JP2589905B2

JP2589905B2 - アルバム用台紙

Info

Publication number: JP2589905B2
Application number: JP5265192A
Authority: JP
Inventors: 良一松井
Original assignee: Kokuyo Co Ltd
Current assignee: Kokuyo Co Ltd
Priority date: 1992-03-11
Filing date: 1992-03-11
Publication date: 1997-03-12
Anticipated expiration: 2012-03-12
Also published as: JPH05254273A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真のアルバム用台紙
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】写真アルバムの台版としては、古くは通
常のボール紙が使用され、それに写真がただ単に糊付け
されるか、あるいはコーナ部材で係止され、その複数枚
が綴られてアルバムとして保存されることが行われてい
た。

【０００３】ところで、上記のようにアルバムを調製す
るには手間と時間がかかることから、予め原紙の表裏に
写真を収納するためのポケットが形成されるように透明
シートを貼着したものが台紙としてとして使用されるよ
うになって久しい。透明シートを利用することによっ
て、写真の整理収納をより簡便迅速に行うことができる
ようになった。

【０００４】従来一般的に用いられている透明シートを
利用した台紙を図７に例示する。この図に示すように、
アルバム用台紙１は、台版２に上中下三枚の透明シート
３が、上段、中段および下段の三段に平行に配設され、
各段の透明シート３は点描で示すように左右縁部に形成
された貼着部４、中央部に縦に形成された貼着部４およ
下縁部に形成された貼着部４で台版２に接合されてい
る。

【０００５】このようにして台版２の表面には上中下三
段で、各段二個のポケット部Ｐが形成されている。従っ
て、上記各段のポケット部Ｐの上縁部をめくるようにし
て通常の写真を台紙１の一頁当り六枚の収容が可能であ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
７に例示する従来のアルバム用台紙１にあっては、台版
２に上中下三段の透明シート３が貼着されていることか
ら、製造工程が複雑となり、生産コストの面から不利で
ある。また、各ポケットの大きさは左右、中央部および
下部に設けられた貼着部４によって設定されてしまって
おり、印画紙のサイズに合わせてフレキシブルに対応す
ることができない。特に近年需要が多くなりつつある横
長の、いわゆるパノラマ判と通称される印画紙は収容す
ることができないという不都合がある。

【０００７】本発明のアルバム用台紙は、上記のような
問題点を解決するためになされたものであり、上記従来
のアルバム用台紙の場合よりも少ない枚数の透明シート
３の貼着でもって、従来と同じ枚数のパノラマ判を含む
通常商業ベースで多く用いられる各種サイズの印画紙を
収納することができるアルバム用台紙を提供することを
目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
アルバム用台紙は、台版に透明シートが貼着され写真印
画紙保持用のポケット部が形成されたアルバム用台紙に
おいて、上記透明シートは縦方向に中央部から二分割さ
れた状態で上記台版に設けられ、上記縦方向に二分割さ
れた透明シートは台版の縦方向中央部において互いに重
合され、台版の上縁部、下縁部および一個所または複数
箇所の中間部で横方向に線状または破線状に設定された
貼着部において台版と透明シートとは互いに貼着され、
この貼着部間の縦方向の距離は所定のサイズの写真印画
紙が通過する長さに設定されてこの縦方向の貼着部間に
ポケット部が形成され、台版とその反綴じ込み側に位置
する透明シートの端縁部とは、その部分に縦長に設けら
れた貼着部において互いに貼着されていることを特徴と
するものである。

【０００９】本発明の請求項２に係るアルバム用台紙
は、請求項１記載のアルバム用台紙において、台版に設
定された上記貼着部には切り抜かれた貼着孔が形成さ
れ、台版の表裏に配置された透明シートが上記貼着孔を
介して互いに溶着によって接合していることを特徴とす
るものである。

【００１０】本発明の請求項３に係るアルバム用台紙
は、請求項１または２記載のアルバム用台紙において、
貼着部間の縦方向の距離は、少なくともその一つがキャ
ビネ判の短辺が通過する長さに設定されていることを特
徴とするものである。

【００１１】本発明の請求項４に係るアルバム用台紙
は、請求項１、２または３記載のアルバム用台紙におい
て、透明シートとして静電吸着フィルムを使用すること
を特徴とするものである。

【００１２】

【作用】上記請求項１記載のアルバム用台紙によれば、
上記縦方向に二分割された透明シートは台版の縦方向中
央部において互いに重合されているため、この重合部分
から奥のポケット部への印画紙の挿入が可能であり、通
常の印画紙ならば横方向に二枚、パノラマ判の印画紙な
らば横方向に一枚の収納が可能である。

【００１３】また、この貼着部間の縦方向の距離は所定
のサイズの写真印画紙が通過する長さに設定されてこの
縦方向の貼着部間にポケット部が形成されているため通
常の商業ベースで取り扱われている各種サイズの印画紙
を収納することができる。

【００１４】上記請求項２記載のアルバム用台紙によれ
ば、台版の貼着部には切り抜かれた貼着孔が形成され、
台版の表裏に配置された透明シートが上記貼着孔を介し
て互いに溶着によって接合しているため、透明シートを
台版に貼設するための接着剤の塗布が不要であり、その
分製造工程の簡素化を実現させることができる。

【００１５】上記請求項３記載のアルバム用台紙によれ
ば、貼着部間の縦方向の距離は、少なくともその一つが
キャビネ判の短辺が通過する長さに設定されているた
め、アルバム用台紙は現在一般的に市販されている各種
のプリントサイズの印画紙を対象として収納可能であ
る。

【００１６】上記請求項４記載のアルバム用台紙によれ
ば、透明シートとして静電吸着フィルムが使用されてい
るため、台版と透明シートとの間に挾持された印画紙は
静電的に透明シートに吸着され、収納位置の移動を防ぐ
ことができる。

【００１７】

【実施例】

（実施例１）図１は本発明に係るアルバム用台紙の第一
の例を示す平面図であり、図２は図１のＡ−Ａ線視の側
面図、図３は図１のＢ−Ｂ線視の断面図である。これら
の図に示すように、アルバム用台紙１は、台版２とこの
台版２の表裏に貼着された透明シート３とから構成され
ている。

【００１８】台版２としては、透明シートが貼付される
有効寸法が縦３２３mm×横２７０mmのものが使用され、
その表裏に貼着される透明シート３は、左透明シート３
ａと右透明シート３ｂとに二分割された状態で用いられ
ている。そして、左透明シート３ａの右縁部と右透明シ
ート３ｂの左縁部とは、右透明シート３ｂの左縁部が上
になるように重合され、シート重合部３１を形成してい
る。

【００１９】左透明シート３ａと右透明シート３ｂとか
らなる透明シート３の横方向の幅は、台版２のそれより
若干短めとされ、透明シート３を台版２に貼着したとき
には台版２の左右に透明シート３で覆われない部分を縦
長に形成させている。この部分の左側は綴代部２１とメ
モ欄２２として設定され、右側はメモ欄２２とされてい
る。綴代部２１には所定間隔で縦方向に複数の綴じ孔２
１ａが穿孔されている。本実施例の場合は、綴代部２１
は台版２の左縁部が利用されているが、別途綴代部のみ
を製作し、この綴代部と台版２とを接続テープで接合す
るようにしてもよい。

【００２０】台版２の表裏の所定個所には、横方向に複
数行の貼着部４が形成されている。ところで、現在商業
ベースで一般的に取り扱われている写真の印画紙のサイ
ズ（プリント寸法）は、Ｅ判縦８２．５ｍｍ×横１１７．０ｍｍＬ判縦８９．０ｍｍ×横１２７．０ｍｍキャビネ判縦１２７．０ｍｍ×横１７８．０ｍｍパノラマ判縦８９．０ｍｍ×横２５４．０ｍｍの四種類である。

【００２１】そこで、本実施例においては、これらのい
ずれにも対応することができるように、台版２としては
透明シート３が貼付される有効寸法が縦３２３ｍｍ×横
２７０ｍｍのものを使用している。

【００２２】そして、透明シート３を台版２に貼着する
ための貼着部４は、上から第一行貼着部４ａ、第二行貼
着部４ｂ、第二行補助貼着部４ｂ’、第三行貼着部４
ｃ、第三行補助貼着部４ｃ’および第四行貼着部４ｄの
合計六行が設けられており、第一行貼着部４ａと第四行
貼着部４ｄとは他のものよりも若干長めとされている。
各貼着部４は、左右に二分割され、右貼着部の左端と左
貼着部の右端との間には１cm程度の間隙が形成されてい
る。

【００２３】第一行貼着部４ａと第二行貼着部４ｂとの
間の縦方向の距離、第二行補助貼着部４ｂ’と第三行貼
着部４ｃとの間の距離、および、第三行補助貼着部４
ｃ’と第四行貼着部４ｄとの間の距離はそれぞれＬ判の
印画紙の短辺の長さに設定されている。

【００２４】第一行貼着部４ａと第二行貼着部４ｂとの
間には第一行目のポケット部Ｐであるポケット部Ｐ１１
およびポケット部Ｐ１２が形成され、第二行補助貼着部
４ｂ’と第三行貼着部４ｃとの間には第二行目のポケッ
ト部Ｐであるポケット部Ｐ２１とポケット部Ｐ２２とが
形成され、第三行補助貼着部４ｃ’と第四行貼着部４ｄ
との間には第三行目のポケット部Ｐであるポケット部Ｐ
３１とポケット部Ｐ３２とが形成されている。

【００２５】そして、第二行貼着部４ｂと第二行補助貼
着部４ｂ’との間、および、第三行貼着部４ｃと第三行
補助貼着部４ｃ’との間には、縦方向に約１cmの間隙が
形成したラベル挿入部７とされている。

【００２６】透明シート３としては、あらゆる合成樹脂
製のシートが適用可能であるが、特にＰＶＣ（ポリビニ
ルクロライド）やＰＰ（ポリプロピレン）などが好適に
使用される。そして、これらの透明シートに静電処理が
施された公知の静電吸着シートも好適に使用される。ま
た、接着剤については特に限定はなく、透明シート３と
して使用される合成樹脂に相性のよいものが適宜選択さ
れて採用される。

【００２７】上記のような各貼着部に接着剤が塗布さ
れ、まず左透明シート３ａが台版２上に貼着されて後、
右透明シート３ｂが貼着されて台版２と透明シート３と
の間に上記のようなポケット部Ｐが形成され、本実施例
のアルバム用台紙１が完成する。

【００２８】本実施例のアルバム用台紙１は以上のよう
に構成されているので、各ポケット部Ｐには左側から写
真の印画紙を挿入することができる。この場合、左透明
シート３ａと右透明シート３ｂとのシート重合部３１か
らは、例えば二点鎖線で示したＬ判の印画紙Ｓ１をポケ
ット部Ｐの内の右半分（ポケット部Ｐ１２、ポケット部
Ｐ２２およびポケット部Ｐ３２）に挿入が可能であり、
また、同様二点鎖線で示したパノラマ判の印画紙Ｓ２の
場合には、左のポケット部Ｐから横方向に挿入すれば、
シート重合部３１を通過して左右のポケット部Ｐを占有
した状態で収納することができる。

【００２９】（実施例２）図４は本発明に係るアルバム
用台紙の第二の例を示す平面図である。この図に示すよ
うに、この実施例の場合には貼着部４は縦方向に四本と
され、ラベル挿入部７は設けられていない。その代り一
部キャビネ判の印画紙を横長にして収納することができ
るポケット部Ｐが形成されている。

【００３０】すなわち、台版２に形成されている貼着部
４としては、第一行貼着部４ａ、第二行貼着部４ｂ、第
三行貼着部４ｃおよび第四行貼着部４ｄの四本とされ、
実施例１のものに設定されているような第二行補助貼着
部４ｂ’および第三行補助貼着部４ｃ’は設けられてい
ない。

【００３１】第一行貼着部４ａと第二行貼着部４ｂとの
間には上段のポケット部Ｐ（ポケット部Ｐ１１およびポ
ケット部Ｐ１２）が形成され、第二行貼着部４ｂと第三
行貼着部４ｃとの間には中段のポケット部Ｐ（ポケット
部Ｐ２１およびポケット部Ｐ２２）が形成され、第三行
貼着部４ｃと第四行貼着部４ｄとの間には下段のポケッ
ト部Ｐ（ポケット部Ｐ３１およびポケット部Ｐ３２）が
形成している。

【００３２】そして、上段のポケット部Ｐおよび中段の
ポケット部Ｐの縦方向の幅はＬ判の印画紙の短辺が入る
長さとされ、下段のポケット部Ｐの縦方向の幅はキャビ
ネ判の印画紙の短辺が入る長さに設定されている。その
他は実施例１のものと同じである。

【００３３】従って、本実施例のアルバム用台紙１は、
上段および中段のポケット部Ｐには、Ｅ判、Ｌ判および
パノラマ判の印画紙が収納可能であり、下段のポケット
部Ｐには上記のサイズの印画紙の他、キャビネ判も横長
にして収納可能である。以上要すれば、この実施例のア
ルバム用台紙１は、一頁の範囲内に現在商業ベースで取
り扱われている各種の印画紙を収納することができる。

【００３４】（実施例３）図５は本発明に係るアルバム
用台紙の第三の例を示す平面図である。この図に示すよ
うに、この実施例の場合は、台版２の有効寸法は横方向
の長さが２７０mm、縦方向の長さが実施例１のものより
も狭い約２６８mmとされ、貼着部４は縦方向に三列とさ
れている。ラベル挿入部は形成していない。各貼着部４
間の縦方向の長さはＬ判の短辺の長さよりも若干長めと
され、キャビネ判が横長状態で挿入可能とされている。

【００３５】ポケット部Ｐは第一行目のポケット部Ｐ１
１、ポケット部Ｐ１２および第二行目のポケット部Ｐ２
１、ポケット部Ｐ２２の合計四個が形成している。上記
のようにポケット部Ｐの上段、下段共にキャビネ判が横
に入る長さとされているため、Ｅ判およびＬ判の場合は
縦および横方向のいずれの方向にも収納可能であり、キ
ャビネ判およびパノラマ判の場合は横方向に収納可能で
ある。

【００３６】（実施例４）図６は本発明のアルバム用台
紙の第四の例を示す平面図である。この図に示すよう
に、この実施例の場合には、台版２そのものの貼着部４
に対応した位置に貼着孔２ａおよび貼着縁２ａ’が設け
られている。そして、台版２を挾んで表裏一対の透明シ
ート３で台版２が挾持され、溶着の手法によって、表裏
の透明シート３が上記貼着孔２ａ部分で互いに溶着さ
れ、アルバム用台紙１が形成されている。このような溶
着手法によれば、面倒な台版２上への接着剤の塗布を行
う必要はなく、また、透明シート同士の溶着による接合
効果は強力であるため、透明シート３が台版２から剥離
するようなことはなく、更に、自動的に大量にアルバム
用台紙１を製造するのに適している。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本発明のアルバム用
台紙は、上記縦方向に二分割された透明シートは台版の
縦方向中央部において互いに重合されているため、この
重合部分から奥のポケット部への印画紙の挿入が可能で
あり、通常の印画紙ならば横方向に二枚、パノラマ判の
印画紙ならば横方向に一枚の収納が可能である。

【００３８】また、この貼着部間の縦方向の距離は一般
に市販されている写真印画紙が通過する長さに設定され
てこの縦方向の貼着部間にポケット部が形成されている
ため通常の商業ベースで取り扱われている各種サイズの
印画紙を収納することができる。

【００３９】更に、台版の貼着部に貼着孔を形成し、台
版の表裏に配置された透明シートが上記貼着孔を介して
互いに溶着によって接合するようにすれば、透明シート
を台版に貼設するための接着剤の塗布が不要であり、そ
の分製造工程の簡素化を実現させることができる。

【００４０】加えて、透明シートとして静電吸着フィル
ムを使用すれば、台版と透明シートとの間に挾持された
印画紙は静電的に透明シートに吸着され、収納位置の移
動を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のアルバム用台紙の第一の例を示す平面
図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線視図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線断面図である。

【図４】本発明のアルバム用台紙の第二の例を示す平面
図である。

【図５】本発明のアルバム用台紙の第三の例を示す平面
図である。

【図６】本発明のアルバム用台紙の第四の例を示す平面
図である。

【図７】従来のアルバム用台紙を例示する平面図であ
る。

【符号の説明】

１アルバム用台紙２台版２ａ貼着孔２１綴代部２２メモ欄３透明シート３ａ左透明シート３ｂ右透明シート３１シート重合部４貼着部４ａ第一行貼着部４ｂ第二行貼着部４ｂ’ 第二行補助貼着部４ｃ第三行貼着部４ｃ’ 第三行補助貼着部４ｄ第四行貼着部４’ 右端貼着部５当接部分６隙間部Ｐ、Ｐ１１〜Ｐ３２ポケット部Ｓ印画紙

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】台版に透明シートが貼着され写真印画紙
保持用のポケット部が形成されたアルバム用台紙におい
て、上記透明シートは縦方向に中央部から二分割された
状態で上記台版に設けられ、上記縦方向に二分割された
透明シートは台版の縦方向中央部において互いに重合さ
れ、台版の上縁部、下縁部および一個所または複数箇所
の中間部で横方向に線状または破線状に設定された貼着
部において台版と透明シートとは互いに貼着され、この
貼着部間の縦方向の距離は所定のサイズの写真印画紙が
通過する長さに設定されてこの縦方向の貼着部間にポケ
ット部が形成され、台版とその反綴じ込み側に位置する
透明シートの端縁部とは、その部分に縦長に設けられた
貼着部において互いに貼着されていることを特徴とする
アルバム用台紙。
【請求項２】台版に設定された上記貼着部には切り抜
かれた貼着孔が形成され、台版の表裏に配置された透明
シートが上記貼着孔を介して互いに溶着によって接合し
ていることを特徴とする請求項１記載のアルバム用台
紙。
【請求項３】貼着部間の縦方向の距離は、少なくとも
その一つがキャビネ判の短辺が通過する長さに設定され
ていることを特徴とする請求項１または２記載のアルバ
ム用台紙。
【請求項４】透明シートとして静電吸着フィルムを使
用することを特徴とする請求項１、２、または３記載の
アルバム用台紙。