されているかどう
かが判定される。アップ/ダウンレバー28がアップ側
に操作されると、後述するU/DループでUPMフラグ
に“1”がセットされる。ダウン側に操作されると、D
OWNMフラグに“1”がセットされる。
【0083】アップ/ダウンレバー28が操作されてい
ない場合には、S1909で、モード釦40の操作によ
り特殊機能の設定項目が変更される。本実施例のカメラ
では、設定変更可能な特殊機能として、 (A) ISO感度、 (B) 学習変化レベル、 (C) AF合焦音の有無、 (D) 学習の有無、 (E) 学習のクリア、 の5項目が設けられている。この5項目は、PF設定モ
ードにおいて、モード釦40を押す毎に順次(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)と選択され、さらに
(E)が選択されている状態でもう一度モード釦40を
押すと、(A)が選択されるようになっている。
【0084】次に、S1911で、前述のモードSWM
フラグが0の時のみU/Dループを実行する。U/Dル
ープでは、アップ/ダウンレバー28の操作により、設
定項目におけるデータの変更を行なう。本実施例のカメ
ラにおいては、モード釦40とアップ/ダウンレバー2
8の一方だけが操作された時に限り、設定項目またはデ
ータの変更が行なわれるようになっている。このために
モードSWMフラグにより、S1913でU/Dループ
をコールするかどうかを判断している。尚、モードSW
Mフラグは、S1909のPFモードUP処理におい
て、変更される(詳しくは後述)。S1915〜S19
27では、設定された項目とそのデータの表示を行な
う。設定項目が上記(A)の場合には、フィルムのIS
O感度が表示される。設定項目が上記(B)の場合に
は、選択された学習レベルと回数の組み合わせに対応す
る、0〜4までの数値が表示される。設定項目が上記
(C)の場合には、“0”(合焦時に電子ブザー108
を鳴らす)または、“1”(合焦時に電子ブザー108
を鳴らさない)の表示に加えて、“0”が選択されてい
る時には、定期的にブザーが鳴るようにし、“1”が選
択されている時には、ブザーを鳴らさないようにして、
聴覚的にも設定内容が確認できるようになっている。設
定項目(D)の場合には、“0”(学習する)、“1”
(学習しない)の数値表示に加えて、学習マークの点灯
・消灯により、設定内容が視覚的に容易に確認できるよ
うになっている。設定項目(E)の場合には、選択され
た露出モードを表わすピクチャーと、クリアが設定され
たことを示す文字「CL」が表示される。PFループ1
はSW表示操作処理ループから分岐したものであり、以
上の処理が終了すると、SW表示操作処理ループがコー
ルされた場所へリターンする。
【0085】『PFモードUP』 図19Cは、図19AのS1909でコールされるPF
モードUP処理を示すフローチャートである。この処理
は、アップ/ダウンレバー28が操作されていない場合
にコールされる。PFモードUP処理が実行されると、
まず、モード釦40が操作されたかどうかを判定する
(S1931)。モードSWに“1”がセットされてい
る場合には、モードSWMフラグに“0”をセットして
いる。これにより、図19AのS1911からS191
3へ処理が進み、アップ/ダウンレバー28によるデー
タ変更が可能になる。
【0086】モードSWに“0”がセットされている場
合には、モードSWMフラグに“0”がセットされてい
る時に限りPFモードがインクリメントされて(S19
37)、設定項目が変更される。PFモードは、0〜4
の5種類であるため、PFモードが5以上になった場合
には0をセットする(S1939)。一旦PFモードを
インクリメントしたら、モードSWMフラグに“1”を
セットする(S1943)。このようにしてモード釦4
0を押して設定項目を変更した後、そのままモード釦4
0を押したままの状態では、S1935により設定項目
を変更する処理を実行しない。即ち、一旦モード釦40
を離さない限り設定項目は変わないような制御となって
おり、非常に操作性が良い。尚、処理が終了すると、P
FモードUP処理がコールされた場所にリターンする。
【0087】『PFオールクリア・PF設定終了処理』 図20は、PFオールクリア処理およびPF設定終了処
理を表わすフローチャートである。PFオールクリア処
理は、図18のPF表示処理において、S1811で、
PFタイマのカウント値が31以上になると実行され
る。即ち、モード釦40とドライブ釦38を同時に所定
時間押し続けてPF設定モードに入り、外部表示LCD
パネル34に[PF]と表示されている状態で、さらに
Tv/Av釦30を所定時間(2秒)押し続けると実行
される。 PFオールクリア処理では、PF設定モード
において設定変更が可能な全てのデータが初期値に戻さ
れる(S2001)。
【0088】ISO感度の設定は、カメラにDXフィル
ムが装填されていれば、フィルムのDXコードから読み
取ったISO感度が初期値として設定され、それ以外の
場合にはデフォルト値としてISO感度は100として
設定される。学習変化レベルは、変化レベル=0、回数
1=3回、回数2=3回が初期値として設定される。合
焦音については、初期設定は電子ブザー108を鳴らす
ようになっており、学習の有無につては、初期設定は学
習を行なうようになっている。学習クリアフラグに関し
ては、人物・風景・動体・近接の4つの露出モードそれ
ぞれについて学習をクリアするため、それぞれのモード
に対応した学習クリアフラグ全てに“1”を設定してい
る。
【0089】上記の設定はRAM上で行なわれ、次にS
2011以降のPF設定終了処理において、RAM上の
データがEEPROM106に書き込まれる。露出モー
ドに無関係な、ISO感度、学習変化レベル、合焦音の
有無、学習の有無については、PF設定モードで設定・
変更されたRAM上のデータがそのままEEPROMの
データに対応している。従って、RAMのデータをその
ままEEPROMに書き込む(S2011)。一方、学
習クリアは、モード毎に学習クリアフラグの値が変更さ
れるだけなので、各モードに対応した学習クリアフラグ
(X)の値が1の場合にのみ、RAM上のGENPSF
T(X)及びSTDYCNT(X)の内容を書き換え、
さらにそれをEEPROMに書き込んでいる(S201
3〜S2019)。以上の処理が終了すると、図21の
S2111に処理が進み、各種フラグ、カウンタのリセ
ットが行なわれる。なお、ここでPF設定モードから露
出モードへ移行したことを示すフラグPFOUTMフラ
グに“1”が設定される。PFオールクリア処理は、S
W操作表示ループから分岐したものである。従って、こ
のPFオールクリア処理が終了すると、SW操作表示ル
ープがコールされた場所にリターンする。
【0090】『PFキャンセル処理』 図21は、PFキャンセル処理を説明するフローチャー
トである。本実施例のカメラにおいては、特殊機能の設
定がPF設定モードで行なわれ、モード釦40とドライ
ブ釦38を、同時に所定時間押し続けることにより、設
定された内容がEEPROMに書き込まれ(図17およ
び図20参照)、PF設定モードは終了する。しかし、
それ以外の方法でPF設定モードが中断された場合(即
ち、PF設定モードで動作中にメイン釦36をOFF位
置にした場合、あるいはPF設定モードにおいて設定操
作を1分以上行なわなかった場合)には、PF設定モー
ドで変更された内容は、EEPROM108には書き込
まれず、キャンセルされる。特に、PF設定モードで設
定操作を1分以上行なわなかった場合には、自動的にP
F設定モードから露出モードに移行し、EEPROM1
08に保存されているデータがRAMに書き込まれる。
また、キャンセル処理が実行された場合には、いずれの
モードにおいても学習クリアされないよう、各モードの
学習クリアフラグ(X)に“0”がセットされる(S2
101)。PFキャンセル処理は、SW操作表示ループ
から分岐したものである。従って、このPFキャンセル
処理が終了すると、SW操作表示ループがコールされた
場所にリターンする。
【0091】『U/Dループ処理』 図22は、アップ/ダウンレバー28の操作により、デ
ータの変更を行なうためのU/Dループを表わすフロー
チャートである。ダウンスイッチ80がオンされると
(DOWNSWに“1”がセットされると)、DOWN
Mフラグ(DOWNメモリフラグ)には“1”がセット
され、UPM(メモリ)フラグには“0”がセットされ
る。一方、UPSWに“1”がセットされると、UPメ
モリフラグに“1”がセットされ、DOWNメモリフラ
グには“0”がセットされる(詳しくは後述)。従っ
て、アップスイッチ78がオンの場合には、UPループ
フラグに“1”をセットし、UPループ処理を行ない、
DOWNループ処理は行なわない(S2201〜S22
05)。一方、ダウンスイッチ80がオンになっている
場合には、UPループフラグに“0”をセットし、DO
WNループ処理のみを行なう(S2207〜S221
1)。 以上の処理が終了すると、U/Dループがコー
ルされた所へ処理は戻る。
【0092】『UPループ』 図23は、U/Dループ(図22)でコールされるUP
ループの処理を示すフローチャートである。アップスイ
ッチ78がオフの場合(S2301:UPSW=
“1”)には、データの変更は行なわず、アップスイッ
チ78がオフであったことを示すUPメモリフラグに
“0”をセットして(S2303)、U/Dループに戻
る。アップスイッチ78がオンの場合(S2301:U
PSW=“0”)、前回UPループがコールされた時に
アップスイッチ78がオンだったかどうかを判定し(S
2305)、前回もオンと判定された場合(UPメモリ
フラグ=“1”)には、U/Dタイマループに処理が進
む。U/Dループは、ほぼ64ms(128msに2
回)の周期で繰り返されるため、UPループがコールさ
れた時点でのアップスイッチ78の状態のみでデータの
変更を行なうと、例えば、アップスイッチ78がオン状
態を保持していた場合、即ち、操作者がアップ/ダウン
レバー28をアップ方向に操作したまま、その状態を保
持していた場合、データの変更が非常に単時間に行なわ
れてしまう。これを防ぐため、連続的にアップスイッチ
78またはダウンスイッチ80がオン状態となる時に
は、U/Dタイマループにより、ソフト的に周期を引き
伸ばしている。UPメモリフラグが“0”の場合には、
データU/D処理によりデータの変更が行なわれ、アッ
プスイッチ78がオンだったことを示すUPメモリフラ
グに1を、同時にダウンスイッチ80がオフだったこと
を示すDOWNメモリフラグに“0”をセットし、U/
Dタイマループで用いるU/Dタイマのカウント値を0
にする(S2305〜S2309)。
【0093】『DOWNループ処理』 図24は、DOWNループを示すフローチャートであ
る。S2401〜S2409では、ダウンスイッチ80
のオン・オフに応じて、図23とほぼ同様の処理を行な
っている。
【0094】『U/Dタイマループ処理』 S2411〜S2417は、U/Dタイマループの処理
を表わしている。U/Dタイマループでは、この処理が
実行される毎にインクリメントされる(S2417)U
/Dタイマのカウント値が8以上になると(S241
1)、特殊機能のデータの変更が行なわれる(S241
3)。即ち、アップ/ダウンレバー28が操作されたま
ま、8回この処理が実行されると、アップ/ダウンレバ
ー28の操作方向に応じたデータの変更が行なわれる。
なお、データが変更されると、U/Dタイマはリセット
されて、カウント値に0がセットされる(S241
5)。
【0095】『データU/D処理』 図25は、アップ/ダウンレバー28の操作に応じてデ
ータ変更を実行する、データU/D処理のフローチャー
トである。PF設定モードでの動作中であれば(S15
01:PFモードフラグ=“1”)、PFデータU/D
処理に分岐し、アップ/ダウンレバー28とモード釦4
0との組み合わせで、特殊機能の変更・設定が実行され
る。PFモードフラグ=“0”の場合には、アップ/ダ
ウンレバー28と組み合わせて押される操作釦によって
処理が分岐する。モード釦40を押しながらアップ/ダ
ウンレバー28を操作する場合には、露出モードの変更
が行なわれる(S2503、S2505)。ドライブ釦
38を押しながらアップ/ダウンレバー28を操作する
場合には、撮影モードの変更が行なわれる(S250
7、S2509)。ハイパー釦52を押しながらアップ
/ダウンレバー28を操作する場合には、露出補正が行
なわれる(S2511、S2513)。また、単にアッ
プ/ダウンボタン28のみを操作する場合には、 (1)撮影モードが人物・風景・動体・近接・プログラ
ムのいずれかであれば、プログラムシフトが実行され
(S2517、S2519)、 (2)撮影モードがオートあるいはマニュアルであれ
ば、Tv値またはAv値が変更される(S2521、S
2523、S2524)。なお、Av値・Tv値のいず
れを設定するかは、Tv/Av釦30の操作により切り
替えられる。以上の処理が行なわれた後に、データU/
D処理がコールされた場所へリターンする。
【0096】『PFデータU/D処理』 図26は、PF設定モードにおいて、PF(特殊機能)
の各項目のデータの変更を行なうPFデータU/D処理
のフローチャートである。図19のS1909において
モード釦40の操作により設定された特殊機能の項目
の、データの変更が行なわれる(S2601、S260
3)。設定項目がISO感度変更の場合には、アップ/
ダウンレバー28の操作により、ISO感度が段階的に
変化する(S2605)。なお、ISO感度設定中にT
v/Av釦30を押すと、ISO感度として初期値(D
Xフィルムがカメラに装填されている場合には、DXコ
ードによるDX値、それ以外の場合には初期値=10
0)が設定される。設定項目が学習変化レベルの場合に
は、アップ/ダウンレバー28の操作により、変化レベ
ルとシャッター回数の組み合わせに対応した変数を0か
ら4までのいずれかにセットする。ここで変化レベルの
1段は、約O.5Evのプログラムシフトに相当し、実
際に撮影者によって設定されたプログラムシフト量が、
ここで選択された変化レベル以上の場合には、回数1で
示される回数の露光が行なわれると学習し、また、設定
されたプログラムシフト量が選択されている変化レベル
未満であれば、回数2で示される回数の露光が行なわれ
ると学習を行なう(S2607)。設定項目がAF合焦
ONの有無であれば、アップ/ダウンレバー28の操作
により、合焦ON禁止フラグが“0”と“1”の間でト
グルされる(S2609)。設定項目が学習禁止の有無
であれば、アップ/ダウンレバー28の操作により、学
習禁止フラグが“0”と“1”との間でトグルされる
(S2611)。設定項目学習クリアの設定の場合に
は、外部表示LCDパネル34上に撮影モードを表わす
ピクチャー表示がなされ、アップ/ダウンレバー28の
操作により、学習をクリアするモードを4つの中から1
つ、あるいは4つ全てを選択して、Tv/Av釦30を
押すことによりクリア設定する(S2613)。
【0097】『PシフトU/D処理』 図27はプログラムシフトの設定を行なうPシフトU/
D処理のフローチャートである。本実施例のカメラにお
いては、露出モードがグリーンモードの場合にはプログ
ラムシフトは行なわないようになっているため、S27
03以降の処理は行なわない(S2701:Pシフト禁
止フラグ=“1”)。アップ/ダウンレバー28の操作
方向が正方向の場合には、Tv値が最大値を超えてい
ず、Av値が最小値に達していない場合にのみ(S27
05:TvMAX=“0”、S2707:AvMIN =
“0”)、シフト可能としている。RAMに保存されて
いるPシフトの方向ビットが負の場合には、Pシフト量
が0になるまでは0.5ずつ減じる。Pシフト量が0に
なると、方向ビットを正に変える(S2717〜S27
21)。方向ビットが正の場合には、Pシフト量の最大
値154/8以上にならない限り、Pシフト量に0.5
を加える(S2713、S2715)。アップ/ダウン
レバー28の操作方向が負の場合には、Tv値が最小値
より大きく、Av値が最大値を超えない場合にのみシフ
トが可能となっている。RAM上のPシフト方向ビット
が正の場合には、Pシフト量から0.5減ずる。ただ
し、この結果Pシフト量が負になった場合には、RAM
上のデータは2進数で表わされているため、データを負
の方向ビットとシフト量の絶対値で表わす様データ処理
を行なう(S2729〜S2733)。方向ビットが負
の場合には、Pシフト量が最大値以上にならない限り、
0.5をPシフト量に加算する(S2735、S273
7)。
【0098】『露出補正U/D処理』 図28は、露出補正U/D処理のフローチャートであ
る。アップ/ダウンレバー28の操作方向に応じて、正
方向では上限Xv=3.0までXvを0.5ずつ増加さ
せ(S2801〜S2805)、負方向では下限Xv=
−3.0までXvを0.5ずつ減少させる(S2801
〜S2807)。
【0099】『Pシフトグラフ表示処理』 図29は、設定されたプログラムシフト量をグラフ表示
する、Pシフトグラフ表示処理を表わすフローチャート
である。プログラムシフトのグラフ表示は、原点のシフ
ト方向・量と、原点を基準として設定されたプログラム
シフト方向・量に基づいて、図31に示すPシフト表示
テーブルのデータを読み出し表示している。なお、図3
1中、黒丸が点灯部分を表わし、さらに周りに放射状の
線が描かれている黒丸は、黒丸が点滅していることを表
わしている。図31のYおよびZで特定されるデータを
外部表示LCDパネル34及びファインダ内表示LCD
パネルに表示する。図29において、設定されている露
出モードに対応する原点の方向ビット及びシフト量を、
RAMから読み出し(S2901〜S2905)、原点
方向ビット及び原点シフト量から、図31のYの値を計
算する(S2907〜S2911)。次に、Pシフト方
向ビット及びPシフト量、Yの値から図31のZを計算
する(S2913〜S2917)。なお、Zが負あるい
は11以上になる場合には、それぞれZ=0、Z=10
に設定する(S2919〜S2925)。以上のように
して求められたY及びZに基づいて、図31の表示テー
ブルの表示データをLCD表示用のRAMに書き込む
(S2927、S2929)。
【0100】『露出補正表示処理』 図30は、図16のS1623でコールされる、露出補
正表示を説明するフローチャートである。設定された露
出補正値Xvの値に応じて、Xvゼロフラグ・Xvプラ
スフラグ・Xvマイナスフラグのいずれかに“1”をセ
ットする(S3001〜S3011)。ハイパー釦52
が押されて、HYPSWに“0”がセットされている時
には、露出補正値Xvが数値表示され(S3013、S
3015)、さらに、S3031以降の露出補正グラフ
表示処理が実行される。
【0101】HYPSWに“1”がセットされている場
合には、露出補正値が0であればグラフ表示は行なわず
(S3013、S3017、S3019)、処理はSW
操作表示1のS1624へ進む。HYPSWに“1”が
セットされている場合で、メイン釦36がPICT位置
にある時には、Xvの正負に応じて「+」または「−」
のマークを外部表示LCDパネル34およびファインダ
内表示LCDパネル62に表示する(S3021〜S3
027)。ハイパーSWがOFFで、メイン釦36がO
N位置にある時には、露出補正グラフ表示へと処理が進
む(S3021:PICTSW=1)。露出補正グラフ
表示では、図40に示す露出補正グラフ表示テーブルの
データを用いて、補正量に応じて外部表示LCDパネル
34およびファインダ内表示LCDパネル62にグラフ
表示を行なう。露出補正値Xvから、図40の表示テー
ブルのデータを選択し、外部表示LCDパネル34及
び、ファインダ内表示パネル62に目盛りを表示すると
共に、選択された図40のデータを表示する。なお、グ
ラフ表示可能な露出補正値は−2.0Ev〜+2.0の
範囲であるが、設定可能な露出補正値の範囲は−3.0
Ev〜+3.0Evとしている。さらに、補正値がグラ
フ表示の領域を超えている場合には、グラフの端点で黒
丸マークを点滅表示させることにより、領域外であるこ
とを示すようにしている。以上の処理が終わると、SW
操作表示1のS1624の処理が実行される。
【0102】『PFタイマ表示』 図32は、ドライブ釦38及びモード釦40を同時に押
して、PF設定モードに入る場合、及びPF設定モード
から抜ける場合に、残り時間を表示するためのPFタイ
マ表示処理を表わすフローチャートである。PF設定モ
ードと露出モードの切り替えは、PFタイマのカウント
値が所定値(31)以上になると切り換わるようになっ
ている(図15、図18)。このため、PFタイマの数
値に基づいて、図37に示すPFタイマ表示データを選
択し、表示用のRAMに書き込むことにより、残り時間
に対応したグラフ表示を外部表示LCDパネル34上で
行なっている(S3201、S3203)。
【0103】『AEモードU/D処理』 図34は、アップ/ダウンレバー28による、露出モー
ドの選択を行なう、AEモードU/D処理のフローチャ
ートである。S3401では、データを変更する方向に
よって、即ちアップ/ダウンレバー28の操作に応じ
て、処理が分かれている。S3403において、メイン
釦36がPICT位置かON位置かにより露出モードが
ピクチャモード(PICTモード)かフルスペックモー
ド(FULLモード)かに分かれる。露出モードは、R
AM上では、図33に示すように、8ビットのデータの
どれか1桁を1とし他を0とすることによって設定され
る。露出モードと対応する8ビットデータを、露出モー
ド[8ビットデータ]のように示すと、PICTモード
では、 グリーンモード[00000001]、 動体モード[00001000] などの様に表わされ、FULLモードでは、 オートモード[00000010] の様に表わされる。上記の8ビットデータを10進数で
表わし、露出モード(10進数)として示すと、 グリーンモード(1)、 動体モード(8)、 オートモード(2) などと表わせる。図33から、例えばPICTモードで
は グリーンモード[00000001] から左シフトしていくと、順に、 人物モード[00000010]、 風景モード[00000100]、 動体モード[00001000]、 近接モード[00010000] となる。本実施例では、PICTモードで設定する露出
モードは5種類としているため、8ビットデータの最大
値は[00010000]であり、図34のS3405
で、PICTモードの値が16以上になると左シフトし
たデータに対応する露出モードが存在しなくなるため、
リセットして1に戻している。これによって、アップ/
ダウンレバー28を、例えば上記のようにデータが変わ
る方向に操作し続けても、近接モードの次にグリーンモ
ードを選択することもでき、非常に操作性が良くなって
いる。S3415〜S3419の処理は、FULLモー
ドについて、上記と同様の処理を行なっているものであ
る。また、S3421〜S3433の処理は、8ビット
データが右シフトされる場合の処理であり、原理的に
は、上記と同様の処理を行なっている。
【0104】『AEモード設定処理』 図35は、図34のAEモードU/D処理で設定された
PICTモードあるいはFULLモードの値を、変数A
Eモードに変換する、AEモード設定処理を表わすフロ
ーチャートである。AEモードU/D処理では、PIC
Tモードは2進数[00000001]から[0001
0000]で表わされ、FULLモードは[00000
001]から[00000100]で表わされる。AE
モード設定処理は、上記のPICTモードとFULLモ
ードを、1種類の変数「AEモード」で表わすための処
理である。まず、メイン釦36の位置により、「AEモ
ード」の初期値をセットする(S3501、S350
3、S3507)。次に、図35のAEモードU/Dに
より設定されたPICTモードまたはFULLモードの
値を変数Nに入れる(S3505、S3509)。以
降、N=1となるまで、Nを右シフトし、シフトした回
数をAEモードの初期値に加算することにより、図36
に示すようなAEモードと露出モードの関係が得られ
る。
【0105】『Pシフトクリア処理』 図38は、図16のS1619でコールされるPシフト
クリア処理を説明するフローチャートである。Tv/A
v釦30を単独で押すことにより、設定したプログラム
シフト量がキャンセルされ、プログラムは原点位置に戻
る。本実施例のカメラにおいては、ハイパーボタン52
が押された状態でTv/Avボタンを押すと、露出補正
をクリアするため、ハイパー釦52が押されていない時
(S3801:HYPSW=“1”)のみプログラムシ
フトがクリアされるようになっている。
【0106】『露出補正クリア処理』 図39は、図16のS1625でコールされる、露出補
正クリア処理を説明するフローチャートである。ハイパ
ー釦52とTv/Avボタンを同時に押すことにより、
露出補正値Xvに0がセットされる(S3901〜S3
905)。
【0107】『メインボタンの位置と初期表示画面』 図60A〜60Cは、メイン釦36がPICT位置にあ
る場合の外部表示LCD34及びファインダ内表示LC
Dパネル62の表示画面の一例を示す。図60Aは、メ
イン釦36がPICT位置におかれた状態を示してい
る。図60B、60Cは、その時のファインダ内表示L
CDパネル62の表示画面、及び外部表示LCDパネル
34の表示画面を示している。この例では、露出モード
として人物モードが選択されている。
【0108】図61A〜61Cは、メイン釦36がON
位置にある場合の例を示している。図61B、61C
は、それぞれ、外部表示LCDパネル34と、ファイン
ダ内表示LCDパネル62の表示例を表わしている。詳
しくは、後に説明するが、この例では、露出モードとし
てノーマルプログラムモードが選択されており、さら
に、−0.5Evの露出補正が設定されていることが分
かる。
【0109】図62は、図60Cと同様、メイン釦36
がPICT位置にある場合の、外部表示LCDパネル3
4の表示例を示している。この例でも、露出モードとし
てはやはり人物モードが選ばれている。この表示画面か
ら更に、学習機能がオンとなっており、すでに+0.5
Evのプログラムシフトをすでに学習していることが分
かる。また、プラスの露出補正が行なわれている。プロ
グラムシフトの表示・露出補正の表示については後に詳
細に説明する。
【0110】『PF設定モードの表示処理』 図63A〜63Fは、PF設定モード処理に移行する際
の外部表示LCDパネル34における表示を示してい
る。図15のS1519でコールされるPFタイマ表示
処理により、図37のPFタイマ表示データがRAMに
セットされ、表示される(図63A〜63E)。なお、
PF設定モードに入るまでは、図15のS1517によ
り、ISO感度が表示される。また、その他の表示は全
て消灯され必要なデータのみが表示されるようになって
いる。9個のドットが表示されてから、全て消えるまで
の時間は、本実施例のカメラの場合、約2秒である。所
定時間(約2秒)が経過し、全てのドットが消えると、
図18のPF表示処理が実行され、図63Fに示される
ように、[PF]が表示される。ここで、モード釦40
及びドライブ釦38を離すと、PF設定モードの最初の
設定項目である、ISO感度変更ための表示に換わる
(図65A参照)。
【0111】『PFオールクリア処理の表示』 PF設定モードに入り、[PF]が表示されている状態
で、Tv/Av釦30を押すと、図18のS1815に
おいてPFタイマ表示がコールされ、再度ドットが表示
される(図64A)。上述の処理と同様、9個のドット
が約2秒で全て消えると、PF(特殊機能)の設定内容
は全てクリアされ(図20:PFオールクリア処理)、
外部表示LCDパネル34には、図64Bに示すように
CLの表示が出る。
【0112】『特殊機能の設定及び表示処理』 すでに述べたように、PF設定モードで動作中は、モー
ド釦40の操作により設定項目を選択し、アップ/ダウ
ンレバー28の回動操作により、選択した項目における
データ変更を行なう。
【0113】『ISO感度の設定』 図65A、65Bは、ISO感度変更の表示画面を示
す。アップ/ダウンレバー28の操作により、図26の
PFデータU/D処理のS2605で変更されたデータ
が、図19BのS1919で表示される。図では、IS
O200(図65A)がISO100に変更された場合
(図65B)の例を示している。なお、設定項目を示す
[1]が同時に表示されている。なお、既に述べたよう
に、設定中にTv/Av釦30が操作されるとISO感
度には初期値(DX値またはISO=100)が設定さ
れる。
【0114】『学習回数の設定』 図66A、66Bは、学習の回数設定を行なう場合の表
示である。設定項目を示す[2]が表示され、変化レベ
ルと回数の組み合わせを示す0から4までの数値を、ア
ップ/ダウンレバー28の操作により設定する。変化レ
ベルと回数の組み合わせの設定は、図26のS2607
で行ない、表示は図19BのS1912で行なってい
る。
【0115】『合焦音の有無の設定』 図67A、67Bは、合焦時に電子ブザー108を鳴ら
すかどうかの設定に関する表示である。設定項目を示す
[3]が表示され、更に文字Sdにより、サウンドの設
定であることを操作者に知らせるようにしている。電子
ブザー108を鳴らす場合には“1”、鳴らさない場合
には“0”を設定する。単にフラグだけでは、どちらに
設定しているのかを把握するのが難しいため、“1”が
セットされた状態では、図67Bの表示と共に、所定の
時間間隔で電子ブザー108を鳴らすようにして、操作
性を向上させている。なお、設定は図26のS2609
で、表示および電子ブザー108の駆動は図19のS1
923で行なっている。
【0116】図68A〜図68Fは、合焦時の電子ブザ
ー108の設定に関する表示の変形例を示す。この変形
例では、電子ブザー108を鳴らすことを示すフラグに
“1”をセットした場合に、Soundの文字列を分割
して順次表示することにより、合焦時に電子ブザー10
8を鳴らす設定になっているとを示すものである。こ
の、Soundの表示は、通常Av値を表示するための
それぞれ7セグメントからなる2桁の表示エリアを用い
ており、特にアルファベットを表示するためのセグメン
トを設ける必要がない。なお、フラグのセットは、図2
6のS2609で行なわれ、表示は図19のS1923
で行なっている。
【0117】『学習機能の選択』 図69A、69Bは、プログラムシフトの学習を行なう
かどうかの設定である。選択項目を示す[4]が表示さ
れ、学習を行なう場合には(即ち学習禁止フラグに
“0”がセットされる場合には)、NOTEBOOKのようなピ
クチャ表示により設定内容の把握を容易にしている。学
習機能の選択は、図27のS2611で行ない、表示は
19図のS1925である。尚、学習後にフラグを「学
習する」から「学習しない」に設定変更した場合、学習
したプログラムシフト量はクリアされず、そのまま固定
される。
【0118】『学習内容のクリア』 図70A、70Bは、学習した内容をクリアする場合の
表示を示している。選択項目[5]が表示され、さらに
ノートのピクチャと文字CLが点滅表示する。この状態
で、アップ/ダウンレバー28の操作により、学習機能
が有効な4つのモードの内のどれか1つあるいは4つ全
てを選択し、Tv/Av釦30を押すことによりデータ
クリアの設定が完了する。学習クリアがセットされる
と、図70Bに示すように、ノートのピクチャが消え、
文字CLは点灯表示に変わる。設定は、図26のS26
13で行ない、表示は図19のS1927により行なっ
ている。
【0119】『露出モードの選択』 図71A〜71Eは、メイン釦36がPICT位置にあ
る時に、モード釦40を押しながらアップ/ダウンレバ
ー28を操作する時に外部表示LCDパネル34に表示
される表示内容を示している。図71A、71B、71
C、71D、71Eの順に、グリーンモード、人物モー
ド、遠景モード、動体モード、近接モードに対応してい
る。図71Fは人物・遠景・近接モード時のファインダ
内LCD表示パネル62を示し、図71Gは、動体モー
ドの表示、図71Hは、グリーンモードの表示を示して
いる。
【0120】『PICTモードの露出補正の表示例』 図72A、図72Bは、メイン釦36がPICT位置に
ある時(例として人物モードが選択されている時)の表
示例を示す。図72Aは、ファインダ内表示LCDパネ
ル62の表示を表わしている。プログラムシフトの量
が、目盛りとドット表示により示されている。また、シ
フトされたプログラムに基づいて演算されたTv値・A
v値が上方に表示される。図72Bは、外部表示LCD
パネル34の表示を示す。外部表示LCDパネル34に
は、ファインダ内表示LCDパネル62の情報に加えて
さらにフィルム枚数・ドライブモード(撮影モード)の
表示、AEモードのピクチャによる表示が行なわれる。
【0121】上記の状態で、ハイパー釦52を押すこと
により、露出補正の表示が行なわれる。図73A、73
Bは、露出補正を行なった状態でのファインダ内表示L
CDパネル62及び外部表示LCDパネル34の表示を
示している。この例では、露出補正は、−2.0Evと
なっている。表示パネル上の目盛りは、1目盛りが0.
5Evに対応し、目盛り中央が露出補正0に対応してい
るので、この例では、ドットが目盛りのマイナス端で点
灯している。尚、外部表示LCDパネル34では、補正
値の数値表示行なわれるようになっている。
【0122】尚、本実施例のカメラは、グラフ表示上
は、露出補正値は−2.0Ev〜+2.0Evとなって
いる。しかし、実際にはグラフの範囲を超えて、露出補
正値は−3.0〜+3.0Evの範囲で設定可能となっ
ている(図28参照)。このため、補正値がグラフの範
囲を超えた場合には、超えた側のグラフの端点で点滅す
るようにしている。図74A、図74Bに露出補正値が
−2.5の場合の例を示す。この場合には、黒丸がマイ
ナス側の端点で点滅する。図75A、75Bは、露出補
正値を設定後、ハイパー釦52から指を離し、露出モー
ドの表示がおこなれた場合の例を示す。露出補正がマイ
ナス側であることを示す「−」マークが点灯している。
さらに、ハイパー釦52を押しながら、Tv/Av釦3
0を押すと、設定した露出補正値が0にリセットされ
る。
【0123】『プログラムモードの露出補正の表示例』
図76A、図76B、図77A、図77B、図78A、
図78Bは、露出モードがノーマルプログラムモードの
場合の、通常の表示(図76A、76B)、露出補正中
の表示(図77A、図77B)、露出補正値設定後の表
示(図78A、図78B)を示す。通常の表示では、目
盛りとドットからなる表示は行なわれないが、一旦露出
補正値が設定されると、通常の表示状態で、露出補正量
がグラフ表示される。尚、ノーマルプログラムモードで
の露出補正でも、上述の場合と同様、グラフの表示範囲
を超えて露出補正値を設定することができ、その場合に
は、グラフの端点で黒丸が点滅する。この黒丸の点滅表
示は、ハイパー釦52から指を離し、通常の表示状態と
なっても行なわれる。また、ノーマルプログラムモード
においても、プログラムシフトが可能であり、シフトさ
れている場合には、外部表示LCDパネル34のTv/
Avの表示部分にオーバーラインが表示され、ファイン
ダ内表示LCDパネル62のTv値・Av値にアンダー
ラインが付される(シフト量が0の場合は、オーバーラ
イン/アンダーラインは表示されない)。
【0124】『オートモードの露出補正の表示例』 図79A、図79B、図80A、図80B、図81A、
図81Bは、露出モードがオートモードの場合の、通常
の表示(図79A、79B)、露出補正中の表示(図8
0A、図80B)、露出補正値設定後の表示(図81
A、図81B)を示す。通常の表示では、目盛りとドッ
トからなる表示は行なわれない。また、アップ/ダウン
レバー28の操作でTv値/Av値のどちらが変更可能
となっているか(即ち、シャッタ優先となっているか絞
り優先となっているか)を、外部表示LCDパネル34
上では、TvまたはAvに円弧状のオーバーラインを付
して表示することにより示し、ファインダ内表示LCD
パネル62上では、Tv値またはAv値にアンダーライ
ンを付して示している。尚、Tv値・Av値のどちらを
変更可能にするかの設定は、Tv/Av釦30の操作で
切替られる。
【0125】露出補正に関しては、上述のノーマルプロ
グラムモードの場合と同様である。尚、オートモードで
の露出補正でも、上述の場合と同様、グラフの表示範囲
を超えて露出補正値を設定することができ、その場合に
は、グラフの端点で黒丸が点滅する。この黒丸の点滅表
示は、ハイパー釦52から指を離し、通常の表示状態と
なっても行なわれる。
【0126】『マニュアルモード時のグラフ表示』 図82A、図82B、図83A、図83B、図84A、
図84Bは、露出モードがマニュアルモードの場合の、
アップ/ダウンレバー28により、Tv値を設定する場
合の表示(図82A、図82B)、Av値を設定する場
合の表示(図83A、図83B)、適正露出がセットさ
れている場合の表示(図84A、図84B)を示す。
【0127】マニュアルモードの場合には、アップ/ダ
ウンレバー28によりTv値が変更可能である場合に
は、外部表示LCDパネル34のTvの表示に円弧上の
オーバーラインを付し、また、ファインダ内表示LCD
パネル62にTv値にアンダーラインを付して表示する
(図82A、図82B)。これに対し、図83A、図8
3Bの場合には、Av値・Avの表示にアンダーライン
・オーバーラインを付している。マニュアルモードの場
合には、露出補正は無いが、通常の表示状態において目
盛りおよびドットによるグラフ表示が行なわれている。
本実施例のカメラでは、マニュアルモード時にも、AE
演算が行なわれている。表示された目盛りの中央を、演
算上の適正露出値として、設定値が露出オーバーとなる
場合には、目盛りの「+」側にドットが表示される。1
目盛りが0.5Evに相当しており、図82A、図82
Bの場合には、1.0Evの露出オーバーとなる。尚、
目盛りは適正露出値を中心に−2.0Ev〜+2.0E
vの範囲でドットによる表示が可能となっている。この
範囲を超えた場合には、図83C、図83Dに示すよう
に、「−」マークを点滅させることにより、範囲を超え
て露出アンダーになっていることを示すようになってい
る(図面において「−」マークの回りに放射状に線が入
っているのは、「−]マークが点滅していることを表わ
している)。露出オーバーになっている場合には、同様
にして「+」マークを点滅させるようになっている。
【0128】図84A、図84Bは、マニュアル設定露
出値と、演算露出値が一致している場合を示す図であ
る。マニュアル設定値を演算露出値に一致させるには、
アップ/ダウンレバー28を操作して表示されているド
ットの数を減らすように設定値を変更すればよい。本実
施例のカメラでは、これに加えて、マニュアルモードの
時にハイパー釦52を押すことにより演算により得られ
た適正露出値がセットされるようになっている。
【0129】『AE演算』 次に、図13A、13Bに示す「RESTART」中の
S1319、および図14に示す「レリーズ処理」中の
S1415でコールされるAE(自動露出モード)演算
サブルーチンによる処理について、図41A、41B、
41C、41Dに示したフローチャートを参照して説明
する。
【0130】本実施例では、露出モードとして、メイン
釦36をPICT位置に切り換えてピクトスイッチ11
0bをオンしたときに設定変更可能となるグリーンモー
ド、人物モード、風景モード、動体モード、および近接
モードを有し、また、メイン釦36をON位置に切り換
えてオンスイッチ110aをオンしたときに設定変更可
能となるノーマルプログラムモード(測光結果に基づい
て自動的にシャッタ速度および絞り値を設定する通常の
プログラム自動露出モード)、オートモード(手動設定
されたシャッタ速度と測光結果から絞り値を自動設定す
るレンズオートのシャッタ速度優先自動露出モード、お
よび手動設定された絞り値と測光結果からシャッタ速度
を自動設定する絞り優先自動露出モード)、およびマニ
ュアル露出モードを有し、さらに、図示しないが、レン
ズマニュアルの絞り優先自動露出モード、マニュアル露
出モード、およびバルブ露出モードを有している。
【0131】AE処理において、先ず、ボディ側CPU
20のRAMをイニシャライズし、測光等に関する各種
フラグをイニシャライズした後、レンズ補正演算サブル
ーチンをコールする(S4101〜4105)。このレ
ンズ補正演算サブルーチンでは、図13Aに示した「R
ESTART」の処理中の「レンズ通信」において、レ
ンズボディ側CPU20(図11)から入力した撮影レ
ンズの種類に応じた各種レンズデータに基づいて、レン
ズ補正演算処理を実行する。
【0132】次に、A/D変換回路98から出力される
分割測光用の各センサ(受光素子94)からの被写体輝
度データをそれぞれ、演算に適した演算用被写体輝度B
vに変換し、さらに、この演算用被写体輝度Bvと、S
4105において演算したレンズ補正値により、各セン
サ毎の光量値Lv′を求め、この各センサ毎の光量値L
v′から、分割測光アルゴリズムに基づいてその被写体
に適した1個の光量値Lv′を算出する(S4107〜
S4111)。
【0133】そして、予め演算に適するように変換した
演算用フィルム感度Svおよび演算用露出補正値Xvに
基づいて光量値Lvを求め、現在設定されているAEモ
ード(ナンバー)に対応する値をXに入れる(S411
3、S4115)。
【0134】S4117では、Xに入れた各AEモード
に対応する係数a、b、TvL1 等を設定する。これら
の係数a、b、TvL1 等は、ボディ側CPU20のR
OMに予め設定入力されているもので、必要に応じてR
AMに読み込まれる。
【0135】X=1で分岐する「人物モード(プログラ
ム線の概略を図48Aに示す)」では、プログラム線の
傾きとされる係数aに2/8を入れ、係数bに5 6/
8を入れる。さらに第1のTv境界TvL1 に手振れ限
界Tvfを入れ、第1のAv境界AvL1 に撮影最適A
v値Avfを入れ、第2のAv境界AvL2 に最小絞り
値AvMIN を入れて、S4143でプログラム演算サブ
ルーチンをコールする。
【0136】X=2で分岐する「風景モード(プログラ
ム線の概略を図49Aに示す)」では、上記係数aに2
/8を入れ、上記係数bに風景係数bを入れる。この風
景係数bは、 (6/8)×Tvf−(2/8)×(AvMIN +1) により求まる。さらに、第1のTv境界TvL1 に最小
シャッタ速度TvMIN を入れ、第1のAv境界AvL1
に最小絞り値AvMIN +1を入れ、第2のAv境界Av
L2 に最小絞り値AvMIN を入れて、S4143でプロ
グラム演算サブルーチンをコールする。
【0137】X=3で分岐する「動体モード(プログラ
ム線の概略を図50Aに示す)」では、上記係数aに2
/8を入れ、上記係数bに5 6/8を入れる。さらに
第1のTv境界TvL1 に手振れ限界Tvf+1を入
れ、第1のAv境界AvL1 に最小絞り値AvMIN +1
を入れ、第2のAv境界AvL2 に最小絞り値AvMIN
を入れて、S4143でプログラム演算サブルーチンを
コールする。
【0138】X=4で分岐する「近接モード(プログラ
ム線の概略を図51Aに示す)」では、上記係数aに2
/8を入れ、上記係数bに5 6/8を入れる。さら
に、第1のTv境界TvL1 に手振れ限界Tvfを入
れ、第1のAv境界AvL1 にAv6(F=8)を入
れ、第2のAv境界AvL2 に最小絞り値AvMIN +1
を入れて、S4143でプログラム演算サブルーチンを
コールする。
【0139】S4143でコールされるプログラム演算
サブルーチンでは、詳細は後述するが、各モード毎に設
定されたTv値、Av値に基づいて、実際に制御で使用
する制御Tvと制御Avを演算する。
【0140】他方、X=1で「グリーンモード」に分岐
する場合は、プログラムシフト禁止フラグに“1”をセ
ットし、プログラム線をシフトさせないように予め禁止
しておく。そしてノーマルプログラムサブルーチンをコ
ールし(S4135、S4137)、該モードにおい
て、実際に制御で使う制御Tvと制御Avを求める。
【0141】また、X=5で「ノーマルプログラムモー
ド」に分岐する場合は、プログラムシフト禁止フラグに
“1”をセットせずに、ノーマルプログラムサブルーチ
ンをコールする(S4137)。
【0142】さらに、X=6で「AUTOモード」に分
岐する場合は、AUTO演算サブルーチンをコールし
(S4139)、X=7で「マニュアルモード」に分岐
する場合は、マニュアル演算サブルーチンをコールする
(S4141)。
【0143】さらに、S4117において選択したモー
ドで求まった制御Tvと制御Avが制御に使用可能な値
か否かを、コールしたCHK TvAvサブルーチンに
よりチェックして、制御可能な値を越えていれば、その
最大値または最小値に変換する(S4145)。そし
て、CHK TvAvサブルーチンで最終的に決定した
Tv値とAv値に基づいてEEパルス数を求め、さらに
外部フラッシュに、発光するか否か、どの程度の発光と
するか、後幕シンクロであるのか等のデータを送る(S
4147、S4149)。上記EEパルスとは、制御用
の絞り値Avに対応させて絞りを止めるために用いるパ
ルスである。この後、S4151において、フラッシュ
撮影時にクウェンチ信号を出力してフラッシュの発光を
停止させるためのTTLデータを設定して、リターンす
る。
【0144】図41CのS4137で示したノーマルプ
ログラムサブルーチンを、図52Aに示すフローチャー
トに沿って説明する。このサブルーチンで説明されるプ
ログラム線図は例えば図52Bに示され、その特徴は次
に示す通りである。手振れ限界Tvf(=TvL1 )
が設定されている。被写界深度を重視する風景モード
に関するプログラム線(図49B参照)と、シャッタ速
度を重視する動体モードに関するプログラム線(図50
B参照)の中間に位置するように設定されている。手
振れ限界Tvf(=TvL1 )を越えると、少なくとも
1ステップ以上のプログラムシフトが可能となるように
設定されている。
【0145】同図に示す、f=80mm時およびf=2
8mm時の手振れ限界Tvf(=TvL1 )付近で手振
れが発生しやすいため、 Tv<Tvf となる低Ev
域では、手振れ限界Tvfでシャッタ速度を固定して絞
りを最小絞り値まで開放させ、さらに、絞りが開放値に
なったら、絞りを開放させたままでシャッタ速度を遅く
する。このときの上記手振れ限界Tvf(=TvL1 )
は、変数TvL1 に代入され処理されている。
【0146】ノーマルプログラムサブルーチンでは、先
ず、図42Aに示すfv演算サブルーチンをコールし
て、 fv=log(焦点距離f)/log2 により、焦点距離fをアペックス値に対応させて変換し
た変換焦点距離fvを求める。
【0147】続いてS5203で、 Tv=(3/8)×光量値Lv+ノーマル係数b ノーマル係数b=(5/8)Tvf−(3/8)(AvMIN +1) により演算Tvを求める。この計算式は、例えば図52
Bのプログラム線図において、傾きを固定しつつ、ノー
マル係数bの変化に伴ないシャッタ軸方向にプログラム
線を移動させる。
【0148】そして、S5203で求まる演算Tvが最
大シャッタ速度TvMAX より大きいか否かをチェック
し、大きければ最大シャッタ速度TvMAX を演算Tvと
してボディ側CPU20のRAMに入れ、実際に設定さ
れるべきシャッタ速度はもっと速いが、演算Tvに最大
シャッタ速度TvMAX を入れたということを示すため、
Tvオーバーフラグに“1”をセットする(S520
5、S5219、S5221)。
【0149】さらに、図44のCAL Avサブルーチ
ンをコールし、演算Tvを変更させたからこの演算Tv
に対応する適切な演算Avを求めて(S5223)、S
5215に抜ける。またS5205において、演算Tv
が最大シャッタ速度TvMAX以下であれば、演算Tvを
手振れ限界Tvfと比較し、この演算Tvが手振れ限界
Tvfより小さければ、この手振れ限界Tvfを演算T
vとしてRAMに入れて(S5207、S5225)、
S5209に進む。S5207において、演算Tvが手
振れ限界Tvfより大きいときは、S5209に進む。
【0150】S5209では、図44のCAL Avサ
ブルーチンをコールし、ここでセットした演算Tvに対
応する適切な演算Avを求めて、S5211に進む。S
5211では、Avオーバーフラグをチェックし、この
Avオーバーフラグに“1”がセットされていればCA
Tvサブルーチンをコールし、演算Avを変更させ
たからこの演算Avに対応する適切な演算Tvを求めて
(S5227)、S5215に抜ける。またAvオーバ
ーフラグに“0”がセットされている場合は、S521
3に進んで、Avアンダーフラグをチェックする。Av
アンダーフラグに“1”がセットされている場合はCA
Tvサブルーチンをコールして、演算Avの変更に
従いこの演算Avに対応する適切な演算Tvを求めて
(S5227)、S5215に抜ける。
【0151】そしてS5215において、図46に示す
ノーマルPシフト演算サブルーチンをコールして、プロ
グラムシフトの有無をチェックする。すなわち、S46
02において、アップ/ダウンレバー28によって撮影
者が設定したプログラムシフト量を全プログラムシフト
量として入れ、S4604において、プログラムシフト
の方向によってセットされたPシフト方向ビットを全P
シフト方向ビットとして入れ(S4602、S460
4)、S4603に進んで、Pシフト禁止フラグをチェ
ックする。本実施例において、グリーンモードではプロ
グラムシフトさせないため、図41A、41B、41
C、41DのAE演算中で X=0 によってグリーン
モードが選択されたときPシフト禁止フラグに“1”が
セットされており、従って、プログラムシフト無しとし
てS4603でリターンされる。また、ノーマルプログ
ラム(P)モードではプログラムシフトさせるため、X
=5によってこのモードが選択されたときにS4135
をジャンプして、Pシフト禁止フラグに“1”をセット
しない。従って、プログラムシフト有りとしてチェック
され、S4603でリターンされることなく先のステッ
プに進む。
【0152】そして、S5217では、演算した演算T
vを、実際に制御で用いる値に変換し、制御Tvとして
ボディ側CPU20のRAMに入れ、また演算した演算
Avを、実際に制御で用いる値に変換し、制御Avとし
てRAMに入れて、リターンする。
【0153】次に、図41CのS4139で示したAU
TO演算サブルーチンを、図53に示すフローチャート
に沿って説明する。先ず、S5301において、図25
のデータU/DサブルーチンのS2521でセットされ
るべきTvAvモードフラグをチェックし、このTvA
vモードフラグに“1”がセットされている場合は、絞
り優先が選択されたとしてS5311に進み、“0”が
セットされている場合は、シャッタ速度優先が選択され
たとしてS5303に進む。
【0154】シャッタ速度優先時には、マニュアル設定
された設定Tvを実際に制御で使用する制御Tvに入れ
る(S5303)。そして、設定Tvを演算用の値に変
換して演算Tvに入れてCAL Avサブルーチンをコ
ールし、演算Tvに対応する適切な演算Avを演算し、
さらに、演算Avを制御Avに入れて(S5305〜S
5309)、リターンする。また絞り優先時には、設定
Avを制御Avに入れ(S5311)、設定Avを演算
Avに入れてCAL Tvサブルーチンをコールして、
演算Avに対応する適切な演算Tvを演算し、この演算
Tvを制御Tvに入れて(S5313〜S5317)、
リターンする。
【0155】図41CのS4141で示したマニュアル
サブルーチンを、図54に示すフローチャートに沿って
説明する。先ず、S5401において、図25のデータ
U/DサブルーチンのS2521でセットされるべきT
vAvモードフラグをチェックし、このTvAvモード
フラグに“1”がセットされていれば、アップ/ダウン
レバー28による絞り値の設定が可能な状態なのでS5
419に進み、“0”がセットされていれば、アップ/
ダウンレバー28によるシャッタ速度の設定が可能な状
態なのでS5403に進む。
【0156】シャッタ速度設定時には、1/2ずつのス
テップで処理される1/2系列値で設定された設定Tv
を制御Tvに入れ、同様の1/2系列値で設定された設
定Avを制御Avに入れる(S5403、S540
5)。ここで、ハイパー(露出補正)スイッチ52のオ
ンオフをチェックし、このハイパースイッチ52がオン
されていなければ1/2系列値のままでリターンする。
従って、この場合はマニュアル設定された1/2ずつの
ステップで処理される値に基づく制御Tv、Avにより
撮影が行なわれる。
【0157】他方、測光値に基づく適正露出値を得る等
のためにハイパースイッチ88がオンされた場合は、1
/2系列値の設定Tvを、1/8ずつのステップで処理
される演算Tvに変換し、CAL Avサブルーチンを
コールしてこの演算Tvに応じた適正な演算Avを求
め、1/8ステップで処理される該演算Avを、実際に
制御で使用する制御Avに入れる(S5409〜S54
13)。このように、マニュアル露出モードでは、ハイ
パー釦52を押してハイパースイッチ88をオンしなが
らレリーズした場合に、精度の高い1/8ずつのステッ
プでボディ側CPU20により演算された値に基づき露
出することができる。
【0158】また演算Avを設定Avに入れ、これを1
/2系列化処理して(S5415〜S5417)リター
ンするから、この後のAv値は、1/2系列値でマニュ
アルアップダウンされる。
【0159】1/2系列化処理とは、マニュアル演算時
には1/2ずつのステップで処理するのに対し、オート
演算時には1/8ずつのステップで処理するため、つま
り、オート演算時にボディ側CPU20の演算により設
定されるアペックス値のステップが、マニュアル設定可
能なアペックス値のステップよりも小さいため、演算し
たアペックス値をマニュアル設定可能なアペックス値の
1/2ステップに丸め込むことを言う。
【0160】絞りマニュアル設定時には、1/2ずつの
ステップで処理される1/2系列値で設定された設定A
vを制御Avに入れ、同様の1/2系列値で設定された
設定Tvを制御Tvに入れる(S5419、S542
1)。ここで、ハイパースイッチ52のオンオフをチェ
ックし、該ハイパースイッチ88がオンされていなけれ
ば1/2系列値のままでリターンする。従って、この場
合はマニュアル設定された1/2ずつのステップで処理
される値に基づく制御Av、制御Tvにより撮影が行な
われる。
【0161】他方、ハイパースイッチ88がオンされた
場合は、上記1/2系列値の設定Avを、1/8ずつの
ステップで処理される演算Tvに変換し、CAL Tv
サブルーチンをコールしてこの演算Avに応じた適正な
演算Tvを求め、1/8ステップで処理される該演算T
vを、実際に制御で使用する制御Tvに入れる(S54
25〜S5429)。このように、マニュアル露出モー
ドでは、ハイパー釦52を押してハイパースイッチ88
をオンしながらレリーズした場合に、精度の高い1/8
ずつのステップでボディ側CPU20により演算された
値に基づき露出することができる。
【0162】また演算Tvを設定Tvに入れ、これを1
/2系列化処理して(S5431〜S5433)リター
ンするから、この後のAv値は、1/2系列値でマニュ
アルアップダウンされる。
【0163】『プログラム演算』 続いて、図41BのS4143で示したプログラム演算
サブルーチンを、図42A、42Bのフローチャートに
沿って説明する。このサブルーチンでは、人物モード、
風景モード、動体モードおよび近接モードのうち、モー
ド設定操作によって設定されたモードに応じて演算T
v、演算Avを求め、さらに、実際に制御で使用する制
御Tvと制御Avに変換する。
【0164】まず、S4201においてfv演算サブル
ーチンをコールし、 fv=log(焦点距離f)/log2 の式により、撮影レンズ12の焦点距離検出機構102
から入力した焦点距離fをアペックス値として利用でき
る値に変換して、変換焦点距離fvを求める。さらに、
Tvf演算サブルーチンをコールし、 Tvf=(3/4)×fv+2 の式により、シャッタ速度の手振れ限界Tvfを求める
(S4203)。またAvf演算サブルーチンをコール
し、 Avf=AvMIN +1+Avfシフト Avfシフト= (5/4)×(6.5−fv) 但し、0≦Avfシフト≦2 の式により、撮影最適Av値Avfを求める。この撮影
最適Av値Avfは、背景をぼかしたい場合や、被写界
深度を深くして全体をはっきり撮りたい等の場合に、焦
点距離に基づいてそれぞれに最適な絞り値を決めるため
の値、つまり開放からどれだけ絞り込むかの絶対量のこ
とである。
【0165】S4207では、図41BのS4119〜
S4133において設定した各AEモードに対応する係
数a、b等を用い、 係数a×光量値Lv+係数b の式によって演算Tvを求める。
【0166】選択されたモードの所定焦点距離における
この演算Tvを、カメラ固有の最小シャッタ速度TvMI
N および最大シャッタ速度TvMAX とそれぞれ比較する
(S4209、4211)。そして上記演算Tvが、最
小シャッタ速度TvMIN より小さければ、この最小シャ
ッタ速度TvMIN を演算Tvに入れ、実際にはそれより
遅いシャッタ速度を設定しなければならないのに最小シ
ャッタ速度TvMIN を設定したとして、Tvアンダーフ
ラグに“1”をセットして(S4213)、S4217
に進む。また上記演算Tvが、最大シャッタ速度TvMA
X より大きければ、この最大シャッタ速度TvMAX を演
算Tvに入れ、実際にはそれより速いシャッタ速度を設
定しなければならないのに最大シャッタ速度TvMAX を
設定したとして、Tvオーバーフラグに“1”をセット
して(S4215)、S4217に進む。
【0167】またS4209において、選択されたモー
ドの所定焦点距離における演算Tvが、最小シャッタ速
度TvMIN 以上で、最大シャッタ速度TvMAX 以下であ
る場合は、TvアンダーフラグにもTvオーバーフラグ
にも“1”をセットせずにS4217に進む。S421
7では、図44に示すCAL Av(Av演算)サブル
ーチンをコールして、上記演算Tvに基づきこの演算T
vに対応する適切な演算Avを求める。
【0168】S4219では、CAL Tvサブルーチ
ンで設定した演算Avが、選択されたモードにより演算
された第1のAv境界AvL1 を越える値であるか否か
をチェックする。この結果、演算Avが、第1のAv境
界AvL1 を越えている場合は、S4243にジャンプ
してPシフト演算処理を実行し、プログラムシフトの方
向および量をチェックして、シフトするプログラムに適
する演算Tvと演算Avを求める。また演算Avが、第
1のAv境界AvL1 以下である場合は、S4221に
進んで第1のAv境界AvL1 を演算Avに入れる。こ
れによりAv値が決まるから、CAL Tvサブルーチ
ン(図43)をコールして、この演算Av値に応じたT
v値を求める(S4223)。
【0169】S4225ではさらに、S4223で求め
た演算Tvを、S4203で演算した第1のTv境界T
vL1 と比較する。この結果、演算Tvが第1のTv境
界TvL1 を越えていればS4243にジャンプしてP
シフト演算処理を実行し、プログラムシフトの方向およ
び量をチェックして、シフトするプログラムに適する演
算Tvと演算Avを求める。また演算Tvが、第1のT
v境界TvL1 以下である場合は、S4227に進んで
第1のTv境界TvL1 の値を演算Tvに入れる。これ
によりTv値が決まるから、S4229においてCAL
Avサブルーチンを再度コールし、この演算Tvに応
じた演算Avを演算する。
【0170】さらに、この演算Av値が第2のAv境界
AvL2 より大きいか否かをチェックし(S423
1)、演算Avが第2のAv境界AvL2 を越えていれ
ばS4243にジャンプし、そうでなければS4233
に進んで、第2のAv境界AvL2 の値を演算Avとし
て設定する。これにより演算Avが決まるから、S42
35においてCAL Tvサブルーチンを再度コールし
て、演算Avに応じた演算Tvを演算する。さらに、こ
の演算Tvを最小シャッタ速度TvMIN と比較して(S
4237)、演算Tvが最小シャッタ速度TvMIN より
大きければS4243にジャンプし、そうでなければこ
の最小シャッタ速度TvMIN を演算Tvに入れる。これ
によりTv値が決まるから、CAL Avサブルーチン
を再度コールして(S4241)、この演算Tvに応じ
た演算Avを求める。
【0171】S4243では、P(プログラム)シフト
演算サブルーチンをコールし、ROMに予め設定入力さ
れているプログラム線のシフト量を求め、さらに、演算
Tvを実際に制御に使う制御Tvとして設定し、また演
算Avを実際に制御に使う制御Avとして設定して(S
4245)、リターンする。
【0172】『CAL Tv』 次に、図43のフローチャートに沿って、適正なTv値
の設定およびTv値を制御可能な範囲に規制する処理で
あるCAL Tv(Tv演算)サブルーチンを説明す
る。先ず、TvアンダーフラグおよびTvオーバーフラ
グをクリアして(S4301)、 光量値Lv−演算Av の式によって求まる値を、演算Tvに入れる(S430
3)。
【0173】この演算Tvを、カメラ固有の最小シャッ
タ速度TvMIN と最大シャッタ速度TvMAX と比較する
(S4305、4307)。この結果、演算Tvが、最
小シャッタ速度TvMIN より小さければ、この最小シャ
ッタ速度TvMIN を演算Tvとして設定し、実際にはそ
れより遅いシャッタ速度を設定しなければならないのに
最小シャッタ速度TvMIN を設定したとして、Tvアン
ダーフラグに“1”をセットして(S4309)、リタ
ーンする。また演算Tvが、最大シャッタ速度TvMAX
より大きければ、この最大シャッタ速度TvMAX を演算
Tvに設定して、実際にはそれよりシャッタ速度を速く
設定しなければならないのに最大シャッタ速度TvMAX
を設定したとして、Tvオーバーフラグに“1”をセッ
トして(S4311)、リターンする。
【0174】またS4305において、上記演算Tv
が、最小シャッタ速度TvMIN 以上の場合にはS430
7に進み、さらに演算Tvが、最大シャッタ速度TvMA
X 以下である場合は、リターンする。従って、このCA
Tvサブルーチンによって、AE演算プログラムシ
フトで使用されるシャッタ速度を、制御可能な範囲に制
限する。
【0175】『CAL Av』 続いて、図44のフローチャートに沿って、適正なAv
値の設定およびAv値を制御可能な範囲に規制する処理
であるCAL Av(Av演算)サブルーチンを説明す
る。先ず、S4401において、Avアンダーフラグお
よびAvオーバーフラグをクリアして、 光量値Lv−演算Tv によって求まる値を、演算Avに設定する(S440
3)。
【0176】この演算Avを、最小絞り値AvMIN と最
大絞り値AvMAX と比較する(S4405、440
7)。この結果、演算Avが最小絞り値AvMIN より小
さければ、この最小絞り値AvMIN を演算Avに設定
し、実際にはもっと絞り込まなければならないのに最小
絞り値AvMIN を設定したとして、Avアンダーフラグ
に“1”をセットして(S4409)、リターンする。
また演算Avが最大絞り値AvMAX より大きければ、こ
の最大絞り値AvMAX を演算Avに設定し、実際にはそ
れより絞りを開けなければならないのに最大絞り値Av
MAX を設定したとして、Avオーバーフラグに“1”を
セットして(S4411)、リターンする。
【0177】またS4405において、上記演算Av
が、最小絞り値AvMIN 以上の場合にはS4407に進
み、さらに演算Avが、最大絞り値AvMAX 以下である
場合は、リターンする。従って、このCAL Avサブ
ルーチンによって、AE演算プログラムシフトで使用さ
れる絞り値を、制御可能な範囲に制限する。
【0178】『Pシフト演算』 図42A、42Bに示したP(プログラム)シフト演算
サブルーチンを、図46に示すフローチャートに沿って
説明する。先ず、S4601においてサブPシフトサブ
ルーチンをコールして、学習プログラム線のシフト量お
よびシフト方向を求める。これにより、全プログラムシ
フト量が求まったら、Pシフト禁止フラグをチェックし
て(S4603)、Pシフト禁止フラグに“1”がセッ
トされていればリターンして抜け、プログラムシフトは
行なわない。同フラグに“0”がセットされていればS
4605に進んで、全体のプログラムシフト量が0であ
るかどうかチェックする。全体のプログラムシフトシフ
ト量が0、つまりプログラム線をシフトしなくてよいと
されればリターンし、そうでなければ、つまりプログラ
ム線をシフトするのであれば、全Pシフト方向ビットを
チェックしてシフト方向を判断する(S4607)。
【0179】この結果、全Pシフト方向ビットに“1”
がセットされ、シフト方向は負、つまり例えば図48
A、48Bに示すプログラム線を図中左上方向にシフト
するとされている場合は、演算Tvから全Pシフト量を
引いた値を演算Tvに設定してシャッタ速度を遅く設定
する(S4623)。さらに、この演算Tvが最小シャ
ッタ速度TvMIN より小さいか否かをチェックし、小さ
ければ演算Tvに最小シャッタ速度TvMIN を設定し
(S4627)、そうでなければS4615に抜ける。
【0180】またS4607において、全Pシフト方向
ビットに“0”がセットされて、シフト方向は正、つま
り例えば図48A、48Bに示すプログラム線を図中右
下方向にシフトするとされている場合は、S4609に
進んで、演算Tvに全Pシフト量を足した値を設定し、
シャッタ速度を速く設定する。さらに、この演算Tvが
最大シャッタ速度TvMAX より大きいか否かをチェック
し(S4611)、大きければ演算Tvに最大シャッタ
速度TvMAX を設定し(S4613)、そうでなければ
S4615に抜ける。
【0181】S4615では、図44に示すCAL
vサブルーチンをコールして演算Avを演算し、さら
に、S4617とS4619において、Avオーバーフ
ラグとAvアンダーフラグをチェックする。この結果、
Avオーバーフラグに“1”がセットされている場合、
およびAvアンダーフラグに“1”がセットされている
場合は、それぞれS4621に進んでCAL Tvサブ
ルーチンをコールし、そのときの演算Avに応じたTv
値を演算する。また、AvオーバーフラグにもAvアン
ダーフラグにも“0”がセットされていれば、そのまま
リターンする。
【0182】図48Bに示すプログラム線は、上記図4
8Aで説明した人物モード時のものをより詳細に示した
ものであり、その特徴は次の通りである。ワイド側に
おいてもテレ側においても、第1の手振れ限界Tvf
(=TvL1 )がそれぞれに設定されている。ワイド
側は、集合写真、風景中の人物の撮影に適するように設
定されており、絞りを絞り込んで風景と人物の両方をシ
ャープに表現することができる。テレ側は、ポートレ
ート、バストアップの撮影に適するように設定されてお
り、絞りを開けて人物を浮かび上がらせる。通常撮影
領域において、絞り制御レベルを逆転させている。
【0183】このように、人物モードに関するプログラ
ム線は、ワイド側およびテレ側において、低速シャッタ
速度域から手振れ限界までを絞り開放に設定され、手振
れ限界において、シャッタ速度を固定し、絞りを所定の
値まで変化させるように設定されているから、ポートレ
ートに限らず人物撮影全般に対応させることができ、手
振れ防止等も配慮した人物モードのプログラム線を備え
たカメラを提供することができる。また手振れ限界にお
ける絞り値の変化を、ワイド側において3段絞り込み、
テレ側において1段絞り込むように設定しているから、
ワイド側を、集合写真、風景中の人物の撮影に適するよ
うに設定することができ、絞りを絞り込んで風景と人物
の両方をシャープに表現することができる。
【0184】また、図49Bに示すプログラム線は、図
49Aに示す風景モード時のものをより詳細に示したも
のであり、その特徴は次の通りである。近景から遠景
まで、焦点距離に拘わらずピントのあった写真を撮るこ
とができる。低輝度域では、開放から一段絞り込んだ
絞り優先とされ、第2の手振れ限界fvから最小絞りま
で絞り込む。開放から一段絞り込むことによって、周
辺光量不足の解消、像性能の向上を達成する。
【0185】このように、風景モードのプログラム線に
おいて、絞りは、低シャッタ速度域から手振れ限界付近
まで、焦点距離に拘わらずその焦点距離における開放絞
り値より1段絞り込まれるように設定されている。例え
ば焦点距離28mmにおいては、その開放絞り値とされ
るAvL2 より1段絞り込まれている。
【0186】また風景モードのプログラム線は、手振れ
限界付近以降のGで示す部分では、露出値Evは6/2
の傾きで変化するように設定されている。これはつま
り、上述したように、 Tv値=係数a×光量値Lv+係数b とされ、風景モードではS4223において係数aに2
/8が入れられるため、光量値Lvが1増加するときT
v値は2/8だけ増加する。また、 Av値=光量値Lv−Tv値 であるから、光量値Lvが1増加するときAv値は6/
8だけ増加する。従ってAv値とTv値は6:2の比率
で変化、つまりプログラム線は6/2の傾きをもって変
化する。なお、同図において( )内に付した数字は、
シャッタ速度および絞りにそれぞれ対応させたアペック
ス値であり、このアペックス値は、図48B、図50
B、図51B、図52Bおよび図55Cにおいても同様
の意味を持つ。
【0187】さらに、図50Bに示すプログラム線は、
図50Aに示す動体モード時のものをより詳細に示した
ものであり、その特徴は次の通りである。第3の手振
れ限界Tvf+1を設定し、手振れ限界Tv値を第1の
手振れ限界より1段アップさせている。
【0188】また、図51Bに示すプログラム線は、図
51Aに示す近接モード時のものをより詳細に示したも
のであり、その特徴は次の通りである。低輝度域にお
いて、ワイド側/テレ側とも、開放より一段絞り込みの
絞り優先のプログラムとしている。手振れ限界から
は、焦点距離に拘わらずF8に設定する。
【0189】このように、近接モードに関するプログラ
ム線は、低速シャッタ速度域から手振れ限界まで絞りを
所定値に固定し、この手振れ限界で略1段だけ絞りを変
化させてF8に固定し、このF8で手振れ限界以降の制
御を行なうように設定されているから、ズームレンズの
マクロ域のみならず、近接モードとしてマクロレンズに
も適用できる露出モードを有するカメラを得ることがで
きる。また、絞りは、F8からやや上下させた値に設定
することも可能である。また、近接撮影では被写界深度
が浅くなることにより絞り込み過ぎによってシャッタ速
度が遅くなり、手振れや被写体振れを起こし易いが、本
実施例では、手振れが最も生じ易い手振れ限界でシャッ
タ速度を固定して絞り値を略1段だけ絞り込み、手振れ
限界以降ではこの絞り値で制御するから、上記した手振
れや被写体振れを回避することができる。
【0190】『サブPシフト』 ここで、図46のS4601で示したサブPシフトサブ
ルーチンを、図45に示すフローチャートに沿って説明
する。このサブルーチンにおいては、学習による原点の
シフト量およびプログラム線のシフト量、つまりプログ
ラム全体のシフト量を求める。
【0191】S4501において、メインスイッチ11
0をピクチャーポジションに切り換えたときに設定変更
可能となる、グリーンモード、人物モード、風景モー
ド、動体モードおよび近接モードの5つモードは X=
0〜4 にそれぞれ対応して設定されているため、実際
にプログラム線をシフトさせるべき人物モード(図48
A、48B)、風景モード(図49A、49B)、動体
モード(図50A、50B)および近接モード(図51
A、51B)を選択する場合には、X=0〜4に対応す
る5つのAEモードナンバーから1を引いた値、つまり
AEモード−1をXに設定する。
【0192】さらに、それぞれ読み込んだ値と対応する
原点シフト量および原点方向ビットを、RAMから読み
込み(S4503、S4505)、さらに、Pシフト方
向ビットをチェックして、プログラムシフトの方向は正
であるのか負であるのかを見る(S4507)。正であ
ればS4511にジャンプするが、負であれば、プログ
ラムシフト量が負であるとして、これを負変換つまり絶
対値を負の値に変換する(S4509)。
【0193】S4511では、原点方向ビットにより
「学習」によって原点がどのように変化されたかをチェ
ックする。この結果、原点シフト方向が負であれば、負
変換つまり絶対値処理された原点シフト量を負の値に変
換して用い、原点シフト量が正であれば、負変換せずに
そのまま用いる(S4513)。
【0194】そして、プログラムシフト量に原点シフト
量を足すことによってプログラム線全体のシフト量を求
める(S4515)。さらにS4517において、全体
のシフト量が0より小さいか否かをチェックし、小さけ
ればS4517に進んで、全体のプログラムシフト量を
絶対値処理して、全Pシフト方向ビットに“1”をセッ
トする。またS4515において、全体のシフト量が0
以上であれば、リターンする。なお、上記絶対値処理
は、演算用露出因子の値が負になるのを防ぐとともに、
各露出因子の精度を1/8Ev ステップに揃えて、演算
の精度を考慮することなく、加減算のアペックス演算を
容易にするためのものである。
【0195】『CHK TvAv』 図41DのS4145で示した、演算Tv、演算Avが
限界値であるか否かを検出する処理であるCHK Tv
Avサブルーチンを、図47に示すフローチャートに沿
って説明する。先ず、S5701では、各モードにおい
て算出された制御用のTv値と最大シャッタ速度TvMA
X が等しいか否かを判断し、等しければ最大シャッタ速
度TvMAX フラグに“1”をセットし(S4703)、
そうでなければS4705にジャンプする。S4705
において、各モードにおいて算出された制御用のTv値
と最小シャッタ速度TvMIN が等しいか否か判断し、等
しければ最小シャッタ速度TvMIN フラグに“1”をセ
ットし(S4707)、そうでなければS4709にジ
ャンプする。
【0196】S4709において、各モードにおいて算
出された制御用のAv値と最大絞り値AvMAX が等しい
か否か判断し、等しければ最大絞り値AvMAX フラグに
“1”をセットし(S4711)、そうでなければS4
713にジャンプする。S4713において、各モード
において算出された制御用のAv値と最小絞り値AvMI
N が等しいか否か判断し、等しければ最小絞り値AvMI
N フラグに“1”をセットして(S4715)、そうで
なければリターンする。 『学習』
【0197】次に、本考案の特徴である学習に関する処
理について、さらに図55〜図59及び図85〜図90
を参照して説明する。本考案の学習は、人物モード、風
景モード、動体モード及び近接モードの4つの露出モー
ドにおけるプログラムシフト状況に関するものである。
つまり、撮影者が自己の嗜好等に応じてプログラムをシ
フトさせた状態でレリーズしたときにそのレリーズ回数
をカウントし、カウント回数が所定回数以上になったと
きに、そのシフト方向にプログラム線を所定量シフトさ
せるデータを学習データとして保存する。そして、この
保存後はこの学習データに基づいて得られる学習プログ
ラム線に沿ったシャッタ速度及び絞り値を設定し、さら
に、この学習プログラム線を基準にして上記プログラム
シフト及び学習保存を実行する構成である。
【0198】本実施例におけるプログラムシフトとは、
通常のプログラム露出処理で得られるプログラム線(デ
フォルトプログラム線)を、露出値Evラインに沿って
平行移動させてシャッタ速度と絞り値の組み合わせを変
えることをいう。例えば、図55Cに示した開放F値
3.5、最小絞りF値22の撮影レンズにおけるプログ
ラム線図において、デフォルトプログラム線を正方向
に0.5Tvまたは1.0Tv分プログラムシフトさせ
るとプログラム線またはになり、逆に負方向に0.
5Tvまたは1.0Tv分プログラムシフトさせるとプ
ログラム線またはになる。ただし、シャッタ速度ま
たは絞り値が制御可能な範囲を越える場合、例えばEv
=9、学習プログラム線の場合は絞り値が開放値に達
しているので、ここから正方向にはプログラムシフトで
きないので、学習はしない。なお、シャッタ速度Tvを
所定値加算すると、絞り値Avは所定値減算される。
【0199】また、デフォルトプログラム線上の点を原
点とし、この原点を露出値Ev線に沿って学習プログラ
ム線まで移動することを原点移動、原点シフトといい、
この原点移動によって変化するシャッタ速度Tvの移動
量を原点移動量またはシフト量といい、デフォルトプロ
グラム線から学習プログラム線の方向を原点方向、学習
プログラム線上の点を学習原点という。なお、図55C
には、本考案のプログラムシフト動作の理解を容易にす
るために単純なプログラム線図を示してあるが、本考案
はこれに限定されず、本実施例では人物モード、風景モ
ード、動体モード及び近接モードにおいてそれぞれプロ
グラムシフト及び学習ができる。
【0200】この一眼レフカメラでは、アップ/ダウン
レバー28(アップ、ダウンスイッチ78、80)の操
作によりプログラム(P)シフト量及びプログラム
(P)シフト方向を設定し(図27参照)、測光スイッ
チ70がオンしたときに、通常のプログラム演算処理で
得られたシャッタ速度Tvをプログラムシフト量分変更
して、変更後のシャッタ速度Tv及び適正露出値Evに
基づいて再度適正絞り値Avを演算する構成である。本
実施例では、人物モード、風景モード、動体モード及び
近接モードの4個の露出モード毎に独立した学習機能を
備え、4個の露出モードの中のいずれかが選択されてい
るときに、学習機能が独立して作用する。
【0201】図58、59には、学習機能に必要な各種
データ及びこれらをメモリするEEPROM106及び
RAMの領域、データ形式及びこれらの関係、及びRA
Mのフォーマットを示してある。学習に必要なデータと
しては、原点シフト量、原点方向、学習レリーズ回数、
学習前回方向、プログラムシフト量及びプログラムシフ
ト方向がある。
【0202】プログラムシフト量とは、基準となるプロ
グラム線からシフトさせるシャッタ速度Tvの絶対値で
あって、高速シャッタ側(0を含む)を正(+)、低速
シャッタ側を負(−)として正負をPシフト方向ビット
(正は“0”、負は“1”)により識別する。基準とな
るプログラム線は、学習結果が保存されているときには
学習プログラム線を基準とし、保存されていないときに
はデフォルトプログラム線を基準とする。原点シフト量
とは、学習により保存された学習プログラム線における
シャッタ速度Tvとデフォルトプログラム線におけるシ
ャッタ速度Tvとの差であって、大きさは絶対値で表わ
し、デフォルトプログラム線を基準として学習プログラ
ム線がデフォルトプログラム線よりも高速シャッタ側に
ある場合を正、低速シャッタ側にある場合を負としてそ
の正負を原点方向ビット(正:“0”、負:“1”)に
より識別する。学習レリーズ回数は、露光が終了する毎
に、今回のプログラムシフト方向と前回のプログラムシ
フト方向が同一であることを一つの条件としてカウント
アップする構成で、前回のプログラムシフト方向を学習
前回方向ビット(正:“10”、負:“01”)により
識別する。
【0203】上記原点シフト量、原点方向ビット、学習
レリーズ回数、学習前回方向ビットの4種類のデータを
メモリする領域として、上記の4個の露出モード(人物
モード、風景モード、動体モード及び近接モード)のそ
れぞれについて、EEPROM106に2バイト{ST
DYCNT(X)、GENPSFT(X)}及びRAM
に対応する2バイト{STDYCNT(X)、GENP
SFT(X)}を用意し、さらに共通データ領域として
RAMに4バイト(ALLPSFT、SETPSFT、
STDYCNT及びGENPSFT)を用意してある。
プログラムシフト量はSETPSFTの0〜6ビット
を、プログラムシフト方向はSETPSFTの7ビット
目を使用し、原点シフト量はGENPSFTの0〜6ビ
ットを、原点方向ビットはGENPSFTの7ビット目
を使用し、学習レリーズ回数はSTDYCNTの0〜5
ビットを、学習前回方向ビットはSTDYCNTの6及
び7ビット目を使用している。さらに、全プログラムシ
フト量(原点からのプログラムシフト量)はALLPS
FTの0〜6ビットを、全シフト方向ビットはALLP
SFTの7ビット目を使用している。
【0204】『学習表示態様』 図85〜図90には、EV=13のときのプログラムシ
フト状況及び学習状況に関する外部表示LCDパネル3
4の表示態様を示している。これの表示は、図29のP
シフトグラフ表示処理により図31のPシフト表示テー
ブルに基づいて制御される。図85、図86および図9
0は、原点マーク58h上の黒丸58fにより、学習し
ていない状態または学習プログラム線がデフォルトプロ
グラム線と一致している状態を表示している。また、図
85は、プログラムシフト量が0の状態を示していて、
原点マーク58h上の黒丸58fのみが点灯している。
図86は、プログラムシフト量が+1.0Tv(−1.
0Av)の状態を示していて、点滅している黒丸58f
がシフト値を表示し、点滅している黒丸58fとは反対
側の黒丸58fが原点を表示している。図90は、プロ
グラムシフト量が−1.0Tv(+1.0Av)の状態
を示していて、左端の点滅している黒丸58fがシフト
値を表示し、右端の黒丸58fが学習原点を表示してい
る。図87〜89は、学習原点が+0.5Tv(−0.
5Av)であること、つまり、+0.5Tv(−0.5
Av)シフトした学習プログラム線(データ)がメモリ
されていることを表示している。そして、図87は+
0.5Tvプログラムシフトしている状態を、図88は
シフト量が0の状態を、図89は−1.5Tvプログラ
ムシフトしている状態をぞれぞれ表示している。なお、
図示しないが、ファインダ内表示LCDパネル62に
も、外部表示LCDパネル34の三角マーク58h、目
盛58gおよび黒丸58fに対応する三角マーク58
h、目盛58gおよび黒丸58fがそれぞれ対応する態
様で表示される。
【0205】『学習演算処理』 学習処理について、図55〜図57に示したフローチャ
ートを参照してより詳細に説明する。図55A、55B
は、学習演算処理に関するフローチャートであり、これ
は、図14のレリーズ処理のステップS1415におい
てコールされるサブルーチンである。本実施例では、同
一方向のプログラムシフトで所定回数学習レリーズがさ
れたときに学習保存、つまり学習プログラム線の変更を
実行する構成である。
【0206】学習演算処理に入ると、先ず、学習ピクチ
ュア56Sの点灯制御を行なう学習RUNフラグをクリ
アし、学習モードかどうか(学習モードフラグが“1”
かどうか)、プログラムシフト量が0かどうかをチェッ
クし、学習モードではない(学習モードフラグが
“0”)か、学習モードでもプログラムシフト量が0で
あれば、学習レリーズ回数のカウントはしないのでレリ
ーズ処理サブルーチンにリターンする(S5501〜S
5505)。
【0207】学習モードフラグが立ち、かつプログラム
シフト量が0でないときには学習レリーズ回数カウント
のために、プログラムシフト量が図26の学習変化レベ
ル変更処理で設定された学習変化レベルよりも大きいか
どうかを比較し、学習変化レベルよりも大きければ学習
レリーズ回数1の回数を変化レリーズ回数にセットし、
学習変化レベル以下であれば学習変化回数2の回数を変
化レリーズ回数にセットする(S5503、S5505
及びS5507、S5509またはS5507、S55
11)。
【0208】次に、選択されている露出モード(AEモ
ードナンバーXから1を引いたX)に対応するRAM領
域STDYCNT(X)、GENPSFT(X)から、
原点シフト量、原点方向ビット、学習レリーズ回数及び
学習前回方向ビットを読み出して、原点シフト量及び原
点方向ビットはRAM領域GENPSFTに、学習レリ
ーズ回数及び学習前回方向ビットはRAM領域STDY
CNTにメモリする(S5513〜S5521)。そし
て、学習RUNフラグをセットし、学習レリーズ回数を
1回加算して学習レリーズ回数が変化レリーズ回数未満
かどうかをチェックし、未満であれば学習レリーズ回数
をカウントするためにS5529に進み、以上であれば
学習アップダウン処理のために図57A、57Bの学習
U/D処理に進む(S5523〜S5527)。
【0209】学習レリーズ回数が変化レリーズ回数未満
であれば、プログラムシフト方向が前回のプログラムシ
フト方向(学習方向)と変わっていないこと(Pシフト
方向ビットが“1”かつ学習前回方向ビットが“0
1”、またはPシフト方向ビットが“0”かつ学習前回
方向ビットが“10”であること)を条件に、そのまま
学習ストア2処理に進む(S5529、S5531また
はS5529、S5553)。つまり、同一のプログラ
ムシフト方向(またはシフト量が0)の状態でレリーズ
されるとレリーズされる毎に学習レリーズ回数をカウン
トアップし、プログラムシフト方向が変わったときに
は、学習レリーズ回数に1をセットして改めて同一のプ
ログラムシフト方向(またはPシフト量が0)の状態で
レリーズされる毎に学習レリーズ回数をカウントアップ
するのである。
【0210】前回の学習方向(プログラムシフト方向)
が負で今回のプログラムシフト方向が正のときには、プ
ログラムシフト方向が負から正に変わったので新たに学
習を開始するために学習リセット1処理に進み、学習レ
リーズ回数を1回にし、学習前回方向ビットに“10”
(正)をセットして学習レリーズ回数及び学習前回方向
ビットのみを更新する学習ストア2処理に進む(S55
29、S5531、S5541)。逆に、前回の学習
(プログラムシフト)方向が正で今回のプログラムシフ
ト方向が負のときには、プログラムシフト方向が正から
負に変わったので、新たに学習を開始するために学習リ
セット2処理に進み、学習レリーズ回数を1回にし、学
習前回方向ビットに“01”(負)をセットして学習ス
トア2処理に進む(S5529、S5533、S555
1)。
【0211】『学習ストア2処理』学習ストア2処理
は、学習レリーズ回数及び前回学習方向ビットを更新し
て保存する処理であり、原点シフト量及び原点方向ビッ
トは変更しない。すなわち、学習レリーズ回数及び学習
前回方向ビットをそれぞれ、現露出モード(AEモード
ナンバーX)に対応するRAMメモリ領域(X)の所定
ビットにメモリする(S5611、S5613)。そし
て、学習に関するRAMメモリ領域(X)の内容を、E
EPROM106の対応する2バイトのメモリ領域に書
込んでからリターンする(S5615)。
【0212】『学習アップダウン処理』 学習レリーズ回数が変化レリーズ回数以上になったとき
に学習結果を保存、つまり原点シフトを実行する学習U
/D処理について、図57A、57Bに示したフローチ
ャート及び55Cに示したプログラム線図を参照して説
明する。この学習U/D処理に入ると、先ず、プログラ
ムシフト方向をチェックし、今回のプログラムシフト方
向が正(Pシフト方向ビットが“0”)のときには学習
アップ処理を、今回のプログラムシフト方向が負(Pシ
フト方向ビットが“1”)のときには学習ダウン処理を
実行する。デフォルトプログラム線または学習プログラ
ム線を、プログラムシフト量を0とすると、外部表示
LCDパネル34には、原点表示マーク(三角マーク)
58hの上方の黒丸58fが点灯する。なお、図85〜
図90の表示は、Ev(Lv)=13のときのものであ
る。
【0213】『学習アップ処理』 学習アップ処理では、先ず前回の学習方向(プログラム
シフト方向)をチェックし、前回の学習方向が負(学習
前回方向ビットが負“10”)、つまり今回のプログラ
ムシフト方向が前回と変わっていたときには、原点シフ
ト量及び原点方向ビットの更新は行なわないので学習リ
セット1処理に進む(S5711)。例えば、図55C
において、現在の学習プログラム線をとすると、前回
のプログラムシフトが−0.5、−1.0Tvまたはそ
れ以下(または方向)であり、今回のプログラムシ
フトが+0.5、+1.0Tvまたはそれ以上(また
は方向)の場合である。例えば、前回が図90に示す
シフト状態で、今回が図86に示すシフト状態のときで
ある。
【0214】前回とプログラムシフト方向が同一の場
合、または前回はプログラムシフトを行なっていない場
合(シフト量が0)には学習レリーズ回数に0を入れ、
学習前回方向ビットに“01”を入れてS5715〜S
5727の原点シフト量設定及びプログラムシフト量設
定ステップに進む(S5711、S5713)。例え
ば、現在の学習プログラムラインをとすると、前回の
プログラムシフトが0、+0.5、+1.5Tvまたは
それ以上(、または方向)で、今回のプログラム
シフトが+0.5Tvまたはそれ以上(方向)の場合
である。デフォルト(学習)プログラム線が、プログ
ラムシフトが+1.0Tvのときには、図86のように
表示される。
【0215】そして、原点方向に応じて、つまり学習プ
ログラム線がデフォルトプログラム線に対して正方向に
あるか(一致している場合も含む)、または負方向にあ
るかに応じて原点シフト量を0.5Tv分加減算する
(S5715、S5717、S5719またはS571
5、S5721)。
【0216】学習プログラム線がデフォルトプログラム
線よりも正方向にシフトしているとき(つまり原点方向
ビットが正“0”)、かつシフト量が2未満のときに
は、原点シフト量を0.5Tv分加算する(S5715
〜S5719)。そして、原点シフト量に加算した0.
5Tv分をプログラムシフト量から減算して学習ストア
1処理に進む(S5727)。なお、本実施例では原点
シフト量の最大値を2Tvに限定しているので、原点シ
フト量が2Tv以上になっているときには原点シフト
(学習プログラム線のシフト)は実行せずにS5717
から学習ストア1に進む。以上のアップ処理により、例
えば、デフォルトプログラム線が、学習プログラム線
がで、プログラムシフトが+0.5Tv(方向)の
場合には、学習プログラム線がからに変わる。デフ
ォルト(学習)プログラム線が、プログラムシフトが
+1.0Tvのときの図86の状態から原点シフト量を
+0.5Tv加算すると、黒丸58fの点灯は図87に
示すように変わり、プログラム線が+0.5Tv分シフ
トした学習プログラム線に代わり、プログラムシフト
が+0.5Tvであることを示す。また、プログラムシ
フトクリア処理がなされたときには、学習プログラム線
からのプログラムシフト量がクリアされ、図88に示
すように表示される。
【0217】学習プログラム線がデフォルトプログラム
線よりも負方向にシフトしているとき、つまり原点方向
ビットが“1”のときには、原点シフト量を0.5Tv
分減算する(S5715、S5721)。そして、原点
シフト量が0になれば原点方向ビットに“0”を入れ、
原点シフト量が0にならなければそのまま、プログラム
シフト量を0.5Tv分減算して学習ストア1処理に進
む(S5723、S5725、S5727またはS57
23、S5727)。以上のアップ処理により、例え
ば、デフォルトプログラム線が、現在の学習プログラ
ム線がで、プログラムシフトが+0.5、+1.0、
+1.5Tvまたはそれ以上(、、方向)の場合
には、新たな学習プログラム線がに変わる。
【0218】『学習ダウン処理』 学習ダウン処理には、ステップS5701においてプロ
グラムシフト方向が負(Pシフト方向ビットが“1”)
であったときに入る。学習ダウン処理では、先ず、プロ
グラムシフト方向が前回と変わったかどうかを前回学習
方向ビットによりチェックし、プログラムシフト方向が
前回と変わっていれば(前回学習方向ビットが“0
1”)、学習リセット処理2に進んで学習内容の更新は
行なわない(S5731)。プログラムシフト方向が前
回と変わっていなければ(前回学習方向ビットが“1
0”)、学習レリーズ回数を0にし、学習前回方向ビッ
トに負“01”を入れる(S5733)。
【0219】そして、原点方向に応じて、つまり、学習
プログラム線がデフォルトプログラム線よりも負方向、
または同一あるは正方向にあるかに応じて原点シフト量
を加減算する(S5735、S5737またはS573
5、S5743、S5745)。
【0220】原点方向が正のときには、原点シフト量を
0.5Tv減算する(S5735、S5737)。ここ
で、減算後の原点シフト量が0未満(−0.5Tv)に
なることがあるので、原点シフト量が0未満になったか
どうかをチェックし、0未満のときには原点シフト量の
絶対値処理を行ない、原点方向ビットを“1”(負)に
変更してS5747に進み、減算後の原点シフト量が0
以上のときにはそのままS5747に進む(S573
9、S5741)。以上のダウン処理により、例えば、
デフォルトプログラム線が、学習プログラム線が
で、プログラムシフトが−0.5、−1.0、−1.5
Tvまたはそれ以下(、、方向)の場合、新たな
学習プログラム線がになる。学習プログラム線が
で、プログラムシフトが−1.5Tvのときの表示を図
89に示し、この状態で学習されて学習プログラム線が
になったときの表示態様を図90に示してある。
【0221】原点方向が負のときには、原点シフト量が
限界値(2Tv)を越えることがあるので限界値以上か
どうかをチェックし、限界値(2Tv)未満であれば原
点シフト量に0.5Tv加算し、プログラムシフト量か
ら0.5Tv減算してS5749に進み、限界値以上で
あればS5749に飛ぶ(S5735、S5743〜S
5747、S5749またはS5735、S5743、
S5749)。以上のダウン処理により、例えば、デフ
ォルトプログラム線が、学習プログラム線がで、プ
ログラムシフトが−0.5Tvまたはそれ以下(方
向)の場合、新たな学習プログラム線はになる。
【0222】そして、S5747において減算したプロ
グラムシフト量が0になることがあるので、0になった
ときにはPシフト方向ビットを“0”(正)に変更して
学習ストア1に進み、プログラムシフト量が0ではない
ときにはそのまま学習ストア1に進む(S5749、S
5751)。
【0223】『学習ストア1、2』次に、学習状況をE
EPROM106に保存する学習ストア1処理につい
て、図56を参照して説明する。先ず、上記学習アップ
ダウン処理により設定した原点シフト量及び原点方向ビ
ットをそれぞれ、現露出モードに対応するRAMのメモ
リ領域STDYCNT(X)、GENPSFT(X)の
所定ビットにメモリしてから学習ストア2処理に進む
(S5601、S5603)。
【0224】学習ストア2処理では、さらに学習レリー
ズ回数及び学習前回方向ビットをそれぞれ、現露出モー
ドに対応するRAM領域(X)の所定ビットにメモリす
る(S5611、S5613)。そして、学習に関する
RAMメモリ領域STDYCNT(X)、GENPSF
T(X)の内容を、EEPROM106の対応する2バ
イトのメモリ領域STDYCNT(X)、GENPSF
T(X)に書込んでから、リターンする(S561
5)。
【0225】以上の通り、本考案の学習機能を搭載した
一眼レフカメラによると、撮影者が露出モードとして人
物モード、風景モード、動体モードまたは近接モードを
選択しかつ学習モードを選択し、さらにプログラムを正
または負方向にシフトさせた状態で所定回数レリーズす
ると、プログラム線がそのシフトした方向に0.5Tv
ステップでシフト(原点移動)し、シフト後はこのシフ
トした学習プログラム線を基準としてシャッタ速度及び
絞り値を設定し、プログラムシフト及び学習を行なう。
つまり本実施例の一眼レフカメラは、撮影者がプログラ
ムをシフトしてレリーズすると、レリーズ毎にそのシフ
ト傾向を学習し、所定回数学習したときに、その学習結
果を更新(保存)してこの学習結果に基づいてシャッタ
速度及び絞り値を設定し、また新たに学習を実行する。
【0226】以上、本実施例の説明では、プログラムシ
フト量及び学習変化回数の組み合わせを選択できる構成
としたが、組み合わせはこれに限定されず、シフト量及
び学習変化回数を別個に選択できる構成でもよく、学習
回数を所定シフト量を境に2段階に変化させているが、
3段階以上あるいはシフト量に応じて学習回数を変える
構成も可能である。
【0227】また、本実施例では0.5Tvステップ単
位で学習を変更しているが、この値に限定されない。例
えば、1.0Tvステップでも、0.3Tvステップで
もよく、また、特定のTv値に飛ばす構成でもよい。ま
た、本実施例では、シャッタ速度Tvを優先してプログ
ラム処理、プログラムシフト処理、学習保存処理を実行
しているが、絞り値Avの方を優先して上記各処理を実
行することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るカメラが適用される一眼レフレ
ックスカメラのカメラボディの一実施例の構成を示す正
面図である。
【図2】図1に示すカメラボディの上面形状を示す平面
図である。
【図3】図1に示すカメラボディの背面形状を示す背面
図である。
【図4】図1に示すカメラボディに設けられた外部表示
LCDパネルを全点灯状態で示す図である。
【図5】図4に示す外部表示LCDパネルにおける固定
表示内容を取り出して示す図である。
【図6】図4に示す外部表示LCDパネルの構造を示す
縦断面図である。
【図7】図1に示すカメラボディの接眼ファインダ部内
に配設されたファインダ内表示LCDパネルを全点灯状
態で示す図である。
【図8】図1に示すカメラボディに配設されたシャッタ
釦、アップ/ダウンレバー、Tv/Av釦の取り付け態
様を側面から見た状態で示す縦断面図である。
【図9】図8に示すアップ/ダウンレバーの取り付け態
様を正面から見た状態で示す縦断面図である。
【図10】図1に示すカメラボディに配設されたドライ
ブ釦及びモード釦の取り付け態様を正面から見た状態で
示す縦断面図である。
【図11】この一実施例の一眼レフレックスカメラにお
ける制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示すボディ側CPUで実行される制
御手順のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図13A】、
【図13B】リスタートがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図14】レリーズ処理がコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図15】SW操作表示ループがコールされた際の制御
手順を示すフローチャートである。
【図16A】、
【図16B】、
【図16C】SW操作表示1がコールされた際の制御手
順を示すフローチャートである。
【図17】PFループがコールされた際の制御手順を示
すフローチャートである。
【図18】PF表示処理がコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図19A】、
【図19B】PFループ1がコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図20】PFオールクリアがコールされた際の制御手
順を示すフローチャートである。
【図21】PFキャンセル処理がコールされた際の制御
手順を示すフローチャートである。
【図22】U/Dループがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図23】UPループがコールされた際の制御手順を示
すフローチャートである。
【図24】DOWNループがコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図25】データU/Dがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図26】PFデータU/Dがコールされた際の制御手
順を示すフローチャートである。
【図27】PシフトU/Dがコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図28】露出補正U/Dがコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図29】Pシフトグラフ表示がコールされた際の制御
手順を示すフローチャートである。
【図30】露出補正表示がコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図31】Pシフト表示テーブルを示す図である。
【図32】PFタイマ表示がコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図33】PICTモードとFULLモードとにおける
データ形式を示す図である。
【図34】AEモードU/Dがコールされた際の制御手
順を示すフローチャートである。
【図35】AEモード設定がコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図36】AEモードと露出モードとの関係を示す図で
ある。
【図37】PFタイマのカウント動作に伴うグラフ表示
状態の変化を示す図である。
【図38】Pシフトクリア処理がコールされた際の制御
手順を示すフローチャートである。
【図39】露出補正クリア処理がコールされた際の制御
手順を示すフローチャートである。
【図40】露出補正グラフ表示テーブルを示す図であ
る。
【図41A】、
【図41B】、
【図41C】、
【図41D】AE演算がコールされた際の制御手順を示
すフローチャートである。
【図42A】、
【図42B】プログラム演算がコールされた際の制御手
順を示すフローチャートである。
【図43】CAL_Tvがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図44】CAL−Avがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図45】サブPシフトがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図46】Pシフト演算がコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図47】CHK_TvAvがコールされた際の制御手
順を示すフローチャートである。
【図48A】人物モードが選択された場合のシャッタ速
度と絞りとの関係を一般的に示すプログラム線図であ
る。
【図48B】人物モードが選択された場合における焦点
距離が28mmと80mmとでのシャッタ速度と絞りと
の関係を具体的に示すプログラム線図である。
【図49A】風景モードが選択された場合のシャッタ速
度と絞りとの関係を一般的に示すプログラム線図であ
る。
【図49B】風景モードが選択された場合における焦点
距離が28mmと80mmとでのシャッタ速度と絞りと
の関係を具体的に示すプログラム線図である。
【図50A】動体モードカ選択された場合のシャッタ速
度と絞りとの関係を一般的に示すプログラム線図であ
る。
【図50B】動体モードが選択された場合における焦点
距離が28mmと80mmとでのシャッタ速度と絞りと
の関係を具体的に示すプログラム線図である。
【図51A】近接モードが撰択された場合のシャッタ速
度と絞りとの関係を一般的に示すプログラム線図であ
る。
【図51B】近接モードが選択された場合における焦点
距離が28mmと80mmとでのシャッタ速度と絞りと
の関係を一般的に示すプログラム線図である。
【図52A】ノーマルプログラムがコールされた際の制
御手順を示すフローチャートである。
【図52B】ノーマルプログラムが選択された場合にお
ける焦点距離が28mmと80mmとでのシャッタ速度
と絞りとの関係を具体的に示すプログラム線図である。
【図53】AUTO演算がコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図54】マニュアル演算がコールされた際の制御手順
を示すフローチャートである。
【図55A】、
【図55B】
【図55C】プログラムシフトを説明するプログラム線
図である。学習演算がコールされた際の制御手順を示す
フローチャートである。
【図56】学習ストア1がコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図57A】、
【図57B】学習U/Dがコールされた際の制御手順を
示すフローチャートである。
【図58】EEPROM−RAMのデータ形式を示す図
である。
【図59】各RAMのフォーマットを示す図である。
【図60A】メイン釦がPICT位置にもたらされた状
態を示す図である。
【図60B】メイン釦がPICT位置にもたらされた状
態でのファインダ内表示LCDパネルの表示状態を示す
図である。
【図60C】メイン釦がPICT位置にもたらされた状
態での外部表示LCDパネルの表示状態を示す図であ
る。メイン釦がPICT位置にもたらされた状態を示す
図である。
【図61A】メイン釦がON位置にもたらされた状態を
示す図である。
【図61B】メイン釦がON位置にもたらされた状態で
のファインダ内表示LCDパネルの表示状態を示す図で
ある。
【図61C】メイン釦がON位置にもたらされた状態で
の外部表示LCDパネルの表示状態を示す図である。
【図62】学習演算が選択された状態での、例えげ人物
モードが設定された状態での外部表示LCDパネルの表
示状態を示す図である。
【図63A】、
【図63B】、
【図63C】、
【図63D】、
【図63E】、
【図63F】、
【図63G】特殊機能(PF)設定モードを設定する際
の、外部表示LCDパネルの表示状態の変化を示す図で
ある。
【図64A】、
【図64B】特殊機能(PF)設定モードをクリアする
際の、外部表示LCDパネルの表示状態の変化を示す図
である。
【図65A】、
【図65B】特殊機能(PF)設定モードにおけるIS
O感度を設定する際の、外部表示LCDパネルの表示状
態の変化を示す図である。
【図66A】、
【図66B】特殊機能(PF)設定モードにおける学習
回数を設定する際の、外部表示LCDパネルの表示状態
の変化を示す図である。
【図67A】、
【図67B】特殊機能(PF)設定モードにおける合焦
音の有無を設定する際の、外部表示LCDパネルの表示
状態の変化を示す図である。
【図68A】、
【図68B】、
【図68C】、
【図68D】、
【図68E】、
【図68F】特殊機能(PF)設定モードにおける合焦
音を設定する際の、外部表示LCDパネルのsound
表示状態の変化を示す図である。
【図69A】、
【図69B】特殊機能(PF)設定モードにおける学習
動作の有無を設定する際の、外部表示LCDパネルの表
示状態の変化を示す図である。
【図70A】、
【図70B】特殊機能(PF)設定モードにおける学習
動作のクリアの有無を設定する際の、外部表示LCDパ
ネルの表示状態の変化を示す図である。
【図71A】ピクチャモードにおいてグリーンモードが
設定された際の、外部表示LCDパネルの表示状態を示
す図である。
【図71B】ピクチャモードにおいて人物モードが設定
された際の、外部表示LCDパネルの表示状態を示す図
である。
【図71C】ピクチャモードにおいて風景モードが設定
された際の、外部表示LCDパネルの表示状態を示す図
である。
【図71D】ピクチャモードにおいて動体モードが設定
された際の、外部表示LCDパネルの表示状態を示す図
である。
【図71E】ピクチャモードにおいて近接モードが設定
された際の、外部表示LCDパネルの表示状態を示す図
である。
【図71F】ピクチャモードにおいて人物、風景、また
は、近接モードが設定された際の、ファインダ内表示L
CDパネルの表示状態を示す図である。
【図71G】ピクチャモードにおいて動体モードが設定
された際の、ファインダ内表示LCDパネルの表示状態
を示す図である。
【図72A】、
【図72B】ピクチャモードで例えば人物モードが選択
された状態におけるファインダ内表示LCDパネル及び
外部表示LCDパネルの夫々の通常の表示状態を示す図
である。
【図73A】、
【図73B】図72A及び図72Bに示す状態から、露
出補正させた場合におけるファインダ内表示LCDパネ
ル及び外部表示LCDパネルの夫々の表示状態を示す図
である。
【図74A】、
【図74B】図72A及び図72Bに示す状態から、バ
ーグラフでの表示範囲を超えて露出補正させた場合にお
ける、ファインダ内表示LCDパネル及び外部表示LC
Dパネルの夫々の表示状態を示す図である。
【図75A】、
【図75B】図72A及び図72Bに示す状態から、露
出補正させた後に再び通常の撮影状態に戻った場合にお
けるファインダ内表示LCDパネル及び外部表示LCD
パネルの夫々の表示状態を示す図である。
【図76A】、
【図76B】プログラムモードが選択された状態におけ
るファインダ内表示LCDパネル及び外部表示LCDパ
ネルの夫々の通常の表示状態を示す図である。
【図77A】、
【図77B】図76A及び図76Bに示す状態から、露
出補正させた場合におけるファインダ内表示LCDパネ
ル及び外部表示LCDパネルの夫々の表示状態を示す図
である。
【図78A】、
【図78B】図76A及び図76Bに示す状態から、露
出補正させた後に再び通常の撮影状態に戻った場合にお
けるファインダ内表示LCDパネル及び外部表示LCD
パネルの夫々の表示状態を示す図である。
【図79A】、
【図79B】オートモードが選択された状態におけるフ
ァインダ内表示LCDパネル及び外部表示LCDパネル
の夫々の通常の表示状態を示す図である。
【図80A】、
【図80B】図79A及び図79Bに示す状態から、露
出補正させた場合におけるファインダ内表示LCDパネ
ル及び外部表示LCDパネルの夫々の表示状態を示す図
である。
【図81A】、
【図81B】図79A及び図79Bに示す状態から、露
出補正させた後に再び通常の撮影状態に戻った場合にお
けるファインダ内表示LCDパネル及び外部表示LCD
パネルの夫々の表示状態を示す図である。
【図82A】、
【図82B】マニュアルモードが選択された状態におい
て、シャッタ速度可変状態が設定された場合におけるフ
ァインダ内表示LCDパネル及び外部表示LCDパネル
の夫々の通常の表示状態を示す図である。
【図83A】、
【図83B】マニュアルモードが選択された状態におい
て、絞り可変状態が設定された場合におけるファインダ
内表示LCDパネル及び外部表示LCDパネルの夫々の
通常の表示状態を示す図である。
【図83C】、
【図83D】マニュアルモードが選択された状態におい
て、絞り可変状態が設定された場合であって、演算によ
る適正露出値とマニュアル設定した露出値との差が、バ
ーグラフの表示範囲を超えた場合におけるファインダ内
表示LCDパネル及び外部表示LCDパネルの夫々の通
常の表示状態を示す図である。
【図84A】、
【図84B】マニュアルモードが選択された状態におい
て、絞り可変状態が設定された場合であって、演算によ
る適正露出値とマニュアル設定した露出値とが一致した
場合におけるファインダ内表示LCDパネル及び外部表
示LCDパネルの夫々の通常の表示状態を示す図であ
る。
【図85】学習データ保存前または学習プログラム線が
デフォルトプログラム線と一致し、かつプログラムシフ
トが0のときの外部表示LCDパネルの表示態様を示す
図である。
【図86】学習データ保存前または学習プログラム線が
デフォルトプログラム線と一致し、かつプログラムシフ
トが+1.0Tvのときの外部表示LCDパネルの表示
態様を示す図である。
【図87】学習プログラム線がデフォルトプログラム線
から+0.5Tv分シフトし、かつプログラムシフトが
+0.5Tvのときの外部表示LCDパネルの表示態様
を示す図である。
【図88】学習プログラム線がデフォルトプログラム線
から+0.5Tv分シフトし、かつプログラムシフトが
0のときの外部表示LCDパネルの表示態様を示す図で
ある。
【図89】学習プログラム線がデフォルトプログラム線
から+0.5Tv分シフトし、かつプログラムシフトが
−1.5Tvのときの外部表示LCDパネルの表示態様
を示す図である。
【図90】学習データ保存前または学習プログラム線が
デフォルトプログラム線と一致し、かつプログラムシフ
トが−1.5Tvのときの外部表示LCDパネルの表示
態様を示す図である。
【符号の説明】
10 カメラボディ 12 撮影レンズ(パワーズームレンズ) 14 レンズマウント部 16 レンズロック釦 18 接続端子群 20 ボディ側CPU 22 レンズ側CPU 24 フォーカスモード切り換え釦 26 シャッタ釦 28 アップ/ダウンレバー 30 Tv/Av釦 32 ポップアップ釦 34 外部表示LCDパネル 36 メイン釦 38 ドライブ釦 40 モード釦 42 アクセサリーシュー 44 カバー部材 46 ファインダ接眼部 48 裏蓋 50 日付データ写し込み機構 52 ハイパー釦 54a〜54d 固定表示部 56a〜56t ピクチャ 58a〜58n 枠・マーク等の表示部 60a〜60k 数字・英字等の表示部 62 ファインダ内表示LCDパネル 64 上飾板 66 コイルスプリング 68 スイッチアッセンブリ 70 測光スイッチ 72 レリーズスイッチ 74 リーフスプリング 76 クリアスイッチ 78 アップスイッチ 80 ダウンスイッチ 82 ドライブスイッチ 84 モードスイッチ 86 スイッチ親板 88 ハイパースイッチ 90 パトローネ検出スイッチ 92 メインミラー 94 受光素子 96 測光回路 98 A/D変換回路 100 露光制御装置 102 焦点距離検出機構 104 コントローラ 106 EEPROM 108 電子ブザー 110 メインスイッチ 110a オンスイッチ 110b PICTスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 17/18 G03B 17/20 G03B 7/00 101

Claims (7)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタ速度または絞りを撮影者が設定
    可能なオート露出モードを含む、カメラが有する演算手
    段により演算されたシャッタ速度および/又は絞りを設
    定して露出を行う複数のプログラム露出モード、および
    シャッタ速度および絞りを撮影者が設定するマニュアル
    露出モードから所望の露出モードが選択可能な自動露出
    制御カメラにおいて、 カメラ本体と、 カメラ本体に取り付けられた表示手段と、 前記表示手段において、前記オート露出モードが選択さ
    れた場合には変更可能なシャッタ速度または絞りを示す
    数値の近傍に、また、前記マニュアル露出モードが選択
    された場合にはマニュアル設定可能なシャッタ速度また
    は絞りを示す数値の近傍に、また、前記オート露出モー
    ドとは別のプログラム露出モードが選択された場合に
    は、前記演算手段により設定されたシャッタ速度及び絞
    りが変更されたことを、シャッタ速度及び絞りを示す数
    値の近傍に、マークを点灯させる表示制御手段とを具備
    することを特徴とする自動制御カメラ。
  2. 【請求項2】 前記表示手段は、前記カメラ本体の外面
    に取り付けられた外部表示手段を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の自動制御カメラ。
  3. 【請求項3】 前記外部表示手段は、シャッタ速度を示
    す数値と、これに隣接して配置され、その数値がシャッ
    タ速度であることを示す英字と、絞り値を示す数値と、
    これに隣接して配置され、その数値が絞り値であること
    を示す英字とを点灯可能に備え、 前記シャッタ速度を示す数値の近傍に点灯されるマーク
    は、前記外部表示手段においてシャッタ速度であること
    を示す英字の近傍に配置され、 前記絞り値を示す数値の近傍に点灯されるマークは、前
    記外部表示手段において絞り値であることを示す英字の
    近傍に配置されていることを特徴とする請求項2に記載
    の自動露出制御カメラ。
  4. 【請求項4】 前記外部表示手段におけるシャッタ速度
    を示す数値の近傍に点灯されるマーク及び絞り値を示す
    数値の近傍に点灯されるマークは、シャッタ速度である
    ことを示す英字及び絞り値であることを示す英字の上側
    でそれぞれ点灯可能であることを特徴とする請求項3に
    記載の自動露出制御カメラ。
  5. 【請求項5】 前記表示手段は、前記カメラ本体のファ
    インダ内に取り付けられたファインダ内表示手段を有す
    ることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに
    記載の自動制御カメラ。
  6. 【請求項6】 前記ファインダ内表示手段におけるシャ
    ッタ速度を示す数値の近傍に点灯される示すマーク及び
    絞り値を示す数値の近傍に点灯されるマークは、シャッ
    タ速度を示す数字及び絞り値を示す数字の下側でそれぞ
    れ点灯可能であることを特徴とする請求項5に記載の自
    動露出制御カメラ。
  7. 【請求項7】 前記自動制御カメラは、所定の操作部材
    を有し、前記オート露出モードまたはマニュアル露出モ
    ードが選択されている場合、該操作部材の操作により、
    前記シャッタ速度または絞りが変更可能であることを示
    すマークが表示される位置が、前記シャッタ速度を示す
    数値の近傍と絞りを示す数値の近傍との間で切り替わる
    こと、を特徴とする請求項1から請求項6に記載の自動
    制御カメラ。
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