JP2591687Y2

JP2591687Y2 - 小型ハイデッキサロンバス

Info

Publication number: JP2591687Y2
Application number: JP1993056213U
Authority: JP
Inventors: 光宏稲垣
Original assignee: UD Trucks Corp
Current assignee: UD Trucks Corp
Priority date: 1993-10-18
Filing date: 1993-10-18
Publication date: 1999-03-10
Anticipated expiration: 2008-10-18
Also published as: JPH0724688U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、客席床面が運転室床面
よりも高い位置に設けられた小型ハイデッキサロンバス
に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、リラックスできる観光バスとし
て、サロンバスが広く採用されている。サロンバスは、
客室にリクライニングシートやソファーを設け、またト
レイ等を備えている。

【０００３】然し乍ら、移動する会議室として、又リフ
レッシカー等、多目的に利用する場合には、上記以外に
更に、洗面を兼ねたキッチン室等が必要になるが、限定
されたスペース内に設けることは難しい。

【０００４】特に、例えば、全長が７メ−トル以下の小
型サロンバスにおいては、一定の狭い限定されたスペー
ス内に種々の設備を設けなければならず、また、乗客が
走行中に頻繁に客室内を移動したり、活動して荷重の位
置が変動するため、かなり困難である。

【０００５】更に、ハイデッキサロンバスにおいては、
重心の位置が車体上部側に位置するので、尚更の事であ
る。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、上記に鑑み
てなされたもので、一定の限定されたスペース内で移動
する会議室，簡易事務所，リフレッシカー又は観光バス
等として多目的に利用でき、また走行中に乗客が頻繁に
移動，活動しても常に安定した状態で走行可能になる小
型ハイデッキサロンバスを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案は、車体の前部に
低い床面を有する運転室を設け、車体の運転室後方に前
記運転室床面よりも高い客室床面を有する小型ハイデッ
キサロンバスにおいて、上記低い運転室床面を有する運
転室を車体の前軸近傍前部位置から前方に配設し、客室
床面上の前軸近傍前部位置から後軸近傍後部位置までの
間に居室を配設し、客室床面上の後軸近傍後部位置から
後方にリフレッシ室を配設し、前記居室を車軸方向略中
心部で２分割して一方側に回転可能なリクライニングシ
ートを有するシート室を設け、他方側にソファーを有す
るソファー室を設け、前記リフレッシ室を車軸に対する
左右方向に３分割して中央部に洗面を兼ねたキッチン室
と左右にシャワー室，トイレ室を設けたことを特徴とす
る。

【０００８】

【作用】上記構成によれば、シート室に回転可能なリク
ライニングシートを有することから、移動する会議室と
して利用できる。

【０００９】また、シート室に回転可能なリクライニン
グシートを有すること、ソファー室にソファーを有する
ことにより、事務が取れ、またシート室等にパソコン，
電話を備えることにより、簡易事務所として利用でき
る。

【００１０】更に、リフレッシ室に、シャワー室等を設
けることにより、リフレッシカーとして利用でき、リフ
レッシ室にこの他に洗面を兼ねたキッチン室やトイレ室
を設けることにより、観光バス等、多目的に利用でき
る。

【００１１】そして、主に複数の乗客が同時に移動し、
活動して荷重の位置が変動するシート室とソファー室を
設けた居室を、客室床面上の前軸近傍前部位置から後軸
近傍後部位置までの間に配設することにより、複数の乗
客が同時に頻繁に移動し、活動して荷重の位置が変動し
ても、居室前後が前軸と後軸により確実に支持されてい
るため、車体中央部は、安定している。

【００１２】乗客の移動がなく荷重の変動がない運転室
を前軸近傍前部位置から前方に配設し、乗客が時々移動
し、活動する荷重の変動があまりないほぼ一定のリフレ
ッシ室を車軸近傍後部位置に配設して、荷重の変動がな
い運転室と荷重の変動が少ないリフレッシ室とを車体の
前後に設けるため、車体前後が安定する。

【００１３】また、リフレッシ室を、中央部にキッチン
室を設け、左右にほぼ同じ荷重のシャワー室とトレイ室
を設けることにより、後軸に対する左右の均衡が取れる
ので、車体の左右方向が安定する。

【００１４】従って、多数の乗客が頻繁に同時に移動，
活動しても、車体を常に安定した状態で走行可能とな
る。

【００１５】

【実施例】以下、図面により、本考案を詳細に説明す
る。図１及び図２は、本考案の小型ハイデッキサロンバ
スの一実施例を示したものである。

【００１６】１は小型ハイデッキサロンバスの車体であ
る。車体１の前後には、前軸２，後軸３が設けられて車
輪４が取付けられている。車体１の前部には、低い運転
室床面５を有する運転室６が設けられている。運転室６
は、車体１の前軸近傍前部位置７から前方に配設され、
その室内には車軸に対する右側の位置に運転席８が設け
られている。

【００１７】車体１の運転室６後方には、運転室床面５
よりも高い客室床面９が設けられている。尚、客室床面
９の下側は、荷物を入れるトランク室１０になってい
る。客室床面９上の前軸近傍前部位置７から後軸近傍後
部位置１１までの間には、乗客が主に居る居室１２が配
設されている。居室１２は、車軸方向略中心部で２分割
して前方側にシート室１３を、後方側にソファー室１４
を設けている。

【００１８】シート室１３には、運転席側、即ち車軸に
対する右側に回転可能なリクライニングシートからなる
単独シート１５ａが前後に２脚配置され、左側に回転可
能なリクライニングシートからなるペアーシート１５ｂ
が前後に２脚配置されている。

【００１９】ソファー室１４には、左右に３人掛け用の
ソファー１６が配置され、左右のソファー１６間の中央
部に、楕円形の横長のテーブル１７が配置されている。
前記客室床面９上の後軸近傍後部位置１１から後方に
は、居室１２との間が仕切板１８で仕切られたリフレッ
シ室２０が配設されている。リフレッシ室２０は、更に
２枚の仕切板１９ａ，１９ｂで仕切られて３分割され、
中央部に洗面を兼ねたキッチン室２１が設けられ、左側
に付属の物置２２とシャワー室２３、右側にトイレ室２
４がそれぞれ設けられている。

【００２０】キッチン室２１には、上から下に向かって
電子レンジ２５，流し台２６及び冷蔵庫２７が設けられ
ている。シャワー室２３には、シャワー２８が備えられ
ている。また、トイレ室２４には、便器２９と洗面具３
０が設けられている。

【００２１】前記リフレッシ室２０の入口、即ちキッチ
ン室２１の入口には、居室１２との間を隔離するカーテ
ン等からなる簡易の隔離ドア３１が設けられ、物置２２
の入口には、引きドア３２が設けられ、またシャワー室
２３の入口及びトレイ室２４の入口には、それぞれ折り
畳みドア３３が設けられている。

【００２２】そして、前記シート室１３の左側前方の運
転室６側には、パソコンや電話器を置いた置台３４が設
けられいる。尚、３５は、点検窓位置を示す。本考案の
小型ハイデッキサロンバスは、斯かる構造になってい
る。

【００２３】そして、乗客が回転可能な単独シート１５
ａと回転可能なリクライニングシートからなるペアーシ
ート１５ｂを有するシート室１３を使用し、又はソファ
ー１６と楕円形の横長のテーブル１７とを有するソファ
ー室１４を使用することにより、移動する会議室として
利用できる。

【００２４】また、シート室１３の左側前方の運転室６
側に設けられた置台３４上のパソコンや電話器を使用す
ることにより、簡易事務所として機能する。リフレッシ
室２０内のシャワー室２３を使用することにより、リフ
レッシカーとしての機能が発揮できる。

【００２５】更に、リフレッシ室２０には、洗面を兼ね
たキッチン室２１，シャワー室２３をトイレ室２４を設
けたことにより、高級観光バスとして機能するものであ
る。そして、複数の乗客が同時に移動し、活動して荷重
の位置が変動するシート室１３とソファー室１４を設け
た居室１２を、客室床面９上の前軸近傍前部位置７から
後軸近傍後部位置１１までの間に配設するので、複数の
乗客が同時に頻繁に移動し、活動して荷重の位置が変動
しても、居室１０の前後が前軸２と後軸３により確実に
支持されているため、車体中央部は、安定している。

【００２６】乗客の移動がなく荷重の変動がない運転室
６を前軸近傍前部位置７から前方に配設し、乗客が時々
移動し、活動する荷重の変動があまりないリフレッシ室
２０を車軸近傍後部位置１１から後方に配設して、車体
１の前後に荷重の変動がない運転室６と荷重の変動があ
まりないリフレッシ室２０とを設けるため、車体１前後
が安定する。

【００２７】また、リフレッシ室２０を、中央部にキッ
チン室２１を設け、左右にほぼ同じ荷重のシャワー室２
３とトイレ室２４を設けるので、後軸３に対する左右の
均衡が取れるので、車体１の左右方向が安定する。

【００２８】従って、多数の乗客が頻繁に同時に移動，
活動しても、車体１を常に安定した状態で走行可能とな
る。上記実施例は、車軸方向に対して右側に運転席８を
配置した小型ハイデッキサロンバスの例の示したが、本
考案は運転席を左側に配置した小型ハイデッキサロンバ
スにも適用できるものである。

【００２９】この場合には、シート室１３に設ける回転
可能なリクライニングシートからなる単独シート１５ａ
を運転席８がある左側に、回転可能なリクライニングシ
ートからなるぺアーシート１５ｂを右側に配置する。ま
た、リフレッシ室２０に設けるトイレ室２４を右側に、
シャワー室２３を左側にそれぞれ配置して、車体１の左
右荷重の均衡を確保することが望ましい。

【００３０】一般に、車体１の運転席８側は、比較的重
く、他の側は比較的に軽くなる傾向にあるからである。
また、居室１２に設けるシート室１３とソファー室１４
の前後位置は、使用する者の好みに応じて変えてもよ
い。

【００３１】

【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、一
定の狭い限定されたスペース内で移動する会議室，簡易
事務所，リフレッシカー又は高級観光バス等として多目
的に利用でき、然も、走行中に乗客が頻繁に移動，活動
しても常に安定した状態で走行可能となる等、本考案に
よる効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案の一実施例の横断面平面図であ
る。

【図２】図２は、本考案の一実施例の縦断面立面図であ
る。

【符号の説明】

１車体２前軸３後軸５運転室床面６運転室７前軸近傍前部位置８運転席９客室床面１１後軸近傍後部位置１２居室１３シート室１４ソファー室１５ａ単独シート１５ｂペアーシート１６ソファー１７テーブル２０リフレッシ室２１キッチン室２３シャワー室２４トイレ室２５電子レンジ２６流し台２７冷蔵庫２８シャワー２９便器

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B62D 31/04 B60R 15/02 B60R 15/04

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車体の前部に低い床面を有する運転室を設
け、車体の運転室後方に前記運転室床面よりも高い客室
床面を有する小型ハイデッキサロンバスにおいて、上記
低い運転室床面を有する運転室を車体の前軸近傍前部位
置から前方に配設し、客室床面上の前軸近傍前部位置か
ら後軸近傍後部位置までの間に居室を配設し、客室床面
上の後軸近傍後部位置から後方にリフレッシ室を配設
し、前記居室を車軸方向略中心部で２分割して一方側に
回転可能なリクライニングシートを有するシート室を設
け、他方側にソファーを有するソファー室を設け、前記
リフレッシ室を車軸に対する左右方向に３分割して中央
部に洗面を兼ねたキッチン室と左右にシャワー室，トイ
レ室を設けたことを特徴とする小型ハイデッキサロンバ
ス。
【請求項２】運転室は、右側に運転席を設けた請求項１
記載の小型ハイデッキサロンバス。
【請求項３】運転室は、左側に運転席を設けた請求項１
記載の小型ハイデッキサロンバス。
【請求項４】居室は、その前方に回転可能なリクライニ
ングシートを有するシート室を設け、後方にソファーを
有するソファー室を設けた請求項１記載の小型ハイデッ
キサロンバス。
【請求項５】居室は、その前方にソファーを有するソフ
ァー室を設け、後方に回転可能なリクライニングシート
を有するリクライニングシート室を設けた請求項１記載
の小型ハイデッキサロンバス。
【請求項６】シート室は、運転席側に単独シートを前後
に配設し、他側にペアーシートを前後に配設した請求項
１，請求項４又は請求項５のいずれかの項に記載された
小型ハイデッキサロンバス。
【請求項７】ソファー室は、その左右にソファーを配設
し、その左右のソファー間の中央部に縦長のテーブルを
配設した請求項１，請求項４又は請求項５のいずれかの
項に記載された小型ハイデッキサロンバス。
【請求項８】リフレッシ室は、その中央部に上から下に
向かって電子レンジ，流し台，冷蔵庫を有する洗面を兼
ねたキッチン室を設け、運転席側に便器を有するトイレ
室を設け、他方側にシャワーを有するシャワー室を設け
た請求項１乃至請求項３のいずれかの項に記載された小
型ハイデッキサロンバス。