JP2568106Y2 - 試料に安定な温度勾配を形成する装置 - Google Patents
試料に安定な温度勾配を形成する装置Info
- Publication number
- JP2568106Y2 JP2568106Y2 JP1990115927U JP11592790U JP2568106Y2 JP 2568106 Y2 JP2568106 Y2 JP 2568106Y2 JP 1990115927 U JP1990115927 U JP 1990115927U JP 11592790 U JP11592790 U JP 11592790U JP 2568106 Y2 JP2568106 Y2 JP 2568106Y2
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- JP
- Japan
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- sample
- temperature gradient
- temperature
- forming
- solid block
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は試料に安定な温度勾配を形成する装置に関
し、特にタンパク質結晶成長実験などのように、試料を
温度勾配のある環境下において実験する場合にこれら試
料に任意の温度勾配を安定して形成しうる装置に関す
る。
し、特にタンパク質結晶成長実験などのように、試料を
温度勾配のある環境下において実験する場合にこれら試
料に任意の温度勾配を安定して形成しうる装置に関す
る。
従来、単一の試料に連続かつ安定な温度勾配を形成で
きる装置は知られていなかった。
きる装置は知られていなかった。
本考案は上記技術水準に鑑み、試料に一つの装置で安
定な温度勾配を形成しうる装置を提供しようとするもの
である。
定な温度勾配を形成しうる装置を提供しようとするもの
である。
本考案は一端を高温に保ち他端を低温に保つことによ
り温度勾配を形成する固体ブロックに、温度勾配に平行
かつ、試料形状に合わせた連通溝を設け、該溝に試料を
挿入しうるようにしてなることを特徴とする単一試料内
部に連続かつ安定な温度勾配を形成する装置である。
り温度勾配を形成する固体ブロックに、温度勾配に平行
かつ、試料形状に合わせた連通溝を設け、該溝に試料を
挿入しうるようにしてなることを特徴とする単一試料内
部に連続かつ安定な温度勾配を形成する装置である。
固体ブロックの一端を高温に保ち、他端を低温に保つ
と温度勾配ができる。固体なので対流は発生せず、固体
ブロックの高温側から低温側に向かって形成された温度
勾配は安定な状態で維持される。固体ブロックとして金
属を使用すると、常温付近では金属の熱伝導率は温度に
よらずほぼ一定なので、固体ブロック上には高温側から
低温側に向かって直線的な温度勾配が形成される。本考
案では一つの装置で単一試料に連続的に勾配をつけた温
度条件を付与することが可能となる。
と温度勾配ができる。固体なので対流は発生せず、固体
ブロックの高温側から低温側に向かって形成された温度
勾配は安定な状態で維持される。固体ブロックとして金
属を使用すると、常温付近では金属の熱伝導率は温度に
よらずほぼ一定なので、固体ブロック上には高温側から
低温側に向かって直線的な温度勾配が形成される。本考
案では一つの装置で単一試料に連続的に勾配をつけた温
度条件を付与することが可能となる。
該固体ブロックに試料形状に合わせた連通溝を設け、
これに試料を挿入すると試料と固体ブロックとの接触面
積が広がるので、試料温度が固体ブロック温度に近くな
り、外部環境の温度変化によらず試料の温度を安定に保
つことが可能となる。
これに試料を挿入すると試料と固体ブロックとの接触面
積が広がるので、試料温度が固体ブロック温度に近くな
り、外部環境の温度変化によらず試料の温度を安定に保
つことが可能となる。
固体ブロックとしてアルミニウムを使用した場合を例
に説明する。
に説明する。
第１図に示す長さ:370×幅:70×高さ:50mmのアルミニ
ウム製固体ブロック１の一端を２℃の冷却水２で冷却
し、他端をヒーター３で加熱した。アルミニウム製ブロ
ックには25mm間隔で内径2.5mm深さ20mmの小孔を開けて
あり、これに熱電対温度計を挿入して温度を測定した。
この条件では冷却端から80mmの位置で７℃、加熱端から
40mmの位置で35℃となり、1.1℃/cmの直線的な温度勾配
を形成することができた。また、各測定点で温度は±0.
2℃で安定していた。
ウム製固体ブロック１の一端を２℃の冷却水２で冷却
し、他端をヒーター３で加熱した。アルミニウム製ブロ
ックには25mm間隔で内径2.5mm深さ20mmの小孔を開けて
あり、これに熱電対温度計を挿入して温度を測定した。
この条件では冷却端から80mmの位置で７℃、加熱端から
40mmの位置で35℃となり、1.1℃/cmの直線的な温度勾配
を形成することができた。また、各測定点で温度は±0.
2℃で安定していた。
タンパク質を含む水溶液を液深4mmとなるように入れ
た内径26mm、高さ54mmのサンプル瓶を瓶の中心が該アル
ミニウム製ブロックの７、10、13、16、20、23、26℃の
位置になるように静置してタンパク質の結晶を作成する
実験を実施したところ、温度により異なるサイズの結晶
を得ることができた。
た内径26mm、高さ54mmのサンプル瓶を瓶の中心が該アル
ミニウム製ブロックの７、10、13、16、20、23、26℃の
位置になるように静置してタンパク質の結晶を作成する
実験を実施したところ、温度により異なるサイズの結晶
を得ることができた。
また、第２図では該アルミニウム製固体ブロック１中
央部に長さ:257×幅:15×高さ:21mmの溝５を切り、ガラ
ス管の中に前記と同一組成のタンパク質を含む水溶液を
入れた試料４を挿入して、試料に温度勾配がついた状態
でタンパク質の結晶を作成する実験を実施したところ、
前記サンプル瓶の場合より大きな結晶を得ることができ
た。これは、結晶ができない温度条件部分のタンパク質
分子が結晶ができる温度条件部分に補給されることによ
り、一つの結晶を構成するタンパク質分子の数が増大し
たためである。
央部に長さ:257×幅:15×高さ:21mmの溝５を切り、ガラ
ス管の中に前記と同一組成のタンパク質を含む水溶液を
入れた試料４を挿入して、試料に温度勾配がついた状態
でタンパク質の結晶を作成する実験を実施したところ、
前記サンプル瓶の場合より大きな結晶を得ることができ
た。これは、結晶ができない温度条件部分のタンパク質
分子が結晶ができる温度条件部分に補給されることによ
り、一つの結晶を構成するタンパク質分子の数が増大し
たためである。
本考案により従来は不可能であった試料に温度勾配を
つけることが可能となった。これは、タンパク質の結晶
作成実験においては、より大型の結晶を作成することに
つながる。
つけることが可能となった。これは、タンパク質の結晶
作成実験においては、より大型の結晶を作成することに
つながる。
第１図は本考案の原理の説明図、第２図は本考案の一実
施例の装置の概略図である。 図において、１は固体ブロック、２は冷却水、３はヒー
タ、４は試料、５は溝である。
施例の装置の概略図である。 図において、１は固体ブロック、２は冷却水、３はヒー
タ、４は試料、５は溝である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 加藤 真樹 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町１丁目１番 １号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)考案者 上村 一秀 兵庫県神戸市兵庫区小松通５丁目１番16 号 株式会社神菱ハイテック内 合議体 審判長 主代 静義 審判官 藤井 俊二 審判官 豊永 茂弘 (56)参考文献 実開 昭48−81198（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】一端を高温に保ち他端を低温に保ことによ
り温度勾配を形成する固体ブロックに、温度勾配に平行
かつ試料形状に合わせた連通溝を設け、該溝に試料を挿
入しうるようにしてなることを特徴とする単一試料内部
に連続かつ安定な温度勾配を形成する装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990115927U JP2568106Y2 (ja) | 1990-11-06 | 1990-11-06 | 試料に安定な温度勾配を形成する装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1990115927U JP2568106Y2 (ja) | 1990-11-06 | 1990-11-06 | 試料に安定な温度勾配を形成する装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0474539U JPH0474539U (ja) | 1992-06-30 |
| JP2568106Y2 true JP2568106Y2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=31863736
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1990115927U Expired - Lifetime JP2568106Y2 (ja) | 1990-11-06 | 1990-11-06 | 試料に安定な温度勾配を形成する装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2568106Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5146480Y2 (ja) * | 1972-01-10 | 1976-11-10 |
-
1990
- 1990-11-06 JP JP1990115927U patent/JP2568106Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0474539U (ja) | 1992-06-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |