JP2599499Y2 - 浄水器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は浄化活水用のセラミック
ボールを使用する浄水器の改良に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】セラミックボールを使用する多段回転流
浄水器において、筒体内の一部にボールが集中滞積する
ことを防止するため、筒中央部に多数の通水間隙を設け
た継管を配設することは本出願人の前願特願平５−１６
７２４６発明に示されている。

【０００３】また筒体中間部にボールが停滞することを
防止するため、筒上部に到達した通水をボールとともに
下方へ押戻す回転流を発生させ、筒内各所のボールに洩
れなく均等に浄化活水を行なわせるようにした複合回転
流式浄水器も平成５年７月５日特許出願の示すところで
ある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】本考案は前記二発明に
対して更に、セラミックボールが筒体上部に集中滞積す
ることを防止することを目的としてなされたものであ
る。

【０００５】前記の目的を達成するため、図１の第１実
施例に示すように、本考案の浄水器はセラミックボール
２を収容した筒体１の底部に引込んだ通水を、ボールと
ともに上方への旋回流として筒上部の出水口に向わせる
ようにした浄水器において、筒体１上部に半径方向に延
長して出水口に通水する一本又は数本の偏平円管状の通
水引込管５を配設し、該管の下面を旋回流に対向する傾
斜面６とするとともに該管の上面に多数の通水細隙７を
形成させたものである。

【０００６】

【作用】本考案の浄水器は、旋回流となって筒体１上部
に到達した通水及びボールが、通水引込管５下面の傾斜
面６によって旋回しつつ下方へ押戻されまた上面のボー
ルは回転流によって払い落されるので、ボールが筒体１
の頂面及び通水細隙７上に集積して通水を妨げるおそれ
が無いとともに、筒内のボールを各所において急激に回
転、衝突させる。

【０００７】

【実施例】図１（Ａ）は本考案浄水器第一実施例の中央
縦断面図、（Ｂ）は通水引込管の平面図、（Ｃ）は外端
面図（Ｄ）は側面図、（Ｅ）は図（Ａ）のＡ−Ａ矢視図
である。

【０００８】図面において、１は内部に浄化活水用セラ
ミックボール２を収容した筒体で、中央に二重管状の導
水管３を設け内外管の間隙より筒底部に引込んだ通水を
筒底面に設けた数条の放射渦巻状凸条４によって旋回流
を発生させつつボールとともに上昇させる。

【０００９】５は基部を二重管状の導水管３の内管頂部
外側に取付け本体を筒体頂面下部に引込んだ偏平円管状
の通水引込管で、下面を旋回流に対向する傾斜面６とす
るとともに、上面に多数の通水細隙７を形成させる。

【００１０】なお二重管状の導水管３外側に下向きの傾
斜羽根８を設けることもある。

【００１１】図２（Ａ）は第２実施例の要部中央縦断面
図、（Ｂ）は導水管下端に設けた旋回流発生盤のＸ−Ｘ
線断面図、（Ｃ）は通水引込管の平面図、（Ｄ）は前図
のＹ−Ｙ線断面図である。

【００１２】図において、１１はセラミックボール２を
収容した筒体、１２は導水管で、該管の下端に周囲に放
射状導溝１３をあけた旋回流発生装置を設ける。

【００１３】１５は導水管の上端付近において、基部を
該管の外側を取付け本体を筒体頂面下部に延長させた一
本又は数本の偏平円管状の通水引込管で、下面を旋回流
に対向する傾斜面１６とするとともに上面に多数の通水
細隙１７を形成させたもので、１８は導水管外側に数段
に取付けた下向き傾斜羽根である。

【００１４】なお図２（Ａ）及び（Ｄ）の鎖線は通水引
込管１５を導水管１２の右側に取付ける場合の位置及び
傾斜態様を示す。

【００１５】

【考案の効果】本考案の浄水器は、筒内上部に設けられ
た通水引込管下面の傾斜面が、ボールとともに上昇する
旋回流を下方へ押戻しまた回転流が上面のボールを払い
落すので、ボールが筒体頂面、通水引込管外周付近に停
滞集積することを防止するとともにボールは筒内外部に
おいて洩れなく活発な浄化活水作用を行なう。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）浄水器第一実施例の中央縦断面図、
（Ｂ）通水引込管の平面図、（Ｃ）外端面図、（Ｄ）側
面図、（Ｅ）は（Ａ）図のＡ−Ａ矢視図。

【図２】（Ａ）第二実施例の要部中央縦断面図、（Ｂ）
旋回流発生盤の横断面図、（Ｃ）通水引込管の平面図、
（Ｄ）前図のＹ−Ｙ線断面図。

【符号の説明】

１、１１ 筒体 ２ セラミックボール ３ 導水管（二重管状） ４ 放射渦巻状凸条 ５、１５ 通水引込管 ６、１６ 傾斜面 ７、１７ 通水細隙 ８、１８ 傾斜羽根 １２ 導水管 １３ 放射条斜溝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) C02F 1/28 B01D 35/04

Claims (4)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浄化活水用のセラミックボール（２）を
   収容した筒体（１、１１）の底部に上部から導水管
   （３、１２）を通して引込んだ通水を、ボールとともに
   上方への旋回流として筒上部の出水口に向わせるように
   した浄水器において、該筒体上部に半径方向に延長して
   該出水口に通水する一本又は数本の偏平円管状の通水引
   込管（５、１５）を配設し、該管の下面を旋回流に対向
   する傾斜面（６、１６）とするとともに該管の上面に多
   数の通水細隙（７、１７）を形成させた浄水器。
2. 【請求項２】 該筒体（１）内に旋回流を発生させるた
   め、筒底部に中心より外側に向い数条の放射曲線状凸条
   （４）を形成させた請求項１に記載の浄水器。
3. 【請求項３】 該導水管（１２）の下部に多数の斜溝
   （１３）を放射状に形成させた請求項１に記載の浄水
   器。
4. 【請求項４】 該導水管（３、１２）の外側に一段又は
   数段の傾斜羽根（８、１８）を設けた請求項１に記載の
   浄水器。