JP2567824Y2 - 熱伝達制御装置 - Google Patents

熱伝達制御装置

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JP2567824Y2
JP2567824Y2 JP3599492U JP3599492U JP2567824Y2 JP 2567824 Y2 JP2567824 Y2 JP 2567824Y2 JP 3599492 U JP3599492 U JP 3599492U JP 3599492 U JP3599492 U JP 3599492U JP 2567824 Y2 JP2567824 Y2 JP 2567824Y2
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rod
heat
temperature
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heat transfer
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幹雄 森岡
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は温度を制御する装置に関
し、更に詳しくは、高温物体から低温物体へ流れる熱伝
達を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙ステーションや宇宙機等において、
使用する機器の温度を適切な範囲に保つために機器から
熱を放熱させたり、或いは機器に熱を供給することが必
要となる。高温の物体から低温の物体に熱を伝達するか
かる手段としては従来、ヒートパイプが良く知られてい
る。ヒートパイプは、ウイックを内張りした中空管の中
に適当な流体が密封された構成のものであり、高温部分
の熱により内部の液体が蒸発し、蒸気がヒートパイプ内
を流れ、低温部分で蒸気が凝縮して低温部分に熱を供給
し、凝縮した液体がウイックを介して高温部分に循環す
るものであり、高温物体から低温物体に大量の熱を伝達
することができる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、ヒートパイプ
による熱伝達の特性は、ヒートパイプ自体の特性により
定まるため、宇宙機器の必要性により熱伝達量を積極的
に制御したり、熱伝達自体を断続させることはできず、
宇宙機器の過加熱及び過冷却を防止することができなか
った。
【0004】本考案は上述の問題を解決するために案出
されたものであり、その目的は高温の物体から低温の物
体に伝達する熱量を積極的に制御でき、宇宙機器の過加
熱及び過冷却を防止することができる熱伝達制御装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案によれば、熱良導体からなる棒状体と、高温物
体に接続され、かつ前記棒状体の一部に嵌合する孔部を
有する入熱リング体と、低温物体に接続され、かつ前記
棒状体の一部に嵌合する孔部を有する放熱リング体と、
前記棒状体の温度を制御する装置とからなり、前記棒状
体と入熱リング間の隙間と、前記棒状体と放熱リング間
の隙間とが、前記棒状体が低温のときに遊嵌状態であ
り、所定の温度以上に達すると密着状態となるように定
められている、ことを特徴とする熱伝達制御装置が提供
される。
【0006】本考案の実施例によれば、前記棒状体はヒ
ートパイプであるのが好ましい。
【0007】
【作用】本考案の上記構成によれば、棒状体が低温のと
きには棒状体と入熱リング間、及び棒状体と放熱リング
間に隙間があり、高温物体から棒状体への熱伝達も棒状
体から低温物体への熱伝達もほとんど生じない。温度制
御装置により棒状体を加熱して所定の温度以上にする
と、熱膨張により棒状体自体の寸法が大きくなり、棒状
体と入熱リング間、及び棒状体と放熱リング間の隙間が
なくなって密着状態となり、高温物体から棒状体を介し
て低温物体へ熱が伝達される。
【0008】次に、温度制御装置により棒状体を冷却す
るか、高温物体からの熱伝達がなくなると、棒状体が低
温になり、熱収縮して棒状体と入熱リング間、及び棒状
体と放熱リング間に隙間が生じて熱伝達がなくなる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は本考案の熱伝達制御装置1を示す斜視図
である。図示するように、この熱伝達制御装置1は円柱
状に形成された棒状体2と、棒状体2の一部に嵌合する
孔部3aを有する入熱リング体3と、棒状体2の他の部
分に嵌合する孔部4aを有する放熱リング体4と、棒状
体の温度を制御する装置5とからなる。
【0010】棒状体2は金属などの熱良導体で形成され
ていると共に、加熱されると径方向及び長さ方向に熱膨
張するようになっている。棒状体2は熱膨張率の高い金
属(例えばアルミニウム)で作られたヒートパイプであ
るのが好ましい。ヒートパイプはその全長にわたりほぼ
同一の温度となるので、入熱リング体3と放熱リング体
4との間隔を大きく隔てることができる。
【0011】一方、入熱リング体3、及び放熱リング体
4は熱良導体であるが、熱膨張率が棒状体2よりも小さ
い金属(例えばステンレス)で作られるのが良い。ま
た、棒状体2と入熱リング3との間の隙間と、棒状体2
と放熱リング4との間の隙間とは、棒状体2が低温(例
えば20°C)のときに遊嵌状態であり、所定の温度以
上に達すると密着状態となるように定められている。
【0012】一例として、棒状体2を直径20mmのア
ルミニウム製、入熱リング3と放熱リング4をステンレ
ス製とする場合、隙間を1〜2μmにすれば、約20°
Cの温度上昇により隙間を遊嵌状態から密着状態に変化
させることができる。1〜2μmの隙間がある面での空
気層の熱伝達率は数万W/m2 K程度であり、面が接触
した場合に比べ格段に小さい。また、真空中で用いる場
合にはこの伝達量はほとんどゼロになる。
【0013】棒状体の温度を制御する装置5は、電熱に
よる加熱、ペルチエ効果による電子冷凍、蒸気による加
熱、ヒートポンプによる加熱、冷凍機による冷却、等の
いずれでもよく、またこれらの組み合わせでも良い。
【0014】図2は、高温物体から低温物体までの熱伝
達を説明するための全体構成図である。図に示すよう
に、入熱リング体3には加熱装置などの高温物体7が接
続され、放熱リング体4には温度制御される宇宙機器等
の低温物体6が接続されて、高温物体7からの熱が入熱
リング体3から棒状体2を介して放熱リング体4に伝達
され、低温物体6を加熱するようになっている。しか
し、この例とは逆に宇宙機器等を入熱リング体3に接続
し、放熱リング体4にはラジエータ等の低温物体を接続
して、宇宙機器等を冷却するようにしても良い。
【0015】次に、本考案の作用を添付図面を参照しな
がら説明する。図3は棒状体の温度と熱伝達量との関係
を示している。図に示すように、棒状体が低温のときに
は棒状体と入熱リング間、及び棒状体と放熱リング間に
隙間があり、高温物体から棒状体への熱伝達も棒状体か
ら低温物体への熱伝達もほとんど生じない。この断熱効
果は特に本考案による装置が真空中で使用される場合、
すなわち宇宙空間で使用する場合に顕著である。
【0016】次いで、温度制御装置により棒状体を加熱
して所定の温度以上にすると、熱膨張により棒状体自体
の寸法が大きくなり、棒状体と入熱リング間、及び棒状
体と放熱リング間の隙間がなくなって密着状態となり、
高温物体から棒状体を介して低温物体へ熱が伝達され
る。
【0017】更に、温度制御装置により棒状体を冷却す
るか、高温物体からの熱伝達がなくなると、棒状体が低
温になり、熱収縮して棒状体と入熱リング間、及び棒状
体と放熱リング間に隙間が生じて熱伝達ができなくな
る。
【0018】尚、本実施例では、嵌合する部材を棒状体
とし、嵌合される部材をリング状に形成したが、嵌合す
る部材と嵌合される部材が相似形であれば、楕円でも良
く、或いは、六角形でもよい。また、棒状体に嵌合され
る入熱リングおよび放熱リング体に熱膨張を許容するた
めのスリットを形成して、熱膨張による入熱リング体及
び放熱リング体の破壊を防止するようにしても良い。
【0019】
【考案の効果】以上、要するに本考案によれば、簡単な
構造で高温の物体から低温の物体に伝達する熱量を積極
的に制御することができ、宇宙機器の過加熱及び過冷却
を防止することができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本考案の使用例を示す全体構成図である。
【図3】棒状体の温度と熱伝熱量との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 熱伝達制御装置 2 棒状体 3 入熱リング体 3a、4a 孔部 4 放熱リング体 5 温度制御装置 6 低温物体 7 高温物体

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱良導体からなる棒状体と、 高温物体に接続され、かつ前記棒状体の一部に嵌合する
    孔部を有する入熱リング体と、 低温物体に接続され、かつ前記棒状体の一部に嵌合する
    孔部を有する放熱リング体と、 前記棒状体の温度を制御する装置とからなり、 前記棒状体と入熱リング間の隙間と、前記棒状体と放熱
    リング間の隙間とが、前記棒状体が低温のときに遊嵌状
    態であり、所定の温度以上に達すると密着状態となるよ
    うに定められている、ことを特徴とする熱伝達制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記棒状体はヒートパイプである、こと
    を特徴とする請求項1に記載の熱伝達制御装置。
JP3599492U 1992-05-29 1992-05-29 熱伝達制御装置 Expired - Lifetime JP2567824Y2 (ja)

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JP3599492U JP2567824Y2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 熱伝達制御装置

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JPH0596768U JPH0596768U (ja) 1993-12-27
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