JP2578456B2 - ラジアルピストンポンプ - Google Patents
ラジアルピストンポンプInfo
- Publication number
- JP2578456B2 JP2578456B2 JP62328987A JP32898787A JP2578456B2 JP 2578456 B2 JP2578456 B2 JP 2578456B2 JP 62328987 A JP62328987 A JP 62328987A JP 32898787 A JP32898787 A JP 32898787A JP 2578456 B2 JP2578456 B2 JP 2578456B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- suction
- pump
- piston
- cylinder chamber
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Reciprocating Pumps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は回転カム式のラジアルピストンポンプの改良
に関する。
に関する。
(従来の技術) 回転カム式のラジアルピストンポンプとして、一定の
回転数以上の領域で吐出量を自動的に制御するタイプの
ものが、例えばドイツ特許第2242435号等により知られ
ている。
回転数以上の領域で吐出量を自動的に制御するタイプの
ものが、例えばドイツ特許第2242435号等により知られ
ている。
これを第3図,第4図によって説明する。
ポンプハウジング1の内部には、ポンプ軸2を中心に
して放射状に複数のピストン3が配置される。各ピスト
ン3はそれぞれシリンダ室4に収装され、ポンプ軸2に
固定した偏心カム5の外周面に常に接触するようにバネ
6によって押し付けられている。偏心カム5の回転によ
りピストン3は押し上げられ、結局カムの1回転を1サ
イクルとして往復運動する。
して放射状に複数のピストン3が配置される。各ピスト
ン3はそれぞれシリンダ室4に収装され、ポンプ軸2に
固定した偏心カム5の外周面に常に接触するようにバネ
6によって押し付けられている。偏心カム5の回転によ
りピストン3は押し上げられ、結局カムの1回転を1サ
イクルとして往復運動する。
シリンダ室4はピストン3のストロークに伴い膨張、
圧縮を繰り返し、シリンダ室4に吸込オリフィスを介し
て吸い込んだ油を吐出弁8から送り出す。
圧縮を繰り返し、シリンダ室4に吸込オリフィスを介し
て吸い込んだ油を吐出弁8から送り出す。
第4図に示すように、吸込オリフィス7はピストン3
の側面に形成され、ピストン3が上死点位置より一定ス
トロークだけ下がったときにカム室9に連通する。カム
室9は図示しないリザーバに連通し、作動油が充満す
る。
の側面に形成され、ピストン3が上死点位置より一定ス
トロークだけ下がったときにカム室9に連通する。カム
室9は図示しないリザーバに連通し、作動油が充満す
る。
ピストン3が下死点に向けてバネ6で押し下げられる
間、拡大するシリンダ室4には吸込オリフィス7から作
動油が吸い込まれ、この作動油は下死点を通過した後
に、ピストン3の上昇行程で吸込オリフィス7が閉じる
と、吐出弁8を押し開いて吐出通路10へと圧送されるの
である。
間、拡大するシリンダ室4には吸込オリフィス7から作
動油が吸い込まれ、この作動油は下死点を通過した後
に、ピストン3の上昇行程で吸込オリフィス7が閉じる
と、吐出弁8を押し開いて吐出通路10へと圧送されるの
である。
このピストンポンプの1回転当りの吐出量は、原則的
には吸込オリフィス7が閉じた後のピストンストローク
に比例したものになるが、これは吸込行程でシリンダ室
4が作動油の吸込不足を生じない場合であり、吸込オリ
フィス7が開口している間に栄シリンダ室4を油で満た
すことができないときは、吐出量は減少する。
には吸込オリフィス7が閉じた後のピストンストローク
に比例したものになるが、これは吸込行程でシリンダ室
4が作動油の吸込不足を生じない場合であり、吸込オリ
フィス7が開口している間に栄シリンダ室4を油で満た
すことができないときは、吐出量は減少する。
したがってピストンポンプを自動車用のオイルポンプ
等、駆動回転数が変動するものに用いると、回転数が低
い領域では吸込オリフィス7が開口している間に十分な
作動油を吸い込むことができるが、回転数が上昇して吸
込行程でのオリフィス7の開口時間が短くなると、シリ
ンダ室4に対する吸込不足を生じ、このため1回転当り
の吐出量は回転数の上昇に応じて低下する。
等、駆動回転数が変動するものに用いると、回転数が低
い領域では吸込オリフィス7が開口している間に十分な
作動油を吸い込むことができるが、回転数が上昇して吸
込行程でのオリフィス7の開口時間が短くなると、シリ
ンダ室4に対する吸込不足を生じ、このため1回転当り
の吐出量は回転数の上昇に応じて低下する。
ポンプ吐出流量は、1回転当りの吐出量と回転数との
積となるから、第5図にも示すように、吸込不足を発生
しない領域では回転数に比例して増加していく吐出流量
が、吸込不足の発生に伴って頭打ちの状態となり、それ
以後は回転数の上昇にもかかわらず、ほぼ一定の流量と
なるのである。
積となるから、第5図にも示すように、吸込不足を発生
しない領域では回転数に比例して増加していく吐出流量
が、吸込不足の発生に伴って頭打ちの状態となり、それ
以後は回転数の上昇にもかかわらず、ほぼ一定の流量と
なるのである。
このようにしてピストン3のストローク位置によって
開閉する吸込オリフィス7から作動油を吸い込むこと
で、ポンプ吐出流量を機械的な流量制御機構によらず自
己制御することができるのである。
開閉する吸込オリフィス7から作動油を吸い込むこと
で、ポンプ吐出流量を機械的な流量制御機構によらず自
己制御することができるのである。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、このラジアルピストンポンプは、ピストン
3の上昇による吐出行程が完了してから吸込オリフィス
7が開口するまでのピストン下降行程で、シリンダ室4
はまったく油の流入しないまま容積が拡大する負圧発生
状態が起きる。
3の上昇による吐出行程が完了してから吸込オリフィス
7が開口するまでのピストン下降行程で、シリンダ室4
はまったく油の流入しないまま容積が拡大する負圧発生
状態が起きる。
このためシリンダ室4に残存する油中の空気が負圧発
生と同時に分離して気泡となり、次に吸込オリフィス7
からの油の流入と、ピストン3の圧縮(吐出)行程での
圧力上昇に伴い、この気泡が急激に押しつぶされること
から大きな衝撃力が発生し、これがポンプ全体に伝播
し、振動や騒音を誘起する原因となっている。
生と同時に分離して気泡となり、次に吸込オリフィス7
からの油の流入と、ピストン3の圧縮(吐出)行程での
圧力上昇に伴い、この気泡が急激に押しつぶされること
から大きな衝撃力が発生し、これがポンプ全体に伝播
し、振動や騒音を誘起する原因となっている。
この負圧発生に起因する振動、騒音はどんな低回転域
でも避けられないため、特に自動車エンジンの全体的な
騒音、振動レベルの低い、低回転数領域で自動車の振
動、騒音対策上大きな問題となっている。
でも避けられないため、特に自動車エンジンの全体的な
騒音、振動レベルの低い、低回転数領域で自動車の振
動、騒音対策上大きな問題となっている。
これに対して中高回転域では、エンジン自体の振動や
騒音レベルが高くなることから、ポンプの発生する騒音
はほとんど問題とはならなくなる。
騒音レベルが高くなることから、ポンプの発生する騒音
はほとんど問題とはならなくなる。
本発明はこのような問題を解決するもので、ポンプの
もつ流量の自己制御機能はそのままに、低回転域での振
動、騒音を軽減したラジアルピストンポンプを提供する
ことを目的とする。
もつ流量の自己制御機能はそのままに、低回転域での振
動、騒音を軽減したラジアルピストンポンプを提供する
ことを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、シリンダ室にピストンを摺動自由に収装
し、このピストンを昇降させるカムをポンプ軸に取付け
る一方、ピストンに設けた吸込オリフィスを介してシリ
ンダ室に作動油を吸い込み、吸い込んだ作動油を吐出弁
を介して送り出すようにしたラジアルピストンポンプに
おいて、前記吸込オリフィスと並列にシリンダ室に接続
する吸込通路を設け、この吸込通路に吸込弁とポンプ低
回転域で開く切換弁とを介装する。
し、このピストンを昇降させるカムをポンプ軸に取付け
る一方、ピストンに設けた吸込オリフィスを介してシリ
ンダ室に作動油を吸い込み、吸い込んだ作動油を吐出弁
を介して送り出すようにしたラジアルピストンポンプに
おいて、前記吸込オリフィスと並列にシリンダ室に接続
する吸込通路を設け、この吸込通路に吸込弁とポンプ低
回転域で開く切換弁とを介装する。
(作用) ポンプ低回転域では吸込通路の切換弁が開くため、シ
リンダ室には吸込弁と吸込オリフィスの双方から作動油
が吸い込まれる。したがってシリンダ室には大きな負圧
が発生せず、騒音や振動の誘発を防ぐことができる。
リンダ室には吸込弁と吸込オリフィスの双方から作動油
が吸い込まれる。したがってシリンダ室には大きな負圧
が発生せず、騒音や振動の誘発を防ぐことができる。
ポンプ中高回転域では切換弁が閉じ、吸込オリフィス
からのみ作動油が吸い込まれ、ポンプ流量の自己制御機
能を維持する。
からのみ作動油が吸い込まれ、ポンプ流量の自己制御機
能を維持する。
(実施例) 第1図に示すように、シリンダ室4に作動油を吸い込
むために吸込オリフィス7とは別に、シリンダ室4とカ
ム室9とを連通する吸込通路11を設け、この吸込通路11
に吸込弁(チェックバルブ)12と切換弁13とを介装す
る。
むために吸込オリフィス7とは別に、シリンダ室4とカ
ム室9とを連通する吸込通路11を設け、この吸込通路11
に吸込弁(チェックバルブ)12と切換弁13とを介装す
る。
吸込弁12はピストン3の下降に伴いシリンダ室4の圧
力がカム室9よりも低下すると開弁し、逆にピストン3
の上昇により圧力が高まると閉じる。
力がカム室9よりも低下すると開弁し、逆にピストン3
の上昇により圧力が高まると閉じる。
切換弁13は例えば電磁弁で形成し、エンジン回転数等
を検知して、制御回路15により所定の低回転域で通電し
て開弁させるように回路構成する。
を検知して、制御回路15により所定の低回転域で通電し
て開弁させるように回路構成する。
電磁弁を開弁する領域は騒音や振動が問題となる低回
転域で、最も好しくは、第2図にも示すようにポンプ吐
出流量が自己制御域、つまり一定量となるまでの低回転
域とする。
転域で、最も好しくは、第2図にも示すようにポンプ吐
出流量が自己制御域、つまり一定量となるまでの低回転
域とする。
以上のように構成され、その他従来と同一部分には同
符号を付し、次に作用について説明する。
符号を付し、次に作用について説明する。
ポンプ回転数の低回転域では切換弁13が開弁してお
り、このためピストン3の下降する吸込行程において、
吸込オリフィス7を介してシリンダ室4に作動油が吸い
込まれると共に、吸込通路11の吸込弁12からも作動油が
吸入される。
り、このためピストン3の下降する吸込行程において、
吸込オリフィス7を介してシリンダ室4に作動油が吸い
込まれると共に、吸込通路11の吸込弁12からも作動油が
吸入される。
吸込弁12は単純なチェックバルブで構成され、シリン
ダ室4の圧力がカム室9の圧力よりも、わずかに低下し
ただけで開弁するため、シリンダ室4には吸込オリフィ
ス7が開口するまでの吸込行程初期から作動油が流入
し、負圧状態が発生することがない。したがって負圧発
生に伴う気泡の抽出や、その後と気泡の圧縮による衝撃
力の発生が確実に防止されるのである。
ダ室4の圧力がカム室9の圧力よりも、わずかに低下し
ただけで開弁するため、シリンダ室4には吸込オリフィ
ス7が開口するまでの吸込行程初期から作動油が流入
し、負圧状態が発生することがない。したがって負圧発
生に伴う気泡の抽出や、その後と気泡の圧縮による衝撃
力の発生が確実に防止されるのである。
ポンプ回転数が所定値よりも上昇すると切換弁13が閉
じ、この後はシリンダ室4には吸込オリフィス7からの
み作動油が吸い込まれる。
じ、この後はシリンダ室4には吸込オリフィス7からの
み作動油が吸い込まれる。
吸込オリフィス7の開口時間は回転数の上昇により減
少し、中高回転域では吸込行程中にシリンダ室4を作動
油で満たすことのできない吸込不足の状態が発生し、こ
の結果回転数が上昇しても、前述したようにポンプ吐出
流量が一定に自己制御される。
少し、中高回転域では吸込行程中にシリンダ室4を作動
油で満たすことのできない吸込不足の状態が発生し、こ
の結果回転数が上昇しても、前述したようにポンプ吐出
流量が一定に自己制御される。
なお、上記実施例では切換弁13を電磁弁としたが、ポ
ンプ回転数を検出して自動的に閉じる遠心利用の切換弁
とすることもできる。
ンプ回転数を検出して自動的に閉じる遠心利用の切換弁
とすることもできる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、ポンプの発生する騒音
や振動が問題となる低回転域では、シリンダ室の負圧化
を防いで低騒音、低振動化を実現し、騒音の影響が少な
くなる中高回転域では、ポンプ吐出流量を機械的な制御
機構を用いることなく自己制御により一定に保つことが
できる。
や振動が問題となる低回転域では、シリンダ室の負圧化
を防いで低騒音、低振動化を実現し、騒音の影響が少な
くなる中高回転域では、ポンプ吐出流量を機械的な制御
機構を用いることなく自己制御により一定に保つことが
できる。
第1図は本発明の実施例を示す概略構成図、第2図は作
動特性を示す説明図である。第3図は従来例の断面図、
第4図は同じく一部の拡大図、第5図はポンプ吐出流量
の特性を示す説明図である。 2……ポンプ軸、3……ピストン、4……シリンダ室、
5……偏心カム、7……吸込オリフィス、9……カム
室、11……吸込通路、12……吸込弁、13……切換弁。
動特性を示す説明図である。第3図は従来例の断面図、
第4図は同じく一部の拡大図、第5図はポンプ吐出流量
の特性を示す説明図である。 2……ポンプ軸、3……ピストン、4……シリンダ室、
5……偏心カム、7……吸込オリフィス、9……カム
室、11……吸込通路、12……吸込弁、13……切換弁。
Claims (1)
- 【請求項1】シリンダ室にピストンを摺動自由に収装
し、このピストンを昇降させるカムポンプ軸に取付ける
一方、ピストンに設けた吸込オリフィスを介してシリン
ダ室に作動油を吸い込み、吸い込んだ作動油を吐出弁を
介して送り出すようにしたラジアルピストンポンプにお
いて、前記吸込オリフィスと並列にシリンダ室に接続す
る吸込通路を設け、この吸込通路に吸込弁とポンプ低回
転域で開く切換弁とを介装したことを特徴とするラジア
ルピストンポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62328987A JP2578456B2 (ja) | 1987-12-25 | 1987-12-25 | ラジアルピストンポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62328987A JP2578456B2 (ja) | 1987-12-25 | 1987-12-25 | ラジアルピストンポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01170769A JPH01170769A (ja) | 1989-07-05 |
JP2578456B2 true JP2578456B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=18216336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62328987A Expired - Lifetime JP2578456B2 (ja) | 1987-12-25 | 1987-12-25 | ラジアルピストンポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578456B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102017216014A1 (de) * | 2017-09-12 | 2019-03-14 | Robert Bosch Gmbh | Hydraulikaggregat einer Fahrzeugbremsanlage mit einem Exzenterraum |
-
1987
- 1987-12-25 JP JP62328987A patent/JP2578456B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01170769A (ja) | 1989-07-05 |
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