JP2586329B2 - Lm構築方式およびプログラム転送方式 - Google Patents

Lm構築方式およびプログラム転送方式

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JP2586329B2
JP2586329B2 JP6109022A JP10902294A JP2586329B2 JP 2586329 B2 JP2586329 B2 JP 2586329B2 JP 6109022 A JP6109022 A JP 6109022A JP 10902294 A JP10902294 A JP 10902294A JP 2586329 B2 JP2586329 B2 JP 2586329B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プログラムの自動作成
の技術分野に関し、特にすでに構築されたLMの再構築
を行うLM構築方式およびそのLM構築方式を利用して
ホスト(ホストコンピュータ)と端末との間でプログラ
ムの転送を行うプログラム転送方式に関する。なお、本
明細書では、「プログラム」という用語を、ソースユニ
ット,CU(Compile Unit。コンパイルユ
ニット)およびLM(LoadModule。ロードモ
ジュール)を包含しその各々をも指す広い概念を示す用
語として用いている。
【0002】
【従来の技術】一般に、プログラムは複数のCUから構
成され、複数のCUによて1つのLMが構築される。し
たがって、従来のLM構築方式では、プログラムの修正
によるLMの再構築が行われる場合に、特定のCUのみ
の部分的な修正によるLMの再構築であっても、当該C
Uのサイズ変更に伴い他のCUのLM内における相対ア
ドレスが変更となり、結果的にLM全体の変更となる場
合が多かった。
【0003】図8は、従来のLM構築方式の動作を説明
するための図である。
【0004】図8に示すように、従来のLM構築方式で
は、LMの作成時(LMの当初構築時)に、実際のCU
サイズの和がLMサイズとなるように(本発明における
ダミー領域サイズが設けられずに)、リンカによるリン
クが行われていた。
【0005】したがって、プログラムの修正によるLM
の再構築の度に、変更CU(修正対象のCUであり、サ
イズが変更しうるCU。図8においてはCU)がその
他のCU(修正が発生していないCU。図8においては
CUおよびCU等)と共に再リンクされていた。す
なわち、変更CU以外のCUにおけるアドレス情報も変
更になる場合が多く、あるプログラムに起こった局所的
な修正の影響がLM全体に及ぶ結果となっていた。
【0006】次に、以上のような従来のLM構築方式が
利用されてLMの再構築(プログラムの修正)が行われ
たプログラムをホストから端末に転送する従来のプログ
ラム転送方式を考える。なお、ここでいう「転送」には
オンライン転送以外の人力による転送(輸送)等も含ま
れるものとする。
【0007】従来のプログラム転送方式では、修正後の
プログラムの転送が行われる場合に、上述のようにプロ
グラムの変更範囲が巨大になることから、転送対象がL
M全体となっていた(LM単位の転送を行う必要があっ
た)。その結果、広範囲な地域(例えば、日本全国)に
分散して設置されている端末に対して修正後のプログラ
ムをオンライン転送することは困難であった(タイムパ
フォーマンスやコストンパフォーマンスに鑑みると事実
上不可能といってもよい)。
【0008】図9は、従来のプログラム転送方式の処理
の概要を示す図である。
【0009】従来のプログラム転送方式では、上述のよ
うに修正後のプログラムに係るLMをオンライン転送す
ることはLMサイズが巨大になることから極めて難しい
ので、当該LMや当該LMを構成する複数のCUが格納
された記憶媒体を人力で輸送(例えば、自動車輸送)
し、各端末で当該記憶媒体に基づいて当該LMの再構築
を行う必要があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のLM構
築方式では、修正箇所が特定のCUに閉じる部分的なプ
ログラムの修正であってもLM全体に修正の影響が及ぶ
場合が多いので、プログラムの修正(LMの再構築)に
多大な工数および時間が必要になり、再構築の前後でL
Mを格納するためのファイル資源の量が変化するという
問題点があった。
【0011】また、そのようなLM構築方式を利用した
従来のプログラム転送方式では、修正後のプログラムを
転送する際に、転送の対象がLM全体となり、広範囲な
地域に分散して設置されている端末に対する修正後のプ
ログラムのオンライン転送が困難になる(事実上不可能
である)という問題点があった。したがって、人力によ
る輸送(各端末でのLMの再構築のための作業を含む)
が必要になるので、輸送費や人件費等が余分に必要にな
り、プログラムの修正が発生する度に当該プログラムの
転送に多大な費用および時間が必要になるという問題点
があった。
【0012】本発明の目的は、上述の点に鑑み、プログ
ラムの修正が発生してもCUサイズが変わらないように
してLM中の部分的な修正をCU単位に局所化すること
により、プログラムの修正(LMの再構築)に要する工
数および時間を削減することができ、再構築の前後でL
Mを格納するためのファイル資源の量が変化しないよう
にできるLM構築方式を提供することにある。
【0013】また、本発明の他の目的は、上述のLM構
築方式をホストと端末との間のプログラム転送に利用し
て、転送対象のプログラムの修正が生じた場合に、修正
後のプログラムの転送をCU単位でのオンライン転送で
実現することにより、そのような転送に要する費用およ
び時間を削減することができるプログラム転送方式を提
供することにある。
【0014】なお、LMの作成の効率化に関する従来技
術としては、「特開昭62−151927号公報(ロー
ドモジュール作成方式)」が公表されている。しかし、
この従来技術は、LMの変更部分のみが出力される部分
上塗りLMを外部記憶媒体上に作成すること(当該公報
中の第1頁第17〜19行参照)等によってプログラム
の生産性の向上を図る技術であり、プログラムの修正が
発生してもCUサイズを不変にすることによってLMの
再構築に要する工数等を削減することを目的とする本発
明とは構成等を異にするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のLM構築方式
は、LMの当初構築時にダミー領域サイズ指定情報に基
づいて各CUの基本CUサイズを決定し、LMの当初構
築時および再構築時に当該基本CUサイズに基づいてダ
ミー領域サイズを算出して実CUにダミー領域を付加す
るコンパイラ内のダミー領域付加手段と、LMの再構築
時に、変更CUの実CUサイズが前記ダミー領域付加手
段により決定された基本CUサイズ内であるか否かを判
定し、基本CUサイズ内である場合には変更CUのCU
サイズを基本CUサイズから変更しないように制御する
コンパイラ内のCUサイズ保持手段と、LMの再構築時
に、変更CUのLMにおける位置を認識し、その認識に
基づいて当該LMにおける変更CUのみの入れ替えを行
うリンカ内のCU部分交換LM構築手段とを有する。
【0016】また、本発明のプログラム転送方式は、転
送対象のプログラムの修正時に、前記ダミー領域付加手
段および前記CUサイズ保持手段の機能を利用して変更
CUのCUサイズがプログラムの修正の前後で変わらな
いように当該変更CUを作成するホスト内のコンパイラ
と、このコンパイラによって生成された変更CUを端末
側にオンライン転送し、当該オンライン転送が正常に終
了した後に変更CUオンライン転送通知を端末側に送信
するホスト内のオンライン転送手段と、このオンライン
転送手段からの変更CUオンライン転送通知の有無を一
定の時間間隔で確認し、変更CUオンライン転送通知の
存在によって変更CUがオンライン転送されてきたこと
を認識する端末内のオンライン転送認識手段と、このオ
ンライン転送認識手段により変更CUのオンライン転送
が認識された場合に、前記CU部分交換LM構築手段の
機能を利用して当該変更CUのみの入れ替えによってL
Mの再構築を行う端末内のリンカとを有する。
【0017】
【作用】本発明のLM構築方式では、コンパイラ内のダ
ミー領域付加手段がLMの当初構築時にダミー領域サイ
ズ指定情報に基づいて各CUの基本CUサイズを決定し
LMの当初構築時および再構築時に当該基本CUサイズ
に基づいてダミー領域サイズを算出して実CUにダミー
領域を付加し、コンパイラ内のCUサイズ保持手段がL
Mの再構築時に変更CUの実CUサイズがダミー領域付
加手段により決定された基本CUサイズ内であるか否か
を判定し基本CUサイズ内である場合には変更CUのC
Uサイズを基本CUサイズから変更しないように制御
し、リンカ内のCU部分交換LM構築手段がLMの再構
築時に変更CUのLMにおける位置を認識しその認識に
基づいて当該LMにおける変更CUのみの入れ替えを行
う。
【0018】また、本発明のプログラム転送方式では、
ホスト内のコンパイラが転送対象のプログラムの修正時
に前記ダミー領域付加手段および前記CUサイズ保持手
段の機能を利用して変更CUのCUサイズがプログラム
の修正の前後で変わらないように当該変更CUを作成
し、ホスト内のオンライン転送手段がコンパイラによっ
て生成された変更CUを端末側にオンライン転送し当該
オンライン転送が正常に終了した後に変更CUオンライ
ン転送通知を端末側に送信し、端末内のオンライン転送
認識手段がオンライン転送手段からの変更CUオンライ
ン転送通知の有無を一定の時間間隔で確認し変更CUオ
ンライン転送通知の存在によって変更CUがオンライン
転送されてきたことを認識し、端末内のリンカがオンラ
イン転送認識手段により変更CUのオンライン転送が認
識された場合に前記CU部分交換LM構築手段の機能を
利用して当該変更CUのみの入れ替えによってLMの再
構築を行う。
【0019】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して詳細に
説明する。
【0020】図1は、本発明のLM構築方式の一実施例
の構成を示すブロック図である。
【0021】本実施例のLM構築方式は、コンパイラ1
01と、ダミー領域サイズ指定情報104と、ソースユ
ニット105と、CU106と、リンカ107と、LM
109と、CUサイズ一覧記憶部110とを含んで構成
されている。ここで、ソースユニット105とCU10
6とは一対一に対応しており、複数のCU106によっ
て1つのLM109が構成されている。
【0022】コンパイラ101は、ダミー領域付加手段
102と、CUサイズ保持手段103とを含んで構成さ
れている。
【0023】リンカ107は、CU部分交換LM構築手
段108を含んで構成されている。
【0024】CU106にはLM109の当初構築時に
ダミー領域が持たせられており、その後に修正(変更)
が起こってもそのCUサイズ(基本CUサイズ)は常に
一定に保持されている。
【0025】図2(a)および(b)は、本実施例のL
M構築方式におけるコンパイラ101の処理を示す流れ
図である。この処理は、実CUサイズおよびダミー領域
サイズ指定情報入力ステップ201と、基本CUサイズ
決定ステップ202と、基本CUサイズ格納ステップ2
03と、ダミー領域付加ステップ204と、変更後実C
Uサイズ入力ステップ205と、基本CUサイズ入力ス
テップ206と、CUサイズ比較ステップ207と、ダ
ミー領域サイズ決定およびダミー領域付加ステップ20
8と、エラー通知ステップ209とからなる。
【0026】図3は、本実施例のLM構築方式の動作を
説明するための図である(図3は従来技術に係る図8に
対応するものである)。
【0027】次に、このように構成された本実施例のL
M構築方式の動作について説明する。
【0028】第1に、LM109の作成時(LM109
の当初構築時)の動作について説明する。
【0029】コンパイラ101は、ソースユニット10
5のコンパイルを行い実CU(ダミー領域が付加されて
おらずソースユニット105に対応する情報のみを有す
るCU)を作成した後に、ダミー領域が付加されたCU
106を作成するために以下に示すような処理を行う
(図2(a)参照)。
【0030】コンパイラ101内のダミー領域付加手段
102は、実CUサイズ(コンパイル結果である実CU
サイズ)を示す情報とダミー領域サイズ指定情報104
とを入力する(ステップ201)。
【0031】ダミー領域サイズ指定情報104は、LM
109の当初構築時におけるCU106のダミー領域サ
イズの決定方法、すなわち基本CUサイズの決定方法を
指定する情報である。その内容としては、次のおよび
のようなものが考えられる。これらの内容は、「LM
109の再構築時に変更後のCU106の実CUサイズ
が基本CUサイズを上回ることがないようにし、かつダ
ミー領域サイズをなるべく小さくする」という指針に基
づいて決定される。
【0032】 当初の実CUサイズに対する割合で当
初のダミー領域サイズを指定する。例えば、「基本CU
サイズを当初の実CUサイズの20%増しとする(当初
のダミー領域サイズを当初の実CUサイズの20%とす
る)」と指定する。
【0033】 当初のダミー領域サイズの値を指定す
る。例えば、「基本CUサイズを当初の実CUサイズの
××バイト増しとする(当初のダミー領域サイズを××
バイトとする)」と指定する。
【0034】また、ダミー領域サイズ指定情報104の
与え方としては、以下のおよびに示すような方法が
考えられる。
【0035】 各のソースユニット105について同
一のダミー領域サイズ指定情報104を与える方法(各
CU106について同一のダミー領域サイズ指定情報1
04に基づいて各CU106の基本CUサイズ(ダミー
領域サイズ)の決定を行う方法)
【0036】 各ソースユニット105について可変
のダミー領域サイズ指定情報104を与える方法(各C
U106について可変のダミー領域サイズ指定情報10
4に基づいて各CU106の基本CUサイズ(ダミー領
域サイズ)の決定を行う方法)
【0037】ダミー領域付加手段102は、の方法に
よる場合には、固定的なシステム情報として与えられて
いるダミー領域サイズ指定情報104に基づいて、各C
U106の基本CUサイズを決定する(ステップ20
2)。また、の方法による場合には、各CU106
(ソースユニット105)について別個に与えられるダ
ミー領域サイズ指定情報104に基づいて、当該各CU
106の基本CUサイズを決定する(ステップ20
2)。
【0038】また、ダミー領域付加手段102は、ステ
ップ202で決定した基本CUサイズをCUサイズ一覧
記憶部110に格納する(ステップ203)。なお、C
Uサイズ一覧記憶部110は、LM109を構成する各
CU106に対する基本CUサイズを有するCUサイズ
一覧を保持している(CUサイズ一覧には、LM109
におけるCUのリンク順を示す情報も存在する)。
【0039】さらに、ダミー領域付加手段102は、ス
テップ202で決定した基本CUサイズと実CUサイズ
との差分であるダミー領域サイズを算出し、そのダミー
領域サイズを持つダミー領域を実CUに付加してCU1
06を作成する(ステップ204)。
【0040】コンパイラ101は、以上の処理(図2
(a)に示す処理)を構築対象のLM109に関する全
てのCU106について繰り返して行う。
【0041】リンカ107は、コンパイラ101によっ
て作成された複数のCU106(ダミー領域が付加され
たCU)をリンクしてLM109を作成する(このリン
クは従来から存在するリンク機能によって行われる)。
【0042】第2に、あるCU106の修正(変更)が
発生した場合(以下、このCU106を変更CUとい
う)における、LM109の再構築時の動作について説
明する。
【0043】コンパイラ101は、変更CUに対応する
ソースユニット105のコンパイルを行い、変更後の実
CUを生成した後に、以下に示すような処理を行う(図
2(b)参照)。
【0044】コンパイラ101内のCUサイズ保持手段
103は、変更後の実CUサイズを入力し(ステップ2
05)、CUサイズ一覧記憶部110から変更CUの基
本CUサイズを入力する(ステップ206)。
【0045】次に、CUサイズ保持手段103は、ステ
ップ205で入力した実CUサイズとステップ206で
入力した基本CUサイズとを比較して、前者が後者より
も大きいか否かを判定する(ステップ207)。
【0046】CUサイズ保持手段103は、ステップ2
07で「実CUサイズが基本CUサイズよりも大きくな
い」と判定した場合には、変更CUの実CUサイズを基
本CUサイズから変更しないように制御する。すなわ
ち、当該実CUサイズおよび当該基本CUサイズととも
にダミー領域付加手段102に制御を渡し、当該実CU
サイズと当該基本CUサイズとの差分をダミー領域サイ
ズとして算出させ、そのダミー領域サイズを持つダミー
領域を変更後の実CUに付加させる(ステップ20
8)。これによって、変更CUの作成が実現される。
【0047】一方、CUサイズ保持手段103は、ステ
ップ207で「実CUサイズが基本CUサイズよりも大
きい」と判定した場合には、その旨を示すエラー通知を
ユーザ等に対して行う(ステップ209)。
【0048】このように、CUサイズ保持手段103に
は、実CUサイズが基本CUサイズを越えない限り基本
CUサイズを変更しないように制御する機能と、実CU
サイズが基本CUサイズよりも大きくなった場合にエラ
ー通知を行う機能とがある。そして、以上のような機能
により、ダミー領域が付加されたCU106の内容に修
正が起こってもそのCUサイズを一定のサイズ(基本C
Uサイズ)に保つことができるようになる。
【0049】コンパイラ101は、以上の処理(図2
(b)に示す処理)を全ての変更CUについて繰り返し
て行う。
【0050】リンカ107は、どのCU106が変更C
Uであるかを示す情報を取得し(例えば、コンパイラ1
01から取得する)、LM109の再構築を行う。この
際に、変更CUのCUサイズが基本CUサイズから変わ
っていないので、LM109において変更CUを入れ替
えるだけでLM109の再構築を実現することができ
る。すなわち、リンカ107内のCU部分交換LM構築
手段108は、CUサイズ一覧記憶部110内のCUサ
イズ一覧の参照等に基づいて変更CUのLM109にお
ける位置(相対アドレス)を認識し、その認識に基づい
てLM109における変更CUのみの入れ替え(例え
ば、LM109に対する変更CUの上塗りによって実現
される入れ替え)を行う。
【0051】最後に、図3を図8と対比しながら参照し
て、本発明のLM構築方式の効果を確認しておく。本発
明のLM構築方式によると、プログラムに修正が発生し
てLMの再構築が行われる際にもCUサイズが変わらな
いため、LM内でのCUの位置(相対アドレス)を固定
化することができる。よって、変更CU(図3において
はCU)のみの入れ替えでLMの再構築が可能とな
り、プログラムの修正の影響を当該CU部分(CU部
分)に局所化することができる。すなわち、図8におけ
る再リンクが不要になる。
【0052】図4は、本発明のプログラム転送方式の一
実施例の構成を示すブロック図である。なお、本実施例
のプログラム転送方式は、先に述べたLM構築方式(図
1参照)を利用することによって実現されるものであ
る。
【0053】本実施例のプログラム転送方式は、ホスト
401と、ホスト401と端末405との間のオンライ
ン転送のために使用されるネットワーク404と、広範
囲の地域に分散して設置されている端末405とを含ん
で構成されている。
【0054】ホスト401は、CU群およびCUサイズ
一覧を作成するコンパイラ402と、変更CU群および
変更CU一覧を端末405側にオンライン転送するオン
ライン転送手段403とを含んで構成されている。な
お、本発明に関するホスト401側の機能を実現する開
発端末を別個に設けて、その開発端末をホスト401に
付設して本発明を実現することも可能である。
【0055】端末405は、ホスト401側からの変更
CU群および変更CU一覧のオンライン転送を認識する
オンライン転送認識手段406と、変更CU群,変更C
U一覧およびCUサイズ一覧に基づいてLMの再構築を
行うリンカ407とを含んで構成されている。
【0056】図5(a)および(b)は、本実施例のプ
ログラム転送方式の処理を示す流れ図である。この処理
は、変更CU群および変更CU一覧作成ステップ501
と、変更CU群および変更CU一覧オンライン転送ステ
ップ502と、変更CUオンライン転送通知ステップ5
03と、オンライン転送認識手段起動ステップ504
と、変更CUオンライン転送通知有無判定ステップ50
5と、LM再構築ステップ506と、後処理ステップ5
07とからなる。
【0057】図6は、本実施例のプログラム転送方式の
動作を説明するための図である。
【0058】図7は、本実施例のプログラム転送方式の
処理の概要を示す図である(図6は従来技術に係る図9
に対応するものである)。
【0059】次に、このように構成された本実施例のプ
ログラム転送方式の動作について説明する。
【0060】本発明のプログラム転送方式は修正後のプ
ログラムの転送に関するものであるが、前提として転送
対象のプログラムに係るCU群の新規の作成時(当該C
U群によって構成されるLMの当初構築時)に次のよう
な処理が行われる。
【0061】ホスト401内のコンパイラ402は、図
1中のコンパイラ101と同様の処理を行い、ダミー領
域が付加されたCU群を作成し、それらを反映したCU
サイズ一覧を作成する(図6参照)。
【0062】このようにして作成されたCU群およびC
Uサイズ一覧は、ホスト401から端末405に転送さ
れる(この転送はオンライン転送に限られない)。
【0063】端末405内のリンカ407は、転送され
てきたCU群をリンクして端末405内にLMを作成
(構築)する。
【0064】さて、以上のようにして端末405側にす
でにLMが構築されている場合に、当該LMに係るプロ
グラムの修正(一部のCU群の変更による修正)が行わ
れたときの動作を考える。
【0065】第1に、ホスト401側での動作について
説明する(図5(a)参照)。
【0066】転送対象のプログラムに係るCU群中の特
定のCUの修正(変更)が発生すると、コンパイラ40
2は、1以上の変更CU(変更CU群)と変更CU一覧
(変更CUを識別するための一覧情報)とを作成する
(ステップ501)。なお、変更CU一覧を作成しなく
ても、端末405側で変更CUの内容を参照すること等
により変更CUがLM中のどのCUであるかを判別する
ことはできるが、変更CU一覧を作成してそれにより変
更CUを判別することによって、処理の効率化を図るこ
とができるという効果がある。
【0067】ここで、変更CU群の作成においては、図
1中のコンパイラ101におけるダミー領域付加手段1
02およびCUサイズ保持手段103の機能が適用され
る。したがって、各変更CUはCUサイズ一覧に基づい
てCUサイズの変更がないように作成される。
【0068】オンライン転送手段403は、任意のタイ
ミングで(例えば、変更CU群の作成の直後に)、ホス
ト401から端末405にネットワーク404を介して
変更CU群と変更CU一覧とをオンライン転送し(ステ
ップ502)、このオンライン転送の正常終了後に端末
405側に当該オンライン転送が正常に終了した旨の通
知(変更CUオンライン転送通知)を送信する(ステッ
プ503)。
【0069】第2に、端末405側での動作について説
明する(図5(b)参照)。
【0070】オンライン転送認識手段406は、端末4
05において定期的に起動され(ステップ504)、ホ
スト401からの変更CU群のオンライン転送の有無
(ステップ503における変更CUオンライン転送通知
の有無)を確認(判定)する(ステップ505)。ここ
にいう「定期的」とは、例えば、「毎日のマシン立上げ
時毎に」といったタイミングが考えられる。
【0071】オンライン転送認識手段406は、ステッ
プ505で「変更CUオンライン転送通知が有った」と
判定した場合には、リンカ407に制御を渡す。
【0072】リンカ407は、変更CU群の交換のみに
より実現されるLMの再構築を行う(ステップ50
6)。すなわち、図1中のリンカ107内のCU部分交
換LM構築手段108の機能(CU部分交換LM構築機
能)により、LMの再構築を行う。詳しくは、変更CU
一覧によって変更CU群を認識し、CUサイズ一覧で各
変更CUのLM(旧LM)における位置(相対アドレ
ス)を認識し、CU部分交換LM構築機能によって旧L
Mに対して変更CU群のみを入れ替えて新LMを再構築
する(図6参照)。
【0073】また、オンライン転送認識手段406は、
ステップ505で「オンライン転送が無かった」と判定
した場合またはステップ506の処理が終了した場合に
は、ファイルクローズ等の一般的な後処理(これらの処
理は従来技術によって実現される)を行う(ステップ5
07)。
【0074】以上の一連の動作で、修正後のプログラム
のオンライン転送および端末405側でのLMの自動的
な再構築(旧LMから新LMへの変更)が可能となる。
【0075】最後に、図7を図9と対比しながら参照し
て、本発明のプログラム転送方式の効果を確認してお
く。本発明のプログラム転送方式によると、CU単位で
のオンライン転送がネットワークを介して行われる。し
たがって、変更CU群のオンライン転送によって、広範
囲に分散して設置されている端末における新LMの構築
(LMの再構築)が可能になり、図9における自動車輸
送等のための費用を節減でき、当該転送のための時間を
削減することができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明のLM構築方
式は、プログラムの修正によるLMの再構築があっても
CUサイズが変わらないようにして、LM中の部分的な
修正の影響をCU単位に局所化すること(全LMに影響
が及ばないようにすること)により、プログラムの修正
(LMの再構築)に要する工数および時間を削減するこ
とができるという効果を有する。
【0077】また、再構築が繰り返されてもLMのサイ
ズは変わらないので、LMを格納するためのファイル資
源の量を一定にすることができ、プログラムの修正に起
因して必要な資源量の増加が生じるという事態を回避で
きるという効果がある。
【0078】一方、そのようなLM構築方式を利用した
本発明のプログラム転送方式は、修正後のプログラムに
おける転送対象が変更CUのみになることにより、修正
後のプログラムの転送をCU単位のオンライン転送で実
現することができ、そのような転送に要する費用(人力
による輸送のための輸送費等)および時間を削減するこ
とができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLM構築方式の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示すLM構築方式におけるコンパイラの
処理を示す流れ図である。
【図3】図1に示すLM構築方式の動作を説明するため
の図である。
【図4】本発明のプログラム転送方式の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図5】図4に示すプログラム転送方式の処理を示す流
れ図である。
【図6】図4に示すプログラム転送方式の動作を説明す
るための図である。
【図7】図4に示すプログラム転送方式の処理の概要を
示す図である。
【図8】従来のLM構築方式の動作を説明するための図
である。
【図9】従来のプログラム転送方式の処理の概要を示す
図である。
【符号の説明】
101 コンパイラ 102 ダミー領域付加手段 103 CUサイズ保持手段 104 ダミー領域サイズ指定情報 105 ソースユニット 106 CU 107 リンカ 108 CU部分交換LM構築手段 109 LM 110 CUサイズ一覧記憶部 401 ホスト 402 コンパイラ 403 オンライン転送手段 404 ネットワーク 405 端末 406 オンライン転送認識手段 407 リンカ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LMの当初構築時にダミー領域サイズ指
    定情報に基づいて各CUの基本CUサイズを決定し、L
    Mの当初構築時および再構築時に当該基本CUサイズに
    基づいてダミー領域サイズを算出して実CUにダミー領
    域を付加するコンパイラ内のダミー領域付加手段と、 LMの再構築時に、変更CUの実CUサイズが前記ダミ
    ー領域付加手段により決定された基本CUサイズ内であ
    るか否かを判定し、基本CUサイズ内である場合には変
    更CUのCUサイズを基本CUサイズから変更しないよ
    うに制御するコンパイラ内のCUサイズ保持手段と、 LMの再構築時に、変更CUのLMにおける位置を認識
    し、その認識に基づいて当該LMにおける変更CUのみ
    の入れ替えを行うリンカ内のCU部分交換LM構築手段
    とを有することを特徴とするLM構築方式。
  2. 【請求項2】 各CUについて同一のダミー領域サイズ
    指定情報に基づいて前記ダミー領域付加手段が各CUの
    基本CUサイズの決定を行うことを特徴とする請求項1
    記載のLM構築方式。
  3. 【請求項3】 各CUについて可変のダミー領域サイズ
    指定情報に基づいて前記ダミー領域付加手段が各CUの
    基本CUサイズの決定を行うことを特徴とする請求項1
    記載のLM構築方式。
  4. 【請求項4】 当初の実CUサイズに対する割合で当初
    のダミー領域サイズを指定するダミー領域サイズ指定情
    報に基づいて前記ダミー領域付加手段が基本CUサイズ
    の決定を行うことを特徴とする請求項1記載のLM構築
    方式。
  5. 【請求項5】 当初のダミー領域サイズの値で当初のダ
    ミー領域サイズを指定するダミー領域サイズ指定情報に
    基づいて前記ダミー領域付加手段が基本CUサイズの決
    定を行うことを特徴とする請求項1記載のLM構築方
    式。
  6. 【請求項6】 転送対象のプログラムの修正時に、前記
    ダミー領域付加手段および前記CUサイズ保持手段の機
    能を利用して変更CUのCUサイズがプログラムの修正
    の前後で変わらないように当該変更CUを作成するホス
    ト内のコンパイラと、 このコンパイラによって生成された変更CUを端末側に
    オンライン転送し、当該オンライン転送が正常に終了し
    た後に変更CUオンライン転送通知を端末側に送信する
    ホスト内のオンライン転送手段と、 このオンライン転送手段からの変更CUオンライン転送
    通知の有無を一定の時間間隔で確認し、変更CUオンラ
    イン転送通知の存在によって変更CUがオンライン転送
    されてきたことを認識する端末内のオンライン転送認識
    手段と、 このオンライン転送認識手段により変更CUのオンライ
    ン転送が認識された場合に、前記CU部分交換LM構築
    手段の機能を利用して当該変更CUのみの入れ替えによ
    ってLMの再構築を行う端末内のリンカとを有すること
    を特徴とするプログラム転送方式。
  7. 【請求項7】 前記コンパイラが変更CUの生成を反映
    させて変更CU一覧を作成し、前記オンライン転送通知
    手段が変更CUと共に当該変更CU一覧を端末側に転送
    することを特徴とする請求項6記載のプログラム転送方
    式。
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