JP2577327Y2 - 整流電源使用機器に於ける安全回路装置 - Google Patents

整流電源使用機器に於ける安全回路装置

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JP2577327Y2
JP2577327Y2 JP1992028470U JP2847092U JP2577327Y2 JP 2577327 Y2 JP2577327 Y2 JP 2577327Y2 JP 1992028470 U JP1992028470 U JP 1992028470U JP 2847092 U JP2847092 U JP 2847092U JP 2577327 Y2 JP2577327 Y2 JP 2577327Y2
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一雄 樋口
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Max Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、電源の状態によって
機器への通電を制御する安全回路装置に関するものであ
り、特に、整流電源を使用する機器に於ける安全回路装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気機器には整流回路によって得られる
直流電源を動力源とするものが多い。図4は、AC−D
Cアダプタ1と電気機器2とを示したものである。AC
−DCアダプタ1は、変圧器3と、ダイオードブリッジ
等の整流回路4と平滑回路5とから構成され、DC出力
プラグ6を電気機器2のDC入力ジャック7へ接続して
直流電力を電気機器2へ供給する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前述した整流電源回路
の交流入力電流を遮断した場合は、平滑用コンデンサに
蓄積された電荷が放電されるまでに或程度の時間がかか
る。そのため、AC−DCアダプタのACプラグや、整
流回路を内蔵した電気機器のACプラグをコンセントか
ら取外しても、或時間内は平滑用コンデンサに蓄積され
た電荷が直流出力側へ出力され得る状態にある。従っ
て、之等の電気機器のACプラグをコンセントから抜い
て操作スイッチ等を操作すると短時間ながら機器が起動
する現象が起こる。これにより、例えば電動ホチキスの
ステープラ補充時や電動カッターのカッター刃点検の際
等において、誤ってスタートスイッチに触れた場合は、
不慮の事故が起こる可能性があり危険である。
【0004】また、供給される直流電圧が要求電圧より
も低い場合は、電気機器が正常に起動できず、負荷によ
って過電流が流れ、故障が発生する虞れがある。そこ
で、不慮の事故や故障等の虞れを解消して安全性並びに
信頼性を向上するために解決すべき技術的課題が生じて
おり、この考案は上記課題を解決することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記目的を
達成するために提案するものであり、整流電源使用機器
に内蔵される安全回路装置であって、電源電圧と基準電
圧と比較する電圧判定回路と、電源電流を放電する放電
回路と、起動スイッチ等による作動指令を受けて放電信
号を一定時間前記放電回路へ出力する放電制御手段と、
放電信号停止後、一定時間経過後の時点における前記電
圧判定回路の出力に応じて主回路への通電を制御する主
回路制御手段とからなり、前記判定時点における電源電
圧が基準電圧以下の場合は、前記主回路への通電を禁止
する整流電源使用機器に於ける安全回路装置を提供する
ものである。
【0006】
【作用】電圧判定回路は、電源電圧を基準電圧と比較し
ている。起動スイッチが操作されて動作信号が制御回路
へ入力されると、制御回路は放電回路へ放電信号を一定
時間出力して電源を放電させる。放電終了後、一定時間
経過後に電源電圧が基準電圧以上に回復していれば、制
御回路の動作信号が、例えばモータ駆動回路等の主回路
へ入力されて電気機器が起動する。
【0007】電源電圧が基準電圧以下の場合は主回路へ
動作信号は入力されず、電気機器は起動しない。従っ
て、電気機器の点検時においてACプラグをコンセント
から抜いた状態で誤って起動操作を行った場合は、AC
−DC変換部の平滑回路の残存電荷が一旦放電されるの
で、モータ等が不慮起動することが防止される。
【0008】また、例えば、定格入力電圧120VのA
C−DCアダプタを100V電源に接続した場合等も電
気機器の起動を禁止して、低電圧動作による誤動作や過
電流を防止できる。
【0009】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図1乃至図3に
従って詳述する。図1は電気機器に内蔵される安全回路
装置11を示し、符号12は当該電気機器のモータやソ
レノイド等を起動させるための起動スイッチである。安
全回路装置11は、放電信号と動作信号の2系統の信号
を出力する制御回路13と、放電回路14、電圧判定回
路15、AND回路16とから構成されている。
【0010】制御回路13は、タイマー部17並びに出
力制御部18を有し、起動スイッチ12のオン信号を受
けて、放電回路14へ一定時間放電信号DSを出力し、
放電信号停止後、一定時間経過後にAND回路16へ動
作信号SSを出力する。放電回路14は、整流電源の+
電源ライン19とグラウンド20との間に挿入されてお
り、制御回路13から放電信号DSが出力されている間
は、+電源ライン19とグラウンド20とを導通させ
る。
【0011】電圧判定回路15は、+電源ライン19の
電圧VMMを常時基準電圧Vref と比較しており、電圧
VMMが基準電圧Vref を超える場合は、AND回路1
6へHi信号を出力している。AND回路16は、電圧
判定回路15の出力と出力制御回路13の動作信号出力
との論理積をモータやソレノイド等を起動する主回路2
1へ出力する。
【0012】次に、図2及び図3に従って安全回路装置
11の動作を説明する。先ず、図3中の時点Aで起動ス
イッチ12が押されると(ステップ101)、制御回路
13が出力制御部18の制御により放電回路14へ放電
信号DSを出力し、タイマー部17が一定時間をカウン
トした時点Bで放電信号DSを停止する(ステップ10
2)。
【0013】時点AとBとの間は放電回路14がオンす
ることにより、整流回路の平滑用コンデンサ(図示せ
ず)に蓄積された電荷は+電源ライン19からグラウン
ド20へ放電される。この放電によって+電源ライン1
9の電圧VMMが電圧判定回路15の基準電圧Vref
りも低下するように、平滑用コンデンサの容量等から放
電時間t1 を設定しておくことが必要である。
【0014】また、ACプラグがコンセントに接続され
た状態における+電源ラインの電圧VMMが、放電終了
後に基準電圧Vref 以上に回復するのに要する時間t
rec よりも長い待機時間t2 が設定されている。そし
て、待機時間t2 経過後の時点Cで出力制御回路13か
らAND回路16へ動作信号SSが出力される(ステッ
プ103)。このとき、ACプラグがコンセントに接続
されていれば、待機時間t2 中に平滑用コンデンサが充
電されて、図3中VMM1に示すように+電源ライン1
9の電圧VMMは基準電圧Vref より上昇し、時点Cに
おける電圧判定回路15の出力L1 はHiになってい
る。従って、時点CでAND回路16から主回路21へ
動作信号が出力されてモータ等が起動し、電気機器は正
常に作動する(ステップ104→105)。
【0015】一方、ACプラグがコンセントから抜かれ
ている場合は、図3中VMM2の時点B以降に実線で示
すように、更に電圧が下降する。従って、時点Cにおけ
る電圧判定回路15の出力レベルはL2 に示すようにL
oであり、出力制御回路13から出力される動作信号S
SとのAND出力は0のためAND回路16から動作信
号は出力されず、モータ等は起動しない(ステップ10
4→106)。また、AC電源電圧が一定レベル以下の
場合は、時点B以降鎖線で示すように、基準電圧Vref
に達するまでは、AND回路16から動作信号は出力さ
れず、電源が電圧不足の状態ではモータ等は起動せず、
過負荷による過電流の発生が防止される。
【0016】尚、図3のVMM1の時点C以降の電圧降
下は、モータやソレノイド等の起動時の突入電流による
影響を示したものである。この際、電圧VMMが基準電
圧Vref 以下に降下すると、AND回路16の出力が0
になるが、主回路21側に一旦起動後は所定の動作を終
了するか、或いは停止操作を行うまで電源切断が行われ
ない自己保持回路を設けることにより、瞬間的な電圧降
下による動作の中断等の不都合が生じることはない。
【0017】以上詳述した安全回路装置11は、整流電
源を使用する電気機器、例えば電動工具や、電動ホチキ
ス等の電動事務機等へ内蔵するのに適したものである
が、本実施例に限定すべきものではなく、特に、動作信
号の出力制御手段や、タイマー手段の構成等は種々の改
変が可能である。そして、この考案の技術的範囲がそれ
らの改変されたものに及ぶことは当然である。
【0018】
【考案の効果】この考案の安全回路装置は、電気機器の
起動操作時に交流電源の状態を判定し、ACプラグがコ
ンセントに接続されていない場合は主回路へ通電しな
い。従って、電気機器のACプラグをコンセントから抜
いた状態で起動操作した場合に、平滑回路に蓄積された
電荷によって機器が起動することが防止される。これに
より、電動工具や電動事務器等のように、誤操作による
事故の危険性を有する電気機器における不慮の事故の虞
れを解消できる。
【0019】また、誤って定格入力電圧よりも低い交流
電源へ接続した場合のように、整流出力電圧が規定値よ
り低い場合も電気機器の起動が禁止され、過電流による
故障等の低電圧によるトラブルを未然に防止できる等、
安全性並びに信頼性の向上に寄与する実用的価値ある考
案である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の安全回路装置のブロック図。
【図2】安全回路装置のフローチャート。
【図3】安全回路装置のタイミングチャート。
【図4】整流電源使用機器の構成解説図。
【符号の説明】
11 安全回路装置 12 起動スイッチ 13 制御回路 14 放電回路 15 電圧判定回路 16 AND回路 17 タイマー部 18 出力制御部 19 +電源ライン 20 グラウンド 21 主回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 整流電源使用機器に内蔵される安全回路
    装置であって、電源電圧と基準電圧と比較する電圧判定
    回路と、電源電流を放電する放電回路と、起動スイッチ
    等による作動指令を受けて放電信号を一定時間前記放電
    回路へ出力する放電制御手段と、放電信号停止後、一定
    時間経過後の時点における前記電圧判定回路の出力に応
    じて主回路への通電を制御する主回路制御手段とからな
    り、前記判定時点における電源電圧が基準電圧以下の場
    合は、前記主回路への通電を禁止する整流電源使用機器
    に於ける安全回路装置。
JP1992028470U 1992-04-28 1992-04-28 整流電源使用機器に於ける安全回路装置 Expired - Lifetime JP2577327Y2 (ja)

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