JP2597613B2 - 適応ビット割当の補正方法 - Google Patents

適応ビット割当の補正方法

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JP2597613B2
JP2597613B2 JP62320376A JP32037687A JP2597613B2 JP 2597613 B2 JP2597613 B2 JP 2597613B2 JP 62320376 A JP62320376 A JP 62320376A JP 32037687 A JP32037687 A JP 32037687A JP 2597613 B2 JP2597613 B2 JP 2597613B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は情報圧縮における適応ビット割当の補正方法
に関するものである。
(従来の技術) 一般にデジタル伝送、記録等を行う場合、画像及び音
声等のアナログ信号はデジタル化され、冗長度を排する
ため情報圧縮が行われ、伝送、記録等のためにコード化
(量子化)される。
第3図はこの量子化を図示したものである。横軸が入
力値を示し、縦軸が出力値を示し、各段階に付されてい
る数字は量子化コードを示す。この例の場合4ビットに
コード化する場合を示しており、24個のコードが存す
る。今入力値が0.34の場合コードは3で、復号した出力
値は0.32となり、この場合の量子化誤差は0.02となる。
このように量子化及び逆量子化を行うと一般に量子化誤
差が生じる。
従来からこの量子化誤差を最小にするため量子化ビッ
ト数を入力信号の電力に応じて変化させる方法が考えら
れている。以下音声信号の場合について例示する。
入力信号X(n)、出力信号(n)、入力信号をN
点毎にフレームにして処理する場合の歪みDは と与えられる。
次に音声の生成機構を表す音韻情報を用いて、冗長度
を除去した信号の直交変換を周波数帯域毎に分割して、
量子化器へ入力し量子化を行う。ここで一度に量子化器
に入力するデータの個数をM個、周波数の分割帯域をL
個、各帯域に割当てるビット数をbk(k=0、…、L
−1)とし、Bをサンプル当りの平均情報量、gkを音
韻情報に基づく各帯域の電力とすると、歪Dを最小にす
るためには として適応ビット割当を行えばよい。
(2)式によって計算された値は必ずしも正整数とは
限らず、丸めて行って整数化する必要がある。また現実
的には極端な割当ビット数を偏りを防ぐ目的でbkの最
小値及び最大値を制限し、bkの総ビット数を一定値に
するためbkに補正を行っていた。
次のこのような適応ビット割当及びその補正方法を第
4図から第6図に示すフローチャートに従って説明す
る。対4図は各帯域に割当てるビット数bkを算出し、
またその総ビット数を計算するルーチンである。
ステップ401及びステップ402において音韻情報に基づ
く各帯域の電力gkを計算する。次いで算出された電極
gkから を計算する(ステップ403)。次にステップ404において
ステップ405、406、407の処理をL回繰り返す。ステッ
プ405においては各帯域に割当てるビット数bkを計算す
る。ステップ406においては算出されたbkをあらかじめ
設定された下限値B1及び上限値B2内に入るように制限す
る。ステップ407においては制限されたbkを四捨五入し
て整数化を行う。
ステップ408から410までの処理は総ビット数の計算を
行うものである。ステップ408において総ビット数を表
す変数SUMIbに初期値0を設定する。ステップ409におい
てステップ410の処理をL回繰り返し行わせる。そして
ステップ409、ステップ410の処理によって総ビット数SU
MIbが計算される。
ステップ411において、計算された総ビット数SUMIbが
あらかじめ設定された総ビット数TBITに一致するか否か
が判断され、一致する場合には処理が終了する。一致し
ない場合には、計算された総ビット数SUMIbが設定され
た総ビット数TBITを越えるか否かが判断され(ステップ
412)、SUMIb>TBITならばサブルーチンCORSUB(ステッ
プ413)によって処理が行われ、SUMIb<TBITならばサブ
ルーチンCORADD(ステップ414)によって処理される。
第5図はサブルーチンCORSUBの内容を示すフローチャ
ートである。このサブルーチンは算出された総ビット数
SUMIbが設定された総ビット数TBITよりも大きいので所
定の帯域に割当てられるビット数を減らす補正を行う。
すなわちステップ501において補正量TDIFFを TDIFF=SUMIb−TBIT によって計算する。そしてステップ501aからステップ51
0までの処理をこの補正量TDIFFがゼロになるまで繰り返
す。ステップ501aにおいては変数MINIBに適当な正の最
大値を代入する。ステップ502からステップ507は(bk
−Ib k)が最小の帯域を見つけるための処理である。す
なわちステップ502によってステップ503からステップ50
7までの処理がL回繰り返される。整数化されたビット
数Ib kが下限値B1に一致するかどうかが判断され(ステ
ップ503)、一致しない場合には Temp=bk−Ib k が計算される(ステップ504)。次に変数Tempと変数MIN
Ibの小さい方の値がMINIbに代入される(ステップ50
5)。変数MINIbが変数Tempと一致されば(ステップ50
6)変数MINIにkが代入される(ステップ507)。このMI
Nkは(bk−Ib k)が最小の帯域の番号を表す。
(bk−Ib k)が最小の帯域が見つかるとその最小の
帯域に割当てられるビット数IbMINkから1ビットが引か
れ(ステップ508)、ついで補正量TDIFFから1が引かれ
る(ステップ509)。そしてステップ510において補正量
TDIFFがゼロの一致するか否かが判断され、ゼロに一致
するまでステップ501aからステップ509の処理が繰り返
される。
第6図はサンブルーチンCORADDの内容を示すフローチ
ャートである。このサブルーチンは算出された総ビット
数SUMIbが設定された総ビット数TBITより小さいので、
所定の帯域に割当てられるビット数を増やす補正を行
う。
すなわちステップ601において補正量TDIFFを TDIFF=TBIT−SUMIb によって計算する。そしてステップ601aからステップ61
0までの処理をこの補正量TDIFFがゼロになるまで繰り返
す。ステップ601aにおいては変数MAXIbに適当な負の最
小値を代入する。ステップ602からステップ607は(bk
−Ib k)が最小の帯域を見つけるための処理である。す
なわちステップ602によってステップ603からステップ60
7までの処理がL回繰り返される。整数化されたビット
数Ib kか上限値B2に一致するかどうかが判断され(ステ
ップ603)、一致しない場合には Temp=bk−Ib k が計算される(ステップ604)。次に変数Tempと変数MAX
Ibの大きい方の値がMAXIbに代入される(ステップ60
5)。MAXIbが変数Tempと一致すれば(ステップ606)、
変数MAXkにkが代入される(ステップ607)。このMAXk
は(bk−Ib k)最大の帯域の番号を表す。
(bk−Ib k)が最大の帯域が見つかるとその最大の
帯域に割当てられるビット数Ibmaxkに1ビットが加えら
れ(ステップ608)、ついで補正量TDIFFから1が引かれ
る(ステップ609)。そして610において補正量TDIFFが
ゼロと一致するか否かが判断され、ゼロに一致するまで
ステップ601aからステップ609の処理が繰り返される。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来の適応ビット割当技術はでは(bk−I
b k)が最小(最大)の帯域を見つけた後、この帯域に
割当てられるビット数I bから1ビットが引かれ(もし
くは1ビットが足され)、補正が行れており、1回の処
理で1ビットしか補正できず補正量が大きい場合には処
理時間が長くなり一定時間内に処理するために多くのハ
ードウェアが必要となる問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものでそ
の目的とするところは、補正量が大きくてもハードウェ
アの増加を招かず高速に補正が行える適応ビット割当の
補正方法を提供することにある。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明は、入力信号を複数
の周波数帯域に分割し、分割した各周波数帯域ごとに前
記入力信号を量子化する際に、該入力信号の電力に基づ
いて各周波数帯域の割当ビット数を適応的に算定し、算
定した割当ビット数の総和が所定の設定ビット数と一致
するよう各周波数帯域への割当ビット数を補正する適応
ビット割当の補正方法において、前記割当ビット数の総
和と前記設定ビット数の差が前記周波数帯域の分割数よ
りも小さい場合には、各周波数帯域への割当ビット数を
1ビット単位で補正し、前記割当ビット数の総和と前記
設定ビット数の差が前記周波数帯域の分割数以上である
場合には、各周波数帯域への割当ビット数を複数ビット
単位で補正することを特徴とする。
(作用) 本発明では、音声等の入力信号をL個の周波数帯域に
分割して、各周波数帯域に対応する割当ビット数bk
(k=0〜L−1)の総数があらかじめ設定ビット数TB
ITと一致するようbkを補正する際に、割当ビット数bk
の総和と設定ビット数との差が周波数帯域分割数Lを越
える場合には、各周波数帯域への割当ビット数bkを複
数ビット単位で補正するため、ハードウエアの増加を招
くことなく高速に割当ビット数を補正することができ
る。
(実施例) 以下図面に基づいて本発明の一実施例を詳細に説明す
る。本発明の一実施例に係る適応ビット割当の補正方法
では、そのメインルーチンは第4図に示すものと同様で
ありサブルーチンCORSUBとサブルーチンCORADDの内容が
従来と異なるので、これらサブルーチンについて説明す
る。
第1図はサブルーチンCORSOBの内容を示すフローチャ
ートである。ステップ101において補正が必要な全ビッ
ト数TDIFFが TDIFF=SUBIb−TBIT により計算される。ステップ102においてTDIFFが周波数
の分割帯域数Lよりも大きい場合には、1度に複数ビッ
トの補正が行われる。すなわち変数MINTIbに正の最大値
が設定され、補正可能個数nの初期値としてゼロが与え
られる(ステップ103)。
ステップ104からステップ107の処理はIb kが下限値B1
と一致しないときIb kの最小値を求めるとともに、補正
可能個数nを算出する処理である。すなわちステップ10
4によってステップ105から107までの処理がL回繰り返
して行われる。ステップ105においてIb kが下限値B1と
一致するか否かが判断され、一致しない場合にはIb kと
MINIbの小さいほうの値がMINIbに代入される(ステップ
106)、そして補正可能個数nに1か加えられる(ステ
ップ107)。
次にステップ108において帯域当りの一度に補正可能
なビット数IXが IX=MINIb−B1 によって求められ、ステップ109において一度に補正可
能な全ビット数TIXが TIX=IX・n として求められる。TIX>TDIFFならばステップ116にお
いて IX=TDIFF/n が計算されステップ117において整数化のための切り捨
て(トランケート)処理が実行され、その後ステップ10
9に戻る。
TAX≦TDIFFならば、ステップ111からステップ113によ
って各帯域において割当てられるビット数Ib kから一度
に補正可能なビット数IXが引かれる。すなわちステップ
111によってステップ112、113の処理がL回繰り返して
行われる。Ib kが下限値B1と一致しない場合(ステップ
112)Ib kからIXが引かれる。(ステップ113)。このよ
うにして各帯域においてIb kから1ビット以上の補正可
能なビット数IXが引かれる。
次にステップ114において補正が必要な全ビット数TDI
FFから一度に補正可能な全ビット数TIXが引かれ、ステ
ップ115においてTDIFFがゼロか否かが判断される。ゼロ
でない場合にはステップ102に戻り、以上の動作を繰り
返す。
ステップ102においてTDIFFがLより小さい場合には第
1図(C)に示すルーチンに移行する。このルーチンは
一度に1ビットづつ補正するもので第5図に示す処理と
同様であるので重複した説明は避ける。
第2図はサブルーチンCORADDの内容を示すフローチャ
ートである。ステップ201において補正が必要な全ビッ
ト数TDIFFが TDIFF=TBIT−SUMIb により計算される。ステップ202においてTDIFFが周波数
の分割帯域数Lよりも大きい場合には、一度に複数ビッ
トの補正が行われる。すなわち変数MAXIbに負の最小値
が設定され補正可能個数nの初期値としてゼロが与えら
れる(ステップ203)。
ステップ204からステップ207の処理は、Ib kが上限値
B2と一致しないときIb kの最大値を求めるとともに、補
正可能個数nを算出する処理である。すなわちステップ
204によって、ステップ205から207までの処理がL回繰
り返して行われる。ステップ205においてIb k上限値B2
と一致するか否かが判断され、一致しない場合にはIb k
とMAXbの大きい方の値がMAXIbに代入される(ステップ2
06)。そして補正可能個数nに1が加えられる(ステッ
プ207)。
次にステップ208において帯域当りの一度に補正可能
なビット数IXが IX=B2−MAXIb によって求められステップ209において一度に補正可能
な全ビット数TIXが TIX=IX・n として求められる。TIX>TDIFFならばステップ216にお
いて IX=TDIFF/n が計算されステップ217において整数化のための切り捨
て(トランケート)処理が実行された後ステップ209に
戻る。
TIX≦TDIFFからばステップ211からステップ213によっ
て、各帯域において割当てられるビット数Ibに一度に
補正可能なビット数IXが加えられる。すなわちステップ
211によってステップ212、213の処理がL回繰り返して
行われる。Ib kが上限値B2と一致しない場合(ステップ
212)、Ib kにIXが加えられる(ステップ213)。このよ
うにして各帯域においてIb kに1ビット以上の補正可能
なビット数が加えられる。次にステップ214において補
正が必要な全ビット数TDIFFから一度に補正可能な全ビ
ット数TIXが引かれステップ215においてTDIFFがゼロか
否かが判断される。ゼロでない場合にはステップ202に
戻り以上の動作を繰り返す。
ステップ202においてTDIFFがLより小さい場合には第
2図(C)に示すルーチンに移行する。このルーチンは
一度に1ビットづつ補正するもので第6図に示す処理と
同様であるので重複した説明は避ける。
かくして本実施例ではサブルーチンCORSUB及びCORADD
において、補正が必要な全ビット数TDIFFが周波数の分
割帯域数Lよりも大きい場合には、各帯域において割当
てられるビット数Ib kに対して、1ビット以上の補正が
行われるので、迅速な補正処理を行うことが可能とな
る。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように本発明によれば、補正量が
大きくてもハードウェアの増加を招かず高速に補正を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はサブルーチンCORSUBの内容を示すフローチャー
ト、第2図はサブルーチンCORADDの内容を示すフローチ
ャート、第3図は量子化を示す説明図、第4図はメイン
ルーチンの内容を示すフローチャート、第5図及び第6
図は従来のサブルーチンCORSUB及びCORADDの内容を示す
フローチャートである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を複数の周波数帯域に分割し、分
    割した各周波数帯域ごとに前記入力信号を量子化する際
    に、該入力信号の電力に基づいて各周波数帯域の割当ビ
    ット数を適応的に算定し、算定した割当ビット数の総和
    が所定の設定ビット数と一致するよう各周波数帯域への
    割当ビット数を補正する適応ビット割当の補正方法にお
    いて、 前記割当ビット数の総和と前記設定ビット数の差が前記
    周波数帯域の分割数よりも小さい場合には、各周波数帯
    域への割当ビット数を1ビット単位で補正し、 前記割当ビット数の総和と前記設定ビット数の差が前記
    周波数帯域の分割数以上である場合には、各周波数帯域
    への割当ビット数を複数ビット単位で補正することを特
    徴とする適応ビット割当の補正方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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NL8700985A (nl) * 1987-04-27 1988-11-16 Philips Nv Systeem voor sub-band codering van een digitaal audiosignaal.

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