JP2583105Y2 - ルーレット装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、一般家庭や少人数のパ
ーティー会場等で余興として使用されるルーレット装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】本格的なルーレットとしては、例えばア
メリカのラスベガスのカジノ等に設置された大形のもの
が広く知られている。このルーレットは、すり鉢型の回
転盤を例えば１〜３６までの目に等分して、サイコロを
入れた状態で上記回転盤を回転させて、サイコロがラン
ダムな位置で停止するようにしている。

【０００３】ルーレットは、上述のカジノでは賭博用と
して使用されているが、これ以外の用途例えば、一般家
庭や少人数のパーティー会場等で余興用として使用する
こともできる。この場合には、ルーレットを使用するこ
とにより、皆が、ゲームに参加することとなりその場の
雰囲気がより楽しいものとなる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の本格的なルーレットは、回転盤をベアリン
グ等で支持して機械的に回転するようにしておりまた全
体的に大形であるため、重量が重く手軽に持ち運びする
ことはできない。又、回転盤の水平度を設置に際して確
保する必要があるが、この設置作業も容易ではない。そ
のため、手軽に余興用として使用することは難しいとい
う課題があった。

【０００５】玩具用の小形のルーレットは既に提案され
ているが、これは大きさの点で見劣りがする。上記のよ
うな大形の本格的なルーレットはカジノ等特殊な場所に
しか設置されておらず、好みの場所に大きなルーレット
を簡単に設置してそれを皆で楽しむということはできな
かった。

【０００６】本考案は、かかる課題を解決するためにな
されたもので、一般家庭や少人数のパーティー会場等の
任意の場所に手軽に設置して、簡単にかつ皆で楽しく使
用することのできるルーレット装置を提供することを目
的とする。

【０００７】例えばパーティ会場の壁に掛けて、大勢の
人が見ることができる、或いは一般家庭のコタツの上に
広げて家族で楽しむことのできるルーレット装置を提供
するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案に係るルーレット
装置は、平面部材の表面に環状に列設されて順に番号が
付けられ、複数の色の光源を有する複数の番号ランプ
と、環状に並んだこの番号ランプのほぼ中央部に配置す
るとともに上記平面部材に設けられて所定の表示を行う
中央表示部と、環状に並んだこの番号ランプを色光が走
行するように順次点灯する手段と、上記平面部材に設け
られたスタートボタンからの出力信号に基づいて、上記
番号ランプを点灯させるとともに、上記中央表示部に信
号を出力して上記点灯位置に応じた所定の表示をさせる
制御回路とを備え、上記平面部材は薄板状の平面板を折
り畳み可能に形成したものからなるものである。

【０００９】

【作用】本考案においては、順に番号が付けられた番号
ランプが平面部材の表面に環状に列設され、この中央部
に中央表示部が設けられている。また、環状に並んだこ
の番号ランプを色光が走行するように順次点灯する手段
を備えている。制御回路はスタートボタンからの出力信
号に基づいて、番号ランプを色光が走行するように点灯
させるとともにランダムな位置で静止させる。そして中
央表示部は静止した上記番号ランプの位置を表示する。

【００１０】本考案のルーレット装置は、例えば折り畳
み可能な薄板状の平面板からなる平面部材、或いは、巻
き込み、折り畳み可能な可撓性のあるフレキシブルプリ
ント基板からなる平面部材上に形成されている。従っ
て、持ち運びが容易であり、広げてパーティ会場の壁に
掛けたり、家庭のコタツの上に広げて皆で楽しむことが
できる。

【００１１】

【実施例】以下、本考案に係るルーレット装置の一実施
例を図１乃至図８に基づいて説明する。

【００１２】図１は本考案の第１実施例に係るルーレッ
ト装置の外観を示す斜視図である。図１に示すように、
ルーレット装置１は大形の平面部材２を有しており、こ
の平面部材２は薄型軽量の小形の板部材３を着脱可能に
組合せて構成されている。すなわち、この平面部材２
は、持ち運び及び設置作業に便利なように、寸法Ｌ×Ｌ
（例えばＬ＝１ｍ）の４枚の板部材３を折り畳み可能又
は分解可能にしてこれを組み立てることにより構成され
ている。なお、後述する各電気部品は４枚の板部材３を
組み立てることにより、図示しない接続手段により互い
に電気的に接続されるようになっている。これにより、
平面部材２を例えば２ｍ×２ｍの大形のものにすること
ができる。

【００１３】図２は本考案の第２実施例に係るルーレッ
ト装置の外観を示す斜視図である。図２に示すようにル
ーレット装置１は、大形の可撓性のあるフレキシブル基
板からなる平面部材２上に搭載されている。フレキシブ
ル基板からなる平面部材２は巻き込み、又は折り畳み可
能に形成されているので、このルーレット装置１は容易
に持ち運びが可能である。そして、折り畳まれたルーレ
ット装置１を広げて壁に掛けることにより、或いは家庭
でコタツ上に広げることにより必要な電源を接続して使
用することが可能となる。

【００１４】平面部材２の表面４には、例えば「０」か
ら「９９」までの番号５が順に付けられた複数（本実施
例では１００個）の番号ランプ６が円環状に列設されて
いる。この番号ランプ６と各番号ランプ６に付設された
番号５とにより円環状のルーレット部７が構成されてい
る。各番号ランプ６は赤、橙、青の三色の高輝度の色光
をそれぞれ発することができる三色ＬＥＤ８を用いてい
る。このように複数の色の光源をそれぞれ有しており、
本実施例の光源を制御することにより、三色を混合した
任意の中間色を発生することができる。

【００１５】図３は、番号ランプ６の平面部材２への取
付け部分を示している。図に示すように、三色ＬＥＤ８
には端子９が接続されており、また色光Ｒを四方八方に
均一に散乱させるため、白濁散乱剤を含むプラスチック
１０により三色ＬＥＤ８をカバーしている。

【００１６】図１又は図２に示すように、円環状に並ん
だ番号ランプ６のほぼ中央部には、中央表示部１１が配
置されており、この中央表示部１１は、平面部材２の表
面４に設けられて所定の表示を行う。この中央表示部１
１は、「０」〜「９９」までの数字をＬＥＤで表示し、
特にルーレット部７が停止した時の番号ランプ６の番号
５の数字を表示する数字表示部１２と、この数字表示部
１２の上部に配設され、チューリップの花の形を型どっ
た華やかな形状を有し、ＬＥＤで構成されたチューリッ
プ表示部１３とから構成されている。

【００１７】平面部材２の側面１４には、各電気部品に
電気を供給する電源スイッチ１５が設けられている。ま
た、平面部材２の表面４の下部には、ルーレット装置１
を操作するためのスタートボタン１６が取付けられてい
る。

【００１８】図４はルーレット装置１のブロック図であ
る。符号２１は、環状に並んだこの番号ランプを色光が
走行するように順次点灯する番号ランプ走行点灯制御手
段であり、この出力信号Ｂは、ＣＰＵを有する制御回路
２３に送られる。この番号ランプ走行点灯制御手段２１
は、例えば番号ランプの１個を赤色に点灯させ、次の番
号ランプを赤色に近い橙色、３番目のランプを赤色と橙
色の中間色、４番目のランプを橙色、５番目のランプを
橙色と青色の中間色、６番目のランプを暗い青色、その
他の番号ランプを青色に点灯させる。これを順次円環状
の番号ランプ６を切り替えて点灯させることにより、赤
色光が橙色の尾を引いてルーレット部７の環状の番号ラ
ンプ６を走行するようにみせる手段である。

【００１９】制御回路２３は、スタートボタン１６、或
いは電源スイッチ１５等からの出力信号とに基づいて、
番号ランプ６に信号を出力して、走行点灯制御手段２１
に従って所定の色光で番号ランプ６を点灯させるととも
に、中央表示部１１に信号を出力して点灯位置に応じた
所定の表示をさせるようになっている。

【００２０】図１に示すように、平面部材２の表面４の
下部には、スピーカ２４が設けられている。図４に示す
ように、制御回路２３からの信号が音声合成回路２５を
介してスピーカ２４に出力され、このスピーカ２４はメ
ロディーや所定の音声を音声合成回路２５により発する
ことができるようになっている。制御回路２３には、走
行点灯制御手段６の出力の信号Ｂのほか電源スイッチ１
５及びスタートボタン１６からの信号が入力され、ＣＰ
Ｕにおいて演算がされたのち、その演算結果を番号ラン
プ６、数字表示部１２、チューリップ表示部１３及び音
声合成回路２５に出力するようにしている。

【００２１】次に動作について説明する。図５及び図６
はルーレット装置１の動作を示すフローチャート、図７
はルーレット部の停止段階の動作を説明する説明図、図
８はルーレット部の回転段階の動作を説明する説明図で
ある。先ず、図１に示すルーレット装置１を一般家庭や
少人数のパーティー会場など任意の場所に持ち込んで、
４個の板部材３を組み立てるとともに各板部材３を互い
に電気的に接続して大形の平面部材２にする。図２に示
すフレキシブル基板に搭載されたルーレット装置１は折
り畳まれた平面板２を広げ、電源を接続することにより
使用可能な状態となる。

【００２２】そして電源スイッチ１５をＯＮする（ＳＴ
ＥＰ１０１）。すると、制御回路２３からの出力に基づ
いてチューリップ表示部１３のＬＥＤが点灯し、スピー
カ２４からはメロディーが流れる（ＳＴＥＰ１０２）。
乱数の信号を受けた制御回路２３からの出力に基づい
て、番号ランプ６の三色ＬＥＤ８は乱数表に従ってラン
ダムに赤、橙、青の色光を点灯する。そして数字表示部
１２も乱数表に従ってランダムに数字を点灯する（ＳＴ
ＥＰ１０３）。

【００２３】次に、スタートボタン１６を指で押しつづ
けると（ＳＴＥＰ１０４）、このスタートボタン１６の
出力信号により、ルーレット部７の一つの乱数表により
選択された番号ランプ６の１個のみの三色ＬＥＤ８が赤
色に、他の番号ランプ６の三色ＬＥＤ８が青色に点灯す
る（ＳＴＥＰ１０５）。この時の状態を図６に示してお
り、「２３」の番号の番号ランプ６のみが赤色になりこ
れ以外の他の番号ランプ６は青色に点灯している。次
に、ルーレット部７の赤色のＬＥＤ８が順に次々に点灯
されることにより赤色が激しく右回りに回転し始め、そ
の後方の５個の番号ランプ６のＬＥＤ８は順次橙色に近
い赤色、赤色と橙色の中間色、橙色、橙色と青色の中間
色、暗い青色の順に点灯する。これにより、赤い光が流
れ星の如く橙色の尾を引くように見える。

【００２４】この時、スピーカ２４は赤色の回転速度に
合わせた速度で「カタカタ」という音を発する。この音
としては、上述の従来の機械式ルーレットが発する音と
似ていれば臨場感があり好ましい（ＳＴＥＰ１０６）。
図７はこの時のある瞬間における各番号ランプ６の点灯
状態を示しており、数字「２６」の番号ランプ６のＬＥ
Ｄ８が赤色を発し、その後方の数字「２５」から「２
１」までの番号ランプ６のＬＥＤ８は、橙色から青色に
変化する色光を発ししかもこの色光の末尾の輝度を弱く
している。そして他の番号ランプ６のＬＥＤ８は青色を
発している。

【００２５】任意の時間経過後、スタートボタン１６か
ら指を離すと（ＳＴＥＰ１０７）、番号ランプ６の赤色
の回転速度とスピーカ２４からの「カタカタ」という音
の速度が次第に遅くなる（ＳＴＥＰ１０８）。なお、番
号ランプ６の赤色の回転速度とスピーカ２４からの音の
速度とは常に一致している。やがてある一つの番号ラン
プ６のところで赤色が停止し、これと同時にスピーカ２
４からの音も停止する（ＳＴＥＰ１０９）。この停止位
置の番号ランプ６の番号５の数字を数字表示部１２に表
示するとともに、スピーカ２４は、音声合成回路２５に
より生成された合成音声により上記番号をアナウンスす
る（ＳＴＥＰ１１０）。

【００２６】上記停止位置の番号が「７７」か否か判断
し（ＳＴＥＰ１１１）、ＹＥＳの場合には、チューリッ
プ表示部１３が明るく輝き始めるとともに、スピーカ２
４からは華やかなファンファーレが鳴り響く（ＳＴＥＰ
１１２）。一方、ＳＴＥＰ１１１においてＮＯの場合に
は、上記停止位置の番号が「０７」か否かを判別し（Ｓ
ＴＥＰ１１３）、ＹＥＳの場合にはチューリップ表示部
１３が明るく輝き始め、スピーカ２４からは小さな音の
メロディーが流れる（ＳＴＥＰ１１４）。ＳＴＥＰ１１
２乃至１１４終了後は、電源スイッチ１５をＯＦＦして
（ＳＴＥＰ１１５）終了するか、又はＳＴＥＰ１０２に
戻って再び上記動作を繰り返す。

【００２７】このように本実施例装置１は、薄型軽量の
板部材を任意の場所に持ち運んで大形の平面部材に広げ
ることができるので、豪華で迫力ある雰囲気をかもしだ
すことができる。また少人数でも皆で楽しく使用するこ
とができ、従来にない新しいルーレット装置を実現する
ことができる。

【００２８】なお、各図中同一符号は同一又は相当部分
を示す。

【００２９】

【考案の効果】本考案に係るルーレット装置は上記のよ
うに構成したので、一般家庭や少人数のパーティー会場
等の任意の場所に手軽に設置することができ、簡単に且
つ皆で楽しく使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１乃至図８は本考案に係るルーレット装置の
一実施例を示す図で、図１は本考案の第１実施例のルー
レット装置の外観を示す斜視図である。

【図２】本考案の第２実施例のルーレット装置の外観を
示す斜視図である。

【図３】番号ランプの取付部の部分拡大断面図である。

【図４】ルーレット装置のブロック図である。

【図５】本実施例の動作を示すフローチャートである。

【図６】図５に接続される図で、本実施例の動作を示す
フローチャートである。

【図７】ルーレット部の停止動作を説明するための説明
図である。

【図８】ルーレット部の回転動作を説明するための説明
図である。

【符号の説明】

１ ルーレット装置 ２ 平面部材 ３ 板部材 ４ 平面部材の表面 ５ 番号 ６ 番号ランプ １１ 中央表示部 １６ スタートボタン ２１ 走行点灯制御手段 ２３ 制御回路

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平面部材の表面に環状に列設されて順に
   番号が付けられ、複数の色の光源を有する複数の番号ラ
   ンプと、 環状に並んだこの番号ランプのほぼ中央部に配置すると
   ともに上記平面部材に設けられて所定の表示を行う中央
   表示部と、 環状に並んだこの番号ランプを色光が走行するように順
   次点灯する手段と、 上記平面部材に設けられたスタートボタンからの出力信
   号に基づいて、上記番号ランプを点灯させるとともに、
   上記中央表示部に信号を出力して上記点灯位置に応じた
   所定の表示をさせる制御回路とを備え、上記平面部材は
   薄板状の平面板を折り畳み可能に形成したものからなる
   ことを特徴とするルーレット装置。
2. 【請求項２】 上記平面部材は、可撓性のあるフレキシ
   ブル基板を巻き込み、又は折り畳み可能に形成したもの
   からなることを特徴とする請求項１記載のルーレット装
   置。