JP2581563B2 - バルーンダイビング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、高い位置にあるステージから気球すなわ
ち、球状もしくは長円球状、皿状、動物の頭を形取った
形状等の浮力体と共に降下してプールに飛び込む、大人
でも子供でも安心してスリルを感じながらダイビングを
楽しむレジャー用バルーンダイビング装置に関する。

（従来の技術） 従来例におけるダイビング装置は水深の深い飛び込み
用プールと、当該プールの上方に、プール側縁に設けた
昇降台から、突出して形成した巾板状の飛び込み台から
なり、当該飛び込み台の弾性力を利用したり、直接前方
に乗り出して飛び込むように形成されている。

従って飛び込む者も経験者又は熟練者に限られてお
り、一般用のレジャー設備としての高い飛び込み装置は
存在していない。

（発明が解決しようとする問題点） 従来例における飛び込み装置では、飛び込む者は、飛
び込み台からプール水面迄いわば自然降下して、失った
位置エネルギーに相当する速度で着水し、瞬時にしてそ
の速度を失うため相当の衝撃を身体に受けるのである。

従って飛び込み時の姿勢、降下時の姿勢、着水時の姿
勢を制御しないと危険を伴い安全な飛び込みができない
ため、一般レジャー用にはなじみ難い点が存在した。

しかし高い所から安全にしかも降下速度を制限して飛
び込みスリルを味わいたいと願う人が極めて多いことも
事実なのである。

（問題を解決するための手段） この発明は上述の問題を解決するために、高い位置に
あるステージから、ガス体を封入した気球すなわちバル
ーンを使ってゆっくりと降下して、下方のプールに飛び
込む、安全でかつスリルに富んだバルーンダイビング装
置を提供することを目的とするものである。

すなわち、着水用のプールと、当該プールの側縁に高
く組枠して形成したプール上方に突出して設け、複数個
の乗り口ゲートと地上との昇降設備を設けたダイビング
用ステージと、空気より軽いガス体を封入した球体と、
当該球体に吊設した乗座具を設けた気球と、ダイビング
用ステージの上方に上昇する気球を受け止め保持する円
錐体又は角錐体状の気球受けとを設けてなり、飛び込み
者が飛び込み用ステージから気球の乗座具に乗って降下
して適当に降下した時点で飛び降りて着水するように形
成したものである。

（実施例） この発明の一の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、この発明に係るバルーンダイビング装置の
一部を欠除した全体説明図である。図中（１）はプー
ル、（２）は昇降設備、（３）はステージ、（５）が気
球受け、（６）が気球である。

プール（１）は水深をやや深めに形成し、飛び込んだ
人がプール底に衝突しないように形成する。プール
（１）は、第１図においてはコンクリートで壁部を形成
したものが示されているが、海又は湖に適当な範囲を仕
切って形成したものであってもよい。

ダイビング用ステージ（３）はプール（１）の側縁に
設け、容易に変形若しくは倒壊しないように、金属材を
組枠して形成し、充分な高さ、例えば５メートル〜20メ
ートル程度の鉛直高さを有するように形成する。またダ
イビング用ステージ（３）にはプール（１）の水面上に
突出する複数のプラットホーム（13）を形成し、当該プ
ラットホーム（13）に連接して手すり（４）および複数
の乗り口ゲート（11）を設け、さらに地面にダイビング
用ステージ（３）を連接する昇降設備（２）を設ける。

つまりプール（１）に飛び込んで楽しむ者は階段状若
しくはエレベーター又はエスカレーター又はロープウエ
イ状に形成した昇降設備（２）でプール（１）の水面上
に長く形成したプラットホーム（13）に昇り、当該プラ
ットホームと連接するダイビング用ステージ（３）内で
自己の重量を測り、適当な乗り口ゲート（11）を選択し
て順番を待つ。

この場合手すり（４）はステージ（３）とプラットホ
ーム（13）を移動する際の安全をきするもので、容易に
人が落ち得ない高さに形成する。当該手すり（４）は複
数本の縦部材を隔接して設けプール（１）が見えるよう
にすることが望ましい。

気球（６）は合成樹脂材例えば合成繊維入り塩化ビニ
ール材や合成ゴム材のターポリンシート等で形成した球
状もしくは、長円球状、皿状、動物の頭を形取った形状
の球体（14）に空気よりも軽いガス体例えばヘリウムガ
スを封入し、ガス体で膨張した球体（14）と、下部に保
持具（10）と吊り具（９）を設けさらに、吊り具（９）
の下端に乗座具（８）を設けて形成する。

球体の保持具（10）は帯状若しくは紐状に形成し、球
体（14）の下部に適当なピッチで一体に形成した複数本
の止めフックに脱着自在に係合し、丁度吊り具（９）を
中心として放射状に広がるように形成し、下部をまとめ
て吊り具（９）と結合する。もしくは、球体（14）の全
体に網状にかぶせるか又は袋状に覆いかぶせて形成し、
下部をまとめ集結して吊り具（９）と結合してもよい。

吊り具（９）の下端には、座椅子状若しくは、足を掛
ける輪や棒、または手でぶら下がるための握り棒にて形
成した乗座具（８）を設ける。

また乗座具（８）にはダイビング用のステージ
（３）、若しくはプラットホーム（13）に一端を固定し
た伸縮する紐状の安全具（７）の他端を掛けておくよう
に形成する。

乗座具（８）を設けた気球（６）は、球体（14）の直
径が異なる、つまり浮力の異なる複数個を並列に設け、
飛び込む者の重量に合せて降下する速度を選択できるよ
うに形成する。

気球受け（５）は、ダイビングが終って下から昇って
きた気球を受け止めると同時に、使用しない間の気球
（６）を定位置に保持しておくためのものである。当該
気球受け（５）は第２図、第４図および第５図に示すよ
うに、円錐又は角錐状に形成し、飛び込み用のステージ
（３）およびプラットホーム（13）を覆う屋根（12）の
内側であって、ほぼ乗り口ゲート（11）の上方に固定し
て設ける。当該気球受け（５）は大円の開口直径を気球
（６）の直径よりも大きく形成する。

また大円の開口面を下方に向けて設け、上昇して来る
気球（６）をその開口縁でとらえるように形成する。ま
た気球受け（５）は第２図に示すように屋根（12）を連
結した載頭円錐状又は載頭角錐状に形成してもよい。

（作用） 次にバルーンダイビング装置の使用の手順および作用
について説明する。

プール（１）に気球（６）を利用して飛び込もうとす
る人は、乗り口ゲート（11）からあらかじめ安全具
（７）を装備した上で自己の重量に合わせて選択した気
球（６）の吊り具（９）をたぐり寄せ、乗座具（８）に
座るか或は立つかまたは単に握り棒にぶら下がってプー
ル上方に乗り出す。

気球（６）は適当な速度で降下する。

人は水面近く若しくは着水した瞬間に手を離して飛び
降り着水する。

（効果） この発明によれば、気球を使って飛び込むので降下速
度がゆっくりで、安全であるから、大人、子供にも楽し
めるバルーンダイビング装置の提供が可能となる。

自らの意志で加減し、適当な高さで飛び降りられるの
で安全なスリル感を味わいながらのダイビングを楽しむ
ことができる。

また降下する速度も気球の大きさを選択することで自
らの意志で決められるので、変化に富んだダイビングが
出来るバルーンダイビング装置が提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係るバルーンダイビング装置の一部
を欠除した説明図、第２図は乗り込み時の状態を示す説
明図、第３図は着水時の状態を示す説明図、第４図およ
び第５図は気球受けの説明図である。 １……プール ３……ステージ ５……気球受け ６……気球 ７……安全具 ８……乗座具 12……屋根

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】着水用のプールと、当該プールの側縁に高
   く組枠して形成し複数個の乗り口ゲートを設けたダイビ
   ング用ステージと、空気より軽いガス体を封入した球体
   と、当該球体下部に設けた乗座具とを設けた気球と、ダ
   イビング用ステージの上方に上昇する気球を受け止め保
   持する気球受けとを設けてなり、ダイビング用ステージ
   の乗口ゲートから、気球を使って降下し、下方のプール
   に飛び込むことを特徴とするバルーンダイビング装置