JP2583262B2 - 光パルスの分離および多重装置 - Google Patents
光パルスの分離および多重装置Info
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- JP2583262B2 JP2583262B2 JP63004979A JP497988A JP2583262B2 JP 2583262 B2 JP2583262 B2 JP 2583262B2 JP 63004979 A JP63004979 A JP 63004979A JP 497988 A JP497988 A JP 497988A JP 2583262 B2 JP2583262 B2 JP 2583262B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、光カー効果を利用して、パルス光を分離ま
たは多重化する光パルスの分離および多重装置に関す
る。
たは多重化する光パルスの分離および多重装置に関す
る。
(従来の技術) この種の光パルスの分離および多重装置としては、光
カー効果を利用した全光型構成の装置が電気系の制約を
受けず、高速化が期待されている。第5図は光カー効果
を利用したこの種の従来の光パルス分離装置の構成図で
ある。
カー効果を利用した全光型構成の装置が電気系の制約を
受けず、高速化が期待されている。第5図は光カー効果
を利用したこの種の従来の光パルス分離装置の構成図で
ある。
第5図の光パルス分離装置は、多重化された信号パル
ス光1を2つの信号パルス光11および12に分離する装置
であり、信号パルス光1は交互に配列された第1の信号
パルス列ai(a1,a2,……)と第2の信号列パルスbi(b
1,b2,……)を多重したパルス光であり、その光周波数
はυ1および繰返し周波数は2f0であるとともに、符号1
aで示すように45度の偏光状態にある。この信号パルス
光1は、光フィルタ7を透過してカー媒質3に入射す
る。一方、カー媒質3には、前記光フィルタ7および反
射鏡6によって反射される制御用パルス光2が信号パル
ス光1と光路がほとんど一致するように入射している。
この制御用パルス光2は、光周波数がυ2、繰返し周波
数がf0であり、また偏光状態は符号2aで示すように横方
向となっており、これにより信号パルス光1と制御用パ
ルス光2の偏光は互いに45度の角度をなす直線偏光にな
るように予め設定されている。
ス光1を2つの信号パルス光11および12に分離する装置
であり、信号パルス光1は交互に配列された第1の信号
パルス列ai(a1,a2,……)と第2の信号列パルスbi(b
1,b2,……)を多重したパルス光であり、その光周波数
はυ1および繰返し周波数は2f0であるとともに、符号1
aで示すように45度の偏光状態にある。この信号パルス
光1は、光フィルタ7を透過してカー媒質3に入射す
る。一方、カー媒質3には、前記光フィルタ7および反
射鏡6によって反射される制御用パルス光2が信号パル
ス光1と光路がほとんど一致するように入射している。
この制御用パルス光2は、光周波数がυ2、繰返し周波
数がf0であり、また偏光状態は符号2aで示すように横方
向となっており、これにより信号パルス光1と制御用パ
ルス光2の偏光は互いに45度の角度をなす直線偏光にな
るように予め設定されている。
信号パルス光1は、制御用パルス2とともにカー媒質
3を通過すると、時間上で重なって1つおきに配列され
ている周波数f0の第1の信号パルス列aはその偏光状態
が変化する。また、カー媒質3を通過した信号パルス光
1および制御用パルス光2は、このカー媒質3の後方に
配設されている光フィルタ5に導かれ、ここで周波数υ
1の信号パルス光1は該光フィルタ5を透過するが、周
波数υ2の制御用パルス光2は光フィルタ5によって反
射等されて阻止され透過することはできない。なお、光
フィルタ5を通過した信号パルス光1の偏光状態が符号
5aで示されているが、信号パルス光1のうちの第1の信
号パルス列aはカー媒質3への入射時の偏光状態に対し
て90度偏光方向が変化し、第2の信号列パルスbは変化
していない。このように偏光状態が互いに変っている第
1の信号パルス列aおよび第2の信号列パルスbを有す
る信号パルス光1が偏光分離プリズム4を通過すると、
偏光状態に従って第1の信号パルス列aに対応する出力
信号パルス光a11および第2の信号列パルスbに対応す
る出力信号パルス光b12に分離することができるのであ
る。
3を通過すると、時間上で重なって1つおきに配列され
ている周波数f0の第1の信号パルス列aはその偏光状態
が変化する。また、カー媒質3を通過した信号パルス光
1および制御用パルス光2は、このカー媒質3の後方に
配設されている光フィルタ5に導かれ、ここで周波数υ
1の信号パルス光1は該光フィルタ5を透過するが、周
波数υ2の制御用パルス光2は光フィルタ5によって反
射等されて阻止され透過することはできない。なお、光
フィルタ5を通過した信号パルス光1の偏光状態が符号
5aで示されているが、信号パルス光1のうちの第1の信
号パルス列aはカー媒質3への入射時の偏光状態に対し
て90度偏光方向が変化し、第2の信号列パルスbは変化
していない。このように偏光状態が互いに変っている第
1の信号パルス列aおよび第2の信号列パルスbを有す
る信号パルス光1が偏光分離プリズム4を通過すると、
偏光状態に従って第1の信号パルス列aに対応する出力
信号パルス光a11および第2の信号列パルスbに対応す
る出力信号パルス光b12に分離することができるのであ
る。
この原理は、制御用パルス光2が長さLのカー媒質3
の中で、その偏光状態(図では横方向)に対する位相変
化Δφを次式に示すように生じさせていることを利用し
ている。
の中で、その偏光状態(図では横方向)に対する位相変
化Δφを次式に示すように生じさせていることを利用し
ている。
Δφ=(n/λ)L・n2・I 但し、n2はカー媒質3の非線形定数、Iは制御用パルス
光2のパワー密度、λは信号パルス光1の波長(=c/υ
1)である。
光2のパワー密度、λは信号パルス光1の波長(=c/υ
1)である。
ところで、この方法で100%の分離および多重を行な
うには、Δφ=πにする必要があり、通常カー媒質の長
さLを長くして必要な制御パワー密度Iを下げる必要が
ある。
うには、Δφ=πにする必要があり、通常カー媒質の長
さLを長くして必要な制御パワー密度Iを下げる必要が
ある。
しかしながら、このカー媒質の長さLを長くするため
に、カー媒質として長尺の利用が期待される光ファイバ
や光導波路では、構造の非対称性等で複屈折を有してお
り、その温度特性により信号パルス光のが偏光が大きく
変動する問題がある。そのため、利用できるカー媒質が
制限され、大きな制御パワーを必要としている。
に、カー媒質として長尺の利用が期待される光ファイバ
や光導波路では、構造の非対称性等で複屈折を有してお
り、その温度特性により信号パルス光のが偏光が大きく
変動する問題がある。そのため、利用できるカー媒質が
制限され、大きな制御パワーを必要としている。
最近、この問題を解決する方法として、第6図に示す
構成が提案されている(Elect.Lett.,vol.23.pp.453〜4
54,1987年、盛岡および猿渡(T.Morioka and M.Saruwat
ari)による「偏波保持型単一モード光ファイバにおい
て光学カー効果を利用した超高速光学多重/分離装置
(ULTRAFAST OPTICAL MULTI/DEMULTIPLEXER UTILIZING
OPTICAL KERREFFECTIN POLARIZATION MAINTAINING SING
LE-MODE FIBERS)」)。この構成においては、カー媒質
の複屈折を補償することで安定な光パルスの多重および
分離を行なっている。すなわち、図に示すように複屈折
を有する2つの同じ長さの偏波保存光ファイバ31および
32をそれぞれ速い軸または遅い軸が直交するように接続
して、カー媒質30を構成し、これにより制御用パルス光
に対しては偏光の保持特性を保ちつつ、信号パルス光に
対しては全体として複屈折が補償される特性を備えたも
のである。
構成が提案されている(Elect.Lett.,vol.23.pp.453〜4
54,1987年、盛岡および猿渡(T.Morioka and M.Saruwat
ari)による「偏波保持型単一モード光ファイバにおい
て光学カー効果を利用した超高速光学多重/分離装置
(ULTRAFAST OPTICAL MULTI/DEMULTIPLEXER UTILIZING
OPTICAL KERREFFECTIN POLARIZATION MAINTAINING SING
LE-MODE FIBERS)」)。この構成においては、カー媒質
の複屈折を補償することで安定な光パルスの多重および
分離を行なっている。すなわち、図に示すように複屈折
を有する2つの同じ長さの偏波保存光ファイバ31および
32をそれぞれ速い軸または遅い軸が直交するように接続
して、カー媒質30を構成し、これにより制御用パルス光
に対しては偏光の保持特性を保ちつつ、信号パルス光に
対しては全体として複屈折が補償される特性を備えたも
のである。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、複屈折を有する2つの同じ長さの偏
波保存光ファイバ31および32を接続してカー媒質を形成
し、複屈折を補償するように構成した従来の構成におい
ても、接続された2つのカー媒質の長さが異なったり、
温度分布や局所的な外力が加わったりすると、補償し得
ない複屈折が発生するため、使用できる環境が限られ、
複屈折の完全な補償ができないとともに、また補償しき
れない残留複屈折により信号パルス光の偏光状態が直接
にならないので、第6図に示すように光フィルタ5と偏
光分離プリズム4との間にλ/4位相板またはバビネソレ
イユ補償板8を使用して楕円偏光を直線偏光に変換する
必要がある。
波保存光ファイバ31および32を接続してカー媒質を形成
し、複屈折を補償するように構成した従来の構成におい
ても、接続された2つのカー媒質の長さが異なったり、
温度分布や局所的な外力が加わったりすると、補償し得
ない複屈折が発生するため、使用できる環境が限られ、
複屈折の完全な補償ができないとともに、また補償しき
れない残留複屈折により信号パルス光の偏光状態が直接
にならないので、第6図に示すように光フィルタ5と偏
光分離プリズム4との間にλ/4位相板またはバビネソレ
イユ補償板8を使用して楕円偏光を直線偏光に変換する
必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、カー媒質の長尺利用を可能にし、必要な
制御用パルス光のパワーを著しく低減するとともに、制
御用パルス光および信号パルス光の偏光状態が変動しな
いようにして特性の安定化を図った光パルス多重および
分離装置を提供することにある。
するところは、カー媒質の長尺利用を可能にし、必要な
制御用パルス光のパワーを著しく低減するとともに、制
御用パルス光および信号パルス光の偏光状態が変動しな
いようにして特性の安定化を図った光パルス多重および
分離装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 前記課題を解決するため、本発明の光パルス分離装置
は、信号パルス光および該信号パルス光と波長が異なる
制御用パルス光を光路がほぼ重なるように入射する入射
手段と、該入射手段を介して入射される信号パルス光お
よび制御用パルス光が第1の方向に通過するように配設
され、光カー効果による複屈折を有する光導波路と、該
光導波路を通過した複屈折の主軸に平行な2つの偏光成
分をほぼ90度回転させて前記光導波路に対して前記第1
の方向と反対の方向から導く反射手段と、該反射手段に
よって導かれて前記光導波路を反対方向に通過した信号
パルス光を偏光状態に従って分離する偏光分離手段とを
有することを要旨とする。
は、信号パルス光および該信号パルス光と波長が異なる
制御用パルス光を光路がほぼ重なるように入射する入射
手段と、該入射手段を介して入射される信号パルス光お
よび制御用パルス光が第1の方向に通過するように配設
され、光カー効果による複屈折を有する光導波路と、該
光導波路を通過した複屈折の主軸に平行な2つの偏光成
分をほぼ90度回転させて前記光導波路に対して前記第1
の方向と反対の方向から導く反射手段と、該反射手段に
よって導かれて前記光導波路を反対方向に通過した信号
パルス光を偏光状態に従って分離する偏光分離手段とを
有することを要旨とする。
また、本発明の光パルスの多重装置は、多重化すべき
複数の信号パルス光を偏光の相違によって多重化する偏
光多重化手段と、該多重化手段により多重化された信号
パルス光1および該信号パルス光と波長が異なる制御用
パルス光を光路がほぼ重なるように入射する入射手段
と、該入射手段を介して入射される信号パルス光および
制御用パルス光が第1の方向に通過するように配設さ
れ、光カー効果による複屈折を有する光導波路と、該光
導波路を通過した複屈折の主軸に平行な2つの偏光成分
をほぼ90度回転させて前記光導波路に対して前記第1の
方向と反対の方向から導く反射手段と、該反射手段によ
って導かれて前記光導波路を反対方向に通過した複数の
信号パルス光を多重化した信号パルス光として出力する
出力手段とを有することを要旨とする。
複数の信号パルス光を偏光の相違によって多重化する偏
光多重化手段と、該多重化手段により多重化された信号
パルス光1および該信号パルス光と波長が異なる制御用
パルス光を光路がほぼ重なるように入射する入射手段
と、該入射手段を介して入射される信号パルス光および
制御用パルス光が第1の方向に通過するように配設さ
れ、光カー効果による複屈折を有する光導波路と、該光
導波路を通過した複屈折の主軸に平行な2つの偏光成分
をほぼ90度回転させて前記光導波路に対して前記第1の
方向と反対の方向から導く反射手段と、該反射手段によ
って導かれて前記光導波路を反対方向に通過した複数の
信号パルス光を多重化した信号パルス光として出力する
出力手段とを有することを要旨とする。
(作用) 本発明の光パルスの分離および多重装置では、カー効
果による複屈折を有する光導波路を第1の方向に通過し
た信号パルス光が反射手段を介して反射されて再び光導
波路に反対方向から入射する時、光導波路の速い軸方向
の信号光成分Pxと遅い軸方向の成分Pyとが入れ換わるた
め、再び光導波路を通過すると、自然複屈折による位相
差が相殺され、光導波路の複屈折が外的要因によって変
動しても該変動の速さが光導波路、例えば光ファイバを
往復する時間に比較して遅い限り、その影響を完全に除
去することができる。
果による複屈折を有する光導波路を第1の方向に通過し
た信号パルス光が反射手段を介して反射されて再び光導
波路に反対方向から入射する時、光導波路の速い軸方向
の信号光成分Pxと遅い軸方向の成分Pyとが入れ換わるた
め、再び光導波路を通過すると、自然複屈折による位相
差が相殺され、光導波路の複屈折が外的要因によって変
動しても該変動の速さが光導波路、例えば光ファイバを
往復する時間に比較して遅い限り、その影響を完全に除
去することができる。
(実施例) 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の一実施例に係る光パルス分離装置の
構成図である。同図の光パルス分離装置は、前述した第
5図の装置と同様に、多重化された信号パルス光1を2
つの信号パルス光11および12に分離する装置であり、信
号パルス光1は交互に配列された第1の信号パルス列ai
(a1,a2,……)と第2の信号列パルスbi(b1,b2,……)
を多重変調されたパルス光であり、その光周波数はυ1
および繰返し周波数は2f0であるとともに、符号1bで示
すように45度の偏光状態にある。この信号パルス光1
は、光フィルタ7を透過して光サーキュレータ80の入力
ポート81に入射する。一方、この光サーキュレータ80に
は、前記光フィルタ7および全反射鏡6によって反射さ
れる制御用パルス光2が信号パルス光1と光路がほとん
ど一致するように入射している。この制御用パルス光2
は、光周波数がυ2(≠υ1)、繰返し周波数がf0であ
り、また偏光状態は符号2aで示すように横方向となって
おり、これにより信号パルス光1と制御用パルス光2の
偏光は互いに45度の角度をなす直線偏光になるように予
め設定されている。
構成図である。同図の光パルス分離装置は、前述した第
5図の装置と同様に、多重化された信号パルス光1を2
つの信号パルス光11および12に分離する装置であり、信
号パルス光1は交互に配列された第1の信号パルス列ai
(a1,a2,……)と第2の信号列パルスbi(b1,b2,……)
を多重変調されたパルス光であり、その光周波数はυ1
および繰返し周波数は2f0であるとともに、符号1bで示
すように45度の偏光状態にある。この信号パルス光1
は、光フィルタ7を透過して光サーキュレータ80の入力
ポート81に入射する。一方、この光サーキュレータ80に
は、前記光フィルタ7および全反射鏡6によって反射さ
れる制御用パルス光2が信号パルス光1と光路がほとん
ど一致するように入射している。この制御用パルス光2
は、光周波数がυ2(≠υ1)、繰返し周波数がf0であ
り、また偏光状態は符号2aで示すように横方向となって
おり、これにより信号パルス光1と制御用パルス光2の
偏光は互いに45度の角度をなす直線偏光になるように予
め設定されている。
信号パルス光1は、制御用パルス光2とともに光サー
キュレータ80の入力ポート81に入射すると、その出力ポ
ート82から出射して、カー媒質33を通過する。信号パル
ス光1および制御用パルス光2がカー媒質33を通過する
と、時間上で重なって1つおきに配列されている周波数
f0の第1の信号パルス列aはその偏光状態が変化する。
なお、カー媒質33は、本実施例では高い複屈折を有する
偏波保持型単一モード光ファイバを使用し、その主軸、
すなわち屈折率楕円体で表した速い軸またはこの速い軸
に直交する遅い軸は制御用パルス光2の偏光方向と一致
させられている。
キュレータ80の入力ポート81に入射すると、その出力ポ
ート82から出射して、カー媒質33を通過する。信号パル
ス光1および制御用パルス光2がカー媒質33を通過する
と、時間上で重なって1つおきに配列されている周波数
f0の第1の信号パルス列aはその偏光状態が変化する。
なお、カー媒質33は、本実施例では高い複屈折を有する
偏波保持型単一モード光ファイバを使用し、その主軸、
すなわち屈折率楕円体で表した速い軸またはこの速い軸
に直交する遅い軸は制御用パルス光2の偏光方向と一致
させられている。
また、カー媒質3を通過した信号パルス光1および制
御用パルス光2は、このカー媒質3の後方に配設され、
主軸がカー媒質33の主軸と45度をなして配設されている
波長板9を通過した後、波長板9の後方に配設されてい
る反射鏡10によって反射され、再び逆の光路を辿って波
長板9、カー媒質33、光サーキュレータ80を通過する。
なお、このカー媒質33、波長板9および反射鏡10がカー
スイッチ部を構成している。また、このカースイッチ部
を通過して光サーキュレータ80に戻る光の偏光状態は同
図において符号33aで示すように信号パルス光1を構成
する第1の信号パルス列aと第2の信号列パルスbとで
交互に直交している。
御用パルス光2は、このカー媒質3の後方に配設され、
主軸がカー媒質33の主軸と45度をなして配設されている
波長板9を通過した後、波長板9の後方に配設されてい
る反射鏡10によって反射され、再び逆の光路を辿って波
長板9、カー媒質33、光サーキュレータ80を通過する。
なお、このカー媒質33、波長板9および反射鏡10がカー
スイッチ部を構成している。また、このカースイッチ部
を通過して光サーキュレータ80に戻る光の偏光状態は同
図において符号33aで示すように信号パルス光1を構成
する第1の信号パルス列aと第2の信号列パルスbとで
交互に直交している。
反射鏡10で反射されて逆方向に進行する信号パルス光
1および制御用パルス光2は、光サーキュレータ80をそ
の出力ポート82から入射し、入力ポート81と異なるポー
ト83から出射した後、光フィルタ5に導かれる。この光
フィルタ5は、周波数υ1の信号パルス光1を透過し、
周波数υ2の制御用パルス光2を反射等により阻止す
る。光フィルタ5を透過した信号パルス光1は、その偏
光方向に合わせて設定されている偏光分離プリズム4に
より第1の信号パルス列aおよび第2の信号列パルスb
にそれぞれ対応する2つの信号パルス光11および信号パ
ルス光12に分離されて出力する。
1および制御用パルス光2は、光サーキュレータ80をそ
の出力ポート82から入射し、入力ポート81と異なるポー
ト83から出射した後、光フィルタ5に導かれる。この光
フィルタ5は、周波数υ1の信号パルス光1を透過し、
周波数υ2の制御用パルス光2を反射等により阻止す
る。光フィルタ5を透過した信号パルス光1は、その偏
光方向に合わせて設定されている偏光分離プリズム4に
より第1の信号パルス列aおよび第2の信号列パルスb
にそれぞれ対応する2つの信号パルス光11および信号パ
ルス光12に分離されて出力する。
波長板9は、カー媒質33の速い軸と45度および135度
をなす2つの直交成分間にλ/4の位相差を与えるもので
あり、信号パルス光1はこの波長板9を通過することに
よりカー媒質33の速い軸に平行な信号光の偏光成分Pxお
よび制御用パルス光2と垂直な信号光の偏光成分Pyはそ
れぞれ偏光方向が90度回転する。すなわち、カー媒質33
を波長板9から逆方向に通過する光はすべて偏光方向が
入れ替わることになる。従って、信号光成分Pxはカー媒
質33を光サーキュレータ80の方向から通過する行きの場
合にはカー媒質33の速い軸方向の屈折率n1を受け、逆に
カー媒質33を反対方向から通過する帰りの場合には、カ
ー媒質33の遅い軸方向の屈折率n2を受けるが、信号光成
分Pyは行きの場合には屈折率n2を受け、帰りの場合には
屈折率n1を受ける。この結果、信号光成分PxおよびPy間
のカー媒質33の自然複屈折による位相差は往復した出口
では相殺される。一方、制御用パルス光2で発生するカ
ー効果による屈折率変化は、行きはX方向、帰りはY方
向となるので、行きおよび帰りとも信号光成分Pxを受け
ることになる。従って、カー効果による位相差は2倍の
長さのカー媒質を通過したのと等価になる。
をなす2つの直交成分間にλ/4の位相差を与えるもので
あり、信号パルス光1はこの波長板9を通過することに
よりカー媒質33の速い軸に平行な信号光の偏光成分Pxお
よび制御用パルス光2と垂直な信号光の偏光成分Pyはそ
れぞれ偏光方向が90度回転する。すなわち、カー媒質33
を波長板9から逆方向に通過する光はすべて偏光方向が
入れ替わることになる。従って、信号光成分Pxはカー媒
質33を光サーキュレータ80の方向から通過する行きの場
合にはカー媒質33の速い軸方向の屈折率n1を受け、逆に
カー媒質33を反対方向から通過する帰りの場合には、カ
ー媒質33の遅い軸方向の屈折率n2を受けるが、信号光成
分Pyは行きの場合には屈折率n2を受け、帰りの場合には
屈折率n1を受ける。この結果、信号光成分PxおよびPy間
のカー媒質33の自然複屈折による位相差は往復した出口
では相殺される。一方、制御用パルス光2で発生するカ
ー効果による屈折率変化は、行きはX方向、帰りはY方
向となるので、行きおよび帰りとも信号光成分Pxを受け
ることになる。従って、カー効果による位相差は2倍の
長さのカー媒質を通過したのと等価になる。
要約すると、カー媒質33に入射して片方向を通過した
信号パルス光1は例えばλ/4の位相差を与える波長板9
を介して反射されて再びカー媒質33に逆方向から入射す
る時、カー媒質33の速い軸方向の信号光成分Pxと遅い軸
方向の成分Pyとが入れ替わるため、再びカー媒質33を通
過すると、自然複屈折による位相差は相殺されることに
なる。また、制御用パルス光2も最初の入射時にカー媒
質33の速い軸方向に一致されていると、反射されて戻る
時には遅い軸方向になり、信号光の速い軸方向の成分と
行きも帰りも偏光方向が一致する。すなわち、カー効果
による信号成分PxとPyとの位相差は行きと帰りとで加算
されるため、2倍の長さのカー媒質を受ける位相差が生
じるが、カー媒質の自然複屈折による信号光成分間の位
相差は完全に消滅させることができる。前記第6図に示
した従来の方法では残留複屈折によるカー媒質を通過し
た後の偏光状態が定まらず、通常、波長板9やバビネソ
レイユ補償板8を用いて直線偏光に変換する必要があっ
たが、本実施例ではこの必要がない。特に、長尺や光フ
ァイバをカー媒質として使用すると、局所的なストレ
ス、曲げ、圧力や温度分布等で生じる複屈折の不均一性
により、完全に同一長の偏波保持ファイバを直交接続し
たとしても残留複屈折が生じ、かつそれが変動する問題
が避けられなかったが、本実施例では、ファイバの複屈
折が外的要因で変動してもその変動の速さが光ファイバ
を往復する時間に比べて遅い限り、完全にその影響を無
くすことができる。なお、通常、複屈折の外乱による変
動は数KHz以下であり、ファイバ長として数km以上(数1
0nsの遅延時間)利用しても問題が生じない。
信号パルス光1は例えばλ/4の位相差を与える波長板9
を介して反射されて再びカー媒質33に逆方向から入射す
る時、カー媒質33の速い軸方向の信号光成分Pxと遅い軸
方向の成分Pyとが入れ替わるため、再びカー媒質33を通
過すると、自然複屈折による位相差は相殺されることに
なる。また、制御用パルス光2も最初の入射時にカー媒
質33の速い軸方向に一致されていると、反射されて戻る
時には遅い軸方向になり、信号光の速い軸方向の成分と
行きも帰りも偏光方向が一致する。すなわち、カー効果
による信号成分PxとPyとの位相差は行きと帰りとで加算
されるため、2倍の長さのカー媒質を受ける位相差が生
じるが、カー媒質の自然複屈折による信号光成分間の位
相差は完全に消滅させることができる。前記第6図に示
した従来の方法では残留複屈折によるカー媒質を通過し
た後の偏光状態が定まらず、通常、波長板9やバビネソ
レイユ補償板8を用いて直線偏光に変換する必要があっ
たが、本実施例ではこの必要がない。特に、長尺や光フ
ァイバをカー媒質として使用すると、局所的なストレ
ス、曲げ、圧力や温度分布等で生じる複屈折の不均一性
により、完全に同一長の偏波保持ファイバを直交接続し
たとしても残留複屈折が生じ、かつそれが変動する問題
が避けられなかったが、本実施例では、ファイバの複屈
折が外的要因で変動してもその変動の速さが光ファイバ
を往復する時間に比べて遅い限り、完全にその影響を無
くすことができる。なお、通常、複屈折の外乱による変
動は数KHz以下であり、ファイバ長として数km以上(数1
0nsの遅延時間)利用しても問題が生じない。
以上の説明から明らかなように、波長板9は行きと帰
りの往復の経路を通過した直線偏光を90度回転させれば
よいので、λ/4の位相差にλ/2の整数倍m、すなわちmx
λ/2を加えてもよい。
りの往復の経路を通過した直線偏光を90度回転させれば
よいので、λ/4の位相差にλ/2の整数倍m、すなわちmx
λ/2を加えてもよい。
上述したように、本実施例においては、カー媒質33を
出射した光が何らかの手段で同一光路を戻って再びカー
媒質33に入射する時、カー媒質33の主軸に平行な2つの
直交偏光がその偏光方向を90度回転させられればよいも
のであり、このように偏光方向を90度回転させる本発明
の反射手段を波長板9および反射鏡10で構成しているも
のであるが、この反射手段の他の構成例としては、第2
図および第3図に示すものがある。
出射した光が何らかの手段で同一光路を戻って再びカー
媒質33に入射する時、カー媒質33の主軸に平行な2つの
直交偏光がその偏光方向を90度回転させられればよいも
のであり、このように偏光方向を90度回転させる本発明
の反射手段を波長板9および反射鏡10で構成しているも
のであるが、この反射手段の他の構成例としては、第2
図および第3図に示すものがある。
すなわち、第2図に示す他の反射手段は、ファラデー
回転素子91と反射鏡10との組合せにより構成され、任意
の直線偏光の方向を回転させることができる。これは、
ファラデー効果を有するYIG等のファラデー素子に光軸
方向の磁場を加えたもので、通常光アイソレータを構成
する素子として用いられる。ファラデー素子の長さや磁
場の強さを適当に選んで、偏光方向を片方向通過で45度
回転させれば、カー媒質33に再入射するときには、上記
直線偏光成分が入れ替わり、本発明の反射手段として適
用できる。なお、この場合もファラデー回転角に対する
自由度があり、45度+90度×n(但し、nは整数)に選
べばよい。
回転素子91と反射鏡10との組合せにより構成され、任意
の直線偏光の方向を回転させることができる。これは、
ファラデー効果を有するYIG等のファラデー素子に光軸
方向の磁場を加えたもので、通常光アイソレータを構成
する素子として用いられる。ファラデー素子の長さや磁
場の強さを適当に選んで、偏光方向を片方向通過で45度
回転させれば、カー媒質33に再入射するときには、上記
直線偏光成分が入れ替わり、本発明の反射手段として適
用できる。なお、この場合もファラデー回転角に対する
自由度があり、45度+90度×n(但し、nは整数)に選
べばよい。
第3図は更に他の反射手段の構成を示しているが、こ
の反射手段は、2つの直交する反射面を有する2枚鏡ま
たは2つの直交する全反射面を有する直角プリズム92で
構成されている。この場合には、直交する2つの反射面
94a,94bの交線93がカー媒質33の主軸と45度をなすよう
に配置されている。この時、2つの反射面で反射された
光は、交線93を対称軸として左右が入れ替わるので、光
線93に対して45度,135度の直線偏光は反射されると、13
5度,45度の直線偏光になる。そして、この反射された直
線偏光は更にカー媒質33を逆方向に通過する。この方法
の特徴は、前述した他の例と異なり、波長依存性がな
く、比較的簡単にできることである。また、カー媒質33
を直接加工して全反射面を取り付けることも可能であ
る。
の反射手段は、2つの直交する反射面を有する2枚鏡ま
たは2つの直交する全反射面を有する直角プリズム92で
構成されている。この場合には、直交する2つの反射面
94a,94bの交線93がカー媒質33の主軸と45度をなすよう
に配置されている。この時、2つの反射面で反射された
光は、交線93を対称軸として左右が入れ替わるので、光
線93に対して45度,135度の直線偏光は反射されると、13
5度,45度の直線偏光になる。そして、この反射された直
線偏光は更にカー媒質33を逆方向に通過する。この方法
の特徴は、前述した他の例と異なり、波長依存性がな
く、比較的簡単にできることである。また、カー媒質33
を直接加工して全反射面を取り付けることも可能であ
る。
以上の構成で、信号パルス光1および制御用パルス光
2がカー媒質33を往復すると、互いに時間上で重なる周
波数f0の1つおきの第1の信号パルス列aおよび第2の
信号列パルスbはその偏光状態が変化する。従って、カ
ー定数、カー媒質長、およびカー媒質中のビーム断面積
等を考慮して制御用パルス光2のパワーを適当に選択す
ると、1つおきの信号パルス光の偏光を直交させること
ができ、偏光分離プリズム4を通過させることにより周
波数f0の2つの信号パルス光11および12に分離すること
ができる。
2がカー媒質33を往復すると、互いに時間上で重なる周
波数f0の1つおきの第1の信号パルス列aおよび第2の
信号列パルスbはその偏光状態が変化する。従って、カ
ー定数、カー媒質長、およびカー媒質中のビーム断面積
等を考慮して制御用パルス光2のパワーを適当に選択す
ると、1つおきの信号パルス光の偏光を直交させること
ができ、偏光分離プリズム4を通過させることにより周
波数f0の2つの信号パルス光11および12に分離すること
ができる。
なお、波長板9およびファラデー回転素子91は波長特
性を有しているので、信号パルス光および制御用パルス
光とも等しく回転させることはできない。従って、この
影響を避ける方法として、回転角のずれが分離の消光比
劣化となる信号光に対して波長板9の位相差またはファ
ラデー回転素子91の回転角を合わせればよい。これは、
制御用パルス光の90度回転からのずれが単にカー効果に
よる位相差をわずかに減少させるだけであるからであ
る。なお、位相差や回転角のmおよびnで決まる自由度
を利用して、信号パルス光および制御用パルス光に対し
てm,nの値を違えても両者とも90度角を得る方法もあ
る。
性を有しているので、信号パルス光および制御用パルス
光とも等しく回転させることはできない。従って、この
影響を避ける方法として、回転角のずれが分離の消光比
劣化となる信号光に対して波長板9の位相差またはファ
ラデー回転素子91の回転角を合わせればよい。これは、
制御用パルス光の90度回転からのずれが単にカー効果に
よる位相差をわずかに減少させるだけであるからであ
る。なお、位相差や回転角のmおよびnで決まる自由度
を利用して、信号パルス光および制御用パルス光に対し
てm,nの値を違えても両者とも90度角を得る方法もあ
る。
第4図は本発明の一実施例に係る光パルス多重装置の
構成図である。この光パルス多重装置は、第1図におい
て制御用パルス光2の入射位置を除いて第1図の光パル
ス分離装置と同じ構成を有し、この同じ構成において信
号パルス光の入射位置および出射位置を入れ換えて使用
している。すなわち、第4図の光パルス多重装置は、第
1図において前記偏光分離プリズム4を偏光多重プリズ
ムとして使用し、この偏光多重プリズム4に2つの多重
化される信号パルス光13および14を入射している。この
2つの信号パルス光13および14はそれぞれ光周波数がυ
1、繰返し周波数がf0であるとともに、互いの偏光方向
が図示のような直交している。そして、偏光多重プリズ
ム4に入射された2つの信号パルス光13,14は周波数2f0
の多重化された信号パルス光16によって、偏光多重プリ
ズム4から出射し、光フィルタ7を透過する。偏光多重
プリズム4から出射した周波数2f0の信号パルス光は隣
合うパルス光が互いに直交する直線偏光になるととも
に、これらの偏光方向はカー媒質の速い軸と45度および
135度になるように設定されている。
構成図である。この光パルス多重装置は、第1図におい
て制御用パルス光2の入射位置を除いて第1図の光パル
ス分離装置と同じ構成を有し、この同じ構成において信
号パルス光の入射位置および出射位置を入れ換えて使用
している。すなわち、第4図の光パルス多重装置は、第
1図において前記偏光分離プリズム4を偏光多重プリズ
ムとして使用し、この偏光多重プリズム4に2つの多重
化される信号パルス光13および14を入射している。この
2つの信号パルス光13および14はそれぞれ光周波数がυ
1、繰返し周波数がf0であるとともに、互いの偏光方向
が図示のような直交している。そして、偏光多重プリズ
ム4に入射された2つの信号パルス光13,14は周波数2f0
の多重化された信号パルス光16によって、偏光多重プリ
ズム4から出射し、光フィルタ7を透過する。偏光多重
プリズム4から出射した周波数2f0の信号パルス光は隣
合うパルス光が互いに直交する直線偏光になるととも
に、これらの偏光方向はカー媒質の速い軸と45度および
135度になるように設定されている。
また、光フィルタ7には、光周波数υ2(≠υ1)、
繰返し周波数f0の制御用パルス光2が偏光多重プリズム
4からの多重化された信号パルス光16と光路がほぼ重な
るように入射されている。但し、制御用パルス光2の偏
光方向はカー媒質33の主軸、すなわち本実施例では速い
軸に一致させられている。
繰返し周波数f0の制御用パルス光2が偏光多重プリズム
4からの多重化された信号パルス光16と光路がほぼ重な
るように入射されている。但し、制御用パルス光2の偏
光方向はカー媒質33の主軸、すなわち本実施例では速い
軸に一致させられている。
光路がほぼ重なるように光フィルタ7に入射された多
重化された信号パルス光16と制御用パルス光2とは、光
フィルタ7から光サーキュレータ80の入力ポート81に入
射して出力ポート82から出射し、複屈折を有するカー媒
質33に導かれる。それから、両信号パルス光16および2
は、第1図ないし第3図で説明した偏光方向を90度回転
させる反射手段(すなわち、波長板9および反射鏡10か
らなる反射手段、ファラデー回転素子91および反射鏡10
からなる反射手段、または2枚鏡または直角プリズム92
からなる反射手段)で反射され、再びカー媒質33を反対
方向に通過して光サーキュレータ80に至る。なお、ここ
で、カー媒質33を往復通過した多重化信号パルス光16
は、制御用パルス光2と重なる1つおきの信号パルス光
のみの偏光が回転され、すべての信号パルス光の偏光方
向を一致させることができる。すなわち、適当なピーク
値を有する制御用パルス光2により1つおきの信号パル
ス光の偏光は90度回転させることができる。
重化された信号パルス光16と制御用パルス光2とは、光
フィルタ7から光サーキュレータ80の入力ポート81に入
射して出力ポート82から出射し、複屈折を有するカー媒
質33に導かれる。それから、両信号パルス光16および2
は、第1図ないし第3図で説明した偏光方向を90度回転
させる反射手段(すなわち、波長板9および反射鏡10か
らなる反射手段、ファラデー回転素子91および反射鏡10
からなる反射手段、または2枚鏡または直角プリズム92
からなる反射手段)で反射され、再びカー媒質33を反対
方向に通過して光サーキュレータ80に至る。なお、ここ
で、カー媒質33を往復通過した多重化信号パルス光16
は、制御用パルス光2と重なる1つおきの信号パルス光
のみの偏光が回転され、すべての信号パルス光の偏光方
向を一致させることができる。すなわち、適当なピーク
値を有する制御用パルス光2により1つおきの信号パル
ス光の偏光は90度回転させることができる。
カー媒質33を逆方向に通過して光サーキュレータ80に
達した多重化信号パルス光16および制御用パルス光2
は、光サーキュレータ80の出力ポート82から入力ポート
81と異なるポート83から出射し、光フィルタ5に導か
れ、この光フィルタ5によって制御用パルス光2のみが
取り除かれ、偏光方向の揃った多重化信号パルス光のみ
が信号パルス光16として取り出されるのである。
達した多重化信号パルス光16および制御用パルス光2
は、光サーキュレータ80の出力ポート82から入力ポート
81と異なるポート83から出射し、光フィルタ5に導か
れ、この光フィルタ5によって制御用パルス光2のみが
取り除かれ、偏光方向の揃った多重化信号パルス光のみ
が信号パルス光16として取り出されるのである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、カー効果によ
る複屈折を有する光導波路を第1の方向に通過した信号
パルス光が反射手段を介して反射されて再び光導波路に
反対方向から入射する時、光導波路の速い軸方向の信号
光成分Pxと遅い軸方向の成分Pyとが入れ替わるため、再
び光導波路を通過すると、自然複屈折による位相差が相
殺され、光導波路の複屈折が外的要因によって変動して
も該変動の速さが光導波路、例えば光ファイバを往復す
る時間に比較して遅い限り、その影響、すなわちファイ
バの複屈折の場所的な変化の影響を完全に除去すること
ができるので、従来のように残留位相差の補償や位相の
ドリフトを検出してフィードバック制御を行なう必要が
なく、構成が簡単であり、長尺の光ファイバを利用した
高感度で高安定の光パルスの分離および多重装置を実現
することができ、その安定性を利用して、例えば量子非
破壊測定等のカー変調による微小な位相変化を検出する
超精密な測定に応用することができる。
る複屈折を有する光導波路を第1の方向に通過した信号
パルス光が反射手段を介して反射されて再び光導波路に
反対方向から入射する時、光導波路の速い軸方向の信号
光成分Pxと遅い軸方向の成分Pyとが入れ替わるため、再
び光導波路を通過すると、自然複屈折による位相差が相
殺され、光導波路の複屈折が外的要因によって変動して
も該変動の速さが光導波路、例えば光ファイバを往復す
る時間に比較して遅い限り、その影響、すなわちファイ
バの複屈折の場所的な変化の影響を完全に除去すること
ができるので、従来のように残留位相差の補償や位相の
ドリフトを検出してフィードバック制御を行なう必要が
なく、構成が簡単であり、長尺の光ファイバを利用した
高感度で高安定の光パルスの分離および多重装置を実現
することができ、その安定性を利用して、例えば量子非
破壊測定等のカー変調による微小な位相変化を検出する
超精密な測定に応用することができる。
第1図は本発明の一実施例に係る光パルス分離装置の構
成図、第2図および第3図はそれぞれ第1図の光パルス
分離装置に使用される反射手段の他の例の構成図、第4
図は本発明の他の実施例に係る光パルス多重装置の構成
図、第5図および第6図は従来の光パルス分離装置の構
成図である。 4……偏光分離プリズム 5,7……光フィルタ 6,10……反射鏡 9……波長板 33……カー媒質 80……光サーキュレータ 91……ファラデー回転素子 92……直角プリズム
成図、第2図および第3図はそれぞれ第1図の光パルス
分離装置に使用される反射手段の他の例の構成図、第4
図は本発明の他の実施例に係る光パルス多重装置の構成
図、第5図および第6図は従来の光パルス分離装置の構
成図である。 4……偏光分離プリズム 5,7……光フィルタ 6,10……反射鏡 9……波長板 33……カー媒質 80……光サーキュレータ 91……ファラデー回転素子 92……直角プリズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04J 14/04 14/06
Claims (5)
- 【請求項1】信号パルス光および該信号パルス光と波長
が異なる制御用パルス光を光路がほぼ重なるように入射
する入射手段と、該入射手段を介して入射される信号パ
ルス光および制御用パルス光が第1の方向に通過するよ
うに配設され、光カー効果による複屈折を有する光導波
路と、該光導波路を通過した複屈折の主軸に平行な2つ
の偏光成分をほぼ90度回転させて前記光導波路に対して
前記第1の方向と反対の方向から導く反射手段と、該反
射手段によって導かれて前記光導波路を反対方向に通過
した信号パルス光を偏光状態に従って分離する偏光分離
手段とを有することを特徴とする光パルス分離装置。 - 【請求項2】多重化すべき複数の信号パルス光を偏光の
相違によって多重化する偏光多重化手段と、該多重化手
段により多重化された信号パルス光および該信号パルス
光と波長が異なる制御用パルス光を光路がほぼ重なるよ
うに入射する入射手段と、該入射手段を介して入射され
る信号パルス光および制御用パルス光が第1の方向に通
過するように配設され、光カー効果による複屈折を有す
る光導波路と、該光導波路を通過した複屈折の主軸に平
行な2つの偏光成分をほぼ90度回転させて前記光導波路
に対して前記第1の方向と反対の方向から導く反射手段
と、該反射手段によって導かれて前記光導波路を反対方
向に通過した複数の信号パルス光を多重化した信号パル
ス光として出力する出力手段とを有することを特徴とす
る光パルス多重装置。 - 【請求項3】前記反射手段は、0を含む整数mに対して
(2m+1)λ/4の位相差を与える波長板および全反射鏡
を有し、前記光導波路と波長板の屈折率の主軸は45度と
なるように配設されていることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の光パルスの分離装置または多重装置。 - 【請求項4】前記反射手段は、0を含む整数nに対して
(1+2n)×45度偏光方向を回転させるファラデー回転
素子および全反射鏡を有することを特徴とする請求項1
または2記載の光パルスの分離装置または多重装置。 - 【請求項5】前記反射手段は、90度で交わる2面の反射
鏡または2面の全反射を利用した直角プリズムを有し、
前記2面の交線が前記複屈折の主軸と45となるように配
設されていることを特徴とする請求項1または2記載の
光パルスの分離装置または多重装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63004979A JP2583262B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 光パルスの分離および多重装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63004979A JP2583262B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 光パルスの分離および多重装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01182832A JPH01182832A (ja) | 1989-07-20 |
JP2583262B2 true JP2583262B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=11598718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63004979A Expired - Fee Related JP2583262B2 (ja) | 1988-01-14 | 1988-01-14 | 光パルスの分離および多重装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2583262B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4984442B2 (ja) * | 2005-06-22 | 2012-07-25 | 富士通株式会社 | 光スイッチ装置及び光スイッチ方法 |
US8314988B2 (en) | 2007-12-21 | 2012-11-20 | Infinera Corporation | Polarization insensitive optical circuit |
US8452185B2 (en) * | 2007-12-21 | 2013-05-28 | Infinera Corporation | Polarization insensitive optical circuit |
-
1988
- 1988-01-14 JP JP63004979A patent/JP2583262B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01182832A (ja) | 1989-07-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |