JP2587645B2 - サーモパーベーパレーション装置 - Google Patents
サーモパーベーパレーション装置Info
- Publication number
- JP2587645B2 JP2587645B2 JP62216475A JP21647587A JP2587645B2 JP 2587645 B2 JP2587645 B2 JP 2587645B2 JP 62216475 A JP62216475 A JP 62216475A JP 21647587 A JP21647587 A JP 21647587A JP 2587645 B2 JP2587645 B2 JP 2587645B2
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- JP
- Japan
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- membrane unit
- zone
- thermo
- liquid
- undiluted
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はサーモパーベーパレーション装置に関する。
従来のサーモパーベーパレーション装置は、第1図に
示した如き構成であり、逆浸透膜を使用する装置に比べ
目詰りやスケーリング等によるトラブルが大巾に少な
く、低級熱源の有効利用が可能である等のメリットはあ
るものの原液流路に比べて透過液量が少ないという欠点
があった。
示した如き構成であり、逆浸透膜を使用する装置に比べ
目詰りやスケーリング等によるトラブルが大巾に少な
く、低級熱源の有効利用が可能である等のメリットはあ
るものの原液流路に比べて透過液量が少ないという欠点
があった。
かかる欠点を解消するための対策として、膜面積の増
加,蒸気帯の真空ポンプによる減圧が行われてきた。
加,蒸気帯の真空ポンプによる減圧が行われてきた。
しかしながら、これら対策では装置コストの増加やポ
ンプ等の運転コストの増加が生じ、十分な解決策とは言
えない。
ンプ等の運転コストの増加が生じ、十分な解決策とは言
えない。
本発明は、従来の装置に起因する少ない透過液量を解
決し、さらに前処理工程を含め、運転コストを低減した
効率の良いサーモパーベーパレーション装置の提供を目
的としている。
決し、さらに前処理工程を含め、運転コストを低減した
効率の良いサーモパーベーパレーション装置の提供を目
的としている。
すなわち本発明は、多孔質膜により原液帯と蒸気帯と
を仕切り、該蒸気帯に冷却手段を設けた膜ユニットを有
するサーモパーベーパレーション装置であって、該膜ユ
ニットを高所に設置することにより前記蒸気帯を真空も
しくは減圧状態に保ちつつ、前記膜ユニットより低所に
設置された原液と冷媒の各液槽より原液および冷媒を、
原液帯を通過する原液流路および冷却手段における冷媒
流路のそれぞれの入口と出口を連通させて移送すること
を特徴とするサーモパーベーパレーション装置である。
さらに、原液帯を通過する原液流路および冷却手段にお
ける冷媒流路のそれぞれにおいて、前記蒸気帯を真空も
しくは減圧状態としつつ、サイフォンの原理を利用して
原液流路と冷媒流路のそれぞれの入口と出口を連通させ
ることによって原液および冷媒の移送ポンプの運転コス
トを低減させたサーモペーパレーション装置である。第
2図は本発明の装置の実施例であり、第3図は膜ユニッ
ト構造の実施例の分解図(但じ、パッキングは省略)で
ある。このユニット構造は必要により適当な多層にして
もよい。また、冷却手段は第1図のような冷却板に限定
されるものではなく、たとえば冷却管などを蒸気帯に通
すようにしてもよい。また、ユニットは冷却部を有する
スパイラル構造のものでもよい。
を仕切り、該蒸気帯に冷却手段を設けた膜ユニットを有
するサーモパーベーパレーション装置であって、該膜ユ
ニットを高所に設置することにより前記蒸気帯を真空も
しくは減圧状態に保ちつつ、前記膜ユニットより低所に
設置された原液と冷媒の各液槽より原液および冷媒を、
原液帯を通過する原液流路および冷却手段における冷媒
流路のそれぞれの入口と出口を連通させて移送すること
を特徴とするサーモパーベーパレーション装置である。
さらに、原液帯を通過する原液流路および冷却手段にお
ける冷媒流路のそれぞれにおいて、前記蒸気帯を真空も
しくは減圧状態としつつ、サイフォンの原理を利用して
原液流路と冷媒流路のそれぞれの入口と出口を連通させ
ることによって原液および冷媒の移送ポンプの運転コス
トを低減させたサーモペーパレーション装置である。第
2図は本発明の装置の実施例であり、第3図は膜ユニッ
ト構造の実施例の分解図(但じ、パッキングは省略)で
ある。このユニット構造は必要により適当な多層にして
もよい。また、冷却手段は第1図のような冷却板に限定
されるものではなく、たとえば冷却管などを蒸気帯に通
すようにしてもよい。また、ユニットは冷却部を有する
スパイラル構造のものでもよい。
サーモパーベーパレーション装置の効率は、原液側温
度と冷却側温度との差,蒸発速度,蒸気帯内の拡散速度
によって決まる。本発明では蒸発速度,蒸気帯内の拡散
速度を同時に改善し、効率の良いサーモパーベーパレー
ション装置の提供を可能にする。すなわち、本発明は膜
ユニットを高所に設置してトリチェリーの原理を用い、
蒸気帯内圧力を真空もしくは減圧状態を保つものであ
る。
度と冷却側温度との差,蒸発速度,蒸気帯内の拡散速度
によって決まる。本発明では蒸発速度,蒸気帯内の拡散
速度を同時に改善し、効率の良いサーモパーベーパレー
ション装置の提供を可能にする。すなわち、本発明は膜
ユニットを高所に設置してトリチェリーの原理を用い、
蒸気帯内圧力を真空もしくは減圧状態を保つものであ
る。
従来、蒸気帯内の圧力を真空もしくは減圧状態に保つ
ためには、真空ポンプを連続使用していたが、本発明で
は動力なしで、同様の状態を得ることができる。たとえ
ば、膜ユニットを地上高10m付近に設け、透過液が水の
場合、蒸気帯内はトリチェリーの原理から圧力が大巾に
低下する。また、膜ユニットを設ける位置が10m以下で
あっても、その位置に見合う減圧状態を蒸気帯内に発生
させることができる。逆に気圧とバランスする透過液水
頭以上(たとえば透過液が水の場合約11m以上)に膜ユ
ニットを設けても、それ以上の改善は認められない。し
たがって、本発明においては、蒸気帯域を原液入口位置
より高い位置で気圧にバランスする透過液水頭位置との
間に設置するもので、その位置は操作条件に応じ適宜選
択すればよい。本発明は、このようにして動力なしで蒸
気帯内の減圧状態を得るのである。
ためには、真空ポンプを連続使用していたが、本発明で
は動力なしで、同様の状態を得ることができる。たとえ
ば、膜ユニットを地上高10m付近に設け、透過液が水の
場合、蒸気帯内はトリチェリーの原理から圧力が大巾に
低下する。また、膜ユニットを設ける位置が10m以下で
あっても、その位置に見合う減圧状態を蒸気帯内に発生
させることができる。逆に気圧とバランスする透過液水
頭以上(たとえば透過液が水の場合約11m以上)に膜ユ
ニットを設けても、それ以上の改善は認められない。し
たがって、本発明においては、蒸気帯域を原液入口位置
より高い位置で気圧にバランスする透過液水頭位置との
間に設置するもので、その位置は操作条件に応じ適宜選
択すればよい。本発明は、このようにして動力なしで蒸
気帯内の減圧状態を得るのである。
また、膜ユニットが高所に位置することから、原液等
に上昇流が存在する。そのため、膜性能の劣化原因であ
る砂などの液中固形物を上昇流中で流速制限により重力
分離することができる。したがって、シックナー等の固
形物分離前処理が軽減できる。
に上昇流が存在する。そのため、膜性能の劣化原因であ
る砂などの液中固形物を上昇流中で流速制限により重力
分離することができる。したがって、シックナー等の固
形物分離前処理が軽減できる。
また、トリチェリーの原理を利用する場合、原液中に
非凝縮性ガスが含まれていると、減圧が長時間維持でき
ない。そのため、蒸発缶法にみられるように、脱気工程
を前処理として設けることが必要と考えられるが、本発
明の装置では非凝縮性ガスの濃度,種類等に応じ、膜を
選定することによって蒸気帯への透過が制限でき、通常
の脱気操作を軽減することができる。さらに、高所に膜
ユニットを設置することから、膜ユニットへ供給する手
前の原液ラインに減圧状態の簡単な気体分離槽を設けて
脱気してもよく、通常の脱気操作を軽減できる。また、
この気体分離槽は太陽光にて加熱することにより、脱気
効率をさらに向上させることができる。
非凝縮性ガスが含まれていると、減圧が長時間維持でき
ない。そのため、蒸発缶法にみられるように、脱気工程
を前処理として設けることが必要と考えられるが、本発
明の装置では非凝縮性ガスの濃度,種類等に応じ、膜を
選定することによって蒸気帯への透過が制限でき、通常
の脱気操作を軽減することができる。さらに、高所に膜
ユニットを設置することから、膜ユニットへ供給する手
前の原液ラインに減圧状態の簡単な気体分離槽を設けて
脱気してもよく、通常の脱気操作を軽減できる。また、
この気体分離槽は太陽光にて加熱することにより、脱気
効率をさらに向上させることができる。
以上のように、膜ユニットを高所に設けることによ
り、種々の効果が得られる。しかしながら、原液等の移
送ポンプ動力がヘッド増から増加する。
り、種々の効果が得られる。しかしながら、原液等の移
送ポンプ動力がヘッド増から増加する。
そこで、本発明においては、前記したように、原液流
路と冷媒流路のそれぞれの入口と出口とを連通させて液
溜位置をコントロールすることによってサイフォンの原
理を利用し、この動力を大巾に低減することができる。
これによって、移送動力の問題を解決することができ
る。
路と冷媒流路のそれぞれの入口と出口とを連通させて液
溜位置をコントロールすることによってサイフォンの原
理を利用し、この動力を大巾に低減することができる。
これによって、移送動力の問題を解決することができ
る。
次に、本発明を実施例により説明する。
実施例1 第3図に示した膜ユニット構造において、多孔質のテ
トラフルオロエチレン膜で膜厚40μのものを用い、冷却
板には板厚3mmのステンレス板を用いて塩濃度35g/の
工業用水の脱塩を行なった。なお、装置の有効膜断面積
は240cm2であった。工業用水は廃熱スチームおよび太陽
光で加温して液温65℃に昇温して原液入口に4/hrで
導入した。冷却は30℃の水で行なった。また、膜ユニッ
トの設置位置を変えて行ったときの結果を第4図に示し
た。
トラフルオロエチレン膜で膜厚40μのものを用い、冷却
板には板厚3mmのステンレス板を用いて塩濃度35g/の
工業用水の脱塩を行なった。なお、装置の有効膜断面積
は240cm2であった。工業用水は廃熱スチームおよび太陽
光で加温して液温65℃に昇温して原液入口に4/hrで
導入した。冷却は30℃の水で行なった。また、膜ユニッ
トの設置位置を変えて行ったときの結果を第4図に示し
た。
原液入口,冷却水入口および脱塩水受器は地上2mに設
置し、処理済工業用水排出口および冷却水排出口は地上
に設置した。原液入口,冷却水入口と処理済原液排出
口、冷却水排出口を同位置に設置した場合には0.5〜2Kw
/H増加した。
置し、処理済工業用水排出口および冷却水排出口は地上
に設置した。原液入口,冷却水入口と処理済原液排出
口、冷却水排出口を同位置に設置した場合には0.5〜2Kw
/H増加した。
また、膜ユニットを原液入口と同位置に設置した場合
には、脱塩水の収量は230cc/hrであった。
には、脱塩水の収量は230cc/hrであった。
本発明によれば、前処理工程を軽減した所要動力が少
なく、効率の良いサーモパーベーパレーション装置を提
供することができる。この装置は地下水の脱塩,工業用
水の脱塩,海水の淡水化,排水の濃縮,飲料水の濃縮等
に利用される。
なく、効率の良いサーモパーベーパレーション装置を提
供することができる。この装置は地下水の脱塩,工業用
水の脱塩,海水の淡水化,排水の濃縮,飲料水の濃縮等
に利用される。
【図面の簡単な説明】 第1図は従来のサーモパーベーパレーション装置の概念
図、第2図は本発明の装置の実施例の説明図である。第
3図は膜ユニット構造の実施例の分解図である。第4図
は膜ユニットの設置を変えて行ったときの結果を第4図
に示した。 1……原液帯,2……蒸気帯,3……冷媒帯,4……多孔質
膜,5……冷却板,A……膜ユニット,6……原液入口,7……
原液出口,8……冷媒入口,9……冷媒出口,10……透過液
貯槽,11,11……締め板,12,12′,12″……スペーサー,13
……膜,14……冷却板,15……空気孔
図、第2図は本発明の装置の実施例の説明図である。第
3図は膜ユニット構造の実施例の分解図である。第4図
は膜ユニットの設置を変えて行ったときの結果を第4図
に示した。 1……原液帯,2……蒸気帯,3……冷媒帯,4……多孔質
膜,5……冷却板,A……膜ユニット,6……原液入口,7……
原液出口,8……冷媒入口,9……冷媒出口,10……透過液
貯槽,11,11……締め板,12,12′,12″……スペーサー,13
……膜,14……冷却板,15……空気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−10383(JP,A) 特開 昭55−64727(JP,A) 特開 昭54−151565(JP,A) 特開 昭61−115887(JP,A) 実開 昭60−1403(JP,U) 特公 昭49−45461(JP,B1) 特公 昭56−5592(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】多孔質膜により原液帯と蒸気帯とを仕切
り、該蒸気帯に冷却手段を設けた膜ユニットを有するサ
ーモパーベーパレーション装置であって、該膜ユニット
を高所に設置することにより前記蒸気帯を真空もしくは
減圧状態に保ちつつ、前記膜ユニットより低所に設置さ
れた原液と冷媒の各液槽より原液および冷媒を、原液帯
を通過する原液流路および冷却手段における冷媒流路の
それぞれの入口と出口を連通させて移送することを特徴
とするサーモパーベーパレーション装置。 - 【請求項2】蒸気帯を原液入口位置より高い位置で気圧
にバランスする透過液水頭位置との間に設置する特許請
求の範囲第1項記載の装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61-222091 | 1986-09-22 | ||
JP22209186 | 1986-09-22 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63185407A JPS63185407A (ja) | 1988-08-01 |
JP2587645B2 true JP2587645B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=16776984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62216475A Expired - Lifetime JP2587645B2 (ja) | 1986-09-22 | 1987-09-01 | サーモパーベーパレーション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587645B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5240068B2 (ja) * | 1972-09-06 | 1977-10-08 | ||
JPS565592A (en) * | 1979-06-26 | 1981-01-21 | Nippon Electric Co | Duplex fluorescenttdisplayytube drive system |
-
1987
- 1987-09-01 JP JP62216475A patent/JP2587645B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63185407A (ja) | 1988-08-01 |
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