JP2590970Y2 - 基板プリアライメント装置 - Google Patents

基板プリアライメント装置

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JP2590970Y2 JP1992055490U JP5549092U JP2590970Y2 JP 2590970 Y2 JP2590970 Y2 JP 2590970Y2 JP 1992055490 U JP1992055490 U JP 1992055490U JP 5549092 U JP5549092 U JP 5549092U JP 2590970 Y2 JP2590970 Y2 JP 2590970Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、IC、LSI、V
I等半導体素子製造用のレチクルやマスク等の角型基板
(以下、代表してレチクルと言う)を収納容器から取り
出してプリアライメントを行う装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子製造用に用いられるレチクル
は、収納ケース内に水平に保持されており、搬送アーム
上に水平に保持されてケースから取り出され、プリアラ
イメント装置等に受け渡される。レチクルの収納ケース
としては、単に収納ができるというだけでなく、必要な
ときに速やかにレチクルを取り出すことができると共
に、収納中にレチクルが振動したり摺動したりすること
によってレチクルが損傷するのを防止できる構造のもの
が好ましい。このような要件を満たす収納ケースとして
は、本願出願人が先に提案した特公平1−36255号
に開示のものがある。
【0003】図9は、特公平1−36255号に開示さ
れている収納ケースを説明するための断面図である。図
9(A),(B)は、いずれもケースの扉を開けてレチ
クルR1,R2の取り出し用開口部から見た図であり、
図9(A)は後述する図2、図4に対応し、図9(B)
は後述する図3、図5に対応する。そして、図9
(A)、(B)の左側はレチクルR1,R2がケース内
に保持されている状態、右側はレチクルR1,R2が搬
送アーム23によって持ち上げられている状態を示す。
又、図9(C)は図9(A)、(B)の平面図であり、
左側が図9(A)に対応し、右側が図9(B)に対応す
る。
【0004】まず図9(A)において、レチクルR1
(5インチ、6インチ)はケースRC1内の左右に設け
られた段部100によって周辺部(パターン形成されて
いない余白部分)を保持される。図中PFG1はレチク
ルR1のガラス面(上面)側のペリクルフレーム、PF
P1はパターン面(下側)のペリクルフレームであり、
ペリクルフレームPFG1,PFP1にはそれぞれガラ
ス面、パターン面を保護するためのペリクル膜が貼設さ
れている。又、ピン101は、段部100に植設されて
いるもので、レチクルR1が段部上でずれないように係
止するものである。このピン101の配置は図9(C)
の左側に示されるようにアーム23のケース内への挿入
方向と同一方向についてレチクルR1の端面を規制す
る。
【0005】又、段部100に設けられた突起102は
レチクルR1の下面に接触する部分であり、レチクルR
1は突起102で支持されることになるため、図9
(A)左側の図ではレチクルR1は段部100からはわ
ずかに浮いている。そして、アーム23は段部100と
ペリクルフレームPFP1とに挟まれた空間内に挿入さ
れ、ケースRC1内でレチクルを図9(A)右側の状態
まで持ち上げる。その後、レチクルR1はアーム23に
よって水平に保持されたまま図9(A)の紙面と垂直な
方向に引き出される。
【0006】一方図9(B)では、レチクルR2(5イ
ンチ、6インチ)は、ケースRC2内の取り出し用開口
部に設けられた突出部材103上の支持ビン105(図
9(C)側参照)と、ケースRC2内の一番奥のコー
ナーに設けられた支持ピン105とによって保持され
る。突出部材103はケースRC2内の左右の内側壁か
ら少し内側に位置し、図9(B)に示されるように、ア
ーム23がケースRC2内の左右の内側壁と突出部材1
03との間の空間に挿入されるようになっている。又、
突出部材103上とケースRC2内の一番奥のコーナー
部とにそれぞれ設けられたピン104はレチクルR2の
ずれを防止するための係止ピンである。
【0007】レチクルR2を取り出す際には、図9
(B)右側に示されるように、アーム23によってペリ
クルフレームPFP2が開口部付近の係止ピン104と
干渉しない高さとなる位置まで持ち上げ、紙面垂直方向
に引きだす。尚、搬送用のアーム23はアーム間の間隔
が調整可能となっており、図9(B)の場合は図(A)
の場合よりも間隔が広がっている。
【0008】以上の説明に明らかなように、同じサイズ
のレチクルであってもペリクルフレームの大きさ、即ち
露光すべきパターン領域の大きさが異なると、それに応
じて内部構造が若干異なるレチクルケースに収納される
ことになる。但し、レチクルケースの外形寸は、同一サ
イズのレチクルを収納するかぎり、厚みを除いてすべて
等しく作られている。これは、レチクルケースをライブ
ラリーへ装着するときの規格として、奥行きと横幅が厳
しく設定されているからである。
【0009】又、5インチレチクルケースと6インチケ
ースとでは、当然のことながら奥行きや横幅が異なるの
で、5インチレチクルと6インチレチクルとを混用する
場合、5インチ用ケースと6インチ用ケースとの夫々に
ついてライブラリーを用意しておくことになる。
【0010】レチクルのプリアライメントを行うにあた
っては、上述したように収納ケースの内部構造に合わせ
て搬送アームの間隔を調整してレチクルを取り出し、ア
ーム上に水平に保持してプリアライメント装置まで運
ぶ。プリアライメント装置は水平面内の直交する2方向
にそれぞれ対向するように配置された2組の位置決め部
材を有し、これらの位置決め部材は互いに離間する方向
に移動可能であると共に、対をなす一方の位置決め部材
を装置本体の基準位置に合わせて互いに接近する方向に
付勢されるようになっており、レチクルがアーム上に水
平に保持された状態で位置決め部材を開閉させて位置決
め部材でレチクル端面を押圧することにより直交する2
方向について位置決めがなされる。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来のプリア
ライメント装置においては、位置決め部材は予め定めら
れた特定の位置でレチクルに接するように配置されてい
るため、例え同じレチクルサイズのものでも図9で説明
したようにレチクルケースの内部構造に応じてアームに
よるレチクルの保持位置が変わった場合、位置決め部材
とアームか干渉してしまうという問題かあった。このた
め、従来においては、レチクルサイズか同じでもパター
ン領域の大きさが異なる場合にはそれそれ専用のプリア
ライメント装置を使用しなくてならず、作業が非常に
煩雑で、設備面の負荷も大きいものとなっていた。
【0012】本考案はかかる点に鑑みてなされたもの
で、搬送アームの間隔がレチクル収納ケースの内部構造
に応じて変わってもアームと位置決め部材が干渉するこ
とがなく、露光すべきパターン領域の大きさが異なるレ
チクルに対応することができるプリアライメント装置を
提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1のプリアライメ
ント装置は、相互の間隔が可変である一対の搬送用アー
ムによって水平に保持された半導体素子製造用の角形基
板(レチクル等)を水平面内で位置決めするためのプリ
アライメント装置において、装置本体に支持され、前記
水平面内の一方向に互いに対向するように配置された一
対の位置決め部材であって、前記基板の端面に接する回
転子をそれぞれ有する一対の回転子付位置決め部材と、
装置本体に支持されて、前記水平面内の前記一方向と
する方向に互いに対向するように配置された一対の位
置決め部材であって、前記基板の端面に当接する少なく
とも2つの当接部と該当接部に延設され前記基板の端縁
部を支持する少なくとも2つの爪部とをそれぞれ有し、
かつ対向する位置決め部材間で前記当接部の問隔が異な
る一対の爪付位置決め部材と、前記回転子付位置決め部
材同志及び爪付位置決め部材同志を、所定の範囲で互い
に離間する方向に移動させるとともに、対をなす位置決
め部材の一方を装置の基準位置に合わせて互いに接近す
る方向に付勢する駆動手段と、前記搬送アームの間隔に
応じて、前記装置本体を水平面内で回転させる回転手段
とを備えたものである。請求項2のプリアライメント装
置における前記回転手段は、前記装置本体を180
転させる回転手段である。請求項3のプリアライメント
装置は、前記搬送アーム1で位置決めされた前記基板を
水平に吸着保持する保持部材を備えたものである。
【0014】
【作用】本考案においては、対向する爪付位置決め部材
間でレチクル端面への当接位置が異なっているので、一
方の側で位置決め部材と搬送用アームとが干渉する場合
でも、他方の側では位置決め部材と搬送用アームとは干
渉しない位置関係にある。従って、回転手段によって装
置本体を水平面内で180回転させて、搬送アーム基
部側の位置決め部材の当接位置を変えることによって、
位置決め部材とアームの干渉を回避することができる。
【0015】このため、パターン領域の大きさに応じて
アームの保持位置が変わったとしても、アーム上にレチ
クルを載置した状態で支障なくプリアライメント動作を
行うことができ、同一の装置でパターン領域の大きさの
異なるレチクルに対応することができる。又、プリアラ
イメント動作後何らかの事情でレチクルが斜めにずれた
りすることによってプリアライメント装置での吸着保持
ができず、位置決め部材に設けた落下防止用の爪にレチ
クルが保持されているような場合、速やかにアームをレ
チクル下に移動させてレチクルを取り出すことができ
る。
【0016】次に、図2〜5を参照して搬送アームと位
置決め部材との位置関係を説明する。図2〜図5は、そ
れぞれ5インチレチクルでレチクル上のパターン領域の
大きさ(断面方向の寸法)が87.5mm(露光装置の
倍率1/5:パターン領域のウエハ上での大きさは1
7.5mm)、5インチレチクルでレチクル上のパター
ン領域の大きさ(断面方向の寸法)が87.5mm(露
光装置の倍率1/5,パターン領域のウエハ上での大き
さは20mm)、6インチレチクルでレチクル上のパタ
ーン領域の最大の大きさ(断面方向の寸法)が100m
m(露光装置の倍率は等倍)、6インチレチクルでレチ
クル上のパターン領域が100mm(露光装置倍率は1
/5:パターン領域のウエハ上の大きさは20mm)の
場合を示している。尚、同じサイズのレチクルでもパタ
ーン領域の大きさが異なるのは、使用する露光装置の光
学系によって視野の大きさが異なるためである。
【0017】まず、図2(図2(B)は図2(A)のA
A断面図)において、レチクルR1の上面及ひ下面には
夫々ペリクルフレームPFG1,PFP1がパターン領
域を囲むように設けられており、ペリクルフレームPF
G1,PFP1の左右の外側には比較的幅の広い余白部
分が存在する。プリアライメント装置の爪付位置決め部
材13c1,13c2は、アーム23の基部側(紙面上
方側)の位置決め部材13c1の間隔方がアーム23
先端側の位置決め部材13c2の問隔より広くなってお
り、基部側と先端側でレチクルR1と接する位置が異な
っている。この状態でアーム23は、位置決め部材13
c1とペリクルフレームPFP1の間に位置し、下側か
らレチクルR1を保持する。なお、このときアーム23
の先端部はレチクルR1の端縁より若干内側の位置でと
どまっており、位置決め部材13c2とは干渉しない。
【0018】さて次に、図3(図3(B)は図3(A)
のBB断面図)では、図2の場合よりパターン領域が大
きいのでアーム23の間隔も広くなっている。このた
め、図2と同じ位置決め部材13c1,13c2の配置
ではアーム23と位置決め部材13c1とがぶつかって
しまう。このような場合には、図に示されるようにプリ
アライメント装置本体を180回転させて、アーム2
3基部側に間隔が狭い方の位置決め部材13c2を位置
させる。この状態でアーム23は位置決め部材13c2
の外側に位置することになり位置決め部材13c1,1
3c2と干渉することなくレチクルR2を保持すること
できる。このときもアーム23の先端部はレチクルR
2の端縁より若干内側でとどまっており、位置決め部材
13c1とは干渉しない。
【0019】次に、図4(図4(B)は図4(A)のC
C断面図)では、図2の場合と同様に、アーム23の基
部側の位置決め部材13d1の間隔の方がアーム23先
端側の位置決め部材13d2の間隔より広くなってい
る。この状態で、アーム23は位置決め部材13d1と
ペリクルフレームPFP1の間に位置し、下側からレチ
クルR3を保持する。このときもアーム23の先端部は
レチクルR3の端縁より若干内側にとどまっており位置
決め部材13d2とは干渉しない。
【0020】次に、図5(図5(B)は図5(A)のD
D断面図)では、パターン領域の大きさは図4の場合と
同じであるが、レチクル収納ケースの内部構造が図3の
レチクル収納ケースとは異なり、アーム23の間隔が図
4の場合より広くなっている。このため図4と同じ状態
では位置決め部材13d1とアーム23が干渉してしま
う。そこで、図に示されるようにプリアライメント装置
本体を図4の場合から180回転させ、アーム23基
部側に間隔の狭い方の位置決め部材13d2を位置させ
る。これにより、アーム23は位置決め部材13d2の
外側の位置でレチクルR4を保持できる。なお、図4の
場合もアーム23の先端部はレチクルR4の端縁より若
干内側にとどまっており位置決め部材13d1とは干渉
しない。
【0021】上述のように、搬送アームの基部側と先端
側で位置決め部材の間隔を異ならせておけば、プリアラ
イメント装置本体を水平面内で回転させることによっ
て、アーム基部側の位置決め部材の当接位置をアームと
干渉しないように変えることができる。尚、アーム先端
側についてはレチクル端縁から若干内側にアーム先端が
位置するようにすることで、位置決め部材との干渉を避
けることができる。アーム先端部がレチクル端縁から突
き出るようにしなくとも、図2〜5の状態でレチクルを
安定して保持できることは言うまでもない。
【0022】
【実施例】図1は本考案実施例によるプリアライメント
装置の構成を説明するための斜視図である。図におい
て、ベース板1には直交する2方向(X軸方向、Y軸方
向)に4つの可動部材2が略十文字に配置されている。
これらの可動部材2は、X軸、Y軸方向に直線運動を行
うため、リニアスライド3を介してベース板1上に直進
案内されている。
【0023】又、エアシリンダ4は固定部材5によって
ベース板1に固定され、可動部材2の上方に配置されて
いる。エアシリンダ4のロッドはシリンダ用ポスト6を
介して可動部材2に接続され、エアシリンダ4の動きが
可動部材2に伝達されるようになっている。一方、エア
シリンダ4の駆動力に対して逆方向の力を発生する引張
バネ7a,7b,7c,7dの一端はベース板1に固定
されたバネポスト8に、もう一端は可動部材2に固定さ
れたバネポスト9に接続されている。即ち、可動部材2
はそれぞれエアシリンダ4によって外側方向(+X方
向、−X方向、+Y方向、−Y方向)に移動されるとと
もに、引張バネ7a,7b,7c,7dによって中心方
向に引き寄せられる構成となっている。
【0024】さてここで、上記の可動部材2は中心側に
配置される部分に爪形状部2aを有しており、X軸方向
とY軸方向に2つずつ互いに爪形状部2aが逆向きにな
るように配置されている。これらの可動部材2のストロ
ークはベース板1中央部に固定されたストローク制限コ
マ10によって制限される。このストローク制限コマ1
0は十字形で、X軸方向に2箇所、Y軸方向に2箇所切
欠き部が設けられ、各切欠き部にそれぞれ可動部材2の
爪形状部2aが入り込んでおり、切欠き端に爪形状部2
aが当接することによって可動部材2のストロークが制
限される。
【0025】次に、各可動部材2の爪形状部2aと反対
側(外側)にはそれぞれ形状の異なる連結部材11a,
11b,11c,11dが固定されている。X+側の連
結部材11aはコの字形で、コの字の両外側には位置決
め回転子の連結部材12が固定されている。この連結部
材12には、小型レチクル用回転子13a及び大型レチ
クル用回転子13bがそれぞれレチクルRのサイズに応
じた位置に配置されており、各回転子13a,13bは
Z軸と平行な軸の回りに回転可能となっている。連結部
材11aと対向するX−側の連結部材11dはL字形
で、レチクルRの辺の略中央1箇所に小型レチクル用回
転子13a及び大型レチクル用回転子13bが配置され
ている。
【0026】又、Y+側の連結部材11cはコの字形を
しており、コの字の両内側には小型レチクル用の落下防
止爪付位置決め部材13cが、コの字の両外側には大型
レチクル用落下防止用爪付位置決め部材13dが固定さ
れている。連結部材11cと対向するY−側の連結部材
は、形状は同じくコの字形であり、小型レチクル用爪付
位置決め部材13c及び大型レチクル用爪付位置決め部
材13dが配置されているが、図2〜5で説明したよう
に爪付位置決め部材の間隔(小型用同志、大型用同志の
間隔)はY+側とY−側で異なっている。
【0027】上述した装置本体の上方には、電動モータ
などを駆動源として装置本体を水平面内で回転させる水
平回転機構14が配置されており、連結棒15を介して
ベース板1に固定されている。
【0028】又、レチクル吸着部材16は、ベース板1
の下方に適当な隙間をもって配置されており、3枚の板
バネ17及びストッパピン18によりベース板1に接続
されている。図に示されるように、板バネ17の一端は
板バネポスト19を介してベース板1に固定されてお
り、もう一端は板バネポスト19を介して吸着部材16
に固定されている。ストッパーピン18は、頭部をベー
ス板1より上部に突き出し、軸はベース板1に穿設され
た軸径よりわずかに大きい穴を貫通して吸着部材16に
固定されている。このストッパーピン18の頭部がベー
ス板1の上面に係止されることによって吸着部材16が
ベース板1に釣り下げられた状態となる。吸着部材16
には外側に大型レチクル用吸着部20が、内側に小型レ
チクル用吸着部21が設けられており、図示しないバキ
ュームポンプによってレチクルRを真空吸着するように
なっている。
【0029】上記のごとく構成されたレチクルプリアラ
イメント装置の動作について以下に説明する。ここでは
ペリクル付の大型レチクルを例にとって説明する。図に
おいて、レチクルRを載置した搬送アーム23は装置本
体の下方に位置している。この搬送アーム23の間隔
は、レチクルRが収納されているケース(図9参照)の
内部構造に応じた間隔となっている。
【0030】プリアライメント動作を行うに当たって
は、まず、図2〜5で説明したように、アーム23と爪
付位置決め部材13c,13dが干渉しないように、必
要に応じて回転機構14によって装置本体を180
転させておく。
【0031】次に、4つのエアシリンダ4によって、引
張バネ7a〜7dの引張力を上回る逆方向の真空力でロ
ッドをエアシリンダ4底部に引き寄せる。これにより、
4つの可動部材2はストローク制限コマ10の外側の切
欠き端にぶつかる位置まで開く。このときのストローク
制限コマ10付近の状態を図6に示す。即ち、図6は、
可動部材2の爪形状部2aがストローク制限コマ10の
切欠き部の空間内10a,10cにあり、外側の切欠き
端10bにぶつかって止まっている状態を表している。
この4つの可動部材2が開くことにより爪付位置決め部
材13d、及び位置決め回転子13bにより形成される
空間内をレチクルRが通過可能と成る。この状態のま
ま、搬送アーム23が上昇を開始してアーム23上のレ
チクルRが吸着部に接触する位置より数mm手前で停止
する。この位置でプリアライメント動作を行う。
【0032】この状態では、図1に仮想線で示している
ように、レチクルRが回転子13b及び爪付位置決め部
材13dで形成される空間内に停止しており、まずX軸
方向の2つのエアエアシリンダ4の真空力を解除するこ
とにより引張バネ7a,7bの力で可動部材2が内側に
引き寄せられ、位置決め回転子13bはレチクルRを両
側からはさむように押圧する。
【0033】図7はこのときのストローク制限コマ10
と可動部材2の位置関係を示す図である。図に示される
ように、X+側の切欠き部の空間10aよりもX−側の
切欠き部の空間10cの方がX軸方向に長く設定されて
おり、X軸+側及び−側のエアシリンダ4の真空力が解
除されているときには、X軸+側と−側の位置決め回転
子13bの間隔はレチクルRの幅より小さくなり、回転
子13bでレチクルR端面が押圧される。又、引張バネ
7aの引張力を引張バネ7bよりも強く設定することに
より、X軸+側の位置決め回転子13bがX軸−側の位
置決め回転子13bよりも強い力でレチクルRを押圧す
る。このストロークと押圧力の違いにより、X軸+側の
可動部材2の爪形状部2a分が内側切欠き端10dにぶ
つかって停止し、X軸−側の爪形状部2a分は内側切欠
き端10dに接触する手前で停止することになる。即
ち、X軸+側の位置決め回転子13bがX軸方向のプリ
アライメントの基準となる。上述した回転子13bの開
閉動作を数回繰り返すことによってレチクルRがX+側
の回転子13bに合わせて位置決めされX軸方向のプリ
アライメントが動作を完了する。
【0034】続いて、Y軸方向のプリアライメントを行
うわけであるが、X軸方向は引張バネ7a,7bの引張
力によってプリアライメント状態が維持されている。エ
アエアシリンダ4の真空力により開状態にあったY軸方
向の爪付位置決め部材13dは真空力を解除することに
よって、引張バネ7c,7dに内側に引っ張られレチク
ルRをはさむように押圧する。
【0035】Y軸方向においてはY−側の切欠き部の空
間10aよりもY+側の切欠き部の空間10cの方がY
軸方向に長くなっており、かつ引張バネ7dの引張力を
引張バネ7cよりも強く設定してある。このため、Y軸
+側の爪形状部2aが内側切欠き端10dにぶつかって
停止し、Y軸+側の爪形状部2aは内側切欠き端10d
に接触する手前で停止する。即ち、Y軸+側の爪付位置
決め部材13dがY軸方向のプリアライメントの基準と
なる。X軸方向と同様に爪付位置決め部材13dの開閉
動作を繰り返すことによりY軸方向のプリアライメント
が行われる。その際、レチクルRはY軸方向に動くこと
になるが、引張バネ7a,7bの作用により回転子13
bがレチクルRを押圧しながら接触回転することにより
X軸方向のプリアライメントが維持される。
【0036】図8は、X軸方向、Y軸方向のプリアライ
メント動作が完了したときのストローク制限コマ10と
爪形状部2aの位置関係を示している。図に示されるよ
うに、X+側、Y−側では可動部材2の爪形状部2aの
位置が内側切欠き端10dによって規定されており、X
+側の回転子13b、Y−側の爪付位置決め部材13d
の位置を基準としてレチクルRのプリアライメントがな
される。
【0037】以上のようにしてプリアライメント動作が
完了すると、次にレチクルRの保持動作に移る。まず、
エアシリンダ4によって位置決め回転子13b及び爪付
位置決め部材13dを開状態とする。次に搬送アーム2
3を上昇させて吸着部20にレチクルRを運ぶ。搬送ア
ーム23はレチクルRが吸着部20に接触するよりさら
にわずかに上昇して吸着部20にレチクルRを押しつけ
る。このとき吸着部材16は板バネ17によって適度な
反力を発生させながらわずかに上昇する。また、ストッ
パーピン18は軸径よもわずかに人きい穴を通過する
ので吸着部材16の垂直方向のガイドの役割を果たす。
【0038】レチクルRが吸着部20に押しつけられて
いる間に真空力によりレチクルRを吸着保持し、レチク
ルRが吸着部20に保持された状態で爪付位置決め部材
13dを閉じる。本実施例ではアーム23と位置決め部
材13dが干渉しないように必要に応じて装置本体を回
転させてあるので、アーム23と位置決め部材13dを
閉じたときに両者がぶつかることはない。その後搬送ア
ーム23は下降してプリアライメント装置本体から離れ
る。プリアライメント装置は、レチクルRを吸着保持し
た状態で、露光装置内のレチクルステージ、異物検査装
置内のレチクルスライダー等の別の装置にレチクルRを
運ぶ。
【0039】上述のように、搬送アーム23が下降する
前に位置決め部材13dが閉じるのは、アーム23の下
降中あるいはその後に吸着エラー等によってレチクルR
の吸着保持が不可能となった場合に、爪形状部2aでレ
チクルRを受け止めてレチクルRが落下破損するのを防
止するためである。
【0040】又、仮にアーム23がプリアライメント装
置から離れた後に吸着エラーとなって爪形状部2aでレ
チクルRが保持されている状態となった場合でも、本実
施例では位置決め部材13dとアーム23との位置関係
が互いに干渉しないようになっているので、搬送アーム
23でレチクルRを受け取ることが可能であり、より安
全にレチクルRをプリアライメント装置より取り出すこ
とができる。
【0041】尚、上記の実施例では小型レチクル用と大
型レチクル用の回転子と位置決め部材を設けているが、
いずれか一方のサイズに合わせた回転子と位置決め部材
だけを設けても良い。その場合、異なるサイズのレチク
ルには対応できないが、同じサイズのレチクルでパター
ン領域の大きさが異なる場合に対応することができ、従
来に比べて煩雑さが軽減される。
【0042】又、上記の実施例では可動部材2を略十文
字に配置して中央部にストローク制限コマ10を配置し
ているが、回転子や位置決め部材を開閉させる機構自体
は上記の実施例の構成になんら制約されるものではな
い。
【0043】又、上記の実施例においては、プリアライ
メントされたレチクルをプリアライメント装置が吸着保
持して露光装置等に運ぶようになっているが、吸着保持
部材は必ずしも必要ではなく、プリアライメント後搬送
アームでレチクルを露光装置等に運ぶようにしても良
い。
【0044】
【考案の効果】以上のように、本考案では、対向する爪
付位置決め部材間でレチクルに対する当接位置が異な
り、搬送アーム23の間隔にあわせて装置本体を回転さ
せるようになっているので、アーム23の間隔が可変で
あっても位置決め部材とアームの干渉を避けることがで
きる。従って、本考案によれば、内部構造の異なるレチ
クルケースに収納されているパターン領域の大きさの異
なるレチクルについても同じプリアライメント装置で対
応することができ、プリアライメント工程の煩雑さや設
備面の過大な負荷が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例によるプリアライメント装置の構
成を示す斜視図である。
【図2】図2(A)は本考案における搬送アームと位置
決め部材の位置関係について説明するための平面図、図
2(B)は図2(A)のAA断面図である。
【図3】図3(A)は本考案における搬送アームと位置
決め部材の位置関係について説明するための平面図、図
3(B)は図3(A)のBB断面図である。
【図4】図4(A)は本考案における搬送アームと位置
決め部材の位置関係について説明するための平面図、図
4(B)は図4(A)のCC断面図である。
【図5】図5(A)は本考案における搬送アームと位置
決め部材の位置関係について説明するための平面図、図
5(B)は図5(A)のDD断面図である。
【図6】位置決め回転子及び爪付位置決め部材が開状態
のときのストローク制限コマ付近の平面図である。
【図7】X軸方向のプリアライメントを行なった状態で
のストローク制限コマ付近の平面図である。
【図8】X軸及びY軸方向のプリアライメントを行った
状態でのストローク制限コマ付近の平面図である。
【図9】図9(A)、(B)はレチクル収納ケースの構
造を示す断面図であり、(A)が図2、図4に対応し、
(B)が図3、図5に対応する。又、図9(C)は左側
が図9(A)に対応する平面図であり、右側が図9
(B)に対応する平面図である。
【符号の説明】
R…レチクル、2…可動部材、4…エアシリンダ、7
a,7b,7c,7d…引張バネ、10…ストローク制
限コマ、13a,13b…位置決め回転子、13c,1
3d…爪付位置決め部材、14…水平回転機構、23…
搬送用アーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高田 建義 栃木県大田原市実取770番地 株式会社 栃木ニコン内 (56)参考文献 特公 平1−36255(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互の間隔が可変である一対の搬送用ア
    ームによって水平に保持された半導体素子製造用の角形
    基板を水平面内で位置決めするためのプリアライメント
    装置において、 装置本体に支持され、前記水平面内の一方向に互いに対
    向するように配置された一対の位置決め部材であって、
    前記基板の端面に接する回転子をそれぞれ有する一対の
    回転子付位置決め部材と、 装置本体に支持されて、前記水平面内の前記一方向と
    する方向に互いに対向するように配置された一対の位
    置決め部材であって、前記基板の端面に当接する少なく
    とも2つの当接部と該当接部に延設され前記基板の端縁
    部を支持する少なくとも2つの爪部とをそれぞれ有し、
    かつ対向する位置決め部材間で前記当接部の間隔が異な
    る一対の爪付位置決め部材と、 前記回転子付位置決め部材同志及び爪付位置決め部材同
    志を、所定の範囲で互いに離間する方向に移動させると
    ともに、対をなす位置決め部材の一方を装置の基準位置
    に合わせて互いに接近する方向に付勢する駆動手段と、 前記搬送アームの間隔に応じて、前記装置本体を水平面
    内で回転させる回転手段とを備えたことを特徴とする基
    板プリアライメント装置。
  2. 【請求項2】 前記回転手段は、前記装置本体を180
    回転させる回転手段であることを特徴とする請求項1
    の基板プリアライメント装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送アーム上で位置決めされた前記
    基板を水平に吸着保持する保持部材を備えたことを特徴
    とする請求項1の基板プリアライメント装置。
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