JP2576381B2 - 光合波器 - Google Patents
光合波器Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ増幅器など
に用いられる光合波器の構成に関する。
に用いられる光合波器の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】長距離伝送を行う光通信システムでは、
伝送路の途中に配置された光中継器や受信装置におい
て、伝送路で減衰した微弱な光信号を増幅する必要があ
る。近年、この増幅手段として、光信号を電気信号に変
換することなく、光信号のままで直接増幅する光光ファ
イバ増幅器が実用化されつつある。
伝送路の途中に配置された光中継器や受信装置におい
て、伝送路で減衰した微弱な光信号を増幅する必要があ
る。近年、この増幅手段として、光信号を電気信号に変
換することなく、光信号のままで直接増幅する光光ファ
イバ増幅器が実用化されつつある。
【0003】光ファイバ増幅器の構成例を図2に示す。
光ファイバ増幅器10は、光アイソレータ13、17、
光分岐器11、18、光合波器12、励起光源14、光
増幅が行なわれる希土類イオン添加光ファイバ16、モ
ニタフォトダイオード(モニタPD)13、19から構
成されている。伝送路で減衰した波長λ1 の信号光P1
は、光分岐器11でモニタ光として一部の光P2 が分岐
されてモニタPD13に入力され、残りの光は光合波器
へと伝送され、励起光源14から出力された波長λ2 の
励起光P3 と合波されて光P4 が出力される。光P4 は
さらにアイソレータ15を通過し、増幅用希土類イオン
添加光ファイバ16を伝送する。この間にもとの信号光
は光増幅され、光P5 となってアイソレータ17を通過
する。この際、モニタ光として一部の光P6 は光分岐器
18でモニタPD19に分岐され、残りの光P7 が光フ
ァイバ増幅器10から出力される。ここで、通常伝送さ
れる信号光の波長λ1 に対して、励起光はこれとは異な
った波長λ2 の光が用いられる。例えば、光ファイバの
伝送損失が最も小さくなるλ1 =1.55μm帯の信号
光に対しては、希土類イオン添加光ファイバの増幅利得
が大きくなる波長λ2 が1.48μmや0.98μmの
励起光が用いられる。
光ファイバ増幅器10は、光アイソレータ13、17、
光分岐器11、18、光合波器12、励起光源14、光
増幅が行なわれる希土類イオン添加光ファイバ16、モ
ニタフォトダイオード(モニタPD)13、19から構
成されている。伝送路で減衰した波長λ1 の信号光P1
は、光分岐器11でモニタ光として一部の光P2 が分岐
されてモニタPD13に入力され、残りの光は光合波器
へと伝送され、励起光源14から出力された波長λ2 の
励起光P3 と合波されて光P4 が出力される。光P4 は
さらにアイソレータ15を通過し、増幅用希土類イオン
添加光ファイバ16を伝送する。この間にもとの信号光
は光増幅され、光P5 となってアイソレータ17を通過
する。この際、モニタ光として一部の光P6 は光分岐器
18でモニタPD19に分岐され、残りの光P7 が光フ
ァイバ増幅器10から出力される。ここで、通常伝送さ
れる信号光の波長λ1 に対して、励起光はこれとは異な
った波長λ2 の光が用いられる。例えば、光ファイバの
伝送損失が最も小さくなるλ1 =1.55μm帯の信号
光に対しては、希土類イオン添加光ファイバの増幅利得
が大きくなる波長λ2 が1.48μmや0.98μmの
励起光が用いられる。
【0004】従来の光ファイバ増幅器では、入力された
信号光の一部をモニタPDに分岐する光分岐器と、励起
光源からの励起光を合波する光合波器は、図2に示され
るように個々に用いる構成が採られている。光分岐器と
光合波器を個々に用いた場合について、光分岐器と光合
波器のそれぞれの内部の構成について以下に説明する。
信号光の一部をモニタPDに分岐する光分岐器と、励起
光源からの励起光を合波する光合波器は、図2に示され
るように個々に用いる構成が採られている。光分岐器と
光合波器を個々に用いた場合について、光分岐器と光合
波器のそれぞれの内部の構成について以下に説明する。
【0005】図3は、従来の構成による光分岐器17の
内部の構成を示す。光分岐器11は、光分岐膜22と反
射防止膜23が両面にそれぞれ形成された光を透過させ
る基板21と第1の光入出力端子26、第2の光入出力
端子27および第3の光入出力端子28を備えている。
第1の光入出力端子26から出力される波長λ1 の信号
光24は、光分岐膜22によって一部は反射して第2の
光入出力端子27に、残りの光は第3の光入出力端子2
8に入力される。
内部の構成を示す。光分岐器11は、光分岐膜22と反
射防止膜23が両面にそれぞれ形成された光を透過させ
る基板21と第1の光入出力端子26、第2の光入出力
端子27および第3の光入出力端子28を備えている。
第1の光入出力端子26から出力される波長λ1 の信号
光24は、光分岐膜22によって一部は反射して第2の
光入出力端子27に、残りの光は第3の光入出力端子2
8に入力される。
【0006】また、図4は、従来の構成による光合波器
12の内部の構成を示す。光分岐器12は、光合波膜3
3、反射防止膜32が両面にそれぞれ形成された基板3
1と、第1の光入出力端子36、第3の光入出力端子3
8および第4の光入出力端子39を備えている。第1の
光入出力端子36から出力された波長λ1 信号光34
は、基板31と光合波膜26を透過して第3の光入出力
端子38に入力される。一方、第4の光入出力端子39
から出力された波長λ2 の励起光35は、光合波膜36
で反射されて第2の光入出力端子37に入力される。こ
こで、基板としては、BK7ガラスや石英ガラスなどの
屈折率の波長依存性の小さいガラスが用いられ、光分岐
膜や光合波膜には、TiO2 とSiO2 からなる多層膜
が一般的に用いられている。また、光入出力端子から出
力された光を他の光入出力端子に入力させるためには、
出力光を一端平行光にして、入力させる際に集光させる
必要があるため、各光入出力端子には、出力光を平行光
に、あるいは平行光を集光するための集光手段を備えて
いる。具体的には、光ファイバの端面近傍に非球面レン
ズや自己集束型ロッドレンズが配置されている。
12の内部の構成を示す。光分岐器12は、光合波膜3
3、反射防止膜32が両面にそれぞれ形成された基板3
1と、第1の光入出力端子36、第3の光入出力端子3
8および第4の光入出力端子39を備えている。第1の
光入出力端子36から出力された波長λ1 信号光34
は、基板31と光合波膜26を透過して第3の光入出力
端子38に入力される。一方、第4の光入出力端子39
から出力された波長λ2 の励起光35は、光合波膜36
で反射されて第2の光入出力端子37に入力される。こ
こで、基板としては、BK7ガラスや石英ガラスなどの
屈折率の波長依存性の小さいガラスが用いられ、光分岐
膜や光合波膜には、TiO2 とSiO2 からなる多層膜
が一般的に用いられている。また、光入出力端子から出
力された光を他の光入出力端子に入力させるためには、
出力光を一端平行光にして、入力させる際に集光させる
必要があるため、各光入出力端子には、出力光を平行光
に、あるいは平行光を集光するための集光手段を備えて
いる。具体的には、光ファイバの端面近傍に非球面レン
ズや自己集束型ロッドレンズが配置されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の光分岐器と光合
波器を個々に構成する構成では、光ファイバ増幅器の構
成部品が多いため、全体が大きくなってしまうという欠
点がある。また、光入出力端子も合わせて6端子必要で
あり、各構成部品が多いという点からも、製造の面から
も高価になるという問題がある。さらに、光分岐器で光
分岐膜を透過させるために信号光を平行光にして集光
し、再び光合波器で光合波膜を透過させるために信号光
を平行光にして集光するため、信号光の光損失が大きく
なるという欠点もある。
波器を個々に構成する構成では、光ファイバ増幅器の構
成部品が多いため、全体が大きくなってしまうという欠
点がある。また、光入出力端子も合わせて6端子必要で
あり、各構成部品が多いという点からも、製造の面から
も高価になるという問題がある。さらに、光分岐器で光
分岐膜を透過させるために信号光を平行光にして集光
し、再び光合波器で光合波膜を透過させるために信号光
を平行光にして集光するため、信号光の光損失が大きく
なるという欠点もある。
【0008】本発明の目的は、上述の問題を解決し、小
形、安価でしかも光損失の小さい光合波分波器を提供す
ることにある。
形、安価でしかも光損失の小さい光合波分波器を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の欠点を除去するた
めに、本発明の光合波分波器は、波長λ1 の光が入出力
される第1の光入出力端子と、第1の光入出力端子から
出力される波長λ1 の光の一部を透過させ、残りを反射
させる光分岐膜が片面に形成され、光分岐膜が形成され
た面とは反対の面に前記波長λ1 の光を透過させ、波長
λ2 の光を反射させる光合波膜が形成された光を透過さ
せる基板と、第1の光入出力端子から出力され、光分岐
膜で反射された波長λ1 の光が入力される第2の光入出
力端子と、光分岐膜と基板と光合波分波膜を透過した波
長λ1 の光が入力される第3の光入出力端子と、光合波
膜で反射して、第3の光入出力端子に光入力する位置に
配置された波長λ2 の光を出力する第4の光入出力端子
を備えていることを特徴としている。
めに、本発明の光合波分波器は、波長λ1 の光が入出力
される第1の光入出力端子と、第1の光入出力端子から
出力される波長λ1 の光の一部を透過させ、残りを反射
させる光分岐膜が片面に形成され、光分岐膜が形成され
た面とは反対の面に前記波長λ1 の光を透過させ、波長
λ2 の光を反射させる光合波膜が形成された光を透過さ
せる基板と、第1の光入出力端子から出力され、光分岐
膜で反射された波長λ1 の光が入力される第2の光入出
力端子と、光分岐膜と基板と光合波分波膜を透過した波
長λ1 の光が入力される第3の光入出力端子と、光合波
膜で反射して、第3の光入出力端子に光入力する位置に
配置された波長λ2 の光を出力する第4の光入出力端子
を備えていることを特徴としている。
【0010】そして、第1の光入出力端子、第2の光入
出力端子、第3の光入出力端子、および第4の光入出力
端子は入出力光を集光する手段を備え、光透過基板の屈
折率をn、第4の光入出力端子から出力された波長λ2
の光のビーム径をw、第4の光入出力端子から光透過基
板への入射角をθとしたとき、光透過基板の厚さtが、
出力端子、第3の光入出力端子、および第4の光入出力
端子は入出力光を集光する手段を備え、光透過基板の屈
折率をn、第4の光入出力端子から出力された波長λ2
の光のビーム径をw、第4の光入出力端子から光透過基
板への入射角をθとしたとき、光透過基板の厚さtが、
【0011】
【0012】を満たすことを特徴としている。
【0013】本発明は、特に光を透過させる基板の片面
に光分岐膜を形成し、他の面に光合波膜を形成して、光
分岐器と光合波器を複合一体化することにより、小形化
を達成している。また、第1の光入出力端子から出力さ
れた信号光は、一枚の基板を透過するだけでモニタ側が
分岐されるとともに励起光が合波されるため、信号光の
光損失も従来の構成にくらべ小さくなるという効果も得
られる。さらに、光入出力端子数も少なくなり、その分
安価になるという効果も有している。
に光分岐膜を形成し、他の面に光合波膜を形成して、光
分岐器と光合波器を複合一体化することにより、小形化
を達成している。また、第1の光入出力端子から出力さ
れた信号光は、一枚の基板を透過するだけでモニタ側が
分岐されるとともに励起光が合波されるため、信号光の
光損失も従来の構成にくらべ小さくなるという効果も得
られる。さらに、光入出力端子数も少なくなり、その分
安価になるという効果も有している。
【0014】ここで、上述のように、光分岐膜と光合波
膜を一枚の基板の両面にそれぞれ形成する場合、励起光
源側の光入出力端子から出力される波長λ2 の励起光
が、光合波膜ですべて反射されず一部が透過することが
ある。すると、基板を挟んで対抗する位置に配置された
モニタ側の光入出力端子に漏洩して入力され、本来受信
されるべき微弱な信号光に、強度の高い励起光の一部が
混じるため、モニタ光の雑音が大きくなり、十分なモニ
タができなくなることが生じ得る。そこで、本発明で
は、光分岐器と光合波器を複合一体化した場合でも、こ
のような問題が生じないように、基板の厚みを上式で規
定される厚さ以上にすることを特徴としている。すなわ
ち、基板を厚くすることによって、たとえ励起光の一部
が光分波膜を透過しても、基板を透過した光がモニタ側
の光入出力端子への光軸からずれるようにしている。
膜を一枚の基板の両面にそれぞれ形成する場合、励起光
源側の光入出力端子から出力される波長λ2 の励起光
が、光合波膜ですべて反射されず一部が透過することが
ある。すると、基板を挟んで対抗する位置に配置された
モニタ側の光入出力端子に漏洩して入力され、本来受信
されるべき微弱な信号光に、強度の高い励起光の一部が
混じるため、モニタ光の雑音が大きくなり、十分なモニ
タができなくなることが生じ得る。そこで、本発明で
は、光分岐器と光合波器を複合一体化した場合でも、こ
のような問題が生じないように、基板の厚みを上式で規
定される厚さ以上にすることを特徴としている。すなわ
ち、基板を厚くすることによって、たとえ励起光の一部
が光分波膜を透過しても、基板を透過した光がモニタ側
の光入出力端子への光軸からずれるようにしている。
【0015】
【実施例】次に図面を参照して本発明の一実施例を詳細
に説明する。図1は本発明の光合波分波器の構成図であ
る。
に説明する。図1は本発明の光合波分波器の構成図であ
る。
【0016】図1に示す本発明の光合波器は、1.55
μm帯の光通信システム用光増幅器に適用される光合波
器であり、入力される波長1.55μmの信号光の一部
をモニタPDに分岐し、残りの信号光に波長1.48μ
mの励起光を合波する機能を有している。この光合波器
は、片面に光分岐膜2が形成され、他方の面に光合波膜
3が形成された基板1と、第1の光入出力端子、第2の
光入出力端子、第3の光入出力端子、第4の光入出力端
子の4つの光入出力端子から構成されている。光分岐膜
2は入射光の約90%を透過させ、残り10%を反射さ
せる特性を有しており、基板1に蒸着されたTiO2 と
SiO2 からなる多層膜によって構成されている。ま
た、光合波膜3は、波長1.55μmの信号光を透過さ
せ、波長1.48μmの励起光を反射させる特性を有
し、光分岐膜2と同様、多層膜により構成される。な
お、基板1には、従来と同じBK7ガラスが用いられて
いる。
μm帯の光通信システム用光増幅器に適用される光合波
器であり、入力される波長1.55μmの信号光の一部
をモニタPDに分岐し、残りの信号光に波長1.48μ
mの励起光を合波する機能を有している。この光合波器
は、片面に光分岐膜2が形成され、他方の面に光合波膜
3が形成された基板1と、第1の光入出力端子、第2の
光入出力端子、第3の光入出力端子、第4の光入出力端
子の4つの光入出力端子から構成されている。光分岐膜
2は入射光の約90%を透過させ、残り10%を反射さ
せる特性を有しており、基板1に蒸着されたTiO2 と
SiO2 からなる多層膜によって構成されている。ま
た、光合波膜3は、波長1.55μmの信号光を透過さ
せ、波長1.48μmの励起光を反射させる特性を有
し、光分岐膜2と同様、多層膜により構成される。な
お、基板1には、従来と同じBK7ガラスが用いられて
いる。
【0017】第1から第4までの各光入出力端子は、光
ファイバの端面が成端された光ファイバ端末と、光ファ
イバから出射される光を平行光にする非球面レンズから
なる。第1の光入出力端子6から出力される信号光4
は、光分岐膜2で約10%の光が反射され、反射光は第
2の光入出力端子7に入力され、この光合波器の外部に
あるモニタPDに入力される。一方、光分岐膜2を透過
した残りの信号光は、基板1と光合波膜3を透過して、
第3の光入出力端子8に入力され、外部にある光増幅用
光ファイバに伝送される。
ファイバの端面が成端された光ファイバ端末と、光ファ
イバから出射される光を平行光にする非球面レンズから
なる。第1の光入出力端子6から出力される信号光4
は、光分岐膜2で約10%の光が反射され、反射光は第
2の光入出力端子7に入力され、この光合波器の外部に
あるモニタPDに入力される。一方、光分岐膜2を透過
した残りの信号光は、基板1と光合波膜3を透過して、
第3の光入出力端子8に入力され、外部にある光増幅用
光ファイバに伝送される。
【0018】一方、外部にある励起光源からの波長1.
48μmの励起光5は、第4の光入出力端末9から出力
され、光合波膜3で反射されて第4の光入出力端子に入
力される。第1の光入出力端子6から出力された信号光
4と合波され、光増幅用光ファイバに伝送される。
48μmの励起光5は、第4の光入出力端末9から出力
され、光合波膜3で反射されて第4の光入出力端子に入
力される。第1の光入出力端子6から出力された信号光
4と合波され、光増幅用光ファイバに伝送される。
【0019】ここで、通常、多層膜により形成される光
合波膜3の反射阻止域におけるアイソレーション(阻止
域減衰量)は25dB程度しかない。すなわち、上述の
実施例においては、第4の光入出力端子9から出力され
た波長1.48μmの励起光5の99%以上が光合波膜
3で反射されるが、0.2〜0.3%のわずかな光が光
合波膜3を透過することになり、基板1を挟んで対抗す
る位置に配置される第2の光入出力端子7に入力される
こととなる。信号光4から分岐されて、本来第2の光入
出力端子へ入力されるべきモニタ用の光は、伝送される
ことにより減衰した微弱な光であるのに対して、第3の
光入出力端子側から漏れる励起光5は非常に強度が大き
い。このため、わずかな割合の光でも第2の光入出力端
子7に入力されると、信号光4の正確なモニタを行うこ
とができなくなることがある。
合波膜3の反射阻止域におけるアイソレーション(阻止
域減衰量)は25dB程度しかない。すなわち、上述の
実施例においては、第4の光入出力端子9から出力され
た波長1.48μmの励起光5の99%以上が光合波膜
3で反射されるが、0.2〜0.3%のわずかな光が光
合波膜3を透過することになり、基板1を挟んで対抗す
る位置に配置される第2の光入出力端子7に入力される
こととなる。信号光4から分岐されて、本来第2の光入
出力端子へ入力されるべきモニタ用の光は、伝送される
ことにより減衰した微弱な光であるのに対して、第3の
光入出力端子側から漏れる励起光5は非常に強度が大き
い。このため、わずかな割合の光でも第2の光入出力端
子7に入力されると、信号光4の正確なモニタを行うこ
とができなくなることがある。
【0020】本発明の光合波器では、このような問題を
回避するために、基板1の厚みを以下に示す一定量以上
にして、光合波膜3を透過した光の光路を、本来の信号
光が第2の光入出力端子7に入力されるためにとる光路
からシフトさせる構成を採用している。すなわち、第2
の光入出力端子7へ入力される信号光4の光路からシフ
トされる励起光の光路の分離距離dは数1により表され
る。
回避するために、基板1の厚みを以下に示す一定量以上
にして、光合波膜3を透過した光の光路を、本来の信号
光が第2の光入出力端子7に入力されるためにとる光路
からシフトさせる構成を採用している。すなわち、第2
の光入出力端子7へ入力される信号光4の光路からシフ
トされる励起光の光路の分離距離dは数1により表され
る。
【0021】
【数1】d=2t×cosθ×tan[sin-1{(s
inθ)/n}] t:基板1の厚さ θ:信号光あるいは励起光の基板への入射角 n:基板1の屈折率 従って、仮に、信号光4および励起光5のビーム径を
0.5mm、基板1への入射角を45度、基板1の屈折
率を1.5、基板1の板厚を1.5mmとすると分離距
離は、d=1.13mmとなり、励起光5の光路を信号
光4の光路から十分に分離することができる。
inθ)/n}] t:基板1の厚さ θ:信号光あるいは励起光の基板への入射角 n:基板1の屈折率 従って、仮に、信号光4および励起光5のビーム径を
0.5mm、基板1への入射角を45度、基板1の屈折
率を1.5、基板1の板厚を1.5mmとすると分離距
離は、d=1.13mmとなり、励起光5の光路を信号
光4の光路から十分に分離することができる。
【0022】このような構成で、実際に本発明の光合波
器を作製し、第4の光入出力端子9から励起光を出力さ
せたところ、第2の光入出力端子7からは測定感度の範
囲内で励起光は全く検出されず、アイソレーションが8
0dB以上あることが確認された。従って、例えば、第
1の光入出力端子6から出力される信号光4の強度を−
20dBm、第4の光入出力端子9から出力される励起
光5の強度を+15dBmとすると、第2の光入出力端
子7に入力される信号光4の強度は、−30dBmであ
るのに対して、励起光の強度は−65dBm以下となる
ので、励起光成分は信号光4のモニタに影響を与えない
ことになる。
器を作製し、第4の光入出力端子9から励起光を出力さ
せたところ、第2の光入出力端子7からは測定感度の範
囲内で励起光は全く検出されず、アイソレーションが8
0dB以上あることが確認された。従って、例えば、第
1の光入出力端子6から出力される信号光4の強度を−
20dBm、第4の光入出力端子9から出力される励起
光5の強度を+15dBmとすると、第2の光入出力端
子7に入力される信号光4の強度は、−30dBmであ
るのに対して、励起光の強度は−65dBm以下となる
ので、励起光成分は信号光4のモニタに影響を与えない
ことになる。
【0023】一般的には、光路をビームの半径よりも分
離すれば十分なアイソレーションを確保することができ
る。従って、数1より、基板1の厚さtを数2
離すれば十分なアイソレーションを確保することができ
る。従って、数1より、基板1の厚さtを数2
【数2】
【0024】
【0025】を満たすように設定すれば、励起光がモニ
タ側の光入出力端子に入力されるのを十分防ぐことがで
きる。
タ側の光入出力端子に入力されるのを十分防ぐことがで
きる。
【0026】このように、光分岐膜と光合波膜を同一の
基板の両面にそれぞれ形成し、光分岐膜が形成された側
で透過と反射により光を分岐し、光合波膜が形成されて
いる側で2つの異なる波長の光を合波する構成を採用す
ることにより、光分岐器と光合波器を複合一体化するこ
とができ、体積比で従来に半分以下に小型化することが
できる。しかも、第1の光入出力端子の光ファイバから
出射される信号光は非球面レンズで平行光にされ、光分
岐膜と光合波膜を一度に透過するため、従来の構成にく
らべ、光を平行光にしたり集光する回数が減り、基板の
透過回数も減るため、通過損失が低減されることにな
る。また、基板の端面には、反射防止膜が不要となる。
さらに、光入出力端子も従来にくらべ、6端子から4端
子に減るため、部品点数も減り、製造工程も簡略化され
る。
基板の両面にそれぞれ形成し、光分岐膜が形成された側
で透過と反射により光を分岐し、光合波膜が形成されて
いる側で2つの異なる波長の光を合波する構成を採用す
ることにより、光分岐器と光合波器を複合一体化するこ
とができ、体積比で従来に半分以下に小型化することが
できる。しかも、第1の光入出力端子の光ファイバから
出射される信号光は非球面レンズで平行光にされ、光分
岐膜と光合波膜を一度に透過するため、従来の構成にく
らべ、光を平行光にしたり集光する回数が減り、基板の
透過回数も減るため、通過損失が低減されることにな
る。また、基板の端面には、反射防止膜が不要となる。
さらに、光入出力端子も従来にくらべ、6端子から4端
子に減るため、部品点数も減り、製造工程も簡略化され
る。
【0027】ここで、基板の厚さをある一定値以上にし
て、励起光の漏れ光の光路が信号光のモニタ側への光路
からずらすことにより、一体化しても励起光がモニタ側
にもれないようにすることができ、信号光が励起光によ
って影響を受けることなくモニタされるようにすること
ができる。
て、励起光の漏れ光の光路が信号光のモニタ側への光路
からずらすことにより、一体化しても励起光がモニタ側
にもれないようにすることができ、信号光が励起光によ
って影響を受けることなくモニタされるようにすること
ができる。
【0028】なお、上述の本発明の一実施例では、光分
岐膜は多層膜により形成されているが、これに限らず、
グレーティングなど別の手段を用いてもよい。また、光
分岐膜および光合波膜への入射角は45度としたが、言
うまでもなく角度は自由に選定できる。この場合、入射
角を小さくし膜面に対して垂直に近くすれば、光合波膜
の波長合波分波特性を向上させることができる反面、光
入出力端子同士が近接することになり、全体の形状は複
雑になる。
岐膜は多層膜により形成されているが、これに限らず、
グレーティングなど別の手段を用いてもよい。また、光
分岐膜および光合波膜への入射角は45度としたが、言
うまでもなく角度は自由に選定できる。この場合、入射
角を小さくし膜面に対して垂直に近くすれば、光合波膜
の波長合波分波特性を向上させることができる反面、光
入出力端子同士が近接することになり、全体の形状は複
雑になる。
【0029】また、モニタ側の光入出力端子には、光フ
ァイバを介さずに直接モニタPDを配置してもよい。同
様に、励起光源側の光入出力端子に、光ファイバを介さ
ずに直接励起光源を配置してもよい。
ァイバを介さずに直接モニタPDを配置してもよい。同
様に、励起光源側の光入出力端子に、光ファイバを介さ
ずに直接励起光源を配置してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の光合波器に
よれば、光分岐器と光合波器を複合一体化することによ
り大幅に小型化でき、しかも、挿入損失も低減させるこ
とができるという効果を有する。さらに、部品点数も減
り、製造工程も簡略化されるという効果もあり、低価格
化に大きく寄与するという効果も得られる。
よれば、光分岐器と光合波器を複合一体化することによ
り大幅に小型化でき、しかも、挿入損失も低減させるこ
とができるという効果を有する。さらに、部品点数も減
り、製造工程も簡略化されるという効果もあり、低価格
化に大きく寄与するという効果も得られる。
【図1】本発明の光合波器の一実施例の構成図。
【図2】従来の光分岐器と光合波器により構成された光
ファイバ増幅器の構成図。
ファイバ増幅器の構成図。
【図3】従来の光分岐器の構成図。
【図4】従来の光合波器の構成図。
1,21,31 基板 2,22 光分岐膜 3,33 光合波膜 4,24,34 信号光 5,35 励起光 6,26,36 第1の光入出力端子 7,27 第2の光入出力端子 8,28,38 第3の光入出力端子 9,39 第4の光入出力端子 23,32 反射防止膜 10 光ファイバ増幅器 11,18 光分岐器 12 光合波器 13,19 モニタPD 14 励起光源 15,17 光アイソレータ 16 希土類イオン添加光ファイバ
Claims (1)
- 【請求項1】 波長λ1 の光が入出力される第1の光
入出力端子と、 前記第1の光入出力端子から出力される波長λ1 の光の
一部を透過させ、残りの光を反射させる光分岐膜が片面
に形成され、前記光分岐膜が形成された面とは反対の面
に前記波長λ1 の光を透過させ、波長λ2 の光を反射さ
せる光合波膜が形成された光を透過させる基板と、 前記第1の光入出力端子から出力され、前記光分岐膜で
反射された波長λ1 の光が入力される第2の光入出力端
子と、 前記光分岐膜と前記基板と前記光合波膜を透過した波長
λ1 の光が入力される第3の光入出力端子と、 前記光合波膜で反射して、前記第3の光入出力端子に光
が入力される位置に配置された波長λ2 の光を出力する
第4の光入出力端子を備え、 前記基板は、 前記基板の屈折率をn、第4の光入出力端子の出力光の
ビーム径をw、前記第4の光入出力端子から前記基板へ
の入射角をθとしたとき、前記光透過基板の厚さtが、 w t ≧───────────────────────── cosθ×tan[sinー 1{(sinθ)/n} を満たすことを特徴とする光合波器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5239713A JP2576381B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 光合波器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5239713A JP2576381B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 光合波器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0792347A JPH0792347A (ja) | 1995-04-07 |
JP2576381B2 true JP2576381B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=17048822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5239713A Expired - Lifetime JP2576381B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 光合波器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576381B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2576408B2 (ja) * | 1993-06-30 | 1997-01-29 | 日本電気株式会社 | 光分波器 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2576408B2 (ja) * | 1993-06-30 | 1997-01-29 | 日本電気株式会社 | 光分波器 |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP5239713A patent/JP2576381B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0792347A (ja) | 1995-04-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960910 |