JP2600390C - - Google Patents

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JP2600390C
JP2600390C JP2600390C JP 2600390 C JP2600390 C JP 2600390C JP 2600390 C JP2600390 C JP 2600390C
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cup
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shaping air
discharge
paint
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両ボデー等の塗装に用いる回転霧化塗装装置に関する。 (従来の技術) 回転霧化塗装は、エア霧化塗装やエアレス霧化塗装に比して高い塗着効率を得
ることができるところから、最近、車両ボデー等の塗装に多用されるようになっ
て来ている。 第8図は、従来一般に用いられている回転霧化(静電)塗装装置を示したもの
で、本体1内にモータ(図示略)によって駆動される回転軸2を配設し、本体1
の外まで延ばした回転軸2の先端にベル状カップ3を固定し、本体1の先端に固
定したヘッド部材4に、カップ3へ塗料を供給するための塗料供給管5とカップ
3の外周縁部の背面に向けてシェーピングエアを供給するための吹出口6とを設
けている。かかる回転霧化塗装装置Aにおいて、いまカップ3を高速度で回転さ
せつつ、これに塗料供給管5から塗料を供給すると、塗料は、カップ3に設けら
れた孔3aからその前面に流出し、該前面を伝わって外周縁端へ移動して霧化さ
れ、吹出口6から吐出したシェーピングエアにより被塗物へ向けて運ばれる。な
お、静電塗装を行う場合は、カップ3に高電圧を印加して塗粒を帯電させ、静電 気力も利用して塗粒を運ぶようにする。 ところで、上記一般の回転霧化塗装装置Aにより、アルミニウム片や雲母等の
メタリック片を含むメタリック塗装を行うと、エア霧化塗装やエアレス霧化塗装
により塗装した場合に比し被塗物の仕上り外観が著しく暗くなることが知られて
いる。これは、エア吹出口6から吐出されたシェーピングエア(矢印aで示す)
がカップ3の背面に当って減勢されるため、被塗物表面における塗粒の衝突速度
が小さくなることに原因すると推定されていた。 そこで、実開昭62−13557号公報に示された回転霧化塗装装置Bでは、
第9図に示すように、吹出口6を回転軸2とある仰角αもって傾斜させて、カ
ップ3の外周縁端に沿ってシェーピングエア(矢印bで示す)を吐出させるよう
にした対策を、また特願昭63−145061号で報告された回転霧化塗装装置
Cでは、第10図に示すように、吐出口6をカップ3の最外周径と同じピッチ円
上に配列してカップ3の外周縁端に沿って回転軸2と同軸方向へシェーピングエ
ア(矢印cで示す)を吐出させるようにした対策を採っていた。このような対策
によれば、何れのものも、シェーピングエアの流速を大きくし得るので、被塗物
表面での塗粒の衝突速度が増大し、メタリック塗装の明度は可及的に高まるよう
になる。なお、これらの図において、前出第8図に示した部分と同一部分には同
一符号を付した。 また、実開昭59−82564号公報に示された回転霧化塗装機では、シェー
ピングエア吹出口が回転軸中心に対してねじれ方向に形成されている。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記対策によれば、メタリック塗装の明度をさらに高めるべく
吐出口6からのシェーピングエア量を増大させると、塗装パターン幅が狭くなり
、塗装ムラの発生が避けられずに仕上り品質が低下するという問題があった。第
11図は、上記傾斜シェーピングエアbを吐出する回転霧化塗装装置B(第9図
)と軸線方向シェーピングエアcを吐出する回転霧化塗装装置C(第10図)と
を用い、カップ径77mm,吹出口6の数90個、吐出口の径0.5mmにそれ
ぞれ設定し、回転数10000rpmの条件で塗装を行い、パターン幅に及ぼす
シェーピングエア量の影響を見たものである。これより、線Bで表す傾斜シェー ピングエアbを吐出するものでは、線Cで表す軸線方向シェーピングエアcを吐
出するものに比し、パターン幅の減少程度は小さいものの、何れのものも、シェ
ーピングエア量が増大するにしたがって直線的にパターン幅が減少している。こ
のパターン幅の減少に関して、本発明者等は「火花追跡法」によりシェーピング
エアの流れを可視化し、その考察を行った。火花追跡法は、第12図に示すよう
に、カップ3の前方に電極7(タングステン線)を配し、この電極に火花発生装
置8からパルスを印加して放電させるようにするもので、この方法によれば、先
ず一回目の放電を行って火花9aを飛ばすと、電気抵抗の小さいイオン化空気路
が形成され、この空気路は矢印で示すエアの流れとともに下流に移動する。そこ
で2回目の放電を行うと、前記空気路に沿って放電が起こって新たな火花9bが
飛び、この放電を繰返すことにより火花列9が形成される。したがって、この火
花列9を開放時間を長くして写真にとると、火花列9のパターンが写し出される
。 上記火花追跡法の結果によれば、第13図と第14図に示すように、程度に差
があるものの、傾斜シェーピングエアbを吐出した場合(第13図)、軸線方向
シェーピングエアcを吐出した場合(第14図)とともに、シェーピングエアが
カップ3の前方で軸線側に集束する現象が見られ、これが上記パターン幅を縮小
させた原因になったことが明らかになった。このような現象は、シェーピングエ
アで囲まれたカップ3の前方領域に負圧が発生し、この負圧領域にシェーピング
エアが吸引されたことにより起こったものと推定される。 本発明は、上記従来の問題を解決することを課題としてなされたもので、その
目的とするところは、シェーピングエア量を増してもパターン幅が狭くならず、
もって仕上り品質に優れたメタリック塗装をなし得る回転霧化塗装装置を提供す
ることにある。 また、実開昭59−82564号公報に開示された技術では、カップ前方に生
じる負圧に着目していないため、依然として、上記課題を解決するものではなか
った。 (課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するため、回転軸の先端にベル状カップを固定し、 該カップの前面に塗料を供給して該カップの回転による遠心力によりこれを霧化
し、かつ該カップの後方に配設し、回転軸中心に対しねじれ方向に形成した吹出
口からシェーピングエアをカップ外周へ向けて吐出すようにしたメタリック塗装
回転霧化塗装装置において、前記吹出口の回転軸中心に対するねじれ角度を前
記カップ前方に生じる負圧による吸引力より大きい遠心力を発生できる20°〜
50°としたことを特徴とする。 (作用) 上記のように構成したメタリック塗装用回転霧化塗装装置においては、シェー
ピングエアの吐出口を回転軸に対してねじれ方向となるように配設し、そのねじ
れの角度をシェーピングエアが螺旋状に吹き出す際の遠心力がシェーピングエア
の吹き出しにより生じるカップ前方の負圧に打ち勝つように20°〜50°に
定したため、シェーピングエア、つまり、それに伴う塗装パターンが軸芯に集束
することがなくなる。 (実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明する。 第1図〜第4図は、本発明の第1実施例を示したものである。なお、前出第8
図に示した部分と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。本第1実
施例においては、シェーピングエア吐出用の吐出口6をベル状カップ3の直径よ
りわずか大きなピッチ円上に配列すると共に、該吹出口6の吐出向きを、カップ
3の接線を含む面内で該カップ3の軸線に対して所定角度(ねじれ角)βだけ傾
斜させ(第3図)、かつそのねじれ方向をカップ3の回転方向Pに対して後向き
としている(第2図)。 上記のように構成したことにより、吐出口6から吐出されたシェーピングエア
は、第4図に示すように、らせん状の軌跡を描いて流れ、これに遠心力が作用す
るようになる。この結果、シェーピングエアは、ベル状カップ3の前方領域に発
生する負圧による吸引力に打ち勝ち、その下流側でわずか広がるように流れ、後
述するようにパターン幅は縮小することはなくなる。なお前記火花追跡法によっ
てもシェーピングエアの広がりを確認できた。 第5図と第6図は本発明の第2実施例を示したものである。本第2実施例の特 徴とするところは、上記吐出口6をカップ3の外形よりもわずかな小さなピッチ
円状に配列し、かつ該吐出口6の吐出向きを、上記実施例と同様に軸線に対して
ねじれ角βだけ傾斜させかつ該軸線を含む面内で該軸線に対して所定角度(仰角
)αだけ傾斜させるようにした(第3図)点にある。このように構成することに
より、シェーピングエアの半径外方へ向かう力はより一層大きくなり、後述する
ように塗装パターン幅はより拡大するようになる。 ここで、上記実施例1と実施例2のメタリック塗装用回転霧化静電塗装装置を
用い、カップ3の径77mm、吹出口6の数90個、吹出口の径0.5mm,ね
じれ角β=0°、仰角α=0°にそれぞれ設定し、回転数10000rpm
の条件で塗装を行い、パターン幅に及ぼすシェーピングエア量の影響を見た。そ
の結果、第7図に示すように、第1実施例および第2実施例ともに、シェーピン
グエア量が増大してもパターン幅は減少せず、むしろわずか拡大する傾向にある
ことが確認できた。このことは、パターン幅を縮小させることなくメタリック塗
装の明度を高めることができることを意味し、結果としてムラのない仕上り品質
を確保できる。また第1、第2実施例の比較では、第2実施例の方がパターン幅
がわずか大きくなる傾向にあるが、これは上記したシェーピングエアの広がりの
差によるものである。なお、ねじれ角βに関しては、これを30°前後とするの
が望ましいが、20°〜50°の範囲で任意に設定することができる。 ただし、この角度は、カップの径・回転数、シェーピングエアの吹出し速度等
の諸条件により、適宜設定されるものである。また、第7図中では、シェーピン
グの吐出量をメタリック塗料に適した値である400N1/分以上について示し
てある。 なお、上記2つの実施例において、吹出口6の吐出向きをカップ3の回転方向
Pに対して後向きとしたが、本発明は、これを該回転方向Pに対して前向きとし
ても良いものである。但し、この場合は、シェーピングエアはわずか軸心側へ吸
引され、パターン幅は上記各実施例の場合に比しごくわずか小さくなった。 (発明の効果) 以上、詳細に説明したように、本発明にかかるメタリック塗装用回転霧化塗装
装置によれば、シェーピングエア量を増してメタリック塗装の明度を高めてもパ ターン幅は縮小せず、メタリック塗装の仕上り品質を向上させることができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明にかかるメタリック塗装用回転霧化塗装装置の第1実施例を
示す断面図、第2図はその正面図、第3図はその測面図、第4図は第1実施例の
シェーピングエアの流れを模式的に示す斜視図、第5図は本発明にかかるメタリ
ック塗装用回転霧化塗装装置の第2実施例を示す正面図、第6図はその側面図、
第7図は、第1実施例と第2実施例によるパターン幅に及ぼすシェーピングエア
量の影響を示す相関図、第8図〜第10図は従来のメタリック塗装用回転霧化塗
装装置を示す断面図、第11図は、従来のメタリック塗装用回転霧化塗装装置に
よるパターン幅に及ぼすシェーピングエア量の影響を示す相関図、第12図は火
花追跡法の概要を示す模式図、第13図と第14図は、従来のメタリック塗装用
回転霧化塗装装置のシェーピングエアの流れを示す模式図である。 1……本体 2……回転軸 3……ベル状カップ 4……ヘッド部材 5……塗料吐出管 6……吹出口

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)回転軸の先端にベル状カップを固定し、該カップの前面に塗料を供給して
    該カップの回転による遠心力によりこれを霧化し、かつ該カップの後方に配設し
    、回転軸中心に対しねじれ方向に形成した吹出口からシェーピングエアをカップ
    外周へ向けて吐出するようにしたメタリック塗装用回転霧化塗装装置において、
    前記吹出口の回転軸中心に対するねじれ角度を前記カップ前方に生じる負圧によ
    る吸引力より大きい遠心力を発生できる20°〜50°としたことを特徴とする
    メタリック塗装用回転霧化塗装装置。

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