JP2595205Y2 - 半導体測定装置用プログラマブル電源ユニット - Google Patents

半導体測定装置用プログラマブル電源ユニット

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JP2595205Y2 JP585393U JP585393U JP2595205Y2 JP 2595205 Y2 JP2595205 Y2 JP 2595205Y2 JP 585393 U JP585393 U JP 585393U JP 585393 U JP585393 U JP 585393U JP 2595205 Y2 JP2595205 Y2 JP 2595205Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、半導体測定装置用プ
ログラマブル電源ユニットに関し、特に、終段パワート
ランジスタに前置電力制御パワートランジスタを接続し
てこれらにより終段パワートランジスタの発熱の負担を
軽減する半導体測定装置用プログラマブル電源ユニット
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来例を図2を参照して説明する。IC
或はLSIの如き半導体装置について各種の試験を実施
する半導体測定装置は、試験の種類の多様性に対応して
設定使用されるプログラマブル電源ユニットの電流電圧
範囲は広範、多岐に亘る。図2に示される半導体測定装
置用プログラマブル電源ユニットはこの様な用途に供さ
れる電源ユニットである。VPSは電源であり、例えば
25V程度の電圧を限度として示すものが使用される。
この電源VPSから被測定半導体装置であるDUTに給
電する。
【0003】図2において、Q1 は正側終段パワートラ
ンジスタ、Q2 は負側終段パワートランジスタである。
パワートランジスタとしては例えばバイポーラのパワー
トランジスタ或はMOS型電界効果トランジスタが採用
される。A1 はプリアンプ、A2 はドライバアンプであ
る。なお、A4 はグランド電位補正アンプ、Rinは入力
抵抗、Rf は帰還抵抗、RM は出力電流検出抵抗であ
る。
【0004】被測定半導体装置DUTには、正側電源V
PSから、正側終段パワートランジスタQ1 、出力電流
検出抵抗RM 、被測定半導体装置DUT、接地という経
路を介して給電され、或は負側電源VPSから、負側終
段パワートランジスタQ2 、出力電流検出抵抗RM 、接
地という経路を介して給電される。VD は制御電圧であ
り、半導体測定装置用プログラマブル電源ユニットが被
測定半導体装置であるDUTに給電する出力電圧V OUT
を所定値に制御する電圧である。
【0005】ここで、正側終段パワートランジスタQ1
の電力損失:PQ1についてみると、 出力電圧:VOUT 出力電流:i0 正側終段パワートランジスタQ1 の電圧降下:VQ1 正側電源VPSの電圧:VP 出力電流検出抵抗RM における電圧降下:i0 ・RM であるので、 PQ1=i0 ・VQ1 =i0 (VP −i0 ・RM −VOUT ) となる。
【0006】上述した通り、出力電圧VOUT および流通
電流i0 は測定対象および測定条件により広範に変化せ
しめられるものであるので、この変化に対応して正側終
段パワートランジスタQ1 の電力損失PQ1も広範に変化
するに到る。従って、正側終段パワートランジスタQ1
における電力損失P Q1 に伴う発熱量も広範に亘って変動
する。なお、この発熱の状況は負側終段パワートランジ
スタQ2 についても同様である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上述した通りの半導体
測定装置用プログラマブル電源ユニットは、終段パワー
トランジスタにおける電力損失P Q1 に伴う発熱量は広範
に亘って変動するものであるところから、その放熱に関
する設計を最大発熱条件に着目して設定すると、終段パ
ワートランジスタの放熱装置が過大になって限りのある
電源ユニット内スペースに収まりきれなくなる。
【0008】この考案は、上述の通りの問題を解消した
半導体測定装置用プログラマブル電源ユニットを提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】被測定半導体装置DUT
に給電する電源VPSを具備し、被測定半導体装置DU
Tを駆動する終段パワートランジスタQ1 或はQ2 を具
備し、終段パワートランジスタに前置される放熱用前置
電力制御パワートランジスタQ11或はQ12を具備し、こ
れら3者は相互に直列接続せしめられており、出力電圧
OUT に比例する電圧Vsen と、出力電流i0 に比例す
る電圧ViMと、終段パワートランジスタの最少降下電圧
を設定する基準電圧VRef1とに基づいて放熱用前置電力
制御パワートランジスタを駆動する電圧制御駆動装置を
具備する半導体測定装置用プログラマブル電源ユニット
を構成した。
【0010】そして、上述の半導体測定装置用プログラ
マブル電源ユニットにおいて、放熱用前置電力制御パワ
ートランジスタはユニット外に配置せしめた半導体測定
装置用プログラマブル電源ユニットをも構成した。
【0011】
【実施例】この考案の実施例を図1を参照して説明す
る。図1において、Q1 は正側終段パワートランジス
タ、Q2 は負側終段パワートランジスタである。パワー
トランジスタとしては例えばバイポーラパワートランジ
スタ或はMOS型電界効果トランジスタが採用される。
1 はプリアンプ、A2 はドライバアンプである。A4
はグランド電位補正アンプ、Rinは入力抵抗、Rf は帰
還抵抗、RM は出力電流検出抵抗である。以上は図2に
示される従来例と同様である。
【0012】この考案は図2に示される従来の半導体測
定装置用プログラマブル電源ユニットの終段パワートラ
ンジスタQ1 およびQ2 に前置する電力制御パワートラ
ンジスタQ11およびQ12直列に接続してこれにより電
力損失を制御し、終段パワートランジスタQ1 およびQ
2 における電力損失に伴う発熱量が或る一定限度以上に
ならない様にしたものである。即ち、或る特定のDUT
の試験測定を実施する場合に、試験測定対称のDUTに
対応する固有の抵抗が特定される。このDUTに対応す
る特定の試験電圧も特定され、この試験電圧は一定に自
動制御保持される。そして、この試験電圧と試験測定対
称のDUTの固有の抵抗に基づいて流通電流は特定され
る。電源VPSからは設定電圧と流通電流に比例する電
力が送り出されることになる。電源VPSから送り出さ
れる電力についてみると、これは電源VPSに直列接続
される前置電力制御パワートランジスタ、終段パワート
ランジスタ、DUTのそれぞれにおいて電力損失して失
われる。或る特定のDUTの試験測定において電源VP
Sから送り出される電力は一定であり、これは前置電力
制御パワートランジスタ、終段パワートランジスタ、D
UTにおいて分担して発生する。要するに、この考案は
本来発生される電力損失に伴う発熱量の内の或る一定限
度までは終段パワートランジスタQ1 およびQ2 のとこ
ろにおいて放熱し、オーバーフローした分は前置電力制
パワートランジスタQ11およびQ12のところで負担、
放熱する様に構成した。
【0013】以下、この点について詳細に説明するに、
この考案による正側前置電力制御パワートランジスタQ
11は正側電源VPSと正側終段パワートランジスタQ1
との間に直列に接続しており、同様に負側前置電力制御
パワートランジスタQ12は負側電源VPSと負側終段パ
ワートランジスタQ2 との間に直列に接続している。そ
して、これら前置電力制御パワートランジスタのみは必
要に応じて2点鎖線により示されるボード或はユニット
内には収容されず、外部に配置して放熱効果を良好にす
ることができる。A11は正側加算演算増幅器であり、電
圧制御駆動装置を構成する。正側加算演算増幅器A11
出力電圧を正側前置電力制御パワートランジスタQ11
供給し、ここにおける電力損失を制御し、終段パワート
ランジスタQ 1 およびQ 2 における電力損失に伴う発熱
量を或る一定限度に押さえようとするものである。正側
加算演算増幅器A11はその反転入力に、出力電圧VOUT
に比例する出力検出電圧Vsen 、出力電流i0 に比例す
る出力電流検出抵抗電圧降下ViM、基準電圧VRef1が印
加される。正側加算演算増幅器A11はこれら電圧を加算
した結果により正側前置電力制御パワートランジスタQ
11をドライブする。ここで、出力検出電圧Vsen は出力
端に接続するバッファ増幅器であるセンスアンプA3
出力を反転演算増幅器A 6 を介して得られ、結局、出力
電圧に比例する電圧である。出力電流検出抵抗電圧降下
iMは出力電流検出抵抗RM 両端の電位差を差動アンプ
5 に印加して得られる。基準電圧VRef1は図示される
様な回路により得られる。基準電圧VRef1は正側終段パ
ワートランジスタQ1動作安定に必要な最少限の電圧
設定される。
【0014】負側加算演算増幅器A12および負側前置
力制御パワートランジスタQ12についても、両者の関係
は正側加算演算増幅器A11と正側前置電力制御パワート
ランジスタQ11の関係と同様である。出力電流i0 の流
通について、被測定半導体装置DUTには、正側電源V
PSから、正側前置電力制御パワートランジスタQ11
正側終段パワートランジスタQ1 、出力電流検出抵抗R
M 、被測定半導体装置DUT、接地という経路を介して
給電され、或は負側電源VPSから、負側前置電力制御
パワートランジスタQ12、負側終段パワートランジスタ
2 、出力電流検出抵抗RM 、被測定半導体装置DU
T、接地という経路を介して給電される。VD は制御電
圧であり、半導体測定装置用プログラマブル電源ユニッ
トが被測定半導体装置であるDUTに給電する出力電圧
OUT 所定値に制御する電圧である。
【0015】ここで、従来の半導体測定装置用プログラ
マブル電源ユニットは、終段パワートランジスタにおい
て専ら電力損失に伴う発熱をし、ここにおいて放熱をし
ていた。ところが、この考案の半導体測定装置用プログ
ラマブル電源ユニットは相互に直列接続した前置電力制
パワートランジスタと終段パワートランジスタの2箇
所において電力損失に伴う発熱をし、これら2箇所にお
いて放熱をするものに構成される。正側総電力損失:P
T 、正側前置電力制御パワートランジスタQ11の電圧降
下:VQ11 とすると、 PT =i0 (VQ1+VQ11 ) である。負側についても同様である。
【0016】2箇所の電力損失に伴う発熱および放熱
分担制御は、前置電力制御パワートランジスタによる
力損失を制御し、終段パワートランジスタにおける電力
損失に伴う発熱量を或る一定限度以下に留める様に制御
する。即ち、本来発生される電力損失に伴う発熱量の内
の或る一定限度までは終段パワートランジスタところに
おいて発熱、放熱し、オーバーフローした分は前置電力
制御パワートランジスタのところにおいて発熱、放熱を
負担する様構成した。具体的には、上述した通り、正側
加算演算増幅器A11の反転入力に、出力電圧VOUT に比
例する出力検出電圧Vsen 、出力電流i0 に比例する出
力電流検出抵抗電圧降下ViM、基準電圧VRef1を印加
し、これら電圧を加算した結果により正側前置電力制御
パワートランジスタQ11をドライブしてその電力損失
制御する。例えば出力電圧VOUT 低く、且つ出力電流
0 が大であれば当然総電力損失も多くなるが、この様
な場合はこれら電圧、電流に比例する出力検出電圧V
sen 、出力電流i0 により正側加算演算増幅器A11を介
して前置電力制御パワートランジスタを電力損失増大方
向に制御する。前置電力制御パワートランジスタと終段
パワートランジスタの間の発熱放熱の分担の計算データ
を示すと、以下の通りである。 図2の従来例の計算データ 例1 例2 例3 例4 出力電圧:V OUT 10.0v 5.0v 3.3v 1.8v 出力電流:i 0 1.0A 5.0A 7.5A 10.0A 正側電源VPSの電圧:V P 16.0v 16.0v 16.0v 16.0v 出力電流検出抵抗R m 電圧降下:i 0 m 0.1v 0.5v 0.8v 1.0v 正側終段パワートランジスタ電圧降下:V Q1 5.9v 10.5v 12.0v 13.2v 正側終段パワートランジスタ電力損失:P Q1 5.9W 52.5W 89.6W 132.0W 注: R m =0.1Ω、V Q1 =V P −i 0 m −V OUT 、P Q1 =V Q1 0 図1の実施例の計算データ 例1 例2 例3 例4 出力電圧:V OUT 10.0v 5.0v 3.3v 1.8v 出力電流:i 0 1.0A 5.0A 7.5A 10.0A 正側電源VPSの電圧:V P 16.0v 16.0v 16.0v 16.0v 出力電流検出抵抗Rm電圧降下:i 0 m 0.1v 0.5v 0.8v 1.0v 正側終段パワートランジスタ電圧降下:V Q1 2.0v 2.0v 2.0v 2.0v 出力検出電圧:V sen -10.0v -5.0v -3.3v -1.8v 出力電流検出抵抗電圧降下:V im -0.1v -0.5v -0.8v -1.0v 基準電圧:Vref1 -2.0v -2.0v -2.0v -2.0v 正側前置電力制御トランジスタ出力電圧:V Q11out 12.1v 7.5v 6.1v 4.8v 正側前置電力制御トランジスタ電圧降下:i 0 m 3.9v 8.5v 10.0v 11.2v 正側前置電力制御トランジスタ電力損失:P Q11 3.9W 42.5W 74.6W 112.0W 正側終段トランジスタ電力損失:P Q1 2.0W 10.0W 15.0W 20.0W 注 R m =0.1Ω、V Q1 =V Q11out −V im −V OUT 、V sen =−V OUT im =−i 0 m 、V ref2 =−V ref1 =2v Q11out =−(V sen +V im +V ref1 )、V Q11 =V P −V Q11out Q11 =V Q11 0 、P Q1 =V Q1 0
【0017】例2の計算データに着目して説明する。例
2は、出力電圧V OUT =5. 0V、出力電流i 0 =5.
0Aを必要とするDUTの試験測定の例である。図2の
従来例の計算データを参照するに、正側終段パワートラ
ンジスタQ 1 の電力損失:P Q1 は52. 5Wとなる。一
方において、図1の実施例の計算データを参照するに、
例2は従来例と同様に出力電圧V OUT =5. 0V、出力
電流i 0 =5. 0Aを必要とするDUTの試験測定の例
である。この電圧電流条件の場合、実施例においては、
正側前置電力制御パワートランジスタQ 11 において電力
損失P Q11 =42.5Wを生じ、正側終段パワートランジ
スタQ 1 において電力損失=10. 0Wを生ずる。即
ち、出力電圧V OUT 5. 0v、出力電流i 0 =5. 0A
という電圧電流条件の場合、従来例においては正側終段
パワートランジスタQ 1 の電力損失:P Q1 は52. 5W
であるところ、実施例においては正側終段パワートラン
ジスタQ 1 の電力損失:P Q1 は10. 0Wに減少し、結
局、残余の電力損失=42. 5Wはオーバーフローして
正側前置電力制御パワートランジスタQ 11 において電力
損失されたことになる。以上の例2以外の例1、例3、
例4の電圧電流条件のもとにおいても、電力損失は大き
く正側前置電力制御パワートランジスタQ 11 により分担
され、正側終段パワートランジスタQ 1 の電力損失の負
担は軽減される。この電力損失の負担の軽減、発熱量の
減少は、正側終段パワートランジスタQ 1 の放熱装置の
小型化につながる。
【考案の効果】以上の通りであって、この考案の半導体
測定装置用プログラマブル電源ユニットは発熱、放熱を
負担するところを終段パワートランジスタのところのみ
に局限せずに分散することにより、終段パワートランジ
スタにおける発熱および放熱の負担を軽減することがで
きる。その結果、電源ユニット自体の冷却能力は向上す
ると共にスペースファクタも向上し、一般的に電源ユニ
ットの熱特性は改善される。そして、放熱用前置電力制
パワートランジスタをユニット外の冷却の好適なとこ
ろに配置せしめることにより電源ユニットの放熱特性は
更に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案を説明するブロック図。
【図2】従来例を説明するブロック図。
【符号の説明】
DUT 被測定半導体装置 VPS 電源 Q1 正側終段パワートランジスタ Q2 負側終段パワートランジスタ Q11 正側放熱用前置電力制御パワートランジスタ Q12 負側放熱用前置電力制御パワートランジスタ VOUT 出力電圧 Vsen 出力電圧に比例する電圧 i0 出力電流 ViM 出力電流に比例する電圧 VRef1 基準電圧 A11 正側加算演算増幅器 A12 負側加算演算増幅器

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定半導体装置に給電する電源を具備
    し、 被測定半導体装置を駆動する終段パワートランジスタを
    具備し、 終段パワートランジスタに前置される放熱用前置電力制
    パワートランジスタを具備し、 これら3者は相互に直列接続せしめられており、 出力電圧に比例する電圧と、出力電流に比例する電圧
    と、終段パワートランジスタの最少降下電圧を設定する
    基準電圧とに基づいて放熱用前置電力制御パワートラン
    ジスタを駆動する電圧制御駆動装置を具備することを特
    徴とする半導体測定装置用プログラマブル電源ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載される半導体測定装置用
    プログラマブル電源ユニットにおいて、 放熱用前置電力制御パワートランジスタはユニット外に
    配置せしめたことを特徴とする半導体測定装置用プログ
    ラマブル電源ユニット。
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