JP2591762Y2 - ガラス状カーボン−黒鉛系の熱電対 - Google Patents

ガラス状カーボン−黒鉛系の熱電対

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JP2591762Y2
JP2591762Y2 JP1992085848U JP8584892U JP2591762Y2 JP 2591762 Y2 JP2591762 Y2 JP 2591762Y2 JP 1992085848 U JP1992085848 U JP 1992085848U JP 8584892 U JP8584892 U JP 8584892U JP 2591762 Y2 JP2591762 Y2 JP 2591762Y2
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tube
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丈青 永松
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Tokai Carbon Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、非酸化性雰囲気下で室
温から3000℃付近までの広域温度範囲を測温するこ
とができるガラス状カーボン−黒鉛系の熱電対に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱電対は、異種の線状素子を先端部で接
合し、一方の接点を常温に保持しながら他方の接点温度
を変化させて生じる熱起電力の測定値から被測温物の温
度を測定する熱電温度計の部材として古くから実用され
ている。線状素子には主に金属材料が用いられ、通常、
円筒状の磁製保護管内に挿入されて使用に供されるが、
測温の範囲は組み合わせる素子材料の種類によって多様
に変化する。
【0003】しかしながら、従来市販されている熱電対
の測温限界は、最も高性能とされている白金/白金ロジ
ウム系の熱電対でも1600℃程度であるため、例えば
室温から2000℃付近に至る広い温度範囲を測定する
には、放射温度計や光高温計にような別の高温測定器具
を併用する必要があった。さらに、従来から高温測定用
として汎用されているアルメル/クロメル系、白金/白
金ロジウム系の熱電対は腐食性雰囲気中では材質損傷を
受ける難点があり、また磁製保護管の耐熱温度も170
0℃近辺であるうえ、腐食性雰囲気とくにフッ素系ガス
には侵食され易い欠点があった。
【0004】このような欠点を解消する熱電対として、
従来の材質とは全く異なるガラス状カーボン−黒鉛系の
組合せからなる構造のものが本出願人により既に開発さ
れている(実公平3−37243 号公報) 。このガラス状カ
ーボン−黒鉛系の熱電対は、有底先端部の内面に接続手
段を有し基端部に導線ターミナルを設けたガラス状カー
ボン質の素子管と、前記接続手段に先端取付部を止着し
た状態で素子管内を直延する基端部に導線ターミナルを
備えた黒鉛質の素子棒と、前記素子管および素子棒の基
端部位を被包保持する水冷ジャケットとからなる構造を
有しており、雰囲気系が非酸化性であれば腐食性ガスが
介在する環境下であっても室温から2000℃付近まで
の広温度範囲において安定した測温操作が可能となる。
【0005】ところが、この熱電対構造では、熱起電力
特性が2000℃付近に極大点がある関係でそれ以上の
高温度を測定することができなかったため、本考案者ら
は上記の熱電対において、素子棒の中途段階に設けた接
続手段に分岐先端部を固定した状態で素子管内を直延す
る少なくとも1本のガラス状カーボン質からなる補助素
子棒を設置した機構改良型のガラス状カーボン−黒鉛系
熱電対を開発した(実願平4−64968 号)。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】前記の改良されたガラ
ス状カーボン−黒鉛系の熱電対によれば、新たに設けた
補助素子棒と素子棒間の起電力を利用して温度換算をお
こなうことにより測温の上限温度を約3000℃まで拡
張することが可能となるため、測温範囲が大幅に拡大す
る利点がある。
【0007】しかしながら、この構造(実願平4−6496
8 号) では、材質的に脆弱な小径のガラス状カーボンに
より構成された補助素子棒を素子棒の中途段階に形成さ
れた嵌孔、ネジ孔等の接続手段に分岐先端部を固定しな
ければならないため、この取付け作業中あるいは固定後
に補助素子棒が破損したり、補助素子管が素子管の内面
に接触して測温誤差を生じ、更に固定部分の接続不良に
よって熱電対の出力が不安定になる等の現象が屡々発生
する問題点があった。
【0008】本考案は、かかる問題点を解決するために
実願平4−64968号の考案に構造的な改良を加えて
開発されたもので、その目的は、非酸化性雰囲気におい
て室温から3000℃付近までの広域温度範囲を測温す
ることができ、組立作業が容易で安定精度が保証される
ガラス状カーボン−黒鉛系の熱電対を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本考案によるガラス状カーボン−黒鉛系の熱電対
は、先端底部の内面中央位置に接続手段を設けた有底円
筒形状を有するガラス状カーボン質の素子管と、前記接
続手段に先端部を固定した状態で素子管内を軸心方向に
直延する円柱形状の黒鉛質の素子棒と、先端底部が貫通
孔を介して前記素子棒の先端部側の適宜な位置に軸着固
定され、かつ側面相互が接触しない状態で素子管および
素子棒の間に介設された有底円筒形状を有するガラス状
カーボン質の補助素子管とからなり、素子管、素子棒お
よび補助素子管の基端部位に水冷ジャケットを配設した
構造を構成上の特徴とする。
【0010】本考案において、素子管および補助素子棒
を構成するガラス状カーボン質は、例えばフェノール系
樹脂、フラン系樹脂のような高炭化性の熱硬化性樹脂を
所定形状に成形したのち不活性雰囲気中で1000〜3
000℃の温度により焼成炭化処理して得られる組織的
に極めて緻密でガス不透過性を備えるガラス質組織のカ
ーボン材質である。また、素子棒の構成材料となる黒鉛
質には、通常の人造黒鉛材が適用されるが、特性的に曲
げ強さ100kg/cm2以上、固有抵抗1000Ωcm以下の
材質であることが好ましい。
【0011】
【作用】本考案の構造によれば、ガラス状カーボン質の
補助素子管が破損し難い有底円筒形状を備え、その先端
底部に設けられた貫通孔を介して黒鉛質素子棒の先端部
側位置に軸着固定する構造を呈しているから、組立固定
が簡単で補助素子管の破損を招くことがない。このた
め、組立工程の作業効率ならびに製品歩留りが大幅に向
上する。また、補助素子管は素子棒に安定かつ接続性よ
く固定されるため、素子管の内壁や素子棒の側面に接触
することがない。したがって、測温誤差や出力不安定な
どの現象を招くことなく、常に安定した高精度の測温が
可能となる。
【0012】そのうえ、本考案に熱電対は、材質が非酸
化性雰囲気中で優れた耐熱性ならびに耐蝕性を発揮する
炭素質材料であり、ガラス状カーボンで構成された素子
管自体が保護管として機能するから、例えばフッ素系ガ
スが介在するような苛酷な腐食性雰囲気下の使用におい
ても基材が化学的損傷を受けることはなく、長期間の亘
って正確に温度測定をおこなうことができる。
【0013】
【実施例】以下、本考案を図1に示した1実施例に基づ
いて具体的に説明する。図1は本考案に係るガラス状カ
ーボン−黒鉛系の熱電対を示した縦断面図で、1はガラ
ス状カーボン質の素子管、2は黒鉛質の素子棒、3はガ
ラス状カーボン質の補助素子管、4は水冷ジャケットで
ある。素子管1の構造は有底の先端部を有する円筒形状
を呈しており、先端底部の内面中央位置に図示のような
ネジ止めのほか、嵌着、歯合など適宜な接続手段5が設
置されている。該素子管1はガス不透過性のガラス状カ
ーボン材で形成されているため、それ自体が密閉保護管
として機能する。素子棒2は黒鉛材料で円柱形状に形成
されており、先端取付部を接続手段5に固定した状態で
素子管1の内部を軸心方向に直延するように装着されて
いる。
【0014】補助素子管3は、先端底部の中心部分に貫
通孔を設けた有底円筒管形状のガラス状カーボンにより
形成されるが、その円筒径の寸法は素子管1の内径と素
子棒2の内径との中間程度に設定されている。該補助素
子管3は、前記貫通孔を介して素子棒2の先端部側の適
宜な位置に軸着固定される。軸着固定化は安定した接触
固定状態が保持し得る構造であれば手段に限定はない
が、図示のように補助素子管3の貫通孔を素子棒2の先
端部側に形成したネジ部6に螺着した構造に設計してお
くと、取付けが容易となるうえ補助素子管3の上下移動
により固定位置を自由に変動できるため構造的に好まし
い。補助素子管3の貫通孔を軸着固定する素子棒2の先
端部側位置は、使用する材質の熱伝導率により適宜に設
定される。このようにして補助素子管3を固定した形態
は、図1に示すように素子管1と素子棒2にの間に補助
素子管3が各部材の側面が接触しない状態で直延した二
重管構造を構成する。
【0015】水冷ジャケット4は、素子管1、素子棒2
および補助素子管3の基端部位を被包するように絶縁的
に配設されており、この部位を一定温度に保持する機能
を果たす。素子管1、素子棒2および補助素子棒3の上
端部にはそれぞれ導線ターミナル7、8、9が設置さ
れ、図示しない演算回路等の計器類に接続するためのリ
ード線が取付けられる。
【0016】上記構造を有するガラス状カーボン−黒鉛
系の熱電対を組み立てるには、まず補助素子管3の貫通
孔に素子棒2のネジ部6を所定の位置まで螺着したの
ち、ネジ部6の先端を素子管1の接続手段5にネジ込ん
で固定する。ついで、導線ターミナル7、8、9にリー
ド線を結線し、上部に水冷ジャケット4を接着剤などを
介して被覆し一体化して完了する。この組立作業の過程
を通じて各部材に無理な外力や応力が掛かることはな
く、また補助素子管3は各部材の側面相互が接触しない
状態を形成するように接続性よく素子棒1に軸着固定さ
れる。
【0017】
【考案の効果】以上のとおり、本考案に係るガラス状カ
ーボン−黒鉛系の熱電対は、有底円筒形状を有するガラ
ス状カーボン質の補助素子管が接続性よく素子棒の先端
部側位置に軸着固定し、素子管および素子棒と側面相互
が接触しない状態に一体化した構造を備えるから、補助
素子部材の構造が強固となるうえ組立作業が極めて容易
化して製品歩留りが向上し、また素子棒と補助素子棒と
の接続不良や部材間の接触による測温誤差の発生は効果
的に防止される。
【0018】したがって、ガラス状カーボン質の素子
管、黒鉛質の素子棒およびガラス状カーボン質の補助素
子棒から構成され、室温から約3000℃に至る広域温
度範囲の測温ができ、フッ素系ガスが介在するような苛
酷な雰囲気下での操作においても基材損傷を受けること
なく長期間に亘り高精度の安定測温が可能な熱電対を安
価に供給し得る実用的効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る熱電対の一実施例を示した縦断面
図である。
【符号の説明】
1 素子管 2 素子棒 3 補助素子管 4 水冷ジャケット 5 接続手段 6 ネジ部 7 導線ターミナル 8 導線ターミナル 9 導線ターミナル

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端底部の内面中央位置に接続手段を設
    けた有底円筒形状を有するガラス状カーボン質の素子管
    と、前記接続手段に先端部を固定した状態で素子管内を
    軸心方向に直延する円柱形状の黒鉛質の素子棒と、先端
    底部が貫通孔を介して前記素子棒の先端部側の適宜な位
    置に軸着固定され、かつ側面相互が接触しない状態で素
    子管および素子棒の間に介設された有底円筒形状を有す
    るガラス状カーボン質の補助素子管とからなり、素子
    管、素子棒および補助素子管の基端部位に水冷ジャケッ
    トを配設した構造を特徴とするガラス状カーボン−黒鉛
    系の熱電対。
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