JP2599715B2 - 中空光導波路及びその製造方法 - Google Patents

中空光導波路及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、誘電体を内装した中空光導波路及びその製
造方法に係り、特に医療及び工業加工に使用される炭酸
ガスレーザ光の伝送に好適な低損失で可撓性のある中空
光導波路及びその製造方法に関するものである。
[従来の技術] 炭酸ガスレーザは、発振効率が高く大出力を得ること
ができるため、医療用のレーザメスや工業加工用の溶
接、切断等に広く用いられるようになってきている。し
かし、その発振波長が10.6μmという赤外領域にあるた
め、従来の石英系光ファイバでは損失が大きく、炭酸ガ
スレーザ光用導波路として用いることはできない。従っ
て、現在炭酸ガスレーザ光を導く手段としては、数枚の
ミラーを用いた中空伝送が主であり、操作性において極
めて不利である。
そこで、炭酸ガスレーザ光用導波路として赤外ファイ
バの開発が進められて来た結果、より大きな電力伝送を
目的として誘電体を内装した金属中空光導波路が提案さ
れ、第3図に示すようなゲルマニウム内装ニッケル中空
光導波路が試作されるに至った(M.Miyagi,A.Hongo,Y.A
izawa,and S,Kawakami,Appl.Phys.Lett.,43,430(198
3))。この製造法はまず、アルミニウムパイプを母材
として、その外面にゲルマニウム層11をスパッタリング
により形成し、さらにその外側にニッケル層12を電気め
っきにより形成した後、母材となったアルミニウムパイ
プをエッチングによって除去して中空領域10を形成し、
もってゲルマニウム内装ニッケル中空光導波路を得るも
のである。
これまで長さ1mの中空光導波路で伝送損失が0.35dBの
ものが得られているが、これは理論値よりも約1桁悪
く、また曲げによる伝送損失の増加がまだ大きい。この
ゲルマニウム内装ニッケル中空光導波路ではゲルマニウ
ム薄膜11上に直接ニッケルを電気めっきしているが、ニ
ッケル層12は機械的強度を保つばかりでなく、光学的に
伝送損失に関与している。
誘電体に接する金属は、厚膜を用いた方が機械的強度
が大きくなる上、その複素屈折率の絶対値が充分大きい
か、あるいは複素屈折率の虚数部が実数部に比較し充分
大きい材料を用いた方が伝送損失が小さくなる。この点
でニッケルは電気めっきにより容易に厚膜の金属層が得
られ、導波路の機械的強度を保つには適しているが、導
波路壁を構成する材料としては最良のものとは言い難
い。
また前記した従来のゲルマニウム内装ニッケル中空光
導波路ではゲルマニウムの導電性を利用してニッケルを
電気めっきしているが、ゲルマニウムは導電率が大きく
ないため、ニッケル層12に膜厚の不均一分布が生じた
り、ピンホールやフクレなどの不良が生じたりしやす
い。特に、母材パイプとしてアルミニウム以外の絶縁性
のパイプを用いた場合には、めっきによる金属層の膜厚
の不均一は顕著となる。
[発明が解決しようとする問題点] このように従来の誘電体内装金属中空光導波路では、
伝送損失が実用に供せられる程充分小さくはなく、また
製造工程において不良が生じやすく、再現性のある安定
した導波路が得にくいという欠点があった。
本発明の目的は、前記した従来技術の欠点を解消し、
低損失伝送が可能であり、曲げに強く、しかも製造工程
において不良の少ない中空光導波路及びその製造方法を
提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の中空光導波路は、断面が円形で赤外波長域に
おける吸収の小さい誘電体層と、これの外部に導波路の
機械的強度を保つために設けた厚膜金属層とを備えた中
空光導波路において、上記誘電体層上にこれに接する薄
膜金属層を設け、この薄膜金属層に複素屈折率の絶対値
が大きく、かつ導電率が大きい金属、すなわち金、銀、
銅のいずれかを用いたものであり、その薄膜金属層は導
波路壁の役目ばかりでなく、さらにその外側に電気めっ
きによって形成される厚膜金属層のための電極の役目も
兼ねている。
また、本発明による中空光導波路の製造方法は次のと
おりである。まず、導電性であるか否かを問わないが、
エッチングは可能である母材パイプ上に、伝送する光波
長帯において吸収の小さい誘電体層をスパッタリング、
あるいは真空蒸着等で形成する。例えば波長10.6μmに
おいて好適な誘電体材料として、Ge,ZnSe,ZnS,KCl,NaC
l、カルコゲナイドガラス、フッ化化合物などがあげら
れる。赤外波帯では、電磁波の重要な伝送媒体となりう
るこのような物質は全て誘電体としてふるまう。
さらに、これらの誘電体層の外側に、複素屈折率の大
きさが充分大きく、かつ導電率の大きな金,銀,銅のい
ずれかの薄膜金属層をスパッタリング、真空蒸着、イオ
ンプレーティングあるいは無電解めっき等で形成する。
このとき薄膜金属層の膜厚は0.5μm以下にすることが
重要である。すなわち、この薄膜金属層が導波路壁の役
目を果すためには、膜厚が表皮厚さ(スキンデプス)よ
り充分厚ければよい。しかし、上記方法にて形成した薄
膜金属層は0.5μmを越えると急激に曲げ等の外的要因
により、膜の剥離、ひび割れが生じやすくなる。
この薄膜金属層の導電性を使用して、この薄膜金属層
上に直接電気めっきにより厚膜の別の金属層を形成する
か、あるいは無電解めっきにより他の金属層、例えばN
i,Cu,Ag,Au及びNi,Pをベースにした合金層を介して電気
めっきにより厚膜の別の金属層を形成する。一般に無電
解めっきは曲げに対して脆性を示し、厚膜形成は困難
で、導波路の機械的強度を保つための厚膜の金属層は電
気めっきにより形成されなければならない。最後に化学
エッチングにより母材パイプを除去し中空光導波路を得
る。
[作 用] このように本発明の中空光導波路では、最も内側の誘
電体層と、電気めっきによって形成される最も外側の厚
膜金属層との間に、少なくとも一層の金属層が形成さ
れ、そのうち誘電体層に接する薄膜金属層は膜厚が0.5
μm以下の金、銀、銅のいずれかよりなっている。
このため、薄膜金属層は導波路壁を構成する材料とし
ては最良のものとなるので、伝送損失の低い中空光導波
路が得られ、また曲げにより伝送損失の増加も許容でき
るほどに小さくなる。また、金、銀、銅からなる薄膜金
属層は導電率がきわめて大きく、これを電気めっきの電
極として使うので、電気メッキにより形成される厚膜金
属層に膜厚の不均一分布が生じたり、ピンホールやフク
レなどの膜質不良が生じたりすることもない。従って内
装される誘電体もGeのように比較的導電性のあるものを
用いる必要はなく、ほとんど導電性をもたない材料でも
安定した導波路を得ることができる。またエッチング可
能な母材パイプはアルミニウムのように導電性のパイプ
を用いる必要もない。
[実施例] 以下本発明の実施例を第1図、第2図を用いて説明す
る。
第1図は、前述の製造方法により試作したZnSe(セレ
ン化亜鉛)内装銀中空光導波路の断面図である。ここ
で、ZnSe層21とAg層22は光学的に導波路壁を構成してお
り、スパッタリングあるいは真空蒸着により形成されて
いる。さらにその外側の電気めっきにより形成したニッ
ケル層23は機械的強度を保つためのみの働きをしてい
る。20は中空領域である。各層の膜厚はZnSe層21が0.7
μm、Ag層22が0.2μm、Ni層23が200μmである。ZnSe
層21の膜厚は伝送損失に大きく影響し、伝送損失はZnSe
の膜厚の変化に従って周期的に変化する。Ag層22の膜厚
は狭義的には伝送損失に大きな影響を及ぼさないが、0.
5μm以上になると、膜の剥離や光沢性を失い、Niめっ
き層23にフクレ、ピンホール等の不良を生じるようにな
る。
スパッタリングや真空蒸着により、ZnSe上に銀層を形
成するかわりに、無電解めっきによっても金属層を形成
することができる。無電解めっきは曲げに対して脆いた
め、この場合も膜厚は0.5μm以下にしなければならな
い。
第2図は、スパッタリングあるいは真空蒸着によって
形成された銀層32と電気めっきにより形成されたNi層34
との間に、無電解めっきによりNi合金層33を介在した実
施例である。30は中空領域、31はセレン化亜鉛層であ
る。この無電解めっきによるNi合金層33もあまり厚いと
曲げに対してヒビ等が生じるため、0.5μm程度が最良
である。このようにして構成された導波路は特に細径で
長尺な導波路に適している。
なお、誘電体に接する金属が銅の場合には、銅薄膜と
電気めっきにより形成される厚膜金属層の中間に介在す
る金属層は、NiほかAu、Agなども無電解めっきにより形
成可能である。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば次のような優れた効果を
発する。
(1) 本導波路によれば、誘電体層上に導波路壁とし
ての金または銀、銅のいずれかによる厚さが5μm以下
で表皮厚さ以上の薄膜金属層を介設し、更に薄膜金属層
の外部にこの薄膜金属層を電極とする電気メッキにより
強度を保つための厚膜金属層を形成したので、伝送損失
が小さく、曲げによる損失の増加も小さくなり、低損失
伝送を可能にし、曲げにも強い可撓性導波路を得ること
ができる。
(2) 本製造方法によれば、薄膜金属層を電極とする
電気めっきにより厚膜金属層を形成するようにしたの
で、厚膜金属層の膜厚の不均一、膜質の不良が除去さ
れ、製造工程において安定した中空光導波路が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すZnSe層と電気めっきに
より形成されたNi層との間にAg層を介在したセレン化亜
鉛内装銀中空光導波路の横断面図、第2図は本発明の他
の実施例を示す、ZnSeと層と電気めっきにより形成され
たNi層との間にAg層を無電解めっきにより形成されたNi
合金層を介在したセレン化亜鉛内装銀中空光導波路の断
面図、第3図は従来のゲルマニウム内装ニッケル中空光
導波路の横断面図である。 図中、20,30は中空領域、23,24は電気めっきによるニッ
ケル層、21,31はセレン化亜鉛、22,32は銀層、33は無電
解めっきによるニッケル合金層である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−18904(JP,A) 実開 昭61−206903(JP,U) Appl.Phys.Letts.V ol.43,No.5(1983)PP.430 〜432

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面が円形で赤外波長域における吸収の小
    さい誘電体層の上に、導波路壁として膜厚が0.5μm以
    下で表皮厚さ以上ある金または銀、銅のいずれか1つよ
    りなる薄膜金属層を設け、その外部に導波路の機械的強
    度を保つための薄膜金属層とは異なる材質の厚膜金属層
    が薄膜金属層を電極とする電気メッキにより形成されて
    いることを特徴とする中空光導波路。
  2. 【請求項2】上記薄膜金属層と膜厚金属層との間に、更
    にこれらと異なる金属層を介在させたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の中空光導波路。
  3. 【請求項3】エッチング可能な母材パイプ上に誘電体層
    を形成し、その上に膜厚が0.5μm以下で表皮厚さ以上
    ある金または銀、銅のいずれか1つよりなる薄膜金属層
    を設け、この薄膜金属層を電極とする電気メッキにより
    薄膜金属層の外部に薄膜金属層とは異なる材質の厚膜金
    属層を形成した後、上記母材パイプをエッチングにより
    除去して中空光導波路を製造することを特徴とする中空
    光導波路の製造方法。
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JPS61206903U (ja) * 1985-06-17 1986-12-27

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Appl.Phys.Letts.Vol.43,No.5(1983)PP.430〜432

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