JP2579040B2 - 流体関連回路開発支援システム - Google Patents
流体関連回路開発支援システムInfo
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- JP2579040B2 JP2579040B2 JP2167108A JP16710890A JP2579040B2 JP 2579040 B2 JP2579040 B2 JP 2579040B2 JP 2167108 A JP2167108 A JP 2167108A JP 16710890 A JP16710890 A JP 16710890A JP 2579040 B2 JP2579040 B2 JP 2579040B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧回路等の流体関連回路の設計及びその
挙動の検証に使用される流体関連回路開発支援システム
に関する。
挙動の検証に使用される流体関連回路開発支援システム
に関する。
従来、この種の流体回路の支援システムとしては、流
体回路の定常状態における動作状態を知るために、流体
回路に対応したシミュレーションプログラムを生成し、
この流体回路の設計に使用するものがあった。一方、一
般にこういった流体回路は、この回路内のいずれかのエ
レメントに制御手段を接続し、この制御手段より制御指
令を受けて動作される。即ち、このような流体回路を設
計する場合、流体回路それ自身を設計するとともに、同
時にこの回路に対応して制御手段をも製作しなければな
らない。
体回路の定常状態における動作状態を知るために、流体
回路に対応したシミュレーションプログラムを生成し、
この流体回路の設計に使用するものがあった。一方、一
般にこういった流体回路は、この回路内のいずれかのエ
レメントに制御手段を接続し、この制御手段より制御指
令を受けて動作される。即ち、このような流体回路を設
計する場合、流体回路それ自身を設計するとともに、同
時にこの回路に対応して制御手段をも製作しなければな
らない。
しかしながら上記のような状況においては、作成され
た流体回路や制御手段、それぞれを検証しようとする場
合、結局、実際に実物の流体回路を製作し、これに対し
て実際に制御手段としての制御プログラムを実行させて
対象の系がどのように挙動するかを調べる必要があっ
た。このような方法を取ると、設計過程で必要となる流
体回路の個々の流体機器(エレメント)の追加、削除、
制御プログラムのデバッグ、制御パラメータの変更とい
った変更に対して、いちいち実物の流体回路を製作して
その挙動を調べねばらなず、開発効率の非常に悪いもの
であった。
た流体回路や制御手段、それぞれを検証しようとする場
合、結局、実際に実物の流体回路を製作し、これに対し
て実際に制御手段としての制御プログラムを実行させて
対象の系がどのように挙動するかを調べる必要があっ
た。このような方法を取ると、設計過程で必要となる流
体回路の個々の流体機器(エレメント)の追加、削除、
制御プログラムのデバッグ、制御パラメータの変更とい
った変更に対して、いちいち実物の流体回路を製作して
その挙動を調べねばらなず、開発効率の非常に悪いもの
であった。
また近来流体関連機器としての様々なエレメントに対
応するシンボル図と、該エレメントへの入力と、該エレ
メントからの出力としての該エレメントの状態量の関係
を示すモデル式が登録されているライブラリー部と、 所望の流体関連動作を得るために、前記シンボル図を
組み合わせて流体関連回路図を作成する前処理部と、 前記流体関連回路図に基づいて、前記ライブラリー部
より記載エレメントに対応した各モデル式を呼び出し、
流体関連回路全体に対応する統括モデル式を自動生成す
るとともに、該統括モデル式を入力条件に従って解く解
析部と、 前記解析部により得られた前記統括モデル式の解を出
力する後処理部と、から構成される流体関連回路開発支
援システムが提案されているが、未だ制御エレメントが
組み込まれた総括モデル式を容易に自動生成するものは
存在していない。
応するシンボル図と、該エレメントへの入力と、該エレ
メントからの出力としての該エレメントの状態量の関係
を示すモデル式が登録されているライブラリー部と、 所望の流体関連動作を得るために、前記シンボル図を
組み合わせて流体関連回路図を作成する前処理部と、 前記流体関連回路図に基づいて、前記ライブラリー部
より記載エレメントに対応した各モデル式を呼び出し、
流体関連回路全体に対応する統括モデル式を自動生成す
るとともに、該統括モデル式を入力条件に従って解く解
析部と、 前記解析部により得られた前記統括モデル式の解を出
力する後処理部と、から構成される流体関連回路開発支
援システムが提案されているが、未だ制御エレメントが
組み込まれた総括モデル式を容易に自動生成するものは
存在していない。
そこで本発明の目的は前記の従来欠点を解消する点に
あり、流体関連回路の設計、検証が、それに使用される
制御手段の検証とともに、迅速且つ容易にできる流体関
連回路開発支援システムを得ることである。
あり、流体関連回路の設計、検証が、それに使用される
制御手段の検証とともに、迅速且つ容易にできる流体関
連回路開発支援システムを得ることである。
この目的を達成するため、本発明による流体関連回路
開発支援システムは、 流体関連機器としての様々なエレメントに対応するシン
ボル図と、該エレメントへの入力と、該エレメントから
の出力としての該エレメントの状態量の関係がモデル式
形式で登録されているライブラリー部と、 所望の流体関連動作を得るために、前記シンボル図を
組み合わせて流体関連回路図を作成する前処理部と、 前記流体関連回路図に基づいて、前記ライブラリー部
より記載エレメントに対応したモデル式を呼び出し、流
体関連回路全体に対応する統括モデル式を自動生成する
とともに、該統括モデル式を入力条件に従って解く解析
部と、 前記解析部により得られた前記統括モデル式の解を出
力する後処理部と、から構成され、 前記各モデル式が、対応する前記エレメントが各計算
ステップで有している前記状態量としての状態変数と、
前記エレメントに接続されている別個のエレメントから
引き渡される状態変数である外部変数とを含む関係で表
現され、 前記流体関連回路全体を取り扱う場合は、順序化され
た自由度をパラメータとする前記状態変数を、前記統括
モデル式に於ける独立変数とする前記統括モデル式を自
動生成する統括モデル式自動生成手段を備えるととも
に、前記ライブラリー部に、前記エメレントとして前記
流体関連回路を制御する制御エレメントに対応するシン
ボル図とモデル式が登録されていることを特徴とする。
開発支援システムは、 流体関連機器としての様々なエレメントに対応するシン
ボル図と、該エレメントへの入力と、該エレメントから
の出力としての該エレメントの状態量の関係がモデル式
形式で登録されているライブラリー部と、 所望の流体関連動作を得るために、前記シンボル図を
組み合わせて流体関連回路図を作成する前処理部と、 前記流体関連回路図に基づいて、前記ライブラリー部
より記載エレメントに対応したモデル式を呼び出し、流
体関連回路全体に対応する統括モデル式を自動生成する
とともに、該統括モデル式を入力条件に従って解く解析
部と、 前記解析部により得られた前記統括モデル式の解を出
力する後処理部と、から構成され、 前記各モデル式が、対応する前記エレメントが各計算
ステップで有している前記状態量としての状態変数と、
前記エレメントに接続されている別個のエレメントから
引き渡される状態変数である外部変数とを含む関係で表
現され、 前記流体関連回路全体を取り扱う場合は、順序化され
た自由度をパラメータとする前記状態変数を、前記統括
モデル式に於ける独立変数とする前記統括モデル式を自
動生成する統括モデル式自動生成手段を備えるととも
に、前記ライブラリー部に、前記エメレントとして前記
流体関連回路を制御する制御エレメントに対応するシン
ボル図とモデル式が登録されていることを特徴とする。
本願の構成をとると、所望の流体動作を得るために前
処理部においてシンボル図を用いて流体関連回路図が作
成され、これに従って解析部において、回路全体にわた
って総括モデル式が自動生成され、これが解かれる。こ
こで、それぞれのシンボル図に対応するエレメントの特
性を表すモデル式の連結するリンク情報群は、そのエレ
メントからの出力情報としての状態変数群と、このエレ
メントに引き渡されるべき外部変数群に分類することが
できるので、総括モデル式自動生成手段は、順序化され
た自由度をパラメータとする状態変数を独立変数として
所望の流体動作を得るための前記統括モデル式を作成で
きる。
処理部においてシンボル図を用いて流体関連回路図が作
成され、これに従って解析部において、回路全体にわた
って総括モデル式が自動生成され、これが解かれる。こ
こで、それぞれのシンボル図に対応するエレメントの特
性を表すモデル式の連結するリンク情報群は、そのエレ
メントからの出力情報としての状態変数群と、このエレ
メントに引き渡されるべき外部変数群に分類することが
できるので、総括モデル式自動生成手段は、順序化され
た自由度をパラメータとする状態変数を独立変数として
所望の流体動作を得るための前記統括モデル式を作成で
きる。
さらに後処理部においてこの総括モデル式の解が出力
されることとなるのであるが、本願の構成においては、
ライブラリー部に一つのエレメントとして、制御エレメ
ントのシンボル図とそのモデル式が登録それているた
め、前述の前処理部において流体関連回路図を作成する
場合に、同時に制御手段を代表する制御エレメントを流
体回路内の被制御エレメントとなるエレメントに接続
し、これらを含めて回路図を作成することが可能とな
る。従って、この支援システムにおいては、解析部、後
処理部においてもこの制御エレメントを含んだ状態で流
体関連回路の挙動が解かれることとなるのである。
されることとなるのであるが、本願の構成においては、
ライブラリー部に一つのエレメントとして、制御エレメ
ントのシンボル図とそのモデル式が登録それているた
め、前述の前処理部において流体関連回路図を作成する
場合に、同時に制御手段を代表する制御エレメントを流
体回路内の被制御エレメントとなるエレメントに接続
し、これらを含めて回路図を作成することが可能とな
る。従って、この支援システムにおいては、解析部、後
処理部においてもこの制御エレメントを含んだ状態で流
体関連回路の挙動が解かれることとなるのである。
結果、制御手段としての制御プログラムのデバッグ、
パラメータ変更等、及び制御プログラムにリンクした状
態での流体関連回路の機器変更、また各機器におけるパ
ラメータ変更等の全てを迅速且つ的確に計算機ベースで
おこなうことができることとなり、こういった制御を伴
った流体関連回路の開発が、容易に且つ短時間で、且つ
低コストでおこなうことが可能となった。
パラメータ変更等、及び制御プログラムにリンクした状
態での流体関連回路の機器変更、また各機器におけるパ
ラメータ変更等の全てを迅速且つ的確に計算機ベースで
おこなうことができることとなり、こういった制御を伴
った流体関連回路の開発が、容易に且つ短時間で、且つ
低コストでおこなうことが可能となった。
以下本願の実施例を図面に基づいて説明する。
まず本願の油圧関連回路開発支援システムの概要を、
第1図に基づいて説明する。このシステムは図示するよ
うに、4つの主要な部位(前処理部(1)、解析部
(2)、後処理部(3)、及びライブラリー部(4))
から構成されている。
第1図に基づいて説明する。このシステムは図示するよ
うに、4つの主要な部位(前処理部(1)、解析部
(2)、後処理部(3)、及びライブラリー部(4))
から構成されている。
各部の機能について説明すると、まず前処理部(1)
は、主には、このシステムの使用者が意図する油圧関連
回路図(5)の作成に供せられる部位、即ちCAD手段で
あり、さらに、こういった油圧関連回路図(5)に使用
される各エレメントのシンボル図(6)の作成、またこ
れに関連付けられたモデルのモデル式(e1)の作成、変
更をも行う部分である。ここでシンボル図(6)とは、
油圧関連回路(5)に実際に使用される高速応答弁(1
5)、リリーフ弁(18)といった油圧機器等(エレメン
ト)の機能を、回路図上に現すためにこれらを模式図的
に表現するものであり、モデル式(e1)とは前述のエレ
メントに対応してこれらの回路要素がどのように働くか
を数式的に表したものである。
は、主には、このシステムの使用者が意図する油圧関連
回路図(5)の作成に供せられる部位、即ちCAD手段で
あり、さらに、こういった油圧関連回路図(5)に使用
される各エレメントのシンボル図(6)の作成、またこ
れに関連付けられたモデルのモデル式(e1)の作成、変
更をも行う部分である。ここでシンボル図(6)とは、
油圧関連回路(5)に実際に使用される高速応答弁(1
5)、リリーフ弁(18)といった油圧機器等(エレメン
ト)の機能を、回路図上に現すためにこれらを模式図的
に表現するものであり、モデル式(e1)とは前述のエレ
メントに対応してこれらの回路要素がどのように働くか
を数式的に表したものである。
次に前記解析部(2)の動きについて説明する。
この解析部(2)は、前述の前処理部(1)で作成さ
れる油圧関連回路図(5)に基づいて、作成済みの油圧
関連回路の統括モデル式(E1)を自動生成する部位であ
る。この部位(2)での操作においては、当然各エレメ
ントに対応するモデルの選択、モデルにおける商品デー
タの入力、そして計算条件の入力等が必要である。そし
て各エレメントに対応してモデル個々に前記ライブラリ
ー部(4)に登録されているモデル式(e1)が、作成済
みの油圧関連回路図(5)に基づいて組み合わされる。
さらにこの部位(2)で、この油圧関連回路対応の総括
モデル式(E1)が入力条件に従って解かれるのである。
ここまでが、解析部(2)が受け持つ役割である。
れる油圧関連回路図(5)に基づいて、作成済みの油圧
関連回路の統括モデル式(E1)を自動生成する部位であ
る。この部位(2)での操作においては、当然各エレメ
ントに対応するモデルの選択、モデルにおける商品デー
タの入力、そして計算条件の入力等が必要である。そし
て各エレメントに対応してモデル個々に前記ライブラリ
ー部(4)に登録されているモデル式(e1)が、作成済
みの油圧関連回路図(5)に基づいて組み合わされる。
さらにこの部位(2)で、この油圧関連回路対応の総括
モデル式(E1)が入力条件に従って解かれるのである。
ここまでが、解析部(2)が受け持つ役割である。
さらに後処理部(3)においては、前述の解析部
(2)において得られる油圧関連回路の解を動特性のチ
ャート(8)として出力するのである。さらにこの支援
システムにおいては、各エレメントに対して選択された
モデルに基づき、この回路で使用される部品の部品表
(図外)が出力されるように構成されている。上述の各
部(1)(2)(3)(4)における処理の流れが第2
図に示されている。
(2)において得られる油圧関連回路の解を動特性のチ
ャート(8)として出力するのである。さらにこの支援
システムにおいては、各エレメントに対して選択された
モデルに基づき、この回路で使用される部品の部品表
(図外)が出力されるように構成されている。上述の各
部(1)(2)(3)(4)における処理の流れが第2
図に示されている。
本願のシステムの概略構成は以上のようであるが、こ
れを三点リンク機構の昇降操作用の油圧関連回路に対し
て使用する例に即して、本願の油圧関連回路開発支援シ
ステムの構成、働きを順次説明する。第3図にはこの系
の機械的模式図が、そして第4図にはこの系の油圧関連
回路図が示されている。
れを三点リンク機構の昇降操作用の油圧関連回路に対し
て使用する例に即して、本願の油圧関連回路開発支援シ
ステムの構成、働きを順次説明する。第3図にはこの系
の機械的模式図が、そして第4図にはこの系の油圧関連
回路図が示されている。
先ず第3図について説明する。この作業車(10)には
その後部に前述の三点リンク機構(11)が装備され、こ
のリンク機構としての三点リンク機構(11)により負荷
ウエイトとしてのロータリといった作業装置(11a)が
昇降操作されるわけである。ここで、この三点リンク機
構(11)は油圧シリンダ(12)により駆動される。そし
てこの油圧シリンダ(12)への圧油の供給は、エンジン
(13)に機械的に接続されたポンプ(14)によりおこな
われる。さらにこのポンプ(14)から前記油圧シリンダ
(12)までの回路には昇降用切換弁としての高速応答弁
(15)と、流量調整弁としての落下速度調節弁(16)が
介装されている。この高速応答弁(15)は、本願の例に
おいては制御手段としてのPID制御部(17)の制御指令
をうけて、前記高速応答弁(15)を開閉制御するための
ものであり、一方前記落下速度調節弁(16)は、作業装
置の下降操作における急激な下降を防止するためのもの
である。
その後部に前述の三点リンク機構(11)が装備され、こ
のリンク機構としての三点リンク機構(11)により負荷
ウエイトとしてのロータリといった作業装置(11a)が
昇降操作されるわけである。ここで、この三点リンク機
構(11)は油圧シリンダ(12)により駆動される。そし
てこの油圧シリンダ(12)への圧油の供給は、エンジン
(13)に機械的に接続されたポンプ(14)によりおこな
われる。さらにこのポンプ(14)から前記油圧シリンダ
(12)までの回路には昇降用切換弁としての高速応答弁
(15)と、流量調整弁としての落下速度調節弁(16)が
介装されている。この高速応答弁(15)は、本願の例に
おいては制御手段としてのPID制御部(17)の制御指令
をうけて、前記高速応答弁(15)を開閉制御するための
ものであり、一方前記落下速度調節弁(16)は、作業装
置の下降操作における急激な下降を防止するためのもの
である。
このPID制御部(17)は前記三点リンク機構(11)の
位置を制御情報として得ている。さらにこの回路には、
リリーフ弁(18)が設けられている。
位置を制御情報として得ている。さらにこの回路には、
リリーフ弁(18)が設けられている。
本願の支援システムの使用者は、上記のようなハード
系を頭に描きながら、あるいは参考図面を参照しなが
ら、このハード系に対する油圧関連回路図(5)を前述
の前処理部(1)で作成してゆく。この手法は、従来の
CADシステムに採用されていたものと同一である。第4
図に、この様にして作成される油圧関連回路図(5)が
示されている。この図においては、対応するエレメント
が、同一の番号で記載されている。
系を頭に描きながら、あるいは参考図面を参照しなが
ら、このハード系に対する油圧関連回路図(5)を前述
の前処理部(1)で作成してゆく。この手法は、従来の
CADシステムに採用されていたものと同一である。第4
図に、この様にして作成される油圧関連回路図(5)が
示されている。この図においては、対応するエレメント
が、同一の番号で記載されている。
この油圧関連回路図(5)は、CADシステムにより作
成されることとなるわけであるが、本願の例において
は、各エレメントとして油圧系エレメントとともに、エ
ンジン(13)、三点リンク機構(11)といった機械系エ
レメント、およびPID制御部(17)といった電気系エレ
メントをも含んだ形で、油圧関連回路図(5)が構成さ
れている。即ち、この支援システムにおいては、リリー
フ弁(18)、高速応答弁(15)、落下速度調整弁(1
6)、油圧シリンダー(12)および各管路(p)といっ
た油圧系エレメントの他に、エンジン(13)、三点リン
ク機構(11)、及びPID制御部(17)といった機械系、
電気系エレメントまでが、検討対象として採用され、油
圧関連回路の挙動の検討がなされるのである。
成されることとなるわけであるが、本願の例において
は、各エレメントとして油圧系エレメントとともに、エ
ンジン(13)、三点リンク機構(11)といった機械系エ
レメント、およびPID制御部(17)といった電気系エレ
メントをも含んだ形で、油圧関連回路図(5)が構成さ
れている。即ち、この支援システムにおいては、リリー
フ弁(18)、高速応答弁(15)、落下速度調整弁(1
6)、油圧シリンダー(12)および各管路(p)といっ
た油圧系エレメントの他に、エンジン(13)、三点リン
ク機構(11)、及びPID制御部(17)といった機械系、
電気系エレメントまでが、検討対象として採用され、油
圧関連回路の挙動の検討がなされるのである。
さて、以上のようにして得られる油圧関連回路図
(5)から、この回路図に対応した統括モデル式(E1)
を作成する方法について以下に説明する。前述のよう
に、このシステムは、ライブラリー部(4)を備えてお
り、この部位(4)に前述の各モデルに対応したモデル
式(e1)が登録されている。このモデル式(e1)におい
ては、それぞれのモデルに対する入力(外部変数)系、
出力(状態変数)系が規定されているとともに、さらに
モデル自体の性質を決定する条件(固有定数、計算定
数)系を有する構成となっている。例えば、前述の高速
応答弁(15)においては、入力系は、第4図において示
す弁入口(15I)、第一、第二、第三出口(15O1)(15O
2)(15O3)の流量、第一電磁弁(V1)への第一電流信
号(I1)、第二電磁弁(V2)への第二電流信号(I2)で
あり、出力系は、弁入口(15I)、第一、第二、第三弁
出口(15O1)(15O2)(15O3)における流体圧である。
条件系としてはリリーフの設定圧等を挙げることができ
る。
(5)から、この回路図に対応した統括モデル式(E1)
を作成する方法について以下に説明する。前述のよう
に、このシステムは、ライブラリー部(4)を備えてお
り、この部位(4)に前述の各モデルに対応したモデル
式(e1)が登録されている。このモデル式(e1)におい
ては、それぞれのモデルに対する入力(外部変数)系、
出力(状態変数)系が規定されているとともに、さらに
モデル自体の性質を決定する条件(固有定数、計算定
数)系を有する構成となっている。例えば、前述の高速
応答弁(15)においては、入力系は、第4図において示
す弁入口(15I)、第一、第二、第三出口(15O1)(15O
2)(15O3)の流量、第一電磁弁(V1)への第一電流信
号(I1)、第二電磁弁(V2)への第二電流信号(I2)で
あり、出力系は、弁入口(15I)、第一、第二、第三弁
出口(15O1)(15O2)(15O3)における流体圧である。
条件系としてはリリーフの設定圧等を挙げることができ
る。
各管路(p)においては、入力系は管路入口、出口に
おける流量、出力系は管路入口、出口における圧力、さ
らに条件系は、これらの各管路(p)自体の管径、管路
長さ等といったようになるのである。本願のように機械
系エレメント、電気系エレメントの物理量を対象とする
場合は、機械系エレメントの物理量としては、作用力、
負荷トルク、位置、速度、加速度、角速度、角加速度が
考慮される。ここで、機械系エレメントは、回転運動系
と直線運動系に分類されている。また、電気系エレメン
トの物理量としては、電流値、電圧値等が考慮される構
成とされているのである。
おける流量、出力系は管路入口、出口における圧力、さ
らに条件系は、これらの各管路(p)自体の管径、管路
長さ等といったようになるのである。本願のように機械
系エレメント、電気系エレメントの物理量を対象とする
場合は、機械系エレメントの物理量としては、作用力、
負荷トルク、位置、速度、加速度、角速度、角加速度が
考慮される。ここで、機械系エレメントは、回転運動系
と直線運動系に分類されている。また、電気系エレメン
トの物理量としては、電流値、電圧値等が考慮される構
成とされているのである。
さて、それぞれ異なった機能を有するエレメントに対
しては、それらのシンボル図、これに対応して選択可能
なモデルとそのモデル式(e1)、そしてこのモデル式
(e1)における入力、出力、及び条件系が決って前記ラ
イブラリー部(4)内に記憶されている。即ちこのシス
テムにおいては、各シンボル図とこのシンボル図に対応
してモデル選択の結果決まるモデル式(e1)が関連付さ
れている。ここで本願においては、プログラムがFORTRA
N言語を使用して作成されるため、モデル式(e1)はサ
ブルーチン形式で記載され、入出力系がサブルーチンに
おける引数群として記載されている。このモデル式(e
1)においては引数群が、その処理方式とともに規定さ
れている。
しては、それらのシンボル図、これに対応して選択可能
なモデルとそのモデル式(e1)、そしてこのモデル式
(e1)における入力、出力、及び条件系が決って前記ラ
イブラリー部(4)内に記憶されている。即ちこのシス
テムにおいては、各シンボル図とこのシンボル図に対応
してモデル選択の結果決まるモデル式(e1)が関連付さ
れている。ここで本願においては、プログラムがFORTRA
N言語を使用して作成されるため、モデル式(e1)はサ
ブルーチン形式で記載され、入出力系がサブルーチンに
おける引数群として記載されている。このモデル式(e
1)においては引数群が、その処理方式とともに規定さ
れている。
さらに上記のように各エレメントに対応して代表的な
モデルが用意されるとともに、必要な場合は、このモデ
ルのモデル式(e1)を変形することができるようにも構
成されている。
モデルが用意されるとともに、必要な場合は、このモデ
ルのモデル式(e1)を変形することができるようにも構
成されている。
以下に本願における機械系エレメントと、電気系エレ
メントのモデル式(e1)の構成例を紹介しておく。機械
系エレメントとしての回転運動系として分類されるエン
ジン(13)に対しては、モデル式はエンジン回転数を出
力とするように構成され、予め与えられているエンジン
回転に関するモデルデータを基に、これを時間域で線型
補間することにより所望の時間の回転数を出力するよう
に構成されている。そしてこのエンジンより引き渡され
る回転数及び他の条件(流体系の条件)をもとに、ポン
プにおいてはその吸い込み圧力と吐出圧力が出力され
る。またポンプ側からエンジンへ負荷トルクが受け渡さ
れる。
メントのモデル式(e1)の構成例を紹介しておく。機械
系エレメントとしての回転運動系として分類されるエン
ジン(13)に対しては、モデル式はエンジン回転数を出
力とするように構成され、予め与えられているエンジン
回転に関するモデルデータを基に、これを時間域で線型
補間することにより所望の時間の回転数を出力するよう
に構成されている。そしてこのエンジンより引き渡され
る回転数及び他の条件(流体系の条件)をもとに、ポン
プにおいてはその吸い込み圧力と吐出圧力が出力され
る。またポンプ側からエンジンへ負荷トルクが受け渡さ
れる。
さらに直線運動系として分類される三点リンク機構
(11)及び負荷ウエイト(11a)で形成される系に対し
てその情報の受け渡し相手となるのは油圧シリンダー
(12)であり、三点リンク機構(11)よりなる系は連接
点の位置、移動速度、移動加速度を、油圧シリンダー
(12)は負荷力を受け渡す。
(11)及び負荷ウエイト(11a)で形成される系に対し
てその情報の受け渡し相手となるのは油圧シリンダー
(12)であり、三点リンク機構(11)よりなる系は連接
点の位置、移動速度、移動加速度を、油圧シリンダー
(12)は負荷力を受け渡す。
一方、電気系エレメントについて、PID制御部(17)
を例として説明する。このPID制御部(17)は、3点リ
ンク機構からリフトアーム角度を検出し、高速応答弁
(15)への電流オフ時間を計算して現時刻がオン時間で
あれば出力電流値を計算する。電流オフ時間の計算式は
下記のように構成されている。
を例として説明する。このPID制御部(17)は、3点リ
ンク機構からリフトアーム角度を検出し、高速応答弁
(15)への電流オフ時間を計算して現時刻がオン時間で
あれば出力電流値を計算する。電流オフ時間の計算式は
下記のように構成されている。
dToff(n)=Kp*dEV(n)+Ki*EV(n)+Kd*d2EV(n) ここで、dToff(n)は電流オフ時間、Kp,Ki,Kdは比
例、積分、微分ゲイン、V(n)は実際のリフトアーム
速度、RV(n)は目標速度であり、EV(n),dEV
(n),d2EV(n)は下記のように記載される。(nは
時間ステップを示す。) EV(n)=V(n)−RV(n) dEV(n)=EV(n)−EV(n−1) d2EV(n)=dEV(n)−dEV(n−1) そして、高速応答弁(15)においてはPID制御部(1
7)から電流値を受取り、ソレノイド力を計算し、弁の
速度を計算するように構成されているのである。
例、積分、微分ゲイン、V(n)は実際のリフトアーム
速度、RV(n)は目標速度であり、EV(n),dEV
(n),d2EV(n)は下記のように記載される。(nは
時間ステップを示す。) EV(n)=V(n)−RV(n) dEV(n)=EV(n)−EV(n−1) d2EV(n)=dEV(n)−dEV(n−1) そして、高速応答弁(15)においてはPID制御部(1
7)から電流値を受取り、ソレノイド力を計算し、弁の
速度を計算するように構成されているのである。
つぎに前記解析部(2)において、油圧関連回路図
(5)に基づいて回路自身の全体の総括モデル式(E1)
を自動生成する方法について説明する。本願においては
この自動生成方法に独特の手法が採用されている。即ち
本願における統括モデル式自動生成手段(20)がそれで
ある。
(5)に基づいて回路自身の全体の総括モデル式(E1)
を自動生成する方法について説明する。本願においては
この自動生成方法に独特の手法が採用されている。即ち
本願における統括モデル式自動生成手段(20)がそれで
ある。
第5図は統括モデル式自動生成手段(20)の処理の流
れが示されており、この図に基づいて説明する。これは
エレメント順序手段(21)、ノード順序化手段(22)、
自由度順序化手段(23)から構成されており、これらは
全て、前記作成済みの特定の流体関連回路図(5)全体
に対して各エレメント、各ノード、統括モデル式(E1)
内の独立変数を、通し番号で識別可能とするための処理
手段ということができる。ここでノードとは、各エレメ
ントの接続点のことである。
れが示されており、この図に基づいて説明する。これは
エレメント順序手段(21)、ノード順序化手段(22)、
自由度順序化手段(23)から構成されており、これらは
全て、前記作成済みの特定の流体関連回路図(5)全体
に対して各エレメント、各ノード、統括モデル式(E1)
内の独立変数を、通し番号で識別可能とするための処理
手段ということができる。ここでノードとは、各エレメ
ントの接続点のことである。
各手段(21)(22)(23)のそれぞれの働きについて
以下に説明する。先ず最初に各エレメントの順序化がエ
レメント順序化手段(21)によって行われる。この順序
化はCADによる入力の順に(油圧回路の流路の順にほぼ
そって)主要エレメントから各管路に至るまで以下に示
すように行われるのである。この例が以下に示されてい
る。
以下に説明する。先ず最初に各エレメントの順序化がエ
レメント順序化手段(21)によって行われる。この順序
化はCADによる入力の順に(油圧回路の流路の順にほぼ
そって)主要エレメントから各管路に至るまで以下に示
すように行われるのである。この例が以下に示されてい
る。
(ここで、エンジンはシステム内でモータとして取り
扱われている。) つぎに前記ノード順序化手段(22)により、各エレメ
ントそれぞれの連結点としてのノードの順序化がおこな
われ、これとともに、第6図に示すノード対応表(T1)
が作成される。このノード対応表(T1)は、各ノードに
接続する主なエレメントとしての主シンボル(t1)と、
前記主なエレメントに接続されるエレメントとしての副
シンボル(t2)と、これらのエレメントにおける対応す
るポート名(t3,t4)とを、ノード番号(t5)に対応さ
せた表である。この段階においては、各エレメントのポ
ート名(t3)(t4)の表示は、各エレメント依存の表示
をとっている。即ち、例えばエレメントの入口はどのエ
レメントにおいても1等で記述されており、また出口は
同様に2等で示されている。
扱われている。) つぎに前記ノード順序化手段(22)により、各エレメ
ントそれぞれの連結点としてのノードの順序化がおこな
われ、これとともに、第6図に示すノード対応表(T1)
が作成される。このノード対応表(T1)は、各ノードに
接続する主なエレメントとしての主シンボル(t1)と、
前記主なエレメントに接続されるエレメントとしての副
シンボル(t2)と、これらのエレメントにおける対応す
るポート名(t3,t4)とを、ノード番号(t5)に対応さ
せた表である。この段階においては、各エレメントのポ
ート名(t3)(t4)の表示は、各エレメント依存の表示
をとっている。即ち、例えばエレメントの入口はどのエ
レメントにおいても1等で記述されており、また出口は
同様に2等で示されている。
さらに本願においては前記ノード対応表(T1)の作成
の後に、自由度順序化手段(23)により、自由度対応表
(T2)が生成された後、統括モデル式(E1)が自動生成
される。この方式について以下に説明する。本願におい
ては、各エレメントに対応するモデル式(e1)の引数群
が、状態変数、外部変数、固有定数、計算定数等に分類
されている。ここで状態変数は、そのエレメントが各計
算ステップ(状態)で持っている物理量としての変数で
あり、外部変数とは、このエレメントに接続されている
エレメントから引き渡される状態変数である。ここで、
当然このモデル式(e1)が呼ばれた段階と、このモデル
式(e1)での処理を終了した状態では、前記の状態変数
は演算処理を受けた分だけ異なっている。さらに上記の
固有定数、計算定数は各モデル式(e1)での処理におい
て使用される定数である。本願においてはこのモデル式
(e1)の引数群が独特の構成を持って記載、配列されて
いる。即ち、それぞれの引数は変数の種類を示す1文字
と、一個のアンダースコアーを介して接続される各モデ
ルのポート名(4文字以内)で表現され、さらに各モデ
ル式(e1)における引数が、前記の分類に従って、状態
変数と、外部変数に分類され、これらが状態変数群、及
び外部変数群として順番にサブルーチンの引数群として
配列されているのである。この例を以下に示す。
の後に、自由度順序化手段(23)により、自由度対応表
(T2)が生成された後、統括モデル式(E1)が自動生成
される。この方式について以下に説明する。本願におい
ては、各エレメントに対応するモデル式(e1)の引数群
が、状態変数、外部変数、固有定数、計算定数等に分類
されている。ここで状態変数は、そのエレメントが各計
算ステップ(状態)で持っている物理量としての変数で
あり、外部変数とは、このエレメントに接続されている
エレメントから引き渡される状態変数である。ここで、
当然このモデル式(e1)が呼ばれた段階と、このモデル
式(e1)での処理を終了した状態では、前記の状態変数
は演算処理を受けた分だけ異なっている。さらに上記の
固有定数、計算定数は各モデル式(e1)での処理におい
て使用される定数である。本願においてはこのモデル式
(e1)の引数群が独特の構成を持って記載、配列されて
いる。即ち、それぞれの引数は変数の種類を示す1文字
と、一個のアンダースコアーを介して接続される各モデ
ルのポート名(4文字以内)で表現され、さらに各モデ
ル式(e1)における引数が、前記の分類に従って、状態
変数と、外部変数に分類され、これらが状態変数群、及
び外部変数群として順番にサブルーチンの引数群として
配列されているのである。この例を以下に示す。
ここでは、モータ(エンジン)、ポンプ、T型継手、
高速応答弁、リリーフ弁、タンク、及びパイプの例が示
されており、例えばモータ(エンジン)を例に取ると、
(W_MC)は変数の種類はW;角速度を示し、MCポートの変
数であることを示している。このような準備段階を経た
後、前記自由度順序化手段(23)により前述の回路図
(5)に従って、自由度をパラメータとして統一変数
(Y)を使用して統括モデル式(E1)における独立変数
を規定しながら、総括モデル式(E1)が作成される。こ
の処理において、前述の自由度は、統括モデル式(E1)
における順序化されたエレメント順に、さらにこのエレ
メントに対応するモデル式(e1)における引数部での、
前記状態変数のみ(外部変数は、最初考慮されない。)
の記載順に決定される。以下にこの場合の例をプログラ
ム形式で記載したものを示す。ここでは、プログラムは
前述の順序化されたエレメント順に前記モデル式(e1)
を呼び出す形式で作成されるため、この順にCALL文で記
載されている。
高速応答弁、リリーフ弁、タンク、及びパイプの例が示
されており、例えばモータ(エンジン)を例に取ると、
(W_MC)は変数の種類はW;角速度を示し、MCポートの変
数であることを示している。このような準備段階を経た
後、前記自由度順序化手段(23)により前述の回路図
(5)に従って、自由度をパラメータとして統一変数
(Y)を使用して統括モデル式(E1)における独立変数
を規定しながら、総括モデル式(E1)が作成される。こ
の処理において、前述の自由度は、統括モデル式(E1)
における順序化されたエレメント順に、さらにこのエレ
メントに対応するモデル式(e1)における引数部での、
前記状態変数のみ(外部変数は、最初考慮されない。)
の記載順に決定される。以下にこの場合の例をプログラ
ム形式で記載したものを示す。ここでは、プログラムは
前述の順序化されたエレメント順に前記モデル式(e1)
を呼び出す形式で作成されるため、この順にCALL文で記
載されている。
ここで、最初に、モータ(エンジン)の状態変数であ
る(W_MC)の引数が自由度1を有する統一変数(Y
(1))で置き換えられる。このモータ(エンジン)の
場合は、外部変数がないため、これ以上の操作はおこな
われない。次にポンプについては、その状態変数である
(P_1、P_2)が、統一変数(Y(2)、Y(3))で置
き換えられていく。ここで外部変数(Q_1、Q_2、Q_3)
はまだ処理に関係しないため統一変数では置き換えられ
ない。そしてポンプの外部変数である(W_MC)はノード
1で接続される記載形式を同じくしたモータ(エンジ
ン)の状態変数であるため、この置換を行い(Y
(1))として置き換えられていくのである。例えばポ
ンプで初めて現れることとなる(Y(2))は、ノード
の関係からエレメント順でプログラム後部に現れるパイ
プ(PIPE)の外部変数(P_1)と置き換えられている。
このような操作が全回路に渡っておこなわれる。
る(W_MC)の引数が自由度1を有する統一変数(Y
(1))で置き換えられる。このモータ(エンジン)の
場合は、外部変数がないため、これ以上の操作はおこな
われない。次にポンプについては、その状態変数である
(P_1、P_2)が、統一変数(Y(2)、Y(3))で置
き換えられていく。ここで外部変数(Q_1、Q_2、Q_3)
はまだ処理に関係しないため統一変数では置き換えられ
ない。そしてポンプの外部変数である(W_MC)はノード
1で接続される記載形式を同じくしたモータ(エンジ
ン)の状態変数であるため、この置換を行い(Y
(1))として置き換えられていくのである。例えばポ
ンプで初めて現れることとなる(Y(2))は、ノード
の関係からエレメント順でプログラム後部に現れるパイ
プ(PIPE)の外部変数(P_1)と置き換えられている。
このような操作が全回路に渡っておこなわれる。
前述の操作は、説明を容易にするためFORTRANベース
で説明したが、こういった置換操作の前に本願において
は、発明者が自由度対応表と呼ぶ表(T2)が作成され
る。この自由度対応表(T2)は、統一変数(Y)の自由
度(t10)順に記載された、変数の種類(t11)、状態変
数として識別されるエレメント番号(t12)及びポート
名(t13)、対応ノード番号(t14)、外部変数として識
別されるエレメント番号(t15)及びポート名(t16)を
対照表としたものである。この表(T2)からも容易に理
解されるように、ここでは検討対象とする固有の回路系
に基づいて総括モデル式(E1)を自由度をパラメータと
して統一変数で記載し、統一的な処理が可能になってい
るのである。
で説明したが、こういった置換操作の前に本願において
は、発明者が自由度対応表と呼ぶ表(T2)が作成され
る。この自由度対応表(T2)は、統一変数(Y)の自由
度(t10)順に記載された、変数の種類(t11)、状態変
数として識別されるエレメント番号(t12)及びポート
名(t13)、対応ノード番号(t14)、外部変数として識
別されるエレメント番号(t15)及びポート名(t16)を
対照表としたものである。この表(T2)からも容易に理
解されるように、ここでは検討対象とする固有の回路系
に基づいて総括モデル式(E1)を自由度をパラメータと
して統一変数で記載し、統一的な処理が可能になってい
るのである。
ここで、回路の初期値は前述の条件系の一態様として
所定のステップにおいて入力しておく。そしてこのシス
テムにおいては、上述のようにして形成された総括モデ
ル式(E1)をルンゲ、クッタ、ギル法等で時間ステップ
を追いながら解く。
所定のステップにおいて入力しておく。そしてこのシス
テムにおいては、上述のようにして形成された総括モデ
ル式(E1)をルンゲ、クッタ、ギル法等で時間ステップ
を追いながら解く。
以下に上述の三点リンク(11)により作業装置の昇降
操作を目的とした油圧関連回路のシミュレーション結果
について説明する。即ち解析部(2)で得られた演算結
果は、後処理部(3)において、プリンタ出力、図示出
力される。ここで、プリンタ出力は一般的な出力形式で
あるため、この説明を省略する。第8図(イ)(ロ)に
は図示出力の結果が示されている。ここで、それぞれの
図面において、横軸が時間、縦軸として第8図(イ)に
ついては圧力(左側スケールkgf/cm2)と位置(高さ)
(右側スケールcm)が示されており、第8図(ロ)にお
いては流量(左側スケール1/min)と回転数(右側スケ
ールrpm)が示されている。おのおのの図面におけるこ
の出力例のグラフを順次説明する。第8図(イ)におい
ては、ポンプ吐出圧力が実線 で、シリンダ内圧が一点鎖線 で、ロアーリンク高さが長破線 で、高速応答弁吐出圧力が単破線 で示されている。一方第8図(ロ)においては、ポンプ
回転数が実線 で、シリンダ変位が長破線 で、第一制御電流(I1)が点線 で、第二制御電流(I2)が一点鎖線 で示されている。この実施例における作業装置の昇降操
作においては、この操作を短時間にしかも、オーバーシ
ュートなく且つハンチング等を起こさずにいかに制御で
きるかが問題となる。第8図においては、0.0から2.0
(sec)までがこの上昇行程(UP)を示しているのであ
り、2.0から3.0(sec)までが、下降行程(Down)を示
している。さらに、この上昇行程(UP)は、作業装置が
目標位置に対して十分離間しており第一制御電流(I1)
が常時入り状態となっている第一上昇行程(UP1)と、
第一制御電流(I1)が断続的に入り切り操作されている
第二上昇行程(UP2)から概略成立していることがわか
る。さらに下降行程(Down)もまたこういった構成(Do
wn1)(Down2)をとっている。この第一上昇、または下
降行程(UP1)(Down1)においては、制御電流(I1)
(I2)が、一定値に保たれており、圧力、流量等が長周
期で脈動している。一方第二上昇または下降行程(UP
2)(Down2)においてはPID制御部(17)により高速応
答弁(15)が断続制御され、圧力、流量等が大きく変化
するとともに、シリンダ変位、ローアーリンク高さがな
めらかに、目標値(SP1)(SP2)(LR1)(LR2)に漸近
している。これはあくまでも、各エレメント、PID制御
条件等が理想的な状態に設定された場合の作動図を第8
図(イ)(ロ)が示しているためである。
操作を目的とした油圧関連回路のシミュレーション結果
について説明する。即ち解析部(2)で得られた演算結
果は、後処理部(3)において、プリンタ出力、図示出
力される。ここで、プリンタ出力は一般的な出力形式で
あるため、この説明を省略する。第8図(イ)(ロ)に
は図示出力の結果が示されている。ここで、それぞれの
図面において、横軸が時間、縦軸として第8図(イ)に
ついては圧力(左側スケールkgf/cm2)と位置(高さ)
(右側スケールcm)が示されており、第8図(ロ)にお
いては流量(左側スケール1/min)と回転数(右側スケ
ールrpm)が示されている。おのおのの図面におけるこ
の出力例のグラフを順次説明する。第8図(イ)におい
ては、ポンプ吐出圧力が実線 で、シリンダ内圧が一点鎖線 で、ロアーリンク高さが長破線 で、高速応答弁吐出圧力が単破線 で示されている。一方第8図(ロ)においては、ポンプ
回転数が実線 で、シリンダ変位が長破線 で、第一制御電流(I1)が点線 で、第二制御電流(I2)が一点鎖線 で示されている。この実施例における作業装置の昇降操
作においては、この操作を短時間にしかも、オーバーシ
ュートなく且つハンチング等を起こさずにいかに制御で
きるかが問題となる。第8図においては、0.0から2.0
(sec)までがこの上昇行程(UP)を示しているのであ
り、2.0から3.0(sec)までが、下降行程(Down)を示
している。さらに、この上昇行程(UP)は、作業装置が
目標位置に対して十分離間しており第一制御電流(I1)
が常時入り状態となっている第一上昇行程(UP1)と、
第一制御電流(I1)が断続的に入り切り操作されている
第二上昇行程(UP2)から概略成立していることがわか
る。さらに下降行程(Down)もまたこういった構成(Do
wn1)(Down2)をとっている。この第一上昇、または下
降行程(UP1)(Down1)においては、制御電流(I1)
(I2)が、一定値に保たれており、圧力、流量等が長周
期で脈動している。一方第二上昇または下降行程(UP
2)(Down2)においてはPID制御部(17)により高速応
答弁(15)が断続制御され、圧力、流量等が大きく変化
するとともに、シリンダ変位、ローアーリンク高さがな
めらかに、目標値(SP1)(SP2)(LR1)(LR2)に漸近
している。これはあくまでも、各エレメント、PID制御
条件等が理想的な状態に設定された場合の作動図を第8
図(イ)(ロ)が示しているためである。
この例と対象するため、PID制御において、この制御
条件(比例及び積分ゲイン)を変化させた例が第9図
(イ)(ロ)に示されている。この場合は前述の第二上
昇行程(UP2)において、ポンプ、シリンダ内圧の激し
い振動を起こしているとともに、シリンダ変位自体にハ
ンチング部(P)が発生している。
条件(比例及び積分ゲイン)を変化させた例が第9図
(イ)(ロ)に示されている。この場合は前述の第二上
昇行程(UP2)において、ポンプ、シリンダ内圧の激し
い振動を起こしているとともに、シリンダ変位自体にハ
ンチング部(P)が発生している。
上記の実施例においては、機械系エレメントとして、
エンジン、三点リンク機構について説明したが、所定の
物理量の入力系に対して定型的に応答するものであれ
ば、これらはいかなるものでもよい。また同様のことで
電気系エレメントについてもいえる。
エンジン、三点リンク機構について説明したが、所定の
物理量の入力系に対して定型的に応答するものであれ
ば、これらはいかなるものでもよい。また同様のことで
電気系エレメントについてもいえる。
さらに上記の例において、制御手段としてはPID制御
手法によるものとしたが、これは、ファジイ制御といっ
た他の制御手法を採用してもよい。
手法によるものとしたが、これは、ファジイ制御といっ
た他の制御手法を採用してもよい。
上記の実施例においては、この対象回路について、PI
D制御の条件を変化させた場合の系の応答変化について
説明したが、こういった油圧関連回路の設計において、
そのハード面(各油圧エレメント、機械系エレメント、
及び電気系エレメント)の動特性を変化させる(使用機
器を変える)ことは無論のこと、新たな油圧エレメント
等を回路に加えたり、削除したりしてこの回路構成を変
化させたりして、上述した油圧関連回路の動特性を検討
することが可能である。
D制御の条件を変化させた場合の系の応答変化について
説明したが、こういった油圧関連回路の設計において、
そのハード面(各油圧エレメント、機械系エレメント、
及び電気系エレメント)の動特性を変化させる(使用機
器を変える)ことは無論のこと、新たな油圧エレメント
等を回路に加えたり、削除したりしてこの回路構成を変
化させたりして、上述した油圧関連回路の動特性を検討
することが可能である。
さらに解析部においては、本願の自由度対応表(T2)
を使用して構成される油圧関連回路の統括モデル式(E
1)を解く場合にルンゲ、クッタ、ギル法以外の方法も
採用することが可能である。
を使用して構成される油圧関連回路の統括モデル式(E
1)を解く場合にルンゲ、クッタ、ギル法以外の方法も
採用することが可能である。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
ために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の
構造に限定されるものではない。
ために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の
構造に限定されるものではない。
図面は本発明に係る実施例を示し、第1図は流体関連回
路開発支援システムの主要構成を示す図、第2図は各主
要部における処理の流れを示す図、第3図は本願支援シ
ステムの一検討対象系のハード系の図、第4図は、第3
図に示す一検討対象系の油圧関連回路図、第5図は統括
モデル式自動生成手段の処理の流れを示す図、第6図は
ノード対応表の図、第7図は自由度対応表の図、第8図
は第3図に示す一検討対象系の最適作動状態における出
力の図、第9図は第3図に示す一検討対象系の条件設定
が不適当な場合の出力の図である。 (1)……前処理部、(2)……解析部、(3)……後
処理部、(4)……ライブラリー部、(5)……流体関
連回路図、(T1)……ノード対応表、(T2)……自由度
対応表。
路開発支援システムの主要構成を示す図、第2図は各主
要部における処理の流れを示す図、第3図は本願支援シ
ステムの一検討対象系のハード系の図、第4図は、第3
図に示す一検討対象系の油圧関連回路図、第5図は統括
モデル式自動生成手段の処理の流れを示す図、第6図は
ノード対応表の図、第7図は自由度対応表の図、第8図
は第3図に示す一検討対象系の最適作動状態における出
力の図、第9図は第3図に示す一検討対象系の条件設定
が不適当な場合の出力の図である。 (1)……前処理部、(2)……解析部、(3)……後
処理部、(4)……ライブラリー部、(5)……流体関
連回路図、(T1)……ノード対応表、(T2)……自由度
対応表。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−164870(JP,A) 特開 平1−171066(JP,A) コンピュートロールNo.25 106− 111頁中島裕生他「油圧回路設計支援エ キスパートシステムOHCS」
Claims (2)
- 【請求項1】流体関連機器としての様々なエレメントに
対応するシンボル図と、該エレメントへの入力と、該エ
レメントからの出力としての該エレメントの状態量の関
係がモデル式(e1)形式で登録されているライブラリー
部(4)と、 所望の流体関連動作を得るために、前記シンボル図を組
み合わせて流体関連回路図(5)を作成する前処理部
(1)と、 前記流体関連回路図(5)に基づいて、前記ライブラリ
ー部(4)より記載エレメントに対応したモデル式(e
1)を呼び出し、流体関連回路全体に対応する統括モデ
ル式(E1)を自動生成するとともに、該統括モデル式
(E1)を入力条件に従って解く解析部(2)と、 前記解析部(2)により得られた前記統括モデル式(E
1)の解を出力する後処理部(3)と、 から構成される流体関連回路開発支援システムであっ
て、 前記各モデル式(e1)が、対応する前記エレメントが各
計算ステップで有している前記状態量としての状態変数
と、前記エレメントに接続されている別個のエレメント
から引き渡される状態変数である外部変数とを含む関係
で表現され、 前記流体関連回路全体を取り扱う場合に、順序化された
自由度をパラメータとする前記状態変数を、前記統括モ
デル式(E1)に於ける独立変数とする前記統括モデル式
(E1)を自動生成する統括モデル式自動生成手段(20)
を備えるとともに、前記ライブラリー部(4)に、前記
エメレントとして前記流体関連回路を制御する制御エレ
メントに対応するシンボル図とモデル式が登録されてい
る流体関連回路開発支援システム。 - 【請求項2】前記制御エレメントが、前記流体関連回路
に組み込まれた他のエレメントから出力を得、この出力
に対応して制御指令を出力するものである請求項1記載
の流体関連回路開発支援システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2167108A JP2579040B2 (ja) | 1990-06-26 | 1990-06-26 | 流体関連回路開発支援システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2167108A JP2579040B2 (ja) | 1990-06-26 | 1990-06-26 | 流体関連回路開発支援システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0455983A JPH0455983A (ja) | 1992-02-24 |
JP2579040B2 true JP2579040B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=15843581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2167108A Expired - Lifetime JP2579040B2 (ja) | 1990-06-26 | 1990-06-26 | 流体関連回路開発支援システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579040B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60164870A (ja) * | 1984-02-07 | 1985-08-27 | Kubota Ltd | 送配水システムの設計援助装置 |
-
1990
- 1990-06-26 JP JP2167108A patent/JP2579040B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
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コンピュートロールNo.25 106−111頁中島裕生他「油圧回路設計支援エキスパートシステムOHCS」 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0455983A (ja) | 1992-02-24 |
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